JP2504141Y2 - ワイヤドット印字ヘッド - Google Patents

ワイヤドット印字ヘッド

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JP2504141Y2
JP2504141Y2 JP8690891U JP8690891U JP2504141Y2 JP 2504141 Y2 JP2504141 Y2 JP 2504141Y2 JP 8690891 U JP8690891 U JP 8690891U JP 8690891 U JP8690891 U JP 8690891U JP 2504141 Y2 JP2504141 Y2 JP 2504141Y2
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英昭 石水
洋一 梅沢
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、シリアルプリンタにお
けるワイヤドット印字ヘッドの構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、印字ワイヤを駆動し、インクリボ
ンを介して印字媒体をインパクトし、その力で印字を行
うインパクトプリンタは、印字媒体の自由度が高く、ま
た比較的安価なことから情報処理システムなどの出力装
置をはじめ、多方面に用いられている。また、このイン
パクトプリンタには、プランジャ型、バネチャージ型、
クラッパ型等がある。このうち、バネチャージ型のもの
は、印字ワイヤを固定したアーマチュアをバイアス用板
ばねによって揺動自在に支持し、このアーマチュアを永
久磁石の磁束で、予め上記バイアス用板ばねの弾性力に
抗してコア側に吸引させておき、印字する際に上記コア
に巻回されたコイルを励磁させて、このコイルに上記永
久磁石と逆方向に磁束を発生させ、上記アーマチュアを
開放させる構造となっている。これは高速応答性が良い
ことから近年では、このバネチャージ型のワイヤドット
印字ヘッドが多く採用されている。
【0003】図7は、従来より知られるワイヤドット式
印字ヘッドの一例を半分側を断面して示す側面図であ
る。図において、この印字ヘッド51は、バネチャージ
型の印字ヘッドで、ガイドフレーム52,アーマチュア
ヨーク53,バイアス用板ばね54,磁性スペーサ5
5,マグネットヨーク56,永久磁石57,ヨーク5
8,ベースヨーク59,プリント基板60,ガイドノー
ズ61,印字用のドットワイヤ62,アーマチュア6
3,ワイヤガイド64,フィン65,クランプスプリン
グ66と、ボビン67に巻回された消磁用の励磁コイル
68と断面略台形をした棒状のコア69および一対の端
子70とでなるコイル組立体71等で構成されている。
【0004】図8は、図7におけるバイアス用板ばね5
4の要部と、このバイアス用板ばね54に取り付けられ
たアーマチュア63との位置関係を示す図である。すな
わち、リング円板状に形成されたバイアス用板ばね54
は、アーマチュア63が取り付けられる位置に、中心に
向かって突出された突出翼片54aを一体に有し、この
突出翼片54aの略中央部分に切欠孔49が設けられ、
この切欠孔49内に中心側が外周側に向かって延出され
た状態で舌状翼片54bが一体に形成されている。一
方、アーマチュア63は、バイアス用板ばね54の舌状
翼片54b上に当接配置される固着部63aと、この固
着部63aの一端より延長されて先端部分にドットワイ
ヤ62を固着してなるレバー部63bとを一体に有して
なり、図8中の符号P2,P3で示す位置で固着され、図に
示すように横たえられて取り付けられている。
【0005】このように構成された印字ヘッド51で
は、励磁コイル68への電流のオン・オフによって駆動
するもので、印字をしないときには励磁コイル68への
電流を断ち(オフ)、印字する場合に電流を流す(オ
ン)ようになっている。すなわち、励磁コイル68への
通電がなされていない非印字状態のとき、永久磁石57
の磁束は、ヨーク58,ベースヨーク59,コア69,
バイアス用板ばね54,アーマチュア63,アーマチュ
アヨーク53,磁気スペーサ55,マグネットヨーク5
6を通って再び永久磁石57に戻るルートで流れる。ま
た、このとき生ずる磁気吸引力で、アーマチュア63が
バイアス用板ばね54を偏倚しながらコア69に吸着さ
れ、これによってドットワイヤ62の全体がガイドフレ
ーム52内側に引き込まれた状態にある。これに対し
て、励磁コイル68に電流を流して励磁させると、永久
磁石57の磁束とは逆の磁束がコア69に生じる。これ
によって永久磁石57の磁束が打消され、コア69に偏
