JPS5810388B2 - 近位塩基型鉄ポルフィリン錯体 - Google Patents

近位塩基型鉄ポルフィリン錯体

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JPS5810388B2
JPS5810388B2 JP55162081A JP16208180A JPS5810388B2 JP S5810388 B2 JPS5810388 B2 JP S5810388B2 JP 55162081 A JP55162081 A JP 55162081A JP 16208180 A JP16208180 A JP 16208180A JP S5810388 B2 JPS5810388 B2 JP S5810388B2
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鐘田学
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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は鉄ポルフィリン錯体に係り、特に、5配位高
スピン型鉄ポルフィリン錯体に関する。
従来、式 (ここで、各R1は水素原子、ビニル基またはエチル基
)で示される鉄ポルフィリン錯体が中心鉄Fe(I[)
の状態において、適当な軸配位子(ピリジンやイミダゾ
ール)の存在の下に酸素分子を軸配位座に吸着する能力
を有することが知られている。
しかしながら、ピリジンやイミダゾールを軸配位子とし
て加えた場合、その軸配位子は二つの軸配位座に配位し
、例えば、 (ただし、−一はポルフィリン環平面を側方向から見た
状態を示す。
以下同じ)のような6配位(低スピン)構造を取り、酸
素がイミダゾールを押しのけて配位する必要があるばか
りでなく、スピンを低スピンから高スピンに組みかえる
必要があるため、水中のような酸化劣化を受けやすい条
件下では酸素錯体は生成しに<(コ。
このようなことから、C,K、Chang およびT
、 G、 Traylerは式 で示される近位塩基型鉄ポルフィリン錯体を合成した(
Proc、Nat、Acad、 Sci、USA 7
0巻2674頁1973)。
との錯体は、式 で示すような安定5配位(高スピン)構造を取りやす(
、全配位の第6座で酸素を効率よく吸着できるとされて
いる。
しかしながら、この化合物において、実際には、イミダ
ゾール基が充分に配位しないことがわかった。
すなわち、メチル置換基とポルフィリン環との立体障害
が強すぎる結果、この錯体は5配位構造をとりに(く当
該イミダゾール基の配位していない4配位構造との混合
体となる。
この4配位錯体は非常に速やかに酸素によって酸化され
るので酸素吸着性が著しく劣ったものとなる。
この発明は安定な5配位高スピン型構造のみを取る近位
塩基型鉄ポルフィリン錯体な提供することを目的とする
この発明によれば、一般式 (ここで、各R1は水素原子、ビニル基またはエチル基
、Xは水素原子C1〜C20アルキル基またはアルカリ
金属、Rはメチル基またはエチル基およびnは4.5ま
たは6)で示される近位塩基型鉄ポルフィリン錯体が提
供される。
武人で示される近位塩基型鉄ポルフィリン錯体は、アミ
ド結合とイミダゾール基を連結する基が、従来の(−C
H2−h−とは異なりcモCH2チFJであり、これに
よって驚くべきことに、当該錯体は安定な5配位高スピ
ン型構造のみを取り、水中、室。
温においても酸素を可逆的に吸脱着するという優れた効
果を奏する。
この効果はRがメチル基そしてnが5のとき特に優れて
いる。
また、式(5)で示される錯体はXの種類によって溶解
性を変化させることができる。
例えば、Xが水素原子またはアルカリ金属例えばす)
IJウムやカリウムの場合は水溶性であり、XがC1〜
C20アルキル基の場合は油溶性である。
式(Nで示される錯体の製造方法の一例を示すと、まず
次のような反応式に従ってN−(ω−アミノアルキル)
−2−メチルイミダゾールを合成する。
上記反応(I)では、カリウムフタルイミドを約3倍モ
ル量のアルキレンプロミド例えばペンタメチレンプロミ
ドに懸濁させ、190〜200℃で加熱攪拌する。
