JPS5811502A - セルロ−ス物質のシアノエチル化法 - Google Patents

セルロ−ス物質のシアノエチル化法

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JPS5811502A
JPS5811502A JP10925781A JP10925781A JPS5811502A JP S5811502 A JPS5811502 A JP S5811502A JP 10925781 A JP10925781 A JP 10925781A JP 10925781 A JP10925781 A JP 10925781A JP S5811502 A JPS5811502 A JP S5811502A
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water
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Tetsuo Matsushita
哲男 松下
Atsushi Ishida
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、セルロース物質のりアノエチル化の方法に関
するものである。更に詳しくはセルロース物質のりアノ
エチル化に伴う副反応を抑制しつつ高置換度のセルロー
ス物質のシアノエチル誘導体を製造する方法に関するも
のである。
セルロース物質を、水及びアルカリ、例えばアルカリ金
属の水酸化物、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベン
ジルアンモニウム水酸化物等の第9級アンモニウム水酸
化物の存在下にアクリロニド、リルと反応させて、セル
ロース物質のりアノエチル誘導体を製造することは既に
知られている。
セルロース物質のりアノエチル化反応は、マイケル反応
の一例であり、活性水素として一〇H基をもつセルロー
ス物質が、アルカリ性触媒によつて励起され求核的試薬
となり強い陰性基である一〇ミNによって−CコC−結
合に強い正のメゾメリー効果と、電子異性効果とを与え
られたアクリロニトリルに付加結合する求核付加反応で
ある。この反応は平衡反応であり、正反応速度は、励起
セルロース物質の一度とアクリロニトリル濃度の積に、
逆反応(脱シアノエチル化反応)速度は、セルロース物
質のシアノエチル誘導体の濃度と、OH”の濃度の積に
比例する。従って励起セルロース物質の生成に必要以上
の過剰アルカリ触媒の存在は反応速度を低下させ、高置
換度(セルロース物質の構成単位である無水グルコース
一単位について導入されたりアノエチル基の数を置換度
と称する。)のセルロースのりアノエチル誘導体を得る
為ニハ過剰量のアクリロニトリルが必要となる。
セルロース物質のりアノエチル化に際しては、前記のセ
ルロース物質の水酸基にアクリロニトリルが付加する正
規の主反応以外に、アク9 C7= )リルと水が反応
してエチレンシアンヒドリン、さらにはβ、!−オキシ
ジプロビオニトリル(ビス−りjJo二)リルが加水分
解してアクリルアミドやアクリル酸となる反応、セルロ
ース物質の水酸基に付加したシアノエチル基が加水分解
してカルバモイルエチル基やカルボキシエチル基に変性
する反応、さらにはアクリミニトリル自体のアニオン重
合、その他複雑な種々雑多な副反応が伴い、使用したア
クリロニトリルの多大な量がその副反応に消費される。
その為アクリロニトリル原単位の大幅な悪化や、未反応
アクリロニトリルと副反応生成分との分離に多くの費用
が必要で、それがセルロース物質のりアノエチル誘導体
が従来興味を持たれている割には工業的に成功しなかっ
た大きな理由の一つである。
これらの副反応はいずれもアルカリ触媒によって促進さ
れ、副反応の種類及び副反応生成物の量は、使用するア
ルカリ濃度、アクリロニトリル濃度、反応温度、反応時
間等に関係しこれらが高い又は長い程副反応の種類やそ
の生成物の量も多くなる傾向にある。
これらの副反応のうちアク9(1ニトリルと水が反応し
てエチレンシアンヒドリン、β、β′−オキシ、゛ジプ
ロビオニトリルを副生ずる水のりアノエチル化反応が最