倚状態で吸着されていたバイアス用板ばね54が開放さ
れる。すると、バイアス用板ばね54の弾性反力でアー
マチュア63がこの他端を中心として図示せぬプラテン
側へ回転し、自由端に取り付けたドットワイヤ62を瞬
時に突出させる。そして、この突出したドットワイヤ6
2が図示せぬインクリボンを介して同じく図示せぬ印字
媒体をインパクトし、印字が行われる。また、アーマチ
ュア63を一度開放した後は再び励磁コイル68への通
電が断たれ、アーマチュア63が印字媒体をインパクト
し終えて戻ってきたドットワイヤ62と共にコア69側
に吸着保持される。したがって、この動作を複数のドッ
トワイヤ62毎に選択し、かつ印字ヘッド51を行方向
に移動しながら行わせると、印字媒体上にドット構成の
文字やグラフィックパターンが印字されることになる。
【0006】図9(a),(b) は、印字ヘッド51におい
て、コア69で吸引されるときにおけるアーマチュア6
3およびバイアス用板ばね54の動作状態を示すもので
ある。すなわち、印字ヘッド51においては、アーマチ
ュア63がコア69に吸引されると、沈みが発生する。
この場合、図9(a) に示すように、アーマチュア63が
コア69に引かれて符号(A) 点を下向きに寸法Gだけ押
し下げられると、このアーマチュア63を取り付けたバ
イアス用板ばね54が固定端より寸法L1だけ離れた点
を中心として回転する。つまり、バイアス用板ばね54
に取り付けられたアーマチュア63は、そのスプリング
形状により不動点が決定される。しかし、現実にはコア
69から流れ込む磁束で発生する吸引力により、符号A
点を中心にモーメントが発生する。すると、バイアス用
板ばね54が変形し、アーマチュア63が沈み込むと言
う現象が発生してアーマチュア63は図9(b) に示す位
置になる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】図10は、アーマチュ
ア63の回転時に、このアーマチュア63の固定端側に
沈み込みが発生した場合の動作に対する影響を示すため
の図で、同図(a) は沈み込みが無い場合で、同図(b) は
沈み込みが有る場合を示したものである。すなわち、同
図(a) に示す沈み込みが無い場合では、アーマチュア6
3はコア69に吸引されているとき(a1)で示す状態の位
置にある。そして、アーマチュア63が動作する場合は
図中のα点を中心にしてB点は上向きに、C点は下向き
にそれぞれ回転し、(a2),(a3),(a4)の状態を経て(a5)の
状態まで回転する。これに対して、同図(b)に示す沈み
込みが有る場合では、アーマチュア63はコア69に吸
引されているとき(b1)で示す状態の位置、すなわちC点
は下向きに沈み込み、B点は上に浮き上がる。そして、
アーマチュア63が動作を開始すると、(b1)で示す矢印
のようにB点が下向きに、C点が上向きにそれぞれ回転
すると言うように沈み込みが無い場合とは逆の動作が発
生し、その後はB点は上向きに、C点は下向きにそれぞ
れ回転して(b2),(b3),(b4)の状態を経て(b5)の状態まで
回転する。
【0008】図11乃至図13は、図10におけるB点
の動作を時間で説明するための図で、図11はアーマチ
ュア63とコア69との位置関係を示す模式図、図12
は変位量(G) と時間(T) との関係を示す特性図、図13
は速度(V) と時間(T) との関係を示す特性図である。ま
た、図11において点線で示すアーマチュア63は沈み
込みが有る場合で、実線で示すアーマチュア63は沈み
込みが無い場合である。さらに、図12および図13に
おいて、点線で示す波形はアーマチュア63に沈み込み
が有る場合で、実線で示す波形はアーマチュア63に沈
み込みが無い場合をそれぞれ示している。そして、図1
2では、コア69から変位Gミリメートル(mm)の位置ま
で点Bが移動するための時間を示しており、時間T1
(秒)は沈み込みが無い場合で、時間T2(秒)は沈み込
みが有る場合である。これから判るように、アーマチュ
ア63の沈み込みが発生すると印字を行うのに要する時
間が長くなると言う欠点がある。一方、図13では、そ
れぞれ時間T1,T2 (秒)後の速度v1,v2 を示しており、
沈み込みの無い場合の速度v1の方が、沈み込みの有る場
合の速度v2よりも大きいことが判る。ここで、ワイヤド
ット印字ヘッドの印字エネルギーEは、その印字時のア
ーマチュア速度vより、E=1/2 mv2 (但し、mはア
ーマチュア,バイアス用板ばね,ドットワイヤの合成等
価質量)となることから、速度が遅い場合は印字エネル
ギーEが小さいと言う欠点もある。また、図13の時間
