JPS5812578B2 - 写真感光材料用疎水性フイルムの下引加工方法 - Google Patents

写真感光材料用疎水性フイルムの下引加工方法

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JPS5812578B2
JPS5812578B2 JP51021986A JP2198676A JPS5812578B2 JP S5812578 B2 JPS5812578 B2 JP S5812578B2 JP 51021986 A JP51021986 A JP 51021986A JP 2198676 A JP2198676 A JP 2198676A JP S5812578 B2 JPS5812578 B2 JP S5812578B2
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copolymer
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間山正義
魚住隆博
神戸勝
太田秀康
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/76Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers
    • G03C1/91Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers characterised by subbing layers or subbing means
    • G03C1/93Macromolecular substances therefor

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は写真感光材料用疎水性フィルムの下引加工方法
に関するものであり、さらに詳しくはフィルム上に写真
感光層を被覆した複合体からなる写真感光材料を形成す
るとき、前記疎水性フィルムに対する写真感光層の接着
性、特に処理液中でのエツジハガレを改良するためグリ
シジルメタクリレートおよび/またはグリシジルアクリ
レートと一般式 で示される化合物を 主成分とする共重合体を含有する水性分散液を下引液と
して用いた写真感光材料用疎水性フィルムの下引加工方
法に関するものである。
疎水性支持体に、特にゼラチンのごとき親水性物質を被
覆する場合に、疎水性支持体と親水性物質との親和性が
ないために、その被覆が困難であり、あるいは被覆し得
た場合でも親水性物質と疎水性支持体との接着が弱く、
このため親水性物質被覆層が疎水性支持体から剥離し易
い。
従って、従来から疎水性支持体に対して親和性を有しな
い被覆物質を、疎水性支持体に被覆せしめるに先立って
、疎水性支持体に下引加工をすることが行われている。
しかしながら、写真感光材料として使用するためには、
現像処理中の湿潤状態および現像処理前および現像処理
後の乾燥状態において写真フィルムに加えられる種々取
扱いを含む各種条件において、親水性物質を疎水性フイ
ルム支持体に強固に接着させることが要求され、従来種
々の接着方法が試みられている。
例えば、支持体フイルムおよび写真感光層に親和性を有
する酸成分を含むビニリデン系ターポリマー、プチルア
クリレートとスチレンの共重合体をゼラチンにグラフト
したポリマー、またはブタジエン系ポリマーなどを、例
えば、エチレンクロライド、ジオキサン、アセトンまた
はメチルアルコールなどの有機溶剤に溶解し、支持体フ
イルムと写真感光層との接着性をより強固にするため、
さらに支持体フイルムの溶剤または膨潤剤であるクロー
ルフェノールもしくはクレゾールなどの有機溶剤を加え
て作られる下引液を支持体フィルムに塗設する方法が用
いられている。
しかしながら、これらの溶剤系下引液を用いる加工方法
は、下引液を塗設乾燥する際いずれも環境衛生上有害な
有機洛剤の蒸気を放出し、しばしば作業に支障を来たす
ことが多い。
このため多大の費用を投じて回収装置を設ける必要が生
じている。
特に下引液中に支持体フイルムの前記溶剤または膨潤剤
を含有することは有害な蒸気を放出するばかりでなくフ
ィルムの透明性を失わしめ、かつフイルムの平面性を損
うなど仕上り品質を著しく悪化するという弊害がしばし
ば発生する。
そこで、例えば支持体フイルムの延伸前または1軸延伸
後で、かつ2軸延伸前に支持体フィルムの溶剤または膨
滑剤を含有しない溶剤系下引液を塗設する方法が用いら
れるが、この方法も下引後に延伸を行なうためフイルム
周辺部が回収不可能であり、多量のロスを発生するなど
製造上問題がある。
かかる欠点を改良した下引加工方法として、溶剤系下引
液の代りに種々のモノマーの共重合体を含有する水性分
散液を下引液として用いる方法が採用されている。
例えば米国特許第3,1 6 5,5 5 6号明細書
には2軸延伸したポリエステルフィルムに酸成分を含む
ブタジエンースチレン共重合体を含有する水性分散液を
下引する方法が記載され、例えば米国特許第2,627
,088号明細書および米国特許第2,6 9 8,2
4 0号明細書には、延伸前のポリエステルフィルム
に酸成分を含むビニリデン系共重合体を含有する水性分
散液を下引する方法が記載され、さらにまた特公昭44
−1327号公報および特公昭45−10988号公報
には2軸延伸したポリエステルフィルムにアルキルアク
リレートと2個のアリル基またはビニル基をもつ脂肪族
2管能性単量体との共重合体を含有する水性分散液を下
引する方法が記載され溶剤系下引液を用いたときに発生
する種々の弊害を除去する試みがなされている。
しかしながら疎水性フィルムヘ共重合体を含有する水性
