JPS5811443Y2 - ライニング金属管の内面面取り用アタツチメント - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はライニング金属管の内面面取り用アタッチメン
トに関し、更に詳述すれば従来から一般に使用されてい
るパイプネジ切り機に簡単に取付けることができ、ライ
ニング金属管内面の柔らかい被膜を損傷することなく円
滑に管端面の内面面取りを行い得るようにしたライニン
グ金属管の内面面取り用アタッチメントに関する。

管内面が軟いプラスチック被膜で覆れているライニング
鋼管の配管は殆んどの場合ネジ接続されるが、ネジ接続
に際しては配管現場においてパイプネジ切り機によって
管端にネジ加工が行われ、またネジ加工に先立って管を
押切り切断したために生じた管端内面のカエリを除去す
る面取りが行われる。

この管端内面の面取りは前記パイプネジ切り機に装着さ
れているリーマによって行われているが、管端のライニ
ング部分の切削性が悪く、管内面の被膜がむしり取られ
るように剥離することがしばしば起る。

特に小径のライニング鋼管ではその管端に、リーマのヌ
スミが少ない先端の刃部を当接させて内面面取りを行い
、また回転させている管の周速度が遅いため、刃部と接
する時間が長く切削面で発熱する。

更にリーマの取付台とリーマの取付状態にガタが起り易
くリーマの先端が偏心して管端面の内面面取り部分が凹
凸となり、甚だしい場合には被膜が管内に押し込まれて
管端部で剥離する等の問題点があり、そのため配管作業
者からの苦情が多く、その対策が望まれていた。

本考案は前述した問題点に鑑み、従来から市販されてい
るパイプネジ切り機のダイヘッドに内面面取り用バイト
を取付けることにより、ライニング鋼管の管端面の内面
面取りを鋼管内面の被膜に損傷を与えず円滑に行い得て
、配管作業の作業能率を向上させ得るライニング鋼管の
内面面取り用アタッチメントを提案したものである。

以下本考案に係るライニング鋼管の内面面取り用アタッ
チメントをその実施例を示す図面によって詳述する。

第１図は本考案に係るライニング鋼管の内面面取り用ア
タッチメントを取付けた、従来から一般に使用されてい
るパイプネジ切り機の立面図であって、１はマシンベッ
ド２上に設けているマシンテーブル、３はマシンテーブ
ル１の左側に設けられているコラムであって、このコラ
ム３の左側部にはパイプ振れ止め治具４が取付けられて
いる。

５はコラム３の右側部に設けたパイプ固定用チャックで
あり挿通させたライニング鋼管Ｐを回転自在に支持し、
軸方向の移動を阻止するようになっていて、パイプ固定
用チャック５の上部にはローラ式切断治具６が取付けら
れている。

７はマシンテーブル１上に摺動自在に配設されている往
復台であり、この往復台７にはチェザー８を取付けてい
るダイヘッド９及び面取り用リーマ１０が取付けられて
いて、往復台送りハンドルＨの回動操作により往復台７
がマシンテーブル１上を左右方向に摺動させることがで
きるようになっている。

そして本考案に係る内面面取り用アタッチメント１１が
ダイヘッド９の上部に着脱可能に取付けられている。

１２及び１３はコラム３の内部に設けた、管Ｐを回転さ
せる図示しない回転駆動機構を制御してその回転及び停
止をさせるための電動操作スイッチである。

このパイプネジ切り機は鋼管Ｐをパイプ振れ止め治具４
の中心部に挿通させると共に、コラム３内を挿通させて
管端部をパイプ固定用チャック５で支持させて、鋼管Ｐ
を回転駆動させる電動操作スイッチ１２を操作すること
によりパイプ固定用チャック５が回転して鋼管Ｐを回転
させ、ローラ切断治具６の切断ハンドル６ａを回動操作
することにより切断刃６ｂを管Ｐの径方向に移動させて
鋼管Ｐを押切り切断することができる。