T3(秒)後で沈み込みの速度が反転し、沈み込みが発生
している方が大きい印字エネルギーEが得られるが、一
般的にワイヤドット印字ヘッドのアーマチュア63の動
作範囲は図11中に示す寸法Gミリメートル(mm)以下で
あり、それ以上の領域で反転しても通常使用できない。
【0009】したがって、従来の印字ヘッドでは、バイ
アス用板ばね54の動作時に、このバイアス用板ばね5
4に発生する高次(二次)振動成分により、バイアス用
板ばね54およびアーマチュア63の印字速度が低下す
ると言う問題点や小型化しづらい問題点等があった。
【0010】本考案は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的はアーマチュア吸引時に発生する沈
み込みを防止し、動作時に沈み込みが有る場合に発生す
るスプリングの高周波振動成分によるアーマチュアの不
安定な動作を除去し、安定した動作で高印字エネルギー
が得られる高性能ワイヤドット印字ヘッドを提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案に係るワイヤドット印字ヘッドは、永久磁石
で磁化されたコアで、ドットワイヤが取り付けられたア
ーマチュアをバイアス用板ばねの付勢力に抗して吸引
し、前記コアの周囲に装着された励磁コイルの磁束で前
記永久磁石の磁束を打ち消して前記アーマチュアを開放
し、前記ドットワイヤを突出させて印字を行うワイヤド
ット印字ヘッドであって、前記アーマチュアを前記バイ
アス用板ばね上に取り付けるとともに、前記バイアス用
板ばねには、前記アーマチュアを押えておくに充分な剛
性を有する舌状翼片を設けたものであって、前記舌状翼
片は、その先端が前記アーマチュアが回転する不動の支
点となるべき位置まで延ばされ、該アーマチュアの下面
に当接した状態で取付けられるとともに、前記バイアス
用板ばねが振動するときに、前記先端は該バイアス用板
ばねの振動に伴って振動するものでないことを特徴とす
るものである。
【0012】
【作用】この構成によれば、バイアス用板ばねが振動す
るときにアーマチュアが回転する不動の支点となるべき
位置の近傍までバイアス用板ばねの舌状翼片の先端を延
ばして前記アーマチュアの下面に当接させ、アーマュア
の回転中心を押さえているので、永久磁石の磁束の流れ
がより円滑になり、スプリング開放時に同じ投入エネル
ギーでもバイアス用板ばねの速度が早くなる。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。図2は、本考案の一実施例に係るワイ
ヤドット式印字ヘッドを左側半分を断面して示す全体側
面図である。図において、この印字ヘッド1は、バネチ
ャージ型の印字ヘッドで、ガイドフレーム2,アーマチ
ュアヨーク3,バイアス用板ばね4,スペーサ5,マグ
ネットヨーク6,永久磁石7,ベースヨーク9,プリン
ト基板10,ガイドノーズ11,印字用のドットワイヤ
12,アーマチュア13,ワイヤガイド14,フィン1
5,クランプスプリング16と、ボビン17に巻回され
た消磁用の励磁コイル18と断面略台形をした棒状のコ
ア19および一対の端子20とでなるコイル組立体21
等で構成されている。
【0014】図1は、図2に示した印字ヘッド1の要部
分解斜視図である。そこで、図1を用いて印字ヘッド1
の要部をさらに説明すると、バイアス用板ばね4は、2
つのばね有効部4a,4aと、アーマチュア13を固着
する先端側固着部4bおよび前端舌状翼片4c,後端舌
状翼片4dと、基端側で他のアーマチュアヨーク3およ
びスペーサ5等に固定される外縁部4eとを一体に有し
てなる。アーマチュア13は、図3に示すようにして、
先端側固着部4bと前端舌状翼片4cおよび後端舌状翼
片4dとにまたがった状態でバイアス用板ばね4上に当
接配置される固着部13aと、この固着部13aの一端
より延長されて先端部分にドットワイヤ12を固着して
なるレバー部13bとを一体に有してなり、図3中の符
号P1,P2,P3で示す位置において、固着部13aをバイア
ス用板ばね4に溶着して固定されている。そして、この
取り付けられた状態では、後端舌状翼片4dの先端部分
がアーマチュア13の回転中心となる不動点に略対応
し、このアーマチュア13の下面に当接した状態で配置
される。アーマチュアヨーク3は、微少な間隔を保って
アーマチュア13を受け入れる溝24を有し、外縁部3
aがバイアス用板ばね4の外縁部4eと固定される。
【0015】図4は、このようにしてアーマチュア13
をバイアス用板ばね4上に取り付けてなるこの構造にお
けるアーマチュア13の動作状態を示す図で、同図
(a)は概略側面図、同図(b)は概略上面図である。