分散液を下引してすぐれた接着性をもたせるためには水
性分散液の種類および加工条件の選定がむづかしく充分
満足しつる接着性を確保することが困難である。
他方疎水性フイルムの表面を与めコロナ放電または紫外
線照射などの親水性化処理を行ってから下引液を塗設す
る方法が試みられており、この方法を共重合体を含有す
る水性分散液を用いる下引加工方法に適応することによ
って疎水性フイルムと塗設する親水性層との接着性は大
巾に向上した。
例えば特開昭49−11118号公報に記載されている
ごとく、あらかじめ親水性化処理した後共重合体を含有
する水性分散液を下引したポリエステルフイルム支持体
上にハロゲン化銀乳剤層を塗布して得られるハロゲン化
銀写真感光材料は製造直後、長期保存後、現像処理中お
よび現像処理乾燥後において優れた接着性を示した。
しかしながらハロゲン化銀写真感光材料を自動現像機に
より現像処理を行うとき特に重要な影響を与えるエツジ
ハガレの故障に関しては共重合体を含有する水性分散液
を下引したハロゲン化銀写真感光材料は不満足な結果を
示した。
ここでいうエツジハガレとは現像処理中湿潤状態にある
ハロゲン化銀写真感光材料の縁を指や軟いゴム片などで
こすったときハロゲン化銀乳剤層が剥離する現象であり
、具体的におこるエツジハガレに基く弊害としては、例
えばハロゲン化銀写真感光材料を自動現像機で現像する
とき搬送用ラックまたはゴムロールなどでこすられ、前
記材料の周辺部より剥離して、品質を著しく低下せしめ
ることがある。
更に従来の水性分散液系下引では、共重合体水性分散液
の製造工程で添加される界面活性剤と重合開始剤が下引
層に含有されることにより、プロツキング現象が発生し
易く、該下引層を設置した後、次の層を設層するまでの
工程で支持体フィルムに皺を生じるなどの重大な故障を
発生させ不満足な結果を示した。
このように疎水性フイルム上に写真感光層、特にハロゲ
ン化銀写真感光材料構成層を設けたとき実用上満足でき
る接着性を附与し、かつエッジハガレおよびプロツキン
グ特性も良好な下引加工方法は未だ見出されていないの
が実情である。
本発明の目的とするところはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2,6−ナフタレートおよびポリ−
(シクロヘキサン−1,4−ジメタノールテレフタル酸
エステル)等のポリエステル、2一酢酸セルローズおよ
び3一酢酸セルローズなどのセルローズエステルならび
にポリカーボネートなどの比較的疎水性の強いフイルム
を支持体として写真感光材料を製造するに際し、有害な
有機溶剤を放出することなく、エツジハガレ特性を含め
て優れた接着性を与え、更に下引液塗布、乾燥後、次の
層を塗布するまでの工程でプロツキングを生じない下引
加工方法を提供することにあり、特に疎水性フィルムを
支持体とするハロゲン化銀写真感光材料においてエツジ
ハガレを生ずることのない下引加工方法を提供すること
にある。
本発明者らは上記疎水性フイルムを支持体とする写真感
光材料を製造するとき、疎水性フイルムの表面をあらか
じめ、電子衝撃処理、紫外線照射処理または火炎処理な
どの前処理を施した後、30〜90重量%のグリシジル
メタクリレートおよび/またはグリシジルアクリレート
共重合成分(以下A成分と称する)と10〜60重量%
の一般式(但し、式中R1は水素原子 または低級アルキル基を、R2は炭素数1〜9の脂肪族
炭化水素残基を示すが、特に好ましくはR2は炭素数1
〜9の直鎖または分岐のアルキル基であって、R1が水
素原子である場合にはR2は炭素数1〜6の直鎖または
分岐のアルキル基であり、R1がメチル基である場合に
はR2は炭素数5〜9の直鎖または分岐のアルキル基で
あることが好ましい)で示される少なくとも1種の共重
合成分(以下B成分と称する)を含み、かっ該A成分と
該B成分を総計して76重量%以上含む共重合体を含有
する水性分散液(以後本発明の共重合体水性分散液と称
する)を疎水性フイルム表面に下引加工することにより
前記の目的を達成しつるものであることを見出した。
但し、同一出願人により本願の出願前に出願された特願
昭49−100445号発明との重複を避けるため、上
記共重合体水性分散液に含有される共重合体が20〜6
0重量%のグリシジルメタクリレートおよび25〜60
重量%のエチルアクリレートを共重合成分として有し、
かつ該グリシジルメタクリレートおよびエチルアクリレ
ートの総計の該共重合物に対する含有比率が50重量%
以上である場合を除外するものである。
即ち、、このように疎水性フイルムにあらかじめ親水性
化処理を施したのちA成分とB成分とを主成分とする本
発明の共重合体水性分散液を下引処理した支持体上に写
真感光層を設けて得られる写真感光材料は、その製造過
程で有害な有機溶剤を放出することがなく、また下引層
設層後次の層を塗設するまでの製造工程でプロツキング
を極めて起こし難く、かつ接着性が極めて優れていると
共に、特に前記支持体上にハロゲン化銀乳剤層を設けて
得られるハロゲン化銀写真感光材料は自動現像機を用い
て行う現像処理中にエツヅハガレの故障を発生すること
がない。
本発明に用いられる疎水性フイルムには、例えばポリエ
チレンテレフタレートフイルム、ポリエチレン−2,6
−ナフタレートフイルム、ポリー(シクロヘキサン−1
,4−ジメタノールテレフ々ル酸エステル)フイルムな
どのポリエステルフイルム、2酢酸セルローズフイルム
、3酢酸セルローズフイルムなどのセルローズエステル
フイルムおよびポリカーボネートフイルムが代表的な具
体例として曳含される。
本発明の共重合体水性分散液は前記したごとくA成分を
30〜90重量%とB成分を10〜60重量%含み、か
