JPS5811169A - 液体噴射記録法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、飛翔的液滴を形成して記録を行う液体噴射記
録法、殊に、熱エネルギーによって飛翔液滴を形成する
液体噴射記録法に関する。

ノンインパクト記録法は、記録時に於ける騒音の発生が
無視し得る程度に極めて小さいという点に於いて、最近
関心を集めている。その中で、高速記録が可能であり、
而も所謂普通紙に定着という特別な処理を必要とせずに
記録を行える所謂インクジェット記録法（液体噴射記録
法）は、極めて有力な記録法であって、これ迄にも様々
な方式の提案とそれを具現化する装置が考案され、改良
が加えられて商品化されたものもあれば、現在も尚実用
化への努力が続けられているものもある。

その中で、例えば特開昭５４−５１８３７号公報、′ド
イツ公開（ＤＯＬ８）第２８４３０６４号公報に記載さ
れである液体噴射記録法は、熱エネルギーを液体に作用
させて、液滴吐出の為の原動力を得るという点に於いて
、他の液体噴射記録法とは、異なる特徴を有している。

即ち、上記の公報に開示されである記録法は、熱エネル
ギーの作用を受けた液体が急峻な体積の増大を伴う状態
変化を起し、該状態変化に基く作用力によって、記録ヘ
ッド部先端のオリフィスより液滴が吐出、飛翔して被記
録部材に付着し記録が行われるという特徴である。

殊に、ＤＯＬＳ２８４３０６４　　に開示されている液
体噴射記録法は、所ｐ４　ｄｒｏｐ−ｏｎ　ｄｅｍａｎ
ｄ　　記録法に極めて有効に適用されるはかシではなく
、記録ヘッド部をｆｕｌｌ　１ｉｎｅタイプで高密度マ
ルチオリフィス化として容易に具現化出来るので、高解
像度、高品質の画像を高速で得られるという特徴を有し
ている。

この様に、上記の液体噴射記録法は、優れた特徴を有す
るものであるが、さらに高信頼度の記録を可能にするた
めには、電気熱変換体のピーク温度を下げ、その劣下を
防ぐ必要がある。

詰り、上記の液体噴射記録法は、熱作用による気泡の発
生とその急峻な体積の増大と減衰に基〈急激な状態変化
によって、記録ヘッドのオリフィスよシ液滴を飛翔的に
吐出させて記録するが、この時、電気熱変換体に０Ｎ−
ＯＦＦ動作で画素信号に対して１つのパルス信号を与え
て、熱作用部に於いて気泡を発生・成長・減少させると
電気・熱変換体の熱作用面のピーク温度が必要以上に高
くなる。この点を第１図を参照し乍ら説明する。

０Ｎ−ＯＦＦ動作で時刻ｔｏに電気・熱変換体に電気信
号Ｐが入力されると、電気・熱変換体は、その信号Ｐに
応じた熱エネルギーを発生する。

この熱エネルギーは液体と電気・熱変換体とが接触する
面としての熱作用面上に於いて、液体の気化する温度Ｔ
Ｂに至る時刻ｔ、まで、液体を暖める。時刻ｔ１から液
体は潜熱をもらい、気化し始めて液中に気泡が形成され
る。気泡の体積ｖけ液体が熱をもらい続ける以上膨張し
続ける。

この時信号ＰがＯＦＦされる時刻ｔ２に於いて熱作用面
の温度は最高値昨となり、その後減衰的に減少する。こ
のとき、１８以上の温度では、熱作用面上に気泡が存在
し、断熱に近い状態となっている。

従って、熱作用面上に形成される気泡が必要以上に熱作
用面上に存在していると、熱作用面の温度が必要以上に
急速に高まり過剰なピーク温度を与える様になる。この
過剰なピーク温度は電気・熱変換体の耐久寿命の劣化を
早めるだけでなく、インク成分の熱分解、不溶生成物の
生成等が起りやすくさせている。このことが記録画像の
品質低下、強いては、記録停止の原因となる。また、断
熱状態での熱エネルギーは液滴形成の為のエネルギーに
効率良く、変換されにくり、消費電力の増加を招く。

本発明は、この点に鑑み成されたものであって、従来法
に較べ連続的長時間記録に於いて、常時安定して、且つ
高品質の画像記録を維持することが出来る高信頼性の液
体噴射記録法を提案する事を目的とする。

本発明の液体噴射記録法は、液体を吐出して飛翔的液滴
を形成する為に設けられたオリフィスと、該オリフィス
に連通し、液体を吐出する為の熱エネルギーが液体に作
用する部分である熱作用部とを有する液吐出部と、熱エ
ネルギーを発生する手段としての電気・熱変換体とを具
号を複数のパルス信号で構成し、一画素信号の入力に対
して一液滴を形成する事を特徴とする。

以下、本発明を図面に従って、更に具体的に説明する。

第１図（ａ）は、本発明が適用される液体噴射記録ヘッ
ドの１つのオリフィス側から見た正面部分図、第１図（
ｂ）は、第１図（ａ）に一点鎖線ＸＹで示す部分で切断
した場合の切断面部分図である。