すなわち、図4を用いてアーマチュア13の動作を説明
すると、後述する手段により、コア19によってバイア
ス用板ばね4のA部が下向きに、固定端よりL2の位置
で寸法Gだけ押し下げられると、バイアス用板ばね4の
基本振動成分によりこのバイアス用板ばね4が変形して
後端舌状翼片4dの有無にかかわらず、アーマチュア1
3は固定端より寸法L1だけ離れた一点鎖線で示すアー
マチュア回転中心を中心として回転する。このとき、後
端舌状翼片4dは、アーマチュア13を押えておくに充
分な剛性を有し、かつその先端はアーマチュア回転中心
まで延び、これがアーマチュア13の下面に当接されて
いるので、このアーマチュア13の回転中心を不動の支
点として押さえることができる。しかもこの先端はバイ
アス用板ばね4の振動に伴って振動することがないとい
う特性を有する。この場合、後端舌状翼片4dの先端は
アーマチュア13の回転中心の近傍で、アーマチュア1
3の沈み込みを防止できる位置であれば差し支えないも
のである。
【0016】図5は印字ヘッド1内での磁束の流れを示
す図である。そこで、図1に示した印字ヘッド1の動作
を図5と共に次に説明する。まず、この印字ヘッド1で
は、励磁コイル18への電流のオン・オフによって駆動
するもので、印字をしないときには励磁コイル18への
電流を断ち(オフ)、印字する場合に電流を流す(オ
ン)ように構成されている。そして、励磁コイル18へ
の通電がなされていない非印字状態のとき、永久磁石7
のN極より発生した磁束は、図5に示す符号a部より外
周に漏れ、残りはベースヨーク9を通して、コア19に
符号b部を通って流れる。そして、コア19内に流れた
磁束はバイアス用板ばね4とコア19との間における空
隙f部内を突き抜けてバイアス用板ばね4およびアーマ
チュア13に流れる。また、空隙fを通ってバイアス用
板ばね4およびアーマチュア13に流れた磁束は、空隙
部g,スペーサ5を通って永久磁石7のS極へ戻る。よ
って、この状態時では、上記コア19側への磁気吸引に
よって、アーマチュア13およびバイアス用板ばね4が
コア19側に偏倚され、ドットワイヤ12の全体がガイ
ドフレーム2内側に引き込まれた状態にある。
【0017】これに対して、励磁コイル18に電流を流
して励磁させると、永久磁石7の磁束とは逆の磁束がコ
ア19に生じる。これによってマグネット永久磁石7の
磁束が打消され、コア19に偏倚状態で吸着されていた
バイアス用板ばね4が開放される。すると、バイアス用
板ばね4の弾性反力によってアーマチュア13がこの他
端を中心として図示せぬプラテン側へ回転し、自由端に
取り付けたドットワイヤ12を瞬時に突出させる。そし
て、この突出したドットワイヤ12が図示せぬインクリ
ボンを介して同じく図示せぬ印字媒体をインパクトし、
印字が行われる。また、アーマチュア13を一度開放し
た後は再び励磁コイル18への通電が断たれ、印字媒体
をインパクトして戻ってきたドットワイヤ12と共にア
ーマチュア13がコア19側に吸着保持される。したが
って、この動作を複数のドットワイヤ12毎に選択し、
かつ印字ヘッド1を行方向に移動しながら行わせると、
印字媒体上にドット構成の文字やグラフィックパターン
が印字されることになる。
【0018】図6は、図7に示した従来の印字ヘッド5
1と本実施例の印字ヘッド1におけるワイヤー部の速度
波形の実験データを示すもので、横軸は時間、縦軸はド
ットワイヤ12の速度を印字エネルギーとして示したも
のである。この図から判るように、一点鎖線部に示す電
圧を励磁コイル(18,68) に印加することによって、従来
の印字ヘッド51におけるドットワイヤ62は点線の速
度で変化したのに対して、本実施例によれば実線で示す
速度変化となる。すなわち、立ち上がり時間である印字
するまでの時間が早くなり、かつ速度が上昇しているた
め印字エネルギーも1/2 mV2 に従い大きくなる。な
お、図6中の2点鎖線波形の尖頭値が本考案による印字
エネルギーの大小を表す値で、これは従来の印字エネル
ギーを表わす3点鎖線に対して約1.4 倍の値となってい
る。また、印字するまでの時間、すなわち戻り時間も約
0.8 倍と早くなり、投入エネルギーを同じにしても高速
高印字エネルギーが可能となることが判る。
【0019】したがって、本実施例の印字ヘッド1によ
れば、バイアス用板ばね4が振動するときにアーマチュ
ア13が回転する不動の支点となるべき位置までバイア
ス用板ばね4の後端舌状翼片4dの先端を延ばしてアー
マチュア13の下面に当接配置させ、アーマュアの回転
中心を押さえているので、永久磁石の磁束の流れがより
円滑になり、バイアス用板ばね4の開放時に同じ投入エ