つA成分とB成分を総計して76重量%以上含む共重合
体を含有するものであるが、この共重合体は他に前記の
各モノマ一単位と共重合しつる任意のモノマーを共重合
成分として含有することができる。
この際A成分の含有量に比してB成分が多いとき、例え
ば後記第1表の例示化合物(1)および(2)のごとき
場合は下引層のプロツキングを防止するため、例えば塩
化ビニリデン、スチレン、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、プチルメタクリレート、酢酸ビニル
、アクリロニトリルまたはジアセトンアクリルアミドな
ど生成される共重合体を比較的に硬くする。
即ち硝子転移温度を高くする傾向のあるモノマーを選択
して共重合成分とするのが望ましい。
また逆にA成分の含有量に比し、B成分が少なくB成分
のみでは生成される共重合物が硬い場合には下引層の接
着性の低下を防止するため、例えば2−エチルへキシル
γクリレート、イソプレンまたはブタジエンなどの生成
される共重合体の硝子転移温度を低下せしめる傾向のあ
るモノマーを選択して共重合せしめるのが望ましい。
また本発明の共重合体水性分散液の機械的安定性、例え
ば攪拌時の衝撃による分散液の分解または変質に対する
安定性を確保するため、必要により共重合成分として5
重量%以下、好ましくは2重量%以下の、例えばアクリ
ル酸;メタクリル酸;イタコン酸;2−スルホエチルメ
タクリレート;2−スルホプ口ピルメタクリレートなど
を選択して含有せしめることができる。
また本発明において必要とする下引層の優れた耐プロツ
キング性、接着性を確保し、特にエツジハガレ故障を防
止するためには、A成分とB成分を総計して76重量%
以上含有することが必要である。
本発明の共重合体水性分散液に含有される共重合体は、
以下に述べるごとく乳化重合法により製造されるため微
粒子状乳化重合物の水性分散液、いわゆるラテックスと
して得られるものであり、これを製造するには還流冷却
器および攪拌機付フラスコに乳化分散剤として、例えば
過硫酸アンモニウムおよび重合促進剤として、例えば酸
性硫酸ナトリウムを加えて得られる溶液を約60℃に保
存しながら撹拌中共重合成分モノマーを滴下重合せしめ
ると共重合体の水性分散液が得られる。
反応に用いられる界面活性剤の添加量は共重合成分モノ
マーに対して5重量%以下、特に1重量%前後が最良で
ある。
また得られる分散液中の共重合体の粒径は界面活性剤の
使用量、攪拌条件および重合温度などの合成条件により
変るが、通常0,15μ前後のものが好ましい。
このようにして製造される共重合体は水性分散液として
得られるので、このまま下引液として用いてもよいし、
さらに必要に応じて、希釈液、有機溶剤、界面活性剤等
を加えて下引液とすることができる。
以下に本発明の共重合体水性分散液に含有される代表的
共重合体(例示化合物)および比較用共重合体(例示化
合物と同様乳化重合法により製造されるため微粒子状乳
化重合物の水性分散液として得られる)の製造法を示す
製造法 1 第1表の例示化合物(1)〜(11)および比較用化合
物(1)および(2)の製造法 攪拌機、還流冷却器、温度調節式加熱装置、温度計およ
び滴下ロートを装着した500ml容量の4ツロフラス
コに200mlの脱気した蒸溜水と乳化分散剤としてド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを加え、加温して
内温を60℃になるよう調節しながら、毎分250回転
の攪拌速度で攪拌を継続する。
これに重合開始剤として0.15.9の過硫酸アンモニ
ウム、重合促進剤として0.15gの酸性亜硫酸ナトリ
ウムを加え、次に第1表に記載されるモノマー所定量の
うち、まず、その10分の1の量を添加し、重合が開始
されたら10分間添加を中断した後、残りのモノマーを
一定速度で50分間を要して滴下した。
モノマー滴下中は重合熱により発熱が著しいので、冷却
して内温か常に60℃となるよう調節した。
モノマー滴下終了後も同一条件で更に4時間反応を継続
すれば、ほとんど重合は終了する。
このようにして製造した共重合体は、いずれも微粒子状
の乳化重合物の水性分散液として得られ、固形分濃度が
32〜33重量%の範囲にあり、25℃での分散液の表
面張力が45〜52ダイン/cmの範囲にあり、重合率
が96%以上であり、粒子径が電子顕微鏡下の測定によ
り0.12μ附近であった。
なお、得られた共重合体のエポキシ基含有量を測定した
ところ、いずれも測定値がグリシジルメタクリレートと
グリシジルアクリレートの仕込量からの計数値に対する
百分率で96〜100%の範囲にあり、このことからグ
リシジルメタクリレートおよびグリシジルアクリレート
の加水分解反応は、ほとんど無視しうろことがわかった
このようにして製造した共重合体(水性分散物)のi)
H値が4附近にあるので少量の1規定アンモニア水を加
えてpH値が7になるよう調節して使用した。
製造例 2 比較用化合物(3)ビニリデンクロライドービニルクロ
ライドーn−プチルアクリレートーイタコン酸共重合体
(水性分散物)の製造法 製造法1で用いた装置を使用し、200mlの脱気した
蒸溜水と乳化分散剤として1gのドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムを加えて加温し、内温を45℃に調節
し、毎分150回転の攪拌速度で攪拌を継続した。
重合開始剤として0.3gの過硫酸アンモニウムと重合
促進剤として0.1!1の酸性亜硫酸ナトリウムを添加
し、次いで3(Bi’のビニリデンクロライド、63g
のビニルクロライド、5gのn−プチルアクリレートお
よび2gのイタコン酸からなる混合モノマーを滴下ロー