また鋼管Ｐの管端をチェザー８の位置に臨ませて鋼管Ｐ
をパイプ固定用チャック５で支持させるとともに、チェ
ザー８を鋼管Ｐの外面に当接させた後所定の回転数だけ
回転させることにより管端の外周面にネジ切りをするこ
とができる。

第２図、第３図及び第４図は本考案に係る内面面取りア
タッチメントの構造を示したものであって、第２図は側
面図、第３図は前面図及び第４図は下面図である。

第２図乃至第４図において、１１ａは角筒状のバイトホ
ルダであって、このバイトホルダ１１ ａは下端を開口
させた断面矩形状のバイト挿入孔１１ ｂを形成してあ
り、前面にはバイトホルダ１１ ａの長さ方向に適長間
隔離隔した位置に前記バイト挿入孔１１ ｂと直角に位
置させてバイト挿入孔１１ ｂ迄貫通させたボルト挿通
孔１１Ｃ９１１Ｃを夫々開設しである。

バイトホルダ１１ ａ後部のバイト挿入孔１１ ｂ側に
は前記ボルト挿通孔１１Ｃ９１１Ｃと夫々同心状で、ボ
ルト挿通孔１１ Ｃより稍小径で適宜の深さを有するボ
ルト頭部係入孔１１ ｄ 、１１ ｄを開設し、このボ
ルト頭部係入孔１１ｄ、ｌｌｄの中心に位置させてバイ
トホルダ１１ ａの後部を貫通する適宜直径のネジ孔１
１ ｅ、１１ ｅを螺設している。

１１ｆ、１１ｊは前記ネジ孔１１ｅ。１１ ｅに夫々螺
入させた、頭部に角孔を有するアレンボルト等からなる
固定ボルトで゛あって、この固定ボルト１１ｆの長さは
その頭部をボルト頭部係入孔１１ ｄに係入させたとき
ボルトの先端をバイトホルダ１１ ａの後面より適宜寸
法だけ突出させ得る長さに選定されている。

そして第１図におけるダイヘッド９の後述するチェザー
ホルダに取付は得るようになっている。

また前記ボルト挿通孔１１ Ｃを開設したバイトホルダ
１１ ａの前面には、２つのボルト挿通孔１１ Ｃ，１
１Ｃの間で該ボルト挿通孔１１ Ｃ，１１Ｃと一列をな
すように位置してバイト挿入孔１１ ｂ迄貫通させたネ
ジ孔１１ ｇを螺設しており、このネジ孔１１ ｇにバ
イト固定ボルト１１ ｈを螺入させてバイト挿入孔１１
ｂに挿入させたパイ）Ａをバイトホルダ１１ ａに取
付けている。

１１ ｉ、１１ ｉはバイトホルダ１１ ａの後部両側
面に、該側面に沿って溶着し、後端部を相互に稍拡開さ
せている、後述するチェザーホルダに案内されるガイド
プレートであり、１１ｊは後部上面に沿って溶着させて
いるストッパである。

１１ ｋはバイトホルダ１１ ａの幅寸法より広幅で適
宜の厚さを有し剛性が高く、側面視で略コ字状をしたブ
ラケットであって、前部アーム１１に′は二叉状をして
いてバイトホルダ１１ ａの上部両側面間に跨っており
、ブラケツ） １１ ｋの前部アーム１１に′とバイト
ホルダ１１ ａは溶着されている。

このブラケット１１には前部アーム１１に′がバイトホ
ルダ１１ ａの上端部より適長寸法上方の位置でバイト
ホルダ１１ａの後方に向けて直角に屈曲させており、後
方側に適長寸法延出させた位置で再び下方に直角に屈曲
させて前部アーム１１に′と平行させ、前部アーム１１
に′より長寸の後部アームｌｌｋ”が形成されている。

