JPH1195104A - ズームレンズ及びそれを用いた投影装置 - Google Patents

ズームレンズ及びそれを用いた投影装置

Info

Publication number
JPH1195104A
JPH1195104A JP27224597A JP27224597A JPH1195104A JP H1195104 A JPH1195104 A JP H1195104A JP 27224597 A JP27224597 A JP 27224597A JP 27224597 A JP27224597 A JP 27224597A JP H1195104 A JPH1195104 A JP H1195104A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
group
zoom lens
refractive power
zoom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27224597A
Other languages
English (en)
Inventor
Akinaga Horiuchi
昭永 堀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP27224597A priority Critical patent/JPH1195104A/ja
Publication of JPH1195104A publication Critical patent/JPH1195104A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lenses (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示素子等で表示された画像情報をスク
リーン面上に高い光学性能を維持しつつ、投影すること
ができるズームレンズ及びそれを用いた投影光学系を得
ること。 【解決手段】 距離の長い方の第1共役点側から順に負
の屈折力の第1群と正の屈折力の第2群、そして正の屈
折力の第3群の3つのレンズ群を有し、広角端から望遠
端への変倍に際し、該第1群と第2群を第1共役点側
へ、該第3群を距離の短い方の第2共役点側へ移動させ
ていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はズームレンズ及びそ
れを用いた投影装置に関し、レンズ系後方に色合成プリ
ズムや色合成ミラー、そして偏光フィルター等の各種の
光学部材を配置した、例えばカラー液晶表示素子に表示
された投影像原画をスクリーン面上に拡大投影する際に
好適な、バックフォーカスが長くレンズ系全体の小型化
を図った高い光学性能を有するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりフィルム画像や液晶ライトバル
ブ(液晶表示素子)等の投影像原画をスクリーン面上に
拡大投影するようにした投影装置が種々と提案されてい
る。
【0003】このような撮影装置に用いられる光学系に
は種々なタイプのものが用いられているが投影像原画と
してカラー液晶を用いた投影光学系には、最終レンズ面
から液晶表示素子までの空間(バックフォーカス)に反
射ミラーやダイクロイックミラー等の光学部材を配置す
る為に長いバックフォーカスを有したものが要望されて
いる。この為、カラー液晶用の投影光学系には負の屈折
力のレンズ群が先行するレトロフォーカスタイプのもの
が多く用いられている。
【0004】例えば特開昭62−291613号公報や
特開平3−145613号公報ではバックフォーカスの
長いレトロフォーカスタイプのレンズ系が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】カラー液晶プロジェク
ターにおける投影光学系では投影レンズと液晶素子との
間に偏光ビームスプリッターや色分解プリズムを配置し
ている。この為投影レンズには長いバックフォーカスが
必要となってくる。
【0006】又、スクリーン面上での色ムラの発生を防
止する為には色分解プリズムのダイクロイック面の入射
角を投影像原画の任意の位置で一定にする必要がある。
この為、投影レンズをテレセントリック系で構成するこ
とが必要となっている。
【0007】一般に長いバックフォーカスを有するには
レンズ系全体をスクリーン側に負の屈折力のレンズ群
を、投影像原画側に正の屈折力のレンズ群を配置した、
所謂レトロ型にする必要がある。
【0008】しかしながらレトロ型にするとレンズ系が