トより一定速度で2時間を要して滴下した。
モノマー滴下中は重合熱による発熱が著しいので、冷却
してモノマーの沸騰をおだやかにする。
モノマー滴下終了後内温45℃で1時間反応を行ない、
次いで内温を70℃に上げ、1時間反応を行えばほとん
ど完全に重合が終了する。
このようにして得た共重合体(水性分散液)は固形分濃
度は33重量%であり、重合率は99%であり、粒径は
0.15μであり、pH値は2であったが少量の1規定
アンモニア水を加えてpH値7に調整して使用した。
pH値調整後の表面張力は25℃で48ダイン/ぼであ
った。
製造例 3 比較用化合物(4)ブタジエンースチレンーイタコン酸
共重合体(水性分散液)の製造法 下記処方の原料を100m/容量の重合用耐圧アンプル
に入れ完全に封管し、これを60℃定温となるように調
節した振盪型恒温槽に配置し、1分間当り100往復の
振盪を行った。
脱気蒸溜水 50mlドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダ 0.25g過硫酸アンモ
ニウム 0.200gブタジエン
10gスチレン
15gイタコン
1gかくして5時間重合反応を継続して共重
合体(水性分散液)を得た。
この分散液中の固形分濃度は32重量%で、重合率は9
5%であり、粒径は0.11μであった。
なお、アンプル壁には少量の凝集物が付着していたが無
視しうる程度の量であった。
とり出した直後のpH値は2.1であったが、少量の1
規定アンモニア水を加えpH値7に調整して使用に供し
た。
pH調整後の表面張力は48ダイン/cmであった。
本発明の共重合体水性分散液を下引液とし、写真感光材
料用疎水性フィルムに下引加工を行うに際しては、あら
かじめ該疎水性フイルムの表面を酸化剤を含有する処理
液による処理、コロナ放電のごとき電子衝撃、低圧、中
圧または高圧水銀灯などによる紫外線照射または火炎放
射などの方法を用いて、フイルム表面を親水性化し、次
いでこのフイルム上に、例えば製造法1のごとき方法で
水性分散液として作られる共重合体に必要に応じて希釈
液、有機溶剤、可塑剤、水溶性ポリマー、接着促進剤、
界面活性剤、プロツキング防止剤、またはハレーション
防止用色素、フィルムベース着色料染料もしくは顔料な
ど種々の添加剤を加えて下引液を調整し、これを塗設す
ることができる。
ここに下引液に含有される種々の添加剤としては乾燥促
進用として、例えばメチルアルゴール、エチルアルコー
ルもしくはアセトンなどが用いられ、下引膜の形成性を
良好ならしめる溶剤として、例えばメチルエチルケトン
、ジオキサンもしくは酢酸エチルなどが用いられ、さら
に共重合体水性分散液中の粒子に浸透して共重合体を可
塑化することにより共重合体水性分散液中の粒子相互の
融着をより容易にし、被膜形成性を向上する作用があり
、その後の乾燥もしくは熱処理の過程で蒸発除去される
いわゆる一時可塑剤として、例えばシクロヘキサノン、
プチルセロソルブもしくはベンジルアルコールなどの高
沸点溶剤があり、また一般的に用いられる可塑剤として
は、例えばジブチルフタレートもしくはジオタチルフタ
レートなどが用いられ、水啓性ポリマーとしては下引液
を塗設したとき得られる被膜の仕上りを良好ならしめる
ため、例えばポリビニルアルコール、カルボキシメチル
セルローズ、酢酸ビニルーマレイン酸共重合体、ゼラチ
ンもしくはカゼインなどの有機高分子親水コロイド物質
を増粘剤として用いることができるが、本発明の共重合
体に対して、これらの物質の量が多くなると膜付が劣化
するので、該共重合体に対して1重量%以下であること
が好ましい。
また接着促進剤としては、例えばエチレンイミノ基を有
する化合物もしくはメチルスルホニルオキシ基を有する
化合物などが用いられ、下引液の塗布性を改良するため
に加えられる界面活性剤としては、例えばドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムもしくはラウリル硫酸ナトリ
ウムのごときアニオン界面活性剤またはソルビタンアル
キルエステルもしくはポリオキシエチレンアルキルエー
テルなどのノニオン界面活性剤と前記アニオン界面活性
剤との併用、ジアルキルベンゼンポリオキシエチレンス
ルホン酸のアルキル金属塩のごとき両性界面活性剤また
はサポニンなどの天然界面活性剤が用いられる。
界面活性剤の添加量は本発明の共重合体水性分散液に含
有される共重合体を製造するときの添加量で大体決めら
れるが下引加工する際、さらに塗布性を良好ならしめる
ため適宜添加される。
その他のプロツキング防止剤として、例えば酸化ケイ素
、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリスチレンもしくは澱粉などの微
粒状物質を添加することもできる。
本発明の共重合体水性分散液を下引液として写真感光材
料用疎水性フィルム上に塗設するには、例えば浸漬塗布
、ダブルロール塗布、ブレート塗布、エアナイフ塗布、
キスロール塗布もしくはグラビアロール塗布などの加工
方法があり、塗設された下引層を乾燥するには平行流も
しくは垂直流の熱風または赤外線照射などにより60〜
150℃で加熱乾燥する。
また、本発明の共重合体水性分散液は、その乾燥被膜が
0.05〜5g/cm2の範囲で設層する。
このように本発明の共重合体水性分散液を下引液として
塗設乾燥して得られる支持体フィルムは必要に応じて1
00〜180℃で熱処理するか、または、この上にさら
に0.05〜5g/m2の、例えば特公昭46−241
59号、特開昭48−91165号公報および特公昭4
9−23828号公報に記載されるごとき親水性高分子
層またはゼラチン層を下引第2層として設けた後、さら