も重要な副反応で、それ以外の副反応は、アルカリ濃度
、水一度、反応温度1反応時間等の反応条件を調節する
ことに家って主反応を抑制することなくほぼ皆無に抑え
ることが可能である。
しかし、アクリCF二)!jルと水の副反応は、主、反
応と同様の傾向を示し、主反応を抑制する反応条件を選
定することによって、傾向的にはこの副反応も抑制する
ことは可能ではあるが、その程度は少なく殆んど主反応
が起らない反応条件下でもこの副反応は生じてしまう。
その故に主反応の進行を抑えることの少ない、即ち高置
換度のセルロース物質のシアノエチル誘導体が得られる
反応条件下に於ては、水との副反応によるアクリロニト
リルの多大な損失が生ずる。アクリロニ)9ルの副反応
による損失率は通常次式のAN比で表わされ反応条件を
調節すiのみでは、AN比はせいぜいグ〜ご迄の改良が
一般的である。
アクリロニトリルの損失率(以下AN比と称す)その為
に特に高置換度の一セルロース物質のシアノエチル誘導
体を製造するにあたっては、このAN比をいかに改良し
、製造コストの引き下げを計るかが最大のポイントとな
る。かかる観点で過去にAN比を改良する為の種々の試
みがなされている。例えば、 Tex1ile Res
ewch Joaysal 、2J’ 737I (/9jl’)には触媒の水酸化ナトリ9ムの濃度。
アクリロニトリルの量1反応源度1反応時間を変化させ
て木綿の表面シアノエチル化時のAN比の改良を試み、
最高に改良されたAN比でt、o ”一度の値を得てい
るが、得られたシアノエチル化木細の置換度はO0j程
度と低い。
又、 Industriml and loginII
!syiag Cksmistyy j 0(1)、♂
り(/9jt>、08Pr/206!、特公昭413−
.2/り40号公報等にはセルi−スな水酸化ナトリウ
、ムと水、及びアルカリ金属のテ第3シアネート、アイ
オダイド、フォスフェート、ベンゾエート、トルエンス
ルフォネート等の塩ノ存在下にアクリロニトリルと反応
させることによって、AN比が7.0程度で、置換度2
.0のシアノエチル化セルロースが得られることが記載
されているが、未だ例えば、有機溶剤への優れた溶解性
や。
優れた電機的性質の付与されたセルロースのりアノエチ
ル誘導体とする為には置換度が低く、又AN比の改良も
十分満足できるものではない。
その他に、セルロース物質を水酸化す)9ウムト水、及
ヒヘンゼン、トルエン、アルコール類等の有機溶剤の存
在下にアクリロニ)9ルと反応させることによってAN
比の改良を計る試みも報告されているが、この方法では
アクリロニトリルが有機溶剤で一部されている為か、セ
ルロース物質との反応性が悪く高置換度のシアノエチル
誘導体を得ることが難しいばかりでなく副反応としてア
クリロニトリルによる水のりアノエチル化反応の他にア
クリロニトリルのアニオン重合が起り易くなり、有機溶
剤を添加しない場合に比較してむしろAN比は大きくな
り好ましくない。
本発明者らは、か−る技術的現状に鑑み、セルロース物
質をアクリロニトリルでシアノエチル化するに際して、
副反応によるアクリロニトリルの損失を極力抑え、且つ
高置換度のセルロース物質のシアノエチル誘導体を製造
する為に、用いるアルカリ触媒の種類と反応に併用する
アルカリ金属塩の組み合せ及び反応条件等について鋭意
検討した結果、特定の種類のアルカリ触媒とアルカリ金
属塩の併用が特異的にAN比を大幅に減少できることを
見出し本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、セルロース物質を、アルカリ物質を触媒
としてアクリロニトリルと反応させて、シアノエチル化
するに際し、アルカリ物質として水酸化セシウムを用い
、反応系に水及び水溶性のアルカリ金属塩を存在せしめ
て反応させることを特徴とするセルロース物質のシアノ
エチル4イヒ法である。
セルロース物質をシアノエチル化するに際し、本発明に
おいてアルカリ触媒に水酸化セシウムな選択し、さらに
反応をアルカリ金属塩、特に、ア父は二種以fの一分の
アルカリ金属及び水の存在下で行なうことによってAN
比は、従来具体的1;開示されている水酸化ナトリウム
とアルカリ金属塩の組み合せにより得られるAN比より
