JPH07156421A - オンデマンドインクジェット記録装置用パルス電圧発生回路 - Google Patents

オンデマンドインクジェット記録装置用パルス電圧発生回路

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JPH07156421A
JPH07156421A JP5246294A JP5246294A JPH07156421A JP H07156421 A JPH07156421 A JP H07156421A JP 5246294 A JP5246294 A JP 5246294A JP 5246294 A JP5246294 A JP 5246294A JP H07156421 A JPH07156421 A JP H07156421A
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清貴 村上
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】インクのドット径を制御し、高解像記録を得
る。 【構成】主パルス電圧によって加圧手段を駆動し、ノズ
ル1が設けられた液体収容室に圧力を加え、ノズル1か
ら液滴2を放出するよう構成された液体収容室で、主パ
ルス電圧が印加される前に、主パルス電圧と同極性であ
り、かつ主パルス電圧より低パルス電圧かつ狭パルス幅
で、ノズル1内の液2の先端位置を決めるための付加パ
ルス電圧を、加圧手段に印加する付加パルス電圧印加手
段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、パルス電圧によって電
気−機械変換器を駆動することにより、ノズルが設けら
れた液体収容室内に圧力を加え、ノズルから液滴を噴出
するように構成した液体放出装置、特にインクジェット
記録装置に関する。
【従来の技術】まず、従来のインクジェット記録装置の
概略について説明する。ノズルが設けられた液体収容室
にその内容積が縮小するように圧力が加えられると、液
体収容室内部の液体が圧縮され、このエネルギーにより
液体収容室内に設けられたノズルから液体が液滴として
放出される。液体収容室に加えられる圧力が瞬間的なも
のであると、液滴の圧縮も瞬間的であり、ノズルから放
出される液体は粒状の液滴(トロップレット)となる。
液体収容室内の液体にインク液を使用し、ノズルの前に
被記録体(記録紙)を設け、記録信号(パルス電圧)に
基づいて前記操作が行われると、ノズルから放出された
ドロップレットが記録紙に当たり、記録紙にはインクの
ドットが記される。この操作において、例えば、記録紙
を縦方向に動かし、ノズルを横方向に動かすこととすれ
ば、記録紙の全面にインクのドットによる記録を文字等
の所定パターンに記すことができる。上記のような記録
装置は、オンデマンドインクジェット記録装置として、
すでに市場に提供されている。オンデマンドインクジェ
ット記録装置は、ワイヤドットプリンタのようにワイヤ
のインパクトにより記録紙にドットを記すのではなく、
第1図aの如く構成された液体収容室3にインク液2を
供給し、そのノズル1から放出された小さな液体のドロ
ップレットが記録紙に当たることによりドットが形成さ
れるから、非常に静かに記録ができる。そして記録に必
要な機械的駆動部分が単純で、かつ少ないことから、装
置を小型にすることが容易である。更に、インク滴に圧
力を加える手段として、電気−機械変換器、例えばPZ
T等のピエゾクリスタルからなる圧電体7を用いれば、
短時間に記録を記すことができる。即ち、オンデマンド
インクジェット記録装置は、ワイヤドットプリンタと比
較し、静かに、速く記録が出来、かつ装置を小型にする
ことが出来るのである。更に、色の違うインク液を記録
紙の同じ場所に重ね打ちをすることにより、インク液の
色だけでなく、多色の記録を残すことが可能となる。オ
ンデマンドインクジェット記録装置において、高密度に
よる高解像度の記録を記録紙に記すためには、記録紙に
記されるドットの径を小さくする必要がある。そのため
には、ノスルから放出するドロップレットの大きさを小
さくしなければならない。また、記録紙に画像等の記録
をするには、濃度を多段階に変化させる必要が生じる。
濃度を多段階に変化させるには、記録紙のある面積に記
すドットの数を変化させる方法がある。濃度の濃い記録
を得るには、記録紙に記すドットの数を多くし、淡い記
録をするには、ドットの数を少なくするわけである。し
かし、この方法だけで中間調を表現する限界がある。濃
度を多段階に変化させるには、記録紙の単位面積当りの
ドットの数を変化させると共に、記録紙に記されるドッ
トの径をコントロールすることが必要である。即ち、オ
ンデマンドインクジェット記録装置において、高密度に
よる高解像度、及び濃度が多段階の記録を記録紙に記す
ためには、ノズルから放出されるドロップレットの大き
さを小から大まで、必要に応じ自由にコントロール出来
ることが望ましいのである。ノズルから放出されるドロ
ップレットの大きさを小さくするためには、ノズル開口
の径を小さくすることが考えられるが、ノズル開口の径
を小さくすると、ノズルの目詰まりが発生し易く、か
つ、ノズル部分でインク液の摩擦が大きくなり、インク
