JPH119720A - ゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール

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JPH119720A
JPH119720A JP9184496A JP18449697A JPH119720A JP H119720 A JPH119720 A JP H119720A JP 9184496 A JP9184496 A JP 9184496A JP 18449697 A JP18449697 A JP 18449697A JP H119720 A JPH119720 A JP H119720A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ゴム組成物の加硫成型物を構成要素とし
て含むゴルフボールにおいて、上記ゴム組成物が、アニ
オン界面活性剤の存在下、有機溶媒中に酸化亜鉛を分散
させ、該有機溶媒中でアクリル酸及び炭素数12〜30
の高級脂肪酸を酸化亜鉛と反応させて得られたアクリル
酸亜鉛/高級脂肪酸亜鉛混合物を共架橋剤として配合し
たものであることを特徴とするゴルフボール。 【効果】 本発明によれば、共架橋剤の混練り機への付
着が無く、作業性に優れると共に、ゴム組成物中への共
架橋剤の分散性が極めて良く、ばらつきのない適正なボ
ール硬度と優れた反発性を有するゴルフボールが得られ
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の共架橋剤を
配合したゴム組成物の加硫成型物を構成要素として含む
ワンピース、ツーピース、スリーピース以上のマルチプ
ルピースソリッドゴルフボールやソリッドセンターを有
する糸巻きゴルフボール等のゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ソリッドゴルフボールのソリッドコアは、ポリブタジエ
ンゴムを主体とした基材ゴムにジクミルパーオキサイド
等の架橋剤、不飽和カルボン酸金属塩等の共架橋剤、及
び亜鉛華、硫酸バリウム等の不活性充填剤などを配合し
たゴム組成物を架橋成形することにより得られている。
【0003】上記ゴム組成物において、不飽和カルボン
酸金属塩は、基材ゴム成分であるポリブタジエン主鎖に
グラフトし、共架橋剤として働き、適度な反発と硬度を
付与し得るものであり、このような不飽和カルボン酸金
属塩としては、メタアクリル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛等
が好ましく、特にアクリル酸亜鉛が広く用いられてい
る。
【0004】しかしながら、上記アクリル酸亜鉛は微粉
末形状であり、通常、基材ゴム100重量部に対して1
8〜35重量部と多量に配合されることから、混練りの
際に、ニーダー等の密閉式混練機の内壁に付着したり、
ゴム中で凝集を起こし、均一分散させることが困難であ
り、結果として、配合したアクリル酸亜鉛が有効に活用
されず、コアの硬度にばらつきが生じたり、反発性が不
十分となる場合が生じる。
【0005】このため、アクリル酸亜鉛にゴム配合用滑
剤として知られている高級脂肪酸金属塩をブレンドする
方法や、1種または2種以上の高級脂肪酸の金属塩で表
面被覆されたアクリル酸亜鉛を共架橋剤として用いたゴ
ム組成物から形成したコアを用いたゴルフボール(特公
平4−51190号公報)などが提案されている。
【0006】しかしながら、上記提案によっても混練中
の作業性は十分ではなく、混練り機への付着も生じる上
に、ボール硬度の適正化、反発性の向上は満足し得るレ
ベルではなく、更なる改良が望まれていた。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ゴム組成物に特定のアクリル酸亜鉛/高級脂肪酸亜
鉛混合物を共架橋剤として配合することにより、作業性
に優れ、ゴム組成物中に均一に分散混合できると共に、
混練り機への付着が無く、共架橋剤の働きを有効に活用
でき、従ってばらつきのない適正なボール硬度と優れた
反発性を有するゴルフボールを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、アニオン界面活性剤の存在下、有機溶媒中に酸化亜
鉛を分散させ、該有機溶媒中でアクリル酸及び炭素数1
2〜30の高級脂肪酸を酸化亜鉛と反応させることによ