に100〜180℃で熱処理するなどの処理を行うこと
ができる。
この際下引第2層にはプロツキング防止、接着性向上、
帯電防止等のために、例えば下引第1層に用いるエチレ
ンイミノ基を有する化合物、メチルスルホニルオキシ基
を有する化合物および酸化チタン、酸化ケイ素、コロイ
タルシリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、ポリメチル
メタクリレート、ポリスチレン、澱粉などの微粒状物質
を添加して用いることができる。
また下引第2層としてコロイダルシリカから得られる層
を設層した場合には、特に良好な接着性が得られる。
更に本発明に係る下引第1層の共重合物が例示化合物(
10),(11)のごとく比較的に硬い場合には、下引
第2層にコロイダルシリ力から得られる層を設層するこ
とが好ましい。
ここで前記したコロイダルシリ力から得られる層とは、
コロイダルシリ力を単独もしくは、ゼラチン、カゼイン
、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルローズ
、酢酸ビニルーマレイン酸共重合物体などの水溶性高分
子物質あるいは前記した下引第1層に添加して用いるこ
とができる界面活性剤あるいは前記したプロツキング防
止、接着性向上、帯電防止などのために下引第2層に添
加して用いることができる物質などと共に含有した下引
組成液を下引第1層の上に塗設して得られる乾燥被膜で
あって、該乾燥被膜に含有する無水ケイ素と酸化ナトリ
ウムの合計が0.05〜5g/m2の範囲で用いられる
が、好ましくは0.1〜2g/m2の範囲である。
またコロイダルシリ力は無水ケイ酸(SiO2)の含有
量に対する酸化ナトリウム(Na20)の含有比率が0
.1〜2.5重量%のものが用いられる。
またコロイダルシリ力の粒子径は、0.1μ以下、好ま
しくは0.05μ以下のものが用いられるが、このよう
なコロイダルシリカとしては、市販品としてスノーテッ
クス20、スノーテツクス30,スノーテツクスC、ス
ノーテックスN、スノーテツクス0(以上日産化学工業
株式会社)、ルドツクス(デュポン社製)などがあり、
容易に入手することができる。
このようにして下引層を設けた支持体フィルムに通常用
いられる方法により種々の写真感光層形成用組成物、例
えばハロゲン化銀写真乳剤、ジアゾ感光組成物、ハレー
ション防止剤を含有するゼラチン組成物または支持体フ
ィルムのカールバランスを整えるためのゼラチンパッキ
ング組成物等を被覆することができ、得られる写真感光
材料は接着性が優れていて現像処理等の写真処理を行っ
ても写真感光層が支持体フイルムより剥離することがな
く、特にハロゲン化銀写真感光材料の場合には、これを
自動現像機により現像処理する際エツジハガレを発生す
ることがない。
またハロゲン化銀写真性能上への悪影響を伴うことがな
い。
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、これに
より本発明の実施の態様が限定されるものではない。
実施例 1 2軸延伸された厚さ180μのポリエチレンテレフダレ
ートフイルム表面をレベル社製HFSG−2型コロナ放
電処理装置を用い、フイルム搬送速度毎分15m,電極
間隙1. 5 12l,電力200ワットおよび電KO
.7アンペアの放電条件で処理した。
この条件で処理したポリエチレンテレフダレートフイル
ムの表面と水との接触角は45゜であった。
次に例示化合物(1)および(3)の各々を固形分濃度
が25重量%になるよう水で希釈し、さらに固形分に対
してサポニンをそれぞれ20重量%、1,3−ジメチル
スルホオキシプロパンをそれぞれ3重量%添加した。
このようにして得られた本発明の共重合体水性分散液の
表面張力は、いずれも45〜50ダイン/cmであった
この共重合体水性分散液を下引液として前記コロナ放電
処理したポリエチレンテレフダレートフイルム表面にタ
フルロールコーターにより塗設し、120℃での熱風で
3分間乾燥した。
この時得られた乾燥後の被膜は0.4〜0.5g/m2
であった。
更に下引第2層としてゼラチン0.5g重量%水溶液に
0.03重量%のサポニンを添加した下引液、あるいは
5重量%ゼラチン水溶液とスノーテツクス20(商品名
、日産化学工業■製、無水珪酸の20%膠質液)を2.
5ml, 0.03重量%のサポニンを添加した下引液
を下引第1層の上にダブルロールコーダにより塗設し1
00℃の熱風で3分間乾燥した。
この時得られた乾燥後の被膜は0.1〜o.1597m
であった。
このようにして得られた下引第2層を設層したポリエチ
レンテレフダレートフイルムおよび下引第1層のみのポ
リエチレンテレフダレートフィルムの下引面上に、沃臭
化銀を含有するX線用ハロゲン化銀写真乳剤をそれぞれ
設層し、試料(試料41〜6)を作成した。
別に比較用化合物(1)および(3)を用いて同様にし
て比較試料(試料47〜12)を作成した。
次にこれらの試料および比較試料を下記(イ)(ロ)お
よび(ハ)の方法により膜付テストおよび(ニ)の方法
によりエツジハガレテストを行い、別にハロゲン化銀乳
剤を塗布する以前の試料および比較試料下引面のプロツ
キングテストを(ホ)の方法により行った。
テストの結果を第2表に示す。(イ)処理前の乾燥膜付
テスト 試料のハロゲン化銀乳剤面にカミソリの刃でフイルム支
持体に到達する程度の傷を基盤目状につけ、その上にセ
ロハン接着テープを圧着したのち、該テープを急激に剥
離したときの、セロハンテープの接着面積に対する乳剤
膜の残存する割合を%で表わす。
(ロ)現像処理中の湿潤膜付テスト 現像処理中湿潤状態のままでハロゲン化銀乳剤面にキリ
状の先端を有する金属棒で基盤目状に傷をつけ、その面