非対称となってくる為に諸収差の発生が多くなり、良好
なる光学性能を得るのが難しくなってくる。又レンズ枚
数が増加し、レンズ系全体が複雑化及び大型化してくる
という問題点が生じてくる。
【0009】又、投影レンズのテレセントリック性を良
くしようとすると、レンズ系全体が大型化してくるとい
う問題が生じてくる。又、軸外光束の入射高が高くなり
高次の収差が多く発生してくるという問題点が生じてく
る。
【0010】先の特開昭62−291613号公報のレ
ンズ系は歪曲収差が多く、又特開平3−145613号
公報のレンズ系は非点収差が多かった。又、倍率色収差
が大きい為に高精細なカラー液晶表示素子を投影原画と
すると色ずれが目立つ傾向があった。
【0011】本発明は、全体として3つのレンズ群より
成り、又レンズ型としてネガティブリード型を採用し、
各レンズ群を適切に構成することにより、レンズ系全体
の小型化を図りつつ、変倍範囲全体にわたりテレセント
リック条件を良好に維持し、画面全体にわたり良好なる
光学性能を有した液晶プロジェクター用に好適なズーム
レンズ及びそれを用いた投影装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のズームレンズ
は、(1-1) 距離の長い方の第1共役点側から順に負の屈
折力の第1群と正の屈折力の第2群、そして正の屈折力
の第3群の3つのレンズ群を有し、広角端から望遠端へ
の変倍に際し、該第1群と第2群を第1共役点側へ、該
第3群を距離の短い方の第2共役点側へ移動させている
ことを特徴としている。
【0013】特に、(1-1-1) 前記第2群は最も大きな空
気間隔を隔てて正の屈折力の第21群と正の屈折力の第
22群の2つのレンズ群を有し、広角端から望遠端への
変倍に際し、前記第1群と第2群の間隔が減少し、該第
22群と第3群との間隔が増大するように各レンズ群を
移動させていることを特徴としている。
【0014】本発明の投影装置は、(2-1) 構成(1-1) の
ズームレンズを用いて投影像原画をスクリーン面上に投
影していることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図5は各々本発明の後述す
る数値実施例1〜5のズームレンズを用いた投影装置
(液晶ビデオプロジエクター)の要部概略図である。
【0016】図6〜図8は本発明の後述する数値実施例
1の広角端,中間,望遠端の収差図である。図9〜図1
1は本発明の後述する数値実施例2の広角端,中間,望
遠端の収差図である。図12〜図14は本発明の後述す
る数値実施例3の広角端,中間,望遠端の収差図であ
る。図15〜図17は本発明の後述する数値実施例4の
広角端,中間,望遠端の収差図である。図18〜図20
は本発明の後述する数値実施例5の広角端,中間,望遠
端の収差図である。
【0017】図1〜図5のレンズ断面図において、PL
はズームレンズである。L1は負の屈折力の第1群、L
2は正の屈折力の第2群、L3は正の屈折力の弱い第3
群である。
【0018】第2群L2は最も大きな空気間隔を隔てて
正の屈折力の第21群L21と正の屈折力の第22群L
22の2つのレンズ群を有している。
【0019】SPは絞り、Sはスクリーン面(投影
面)、LCDは液晶パネル(液晶表示素子)等の原画像
(被投影面)である。スクリーン面Sと原画像LCDと
は共役関係にあり、一般にはスクリーン面Sは距離の長
い方の共役点(第1共役点)に、原画像LCDは距離の
短い方の共役点(第2共役点)に相当している。GBは
色合成プリズムや偏光フィルター、そしてカラーフィル
ター等のガラスブロックである。
【0020】ズームレンズPLは接続部材Cを介して液
晶ビデオプロジェクター本体PBに着装されている。ガ
ラスブロックGB以降の液晶表示素子LCD側はプロジ
ェクター本体PBに含まれている。
【0021】本実施形態では広角端から望遠端への変倍
に際して矢印のように第1群L1及び第2群L2を第1
共役点(スクリーンS側)へ移動させると共に第3群L
3は第2共役点(原画像)LCD側に移動させている。
又、第1群を光軸上移動させてフォーカスを行ってい
る。
【0022】又、広角端から望遠端への変倍に際して第
1群と第2群との間隔が減少し、第22群L22と第3
群L3との間隔が増大するように各レンズ群を矢印の如
く移動させている。又、図2〜図5の実施形態2〜5で
は変倍に際して第21群と第22群との間隔が変化する
ようにして変倍に伴なう収差変動を少なくしている。
【0023】本実施形態ではバックフォーカスを長くす
