JPS5812834B2 - インバ−タソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はインバータ装置に関するもので、特に高周波磁
界によって金属に渦電流を流し、ジュール熱損により加
熱する誘導加熱用インバータ装置に関するものである。

従来、誘導加熱用インバータ装置を家庭用の鍋等を加熱
する誘導加熱調理器として応用した場合、アルミニウム
等の非磁性材料の金属を加熱コイルに近づけるとインバ
ータ回路が転流失敗したり、あるいは異常発振したりす
る可能性があった。

また、アルミニウム等の非磁性材料金属を加熱コイルに
近づけると実効インダクタンスが減少し、インピーダン
スが減少して、加熱コイルに大電流が流れ、加熱コイル
を焼損する危険性があった。

しかもアルミニウム等の非磁性材料金属の内部抵抗が小
さいので、加熱するには非常に高い周波数が必要となり
、２０ＫＨｚ程度で発振するインバータ装置での加熱は
不可能であった。

そこで本発明は、非磁性材料の金属が加熱コイルに近づ
くと、自動的に検知して発振を止め、非磁性材料の鍋等
は使用不可能とするような、誘導加熱用インバータ装置
を提供しようとするものである。

以下本発明の一実施例を添付図面を参照して説明する。

第１図において直流電源１よりインバータ回路２へ直流
電圧を加え、高周波電流に変換し、高周波磁界によって
、鍋等の金属より成る被加熱物３を加熱する。

そしてこの際の接続関係は直流電源１の＋側より、限流
インダクタ２１を介して、サイリスタ２２のアノードに
接続し、サイリスタ２２のカソードは直流電源１の−側
へ接続される。

またサイリスタ２２と逆並列にダイオード２３を接続し
、サイリスタ２２と並列関係に転流インダクタ２４と転
流コンデンサ２５の直列回路を接続する。

さらに転流コンデンサ２５と並列関係に、フィルタコン
デンサ２６、加熱コイル２７の直列回路を接続する。

上記構成においてフィルタコンデンサ２６は、直流電流
をカットし、加熱コイル２７に高周波電流を流すもので
、フィルタコンデンサ２６と加熱コイル２７の直列共振
周波数はインバータ発振周波数ｆｏにほぼ等しいか、あ
るいは低い値に選定される。

またサイリスタ２２が周期的にトリがされると、限流イ
ンダクタ２１、転流インダクタ２４、転流コンデンサ２
５によりターンオフする。

一方加熱コイル端子電圧を検知する出力電圧検知手段４
とインバータ入力電圧検知手段５が設けてあり、それぞ
れの出力電圧を、比較検出手段６に加える。

この比較検出手段６は、加熱コイル電圧に比例した出力
電圧検知手段４の出力電圧と、インバータ入力電圧に比
例した、入力電圧検知手段５の出力電圧とをブリッジに
組み、ブリッジの平衡が常にとれるよう、すなわち、差
電圧が常に零となるように、Ｖ−ｆコンバータ回路７に
よってインバータ発振周波数ｆｏを制御する。

そしてインバータ発振周波数ｆｏが所定以上の発振周波
数となるとＶ−ｆコンバータ回路７の出力信号を零とす
る周波数比較発振停止回路８により、ゲートドライブ回
路９はサイリスタ２２のゲートトリガができなくなる。

今、加熱コイル２７に、アルミニウム等の非磁性材料を
近づけると、加熱コイル２７の実効インダクタンスは減
少し、フィルタコンデンサ２６と加熱コイル２７の直列
共振周波数ｆ３が高くなるので、第２図に示す如く、イ
ンバータ発振周波数ｆｏとの比ｆ３／ｆｏは１に近づい
て、出力電圧は上昇する。

第１図に示すインバータ装置は、出力電圧を常に一定に
保つように、出力電圧が上昇すると、インバータ発振周
波数ｆｏを高くして、出力電圧を低下させるように動作
する。

第１図のインバータ装置は、インバータ入力電圧と、加
熱コイル端子電圧の比が常に一定となるように動作し、
アルミニウム等の非磁性材料を加熱コイル２７に近づけ
るとインバータ発振周波数ｆｏは高くなる。

Ｖ−ｆコンバータ回路７は比較検出手段６の出力電圧が
上昇すると、インバータ発振周波数ｆｏは高くなり、比
較検出手段６の出力電圧が低下すると、インバータ発振
周波数ｆｏは低くなる。

インバータ発振周波数ｆｏが所定の周波数以上となると
、周波数比較発振停止回路８によりインバータ回路２の
発振は停止するので、アルミニウム等の非磁性材料が加
熱コイル２７に近づくと発振停止して、インバータ回路
２は、異常発振したり、転流失敗することがない。

以上述べた如く本発明は、インバータの入力電圧と加熱
コイルの端子電圧との比を常に一定にするように、周波
数追尾が行なわれ、あらゆる負荷に対して安定に発振す
る。

また、アルミニウム等の非磁性材料に対しては発振が停
止し加熱コイル電流は全く流れず、加熱コイルの損焼を
きたすこともない。

また、インバータ発振周波数が高くなると、サイリスク
のスイッチング損失が増加し、転流失敗の危険性がある
が、本発明によれば、それを防ぐことができる。

なお本発明は、発振周波数によって出力電圧を変えるこ
とができる周波数可変形インバータ回路にはすべて適用
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すインバータ装置のブロ
ック図、第２図は同インバータ回路の出力特性図である
。 ４・・・出力電圧検知手段、５・・・入力電圧検知手段
、６・・・比較検知手段、７−Ｖ−ｆコンバータ回路、
８・・・周波数比較発振停止回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 転流コンデンサと並列関係に加熱コイルとフィルタ
   コンデンサの直列回路を接続したインバータ装置と、上
   記インバータ装置への入力電圧を検知する入力電圧検知
   手段と、上記加熱コイルの両端電圧を検仙する出力電圧
   検知手段と、上記入力電圧検知手段からの出力電圧およ
   び上記出力電圧検知手段からの出力電圧を入力電圧とし
   て比較する比較検知手段と、この比較検知手段の出力電
   圧が常に零になるように上記インバータ装置の発振、周
   波数を制御するＶ−ｆコンバータ回路と、所定の発振周
   波数以上になると上記インバータ装置の動作を停止する
   周波数比較発振停止回路とを備えてなるインバータ装置
   。