JPH11283321A - 高い衝撃耐久性能を有するディスク駆動装置及び磁気ディスク装置 - Google Patents
高い衝撃耐久性能を有するディスク駆動装置及び磁気ディスク装置Info
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- JPH11283321A JPH11283321A JP10085497A JP8549798A JPH11283321A JP H11283321 A JPH11283321 A JP H11283321A JP 10085497 A JP10085497 A JP 10085497A JP 8549798 A JP8549798 A JP 8549798A JP H11283321 A JPH11283321 A JP H11283321A
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Abstract
圧多円弧軸受ユニットを備えた磁気ディスク装置を提供
し、その量産性、低コスト化、寿命、信頼性等の向上を
図る。 【解決手段】非磁性の軸受ハウジング5に動圧多円弧軸
受を含む複数個のラジアル軸受2,3を勘合し、回転軸
とラジアル軸受間に潤滑流体を介在させて動圧多円弧軸
受によって回転軸を精度よく支持するとともに、この軸
受ユニット内には軸受中心と同心の円弧半径を有する軸
受面を設けておき、ディスク駆動装置に外部から加わる
衝撃荷重を回転軸と面接触する部分で受けるように構成
するとともに、スラスト軸受部8も平面で摺動させるよ
うにして精密な回転を維持しつつ耐衝撃性の向上を図っ
た。
Description
に係り、特に、磁気ディスク装置に高度の耐衝撃性を持
たせ、かつ、磁気ディスク媒体を回転させる際の省電力
化に好適な軸受構造に関する。
ュータの著しい普及に伴い、記録の高密度、大容量化及
び装置の小型、高速化が進められている。これに用いら
れる磁気ディスク装置は、益々、高速、高精度回転化及
び低価格化が要求されている。従来、磁気ディスクドラ
イブ用のモータには、ボールベアリングが用いられてお
り、ボールベアリングの加工精度や、潤滑等の改善によ
って高速性や回転精度が高められてきた。
ータには、データの転送や記録の高密度化の面からより
一層の高速、高精度回転化が要求されているが、ボール
ベアリングは上記したボールベアリングの加工精度や、
潤滑等ではこれらの要求に対応できなくなっており、高
精度回転に限界があり、特開平5−336696や特開
平8−189525に開示されているように、動圧すべ
り軸受を搭載したモータが提案されている。
装置は、デスクトップタイプやノートタイプのパーソナ
ルコンピュータの記憶装置として磁気ディスクドライブ
用のモータが組み込まれている。この磁気ディスクドラ
イブ用のモータは、前記したように高速性や回転精度、
量産性および低コスト化のほか最近では取扱性、すなわ
ち机上や持ち運び中に落下してディスク駆動装置として
の機能が損なわれないよう耐衝撃性の向上が強く要求さ
れている。本願明細書では磁気ディスク装置を例に説明
するが、これに限られず、回転する情報記録媒体を駆動
する装置であれば本発明は適用可能である。
は、取り扱いによっては使用中や持ち運び中に1000
G前後の衝撃力が作用することがあり、ボールベアリン
グでは転走面に圧痕が生じて回転精度が損なわれ、この
ような大きい衝撃力には耐えられないことが分かってい
る。また、ノートタイプのパーソナルコンピュータで
は、それに加えてバッテリー駆動の点から低消費電力の
ディスク駆動装置が必要とされている。
336696に開示されているような軸に動圧発生用の
浅い溝を設けたグルーブ軸受が提案されている。しか
し、このグルーブ軸受は高速性や軸振れ精度等の特性面
では優れた軸受であるが、製作コストが高く量産性の問
題を抱えている。また、特開平8−189525に開示
されている動圧三円弧軸受は前記したグルーブ軸受と同
等の高速、高精度回転が得られるが、上記したような1
000G前後の衝撃力が作用すると軸受端部が変形して