をこすり、乳剤膜の残存する割合を%で表わす。
(ハ)処理後の乾燥膜付テスト 現像剤および定着剤により処理した後で水洗乾燥して仕
上げたものを仔)の方法で膜付テストを行い乳剤膜の残
存する割合を%で表わす。
(ニ)処理中のエツジハガレテスト 現像剤および定着剤により処理中湿潤状態にある写真フ
イルムの感光層の縁から内部に向って、水平方向に、し
かも縁に直角に指または軟いゴムで強くこすり少しでも
剥離したとき不良全く剥離しないとき良好とする。
(ホ)プロツキングテスト 下引加工した支持体フィルムを巻きとったときに、ブロ
ツキング現像を示し支持体フイルムに皺を生ずる場合を
不良とし、皺を生じない場合を良好とする。
第2表から本発明の共重合体水性分散液を下引液として
塗設したポリエチレンテレフダレートフイルム支持体は
比較用共重合体水性分散液を下引液として塗設したポリ
エチレンテレフダレートフイルム支持体に比しエツジハ
ガレ特性および接着性において優れ、更にこれらの両特
性とプロツキング特性とを含めた総合特性においてきわ
めて優れていることがわかる。
また、下引第2層としてコロイダルシリカから得られる
層を設層することにより、更に好ましい接着性が得られ
ることがわかる。
なお、接着性については以下の実施例も含めて乳剤膜付
テストの測定結果において測定値が70%以上であれば
実用的に充分満足しつるものであることがわかっている
実施例 2 厚さ120μの3−酢酸セルローズフィルム表面に主波
長253.7Åをもつ400ワット低圧水銀灯を用い光
源からフイルム表面までの距離を2αとし15分間照射
した。
照射の雰囲気は25℃RH55%であった。
次に例示化合物(2) ,(6)およヒ8)をそれぞれ
固形分濃度が10重量%になるよう水で希釈して本発明
の共重合体水性分散液を作成し、これを下引液として前
記の如く前処理を施した3一酢酸セルローズフイルム表
面上にエアーナイフコー夕を用いてそれぞれ塗設し、8
5〜90℃の熱風で2分間乾燥した。
このとき得られた乾燥被膜は0.8〜1.0g/m2で
あった。
さらに1.0重量%のゼラチン水溶液にゼラチンに対し
て3重量%のサポニンを添加したものを第2下引液とし
てエアーナイフコーダを用いてそれぞれ塗設し、85〜
90℃の熱風で2分間乾燥した。
このとき得られたゼラチン乾燥被膜は0.2〜0.25
g/ばであった。
また、前記した下引第2層の下引液にスノーテツクス3
0(商品名、日産化学工業■製、無水珪酸の30%膠質
液)を6ml添加した下引液を同様に下引第1層の上に
塗設した。
更に表面温度が150℃の熱ローラを用いて、それぞれ
15秒間熱処理して得られる3一酢酸セルローズと下引
第2層を設層しない下引第1層のみの3−酢酸セルロー
ズの下引面上に塩臭化銀を含むマイクロ用写真乳剤を塗
設して試料(試料屋13〜21)を作成した。
別に比較用化合物2)および(4)を用いて同様にして
比較試料(試料A22〜27)を作成した。
次に、これらの試料および比較試料を実施例1と同様の
方法で膜付テストおよびエツジハガレテストを行い、別
にハロゲン化銀乳剤を塗設する前の試料および比較試料
下引層のブロッキングテストを行った。
測定結果を第3表に示す。第3表から本発明の共重合体
水性分散液を下引液として塗設した3一酢酸セルローズ
フイルム支持体は比較用共重合体水性分散液を下引液と
して塗設した3一酢酸セルローズフイルム支持体に比し
、エッジハガレ、接着性およびプロツキングを併せた総
合特性が優れていることがわかる。
また、下引第2層としてコロイダルシリ力から得られる
層を設層することにより、更に好ましい接着性が得られ
ることがわかる。
実施例 3 2軸延伸された厚さ100μのポリエチレンテレフタレ
ートフイルム表面に主波長2537Åをもつ400ワッ
ト低圧水銀灯を用い光源からフィルム表面までの距離を
2cmとし、15分間照射した。
照射の雰囲気は25℃RH55%であった。この条件で
処理された上記ポリエチレンテレフクレートフイルムの
表面との接触角は55°であった。
次に例示化合物(2),(4)および(5)をそれぞれ
固形分濃度力月O重量%になるよう水で希釈して本発明
の共重合体水性分散液を作成し、これを下引液として前
記のごとく親水性化処理したポリエチレンテレフタレー
トフイルム表面上にエアーナイフコーダを用いて、それ
ぞれ塗設し85〜90℃の熱風で2分間乾燥した。
このとき得られた乾燥被膜は0.8〜1.0g/m2で
あった。
さらに1.0重量%のゼラチン水溶液にゼラチンに対し
て3重量%のサポニンを添加したものを第2下引液とし
てエアーナイフコータを用いて、それぞれ塗設し85〜
90℃の熱風で2分間乾燥した。
このとき得られたセラチン乾燥被膜は0.2〜0.25
g/mであった。
さらに表面温度が150℃の熱ローラーを用いて、それ
ぞれ1分間熱処理して得られるポリエステルフィルムの
下引面上に塩臭化銀を含有するリス用ハロゲン化銀写真
乳剤を塗設して試料(試料A28,29および30)を
作成した。
別に比較用化合物(1)および比較用化合物(4)を用
いた他は試料と同様にして比較試料(試料A31および
32)を作成した。
次に、これらの試料および比較試料を実施例1と同様の
方法で膜付テストおよびエツジハガレテストを行い、別
にハロゲン化銀乳剤を塗布する前の試料および比較試料
下引第1層のブ冶ツキングテストを行った。
測定結果を第4表に示す。第4表から、本発明の共重合
体水性分散液を下引液として塗設したポリエチレンテレ
フタレートフイルム支持体は比較用共重合体水性分散液
を下引液として塗設したポリエチレンテレフタレートフ
イルム支持体に比し、エツジハガレ、接着性およびプロ
ツキングを併せた総合特性が優れていることがわかる。
