JPH1196658A - 軸受ユニットおよびディスク駆動装置 - Google Patents

軸受ユニットおよびディスク駆動装置

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JPH1196658A
JPH1196658A JP25300997A JP25300997A JPH1196658A JP H1196658 A JPH1196658 A JP H1196658A JP 25300997 A JP25300997 A JP 25300997A JP 25300997 A JP25300997 A JP 25300997A JP H1196658 A JPH1196658 A JP H1196658A
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Japan
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bearing
concentric
radial bearings
radial
rotating shaft
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JP25300997A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Arai
勝敏 新居
Kazuhiko Kawakami
和彦 河上
Naonobu Kanamaru
尚信 金丸
Takayuki Kumasaka
登行 熊坂
Takashi Kono
敬 河野
Yuichi Yanase
裕一 柳瀬
Masaru Muranishi
勝 村西
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受剛性が高く、しかも低損失で耐衝撃性や
量産性優れる軸受ユニット及び寿命、信頼性の高いディ
スク駆動装置を提供する。 【解決手段】 非磁性の軸受ハウジングに動圧多円弧軸
受を含む複数個のラジアル軸受を勘合し、回転軸とラジ
アル軸受間に潤滑流体を介在させて動圧多円弧軸受によ
って回転軸を精度よく支持するとともに、この軸受ユニ
ット内には軸受中心と同心の円弧半径を有する軸受面を
設けておき、ディスク駆動装置に外部から加わる衝撃荷
重を回転軸と面接触する部分で受けるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密、高速回転に
好適な軸受ユニット及びディスク駆動装置に係り、特に
磁気ディスク装置や光ディスク装置のディスク駆動装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置及び光ディスク装置
(CD−ROM装置、 DVD装置)は、パーソナルコ
ンピュータの著しい普及に伴い、記録の高密度、大容量
化及び装置の小型、高速化が進められている。これに用
いられるディスク駆動装置は、益々、高速、高精度回転
化及び低価格化が要求されている。従来、この種のディ
スクドライブ用の小型モータに用いられる軸受ユニット
としては、ボールベアリングが用いられており、ボール
ベアリングの加工精度や、潤滑等の改善によって回転精
度が高められてきた。
【0003】最近では、磁気ディスクドライブ装置のモ
ータには、より一層の高速、高精度回転化が要求されて
いるが、従来のボールベアリングはこの要求に対応でき
ないことから特開平5−336696号公報(以下、従
来技術1という)や特開平8−189525号公報(以
下、従来技術2という)に開示されているように、動圧
すべり軸受を搭載した駆動装置(モータ、モータ基板及
びモータが取り付けられているハウジングを含めて駆動
装置という)が提案されている。また、CD−ROM装
置のディスク駆動装置のモータにはコストの点で焼結含
油すべり軸受が使用されはじめている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】磁気ディスクや光ディ
スクの駆動装置は、デスクトップタイプやノートタイプ
のパーソナルコンピュータの標準装備として普及し、高
速性や回転精度、量産性および低コスト化のほか取扱
性、すなわち机上や持ち運び中に落下してディスク駆動
装置としての機能が損なわれないよう耐衝撃性が必要と
されている。また、ノートタイプのパーソナルコンピュ
ータでは、それに加えてバッテリー駆動の点から低消費
電力のディスク駆動装置が必要とされている。
【0005】高速、高精度回転に対しては、従来技術1