るために第1群の負のパワー(屈折力)を強くして、レ
トロフォーカス系にしている。このとき、第1群の負の
パワーをむやみに強くすると、ペッツバール和が負の方
向に大きくなり、像面が倒れてくる。また、ズーミング
のための第1群の移動により、非点収差や歪曲収差が大
きく変動し、それらの変動収差を補正するのが困難にな
る。そのために、本実施形態では第2群から第3群まで
を正レンズ群で構成することにより、各レンズ群の分担
を少なくし、ペッツバール和の低減を図っている。
【0024】また、物体側(スクリーン側)に正レンズ
と負レンズを配置することにより、歪曲収差を小さくし
ている。これにより、画面周辺の歪曲収差を−1.0%
以下にすることを可能としている。
【0025】また、第2群に貼り合わせレンズを有する
ようにして倍率色収差を良好に補正している。また、3
つのレンズ群を独立に動かすことにより、ズームレンズ
から出る光線を容易にテレセントリック系となるように
している。
【0026】本実施形態では以上のように各レンズ群を
構成することにより、変倍範囲全体にわたりスクリーン
S面上に投射される投影画像の画質を良好に維持してい
る。
【0027】本発明では以上のように、ズームレンズP
Lのレンズ構成を特定することにより、スクリーンS面
上で良好なる投影画像を得ているが、更に全変倍範囲に
わたり、又画面全体にわたり良好なる光学性能を得るに
は次の諸条件のうち少なくとも1つを満足させるのが良
い。
【0028】(イ)本発明のズームレンズは、高変倍を
目的の1つにしており、変倍に伴って発生する収差は、
第1群及び第2群においてキャンセルすることが望まし
い。それには、第1群の焦点距離をf1、第21群の焦
点距離をf21とおいたとき 0.77<|f21/f1|<1.04 ‥‥‥(1) なる条件式を満足することである。
【0029】条件式(1)の上限値を超えるとペッツバ
ール和が負の方向に大きくなり像面が大きくプラス側に
倒れる傾向になり好ましくない。逆に、下限値を超える
と高変倍のために第1群の移動量を大きく取る必要があ
り前玉径の大型化、全長の長大化をまねく。
【0030】(ロ)歪曲収差は第1群において十分に押
さえておくと共に、バックフォーカスを十分に確保する
ことが必要である。それには、該ズームレンズの広角端
及び望遠端における全系の焦点距離をfW、fTとおい
たとき
【0031】
【数2】 なる条件式を満足することが望ましい。
【0032】これは歪曲収差とバックフォーカスをバラ
ンスよく補正するための条件である。条件式(2)の上
限値を超えるとズーミングのための移動量が大きくな
り、レンズ全長が長大化し、かつバックフォーカスが短
くなり好ましくない。逆に、下限値を超えるとズーミン
グのための移動量は少なくなるものの、歪曲収差の補正
が困難になると同時にペッツバール和が負に大きくなり
像面が倒れてくるので好ましくない。
【0033】(ハ)第1群は少なくとも1つの負レンズ
と1組の貼り合わせレンズを有し、該第1群中の第1の
負レンズの焦点距離をf11Nとおいたとき 1.17<f11N/f1<1.98 ‥‥‥(3) なる条件式を満足することが望ましい。
【0034】これにより第1群で発生する歪曲収差を良
好に補正している。条件式(3)の上限値を超えるとテ
レ端の球面収差はアンダーになり(補正不足となり)、
内向性のコマ収差が発生し好ましくない。逆に、下限値
を超えると軸上色収差がオーバー(補正過剰)となるの
で良くない。
【0035】また、この負レンズに非球面を有すること
により更に性能を上げることができる。また、ズームレ
ンズが標準になりかつ高倍率が要求される中で、ズーミ
ングによる軸上色収差の変動が画質に影響するようにな
ってきた。軸上色収差が大きく発生すると、ある色の液
晶表示素子の画像がスクリーン上でピンボケ状態にな
り、画質の低下を招く。これを良好に補正するために該
第1群中の後方に貼り合わせレンズを配置することによ
り良好に補正することを可能としている。
【0036】(ニ)良好な収差補正、特に軸外のフレア
ーや色収差を良好に補正するためには、第2群中に少な
くとも1枚の非球面レンズと少なくとも1組の貼り合わ
せレンズを有することである。先にも述べたように、液
晶表示素子の高精細化にともない、従来あまり問題にな
らなかった解像力が問題となりこれに大きく起因する収
差を良好に補正する必要がでてきた。そこで該第2群中
に非球面を配置することにより軸外のフレアーを良好に
補正するようにしている。また、該第22群は比較的に
軸外光線が光軸より離れたところを通過するため、貼り