大幅&=改良され、且つ容易に高置換度のセルロース物
質のりアノエチル誘導体が得られるのである。その理由
は定かでないが従来技術からは予想もできなI、A驚く
べきことである。
本発明でいうセルロース物質件轡、クラフトノ曵ルプ、
ソーダパルプ、サルファイトノ(ルプ等の)ζルプや木
綿、リンター、ジュート、/クガス、麦ワラ尽び、ビス
コースレーヨン、銅アンモニアレーヨンの如き画成繊維
素及びそれらの類似物例えば、セルロースの加氷分解砿
:よる低分子量又は中分子置物や、セルロ〒スの部分的
酸化物等や、セルロースの有する水酸基の一部又は置換
基暑−よってはその全部が他の基1例えばカルボキシメ
チル、カルボキシエチル等のカルボキシアルキル基、ヒ
ドロキシアルキル、キ、ドロキレエチル、ヒドロキシプ
ロピル等のヒドロキシアルキル基で置換されたセルロー
ス誘導体を指す。
セルロース物質のシアノエチル化の一般的な方法として
は、大別して気相法と液相法の二種類の方法が提案され
ているが、本発明を実施するに当ってはその方法は特に
限定されるものではなくいずれの方法が採用されても嵐
い。気相法とは、セルロース物質をまず一定時間アルカ
リ水溶液に浸漬し圧搾して余分なアルカリを除いた後、
減圧下、常i下、又は加圧下で気体状の1クリロニ)9
ルと反応させる方法である。一般にこの方法では液相法
に比較して置換度が上り難いことには留意すべきである
液相法はさらに次の二つの方法に分けられる。
一つは一段液相法であり、これはアクリロニトリル中に
所要量のアルカリ水−液を予め溶解又は乳化分散させた
液にセルロース物質を浸漬し攪拌しながら水及びアルカ
リの繊維液相間の吸着平衡を得るのに十分な浸透過程を
与えた後所定の温度に昇温して、反応させる方法である
もう一つの方法は、二段液相法でセルロース物質をまず
一定時間アルカリ水溶液に浸漬し圧搾して余分のアルカ
リ溶液を除いた後液状のアクリロニトリルと反応させる
方法である。
本発明の方法でのりアノエチル化に際して併用するアル
カリ金属塩は上記のいずれの工程で加えられても良く、
例えばアクリロニトリル中に直接加える方法、予めアル
カリと同時に、又は別個にセルロース物質に含浸させる
方法及びそれらの組み合せ等いずれの方法によってもよ
いが、工程の簡略化及び反応の均一性、使用するアルカ
リ及びアルカリ金属塩の量の減少の観点から、アルカリ
及びアルカリ金属塩を同時に溶解した水溶液にセルロー
ス物質を浸漬機圧搾して余分のアルカリ及びアルカリ金
属塩を除いた後過剰の液状アクリロニトリルと反応させ
る二段液相法が特に好ましい方法である。
アルカリ金属塩は、構成するアニオン成分が、選ばれた
一種又は二種以上の成分より成る水溶性の塩であること
が必要で、特にアニオン成分は、■−18CN−1c)
l、−o−so;から成ることが好ましい、カチオン成
分としては、Na+、K+ が好ましく、塩としては具
体的にはそれらの組み合せから成るもの、即ちKI 、
 NaI %に8CN 、 Nm8CN 。
CHa−Q−80sK 、 CHs−Q−801Naか
ら遥ばれた一種又は二種以上のアルカリ金属塩から成る
ものであることが最も好ましい。反応系に添加する塩の
量は、用いる塩の種類、及び添加の方法によって変るが
、一般に反応系の全重量即ちセルロース物質、水、水酸
化セシウム、アルカリ金属塩を加えた全重量に対してθ
、7重量憾以上、好ましくはθ、!〜/重量−の範囲で
あれば十分で、この範囲を超えて添加することも特に制
限するものではないが、過剰の添加メ:よるAN比の改
善効果はほぼ飽和してしまう為経済的ではない。
本発明の特−とするアルカリ触媒の水酸化セシウムの添
加量は、シアノエチル化の方法によって変り二段液相法
では一段液相法に比較して少量、例えば前者では反応系
の全重量に対して少なくともθ、θ/重置嗟、後者では
少なくとも0.01重量慢で良い。不必要の多くの量は
アクリロニトリルの爆発的な塊状アニオン重合C二よる
黄変、アクリロニ)9ルの加水分解等の種々の副反応を
生起させ、AN比を大きくさせるばかりでなく、セルロ
ース物質とアクリロニトリルの反応性を低下させ高置換
度のシアノエチル誘導体の生成を妨げる等の理由で避け
るべきで、具体的には用いる反応の方法、セルロース物