滴がノズルから放出されるにくくなる。ノズルを通過す
るインク滴の流動性との関係から、ノズル開口の径を小
さくするには自ずと限界がある。そして、ノズル開口の
径を小さくすることは、ドロップレッロの大きさをある
程度小さくすることは出来るが、その大きさを自由にコ
ントロールすることはできない。また、記録紙に記され
る記録を高密度とするため、ノズルから放出される際に
ドロップレットの背後に副次的に形成される小さな液滴
であるサテライトを利用する方法もある。ノズルから放
出されるドロップレットとサテライトは同一方向に放出
されるから記録紙に当たる場所は、何の操作も加えない
と同じ場所である。記録紙に記されるドットの大きさを
変化させるためには、ドロップレットとサテライトの使
い分け、ドット径の小さい記録を記すには、サテライト
のみを使用するようにしなければならない。この場合、
ドロップレットが記録紙に到達しないよう操作しなけれ
ばならない。このため、ドロップレットを帯電させ、偏
向させる手段、及び、使用されないドロップレットを回
収する装置が必要となり、記録装置全体が大型化する。
そしてサテライトは、ドロップレットがノズルから放出
される際に副次的に形成されるものであるため、その大
きさを自由に変えることはできない。従って、この装置
によると記録紙に記されるドットの径は、ドロップレッ
トとサテライトの違いにより大小の変化はあるが、その
大きさを可変的にコントロールすることができない。つ
ぎに、ドロップレットの大きさを自由に変化させ、記録
紙に記されるドットの径をコントロールするため、電気
−機械変換器に印加するパルス電圧の大きさ(高低)を
変化させ、液体収容室にある液体に加える圧力の大小に
より、ドロップレットの大きさをコントロールする装置
が考え出された。インク滴に加わる圧力が大きければ、
ノズルか放出されるドロップレットは大きくなり、加え
る圧力が小さければ、ドロップレットは小さくなると考
えられ、パルス電圧の高、低によりドロップレットの大
きさをコントロールしようとしたのである。しかし、こ
の装置によると、ドロップレットの大きさの変化可能な
領域が狭く、しかもある大きさのドロップレットを形成
することは困難であることが解った。インクジェットプ
リントヘッドを構成する液体収容室、電気−機械変換器
等は固有振動周波数を有しており、電気−機械変換器に
印加されるパルス電圧により発生する振動周波数が、前
記した固有振動周波数と一致しない場合には、加えられ
る圧力により、能率よく一定の大きさのドロップレット
がノズルから放出されるが、電気−機械変換器に印加す
るパルス電圧により発生する振動周波数が共振周波数に
近いときは、共振周波数に引っ張られ、ノズルのドロッ
プレット放出は不安定になる。これが原因でドロップレ
ットの大きさの変化可能な領域が狭くなるものと考えら
れる。従って、電気−機械変換器に印加するパルス電圧
を変化させ、液体に加える圧力を変化させても、ノズル
から放出されるドロップレットの大きさを任意にコント
ロールすることができず、記録紙に記録されるドットも
小から大と自由に調節することができなかったのであ
る。以上記載したように、従来技術では、ノズルから放
出されるドロップレットの大きさを自由に調節し、記録
紙に記されるドット径をコントロールすることは出来な
かった。本発明は、鋭意努力の結果、同じパルス電圧を
電気−機械変換器に印加した場合であっても、パルス電
圧を印加したときのノズル内のインク液の先端位置が、
ドロップレットの大きさに関係していることを突き止め
たのである。即ち、第1図bのように、ノズル1内のイ
ンク液2の先端が、ノズル1の先まで満たされている場
合と、第1図cのように、ノズル1内のインク液2の先
端が、ノズル1の先からある距離1だけ後退した位置に
ある場合とでは、同じパルス電圧を電気−機械変換器に
印加しても、ノズル1から放出されるドロップレットの
大きさは異なるのである。ドロップレットの大きさを縦
軸にとり、ノズルの先と、インク液の先端位置との間の
距離1を横軸にとると、同じ印加パルス電圧でも、ドロ
ップレットの大きさは、第2図に示すように変化する。
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
ノズルから放出するドロップレットを形成する主パルス
電圧を加える前に、ノズル内のインク液の先端位置を制
御することとすれば、ドロップレットの大きさを自由に
変化させることができ、記録紙に記されるドットの径を
自由にコントロールすることができると考え、本発明を
するに到った。
【課題を解決するための手段】本発明は、主パルス電圧
によって加圧手段を駆動することにより、ノズルが設け
られた液体収容室に圧力を加え、前記ノズルから液滴を
放出するように構成された液体放出装置において、前記
主パルス電圧が印加される前に、前記主パルス電圧の同
極性でありかつ前記主パルス電圧より低パルス電圧かつ
狭パルス幅である、前記ノズル内の液の先端位置を決め
るための付加パルス電圧を、前記加圧手段に印加する付
加パルス電圧印加手段を有することを特徴とする液体放
出装置に係わる。
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に用いて詳細に
説明する。インク液に圧力を加える電気−機械変換器