合わせレンズを配置することにより、倍率色収差を良好
に補正して更に光学性能を向上させている。
【0037】(ホ)以下の条件式を満足することにより
バックフォーカスを長く維持しながらも第22群の焦点
距離f22を適当に配分することを可能とし、高性能化
を図っている。
【0038】
【数3】 条件式(4)は第22群の焦点距離f22を制限するた
めのもので、下限値を越えると本発明の目的であるバッ
クフォーカスを充分に長く保つことが困難となり、又、
上限を越えて焦点距離が長くなると変倍による移動量が
大きくなり、レンズ全長の長大化をまねき好ましくな
い。
【0039】(ヘ)良好な収差補正、特に色収差を良好
に補正するためには、第3群中に少なくとも1つの貼り
合わせレンズを有することである。先にも述べたよう
に、液晶表示素子の高精細化にともない、従来あまり問
題にならなかった色収差、特に倍率色収差を良好に補正
することが可能となる。
【0040】(ト)良好なテレセントリックな光学系を
達成するには、以下の条件を満足することが好ましい。
【0041】
【数4】 0.04<ΔX3/f3<0.07 ‥‥‥(6) ここでf3は第3群の焦点距離、ΔX3は変倍に伴なう
第3群の移動量である。
【0042】条件式(5)はバックフォーカスの長さと
テレセントリックな条件をバランスよく最適化するもの
で、上限値を超えるとバックフォーカスが必要以上に長
くなりレンズ全長の長大化をまねきかつテレセントリッ
クな条件が崩れる。又、下限値を超えると本発明の目的
である充分に長いバックフォーカスを確保することが困
難となる。
【0043】条件式(6)はズーミングによるテレセン
トリックな条件の変動を良好に補正するもので、上限値
を超えると全長の長大化をまねき好ましくなく、又、下
限値を超えるとズーミングによるテレセントリックな条
件の変動が大きくなり好ましくない。
【0044】(チ)本実施形態に用いる非球面は、レン
ズの周辺部にいくにしたがって正の屈折力が弱くなる形
状となることが望ましい。
【0045】尚、本発明に係る液晶ビデオプロジェクタ
ー(投影装置)は、少なくとも上記テレセントリックな
ズームレンズと、色合成用素子と、該色合成素子によっ
て分割された各色対応の液晶表示素子と、液晶駆動回路
と信号処理回路と、色分解ミラーと光源とフライアイレ
ンズ等を有している。
【0046】図21は、本発明のテレセントリック系よ
り成るズームレンズとそれを用いた液晶プロジェクター
(投影装置)の構成を機能的に表現したもので、該液晶
プロジェクター本体を上面から見た概略図である。同図
において、51は本発明のズームレンズ(投射レン
ズ)、52は該ズームレンズを本体に接続するレンズホ
ルダー、53は液晶プロジェクター本体の外装部、54
は種々の前記光学部品が入っている光学エンジンボック
ス、55はランプリフレクター、56は色合成プリズム
やカラーフィルターのガラスブロック、57〜59はは
R、G,B各色に対応した画像を表示する液晶表示素
子、60〜62は該液晶表示素子に入射する光を成形す
るためのコンデンサーレンズ、63,65,68はダイ
クロイックミラー(色分解ミラー)または全反射ミラ
ー、64,66はコンデンサーレンズ、67,69はダ
イクロイックミラー、70,72は画面上の光量を略均
一にするフライアイレンズや光源からの光を有効に使い
画面上の光量を増やすために光の偏光方向をそろえる働
きをする偏光変換素子、71は全反射ミラー、73は光
源である。
【0047】同図において光源73から出た白色光はリ
フレクター55で前方に反射され、フライアイレンズ7
2や全反射ミラー71、偏光変換素子70を通過して略
均一な光になり第1のダイクロイックミラー69に入射
する。該第1のダイクロイックミラー69で例えば2つ
の色(R)と(G,B)に分解され、一方の光(R)は
透過して第3のダイクロイックミラーまたは全反射ミラ
ー68に反射されてコンデンサーレンズ60に入射す
る。
【0048】もう一方の光(G,B)は第1のダイクロ
イックミラー69で反射されて第2のダイクロイックミ
ラー67に入射する。該ダイクロイックミラー67でさ
らに2つの色GとBに分解され、一方の光Gは反射され
てコンデンサーレンズ61に入射する。
【0049】もう一方の光Bは透過して第1のコンデン
サーレンズ66を透過し、さらに第4のダイクロイック
ミラーまたは全反射ミラー65で反射され、第2のコン
デンサーレンズ64を透過して、第5のダイクロイック
ミラーまたは全反射ミラー63で反射されコンデンサー
レンズ62に入射する。
【0050】前記各コンデンサーレンズ60〜62に入