り得られたアクリル酸亜鉛/高級脂肪酸亜鉛混合物をゴ
ム組成物の共架橋剤として配合することにより、混練り
機への付着が大幅に減少し、ゴム組成物中への均一な混
合分散が可能となり、混練り時の作業性に優れると共
に、このゴム組成物を用いることによって得られる加硫
成型物の反発性が飛躍的に向上し、このゴム組成物の加
硫成型物を用いてワンピースゴルフボール、ツーピース
ゴルフボールのソリッドコア、多層コアを有するマルチ
プルピースソリッドゴルフボールの中心コアや中間コ
ア、及び糸巻きゴルフボールのソリッドセンターなどの
各種構成要素を形成することにより、ばらつきのない適
正なボール硬度と優れた反発性を有するゴルフボールが
得られることを見出し、本発明を完成したものである。
【0009】従って、本発明は、下記ゴルフボールを提
供する。 (1)ゴム組成物の加硫成型物を構成要素として含むゴ
ルフボールにおいて、上記ゴム組成物が、アニオン界面
活性剤の存在下、有機溶媒中に酸化亜鉛を分散させ、該
有機溶媒中でアクリル酸及び炭素数12〜30の高級脂
肪酸を酸化亜鉛と反応させて得られたアクリル酸亜鉛/
高級脂肪酸亜鉛混合物を共架橋剤として配合したもので
あることを特徴とするゴルフボール。 (2)アクリル酸亜鉛/高級脂肪酸亜鉛混合物の組成が
重量比で75/25〜95/5の範囲である(1)記載
のゴルフボール。 (3)アニオン界面活性剤の添加量が酸化亜鉛100重
量部に対し0.03〜1.5重量部である(1)又は
(2)記載のゴルフボール。 (4)上記構成要素が、ワンピースソリッドゴルフボー
ルである(1),(2)又は(3)記載のゴルフボー
ル。 (5)上記構成要素が、ツーピースソリッドゴルフボー
ルのソリッドコアである(1),(2)又は(3)記載
のゴルフボール。 (6)上記構成要素が、中心コアとこれを包囲する1層
以上の中間コアからなる多層コアをカバーで被覆したス
リーピース以上のマルチプルピースソリッドゴルフボー
ルの上記中心コア及び/又は中間コアである(1),
(2)又は(3)記載のゴルフボール。 (7)上記構成要素が、糸巻きゴルフボールのソリッド
センターである(1),(2)又は(3)記載のゴルフ
ボール。
【0010】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のゴルフボールは、アクリル酸亜鉛/高級脂
肪酸亜鉛混合物を共架橋剤としてゴム組成物に配合し、
このゴム組成物の加硫成型物をワンピースゴルフボー
ル、ツーピースゴルフボールのソリッドコア、多層コア
を有するマルチプルピースソリッドゴルフボールの中心
コア及び/又は中間コア、及び糸巻きゴルフボールのソ
リッドセンターなどの各種ゴルフボールの構成要素に用
いたものである。
【0011】本発明の共架橋剤であるアクリル酸亜鉛/
高級脂肪酸亜鉛混合物は、アニオン界面活性剤の存在
下、有機溶媒中に酸化亜鉛を分散させ、この有機溶媒中
でアクリル酸および炭素原子数12〜30の高級脂肪酸
を酸化亜鉛と反応させて得られるものである。
【0012】ここで、酸化亜鉛としては、高純度の粉末
固体状のものが好ましく、その使用量は、通常、アクリ
ル酸と高級脂肪酸との合計量に対して化学量論的にほぼ
等しい量である。
【0013】アニオン界面活性剤としては、例えばアル
キルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第二級アルコール
スルホコハク酸ハーフエステル塩、アルキルスルホコハ
ク酸塩、ジアミルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシ
ルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク
酸ナトリウムまたはモノエチルモノドデシルスルホコハ
ク酸ナトリウムのようなコハク酸ジアルキルエステルス
ルホン酸ナトリウム、ラウリルサルフェート、テトラデ
シルサルフェートまたはオレイルサルフェートのような
アルキルサルフェート、アミドスルホネート、リシノー
ル酸エステルの硫酸エステルナトリウム、α−スルホ脂
肪酸アルキルエステル塩、モノソジウムα−ホスホノ脂
肪酸エステル、ソジウムジアルキルホスフェート等が挙
げられ、特にジオクチルスルホコハク酸ナトリウムが好
ましい。これらアニオン界面活性剤は1種を単独で用い
ても、或いは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】上記アニオン界面活性剤の添加量は、本発