後部アーム１１ ｋ“にはネジ孔１１１が螺設されてお
り、このネジ孔１１１に取付ポルｔ−１１ｍが螺入され
ている。

またバイトホルダ１１ ａの後端部とブラケット１１に
の後部アームｌｌｋ”との間の寸法は第１図におけるダ
イヘッド９に跨り得るようにその厚さ寸法より若干大き
い寸法に選定している。

そして前記バイトホルダ１１ａとブラケット１１にと内
面面取り用パイ）Ａにより内面面取り用アタッチメント
１１が構成されている。

第５図及び第６図は本考案に係る内面面取りアタッチメ
ントを取付けたパイプネジ切り機のダイヘッドの前面図
及び側面図であって、ダイヘッド９は中心部にネジ切り
又は内面面取りを行うパイプＰのパイプ挿通孔９ａを有
する円盤状であり、その前面には円周上に４等配されて
径方向に放射状に４つのチェザーホルダ９ ｂ、９ ｂ
、９ ｂ、９ ｂを設けこの夫々にチェザー８．８，８
．８をその先端をパイプ挿通孔９ａに突出させて取付け
ている。

またダイヘッド９の上部には、ダイヘッド９を周方向に
所定回動角度だけ回動させ得るようにガイド軸９Ｃで案
内されている弧状のガイド孔９ｄを有して、回動操作レ
バ９ｅによりダイヘッド９を回動させ得、ロックレバ９
ｆによりダイヘッド９の回動を係止させ得るようになっ
ている。

そして内面面取り用アタッチメント１１は、ダイヘッド
９の前部と後部にブラケット１１ ｋを跨らせてダイヘ
ッド９に配設していて、バイトホルダ１１ ａは固定ポ
ル）ｌｌｆ、ｌｌｆをチェザーホルダ９ｂに螺設してい
るネジ孔に螺入させてダイヘッド９に固定しており、ブ
ラケツ） １１ ｋの後部アームｌｌｋ”に螺入した取
付ポルＨ１ｍをダイヘッド後面に押当ててダイヘッド９
に強固に固定して取付けられている。

この固定ボルト１１ ｆによるバイトホルダ１１ ａの
チェザーホルダ９ｂへの取付けは、内面面取りパイ）Ａ
を一旦取外した状態でボルト挿通孔１１ Ｃを経て図示
していないアレンレンチ等のボルト回動工具を固定ボル
ト１１ｆに係合させて、固定ポルＨ１ｆを締付けること
により取付は得、その後、内面面取り用パイ）Ａをバイ
ト挿入孔１１ ｂに挿入してバイト固定ポル） １１
ｈを締付けることにより内面面取り用パイ）Ａを取付け
る。

また内面面取り用アタッチメント１１をダイヘッド９よ
り取外す場合には先ずバイト固定ポル） １１ ｈを弛
めて内面面取り用バイトＡを取外した後、固定ボルトｌ
ｌｆ、ｌｌｆを前記同様の方法で弛めてチェザーホルダ
９ｂより離脱させ、その後ダイヘッド９の後面に押当て
ている取付ボルト１１ｍを弛めて、ブラケット１１ｋを
上方に持上げることにより簡単に取外し得る。

前述した内面面取り用アタッチメント１１によリライニ
ング鋼管Ｐの管端面の内面面取りを行う動作を第１図に
より説明する。

内面面取り用アタッチメント１１を前述のようにしてダ
イヘッド９に取付け、また内面面取り用パイ）Ａの刃先
Ａ′をダイヘッド９の前面、即ちライニング鋼管Ｐの管
端面側と対向するように向けるとともに、刃先Ａ′が内
面面取りを行うライニング鋼管Ｐの管端面に臨むように
その突出長さ寸法を調節してバイト固定ポル） １１
ｈでバイトホルダ１１ ａに取付ける。

次に管端面の内面面取りをすべきライニング鋼管Ｐの管
端部を内面面取り用パイ）Ａの端部と適当間隔離隔した
位置で、ライニング鋼管Ｐをパイプ固定用チャック５に
支持させ、軸方向に対する移動を係止させる。