反応終了後、放冷し、水蒸気蒸留によって未反応ペンタ
メチレンプロミドを除去する。
残渣にエーテルと水を加え、振とう後、エーテル層を分
離する。
残った水層をエーテルで抽出し、エーテル抽出液をNa
2SO4で乾燥し、エーテルを減圧留去する。
得られた油状物をクロロホルムに溶解し、沢過後沢液を
減圧濃縮して固体状残渣を得る。
これをエタノールで再結晶させて目的とするN−(ω−
ブロモアルキル)フタルイミドを得る。
反応(I[)では、無水トルエンに油性水素化ナトリウ
ムを懸濁させ、2−メチルイミダゾール(2Me Im
)を加えてN2ガスを通じながら沸点還流させる。
これに反応(I)で得たN−(ω−ブロモアルキル)フ
タルイミドのトルエン溶液を加え沸点還流させる。
この反応齢物を沢過し、残渣をトルエンで洗浄し、沢液
と洗液を併せて溶媒を減圧留去して油状残渣を得る。
これをシリカゲルカラムによりクロロホルム/メタノー
ル(20/1)で精製し、薄層クロマトグラフ法により
第4流出物を採取する。
溶媒を減圧留去して目的のN−(ω−フタルイミドアル
キル メチルイミダゾールを得る。
反応(I[、)では、反応(II)で得た生成物をメタ
ノールに溶解し、100%抱水ヒドラジンを加え沸点還
流させる。
これに水を加えた後、メタノールを減圧留去し、濃塩酸
を加え沸点還流させる。
この反応混合物を0℃に冷却し、生じる沈でんを沢去し
て沢液減圧濃縮し粉末状残渣を得る。
これをエタノールから再結晶し、目的のN−(ω−アミ
ノアルキル)−2−メチルイミダゾールFeを導入した
ポルフィン、X′はC1〜C20アルキル基を示す) 上記反応(IV)は二つの径路を取ることができる。
(A)では、ジカルボキシポルフィリンモノエステルお
よびトリエチルアミン(Et3N)をCH2Cl2に溶
解し、−10℃でクロルギ酸エチル(ECC)を加え、
ある時間経過後AAMIを加えて反応させる。
反応生成物をシリカゲルカラムによりクロロホルム/エ
タノール(15/1 )で分離精製する。
(B)ではポルフィリンモノエステルなCH2Cl2に
溶解し、0℃でN−N’−ジシクロへキシルカルボジイ
ミド(DCC)を加え、これにAAMI を加えて室温
で終夜反応させる。
得られた反応生成物を(A)と同様に精製する。
反応(V)では、反応(IV)で得た生成物をDMF
に溶解し、N2気流下でFeCl2・nH2Oを加え還
流させる。
生成物を塩基性アルミナカラムを用いてクロロホルム/
エタノール(80/1)で精製して目的の生成物を得る
反応(Vl)は式(5)におけるXが水素原子の場合に
おこなうもので、反応(V)で得た生成物に水酸化カリ
ウムを加え、室温で反応させる。
しかる後塩酸で中和し、加水分解生成物を析出させる。
この反応(Vl)の工程を採るときは、X′はメチル基
やエチル基のような低級アルキル基であることが好都合
である。
上記反応に用いられるジカルボキシポルフィリンは二つ
のカルボキシル基を持つポルフィリン環を有するもので
あればどのようなものでもよいが、代表的なものは式 (ここで、各R1は水素原子、ビニル基またはエチル基
)で示される。
こうして得られる式(A)で示される錯体はそのまま固
体として、また適当な溶媒の溶液として酸素を初め、C
OやNOを可逆的に吸脱着する。
ことに、この発明の錯体は水中、室温においても酸素を
可逆的に吸脱着するという優れた効果を有する。
溶液の形態にある場合、式(A)で示される錯体は10
−6モル/1以上の濃度で存在していることが好ましい
式(A)で示される錯体は溶液の状態で高濃度に存在す
る場合には、2分子の衝突による次式中心鉄に配位した
状態および解離した状態をそれぞれ示す)に従って2量
化が進み、ガス吸脱着能が経時的に減少する場合がある
上記のような場合には、用いた溶媒に可溶な高分子増粘
剤を添加した混合溶液とすれば、上記2量化反応が著し
く減少し、酸素吸脱着能が改善できる。
もちろん、錯体が低濃度である場合でも高分子増粘剤の
添加は酸素吸脱着能を向上させる。
上記高分子増粘剤は数平均分子量(Mn)が5000以
上の非イオン性高分子であれば、どのようなものでもよ
く、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート
、ポリアクリルアミド、ポリN−ビニルピロリドン、ポ
リエチレンオキシド、多糖類(特にデキストラン)等で
あり、用いた溶媒に可溶なものを選択すればよい。
この高分子増粘剤は1ないし10%好ましくは2ないし
5%加えることが望ましい。
特に、この発明の錯体をガス吸着剤として水溶液の形態
で用いる場合、上記高分子増粘剤としてデキストランを
用いると、それが還元能を持つため式(A)で示される
錯体の中心鉄をFe(m)からFe(n)へゆっくりと
還元させるので、Na2S2O4等の還元剤を添加(通
常、錯体の約5倍モル量用いる)して中心鉄をFe(I
I)に還元させる必要がなく好都合である。
なお、この発明の錯体をガス吸着剤として水溶液の形態
で用いる場合、N2やアルゴン等の不活性雰囲気下で水
溶液を調製する。
この発明の錯体からなるガス吸着剤は気体中からの微量
のNo、COまたは02の除去、触媒的反応の助触媒等
に有用である。
以下、実施例に沿ってこの発明の詳細な説明する。
合成例 I N−(5−アミノペンチル)−2−メチルイミダゾール
の合成 囚 カリウムフタルイミド60.OS’(0,324モ
ル)をペンタメチレンプロミド250f(1,0モル)
に懸濁させ、190〜200℃の油浴中で12時間で加
熱攪拌した。
反応終了後、放冷し、水蒸気蒸留によって未反応ペンタ
メチレンプロミドを除去した。
残渣にエーテルと水を加え、振とう後、エーテル層を分
離した。
残った水層をエーテルで2回抽出し、エーテル抽出液を
Na2SO4で乾燥し、エーテルを減圧留去して褐色油
状残渣を得た。
得られた油状残渣をクロロホルムに溶解し、濾過後ろ液
を減圧濃縮して褐色固体状残渣(63,8r)を得た。
これをエタノールから再結晶させて目的とするN −(
5−ブロモペンチル)フタルイミドを得た。
収量48.01(収率50.1%)。
(B) 無水トルエン50m1に50%油性水素化ナ
トリウム1.17S’を懸濁させ、2−メチルイミダゾ
ール2.01(24,4ミリモル)を加えてN2ガスを
通じながら5時間沸点還流させた。
これに上は八で得たN−(5−ブロモペンチル)フタル
イミド7.29 (24,4ミリモル)のトルエン溶液
を加え155時間沸還流させた。
放冷後、反応混合物をろ過し、褐色法でん物をトルエン
で洗浄し、r液と洗液を併せて溶媒を減圧留去して褐色
油状残渣を得た。
これをシリカゲルカラム(φ3X45cm)によりクロ
ロホルム/メタノール(20/1)で精製し薄層クロマ
トグラフ法(Rf=0.42、クロロホルム/メタノー
ル(10/ 1 ) ; Rf= 0.19クロロホル
ム/メタノール(20/1))により第4流出物を採取
した。
溶媒を減圧留去して目的のN−(5−フタルイミドペン
チル)−2−メチルイミダゾールを淡黄色粉末として得
た。
収量2.63g(収率36.3%)。
(C) 上記(B)で得た生成物17.7?(59,
5ミリモル)をメタノール250rnlに溶解し、10
0%抱水ヒドラジン2.98f?(59,5ミリモル)
を加え1.5時間沸点還流させた。
これに水200m1を加えた後、メタノールを減圧留去
し、濃塩酸200m1を加え2時間沸点還流させた。
この反応混合物を0℃に冷却し、生じる白色法でんをろ
去してp液を減圧濃縮し淡黄色粉末状残渣を得た。
これをエタノールから再結晶して目的のN−(5−アミ
ノペンチル)−2−メチルイミダゾール(APeMI
)を淡黄色結晶として得た。
収量i2.iy(収率84.7%)。APeMIの構造
確認は児によりおこない、次表に示す結果を得た。
実施例 1 近位塩基型鉄ポルフィリン錯体の合成 (A)−1グロトポルフイリン■モノエチルエステル(
PPIX・0Et)3.Ofおよびトリエチルアミン0
.5gをCH2Cl 50m1に溶解し、−10℃でク
ロルギ酸エチル0.55Pを加え、5分後にAPeMI
O,84?を加えて反応させた。
反応生成物をシリカゲルカラム(φ4X20cIfl)
によりクロロホルム/エタノール(15/1)で分離精
製した。
収量290■。(A) −2Pp■、OEt 3.3
?をCHCH2C128Oに溶解し、0℃でN −N/
−ジシクロへキシルカルボジイミド1.16Pを加え3