図に示される記録ヘッド１は、その表面に電気・熱変換
体２が設けられている基板３の表面に、所定の線密度で
所定の巾と深さの溝が所定数設けられている溝付板４で
覆う様に接合することによって、オリフィス５と液吐出
部６が形成された構造を有している。図に示す記録ヘッ
ドの場合、オリフィス５を複数有するものとして示され
であるが、勿論本発明は、これに限定されるものではな
く単一オリフィスの場合の記録ヘッドへの適用の場合も
本発明の範ｓ４−に漏入るものである。

液吐出部６は、その終端に液滴を吐出させる為のオリフ
ィス５と、電気・熱変換体２より発生される熱エネルギ
ーが液体に作用して気泡を発徹 生し、その体積の膨張と収縮に依る急橙な状態変化を引
起す処である熱作用部７とを有する。

熱作用部７は、電気・熱変換体２の熱発生部８の上部に
位置し、熱発生部８の液体と接触する熱作用部９をその
底面としている。

熱発生部８は、基板３上に設けられた下部層１０、該下
部層１０上に設けられた発熱抵抗層１１、該発熱抵抗層
ｌｌ上に設けられた上部層１２とで構成される。発熱抵
抗層１１には、熱を発生させる為に該層１１に通電する
為の電極１３．１４がその表面に設けられである。電極
１３は、各液吐出部の熱発生部に共通の電極であり、電
極１４は、各液吐出部の熱発生部を選択して発熱させる
為の選択電極であって、液吐出部の流路に沿って設けら
れである。

上部層１２は、発熱抵抗層１１を、使用する液体から化
学的・物理的に保護する為に発熱抵抗層１１と液吐出部
６にある液体とを隔絶すると共に、液体を通じて電極１
３．１４間が短絡するのを防止する発熱抵抗層１１の保
護的機能を有している。

上部層１２は、上記の様な機能を有するものであるが、
発熱抵抗層１１が、耐液性があり、且つ液体を通じて電
極１３．１４間が電気的に液体が接触する構造の電気・
熱変換体として設計しても良い。

下部層ｌＯは、主に熱流量制御機能を有する。

即ち、油滴吐出の際には、発熱抵抗層１１で発生する熱
が基板３側の方に伝導するよりも、熱作用部７側の方に
伝導する割合が出来る限り多くなり、液滴吐出後、詰シ
発熱抵抗層１１への通電がＯＦＦされた後には、熱作用
部７及び熱発生部８にある熱が速かに基板３側に放出さ
れて、熱作用部７にある液体及び発生した気泡が急冷さ
れる為に設けられる。

本発明の液体噴射記録法は、この様な記録ヘッドに於い
て、第３図に示すように、電気・熱変換体２へ一画素信
号を複数のパルス信号で構成し、この一画素信号を、即
ち、一画素信号を複数に分割したパルス波形信号として
入力する。

ここで、第１パルスは、熱作用面に於いて、液体の気化
する温度ＴＢからそれより２０％高い温度Ｔｐに至る時
刻以内でＯＦＦシ、熱作用面の温度がＴＢまで冷却され
る間装置する。再び、熱作用面上の温度がＴＢに至った
時、第２パルスをＯＮし、第１パルスと同様、Ｔｐに至
ると同時にＯＦ’Ｆする。第３パルス以降は第２パルス
と同様にし、最終パルスのＯＦＦする時刻が気体が凝縮
し終わる時刻ｔ７を越えないような時間幅に於いて、一
画素信号を複数のパルス信号に分解して記録ヘッドを駆
動する。

このことによシ、電気・熱変換体２の熱作用面９のピー
ク温度は低下し、ＴＢ以上の熱エネルギーが同一の場合
、供給する熱エネルギーを少なく押えることができる。

従って、記録ヘッドの耐久寿命が向上し、省電力向けの
記録ヘッドの設計が可能となる。

第４図乃至第６図には、本発明に於ける一画素信号を構
成する複数のパルス信号の好適な波形例が示される。

異なるパルス信号Ｐ、、Ｐ、、Ｐ、で構成しまた場合で
ある。図に於いて、第２パルス信号Ｐ２と第３パルス信
号Ｐ３とは同一信号レベルを有しており、第１パルス信
号Ｐ、の信号レベルがこれ等２つの信号の信号レベルよ
りも一段と高くなっている。