質の種類、塩の種類、反応温度等によって決められるべ
きである。
セルロース物質のシアノエチル化には、その反応機構上
、水の存在は必須であるが、あまり多くするとアクリロ
ニトリルと副反応を起す割合が大となりAN比を大きく
する。反然にあま!〕少ないとセルロース物質とアクリ
ロニトリルの一反応性力−低下し高置換度のシアノエチ
ル誘導体が得られないと同時に、アクリロニトリルのア
ニオン重合が生じる(多分水がアクリロニトリルのアニ
オン重合禁止剤の作用をしているものと思われる)可能
性が大きくなり危険であるばからでなく、AN比の増大
をきたし好ましくない。その為水の量は上記の不都合が
ない限りは可能なだけ少ない方が好ましく、その必要最
少量は用いる塩の種類、量、水酸化セシウムの量、反応
の方法等によって変るが、一般的には反応系の全重量に
対して01j−♂重量−1好ましくは/〜!重量−の範
囲に選ばれるのが良い。
セルロース物質とナクリロニトリルの反応は平衡反応の
為、高置換度のりアノエチル誘導体を得る為には過剰量
のアクリロニ)9ルが必要である又水とアク9gニトリ
ルの副反応も同様の傾向を示し、アクリロ”ニトリルの
量が多い程その副反応量も多くなる。しかしセルロース
物質のシアノエチル化に費やされたアクリロニトリルの
量と、水との副反応に費やされたアクリロニ)9ルの相
対量は、使用するアクリロニトリルの量を変化させでも
ほぼ変らない。(即ちAN比は変らない)その為使用す
るアクリロニトリルの量は、目的とする置換度によって
決定されて良く、一般に、2.2〜コ、5以上の置換度
を得る為には、用いるセルロース電量の5〜6倍重量以
上の過剰量のアク90ニトリルを必要とする。
反応温度は、常温乃至はそれ以下からアクリロニトリル
の沸点進退ぶことができるが、あまり低すぎるとアクリ
ロニトリルとセルロース物質の正反応速度が遅くなり反
応完結に長時間を要し、高置換度のシアノエチル誘導体
を得難く、且つ水とアクリロニトリルの副反応速度が相
対的に正反応速度より大きくなりAN比が大きくなる為
好ましくない。又反対に反応温度があまり高すぎると、
正反応速度は大きくなり短時間に高置換度のシアノエチ
ル誘導体は得られるものの、やはり相対的に副反応速度
が正反応速度より大きくなり、AN比が大きくなると同
時にアクリロニトリルのアニオン重合が起る可能性が大
きくなり好ましくない。
それ故反痣温度は30〜70℃の範囲、好ましくは4I
tj〜60℃の範囲に維持することが好ましい。
イし 反応時間は反応温度、反応系の水町セシウム。
アクリロニトリル、アルカリ金属塩、水濃度等により変
るが、いたずらに長時間反応させてもAN比の増大をま
ねくのみで得策ではない。セルロース物質のシアノエチ
ル化反応は、未だ反応があまり進行してない、即ち置換
度の低い段階では、生成シアノエチル誘導体は反応系に
過剰に存在するアクリロニトリルには溶解しない為に原
料の形状を保持したままの分散状態にあるが、反応がさ
らに進行し置換度が上昇してくるに従い一旦高粘度状態
を経由して、アクリロニトリルに溶解する様になりつい
には反応系は均一な溶・液状となる。一般に例えばセル
ロース物質がセルロースの場合は、反応系が均一な溶液
状になった時のシアノエチル誘導体の置換度は、用いた
セルロースの平均重合度により多少異るが、約2.0前
後である。この均一溶液をさらに反応させるとシアノエ
チル誘導体の置換度は徐々に上昇するがある時間以上で
はほぼ飽和してしまい、それ以上反応させても副反応量
が増加するのみである。この置換度が飽和する時間は反
応条件により変るが目安としては反応系が均−溶液状に
なってからほば0J−2時間後と考えてよく、この時間
を考慮して目的とする置換度に応じて全反応時間を決定
すればよい。
本発明の方法によれば、セルロース物質のアクリロニト
リルによるシアノエチル化の際のアクリロニトリルの副
反応による損失を大幅に低減できると同時に高置換度の
セルロース物質のシアノエチル誘導体が得られる。本発
明によって得られるAN比は反応条件によって多少変る
が、/、0以下殆んどの場合θ、!以下、場合によって
はほぼθ1:することが出来、その値は従来の技術では
実現でき得なかったものである。
さらに、この本発明の利点は、他の利点を生み出し、そ