に開示されているような軸に動圧発生用の浅い溝を設け
たグルーブ軸受が提案されている。しかし、このグルー
ブ軸受は高速性や軸振れ精度等の特性面では優れた軸受
であるが、製作コストが高く量産性の問題を抱えてい
る。また、従来技術2に開示されている動圧三円弧軸受
は前記したグルーブ軸受と同等の高速、高精度回転が得
られるとともに、量産性、コストの面でも優れている
が、半径方向の衝撃力に対しては軸受形状の特殊性から
グルーブ軸受に比較して同等以下であり、数百G以上の
衝撃力が作用すると軸受端部が変形して軸受特性が損な
われることがある。
【0006】消費電力に対しては、開示されている軸受
ユニットでは軸方向荷重を支持するスラスト軸受は軸受
端面で受けているため、ボールベアリング方式に比較し
て少なくとも数倍の軸受損失になり、低消費電力化には
限界がある。さらに、動圧軸受ユニットにおいては、潤
滑流体のシール性や軸受面への供給に配慮がないと油漏
れによるデスクの汚染や、潤滑不良による回転精度の低
下につながり、このような課題を解決する必要がある。
【0007】また、CD−ROM装置のディスクドライ
ブ装置のモータには、コストの点で焼結含油すべり軸受
が使用されはじめているが、特にCD−ROM装置に用
いられているディスク駆動装置のモータは、4倍速から
24倍速といった高速化が進み、ディスクの不釣り合い
による遠心荷重が著しく増大し、軸受の異常摩耗や軸受
損失の増大が避けられず、軸受の高剛性化と低損失化が
強く求められている。
【0008】本発明は、このような従来技術の欠点に鑑
みなされたもので、その目的は軸受剛性が高く、しかも
低損失で耐衝撃性や量産性優れる軸受ユニット及びこれ
を用いた寿命、信頼性の高いディスク駆動装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する手
段として、外部からディスク駆動装置に加わる衝撃荷重
に対して、軸受ハウジングに多円弧軸受を含む複数個の
ラジアル軸受を勘合し、回転軸とラジアル軸受間に潤滑
流体を介在させて多円弧軸受によって回転軸を精度よく
支持するとともに、この軸受ユニット内には軸受中心と
同心の円弧半径を有する軸受面を設けておき、ディスク
駆動装置に外部から加わる衝撃荷重を回転軸と面接触す
る部分で受けるように構成し、精密な回転を維持しつつ
耐衝撃性の向上を図っている。
【0010】具体的には、多円弧軸受と真円軸受を組み
合わせて多円弧軸受で回転軸を精度よく支持し、軸受と
同心円弧を有する真円軸受で外部から加わる衝撃荷重を
受けるようにしてもよく、軸受中心と同心の円弧面と非
同心の円弧面で構成された軸受面を複数個構成した多円
弧軸受を用いて、上記した回転軸を精度よく支持し、し
かも外部から加わる衝撃荷重を受けれるようにしてもよ
い。この多円弧軸受は、同心の円弧半径と非同心の円弧
半径で結ばれた軸受面のうち同心円弧部を1/6〜3/
4の範囲で構成するとともに、非同心円弧部と軸との距
離の最大値を同心円弧部と軸との距離の1.5〜3倍の
範囲で用いることにより、より確実に回転軸を精度よく
支持し、しかも外部から加わる衝撃荷重を受けれるよう
にしている。
【0011】さらに、ディスク駆動装置の軸受ユニット
では、精密な回転と潤滑流体の確実なシールを長期にわ
たり維持するために、上記した軸受構成に加えて以下の
手段を講じた。すなわち、一端が閉じられ他端が開放さ
れている非磁性の軸受ハウジングに上記した耐衝撃性を
有し、かつ動圧作用に優れたラジアル軸受と軸受ユニッ
トの閉端部にスラスト軸受を配置し、回転軸と前記軸受
との間に潤滑流体を介在させるために2個のラジアル軸
受間に永久磁石を挟み込むとともに、かつ軸受ハウジン
グに潤滑油の中に磁性粉を分散させた磁性流体を封入し
て、この磁性流体を軸受の潤滑流体として用いるととも
に、永久磁石で磁性流体を磁化し、シール性を確実にし
ている。さらに、上記した軸受ユニットにおいて、精密
な回転と潤滑流体の確実なシールを長期にわたり維持す
るために、ラジアル軸受の端面と軸受外周面に連通する
溝を設け、前記した2個のラジアル軸受間に挟みこんだ
永久磁石の磁気吸引力とラジアル軸受の動圧作用によっ
てラジアル軸受面に磁性流体を供給するとともに、軸受
ユニットの開放端側のラジアル軸受から溢れ出た磁性流
体を軸受の端面と、外周面に連通した溝を介して永久磁
石の磁気吸引力によって引き込みシール性を確実にして
いる。この永久磁石の磁気吸引力を高めるために希土類
の永久磁石を用いることによって、より精密な回転と潤
滑流体のシール性の高い軸受ユニットとすることができ
る。これらの軸受ユニットにおいては、上記した多円弧