実施例 4 厚さ100μの2軸延伸されたポリエチレンテレフタレ
ートフィルム表面を予め実施例1の方法により親水性化
処理した後、このフィルム表面上に例示化合物(5),
(7)および(8)の各々を実施例1に従って水で希釈
し、サポニンおよび1,3−ジメチルスルホオキシプロ
パンを添加した。
このようにして得られた本発明の共重合体水性分散液の
表面張力は、いずれも45〜50ダイン/cIrLであ
った。
この共重合体水性分散液を下引液として前記親水性化処
理を行ったポリエチレンテレフタレートフイルム表面に
実施例1に従って塗設し、乾燥した。
このとき得られた乾燥被膜は0.4〜0.5g/m′で
あった。
更に下引第2層として、下記処方の下引液を下引第1層
の上にダブルロールコータにより塗設1100℃の熱風
で3分間乾燥した。
スノーテツクス20 (商品名、日産化学工業■製 無水珪酸の20%膠質液 100ml ゼラチン 5gジーn−
オクチルベンゼンドデシル オキシエチレンスルホン酸ソーダ0.2g水
900ml乾燥被膜は0
.5〜0.6g/m2であった。
このようにして得られた、下引第2層を設層したポリエ
チレンテレフタレートフィルムの下引面上に、グラビア
フイルム用パッキングゼラチン組成物をそれぞれ設層し
試料(試料A33,34および35)を作成した。
別に比較用化合物(3)および(4)についても同様に
して比較試料(試料4.36および37)を作成した。
次にこれらの試料および比較試料について実施例1と同
様の方法で膜付テストおよびエツジハガレテストを行い
、別に下引第1層の塗設、乾燥後、下引第2層塗設前に
プロツキングテストを実施例1の方法により行った。
測定結果を第5表に示す。
第5表から、本発明の共重合体水性分散液を下引液とし
て塗設したポリエチレンテレフタレートフイルム支持体
は比較用共重合体水性分散液を下引液として塗設したポ
リエチレンテレフタレートフイルム支持体に比し、エツ
ジハガレ故障を発生する恐れが全くなく、かつ接着性、
プロツキング等の下引層のもつ諸特性も優れていること
がわかる。
実施例 5 厚さ120μの3−酢酸セルローズフイルム表面を予め
実施例1の方法により親水性化処理した後、このフイル
ム表面上に例示化合物(1)および(3)の各々を実施
例1と同様にして水で希釈し、サポニンおよび1,3−
ジメチルスルホオキシプロパンを添加した。
この共重合体水性分散液を下引液として、前記親水化処
理を行った3一酢酸セルローズフイルム表面上に実施例
1と同様にして塗布し、乾燥した。
このとき得られた乾燥被膜は0.4〜0.5g/m2で
あった。
更に下引第2層として下記処方の下引液を下引第1層の
上にタブルロールコータにより塗設し、乾燥した。
ゼラチン 5g10%
ホルマリン 15m/水
1000m/乾燥後の被膜
は0.1〜0.15g/m2であった。
このようにして得られた下引第2層を設層したポリエチ
レンテレフタレートフイルムの下引面上に、モノクロー
ム用沃臭化銀写真乳剤をそれぞれ設層し試料(試料43
8および39)を作成した。
別に比較化合物(1)および(3)についても同様にし
て比較試料(試料440および41)を作成した。
次にこれらの試料および比較試料について実施例1と同
様にして膜付テストおよびエツジハガレテストを行った
また別に下引第1層塗設、乾燥後、下引第2層塗投前に
実施例1と同様にしてプロツキングテストを行った。
測定結果を第6表に示す。
この結果から、3一酢酸セルローズフイルムを支持体と
して、親水性化のための前処理としてコロナ放電処理を
行い、下引第2層としてゼラチン層を塗設する場合も、
本発明の共重合体水性分散液を下引液として塗設したも
のは比較用共重合体水性分散液を下引液として塗設した
ものに比しエツジハガレ、接着性およびプロツキングに
対する総合特性が優れていることがわかる。
実施例 6 2軸延伸された厚さ180μのポリエチレンテレフタレ
ートフイルム表面に実施例2の74により親水性化の前
処理をした。
この条件で処理された上記ポリエチレンテレフタレート
フイルムの表面と水との接触角は55°であった。
次ニ例示化合物(6),(9),(10)および(11
)をそれぞれ固形分濃度が10重量%になるよう水で希
釈して本発明の共重合体水性分散液を作成し、これを下
引液として前記のように親水性化処理したポリエチレン
テレフタレートフイルム表面上に実施例2の方法により
塗設し、乾燥した。
このとき得られた乾燥被膜は0.8〜1.0g/m2で
あった。
更に下引第2層として、下記処方の下引液を下引第1層
の上にダブルロールコー夕により塗設し、100℃の熱
風で3分間乾燥した。
得られた乾燥被膜は1.0g/m2であった。
スノーテツクス30 (商品名、,日産化学工業■製 無水珪酸の30%膠質液)100ml 乳−カゼイン 3gサポニン
0.2g水
900ml このようにして得られた下引第2層を設層したポリエチ
レンテレフタレートフイルムの下引面上に、カラー用カ
ットフイルムのパッキングゼラチン組成物をそれぞれ設
層し試料(試料A38〜41)を作成した。
別に比較用化合物(2)および(3)を用いた他は試料
と同様にして比較試料(試料442および43)を作成
した。
次に、これらの試料および比較試料を実施例1と同様の
方法で膜付テストおよびエツジハガレテストを行い、別
に下引第1層設層後、下引第1層塗投前においてプロツ
キングテストを行った。
測定結果を第7表に示す。
第7表から、2軸延伸された厚さ180μのポリエチレ
ンテレフタレートフイルムを支持体とし紫外線照射によ
る親水性化処理をし、下引第2層としてコロイダルシリ
力から得られる層を設層した場合にも、本発明の共重合
体水性分散液を下引液として塗設した場合は、比較用共