は、圧電体のピエゾクリスタルを使用している。第3図
は、ピエゾクリスタル(例えば第1図aの7)にパルス
電圧を加え、ノズルからドロップレットを放出させるた
めの入力波形aと駆動波形bの従来例を示す。駆動回路
から第3図aに示すようにパルス電圧がピエゾクリスタ
ルに印加されると、ピエゾクリスタルに印加されると、
ピエゾクリスタルの両極板間の電圧は、コンデンサの充
放電特性と同様の第3図aに示すような波形となる。ピ
エゾクリスタルは、電圧が印加されると歪み、この歪み
によりインク液に圧力が加わり、ノズルからドロップレ
ットが放出され、このドロップレットにより記録紙にド
ットが記される。次に、第4図に本発明の実施例による
入力波形aと駆動波形bを示す。ノズル内の先端インク
液の位置を変動させるための付加パルス電圧Sを主パル
スMに先行してピエゾクリスタルに印加する。ピエゾク
リスタルは、付加パルス電圧Sにより歪み、インク液に
圧力を加える。この圧力は付加パルス電圧がピエゾクリ
スタルに印加されている時間が短時間のため、インク液
を幾分外方へ押しやるが次に引き戻されて減衰振動を開
始するだけであり、ドロップレットがノズルから放出さ
れることはない。インク液が振動すると、この振動がノ
ズル内のインク液にもつたわりノズル内のインク液の先
端はノズル内で往復運動を繰り返す。インク滴がノズル
内で往復運動を繰り返している間の適切な時点で、ドロ
ップレットを形成する主パルスMがピエゾクリスタルに
印加されれば、第2図に示すように、先端インク液の位
置に対応した大きさのドロップレットがノズルから放出
される。前記した作用を実現するための電気回路を第5
図に示す。この回路では、入力端子Tに,第4図aに示
すように付加パルス電圧の信号が加わると、入力端子T
は、フリップフロップ(FF)3の入力端子、及びアン
ド回路4,5の入力端子の一方に接続されているから、
FF3のQ出力は、”H”となり、この出力がアンド回
路4の他方の入力端子に入力され、アンド回路4の出力
は、”H”となる。アンド回路4の出力が”H”となる
とトランジスタTrはオンとなり、トランジスタTr
のコレクタに加えられている電圧Vが可変抵抗6を
介してピエゾクリスタル7に加わる。ピエゾクリスタル
7にこの電圧が加わると、インク液は振動し、ノズル内
のインク液の先端はノズル内で往復運動を繰り返す。付
加パルス信号Sが零になると、FFの出力Qは”L”と
なる。そして上記と逆にトランジスタTrはオフとな
り、ピエゾクリスタル7に加わる電圧も零となる。つぎ
に、入力端子Tに、第4図aに示すような主パルス電圧
信号Mが加わると、 ド回路5の出力が”H”となる。この”H”出力が、ト
ランジスタTrのベースに加わると、トランジスタT
はオンとなり、コレクタに加えられているVが可
変抵抗6を介してピエゾクリスタル7に加えられる。こ
の主パルス電圧Mの印加時間は、付加パルス電圧Sと比
較し長いから、ピエゾクリスタル7も大きく変形し、ド
ロップレットがノズルか放出される。そして、この時の
ドロップレットの大きさは、付加パルス電圧によりノズ
ル内で往復運動を繰り返しているインク液の先端位置に
より決定される。上記したように構成されたインクジェ
ット記録装置のノズル構造において、ドロップレットの
大きさをコントロールするための手段について説明す
る。ドロップレットの大きさをコントロールするために
は、付加パルス電圧及び/又はそのパルス幅、付加パル
ス電圧印加後に主パルス電圧を印加するまでの時間を変
化させることが考えられる。まず、付加パルス電圧およ
びそのパルス幅を変化させることにより、ドロップレッ
トの大きさをコントロールすることについて説明する。
付加パルス電圧は、インク液を振動させ、ノズル内のイ
ンク液をノズル内で往復させるために、ピエゾクリスタ
ル7に印加される電圧であり、付加パルス電圧の高低及
びそのパルス幅の違いにより、インク液の挙動は変化
し、インク液がノズル内で1回の往復運動を繰り返すに
必要とする時間は変化する。従って、付加パルス電圧か
ら主パルス電圧を印加するまでの時間間隔を一定にして
も、振動数の違いにより、ノズル内のインク液の先端位
置は異なるから、付加パルス電圧の高低及びそのパルス
幅を変化させることにより、ドロップレットの大きさを
コントロールすることができるのである。つぎに、付加
パルス電圧から主パルス電圧を印加するまでの時間間隔
を調整することにより、ドロップレットの大きさをコン
トロールすることについて説明する。付加パルス電圧が
ピエゾクリスタル7に印加されることにより、インク液
は振動し、ノズル内のインク液はノズル内で往復運動を
繰り返す。付加パルス電圧が印加されてからの時間の違
いにより、ノズル内のインク液の先端位置は異なるか
ら、付加パルス電圧と主パルス電圧を印加する時間の間
隔を調整することにより、ノズルから放出されるドロッ
プレットの大きさをコントロールすることが出来る。な
お、上記付加パルスの印加時間は、500μsec
下、付加パルスから主パルスまでの時間500μsec
のときに良好な結果が得られた。第6図に、前記したド
ロップレットの大きさをコントロールするためのシステ
ム図を示す。付加パルス電圧のパルス幅を設定するため
に設けられたタイマー1に入力があると、パルス幅が調
整された出力が、タイマー2の入力端子に加わる。タイ