軸受特性が損なわれることがある。また、グルーブ軸受
は動圧発生用の溝の深さが数ミクロン程度であり、衝撃
荷重によって変形すると十分な動圧が発生できなくな
り、不安定な振動を起す恐れがある。
スラスト軸受は、軸の端面や軸受端面でスラスト荷重を
受けているため、ラジアル軸受と同様軸受面が衝撃力に
よって変形すると潤滑流体の軸受面への供給が損なわれ
るので耐荷重性が低下して軸受が摩耗し、精密な回転が
得られないばかりでなく、磁気ディスクの軸方向の位置
決めができなくなる。
ブ軸受方式ではスラスト軸受にもスラスト荷重を受ける
面にラジアル軸受と同様に動圧発生用の浅い溝を設けて
いる。この動圧グルーブタイプのスラスト軸受は、軸の
端面や軸受端面でスラスト荷重を受けるためボールベア
リング方式に比較して軸受損失が大きく、低消費電力化
には限界がある。
みなされたもので、その目的は軸受剛性が高く、しかも
低損失で耐衝撃性や量産性に優れる軸受ユニット、ディ
スク駆動装置、及びこれを用いた、寿命、信頼性の高い
磁気ディスク装置を提供することにある。
した目的に対する手段として、外部から磁気ディスク装
置に加わる衝撃力に対して、非磁性の軸受ハウジングに
動圧多円弧軸受を含む複数個のラジアル軸受を勘合し、
回転軸とラジアル軸受間に潤滑流体を介在させて動圧多
円弧軸受によって回転軸を精度よく支持するとともに、
この軸受ユニット内には軸受中心と同心の円弧半径を有
する軸受面を設けておき、ディスク駆動装置に外部から
加わる衝撃荷重を回転軸と面接触する部分で受けるよう
に構成し、精密な回転を維持しつつ耐衝撃性の向上を図
っている。
組み合わせて動圧多円弧軸受で回転軸を精度よく支持
し、軸受と同心円弧を有する真円軸受で外部から加わる
衝撃力を受けるようにした構成や軸受中心と同心の円弧
半径と非同心の円弧半径で結ばれた軸受面を複数個構成
した動圧多円弧軸受を用いて、上記した回転軸を精度よ
く支持し、軸受と同心円弧を有する軸受面で外部から加
わる衝撃力を受けれるようにしている。この動圧多円弧
軸受は、同心の円弧半径と非同心の円弧半径で結ばれた
軸受面のうち同心円弧部を1/6 〜3/4の範囲で構
成するとともに、非同心円弧部と軸とで構成される隙間
の最大を同心円弧部と軸とで構成される隙間の1.5〜
3倍の範囲で用いることにより、より確実に回転軸を精
度よく支持し、しかも外部から加わる衝撃荷重を受けれ
るようにしている。
ディスク装置のに用いて精密な回転と潤滑流体の確実な
シールを長期にわたり維持するために、上記した軸受構
成に加えて以下の手段を磁気ディスク装置に施してい
る。すなわち、一端が閉じられ他端が開放されている非
磁性の軸受ハウジングに上記した耐衝撃性を有する動圧
多円弧軸受と軸受ユニットの閉端部にスラスト軸受を配
置するとともに、透磁性の回転軸と前記軸受との間に潤
滑流体を介在させるために2個のラジアル軸受間にリン
グ状の永久磁石を挟み、軸受ハウジングに潤滑流体とし
て潤滑油の中に超微粒子の磁性粉を分散させた磁性流体
を封入している。この永久磁石は、透磁性の回転軸と磁
性流体を磁化することによってシール性を確実にしてい
る。さらに、上記した軸受ユニットにおいて、動圧多円
弧軸受の確実な潤滑と磁性流体の確実なシールを長期に
わたり維持するために、ラジアル軸受の端面と軸受外周
面に連通する溝を設け、前記した2個のラジアル軸受間
に挟みこんだ永久磁石の磁気吸引力とラジアル軸受の動
圧作用によってラジアル軸受面に磁性流体を供給してい
る。さらに、磁性流体のシール性能に対しては軸受の端
面と軸受の外周面を連通させる溝を設けておき、軸受ユ
ニットの開放端側のラジアル軸受から溢れ出た磁性流体
を永久磁石の磁気吸引力によって永久磁石の端部に引き
込みシール性を確実にしている。この永久磁石の磁気吸
引力は、希土類の永久磁石を用いることによって、より
精密な回転と潤滑流体のシール性の高い軸受ユニットを
提供することができる。
は、回転軸の一端が球面形状を有するピボット軸受や回
転軸よりも小径のスラスト受け面を持つ面接触タイプの
スラスト軸受を用いることにより、低損失化や耐衝撃性