明の共架橋剤合成時に加えられる酸化亜鉛100重量部
に対して0.03〜1.5重量部、好ましくは0.1〜
1重量部である。なお、このアニオン界面活性剤は、通
常、共架橋剤合成時に予め添加、混合して使用すること
が好ましい。
【0015】本発明で用いられる有機溶媒としては、炭
化水素化合物が適し、例えばメタノール、エタノール、
イソプロパノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、n
−ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられ、好ましくは
水に不溶で、水と共沸混合物を作るものがより好まし
い。
【0016】アクリル酸は、水によって希釈されていな
いものが好ましいが、若干の水を含んでいても差し支え
ない。更に、アクリル酸中に重合防止剤として、例えば
通常用いられるハイドロキノン、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル等を含んでいても構わない。このアクリル
酸の配合量は、酸化亜鉛100重量部に対して100〜
250重量部、好ましくは150〜200重量部であ
る。
【0017】高級脂肪酸としては、炭素数12〜30の
飽和若しくは不飽和脂肪酸が用いられ、このような高級
脂肪酸としてはステアリン酸、パルミチン酸、オレイン
酸、リノール酸、ミリスチン酸、ラウリン酸などが挙げ
られ、中でもステアリン酸、パルミチン酸が好ましい。
これら高級脂肪酸は1種を単独で用いても、或いは2種
以上を組み合わせて用いてもよい。この高級脂肪酸の配
合量は酸化亜鉛100重量部に対して2〜60重量部、
好ましくは10〜55重量部である。
【0018】本発明のアクリル酸亜鉛/高級脂肪酸亜鉛
混合物の製造方法は、十分な攪拌能力を持つ攪拌機と加
熱冷却器とを備えた反応器中に、所定量の有機溶媒とア
ニオン界面活性剤を仕込んで、攪拌しながら酸化亜鉛を
仕込み、次にアクリル酸、高級脂肪酸を添加して反応さ
せる。この場合、アクリル酸、高級脂肪酸はどちらか一
方を先に添加してもよいが、通常、一方の反応が終えた
後、他方を添加することが好ましい。
【0019】この場合、高級脂肪酸を先に添加する場合
には、まず、酸化亜鉛を仕込んだ溶液の温度を10〜7
0℃、好ましくは30〜50℃に保持し、高級脂肪酸亜
鉛を生成させるが、添加及び反応時間はその反応温度に
応じて0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間の範囲
で適宜選択される。その後、必要に応じて冷却し、反応
温度10〜70℃、好ましくは15〜50℃を維持しな
がらアクリル酸を添加してアクリル酸亜鉛を生成させ
る。上記添加及び反応時間は反応温度に応じて0.5〜
10時間、好ましくは2〜7時間の範囲で適宜選択でき
る。反応温度が10℃未満の場合は、反応速度が遅く時
間がかかり過ぎ、70℃を超えるとアクリル酸およびア
クリル酸亜鉛が重合反応を起こし、品質の低下につなが
り好ましくない。
【0020】上記反応終了後、アクリル酸亜鉛/高級脂
肪酸亜鉛混合物の分離回収は、反応器内の反応生成水と
有機溶媒とを濾過により分離して10〜70℃の温度で
乾燥することによっても行われるが、反応器がかき取り
翼を有する攪拌機付きのニーダーブレンダー等である場
合は、反応液をそのまま攪拌しながら10〜70℃、好
ましくは15〜50℃の温度で、必要に応じて減圧して
過剰なアクリル酸、有機溶媒及び反応生成水を留去乾燥
することが設備の簡略化を計る上で好ましい。この場
合、留去乾燥時間はその温度に応じて1〜20時間の範
囲で適宜選定することができ、留去乾燥温度が10℃未
満の場合には時間がかかりすぎ、70℃を超える場合に
はアクリル酸及びアクリル酸亜鉛が重合を起こし、品質
が低下するので好ましくない。なお、反応生成水及び有
機溶媒の留去は、水と共沸蒸留によることが好ましい。
【0021】得られたアクリル酸亜鉛/高級脂肪酸亜鉛
混合物の組成は、重量比で75/25〜95/5、好ま
しくは80/20〜92/8である。高級脂肪酸亜鉛の
比率が25を超えると分散性は良くなるものの、得られ
たボールの硬度、反発が低くなる場合がある。一方、高
級脂肪酸亜鉛の比率が5未満では作業性、分散性が改良
されない場合がある。
【0022】このようにして合成されたアクリル酸亜鉛
/高級脂肪酸亜鉛混合物は、ワンピースゴルフボール、