射した光は、各色に対応した液晶表示素子57〜59を
照射し、画像情報を有した光となって該液晶表示素子5
7〜59から射出する。それら3つの光は、色合成プリ
ズム56によって1つの光に合成され、ズームレンズ5
1によってスクリーン上に投影される。
【0051】また、場合によっては前記液晶表示素子と
コンデンサーレンズの間に、偏光フィルターが配置され
ることがある。
【0052】図22は該液晶プロジェクターを側面から
見た図である。図において、81は該ズームレンズの光
軸、82は該液晶表示素子の画面中心を垂直に通る軸で
ある。同図において、81とと82が一致せずにずれて
いることがわかる。これは、前記液晶表示素子に表示さ
れた画像を前記ズームレンズで不図示のスクリーンに投
射する際に、該画像を該液晶プロジェクター本体より上
側に投射するためである。これにより、スクリーンに対
して該液晶プロジェクターより後方で該スクリーン上の
画像を観察するとき、該液晶プロジェクター本体が該ス
クリーン上に投影された画像と重なる部分が少なくな
り、観察しやすい画像を提供することが可能になる。
【0053】更に観察しやすい画像を得るには、前記ズ
ームレンズの光軸81と前記液晶表示素子の中心と垂直
な軸82のずれ量をΔYとするとき、 0.14<ΔY/fW<0.24 ‥‥‥(7) なる条件式を満足することが望ましい。
【0054】上限値を超えてずれ量を大きくすると、投
射された画像の位置が液晶プロジェクター本体より高く
なり画像が見やすくはなるものの、該画像の最も高い位
置の画像の光量が極端に少なくなり暗い画像となってし
まい好ましくない。逆に、下限値を超えてずれ量を小さ
くすると、投射された画像が液晶プロジェクター本体に
邪魔されて観察しにくくなってしまう。
【0055】次に本発明のズームレンズの数値実施例を
記載する。数値実施例においてRiは物体側より順に第
i番目のレンズ面の曲率半径、Diは物体側より順に第
i番目のレンズ厚及び空気間隔、Niとνiは各々物体
側より順に第i番目のレンズのガラスの屈折率とアッベ
数である。また、数値実施例1〜3におけるR30,R
31及び数値実施例4におけるR31,R32及び数値
実施例5におけるR28,R29等は色分解プリズム、
偏光フィルター、カラーフィルター等のガラスブロック
を示す。
【0056】図中、GBは色合成プリズム、偏光フィル
ター、カラーフィルター等のガラスブロックであり、C
はズームレンズ部と液晶ビデオプロジェクター本体部と
の接合部である。図中B、G、Rは470nm、550
nm、620nm、ΔM、ΔSはメリジオナル像面、サ
ジタル像面、倍率色収差は470nmを指す。又、前述
の各条件式と数値実施例における諸数値との関係を表−
1に示す。
【0057】非球面形状は、光軸方向にX軸、光軸と垂
直方向にH軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半
径、各非球面係数をK,B,C,D,Eとしたとき、
【0058】
【数5】 なる式で表している。
【0059】また、例えば「e−Z」の表示は「1
-Z」を意味する。
【0060】第2群前群、第2群後群、第3群のズーミ
ングに際する移動をM2F 、M2R 、M3 としたとき M2F =b・x M2R =c1・x +c2・x2 +c3・x33 =d1・x +d2・x2 +d3・x3 但し0≦x ≦1、 x=0は広角端、x =1は望遠端なる
式で表している。 〈表−1〉 条件式 数値実施例 1 2 3 4 5 (1) 0.934 0.863 0.901 0.915 0.947 (2) 0.784 0.928 0.806 0.769 0.832 (3) 1.41 1.66 1.30 1.34 1.80 (4) 7.32 7.94 6.25 5.67 7.92 (5) 3.56 3.21 2.89 2.78 3.93 (6) 0.061 0.057 0.058 0.065 0.052
【0061】
【外1】
【0062】
【外2】
【0063】
【外3】
【0064】
【外4】
【0065】
【外5】
【0066】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、全体とし
て3つのレンズ群より成り、又レンズ型としてネガティ
ブリード型を採用し、各レンズ群を適切に構成すること
により、レンズ系全体の小型化を図りつつ、変倍範囲全
体にわたりテレセントリック条件を良好に維持し、画面
全体にわたり良好なる光学性能を有した液晶プロジェク
ター用に好適なズームレンズ及びそれを用いた投影装置