の向上を図っている。特に、回転軸よりも小径のスラス
ト受け面を持つ面接触タイプのスラスト軸受は、球面と
平面の接触機構のピボット軸受に比較し、軸方向の衝撃
力に対して軸受面の変形が小さいのでディスクの位置決
め精度維持に適している。
対しては、動圧多円弧軸受を精密成形加工によって低価
格で量産できる焼結軸受を用いることによって課題を解
決している。
施の態様について説明する。
ィスク駆動用モータの縦断面図である。実施の態様は磁
気ディスク装置としたが、回転する情報記録媒体を駆動
する装置であれば本発明を適用することができる。回転
軸1を固着し、ディスクを搭載する円筒面を備えたハブ
13(ディスク固定手段又は媒体固定手段)に、スペー
サリング16を介してディスククランプ18(ディスク
固定手段)を用いて、ねじ22で磁気ディスク14、1
5が固定される。ハブ13の内周には多極着磁したモー
タロータ9が固定され、回転軸1がラジアル軸受2、
3、26及びスラスト軸受8によって回転自在に支持さ
れている。媒体固定手段はこれに限られず、情報記録媒
体により固定機構又は固定部分には種々の変更があって
も良い。
の縦断面図を示す。軸受ユニットAは、非磁性の軸受ハ
ウジング5にカバー17、ラジアル軸受2、3、26及
びスラスト軸受8、抜け止め7が配置され、軸受ハウジ
ング5の中には潤滑流体6が封入されている。そして、
モータケース12にはこの軸受ユニットAとモータコイ
ル11を備えたモータ固定子10が固定されている。
であってコイル11に通電したときに発生する回転磁界
と多極着磁のモータロータ9の持つ磁界によってハブ1
3が駆動される。
受と同心の円弧を有する真円軸受26(図1)のもの
と、図4に示す動圧三円弧軸受2、3、スぺーサ4とス
ラスト軸受8が配置されていて、先端が球面形状の回転
軸1(図2)をこれらの軸受で回転自在に支持してい
る。また、非磁性の軸受ハウジング5には、潤滑流体6
が封入されていて、回転軸1は潤滑流体6を介して真円
軸受26(図1)と動圧三円弧軸受2、3によって非接
触で支持されている。
て通常の潤滑油を使用してもよいが、シール機能を持た
せるためにスぺーサ4を希土類のリング状の永久磁石を
用い、潤滑流体6には潤滑油の中に粒径0.01μm前
後の超微粒子の磁性粉を分散させた磁性流体を用いてい
る。このような軸受ユニットAの構成にすると、磁性流
体6は永久磁石製のスぺーサ4に吸引され、封入された
磁性流体6は軸受ユニットAの外に漏れることがない。
また、回転軸1とラジアル軸受2、3、26とで構成さ
れる摺動面の隙間は数ミクロンメータの狭い隙間である
ことから静止時は毛細管現象によって摺動面が磁性流体
6で潤されている。したがって、回転軸1が駆動される
と回転初期から軸受の摺動面は磁性流体6で潤滑され
る。しかも、温度上昇による磁性流体6の体積膨張や軸
受の動圧作用などによってラジアル軸受2(図1)の上
端面に溢れ出る磁性流体6は、ラジアル軸受2、3に軸
受端面と軸受外周面に連通する溝19、20、21(図
2)を設けているので、この溝19、20、21を通っ
て永久磁石製のスぺサー4に吸引され、磁性流体6は軸
受ユニットAの外に漏れる恐れがない。
もので、円弧半径rの真円軸受である。図4は、ラジア
ル軸受2、3の形状を示したもので、軸受中心に対して
非同心で円弧半径Rの軸受面を持つ動圧三円弧軸受であ
る。このラジアル軸受の組み合わせで、モータを落下さ
せてハブ13(図1)を含む回転体に衝撃力が作用した
場合、ラジアル軸受26と回転軸1はほぼ同じ曲率を持
つので面接触になる。この場合、軸受摺動面に潤滑流体
が介在していると、スクイズアクション効果によるダン
ピングが大きいので、回転軸1とラジアル軸受26は直
接接触することはない。回転中は、前記した真円軸受2
6の作用効果に加え、さらに回転軸1はラジアル軸受
2、3の動圧作用によって油膜で非接触支持されている
ので耐衝撃性が向上するとともに、回転軸1は油膜によ
って高剛性に支持されるので、常に精密な回転を維持す
ることができる。