マー2は、付加パルス電圧から主パルス電圧が印加する
までの時間間隔を調整するために設けられたタイマーで
ある。タイマー2は、タイマー1から入力があってから
設定時間経過後、主パルス電圧のパルス幅を調整するた
めに設けられたタイマー3に出力を出す。タイマー3
は、タイマー2からの出力が入力されると、設定された
時間、即ち、主パルスの幅のパルス信号を出力として出
す。第7図は、上記システム図からのパルス信号によ
り、ピエゾクリスタルを振動させるための電気回路図で
ある。第7図の入力端子Aは、第6図のタイマー1の出
力端子に接続され、タイマー1により付加パルス電圧の
パルス幅が調整されたパルス信号が入力端子Aに加わる
と、トランジスタTr、Trがオンとなり、V
電圧が可変抵抗6を介してピエゾクリスタル7に印加さ
れ、ノズル内の先端インク液がノズル内で往復運動を開
始する。そして、入力端子Bには、タイマー3から付加
パルス電圧印加後に主パルス電圧を印加するまでの時間
間隔および主パルス電圧の幅が調整された主パルス信号
が入力される。主パルス信号が入力端子Bに加わると、
トランジスタTr、Trはオンとなり、Vの電圧
が可変抵抗6を介してピエゾクリスタル7に加わる。こ
こでノズルからは、ノズル内のインク液の先端位置によ
り決定されるドロップレットが放出されることとなる。
タイマー1により付加パルス電圧のパルス幅が、V
変化させることにより付加パルス電圧が調整でき、そし
て、タイマー2により主パルス電圧を印加するタイミン
グ、タイマー3により主パルス電圧の印加時間の調整を
することができる。この中で1つ、又は組み合わせで調
整することにより、ノズルから放出されるドロップレッ
トの大きさをコントロールすることができることとなっ
た。第8図に、前記タイマー1、2、3及びVを調整
することによりピエゾクリスタル7に加わる付加パルス
電圧と主パルス電圧の波形図を示す。
【発明の効果】従来技術によれば、ノズルから放出され
るドロップレットの大きさを、ある程度変化させること
は出来たが、所望の大きさにコントロールすることは出
来なかった。このため高密度による高解像度の記録を記
すことが出来ず、画像を記録するときに必要な濃淡を表
現するときでも、記録紙の単位面積当たりのドット数を
変化することしかできなかった。そして、カラー記録を
する場合、記録紙の同じ場所に色の違うインク液で重ね
打ちをする必要があるが、従来技術では重ね打ちをした
場合、そのドット径は他のドット径と比較し大きく記さ
れ、クッキリとしたカラー画像を記すことが出来なかっ
たのである。しかし、本発明によれば、主パルスに先行
して同極性の付加パルスを加えているのでノズルから放
出されるドロップレットの大きさを自由にコントロール
することができる。従って、高密度による高解像度記録
を得るには、ノズルから放出されるドロップレットの大
きさを小さくし、数多くのドット記録紙に記すこととす
れば良く、記録の濃淡も記録紙の単位面積当たりのドッ
トを変化させるだけでなく、ドット径の大小の変化によ
り中間調を表すことが出来る。従って中間調の記録が従
来技術と比較し、明瞭に行える。また、カラー記録をす
る時に必要な重ね打ちをしても、重ね打ちをするときの
ドロップレットの大きさを小さくすることにより、記録
紙に配されるドット径を他のドット径をほぼ同一径とす
ることができる。従って、明確なカラー記録をすること
が可能となった。更に、同じドロップレットの大きさで
あっても、記録紙の紙質により、記されるドット径が異
なる場合が生じる。しかし、従来技術では、ドロップレ
ットの大きさをコントロールすることができなかったの
で、種々の紙質の記録紙に応じてドット径を同じにする
ことはできない。本発明によれば、ドロップレットの大
きさをコントロールすることができるので、記録紙の紙
質が変わっても、常に同一径のドットを記すことが可能
となった。そして、ドロップレットが記録紙に当たるこ
とにより記されるドット径が大きくなりすぎるような性
質を有するインク液は、従来では使用することができな
かったが、本発明によれば、ドロップレットを小さくす
ることができるので、使用できるインク液の範囲が広く
なったのである。
【図面の簡単な説明】
【第1図a】インク放出装置の断面図
【第1図b、c】イズル内のインク液先端位置を比較し
て示す断面図
【第2図】先端インク液の位置の違いによるドロップレ
ットの大きさの変化を表した図、
【第3図a,b】従来例による入力波形と振動波形を表
した図
【第4図a,b】本発明の実施例による付加パルス電圧
を加えたときの入力波形と振動波形を表した図
【第5図】本発明の実施例による電気回路図
【第6図】本発明の実施例によるシステム図
【第7図】本発明の他の実施例による電気回路図
【第8図a,b,c,d】ピエゾクリスタルに加わる信
号の波形図 なお、図面に用いられている符号において、 1… ノズル,2…インク液、3… フリップフロッ
プ,4,5… アンド回路, 6… 可変抵抗, 7…
ピエゾクリスタル, Tr,Tr,Tr,Tr
,Tr,Tr … トランジスタ,S…付加パル
ス電圧, M…主パルス電圧である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】オンデマンドインクジェット記録装置用
