JPS5811545Y2 - 横型成形機における竪型成形金型 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は横型成形機によって竪型成形機の機能を果させ
る金型の構造に関するものである。

一般にインサート成形は第５図、第６図に示すような竪
形成形機によって行なわれている。

第５図、第６図において、Ａは射出ラム、Ｂは加熱筒、
Ｃは射出ノズル、Ｄｌは固定盤、Ｄ２は可動盤、Ｅは型
締付は装置、Ｆは固定金型、Ｇは可動金型、Ｆｌは固定
側取付板、Ｆ２は固定側型板、Ｆ３はスプルー、Ｇ１は
可動側取付板、Ｇ２は固定側型板、Ｇ３はノックアウト
ピン、Ｇ４はノックアウトプレート、Ｈはキャビティで
ある。

しかして上下に相対向する固定金型Ｆと可動金型Ｇとを
合致させてキャビティＨを形成し、射出ノズルＣからス
プルーＦ３を経てキャビティＨ内に樹脂を射出すること
により成形品を製造できる。

この竪型成形機にあっては、固定金型Ｆと可動金型Ｇと
が上下に対向しているためインサート成形する場合もイ
ンサート物を可動金型Ｇの可動側型板Ｇ２のキャビティ
Ｈに載設するだけでセットでき（インサート物が重力の
影響で動がないため）、インサート物を簡単且つ確実に
セットしてインサート成形ができる。

ところで射出成形機においては竪型成形機よりも第７図
に示すような横型成形機（第７図の記号は第５図、第６
図のものと同じものを示す）が主流であり、工場等にお
いては竪型成形機がない場合が多く、インサート成形が
できない。

なぜなら固定金型Ｆと可動金型Ｇとが左右に対向してい
るためインサート物をセットしたい場合重力の影響を受
は所定の位置に簡単且つ確実にセットできない。

本考案は上記横型成形機の欠点に鑑みてなされたもので
あって、本考案の目的とするところは横型成形機によっ
て竪型成形機と同様の成形ができ、竪形成形機の特徴で
あるインサート成形も充分可能な横型成形機における竪
型成形金型を提供するにある。

以下本考案を詳細に説明する。

本考案横型成形機における竪型成形金型は外側面にロケ
ートリング１を有する固定側型板２ど、固定側型板２の
内側面の上部に上下動自在に配設した上型３と〈固定側
型板２の内側面の下部に装着したスライド枠４と、スラ
イド枠４にスライド自在に装着したノックアウトボック
ス５内蔵の下型６と、上記上型３及びスライド枠４を介
して固定側型板２と対向する可動側型板７と、可動側型
板７より固定側型板２に向って斜め上方に突設されて上
型３を介して固定側型板２に挿通されるフィンガーピン
８と、下型６を上型２の下方とスライドアウト位置との
間スライド枠４に沿ってスライドさせるスライド用シリ
ンダ９と、下型６がスライドアウト位置にきたときノッ
クアウトボックス５を作動させるノックアウト用シリン
ダ１０とよりなるものである。

次に本考案を具体的に実施例により詳述する。

２は外側面にロケートリング１を有する固定側型板であ
って、固定側型板１の内側面の上部には上型取付板１１
にて上型３を上下にスライド自在に取付けてあり、固定
側型板１の内側面の下部にはスライド枠４を装着しであ
る。

このスライド枠４にはノックアウトボックス５を内蔵せ
る下型６をスライド自在に装着してあって、下型６が上
型３の下方からスライドアウトの位置までスライドする
ようになっている。

この下型６が上型３の下方に位置したとき上型３と合致
して上型３と下型６との間にキャビティ１２が形成され
るようになっており、また上型３と下型６とが合致した
とき上型３の位置決めピン１３に位置決め孔１４が嵌合
して位置決めされるようになっている。

上記ノックアウトボックス５は空間内にノックアウトプ
レート１５を配置し、ノックアウトプレート１５より突
設したノックアウトピン１６をキャビティ１２に対向さ
せて形成されている。

また７は上型３及びスライド枠４を介して固定側型板２
に対向させた可動側型板であって、可動側型板７より固
定側型板２に向けて斜め上方に突設したフィンガーピン
８を上型３を介して固定側型板２に挿通し得るようにな
っている。

またスライド枠４の側方にはスライド用シリンダ９を配
設してあり、スライド用シリンダ９のピストン軸１７を
下型６に連結しである。

スライド枠４のノックアウト位置の下方にはノックアウ
ト用シリンダ１０を配設してあり、ノックアウト用シリ
ンダ１０のピストン軸１８を上方に突出させである。

次に叙述の如く構成せる竪型成形金型を横型成形機にセ
ットして成形する動作を説明する。

インサート部品を挿入した下型６をスライド用シリンダ
９にて上型３の下方にスライドさせ、可動側型板７を固
定側型板２に向って移動させて型締めし、上型３と下型
６とを合致させてキャビティ１２を形成する。

次いでロケートリング１部に射出ノズルを挿入し、樹脂
を射出してキャビティ１２に成形品を形成する。

次いで可動側型板７を移動させると、第１パーテイング
ラインＰＬ１にて可動側型板７が離れる。

このときフィンガーピン８にて上型３が上方にスライド
し第２パーテイングラインＰＬ２にて上型３と下型６と
が離れる。

次いでスライド用シリンダ９にて第２図想像線のように
下型６がスライドアウトの位置までスライドせられ、ノ
ックアウト用シリンダ１０のピストン軸１８にてノック
アウトボックス５のノックアウトプレート１５が上動せ
られ、ノックアウトピン１６にて成形品が取出される。

しかる後下型６のキャビティ１２にインサート部品を挿
入して次の成形をする。

この場合成形品のノックアウト及びインサート部品の挿
入が型外で行なわれるため安全性や操作性が良いと共に
メンテナンスも容易である。

本考案は叙述の如く構成されているので、側方から射出
する横型成形機でも竪型成形機と同様に上下の上型と下
型とで成形できるものであって、竪型成形機の特徴であ
るインサート成形もインサート部品を安定よく保持して
容易にでき、新らたに竪型成形機を投資することなく横
型成形機で充分可能なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２図は同上
の正面から見た断面図、第３図は同上の側面から見た断
面図、第４図は第３図の拡大断面図、第５図は一般的な
竪型成形機の概略図、第６図は第５図の金型部の拡大断
面図、第７図は一般的な横型成形機の概略図であって、
１はロケートリング、２は固定側型板、３は上型、４は
スライド枠、５はノックアウトボックス、６は下型、７
は可動側型板、８はフィンガーピン、９はスライド用シ
リンダ、１０はノックアウト用シリンダである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外側面にロケートリングを有する固定側型板と、固定側
   型板の内側面の上部に上下動自在に配設した上型と、固
   定側型板の内側面の下部に装着したスライド枠と、スラ
   イド枠にスライド自在に装着したノックアウトボックス
   内蔵の下型と、上記上型及びスライド枠を介して固定側
   型板と対向する可動側型板と、可動側型板より固定側型
   板に向って斜め上方に突設されて上型を介して固定側型
   板に挿通されるフィンガーピンと、下型を上型の下方と
   スライドアウト位置との間スライド枠に沿ってスライド
   させるスライド用シリンダと、下型がスライドアウト位
   置にきたときノックアウトボックスを作動させるノック
   アウト用シリンダとよりなる横型成形機における竪型成
   形金型。