軸受2、3で回転軸1を支持する場合、軸受摺動面は回
転軸1に比較して大きな曲率Rを持っているので、軸受
面と回転軸1の接触形態は線接触になり、軸受摺動面に
潤滑流体が介在していても真円軸受のような大きなスク
イズアクションによるダンピングが期待できない。した
がって、特に静止時にモータを落下させてハブ13を含
む回転体に衝撃力が作用すると、ラジアル軸受の端面で
接触して軸受が変形して十分な軸受性能が得られなくな
り、精密な回転を維持することができなくなる。
性を持たせた、本発明の他の実施の態様を示す。図6は
その軸受ユニットBを示したもので、図2に示した軸受
ユニットAと異なるところは、ラジアル軸受26を設け
ないでラジアル軸受2及び3で上記した衝撃力を受ける
ことができる軸受ユニットを示したものである。モータ
や軸受ユニットの構成は、図1及び図2とほぼ同じであ
り、詳細な説明は省くが、この構成で新規なところはラ
ジアル軸受2及び3の形状が図7又は図9に示すよう
に、図4に示した動圧三円弧軸受とは異なり、軸受の摺
動面の一部に回転軸1と面接触する部分を持たせている
(ラジアル軸受2'又はラジアル軸受2")。
中心と同心の円弧半径rを有する軸受面と軸受中心と非
同心の円弧半径Rを有する軸受面で結ばれた複数の曲率
半径を持つ軸受面にしている。図7又は図9の動圧多円
弧軸受2及び3では、回転軸1と面接触する部分はθの
部分で、前記した動圧三円弧軸受と異なり、軸受面にダ
ンピング効果の大きい面接触部を持たせているので、外
部からの衝撃力が作用しても回転軸1と直接接触するこ
とが避けられる。
る軸受面θの部分を適度に設計すると軸受の油膜剛性が
通常の動圧三円弧軸受の1.5倍程度に増大するので、
より精密な回転精度が得られる。軸受剛性より決まる軸
受面θの最適な寸法は、1軸受面の1/3の前後で、耐
衝撃性を高めるには軸受の油膜剛性は若干低下するが、
θの寸法を1軸受面の3/4程度の値にするとよい。
しても同様の結果となり、θの値としては1/6〜3/
4の範囲で設定することが望ましい。また、この動圧多
円弧軸受では、非同心円弧部と軸とで構成される隙間a
の最大が同心円弧部と軸とで構成される隙間cの1.5
〜3倍の範囲で設定すると動圧作用による油膜の剛性が
高くなる。
受端面部の溝19及び外周面の溝20を示したもので、
それぞれの溝を連通させ、前記したように永久磁石製の
スペーサ4の磁気吸引力で軸受端面に溢れ出た磁性流体
6を回収するようにしている。
優れる焼結含油軸受を用いて成形加工によって作ること
により、寸法制度がよく低価格の軸受ユニットが提供で
きる。
の形状を示したもので、軸受の摺動面の一部に回転軸1
と面接触するθの部分を溝19に近い部分に設け、動圧
軸受作用の高いラジアル軸受を提供している。ここで、
図7及び図9に示した動圧多円弧軸受の動圧作用につい
て説明する。回転軸1が図の矢印方向に回転すると、図
に示すように回転軸1と軸受面の一部では軸受隙間がゆ
るやかに狭くなっているので油膜の楔効果で図に示すプ
ロフィルの油膜圧力Paが発生し(図10)、回転軸1
を軸受中心に保つように作用する。逆に、αの部分では
回転軸1と軸受面で構成される隙間は回転方向に広がっ
ているので負の油膜圧力Pbが発生し、軸受剛性を低下
させるように作用する。
うよいが、この負圧力は軸受端面の磁性流体を軸受面に
引き戻すことになる。したがって、この負圧力は軸受面
へ磁性流体を引き込むように働くのでαの寸法を1軸受
面の1/10程度の値に設定すると、軸受性能はほとん
ど低下させないで、軸受端面の磁性流体を軸受面に引き
戻すことができる。図7に示した軸受は、軸受の摺動面
の一部に回転軸1と面接触するθの部分を軸受面の中央
部に設けているので可逆回転に適した軸受であり、一方
向回転での使用に対しては図9に示した動圧多円弧軸受
が適している。
て示したが、軸受面の数は4ないしは5円弧といった3
以上の複数の円弧軸受としても同等の作用効果を奏する
ばかりでなく、本発明の動圧多円弧軸受は高速回転ほど
軸受剛性が高くなるので、精度の高い回転が得られ、と
くに高い回転精度が要求される磁気ディスク駆動装置に