第５図に示される波形例は、第２パルス信号Ｐ、が第１
パルス信号Ｐ１に較べて、パルス幅が４倍、信号レベル
が約％とされた一画素信号の例である。

第６図は、一画素信号を信号レベルもパルス幅も各々異
なる３つのパルス信号Ｐｔ、　Ｐ２．　Ｐｓ−ｃ構成し
た波形例である。

以下、本発明を実施例に従って具体的に一観明する。

実施例 シリコン基板上にＳｉｎ、層（下部層）をスパッタリン
グにより３μｍ厚に形成、続いて発熱抵抗層としてＨｆ
Ｂｔを１００ＯＡ厚に、アルミニウムをｔ極として３０
００　Ａ厚に積層した後、選択エツチングによって８０
μｒｎ　Ｘ　２００μｍの発熱抵抗体パターンを形成し
た。次にＳｉｎ、層をスパッタリングにより０．５μｍ
厚に保護層（上部層）として積層して基板上に電気・熱
変換体を形成した後、幅８０μｍ×深さ８０μｍの溝を
刻んだガラス板を溝と発熱抵抗体が合致するように接合
した。引続いて発熱抵抗体の先端とオリフィスの距離が
３００μｍになるようオリフィス端面を研磨して記録ヘ
ッドを作成した。この記録ヘッドに黒色染料とエタノー
ルを主成分とするインクを０．０１気圧の背圧で熱作用
部に供給しながら、第１パルスとして１０μＳ、４０Ｖ
。

第２パルスとして２μｓ、４０Ｖ、第３パルスとして２
μｓ、４０Ｖ、また、第１パルスと第２パルス、第２パ
ルスと第３パルスのＭ隔ｕ　３μＳとした。連続矩形電
圧印字信号を２００μｓの同期で電気・熱変換体２に２
４時間連続して印加したところ２０μｓ、４０Ｖの矩形
電圧パ隅 ルス信号を２００μＳの７期で２４時間連続印加した場
合に比べ、その画質及びベッド寿命ともに向上した。

第１表には、上記の条件で上記と同様にして作成したヘ
ッド５０サンプルについての画像の評価を経時的に行っ
た結果が示されている。

また、第２表には、上記の５０サンプル中の断線状態を
経時的に調べた結果を示す。

尚、表において、画像評価の基準は、○・・・極めて高
品質、Δ・・・実用的に充分通用する品質、×・・・実
用的に不適な品質である。

また、ヘッド寿命評価の基準は、○・・・５０サンプル
中断線０％、△・・・５０サンプル中断線率５Ｘ以内、
×・・・５０サンプル中断線率１０π以内である。

ここで、前記実施例中の第１パルス信号の電圧を５０Ｖ
に高めると、熱作用面上の温度上昇率が増加し、ＴＢに
到達する時間が短縮できる。

従って、第１パルスの幅を短かくすることが可能となり
、ヘッド噴射の応答性を一層向上させることが出来る。

さらに、第４図に示すように各パルス幅を同じにとった
場合、そのパルス信号ごとの印加電圧を変えてやれば上
記と同様な効果が期待できる。

以上説明したように、電気・熱変換体に入力する一画素
信号で液体を気化させることで飛翔的な液滴を形成する
液体噴射記録法において、その一画素信号を気体が凝縮
して液体になり終わるまでの時刻内で分割して複数のパ
ルス信号とし、これ等の複数のパルス信号を一画素信号
として電気・熱変換体に入力して、飛翔的液滴を形成す
るとその記録ヘッドの耐久寿命が著しく伸び、消費エネ
ルギーも少なくなる効果がある。

さらには、画像の品質も、長時間の連続吐出において著
しく向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、記録ヘッドに１パルス信号で構成された一画
素信号を入力する時の電気・熱変換体の熱作用面の表面
温度Ｔ１及び形成される気泡の体ｌ’１ｌ（Ｖの時間的
変化を示すタイミング図、第２図（ａ）は、本発明の適
用される液体噴射記録ヘッドの好適な実施態様の１つの
オリフィス側からの正面部分図、第２図（ｂ）は、第２
図（ａ）の一点鎖線ＸＹで示す部分で切断した場合の切
断面部分図、 第３図は、本発明を説明する為のものであって記録ヘッ
ドに一画素信号としてマルチパルス信号を入力した時の
電気・熱変換体２の熱作用面９の表面温度Ｔ１及び気泡
体積Ｖの時間的変化を示すタイミング図、 第４図乃至第６図は、夫々本発明に於ける一画素信号の
構成例を示す図である。 １・・・液体噴射記録ヘッド、２・・・電気、熱変換体
、３・・・基板、４・・・溝付板、５・・・オリフィス
、６・・・液吐出部、７・・・熱作用部、８・・・熱発
生部、９・・・熱作用部、１０・・・下部層、１１・・
・発熱抵抗層、１２・・・上部層、１３・・・共通電極
、１４・・・選択電極０ 出　願　人　　キャノン株式会社 ＴＬＩＩ　　Ｌ＋　　　　　　　　　１−？　　　　　
　　　　　　　　　　１７手１４−７ ５７ し 第ｅ閃

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 液体を吐出して飛翔的液滴を形成する為に設けられたオ
   リフィスと、該オリフィスに連通し、液体を吐出する為
   の熱エネルギーが液体に作用する部分である熱作用部と
   を有する液吐出部と、熱エネルギーを発生する手段とし
   ての電気・熱する一画素信号を複数のパルス信号で構成
   し、一画素信号の入力に対して一液滴を形成する事を特
   徴とする液体噴射記録法。