ツーピースゴルフボールのソリッドコア、多層コアを有
するスリーピース以上のマルチプルピースソリッドゴル
フボールの中心コア及び/又は中間コア、及び糸巻きゴ
ルフボールのソリッドセンターなどの各種構成要素を形
成するゴム組成物の共架橋剤として好適なものである。
【0023】例えば、ツーピースソリッドゴルフボール
のソリッドコアの作製を例にとって説明すると、通常、
ソリッドコアには基材ゴム、架橋剤、共架橋剤、及び不
活性充填剤等が配合される。
【0024】基材ゴムとしては、従来からソリッドゴル
フボールに用いられている天然ゴム及び/又は合成ゴム
を使用することができるが、中でもシス構造を少なくと
も40%以上有する1,4−ポリブタジエンが好まし
い。この場合、所望により該ポリブタジエンに天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等を
適宜配合してもよい。
【0025】この基材ゴム100重量部に対して上記本
発明のアクリル酸亜鉛/高級脂肪酸亜鉛混合物を18〜
35重量部、好ましくは20〜32重量部配合する。ア
クリル酸亜鉛/高級脂肪酸亜鉛混合物が18重量部未満
ではゴルフボールとして必要な硬さが得られず、35重
量部を超えると硬くなりすぎる場合がある。
【0026】また、架橋剤としてはジクミルパーオキサ
イド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,3−トリメチルシ
クロヘキサンのような有機過酸化物等が例示され、その
配合量は基材ゴム100重量部に対して、通常、0.4
〜2.0重量部程度である。
【0027】更に、不活性充填剤としては酸化亜鉛、硫
酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウム及び炭酸亜鉛等が
例示されるが、酸化亜鉛、硫酸バリウムが一般的であ
り、その配合量は、特に制限されず、通常は基材ゴム1
00重量部に対して5〜30重量部程度である。
【0028】上記各成分を配合して得られるコア用組成
物は、通常の混練機、例えばニーダー、バンバリーミキ
サーやロール等を用いて混練し、コア用金型で圧縮又は
射出成形し、成形体を架橋剤及び共架橋剤が作用するの
に十分な温度、時間、例えば140〜170℃で13〜
30分間程度加熱硬化することにより、所望のソリッド
コアを調製する。
【0029】この場合、上記アクリル酸亜鉛/高級脂肪
酸亜鉛混合物は、作業性、分散性に優れているので、混
練り機への付着が大幅に減り、ゴム組成物中への分散性
が著しく改良され、共架橋剤が有効に働くことにより、
コア硬度がばらつきなく適正となり、反発性が向上する
ものである。
【0030】次に、上記コアをカバー材で被覆成形しゴ
ルフボールを製造する。この場合、カバー材としては、
特に制限されず、通常ゴルフボールのカバー材として用
いられているものを使用することができ、アイオノマー
樹脂、バラタ(トランスポリイソプレン)、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリウレタン等が挙げられる。
【0031】コアにカバーを被覆する方法は、特に制限
されず、通常の方法を採用することができ、例えば、カ
バー材組成物を予め半球殻状のハーフシェルに成形し、
それを2枚用いてコアを包み、130〜170℃で1〜
5分間加圧成形するか、または上記カバー材組成物を直
接コア上に射出成形する方法が挙げられる。なお、カバ
ーの厚さ、硬度などは本発明の目的を達成し得る範囲で
適宜設定することができる。
【0032】また、3層以上のマルチピースソリッドゴ
ルフボールの中心コアや中間コアを形成する場合には、
ツーピースゴルフボールのコアと同様な組成、製法にて
コアを調製し、このコア上に予め未加硫若しくは半加硫
状態でハーフシェルに形成したものを被覆して金型内で
架橋成形するか、射出成形金型にて中心コアの周囲に中
間コア組成物を射出成形し、同様にしてカバーを被覆し
多層構造のゴルフボールを製造することができる。な
お、ワンピースゴルフボール、糸巻きゴルフボールのソ
リッドセンターについても上記ソリッドコアと同様な組
成、製法にて製造することができる。
【0033】このようにして得られた本発明のゴルフボ
ールは、ばらつきのない適正なボール硬度と反発性に優
れたものである。なお、ボールの重量、直径などはゴル