適している。
たもので、この実施の態様では図7又は図9に示した動
圧三円弧軸受と回転軸1の直径よりも小径のフラットタ
イプのスラスト軸受8を用いて耐衝撃性を向上させてい
る。図12はその軸受ユニットCを示したもので、図6
に示した軸受ユニットBと異なるところは、上記したラ
ジアル方向の衝撃力を本発明による動圧三円弧軸受2、
3によって受けるとともにスラスト方向の衝撃力をスラ
スト軸受8の平面と回転軸1の端面で受けるようにし、
図2に示した点と面でスラスト荷重を受けるピボット軸
受よりも耐衝撃性を向上させたものである。
回転軸1の直径に対して1/2〜2/3程度にしておく
と前記した1000Gの衝撃力が作用しても軸受面の変
形がサブミクロンメータ程度であり磁気ディスク装置の
精度は損なわれない。また、軸受損失は前記したピボッ
ト軸受よりも若干増大するが、油膜が摺動面に介在する
ので円滑な回転で使用できる。
を用いた軸受ユニットA'を示す。このスラスト軸受は
図2に示した平面と回転軸1の先端を球面とした組み合
わせであらかじめ1000G以上の衝撃力に相当する荷
重を与えて変形させておき、図12のように面接触に近
い状態で摺動させるようにした軸受ユニットA'であ
る。この軸受ユニットA'では、ピボット軸受に比較
し、耐衝撃性の向上と低損失化が図れる。
ータは軸方向に数十キログラムの荷重をかけると、軸受
の転動面やボールに圧痕がつき回転音の増大や、回転精
度が著しく損なわれる。これに対して、本発明の軸受ユ
ニットA'は、面接触で面でスラスト荷重を受けるよう
に構成しているので、軸受ユニットA'を回転軸1に数
十キログラムの荷重をかけて、モータケース12に圧入
してもスラスト軸受面は殆ど変形しないので、磁気ディ
スク装置としての組立て性が大幅に向上する。
の断面概略図を示す。実施の態様は磁気ディスク装置で
あるが、回転する情報記録媒体に情報を格納する装置で
あれば、本願で開示する発明を適用することができる。
情報記録媒体である磁気ディスク101の両面又は片面
には、これに対面すべく磁気ヘッド104が設けられて
いる。磁気ディスク101の回転にともない磁気ヘッド
104は微小な浮上量で磁気ディスク101から浮上
し、この状態で磁気ヘッド104は磁気ディスク101
に対し磁気情報の読み書きをおこなう。磁気ヘッド10
4はロードアーム105を介してキャリッジ106に連
結されている。
07の回りに回転揺動可能に支持されており、磁気ディ
スク101上の任意のトラックにアクセスできる構造と
なっている。さらに、キャリッジ106の磁気ヘッド1
01側と反対側には、ボイスコイルモータ108が設け
てあり、磁気ヘッド104を高速で任意のトラックに移
動させ、磁気ディスク上の所定のトラックに位置決めす
る。
ピボット軸受107及びボイスコイルモータ108は、
アクチュエータを構成しており、通常は、ピボット軸受
107及びボイスコイルモータ108はピボット軸を介
してベース109に回転自在に固定されている。尚、ロ
ードアーム105を省略してアクチュエータを構成して
も良い。これらの構成部品を外部塵埃から保護するため
に、カバー110がベース109に取り付けられ、これ
により上記構成部品は外界から遮断される。
バーを取り去った正面概略図を示す。ベース109に
は、回転自在に支持された回転軸1が固定されていて、
磁気ディスク101が固定部材18によって回転軸1に
固定されている。磁気ヘッド104は、磁気ディスク1
01に近接するように揺動アーム106に固定される。
揺動アーム106は回転軸107により回転可能に支持
され、ボイスコイルモータ108により駆動される。磁
気ヘッド104により読み出された信号は、可撓接続導
体111を介して密閉構造体の外部に伝達される。可撓
接続導体111の密閉構造体からの引出口には、可撓接
続導体111を挾むように長辺の長さが異なる粘着部材
114、115が施されていている。ベース109に
は、カバー110(図14)が取り付けられ、これらに
よって密閉構造体が形成されている。
ニットとして、図12に示す軸受ユニットAを用いた場