軸受は軸受中心と同心の円弧部を有するので軸受の油膜
の高剛性が図られる。また、真円軸受やグルーブ軸受に
比較して軸受隙間が広いので粘性摩擦損失が小さい。ま
た、回転軸の一端を球面形状としピボットスラスト軸受
とすればさらに、軸受ユニット全体の軸受損失を低減す
ることができる。しかも、多円弧軸受は精密成形によっ
て低価格で製作できる焼結軸受を用いることが可能なの
でディスク駆動装置の低損失化及び量産性や低コスト化
が図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施例について説明する。図1は、本発明の一実施例を示
す磁気ディスク駆動用モータの縦断面図である。回転軸
1を固着したハブ13にリング16を介してクランパー
18で磁気ディスク14、15及び多極着磁のモータロ
ータ9が固定され、回転軸1がラジアル軸受2、3、2
6及びスラスト軸受8によって回転自在に支持されてい
る。軸受ユニットは、非磁性の軸受ハウジング5にカバ
ー17、ラジアル軸受2、3、26及びスラスト軸受
8、抜け止め7が配置され、軸受ハウジング5の中には
潤滑流体6が封入されている。そして、モータケース1
2にはこの軸受ユニットとモータコイル11を備えたモ
ータ固定子10が固定されている。本構成のモータは、
DCブラシレスモータでコイル11に通電したときに発
生する回転磁界と多極着磁のモータロータ9の持つ磁界
によってハブ13が駆動される。図2は、軸受ユニットの
縦断面図を示したもので、非磁性の軸受ハウジング5に
は軸受と同心の円弧を有する真円軸受26、動圧三円弧
軸受2、3、スぺサー4とスラスト軸受8が配置されて
いて、先端が球面形状の回転軸1をこれらの軸受で回転
自在に支持できるようにしている。また、非磁性の軸受
ハウジング5には、潤滑流体6が封入されていて、回転
軸1は潤滑流体6を介して真円軸受26と動圧三円弧軸
受2、3によって非接触で支持されている。本実施例の
軸受ユニットでは、潤滑流体として通常の潤滑油を使用
してもよいが、シール機能を持たせるためにスぺサー4
に希土類の永久磁石を用い、潤滑流体6には潤滑油の中
に粒径0.01μm前後の超微粒子の磁性粉を分散させた磁
性流体を用いている。このような軸受ユニットの構成に
すると、磁性流体6は永久磁石製のスぺサー4に吸引さ
れ、封入された磁性流体6は軸受ユニット外に漏れる恐
れがない。また、回転軸1とラジアル軸受2、3、26
とで構成される摺動面の隙間はミクロンメータオーダの
狭い隙間であることから静止時は毛細管現象によって摺
動面が磁性流体6で潤されている。したがって、回転軸
1が駆動されると回転初期から軸受の摺動面は磁性流体
6で潤滑される。しかも、温度上昇による磁性流体6の
体積膨張や軸受の動圧作用などによってラジアル軸受2
の上端面に溢れ出る磁性流体6は、ラジアル軸受2、3
に軸受端面と軸受外周面に連通する溝19、20、21
を設けているので、この溝19、20、21を通って永
久磁石製のスぺサー4に吸引され、磁性流体6は軸受ユ
ニット外に漏れる恐れがない。
【0013】図3は、ラジアル軸受26の形状を示した
もので、円弧半径rの真円軸受である。図4は、ラジア
ル軸受2、3の形状を示したもので、軸受中心に対して
非同心で円弧半径Rの軸受面を持つ動圧三円弧軸受であ
る。このラジアル軸受の組み合わせで、モータを落下さ
せてハブ13を含む回転体に衝撃力が作用した場合、ラ
ジアル軸受26と回転軸1はほぼ同じ曲率を持つので面
接触になる。この場合、軸受摺動面に潤滑流体が介在し
ていると、スクイズアクション効果によるダンピングが
大きいので、回転軸1とラジアル軸受26は直接接触す
ることはない。回転中は、前記した真円軸受26の作用
効果に加え、さらに回転軸1はラジアル軸受2、3の動
圧作用によって油膜で非接触支持されているので耐衝撃
性が向上するとともに、回転軸1は油膜によって高剛性
に支持されるので、常に精密な回転を維持することがで
きる。
【0014】ラジアル軸受26を設けないで、ラジアル
軸受2、3で回転軸1を支持する場合、軸受摺動面は回
転軸1に比較して大きな曲率Rを持っているので、軸受
面と回転軸1の接触形態は線接触になり、軸受摺動面に
潤滑流体が介在していても真円軸受のような大きなスク
イズアクションによるダンピングが期待できない。した
がって、特に静止時にモータを落下させてハブ13を含
む回転体に衝撃力が作用すると、ラジアル軸受の端面で
接触して軸受が変形して十分な軸受性能が得られなくな
り、精密な回転を維持することができなくなる。
【0015】図5は、本発明の他の実施例を示したもの