パルス電圧発生回路
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、記録信号に応じてノズ
ルから液滴を噴出するように構成したインクジェット記
録装置に用いるインク噴射のためのパルス電圧発生回路
に関する。
【従来の技術】まず、従来のインクジェット記録装置の
概略について説明する。ノズルが設けられた液体収容室
にその内容積が縮小するように圧力が加えられると、液
体収容室内部の液体が圧縮され、このエネルギーにより
液体収容室内に設けられたノズルから液体が液滴として
放出される。液体収容室に加えられる圧力が瞬間的なも
のであると、液滴の圧縮も瞬間的であり、ノズルから放
出される液体は粒状の液滴(トロップレット)となる。
液体収容室内の液体にインク液を使用し、ノズルの前に
被記録体(記録紙)を設け、記録信号(パルス電圧)に
基づいて前記操作が行われると、ノズルから放出された
ドロップレットが記録紙に当たり、記録紙にはインクの
ドットが記される。この操作において、例えば、記録紙
を縦方向に動かし、ノズルを横方向に動かすこととすれ
ば、記録紙の全面にインクのドットによる記録を文字等
の所定パターンに記すことができる。上記のような記録
装置は、オンデマンドインクジェット記録装置として、
すでに市場に提供されている。オンデマンドインクジェ
ット記録装置は、ワイヤドットプリンタのようにワイヤ
のインパクトにより記録紙にドットを記すのではなく、
第1図aの如く構成された液体収容室3にインク液2を
供給し、そのノズル1から放出された小さな液体のドロ
ップレットが記録紙に当たることによりドットが形成さ
れるから、非常に静かに記録ができる。そして記録に必
要な機械的駆動部分が単純で、かつ少ないことから、装
置を小型にすることが容易である。以下、インク液に圧
力を加える手段として、電気−機械変換器を例に説明す
る。電気−機械変換器としては、例えばPZT等のピエ
ゾクリスタルからなる圧電体7を用いれば、短時間に記
録を記すことができる。即ち、オンデマンドインクジェ
ット記録装置は、ワイヤドットプリンタと比較し、静か
に、速く記録が出来、かつ装置を小型にすることが出来
るのである。更に、色の違うインク液を記録紙の同じ場
所に重ね打ちをすることにより、インク液の色だけでな
く、多色の記録を残すことが可能となる。オンデマンド
インクジェット記録装置において、高密度による高解像
度の記録を記録紙に記すためには、記録紙に記されるド
ットの径を小さくする必要がある。そのためには、ノス
ルから放出するドロップレットの大きさを小さくしなけ
ればならない。また、記録紙に画像等の記録をするに
は、濃度を多段階に変化させる必要が生じる。濃度を多
段階に変化させるには、記録紙のある面積に記すドット
の数を変化させる方法がある。濃度の濃い記録を得るに
は、記録紙に記すドットの数を多くし、淡い記録をする
には、ドットの数を少なくするわけである。しかし、こ
の方法だけで中間調を表現するには限界がある。濃度を
多段階に変化させるには、記録紙の単位面積当りのドッ
トの数を変化させると共に、記録紙に記されるドットの
径をコントロールすることが必要である。即ち、オンデ
マンドインクジェット記録装置において、高密度による
高解像度、及び濃度が多段階の記録を記録紙に記すため
には、ノズルから放出されるドロップレットの大きさを
小から大まで、必要に応じ自由にコントロール出来るこ
とが望ましいのである。ノズルから放出されるドロップ
レットの大きさを小さくするためには、ノズル開口の径
を小さくすることが考えられるが、ノズル開口の径を小
さくすると、ノズルの目詰まりが発生し易く、かつ、ノ
ズル部分でインク液の摩擦が大きくなり、インク滴がノ
ズルから放出されにくくなる。ノズルを通過するインク
滴の流動性との関係から、ノズル開口の径を小さくする
には自ずと限界がある。そして、ノズル開口の径を小さ
くすることは、ドロップレッロの大きさをある程度小さ
くすることは出来るが、その大きさを自由にコントロー
ルすることはできない。また、記録紙に記される記録を
高密度とするため、ノズルから放出される際にドロップ
レットの背後に副次的に形成される小さな液滴であるサ
テライトを利用する方法もある。ノズルから放出される
ドロップレットとサテライトは同一方向に放出されるか
ら記録紙に当たる場所は、何の操作も加えないと同じ場
所である。記録紙に記されるドットの大きさを変化させ
るためには、ドロップレットとサテライトの使い分け、
ドット径の小さい記録を記すには、サテライトのみを使
用するようにしなければならない。この場合、ドロップ
レットが記録紙に到達しないよう操作しなければならな
い。このため、ドロップレットを帯電させ、偏向させる
手段、及び、使用されないドロップレットを回収する装
置が必要となり、記録装置全体が大型化する。そしてサ
テライトは、ドロップレットがノズルから放出される際
に副次的に形成されるものであるため、その大きさを自
由に変えることはできない。従って、この装置によると
記録紙に記されるドットの径は、ドロップレットとサテ
ライトの違いにより大小の変化はあるが、その大きさを
可変的にコントロールすることはできない。つぎに、ド
ロップレットの大きさを自由に変化させ、記録紙に記さ
れるドットの径をコントロールするため、液体収容室に