0分後、これにAPeMI 0.94 ftを加えて室
温で終夜反応させた。
得られた反応生成物を(、A)−1と同様に精製した。
収量320η。(B) 上喧A)−2で得た生成物3
00〜をDMF″に溶解し、N2気流下でFeCl2・
nH2O180〜を加え1時間還流させた。
生成物を塩基性アルミナカラム(φ3×15鑞)を用い
てクロロホルム/エタノール(80/1 )で2回精製
して目的の生成物を得た。
収量172〜。この錯体の可視収吸極犬(λmaX)の
値は室温、クロロホルム中で、387.511.540
および640朋であった。
(C) 上記Bで得た生成物100〜にIN水酸化カ
リウム水溶液250TILlを加え、室温で反応させた
しかる後IN塩酸で中和しpH5に調製して加水分解生
成物を析出させた。
これを沢集、水洗し、加熱乾燥した。
収量96.7〜。合成例 2 N−(4−アミノブチル)−2−メチルイミダゾールの
合成 (A)リウムフタルイミド60.01(0,324モル
)をテトラメチレンプロミド223g(1,03モル)
に懸濁させ、190〜200℃の油浴中で12時間で加
熱攪拌した。
反応終了後、放冷し、水蒸気蒸留によって未反応テトラ
メチレンプロミドを除去した。
残渣にエーテルと水を加え、振とう後、エーテル層を分
離した。
残った水層をエーテルで2回抽出し、エーテル抽出液を
Na2SO4で乾燥し、エーテルを減圧留去して褐色油
状残渣を得た。
得られた油状残渣をクロロホルムに溶解し、ろ過後ろ液
を減圧濃縮して褐色固体状残渣(64,IP)を得た。
これをエタノールから再結晶させて目的とするN−(4
−ブロモブチル)フタルイミドを得た。
収量48.1g(収率52.6%)。
(B) 無水トルエン250m1に50%油性水素化
ナトリウム5.85Pを懸濁させ、2−メチルイミダゾ
ール10.Og(0,122モル)を加えてN2ガスを
通じながら5時間沸点還流させた。
これに上記(A)で得たN−(4−ブロモブチル)フタ
ルイミド34.4S’(0,122モル)のトルエン溶
液を加え155時間沸還流させた。
放冷後、反応混合物をろ過し、褐色法でん物をトルエン
で洗浄し、ろ液と洗液を合せて溶媒を減圧留去して褐色
油状残渣を得た。
これをシリカゲルカラム(φ3×45crfL)により
クロロホルム/メタノール(20/1 )で精製し薄層
クロマトグラフ法(Rf=0.42、クロロホルム/メ
タノール(1o/l ) ;=0.19、クロロホルム
/メタノール(20/1 )により第4流出物を採取し
た。
溶媒を減圧留去して目的のN−(4−フタルイミドブチ
ル)−2−メチルイミダゾールを淡黄色粉末として得た
収量1c+、4P(収率56.2%)。
(C) 上喧B)で得た生成物17.0f(60,0
ミリモル)をメタノール250m1に溶解し、100%
抱水ヒドラジン3.01 P(60,0ミリモル)を加
え、1.5時間沸点還流させた。
これに水200rrLlを加えた後、メタノールを減圧
留去し、濃塩酸200m1を加え2時間沸点還流させた
この反応混合物を0℃に冷却し、生じる白色法でんをろ
去してろ液を減圧濃縮し淡黄色粉末状残渣を得た。
これをエタノールから再結晶して目的のN−(4−アミ
ノフ゛チル)−2−メチルイミダゾール(ABuMI
)を淡黄色結晶として得た。
収量12.or(収率88,4%)。ABuMIの構造
確認はMMR化によりおこない、次表に示す結果を得た
実施例 2 近位塩基型鉄ポルフィリン錯体の合成 (A)フロトホルフイリン■モノエチルエステル59g
をジクロルメタン11に溶解し、Et3N10.1gを
加えた後、−10℃以下に冷却し、エチルクロロホーメ
イト10.8gを加えた。
10分後これに合成例2で得たABuMI 15.3g
(ABuMI ・2HC122,6S’のジクロルメタ
ン懸濁液にEt3N 20.2gを加えて脱塩酸した
もの〕を加え、室温で3時間反応させた。
得られた反応生成物をシリカゲルカラム(φ6×20c
m)により、クロロホルム/エタノール(15/1)で
分離精製した。
収量23.2g(B)上記(A)で得た生成物20.O
gをDMFに溶解し、N2気流下でFeCl2・nH2
O13,Ogを加え、80℃、2時間加熱攪拌した。