で、この実施例では真円軸受26を用いないで耐衝撃性
を持たせた構成を示す。図6はその軸受ユニットを示し
たもので、図2に示した軸受ユニットと異なるところ
は、ラジアル軸受26を設けないでラジアル軸受2及び
3で上記した衝撃力を受ける点である。モータや軸受ユ
ニットの構成は、図1及び図2とほぼ同じであり、詳細
な説明は省くが、この構成で新規なところはラジアル軸
受2及び3の形状が図7に示すように、図4に示した動
圧三円弧軸受とは異なり、軸受の摺動面の一部に回転軸
1と面接触する部分を持たせている。すなわち、ラジア
ル軸受2及び3には軸受中心と同心の円弧半径rを有す
る軸受面と軸受中心と非同心の円弧半径Rを有する軸受
面で結ばれた複数の曲率半径を持つ軸受面にしている。
【0016】この動圧多円弧軸受2及び3では、回転軸
1と面接触する部分はθの部分で、前記した動圧三円弧
軸受と異なり、軸受面にダンピング効果の大きい面接触
部を持たせているので、外部からの衝撃力が作用しても
回転軸1と直接接触することが避けられる。特に、この
軸受は同心の円弧半径rを有する軸受面θの部分を適度
に設計すると軸受の油膜剛性が通常の動圧三円弧軸受の
1.5倍程度に増大するので、より精密な回転精度が得
られる。軸受剛性より決まる軸受面θの最適な寸法は1
軸受面の略1/3である。また、耐衝撃性を高めるには
軸受の油膜剛性は若干低下するが、θの寸法を1軸受面
の3/4程度の値にするとよい。それ以上にすると軸受
の油膜剛性が通常の動圧三円弧軸受並みになるので、本
軸受の効果が期待できなくなる。また、θの寸法は1軸
受面の1/6以下にしても同様の結果となり、θの値と
しては1/6〜3/4の範囲で設定することが望まし
い。また、この動圧多円弧軸受では、非同心円弧部と軸
とで構成される隙間aの最大が同心円弧部と軸とで構成
される隙間cの1.5〜3倍の範囲で設定すると動圧作
用による油膜の剛性が高くなる。なお、油膜の剛性が最
も高くなるのは非同心円弧部と軸とで構成される隙間a
の最大値が同心円弧部と軸とで構成される隙間cの略
2.5倍の時である。図8は、ラジアル軸受2及び3に
設けた軸受端面部の溝19及び外周面の溝20を示した
もので、それぞれの溝を連通させ、前記したように永久
磁石製のスペーサ4の磁気吸引力で軸受端面に溢れ出た
磁性流体6を回収するようにしている。
【0017】図9は、本発明のさらに他の実施例である
動圧多円弧軸受の形状を示したもので、軸受の摺動面の
一部に回転軸1と面接触するθの部分を溝19に近い部
分に設け、動圧軸受作用の高いラジアル軸受を提供して
いる。ここで、図7及び図9に示した動圧多円弧軸受の
動圧作用について図10を用いて説明する。回転軸1が
図の矢印方向に回転すると、図に示すように回転軸1と
軸受面の一部では軸受隙間がゆるやかに狭くなっている
ので油膜の楔効果で図に示すプロフィルの油膜圧力Pa
が発生し、回転軸1を軸受中心に保つように作用する。
逆に、αの部分では回転軸1と軸受面で構成される隙間
は回転方向に広がっているので負の油膜圧力Pbが発生
し、軸受剛性を低下させるように作用する。軸受として
は負の油膜圧力Pbが小さいほうよいが、この負圧力は
軸受端面の磁性流体を軸受面に引き戻すことになる。し
たがって、この負圧力は軸受面へ磁性流体を引き込むよ
うに働くのでαの寸法を1軸受面の1/10程度の値に
設定すると、軸受性能はほとんど低下させないで、軸受
端面の磁性流体を軸受面に引き戻すことができる。図7
に示した軸受は、軸受の摺動面の一部に回転軸1と面接
触するθの部分を軸受面の中央部に設けているので可逆
回転に適した軸受であり、一方向回転での使用に対して
は図9に示した動圧多円弧軸受が適している。本実施例
では、三円弧軸受を一例として示したが、軸受面の数は
4ないしは5円弧といった3以上の複数の円弧軸受とし
ても同等の作用効果を奏するばかりでなく、本発明の動
圧多円弧軸受は高速回転ほど軸受剛性が高くなるので、
精度の高い回転が得られ、とくに高い回転精度が要求さ
れる磁気ディスク駆動装置に適している。
【0018】図11は、本発明のさらに他の実施例であ
る光ディスク駆動用モータを示したもので、光ディスク
23を受けるターンテーブル22に回転軸1とロータケ
ース24が勘合されていて、前記した磁気ディスク駆動
モータと同様DCブラシレスモータで駆動される。軸受
ユニットの構成は図6と同じ構成であり、光ディスク駆
動用モータの場合は、ユーザが光ディスク23をターン
テーブル22に可換できるようにしているので、光ディ
スク23とターンテーブル22の勘合部の隙間が広く、
変心状態でセットされること及び光ディスク23そのも