ある液体に加える圧力の大きさを変化させ、ドロップレ
ットの大きさをコントロールする装置が考え出された。
インク液に加わる圧力が大きければ、ノズルか放出され
るドロップレットは大きくなり、加える圧力が小さけれ
ば、ドロップレットは小さくなると考えられ、パルス電
圧の高、低によりドロップレットの大きさをコントロー
ルしようとしたのである。しかし、この装置によると、
ドロップレットの大きさの変化可能な領域が狭く、しか
もある大きさのドロップレットを形成することは困難で
あることが解った。
【発明が解決しようとする課題】以上記載したように、
従来技術では、ノズルから放出されるドロップレットの
大きさを自由に調節し、記録紙に記されるドット径をコ
ントロールすることは出来なかった。本発明は、鋭意努
力の結果、インク噴射のために同じパルス電圧を用いた
場合であっても、パルス電圧を印加したときのノズル内
のインク液の先端位置が、ドロップレットの大きさに関
係していることを突き止めたのである。即ち、第1図b
のように、ノズル1内のインク液2の先端が、ノズル1
の先まで満たされている場合と、第1図cのように、ノ
ズル1内のインク液2の先端が、ノズル1の先からある
距離1だけ後退した位置にある場合とでは、インク噴射
ために同じパルス電圧を印加しても、ノズル1から放出
されるドロップレットの大きさは異なるのである。ドロ
ップレットの大きさを縦軸にとり、ノズルの先と、イン
ク液の先端位置との間の距離1を横軸にとると、同じ印
加パルス電圧でも、ドロップレットの大きさは、第2図
に示すように変化する。そこで、本発明者は、ノズルか
ら放出するドロップレットを形成する主パルス電圧を加
える前に、ノズル内のインク液の先端位置を制御するこ
とにより、ドロップレットの大きさを自由に変化させる
ことができ、記録紙に記されるドットの径を自由にコン
トロールすることができると考え、本発明をするに到っ
た。
【課題を解決するための手段】本発明は、記録信号に応
じて、インクをノズルより噴射させるオンデマンドイン
クジェット記録装置のインク噴射のためのパルス電圧発
生回路であって、インク噴射のための主パルス電圧を発
生する回路、前記主パルス電圧と同極性でありかつ前記
主パルス電圧より狭パルス幅である付加パルス電圧を発
生する回路とを有し、前記付加パルス電圧が発生し、次
いで、前記主パルス電圧が発生するように構成されたこ
とを特徴とするオンデマンドインクジェット記録装置用
パルス電圧発生回路に係わる。
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。インク液に圧力を加える手段としては、電気
−機械変換器(圧電体のピエゾクリスタル)を使用した
例を用いて説明する。第3図は、ピエゾクリスタル(例
えば第1図aの7)にパルス電圧を加え、ノズルからド
ロップレットを放出させるための入力波形aと駆動波形
bの従来例を示す。パルス電圧発生回路から第3図aに
示すようなパルス電圧がピエゾクリスタルに印加される
と、ピエゾクリスタルに印加されると、ピエゾクリスタ
ルの両極板の電圧は、コンデンサの充放電特性と同様の
第3図aに示すような波形となる。ピエゾクリスタル
は、電圧が印加されると歪み、この歪みによりインク液
に圧力が加わり、ノズルからドロップレットが放出さ
れ、このドロップレットにより記録紙にドットが記され
る。次に、第4図に本発明の実施例による入力波形aと
駆動波形bを示す。ノズル内の先端インク液の位置を変
動させるための付加パルス電圧Sを主パルス電圧Mに先
行してピエゾクリスタルに印加する。ピエゾクリスタル
は、付加パルス電圧Sにより歪み、インク液に圧力を加
える。この圧力は付加パルス電圧がピエゾクリスタルに
印加されている時間が短時間のため、インク液を幾分外
方へ押しやるが次に引き戻されて減衰振動を開始するだ
けであり、ドロップレットがノズルから放出されること
はない。インク液が振動すると、この振動がノズル内の
インク液にもつたわりノズル内のインク液の先端はノズ
ル内で往復運動を繰り返す。インク滴がノズル内で往復
運動を繰り返している間の適切な時点で、ドロップレッ
トを形成する主パルスMがピエゾクリスタルに印加され
れば、第2図に示すように、先端インク液の位置に対応
した大きさのドロップレットがノズルから放出される。
前記した付加パルス電圧Sおよび主パルス電圧Mにより
加圧手段を駆動するための電気回路を第5図に示す。こ
の回路では、入力端子Tに,第4図aに示すような付加
パルス電圧の信号が加わると、入力端子Tは、フリップ
フロップ(FF)3の入力端子、及びアンド回路4,5
の入力端子の一方に接続されているから、FF3のQ出
力は、”H”となり、この出力がアンド回路4の他方の
入力端子に入力され、アンド回路4の出力は、”H”と
なる。アンド回路4の出力が”H”となるとトランジス
タTrはオンとなり、トランジスタTrのコレクタ
に加えられている電圧Vが可変抵抗6を介してピエゾ
クリスタル7に加わる。ピエゾクリスタル7にこの電圧
が加わると、インク液は振動し、ノズル内のインク液の
先端はノズル内で往復運動を繰り返す。付加パルス信号
Sが零になると、FFの出力Qは”L”となる。そして
上記と逆にトランジスタTrはオフとなり、ピエゾク
リスタル7に加わる電圧も零となる。つぎに、入力端子