の工業的実施を有利にする。
即チ、セルロース物質のシアノエチル化を液相にて実施
する際は、生成したシアノエチル化物は順次余剰のアク
リロニトリルに溶解し、最終的瀘二はほぼ全量が溶解す
るCユ至るのであるカー、従来の方法では、副反応によ
り生成するエチレンシアンヒドリンやβ、β′−オキシ
ジブロビオニトリルの量が多く、シアノエチル化物を溶
解する余剰のアクリロニトリルは反対に少なくなり、こ
のような系では1反応混合物であるシアノエチル化途中
の懸濁液や溶液の粘度が高いため、有効な反応熱の除去
や系の均一化、のための攪拌のためには混和機に−ダー
)のような強力な攪拌機を必要とした。
一方本発明の方法によれば、副反応生成物が少ないため
に、反応系の粘度は反応中を通じて比較的低いため、通
常の反応槽程度であっても十分使用可能であり、容易に
且つ均一に加勢、冷却等が実施でき、従ってシアノエチ
ル化物も高品質のものが得られるという利点がある。
本発明の方法で得られたセルロース物質のシアノエチル
誘導体の用途及びその利用形態は特に限定されるもので
はないが、優れた#龜的性質を利用して、コンデンサー
、やエレクトロルミネッセンス等の用途、あるいは繊維
、フィルム、ファイブリッドの形態にして利用できる。
特に本発明の方法によれば、シアノエチル化が副反応の
少ない系で製造され、反応系の粘度も低く、置換度の均
一さや、アクリロニトリル系の重合物や変成物や一色物
質その他の不純物の混入も従来の方法のものに比べて少
ないことが期待でき、特にエレクトロニクス分野に好適
である。
次に本発明の実施−を示す。
実施例中シアノエチル誘導体の置換度は、誘導体を一離
後原子吸光分新法により窒素の含有率を求めその値より
計算により求めた。水とアクリロニトリルによる副反応
生成物のエチレンシアンヒドリン、及びβ、β′−オキ
vジプロビオニトリルの量及び残余のアクリロニトリル
の量はガスクロマトグラフ法により求めその値よりAN
比を計算した。又例中の組成は重量で示したものである
実施例/ セ゛ルロース物質として1重合度720のビスコースレ
ーヨン用バルブを使用し、ア。ルカリ金属塩として、C
M、−Q −go、Nm及びCH,−Q−80,K  
を使用した例である。温水浴中に置いた/1のガラス鯛
丸底セパラブルフラスコ中にて、第1表に示す′仕込み
組成でパルプ、水酸化セシウム、水、アクリロニトリル
及びP−)ルエンスルホン酸塩を同時に混合した。
混合液を常温で60分攪拌放置した後、55℃に温度を
上げ反応を開始した。いずれの場合も7〜7.2時間で
均一な溶液となったがその後さらに7時間反応を継続し
た。反応終了後、反応液を酢酸で中和し、親和重量の水
が高速−で攪拌する水中へ注ぎ込んで反応生成物を粉砕
沈澱させた。次いで沈澱した反応生成物は炉別し、水洗
を繰り返し行った後乾燥し窒素含有率を測定した。一方
F液はガスクロマトグラフで分析したが、アクリロニト
リル、エチレンシアンヒドリン、及びβ、β′−オキシ
ジプロピオントリル以外のピークはみられず、副反応生
成物は上記の2種のみであることが確認された。
各々の条件で得られた生成物の置換度及びAN比を第゛
/表に示す。なお表中A/〜グのアルカリ金属塩はCH
I Q 80gHa 、 A !−6はcH,Q二80
正である。
第  7  表 比較例1 実施例/の第7表に示すAコの条件で塩(CHs Q−
80sNa )を添加しない他は、全く同じで反応を行
ったところ1反応の進行と共に系の粘度が高まり、つい
には除熱不十分となって、アクリロニトリルの重合と思
呻、れる反応により暴走反応となったので1反応を中止
した。
次いで、反応容器を、ステンレス鋼製の/lの双腕型ニ
ーダ−に代え、反応を最初からやり直し。
シアノエチル化物を得た。AN比は、j、乙、置換度は
!、4t/であり、実施例/に比べ、AN比が、約21
倍であり、置換度もやや低いことが判る。
又、反応容器も特別な強力攪拌能力のものが必要である
ことから、本発明の範囲である実施例1の有利さが明ら
かである。
比較例コ 実施例1の第1表に示すA、2の条件で、水酸化セシウ
ムを水酸化ナトリウムに代え、比較例1の容器を用いて
反応させたところ、AN比は/、−2、置換度はコ、j
?であった。