のの精度がよくないためにディスクの持つ不釣り合い量
が比較的大きく、不釣り合い量が1g・cm前後のもの
がある。このような大きな不釣り合い量の光ディスク2
3を毎分数千回転以上で回転させると、軸受の油膜剛性
が低いと数百時間で軸受が摩耗し、回転精度が得られな
くなる。本実施例の動圧多円弧軸受において、回転軸1
の直径3mmの軸受を用いて寿命試験を行った結果、従
来の真円軸受に比較し10倍以上の寿命を有することが
分かった。さらに、本実施例の動圧多円弧軸受は従来の
三円弧軸受に比較し、面接触部を設け軸受の油膜剛性を
高めているので、同様の寿命試験を行った結果、回転軸
1の直径を2mmにしても直径3mmの寸法の軸受と同
等の寿命が得られた。これは、直径を2mmの寸法の動
圧多円弧軸受は直径を3mmの寸法の動圧多円弧軸受に
比較して軸受損失が約1/2と小さく、磁性流体の温
度、粘度効果によって同等の油膜剛性が得られ、軸受が
摩耗しないことが分かった。本実施例の動圧多円弧軸受
を用いた軸受ユニットは、このような実験結果から光デ
ィスク駆動装置では、回転軸1の径を従来の3mmから
2mmにし、ボールベアリング並みの軸受損失で使用で
きることを可能にした。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、軸受高剛が高く、しか
も低損失で耐衝撃性や量産性優れる軸受ユニット及びこ
れを用いた寿命、信頼性の高いディスク駆動装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る磁気ディスク駆動装置
の縦断面図。
【図2】本発明の一実施例に係る動圧多円弧軸受ユニッ
トの縦断面図。
【図3】本発明の一実施例に係るラジアル軸受の説明
図。
【図4】本発明の一実施例に係る動圧三円弧軸受の説明
図。
【図5】本発明の他の実施例に係る磁気ディスク駆動装
置の縦断面図。
【図6】本発明の他の実施例に係る動圧多円弧軸受ユニ
ットの縦断面図。
【図7】本発明の他の実施例に係る動圧多円弧軸受の形
状の説明図。
【図8】本発明の他の実施例に係る動圧多円弧軸受のオ
イルガイドの説明図。
【図9】本発明の他の実施例に係る動圧多円弧軸受の形
状の説明図。
【図10】本発明の他の実施例に係る動圧多円弧軸受の
動圧作用の説明図。
【図11】本発明のさらの他の実施例に係る光ディスク
駆動装置の縦断面図。
【符号の説明】
1…軸、2、3…ラジアル軸受、4…永久磁石、5…軸
受ハウジング、6…磁性流体、8…スラスト軸受、1
9、20、21…溝、26…ラジアル軸受。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊坂 登行 茨城県ひたちなか市稲田1410番地 株式会 社日立製作所映像情報メディア事業部内 (72)発明者 河野 敬 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 柳瀬 裕一 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 村西 勝 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸とラジアル軸受の内周面との間に
    潤滑流体を介在させて前記回転軸を回転自在に支持する
    軸受ユニットにおいて、前記ラジアル軸受の内周面が、
    複数の前記ラジアル軸受の外周円と同心の同心円弧面と
    複数の前記ラジアル軸受の外周円とは非同心の非同心円
    弧面とにより構成されていることを特徴とする軸受ユニ
    ット。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ラジアル軸受の
    内周面の1/6〜3/4が前記同心円弧面であることを
    特徴とする軸受ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記回転軸の外周面
    と前記非同心円弧面との距離の最大値が、前記回転軸の
    外周面と前記同心円弧面との距離の1.5〜3倍である
    ことを特徴とする軸受ユニット。
  4. 【請求項4】 軸受ハウジングに複数のラジアル軸受が
    勘合されており、回転軸と前記ラジアル軸受の内周面と
    の間に潤滑流体を介在させて前記回転軸を回転自在に支
    持する軸受ユニットにおいて、前記複数のラジアル軸受
    の少なくとも1つは多円弧軸受であり、前記複数のラジ
    アル軸受の少なくとも一箇所が前記回転軸と面接触する