Tに、第4図aに示すような主パルス電圧信号Mが加わ
ると、FF3の出力Qが”H”となり、これがアンド回
路5の入力端子に加わり、アンド回路5の出力が”H”
となる。この”H”出力が、トランジスタTrのベー
スに加わると、トランジスタTrはオンとなり、コレ
クタに加えられているVが可変抵抗6を介してピエゾ
クリスタル7に加えられる。この主パルス電圧Mの印加
時間は、付加パルス電圧Sと比較し長いから、ピエゾク
リスタル7も大きく変形し、ドロップレットがノズルか
ら放出される。そして、この時のドロップレットの大き
さは、付加パルス電圧によりノズル内で往復運動を繰り
返しているインク液の先端位置により決定される。上記
したように構成されたインクジェット記録装置のノズル
構造において、ドロップレットの大きさをコントロール
するための手段について説明する。ドロップレットの大
きさをコントロールするためには、付加パルス電圧及び
/又はそのパルス幅、付加パルス電圧印加後に主パルス
電圧を印加するまでの時間を変化させることが考えられ
る。まず、付加パルス電圧およびそのパルス幅を変化さ
せることにより、ドロップレットの大きさをコントロー
ルすることについて説明する。付加パルス電圧は、イン
ク液を振動させ、ノズル内のインク液をノズル内で往復
させるために、ピエゾクリスタル7に印加される電圧で
あり、付加パルス電圧の高低及びそのパルス幅の違いに
より、インク液の挙動は変化し、インク液がノズル内で
1回の往復運動を繰り返すに必要とする時間は変化す
る。従って、付加パルス電圧から主パルス電圧を印加す
るまでの時間間隔を一定にしても、振動数の違いによ
り、ノズル内のインク液の先端位置は異なるから、付加
パルス電圧の高低及びそのパルス幅を変化させることに
より、ドロップレットの大きさをコントロールすること
ができるのである。また、このパルスは、付加される時
間が短時間、すなわちパルス幅が狭いため、ドロップレ
ットを放出することはない。つぎに、付加パルス電圧か
ら主パルス電圧を印加するまでの時間間隔を調整するこ
とにより、ドロップレットの大きさをコントロールする
ことについて説明する。付加パルス電圧がピエゾクリス
タル7に印加されることにより、インク液は振動し、ノ
ズル内のインク液はノズル内で往復運動を繰り返す。付
加パルス電圧が印加されてからの時間の違いにより、ノ
ズル内のインク液の先端位置は異なるから、付加パルス
電圧と主パルス電圧を印加する時間の間隔を調整するこ
とにより、ノズルから放出されるドロップレットの大き
さをコントロールすることが出来る。なお、上記付加パ
ルスの印加時間は、500μsec以下、付加パルスか
ら主パルスまでの時間は500μsecのときに良好な
結果が得られた。前記したドロップレットの大きさをコ
ントロールするために用いる本発明のパルス電圧を発生
する回路を第6図に示す。付加パルス電圧のパルス幅を
設定するために設けられたタイマー1に入力があると、
パルス幅が調整された出力が、タイマー2の入力端子に
加わる。タイマー2は、付加パルス電圧から主パルス電
圧を印加するまでの時間間隔を調整するために設けられ
たタイマーである。タイマー2は、タイマー1から入力
があってから設定時間経過後、主パルス電圧のパルス幅
を調整するために設けられたタイマー3に出力を出す。
タイマー3は、タイマー2からの出力が入力されると、
設定された時間、即ち、主パルスの幅のパルス信号を出
力として出す。第7図は、上記パルス電圧発生回路から
のパルス信号により、ピエゾクリスタルを振動させる場
合の電気回路図である。第7図の入力端子Aは、第6図
のタイマー1の出力端子に接続され、タイマー1により
付加パルス電圧のパルス幅が調整されたパルス信号が入
力端子Aに加わると、トランジスタTr、Trがオ
ンとなり、Vの電圧が可変抵抗6を介してピエゾクリ
スタル7に印加され、ノズル内の先端インク液がノズル
内で往復運動を開始する。そして、入力端子Bには、タ
イマー3から付加パルス電圧印加後に主パルス電圧を印
加するまでの時間間隔および主パルス電圧の幅が調整さ
れた主パルス信号が入力される。主パルス信号が入力端
子Bに加わると、トランジスタTr、Trはオンと
なり、Vの電圧が可変抵抗6を介してピエゾクリスタ
ル7に加わる。ここでノズルからは、ノズル内のインク
液の先端位置により決定されるドロップレットが放出さ
れることとなる。タイマー1により付加パルス電圧のパ
ルス幅が、Vを変化させることにより付加パルス電圧
が調整でき、そして、タイマー2により主パルス電圧を
印加するタイミング、タイマー3により主パルス電圧の
印加時間の調整をすることができる。この中で1つ、又
は組み合わせで調整することにより、ノズルから放出さ
れるドロップレットの大きさをコントロールすることが
できることとなった。第8図に、前記タイマー1、2、
3及びVを調整することによりピエゾクリスタル7に
加わる付加パルス電圧と主パルス電圧の波形図を示す。
【発明の効果】従来技術によれば、ノズルから放出され
るドロップレットの大きさを、ある程度変化させること
は出来たが、所望の大きさにコントロールすることは出
来なかった。このため高密度による高解像度の記録を記
すことが出来ず、画像を記録するときに必要な濃淡を表
現するときでも、記録紙の単位面積当たりのドット数を