ネルギーでもこのバイアス用板ばね4の速度が早くな
る。
【0020】
【考案の効果】以上説明したとおり、本考案に係るワイ
ヤドット式印字ヘッドによれば、バイアス用板ばねが振
動するときにアーマチュアが回転する不動の支点となる
べき位置の近傍までバイアス用板ばねの舌状翼片の先端
を延ばして前記アーマチュアの下面に当接させ、アーマ
ュアの回転中心を押さえているので、永久磁石の磁束の
流れがより円滑になり、スプリング開放時に同じ投入エ
ネルギーでもバイアス用板ばねの速度が早くなる。この
結果、電気磁気変換効率が向上し、印字エネルギーの増
加と印字時間の短縮、および繰り返し速度の上昇が可能
となる。また、部品点数が少なく製造もし易いので、低
価格を実現できる等の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係るワイヤドット式印字ヘ
ッドの要部分解斜視図である。
【図2】図1に示した同上ワイヤドット式印字ヘッドを
左側半分を断面して示す全体側面図である。
【図3】図2に示した同上ワイヤドット式印字ヘッドの
要部部材の配置状態説明図である。
【図4】図2に示した同上ワイヤドット式印字ヘッドに
おけるアーマチュアの動作説明図である。
【図5】図2に示した同上ワイヤドット式印字ヘッドに
おける磁束の流れを説明するための図である。
【図6】図2に示した同上ワイヤドット式印字ヘッドに
おける印字エネルギーと従来のワイヤドット式印字ヘッ
ドにおける印字エネルギーとを実験データに基づいて示
す特性図である。
【図7】従来のワイヤドット式印字ヘッドの一例を半分
側を断面して示す側面図である。
【図8】図7に示した同上ワイヤドット式印字ヘッドの
要部部材の配置状態説明図である。
【図9】図7に示した同上ワイヤドット式印字ヘッドに
おけるアーマチュアの動作説明図である。
【図10】図7に示した同上ワイヤドット式印字ヘッド
においてアーマチュアの沈み込みによる影響を説明する
ための図である。
【図11】図7に示した同上ワイヤドット式印字ヘッド
におけるアーマチュアとコアとの配置関係を示す図であ
る。
【図12】図7に示した同上ワイヤドット式印字ヘッド
におけるアーマチュアの変位量と時間との関係を示す特
性図である。
【図13】図7に示した同上ワイヤドット式印字ヘッド
におけるアーマチュアの変位速度と時間との関係を示す
特性図である。
【符号の説明】
1 印字ヘッド 4 バイアス用板ばね 4d 後端舌状翼片 5 スペーサ 7 永久磁石 12 ドットワイヤ 13 アーマチュア 18 励磁コイル 19 コア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 浅香 俊行 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)考案者 石川 匡幸 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−276558(JP,A) 特開 昭60−52360(JP,A) 実開 昭62−194046(JP,U) 実開 昭61−45142(JP,U) 実開 昭60−78447(JP,U) 実開 昭58−94534(JP,U) 実開 昭60−3043(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石で磁化されたコアで、ドットワ
    イヤが取り付けられたアーマチュアをバイアス用板ばね
    の付勢力に抗して吸引し、前記コアの周囲に装着された
    励磁コイルの磁束で前記永久磁石の磁束を打ち消して前
    記アーマチュアを開放し、前記ドットワイヤを突出させ
    て印字を行うワイヤドット印字ヘッドにおいて、 前記アーマチュアを前記バイアス用板ばね上に取り付け
    るとともに、 前記バイアス用板ばねには、前記アーマチュアを押えて
    おくに充分な剛性を有する舌状翼片を設けたものであっ
    て、 前記舌状翼片は、その先端が前記アーマチュアが回転す
    る不動の支点となるべき位置まで延ばされ、 該アーマチュアの下面に当接した状態で取付けられると
    ともに、前記バイアス用板ばねが振動するときに、前記
    先端は該バイアス用板ばねの振動に伴って振動するもの
    でないことを特徴とするワイヤドット印字ヘッド。
JP8690891U 1991-09-27 1991-09-27 ワイヤドット印字ヘッド Expired - Lifetime JP2504141Y2 (ja)

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