この場合も1本発明の例である実施例/に比べ、AN比
は弧2倍も大である。
実施例コ アルカリ金属塩として、Na8CN 、及びに8CNを
用いた時の例である。
実施例ノと同様な方法で、重合度3コθの/(ルプのシ
アノエチル化を行った。その結果を@2表に示す。なお
A/〜3のアルカリ金属塩はNa8CN 。
A4t〜jはに8CNである。
第  2  表 ”比較例3 実施例コの@2表に示すA/の条件で、水酸化セシウム
の代りに、水酸化カリウムを使用し、比較例/と同様に
反応させた。AN比は八I=り・、であった。
実施例3 アルカリ金属塩の種類を変化させた例である。
実施例/のパールプをアルカリ考成して重合度を270
とした。この絶乾パルプ6部と水酸化セシウム0.32
部、水り、!部、アクリロニトリル22部、アルカリ金
属塩2部を同時に混合した。
混合液を常温で/夜放置後、!2℃に温度を上げ、3時
間反応を行った。反応終了後酢酸で水酸化セシウムを中
和した後、実施例/と自様な方法で処理後AN比、置換
度を測定した。その結果を@3考に示す。
第  31 実施例グ 2段液相法にょろりアノエチル化の例を示す。
重合度!jOの絶乾老成セルロース72部番、゛22部
酸化セシウム水溶液/θO部にそレソtt、K110θ
部、Na8CN J″0部、cH,−Q 801Na!
θ部を溶解した溶液に7夜浸漬して後、遠心脱水機そ脱
水した。この時得られた脱水セルロースの重量は、仕込
んだ絶乾セルロース重量のそれぞれ7.2倍、7.2倍
、/、3倍であった。次いでこの脱水セルロースの各々
全量を36部のアクリロニトリルと混合し、実施例/と
同様の方法でシアノエチル化したがこの場合反応系が均
一溶液になる時間は、−投波相法に比較して短く、いず
れの系でも30分以内に均一溶液となった。この方法で
得られた各々のAN比及び置換度は、Klの時。
θ、33.2.7♂、Na80Hの時、0.2j、 2
.t!#。
CHs−−0−80sNaの時、O0θs、112.t
tであった。
実施例゛j アルカリ金属塩の混合使用の例である。
重合度3..20のビスコースレーヨン繊維1部を。
・水酸化セシウム0.23部、水y部、アクリロニトリ
ル!j部、及び第グ表に示す割合I:混合したアルカリ
金属塩2部とを混合した。混合液は20℃で5時間攪拌
した後、温度を50℃に上昇して。
反応を行った。約005〜7時間の範囲で全ての混合液
は均一溶液となり、各々の反応は均一溶液と反応生成物
が分離された。AN比、置換度は第9表の結果が得られ
た。
第  ダ  表

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 / セルロース物質を、アルカリ物質を触媒としてアク
    リロニトリルと反応させてシアノエチル化するに際し、
    アルカリ物質として水酸化セシウムを用い、反応系に水
    及び水溶性のナルカリ金属塩を存在せしめて反応させる
    ことを特徴とするセルロース物質のりアノエチル化法特
    許請求の範囲第1項記載のセルロース物質のシアノエチ
    ル化法 3 アルカリ金属塩が、KI 、NaI 、に8CN 
    。 ’Na8eN 、CHs Q−80sNa 、 CH2
    −Q−80dCから選ばれた一種又は二種以上の塩であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲@/項及び第2項記
    載のセルロース物質のりアノエチル化法 り セルロース物質が、パルプ、木綿、又は再生繊維素
    及びそれらの類似物であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のセルロース物質のシアノエチル化法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012224851A (ja) * 2011-04-05 2012-11-15 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 2−シアノエチル基含有有機化合物の製造方法

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