続いて鋼管Ｐを回転駆動させる電動操作スイッチ１２を
操作して図示しない前記回転駆動機構によりライニング
鋼管Ｐを高速回転させる、そして往復台送りハンドルＨ
を手動により回動操作して往復台７を管端面側に向は徐
々に移動させ、内面面取り用パイ）Ａの刃先Ａ′を管端
面に当接させる。

内面面取り用パイ）Ａが回転しているライニング鋼管Ａ
の管端面を切削して瞬間的に円滑に内面面取りが行われ
る。

この内面面取りパイ）Ａにより管端面の内面面取りを行
った場合には、仕上り面が旋盤加工を行ったと同様の美
麗な面となる。

またリーマの使用により生じた、リーマのヌスミ部の少
ない部分での切削不良による被膜の剥離等の発生はない
。

そして、内面面取り作業が完了したときには往復台送り
ハンドルＨを反転回動して内面面取りパイ）Ａを管端面
から離反させ、その後、鋼管Ｐの回転を停止させる電動
操作スイッチ１３を操作してライニング鋼管Ｐの回転を
停止させる。

続いてパイプ固定用チャック５の締付けを弛めてライニ
ング鋼管Ｐをパイプネジ切り機より取外す。

更に、続いて別のライニング鋼管Ｐの管端面を内面面取
りする場合には前述したと同様にして、管端面を内面面
取り用パイ）Ａに接近させて配置し、前記同様の操作に
より連続して管端面の内面面取りを行うことができる。

以上詳述した如く本考案に係る内面面取り用アタッチメ
ント１１によれば、従来から使用されているパイプネジ
切り機に簡単に取付けることができる。

またライニング金属管Ｐの管端面の内面面取りは内面面
取り用パイ）Ａにより行われるため、管端面の切削は旋
盤と同様に極めて円滑に行うことができ、そして美しい
仕上り面が得られ、柔らかい管内面の被膜を損傷させる
ことは全くない。

特にリーマを使用した従来の内面面取りにおける小径の
ライニング鋼管Ｐで起り勝ちであった。

リーマのヌスミ部の少ない部分に切削片が目詰まりする
ことに起因した被膜の損傷を皆無とすることができ、配
管作業者からの苦情を一気に解消し得た。

更にこの内面面取り用アタッチメント１１は構造が簡単
なため取扱いに熟練を要さず、しかも安価に提供できる
等の優れた実益がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る内面面取り用アタッチメントを取
付けたパイプネジ切り機の立面図である。 第２図、第３図及び第４図は本考案に係る内面面取り用
アタッチメントの側面図、前面図及び下面図であり、第
５図及び第６図は本考案に係る内面面取り用アタッチメ
ントをダイヘッドに取付けたダイヘッドの前面図及び側
面図である。 １・・・・・・マシンテーブル、５・・・・・・パイプ
固定用チャック、７・・・・・・往復台、８・・・・・
・チェザー、９・・・・・・ダイヘッド、９ｂ・・・・
・・チェザーホルダ、１０・・・・・・リーマ、１１・
・・・・・内面面取り用アタッチメン）、１１ ａ・・
・・・・バイトホルダ、１１ ｆ・・・・・・固定ボル
ト、１１ｈ・・・・・・バイト固定ボルト、１１ｋ・・
・・・・ブラケット、１１ｍ・・・・・・取付ボルト、
Ａ・・・・・・内面面取り用バイト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パイプネジ切り機のダイヘッドの前、後部に跨って配設
   し得るブラケットと、このブラケットの一方の端部に取
   付けたバイトホルダと、バイトホルダに着脱可能に取付
   けられる内面面取り用バイトとを備え、前記バイトホル
   ダを前記ダイヘッドの前部に固定し得て前記ブラケット
   の他方の端部をダイヘッドの後部任意位置に固定させ得
   るように構成してなるライニング金属管の内面面取り用
   アタッチメント。