生成物を塩基性アルミナカラム(φ6×15cm)を用
いてクロロホルム/エタノール(80/1)で2回精製
して目的の精製物を得た。
収量12.4f、この錯体の可視吸収極大(λmax)
の値は室温、クロロホルム中で387.511.541
および640nmであった。
(C)上記(B)で得た生成物10gをメタノール10
0rrLlに溶解し2N−水酸化カリウム水溶液25m
1を加え室温で反応させた。
しかる後2N塩酸で中和し、pH5に調節して加水分解
生成物(ABuMI −HC00H)を析出させた。
これをろ集水洗し、加熱乾燥した。
収量9.5g合成例 3 N−(6−アミノヘキシル)−2−メチルイミダゾール
の合成 (A)カリウムフタルイミド60.0f(0,324モ
ル)をヘキサメチレンプロミド268f?(1,10モ
ル)に懸濁させ、190〜200℃の油浴中で12時間
で加熱攪拌した。
反応終了後、放冷し、水蒸気蒸留によって未反応へキサ
メチレンプロミドを除去した。
残渣にエーテルと水を加え、振とう後、エーテル層を分
離した。
残った水層をエーテルで2回抽出し、エーテル抽出液を
Na2SO4で乾燥し、エーテルを減圧留去して褐色油
状残渣を得た。
得られた油状残渣をクロロホルムに溶解し、ろ過後ろ液
を減圧濃縮して褐色固体状残渣(67,3g)を得た。
これをエタノールから再結晶させて目的とするN−(6
−ブロモヘキシル)フタルイミドを得た。
収量51.2g(収率50.9%)。
(B)無水トルエン250m1に50%油性水素化すト
リウム5.85gを懸濁させ、2−メチルイミダゾール
10.0g(0,122モル)を加えてN2 ガスを通
じながら5時間沸点還流させた。
これに上記(A)で得たN−(6−プロモヘキシルフタ
ルイミド37.8g(0,122モル)のトルエン溶液
を加え155時間沸還流させた。
放冷後、反応混合物を濾過し、褐色沈でん物をトルエン
で洗浄し、ろ液と洗液を併せて溶媒を減圧留去して褐色
油状残渣を得た。
これをシリカゲルカラム(φ3×45Crn)によりク
ロロホルム/メタノール(20/1)で精製し薄層クロ
マトグラフ法(Rf=0.42、クロロホルム/メタノ
ール(10/1 ) ; Rf =0.19、クロロホ
ルム/メタノール(20/1 )により第4流出物を採
取した。
溶媒を減圧留去して目的のN−(5−フタルイミドヘキ
シル)−2−メチルイミダゾールを淡黄色粉末として得
た。
収量20.81(収率54.8%)。
(C) 上記(B)で得た生成物18.7g(60,
0ミリモル)をメタノール250m1に溶解し、100
%抱水ヒドラジン3.01g(60,0ミリモル)を加
え1.5時間沸点還流させた。
これに水200m1を加えた後、メタノールを減圧留去
し、濃塩酸200m1を加え2時間沸点還流させた。
この反応混合物を0℃に冷却し、生じる白色性でんをろ
去してろ液を減圧濃縮し淡黄色粉末残渣を得た。
これをエタノールから再結晶して目的のN−(6−アミ
ノヘキシル)−2−メチルイミダゾール(AHeMI
)を淡黄色結晶として得た。
収量13.3g(収率87.0%)。
AHeMIの構造確認は聴によりおこない、次表に示す
結果を得た。
実施例 3 近位塩基型鉄ポルフィリン錯体の合成 (8)グロトポルフイリン■モノエチルエステル59g
をジクロルメタン11に溶解し、Et3N10.1gを
加えた後、−10℃以下に冷却し、エチルクロロホーメ
イト10.8gを加えた。
10分後これに合成例5で得たAHeMI 18.1g
(AHeMI ・2 HCl 25.4 Fのジク
ロルメタン懸濁液にEt3N 20.2gを加えて脱
塩酸したもの〕を加え室温で3時間反応させた。
得られた反応生成物をシリカゲルカラム(φ6×20c
1r1)により、クロロホルム/エタノール(15/l
)で分離精製した。
収量24.0g(B) 上記(A)で得た生成物20
.OgをDMFに溶解し、N2気流下でFeC1−nH
2O13,0gを加え、80℃、2時間加熱攪拌した。
生成物を塩基性アルミナカラム(φ6×15cfn)ヲ
用いてクロロホルム/エタノール(80/1 )で2回
精製して目的の精製物を得た。
収量11.7g。
この錯体の可視吸収極大(λmaX)の値は室温、クロ