合を例にとり、本発明の軸受ユニットを磁気ディスク装
置に用いた場合の効果について説明する。
の中でできる限り多数の磁気ディスク101を実装し、
記憶容量を増大させている。そのため、磁気ディスク1
01とロードアーム105もしくはキャリッジ106と
の間に形成される隙間は一般的に0.5mm以下と微小
である。動圧軸受をモータ軸受として用いた場合、ラジ
アル軸受の隙間が存在するため、これらの隙間が大きい
と、衝撃などにより磁気ディスク101が大きく傾き、
磁気ディスク101とロードアーム105もしくはキャ
リッジ106とが接触し、磁気ディスク101が破損し
たり、接触により生じた粉塵により磁気ヘッド104が
破損したりする。そのため、磁気ディスク装置の場合、
ラジアル軸受隙間をできる限り小さくする必要がある。
心に対して全周にわたり同心円弧面であるため、軸受の
隙間を小さくすると、軸受損失が増大してしまう。これ
に対して、本発明の軸受ユニットでは、軸受中心に対し
て同心の同心円弧面と回転軸外周面との隙間を小さくす
ることで軸受部の間隙(がた)によるディスクの倒れを
抑制し、軸受中心に対して非同心の非同心円弧面と回転
軸外周面との隙間を大きくすることで軸受損失の増大を
抑制することが可能である。したがって、本実施の形態
の磁気ディスク装置では、消費電力を増大させることな
く、軸受単体だけでなく、磁気ディスク装置としての耐
衝撃性を向上できる。
用効果により軸受の油膜の剛性が高いので、高い回転精
度が維持でき、かつ耐衝撃性に優れているほか、真円軸
受や前記した公知例に示されているグルーブ軸受に比較
して、軸受隙間が広くできるので粘性摩擦損失が小さ
く、モータの低損失化が図れる。
いるので、軸方向の耐衝撃性に優れている。また、スラ
スト荷重を受ける面の直径を回転軸の直径よりも小さく
しているので、動圧グルーブタイプのスラスト軸受に比
較して軸受損失が少なく、磁気ディスク装置に適した低
消費電力の磁気ディスクドライブ用モータを提供でき
る。その上、この動圧多円弧軸受は、量産性に優れる焼
結含油軸受を用いて成形加工によって作っているので、
軸受の寸法精度が高く、コスト的にも磁気ディスク装置
に適した軸受ユニットを提供でき、組立て精度や回転精
度が高く磁気ディスク装置の高密度化や高速性の要求に
対応できる。
軸受を用いることによって、大きな衝撃力が作用しても
軸受の変形が殆どなく磁気ディスクの寸法精度が維持で
き、耐衝撃性に優れた磁気ディスク装置を提供できる。
さらに、本発明の軸受ユニットは、面接触による面でス
ラスト荷重を受けるように構成しているので、軸受ユニ
ットを回転軸1に数十キログラムの荷重をかけて、モー
タケース12に圧入してもスラスト軸受面は殆ど変形し
ないので、磁気ディスク装置としての組立て性が大幅に
向上する。
を用いたディスク駆動装置および磁気ディスク装置は、
磁気ディスク媒体の記録の高密度化、磁気ディスク装置
の量産性、低コスト化、ディスク駆動装置の長寿命化、
高信頼性化等の要求にこたえることができる。また、本
願明細書、図面に開示した軸受ユニットは、MD装置、
CDーROM装置、DVD-RAM装置等のディスク回転
駆動機構にも適用できるものである。
である。
図である。
る。
断面図である。
縦断面図である。
ある。
説明図である。
明図である。
縦断面図である。
の縦断面図である。
の縦断面図である。
ある。
る。
石、5…軸受ハウジング、 6…磁性流体、 8…
スラスト軸受、19、20、21…溝、 26…ラジ
アル軸受。
Claims (12)
- 【請求項1】情報記録媒体を固定する媒体固定手段と、 前記媒体固定手段を回転可能に支持する軸受ユニットで
あって、回転軸とラジアル軸受の内周面との間に潤滑流
体を介在させて前記回転軸を回転自在に支持し、前記ラ
ジアル軸受の内周面が、該ラジアル軸受の外周円と同心
の同心円弧面、該ラジアル軸受の外周円とは非同心の非
同心円弧面を含む軸受ユニットと、 前記軸受ユニットを固定するベースを備えたディスク駆
動装置。 - 【請求項2】情報記録媒体である磁気ディスクと、 前記磁気ディスクを回転可能に支持する軸受ユニットで