フ規則に従って適宜調整することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、共架橋剤の混練り機へ
の付着が無く、作業性に優れると共に、ゴム組成物中へ
の共架橋剤の分散性が極めて良く、ばらつきのない適正
なボール硬度と優れた反発性を有するゴルフボールが得
られるものである。
【0035】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0036】[実施例、比較例]内容量10リットルの
ジャケット付きニーダーに有機溶媒としてトルエン約6
000gを入れ、表1の配合処方に従って、アニオン界
面活性剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを
仕込み、次に酸化亜鉛を添加し、攪拌懸濁した。ニーダ
ーの内部温度を40℃に保ちながら、トルエン約180
0gに溶解させた高級脂肪酸(ステアリン酸又はパルミ
チン酸)を約1時間かけて添加し、更に2時間反応し
た。その後、ニーダーの温度を15℃に冷却し、アクリ
ル酸を徐々に減圧下20Torrに達するように50℃
まで昇温させながら、反応生成水及びトルエンの留去乾
燥を約5時間かけて行い、実施例1〜7のアクリル酸亜
鉛/高級脂肪酸亜鉛混合物を得た。なお、比較例はアニ
オン界面活性剤を加えない以外は実施例と同様にして合
成したものである。得られたアクリル酸亜鉛/高級脂肪
酸亜鉛混合物の組成の重量比を表1に併記する。
【0037】
【表1】
【0038】次に、表2の配合組成のゴム組成物を混練
し、コア用金型中155℃で18分間加熱加圧成形し
て、直径38.5mm、重量35gのソリッドコアを得
た。
【0039】混練の際のロール作業性、混練り機への付
着、加硫硬化後のコア硬度、初速を測定した。結果を表
2に併記する。
【0040】上記ソリッドコアにアイオノマー樹脂(エ
チレンとメタクリル酸の共重合体の金属塩)からなるカ
バー用組成物を射出成形し、直径42.7mm、重量4
5.2gのツーピースソリッドゴルフボールを得た。得
られた実施例1〜7のゴルフボールは、いずれも反発性
が良好で、ばらつきのない適正なボール硬度を有するも
のであった。コア硬度 コアに100kgの荷重を負荷した時の変形量(mm)コア初速 公認機関R&A(USGA)のゴルフボール初速度計と
同じタイプの初速度計を用いて測定した。
【0041】
【表2】
【0042】表2の結果から、実施例1〜7のソリッド
コア組成物は、混練り機への付着が無く、ゴム組成物中
への共架橋剤の分散が極めて良く、硬化後のコア硬度が
適正でばらつきが少なく、反発性に優れていることが確
認できた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム組成物の加硫成型物を構成要素とし
    て含むゴルフボールにおいて、上記ゴム組成物が、アニ
    オン界面活性剤の存在下、有機溶媒中に酸化亜鉛を分散
    させ、該有機溶媒中でアクリル酸及び炭素数12〜30
    の高級脂肪酸を酸化亜鉛と反応させて得られたアクリル
    酸亜鉛/高級脂肪酸亜鉛混合物を共架橋剤として配合し
    たものであることを特徴とするゴルフボール。
  2. 【請求項2】 アクリル酸亜鉛/高級脂肪酸亜鉛混合物
    の組成が重量比で75/25〜95/5の範囲である請
    求項1記載のゴルフボール。
  3. 【請求項3】 アニオン界面活性剤の添加量が酸化亜鉛
    100重量部に対し0.03〜1.5重量部である請求
    項1又は2記載のゴルフボール。
  4. 【請求項4】 上記構成要素が、ワンピースソリッドゴ
    ルフボールである請求項1,2又は3記載のゴルフボー
    ル。
  5. 【請求項5】 上記構成要素が、ツーピースソリッドゴ
    ルフボールのソリッドコアである請求項1,2又は3記
    載のゴルフボール。
  6. 【請求項6】 上記構成要素が、中心コアとこれを包囲
    する1層以上の中間コアからなる多層コアをカバーで被
    覆したスリーピース以上のマルチプルピースソリッドゴ
    ルフボールの上記中心コア及び/又は中間コアである請
    求項1,2又は3記載のゴルフボール。
  7. 【請求項7】 上記構成要素が、糸巻きゴルフボールの
    ソリッドセンターである請求項1,2又は3記載のゴル
    フボール。
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