    ように構成されていることを特徴とする軸受ユニット。
  5. 【請求項5】 軸受ハウジングに複数のラジアル軸受が
    勘合されており、回転軸と前記ラジアル軸受の内周面と
    の間に潤滑流体を介在させて前記回転軸を回転自在に支
    持する軸受ユニットにおいて、前記複数のラジアル軸受
    の少なくとも1つはその内周面が、複数の前記ラジアル
    軸受の外周円と同心の同心円弧面と複数の前記ラジアル
    軸受の外周円とは非同心の非同心円弧面とにより構成さ
    れていることを特徴とする軸受ユニット。
  6. 【請求項6】 非磁性の軸受ハウジングに2つのラジア
    ル軸受が勘合されていて、回転軸と前記2つのラジアル
    軸受の内周面との間に潤滑流体を介在させて前記回転軸
    を回転自在に支持する軸受ユニットにおいて、前記2つ
    のラジアル軸受のうち少なくとも1つはその内周面が、
    複数の前記ラジアル軸受の外周円と同心の同心円弧面と
    複数の前記ラジアル軸受の外周円とは非同心の非同心円
    弧面とにより構成されており、前記2つのラジアル軸受
    は永久磁石を介して配設されており、前記軸受ハウジン
    グに封入された前記潤滑流体が潤滑油に磁性粉を分散さ
    せた磁性流体であることを特徴とする軸受ユニット。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記ラジアル軸受に
    は前記ラジアル軸受の両端面と外周面とを連通する溝が
    設けられていることを特徴とする軸受ユニット。
  8. 【請求項8】 情報記憶媒体であるディスクと、このデ
    ィスクを固定させるためのディスク固定手段と、前記デ
    ィスクを回転させるために前記ディスク固定手段に設け
    られた回転軸と、この回転軸を回転自在に支持する軸受
    ユニットとを備えたディスク駆動装置において、前記軸
    受ユニットは一端が閉じられ他端が開放されている軸受
    ハウジングに複数のラジアル軸受とスラスト軸受が勘合
    されており、前記複数のラジアル軸受の少なくとも1つ
    は多円弧軸受であり、前記複数のラジアル軸受の少なく
    とも一箇所が前記回転軸と面接触するように構成されて
    いることを特徴とするディスク駆動装置。
  9. 【請求項9】 情報記憶媒体であるディスクと、このデ
    ィスクを固定させるためのディスク固定手段と、前記デ
    ィスクを回転させるために前記ディスク固定手段に設け
    られた回転軸と、この回転軸を回転自在に支持する軸受
    ユニットとを備えたディスク駆動装置において、前記軸
    受ユニットは一端が閉じられ他端が開放されている軸受
    ハウジングに複数のラジアル軸受とスラスト軸受が勘合
    されており、前記複数のラジアル軸受の少なくとも1つ
    はその内周面が、複数の前記ラジアル軸受の外周円と同
    心の同心円弧面と複数の前記ラジアル軸受の外周円とは
    非同心の非同心円弧面とにより構成されていることを特
    徴とするディスク駆動装置。
  10. 【請求項10】 情報記憶媒体であるディスクと、この
    ディスクを固定させるためのディスク固定手段と、前記
    ディスクを回転させるために前記ディスク固定手段に設
    けられた回転軸と、この回転軸を回転自在に支持する軸
    受ユニットとを備えたディスク駆動装置において、前記
    軸受ユニットは一端が閉じられ他端が開放されている軸
    受ハウジングに複数のラジアル軸受とスラスト軸受が勘
    合されており、前記2つのラジアル軸受のうち少なくと
    も1つはその内周面が、複数の前記ラジアル軸受の外周
    円と同心の同心円弧面と複数の前記ラジアル軸受の外周
    円とは非同心の非同心円弧面とにより構成されており、
    前記2つのラジアル軸受は永久磁石を介して配設されて
    おり、前記軸受ハウジングに封入された潤滑流体が潤滑
    油に磁性粉を分散させた磁性流体であることを特徴とす
    るディスク駆動装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記ラジアル軸
    受には前記ラジアル軸受の両端面と外周面とを連通する
    溝が設けられていることを特徴とするディスク駆動装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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