あって、回転軸とラジアル軸受の内周面との間に潤滑流
体を介在させて前記回転軸を回転自在に支持し 、前記ラジアル軸受の内周面が、該ラジアル軸受の外周
円と同心の同心円弧面、該ラジアル軸受の外周円とは非
同心の非同心円弧面を含む軸受ユニットと、 前記磁気ディスクに対面する磁気ヘッドと、 前記磁気ヘッドを前記磁気ディスク上へ位置決めするア
クチュエータと、 前記軸受ユニットおよび前記アクチュエータを固定する
ベースを備えた磁気ディスク装置。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の軸受ユニットにおい
て、前記ラジアル軸受の内周面の1/6乃至3/4の部
分が前記同心円弧面であるディスク駆動装置又は磁気デ
ィスク装置。 - 【請求項4】請求項1又は2記載の軸受ユニットにおい
て、前記回転軸の外周面と前記非同心円弧面との距離の
最大値が、前記回転軸の外周面と前記同心円弧面との距
離の1.5倍乃至3倍であるディスク駆動装置又は磁気
ディスク装置。 - 【請求項5】情報記録媒体を固定する媒体固定手段と、 前記媒体固定手段を回転可能に支持する軸受ユニットで
あって、軸受ハウジングに複数のラジアル軸受が嵌合さ
れており、回転軸と前記ラジアル軸受の内周面との間に
潤滑流体を介在させて前記回転軸を回転自在に支持し、
前記複数のラジアル軸受の少なくとも1つは前記ラジア
ル軸受の外周円とは非同心の非同心円弧面より構成さ
れ、前記複数のラジアル軸受の少なくとも一箇所が前記
ラジアル軸受の外周円と同心の同心円弧面より構成され
ている軸受ユニットと、 前記軸受ユニットを固定するベースを備えたディスク駆
動装置。 - 【請求項6】情報記録媒体である磁気ディスクと、 前記媒体固定手段を回転可能に支持する軸受ユニットで
あって、軸受ハウジングに複数のラジアル軸受が嵌合さ
れており、回転軸と前記ラジアル軸受の内周面との間に
潤滑流体を介在させて前記回転軸を回転自在に支持し、
前記複数のラジアル軸受の少なくとも1つは前記ラジア
ル軸受の外周円とは非同心の非同心円弧面より構成さ
れ、前記複数のラジアル軸受の少なくとも一箇所が前記
ラジアル軸受の外周円と同心の同心円弧面より構成され
ている軸受ユニットと、 前記磁気ディスクに対面する磁気ヘッドと、 前記磁気ヘッドを前記磁気ディスク上へ位置決めするア
クチュエータと、 前記軸受ユニットおよび前記アクチュエータを固定する
ベースを備えた磁気ディスク装置。 - 【請求項7】請求項5又は6記載の軸受ユニットにおい
て、前記ラジアル軸受の内周面の1/6乃至3/4の部
分が前記同心円弧面であるディスク駆動装置又は磁気デ
ィスク装置。 - 【請求項8】請求項5又は6記載の軸受ユニットにおい
て、前記回転軸の外周面と前記非同心円弧面との距離の
最大値が、前記回転軸の外周面と前記同心円弧面との距
離の1.5倍乃至3倍であるディスク駆動装置又は磁気
ディスク装置。 - 【請求項9】請求項5又は6記載の軸受ユニットにおい
て、前記ラジアル軸受には前記ラジアル軸受の両端面と
外周面とを連通する溝が設けられているディスク駆動装
置又は磁気ディスク装置。 - 【請求項10】請求項3記載の軸受ユニットにおいて、
前記軸受ハウジングの一端に回転軸の直径よりも小径
で、回転軸に対向する面を平面形状としたスラスト軸受
を設け、前記スラスト軸受に対向する回転軸の一端を平
面形状とし、前記回転軸と前記スラスト軸受の間に潤滑
流体を介在させたディスク駆動装置又は磁気ディスク装
置。 - 【請求項11】請求項10記載の軸受ユニットにおい
て、前記回転軸の一端が球面形状であり、前記回転軸の
球面部に対向する前記スラスト軸受の一端面に回転面の
球面とほぼ同じ曲率の凹みを持たせたディスク駆動装置
又は磁気ディスク装置。 - 【請求項12】請求項11記載の軸受ユニットにおい
て、前記ラジアル軸受が焼結軸受であるディスク駆動装
置又は磁気ディスク装置。
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