JPS5810174B2 - パイプ切断方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はパイプを固定し、可動切断刃をパイプの軸線に
対し垂直に押出しパイプを切断するにあたり、パイプの
切断を容易にし、且つパイプ切断面が奇麗になるように
するとともに、切断刃の破損を防止できるようにしたパ
イプの切断方法に関する。

従来この種のパイプ切断方法にあっては、切断刃が一段
となっているものを用い切断する方法が多く行なわれて
おり、これによれば、先ずパイプの上壁部から両側壁部
にかけてパイプ内がパイプの内方に押し切られ、切断刃
がパイプの中程に達した時点で、こんどはパイプの両側
壁部から下壁部の肉がパイプの外方へ押し切られるよう
にして切断されていたため、パイプの両側壁部から下壁
部が外方へ押し切られるに際し、前時点でパイプ内方に
押し切られていた上壁部から両側壁部にかけての肉が次
に切断しようとする部分に重なり、即ち切断しようとす
るパイプ内と切断刃との間に押し切られた肉が介在して
しまい、このため以後の切断に無理が生じ切断されたパ
イプの切断面にバリが多く生じ且つ切断面が変形してし
まうといった事態が多々生じ、更には切断刃に無理がか
かるため切断刃を破損する原因にもなっていた。

最近、切断刃にあっては刃先が内側刃と外側刃とからな
る段付き刃の使用がみられ、これを使用した切断方法に
よれば、内側刃によりパイプの上壁部から両側壁部の肉
がパイプ内に切屑として切落され、次なる両側壁部の外
方への押し切りに際し前記切断方法の如き事態は生じな
いが、切落された切屑がパイプ内に落ちた状態のまま両
側壁部から下壁部にかけて押し切るようにしているため
、下壁部の押し切りにあっては切断しようとする下壁部
と切断刃の間に切屑が介在してしまい、この限りに於て
前記切断方法と全く同様の結果となる。

本発明は上記点に鑑み、パイプを固定し、可動切断刃を
パイプの軸線に対し垂直に押出し、パイプを切断する方
法に於て、パイプの切断を容易にし、且つパイプの切断
面が奇麗になるようにするとともに、切断刃の破損を防
止できるようにした、パイプ切断方法を提供するもので
ある。

以下本発明の一実施例を図に示す工程に沿って説明する
。

本発明を実施する前段階として、パイプ１を固定体２に
より固定し、パイプ１の切断位置の最も変形し易くしか
もバリの生じ易い上壁部ａ、下壁部すの肉を切断刃３と
は別な切取刃により切り取り、切取部４を形成しておく
。

パイプ１を切断する切断刃３にあっては、その刃先の中
心ｏに対称形に凹曲線状に形成した内側刃５と外側刃６
とからなり、内側刃５と外側刃６との交点７をもってパ
イプ肉切落し刃とした段付き切断刃を用い、この切断刃
３をもってパイプ１上前記切取部４から押し切るように
する。

そこで先ず切断刃３の内側刃４をもってパイプ１と上壁
部ａから両側壁部Ｃにかけて当該パイプ１の内をパイプ
１内方に順次押し切り（第１図イ、口）、切断刃３がパ
イプ１の概ね中程に達した時点で、内側刃５と外側刃６
との交点７で前記内側刃５で押し切られた肉８をパイプ
１内に切屑９として切落しく同図ハ）、 次いで外側刃６によりパイプ１の両側壁部Ｃから下壁部
すにかけて当該パイプ１の肉をパイプ１外方に順次押し
切り、少なくとも切断刃３の先端がパイプ１の下壁部す
に到達する前に、パイプ１内に切落された切屑９をコン
プレッサー１０等を用いてエアーにより吹き飛ばした後
（同図ニ）、外側刃６、内側刃５をもってパイプ１の両
側壁部Ｃ及び下壁部すとを押し切り、パイプ１を切断す
るようにする（同図ホ、へ）。

本発明は以上の方法からなるので、パイプ１の切断にあ
たり切断刃３の刃先と切断しようとするパイプ１の肉と
の間に押し切られた状態にある肉８や、切落された切屑
９が全く介在することなく、切断刃３の刃先がパイプ１
の肉に確実に当接しこれを押し切ることになる。

以上のように本発明によれば、パイプを固定し、可動切
断刃をパイプの軸線に対し垂直に押出しパイプを切断す
る方法に於て、パイプの切断にあたり切断刃とパイプの
肉との間に押し切られた状態にある肉や、切落された切
屑が全く介在することなく、切断刃がパイプの肉に確実
に当接しこれを押し切るので、パイプの切断に無理が生
ぜず、従ってパイプの切断が容易に行なえるとともに、
パイプの切断面の変形が無くなり且つ切断面にバリの発
生が無くなることから切断面が奇麗となり、更には切断
刃に無理が生じないので切断刃の破損が有効に防止でき
る等、パイプ切断方法として優れた効果がある。

なお、前記実施例にて前段階として示したようにパイプ
を切断刃により切断する前に、パイプの切断しようとす
る位置の上壁部及び下壁部をあらかじめ切り取り切取部
を形成しておけば、切断刃によるパイプの切断は一層容
易となり、パイプの変形や、切断面のバリの発生を一層
有効に防止でき、更に切断刃の破損もより一層有効に防
止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図イ、口、ハ、二、ホ、へは本発明による切断方法
の工程順を示した説明図、第２図は本発明を実施する装
置を示した概略斜視図である。 １・・・・・・パイプ、２・・・・・・固定体、３・・
・・・・切断刃、５・・・・・・内側刃、６・・・・・
・外側刃、７・・・・・・交点、８・・・・・・押し切
られたパイプの肉、９・・・・・・切屑、１０・・・・
・・コンプレッサー、ａ・・・・・・パイプの上壁部、
ｂ・・・・・・パイプの下壁部、Ｃ・・・・・・パイプ
の両側壁部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ パイプを固定し、可動切断刃をパイプの軸線に対し
   垂直に押出し、パイプを切断する方法に於て、中心に対
   称形に凹曲線状に形成した内側刃と外側刃とからなる段
   付き切断刃を用い、先ず切断刃の内側刃をもってパイプ
   の上壁部から両側壁部にかけて当該パイプの肉をパイプ
   内方に順次押し切り、切断刃がパイプの概ね中程に達し
   た時点で、内側刃と外側刃との交点で、前記内側刃で押
   し切られた肉をパイプ内に切屑として切落し、次いで外
   側刃によりパイプの両側壁部から下壁部にかけて当該パ
   イプの肉をパイプ外方に順次押し切り、少なくとも切断
   刃の先端がパイプの下壁部に到着する前に、パイプ内に
   切落された切屑をエアーにより吹き飛ばした後、外側刃
   、内側刃をもってパイプの両側壁部及び下壁部とを押し
   切り、パイプを切断するようにしたことを特徴とするパ
   イプ切断方法。