変化することしかできなかった。そして、カラー記録を
する場合、記録紙の同じ場所に色の違うインク液で重ね
打ちをする必要があるが、従来技術では重ね打ちをした
場合、そのドット径は他のドット径と比較し大きく記さ
れ、クッキリとしたカラー画像を記すことが出来なかっ
たのである。しかし、本発明のパルス電圧発生回路によ
れば、主パルスに先行して同極性の付加パルスを加えて
いるのでノズルから放出されるドロップレットの大きさ
を自由にコントロールすることができる。従って、高密
度による高解像度記録を得るには、ノズルから放出され
るドロップレットの大きさを小さくし、数多くのドット
を記録紙に記すこととすれば良く、記録の濃淡も記録紙
の単位面積当たりのドットを変化させるだけでなく、ド
ット径の大小の変化により中間調を表すことが出来る。
従って中間調の記録が従来技術と比較し、明瞭に行え
る。また、カラー記録をする時に必要な重ね打ちをして
も、重ね打ちをするときのドロップレットの大きさを小
さくすることにより、記録紙に配されるドット径を他の
ドット径をほぼ同一の径とすることができる。従って、
明確なカラー記録をすることが可能となった。更に、同
じドロップレットの大きさであっても、記録紙の紙質に
より、記されるドット径が異なる場合が生じる。しか
し、従来技術では、ドロップレットの大きさをコントロ
ールすることができなかったので、種々の紙質の記録紙
に応じてドット径を同じにすることはできない。本発明
によれば、ドロップレットの大きさをコントロールする
ことができるので、記録紙の紙質が変わっても、常に同
一径のドットを記すことが可能となった。そして、ドロ
ップレットが記録紙に当たることにより記されるドット
径が大きくなりすぎるような性質を有するインク液は、
従来では使用することができなかったが、本発明によれ
ば、ドロップレットを小さくすることができるので、使
用できるインク液の範囲が広くなったのである。また、
付加パルス電圧のパルス幅を主パルス電圧より狭くした
ため、付加パルス電圧を印加したことによる印字速度の
低下を最小限に抑えることができる。さらに、付加パル
ス電圧を主パルスより低くすることにより、消費電力も
最小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【第1図a】インクジェット記録装置の断面図
【第1図b、c】イズル内のインク液先端位置を比較し
て示す断面図
【第2図】先端インク液の位置の違いによるドロップレ
ットの大きさの変化を表した図、
【第3図a,b】従来例による入力波形と振動波形を表
した図
【第4図a,b】本発明の実施例による付加パルス電圧
を加えたときの入力波形と振動波形を表した図
【第5図】本発明の実施例により動作する電気回路図
【第6図】本発明の実施例によるパルス電圧発生回路
【第7図】本発明の実施例により動作する他の電気回路
【第8図a,b,c,d】ピエゾクリスタルに加わる信
号の波形図 なお、図面に用いられている符号において、 1… ノズル, 2…インク液、3‥ フリップフロッ
プ,4,5‥ アンド回路, 6‥ 可変抵抗, 7
‥ ピエゾクリスタル, Tr.Tr.Tr.T
.Tr.Tr‥ トランジスタ, S‥付加パ
ルス電圧, M‥ 主パルス電圧である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【第1図】
【第2図】
【第3図】
【第4図】
【第6図】
【第5図】
【第7図】
【第8図】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主パルス電圧によって加圧手段を駆動する
    ことにより、ノズルが設けられた液体収容室に圧力を加
    え、前記ノズルから液滴を放出するように構成された液
    体放出装置において、前記主パルス電圧が印加される前
    に、前記主パルス電圧と同極性でありかつ前記主パルス
    電圧より低パルス電圧かつ狭パルス幅である、前記ノズ
    ル内の液の先端位置を決めるための付加パルス電圧を、
    前記加圧手段に印加する付加パルス電圧印加手段を有す
    ることを特徴とする液体放出装置。
JP6052462A 1994-02-14 1994-02-14 オンデマンドインクジェット記録装置用パルス電圧発生回路 Expired - Lifetime JP2612232B2 (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57146664A (en) * 1980-12-08 1982-09-10 Yokogawa Hewlett Packard Ltd Ink droplet control device for ink jet printer
JPS57178766A (en) * 1981-04-28 1982-11-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd Ink jet recorder
JPS5811169A (ja) * 1981-07-10 1983-01-21 Canon Inc 液体噴射記録法

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