重合体水性分散液を下引液として塗設した場合に比し、
エツジハガレ、接着性およびプロツキングの3特性とも
すべて極めて優れていることがわかる。
実施例 7 2軸延伸された厚さ180μの青色に着色したポリエチ
レンテレフタレートフイルムの表面を実施例1の方法に
より親水性化処理した。
この条件で処理したポリエチレンテレフタレートフイル
ムの表面と水との接触角は45°であった。
次に例示化合物3)および(9)の各々を固形分濃度が
5重量%になるよう水で希釈し、さらに、これに固形分
に対してサポニンを1.0重量%、ヘキサメチレンービ
ス(N,N−エチレンウレア)を5.0重量%および3
〜5μ径の酸化ケイ素を0.01重量%添加した分散液
を下引液としてダブルロールコー夕を用いて前記親水化
処理したポリエチレンテレフタレートフイルム面上に塗
設し、120℃の熱風で30秒間乾燥した。
このときの乾燥被膜は約0.55〜0.75g/m2で
あった。
次にこの上に特公昭46−24159号記載の合成例1
の化合物を0.5重量%の水溶液としたものをダブルロ
ールコー夕により塗設し、85〜90℃の熱風で1分間
乾燥した。
このとき得られた乾燥被膜は約0.1g/m2であった
次に、130℃の熱風中で5分間熱処理して得られた下
引面上に沃臭化銀を含有するレントゲン用ハロゲン化銀
写真乳剤を塗布乾燥して試料(試料No44および45
)を作成した。
別に、比較用化合物(1)および(2)を用いた他は試
料と同様にして比較試料(試料A46および47)を作
成した次にこれらの試料および比較試料を実施例1と同
様の方法で膜付テストおよびエツジハガレテストを行い
、別に下引第2層を塗設する前の試料および比較試料下
引面のプロツキングテストを行った。
測定結果を第8表に示す。第8表から、本発明の共重合
体水性分散液を下引液として塗設したポリエチレンテレ
フタレートフイルム支持体は、比較用共重合体水性分散
液を下引液として塗設したポリエチレンテレフタレート
フイルム支持体に比し、接着性において極めて優れてい
るとともに、エツジハガレおよびプロツキングも併せて
優れていることがわかる。
実施例 8 2軸延伸された厚さ100μのポリエチレンテレフタレ
ートフイルムの表面を実施例1の方法により親水性化処
理をし、次に例示化合物(1)および(3)の各々を実
施例1と同様にして水で希釈し、サポニンおよび1,3
−ジメチルスルホオキシプロパンを添加した。
このようにして得られた共重合体水性分散液を下引液と
して、前記親水性化処理したポリエチレンテレフタレー
トフイルム表面に実施例1と同じ方法により塗設、乾燥
した。
このとき得られる乾燥被膜は0.4〜0. 5g/m2
であった。
このようにして得られた下引層を設層したポリエチレン
テレフタレートフイルムの下引面上に下記の処方のジア
ゾニウム感光液を50ml/m2の塗布量で塗布加工し
試料(試料A48および49)を作成した。
別に比較用化合物0)および(3)を用いたほかは試料
A48および49と同様にして比都試料(試料A50お
よび51)を作成した。
ジアゾニウム感光液処方 2,5−ジエトキシー4−モルホリノ ベンゼンジアゾニウムテトラフルオロ ポレート 1.0g3−ヒ
ドロキシ−2−ナフトイツク酸 一エダノールアミドの塩酸塩 1.5gセルロ
ーズアセテートブチレート 5.0gスルホサルチル
酸 0.5gクエン酸
0.5g塩化亜鉛
0.2gエチレンクロライド
60mlエチルアルコール
30mlシオキサン 10m
l 次に実施例1の(イ)処理前の乾燥膜付テスト方法およ
び(ハ)処理後の乾燥膜付テスト方法により膜付性能を
テストした。
結果を第9表に示す。実施例 9 例示化合物(1) , (4)および(9)ならびに比
較用化合物(1)および(2)について、厚さ100μ
のポリヵーボネートフイルム支持体として、実施例8と
全く同様にして親水性化処理し、下引液を作成し、下引
第4層を設層し、ジアゾニウム感光液を設層して試料(
試料A52,53および54)および比較試料(試料A
55および56)を作成し、実施例8と全く同様にして
膜付テストを行った。
測定結果を第9表に示す。
第9表から明らかなようにジアゾニウム感光層に対して
も本発明の共重合体水性分散液を用いた下引加工層は接
着性が極めて優れていて発色現像処理の過程においても
良好な接着性能を示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 写真感光材料用疎水性フイルムの表面に前処理を施
    した後、下記AおよばBを共重合体成分として少なくと
    も76重量%有してなる共重合体を含有ずる水性分散液
    を塗設することを特徴とする写真感光材料用疎水性フイ
    ルムの下引加工方法。 但し、前記共重合体が20〜60重量%のグリシジルメ
    タクリレートおよび25〜60重量%のエチルアクリレ
    ートを共重合成分として有しかつ該グリシジルメタクリ
    レートと該エチルアクリレートとを総計して50重量%
    以上含有する場合を除く。 2 写真感光材料用疎水性フイルムの表面に前処理を施
    した後、下記AおよびBを共重合成分として少なくとも
    76重量%有してなる共重合体を含有する水性分散液を
    塗設し、次いでコロイダルシリカから得られる下引第2
    層を設けることを特徴とする写真感光材料用疎水性フイ
    ルムの下引加工方法。
JP51021986A 1976-03-01 1976-03-01 写真感光材料用疎水性フイルムの下引加工方法 Expired JPS5812578B2 (ja)

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