ロホルム中で387.511.541および640Hm
であった。
(C)上記(B)で得た生成物10.Ogをメタノール
100TIllに溶解し2N−水酸化カリウム水溶液2
5m1を加え室温で反応させた。
しかる後2N塩酸で中和し、pH5に調整して加水分解
生成物(AHeMI−IH−COOH)を析出させた。
これを沢集水洗し、加熱乾燥した。
収量9.4f実施例 4 実施例1で得た錯体をI×10−4モル/lとなるよう
に水に溶解し、これにNa2S204(還元剤)を5X
10−4モル/lの割合で加えた。
N2 ガスを充分に吹き込んでから1時間放置すると、
中心鉄がFe(■)からFe(■)となり、それに伴な
って水溶液が赤色となった。
これに室温で02(酸素)またはCOを吹き込んで、可
視吸収スペクトルを記録した。
また、真空脱気後(またはN2やアルゴンガスな吹き込
んだ後)の可視吸収スペクトルも記録した。
結果をミオグロビンの場合と比較して下記表Aに示す。
この結果かられかるように、この発明のガス吸着剤は酸
素または一酸化炭素の吸脱着に対しミオグロビンと同様
の挙動を示し02錯体またはCO錯体が生成しているこ
とがわかる。
また、これらガスの吸脱着は10回以上繰返しても同様
の結果が得られた。
なお、添付の図に、上記実施例について、酸素を吸脱着
させた場合のこの発明のガス吸着剤の可視吸収スペクト
ルを示す。
図中、曲線aは酸素吸着後のもの、曲線すは酸素脱気後
のものである。
比較例 上記と同様の実験を式(n)で示される従来の化合物に
対しておこなった。
還元剤を加え、N2 ガスを充分に吹き込んで放置する
と中心鉄がFe(■)からFe(II)になるが、その
可視スペクトルを測定すると432゜557nmの吸収
を示すものの幅広でありイミダゾール基が充分に配位し
ていない4配位構造との混合であった。
これに室温で酸素を吹き込むと速やかに酸化劣化した。
実施例 5 実施例1で得た錯体を1X10−4モル/lとなるよう
に水に溶解し、これに分子量6000のデキストランを
5重量/容量%の割合で添加し、N2ガスを充分に吹き
込んだ後、室温で1日放置した。
この水溶液に酸素を吹き込んだところ、得られた酸素錯
体は2〜3日間も安定であった。
また、酸素吸脱着も実施例4の場合よりも、多(おこな
えた。
なお、デキストランの代りに寒天を2重量/容量%の割
合で加えると、得られた酸素錯体は1週間安定であった
実施例6および7 実施例1で得た錯体の代りに実施例2および実施例3で
得た錯体を用いて実施例4と全く同じ操作をおこなった
結果を表Bに示す。なお、実施例6および7においてガ
スの吸脱着はそれぞれ10回および5回繰返しても同様
の結果が得られた。
実施例 8 実施例2で得た錯体を1X10−4モル/lとなるよう
に水に溶解し、これに分子量6000のデキストランを
5重量/容量%の割合で添加し、N2 ガスを充分に吹
き込んだ後、室温で1日放置した。
この水溶液に酸素を吹き込んだところ、得られた酸素錯
体は2日間も安定であった。
また、酸素吸脱着も実施例6の場合よりも、多くおこな
えた。
実施例 9 実施例3で得た錯体を1X10−4モル/lとなるよう
に水に溶解し、これに分子量40000のポリエチレン
グリコールを5重量/容量%の割合で添加し、N2 ガ
スを充分に吹き込んだ後、室温で1日放置した。
この水溶液に酸素を吹き込んだところ、得られた酸素錯
体は2日間も安定であった。
また、酸素吸脱着も実施例7の場合よりも、多くおこな
えた。
【図面の簡単な説明】
添付の図はこの発明の錯体よりなるガス吸着剤に酸素の
吸脱着をおこなわせた際の可視吸収スペクトル図である

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (ここで、各R1は水素原子、ビニル基またはエチル基
    、Xは水素原子、C1〜C20アルキル基またはアルカ
    リ金属、Rはメチル基またはエチル基およびnは4.5
    または6)で示される近位塩基型鉄ポルフィリン錯体。 2 Rがメチル基であり、nが5である特許請求の範囲
    第1項記載の錯体。
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