を達成することができる。
【0067】この他本発明によれば前述の如く各要件を
特定することにより、変倍比1.57以上でFナンバー
2.6程度と大口径を確保しながらも非点収差及び歪曲
収差が少なく、かつ、色合成用プリズム等の光学素子や
各種フィルターの光学素子が入るバックフォーカス空間
を充分に確保しつつ、倍率色収差が良好に補正され、全
ズーム域・全物体距離にわたって良好な性能を有するテ
レセントリックなズームレンズを実現し、合わせて該ズ
ームレンズに適した液晶ビデオプロジェクター(投影装
置)を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値実施例1のレンズ断面図
【図2】本発明の数値実施例2のレンズ断面図
【図3】本発明の数値実施例3のレンズ断面図
【図4】本発明の数値実施例4のレンズ断面図
【図5】本発明の数値実施例5のレンズ断面図
【図6】本発明の数値実施例1の広角端の収差図
【図7】本発明の数値実施例1の中間の収差図
【図8】本発明の数値実施例1の望遠端の収差図
【図9】本発明の数値実施例2の広角端の収差図
【図10】本発明の数値実施例2の中間の収差図
【図11】本発明の数値実施例2の望遠端の収差図
【図12】本発明の数値実施例3の広角端の収差図
【図13】本発明の数値実施例3の中間の収差図
【図14】本発明の数値実施例3の望遠端の収差図
【図15】本発明の数値実施例4の広角端の収差図
【図16】本発明の数値実施例4の中間の収差図
【図17】本発明の数値実施例4の望遠端の収差図
【図18】本発明の数値実施例5の広角端の収差図
【図19】本発明の数値実施例5の中間の収差図
【図20】本発明の数値実施例5の望遠端の収差図
【図21】本発明のズームレンズを用いた液晶プロジェ
クターの要部上面図
【図22】本発明のズームレンズを用いた液晶プロジェ
クターの要部側面図
【符号の説明】
L1 第1群 L2 第2群 L3 第3群 L21 第21群 L22 第22群 SP 絞り GB ガラスブロック LCD 画像表示素子 S スクリーン

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 距離の長い方の第1共役点側から順に負
    の屈折力の第1群と正の屈折力の第2群、そして正の屈
    折力の第3群の3つのレンズ群を有し、広角端から望遠
    端への変倍に際し、該第1群と第2群を第1共役点側
    へ、該第3群を距離の短い方の第2共役点側へ移動させ
    ていることを特徴とするズームレンズ。
  2. 【請求項2】 前記第2群は最も大きな空気間隔を隔て
    て正の屈折力の第21群と正の屈折力の第22群の2つ
    のレンズ群を有し、広角端から望遠端への変倍に際し、
    前記第1群と第2群の間隔が減少し、該第22群と第3
    群との間隔が増大するように各レンズ群を移動させてい
    ることを特徴とする請求項1のズームレンズ。
  3. 【請求項3】 広角端から望遠端への変倍に際して、前
    記第21群と第22群との間隔が変化していることを特
    徴とする請求項2のズームレンズ。
  4. 【請求項4】 前記第1群を光軸上移動させてフォーカ
    スを行っていることを特徴とする請求項1,2又は3の
    ズームレンズ。
  5. 【請求項5】 前記第1群,第21群の焦点距離を各々
    f1,f21としたとき 0.77<|f21/f1|<1.04 なる条件を満足することを特徴とする請求項2,3又は
    4のズームレンズ。
  6. 【請求項6】 前記第1群の焦点距離をf1、広角端と
    望遠端における全系の焦点距離を各々fW,fTとした
    とき 【数1】 なる条件を満足することを特徴とする請求項1から5の
    いずれか1項記載のズームレンズ。
  7. 【請求項7】 前記第1群は少なくとも1枚の非球面レ
    ンズと少なくとも1組の貼り合わせレンズを有している
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の
    ズームレンズ。
  8. 【請求項8】 前記第2群は少なくとも1枚の非球面レ
    ンズと少なくとも1組の貼り合わせレンズを有している
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のズ
    ームレンズ。
  9. 【請求項9】 前記第3群は1枚の単レンズ又は1組の
    貼り合わせレンズより成っていることを特徴とする請求
    項1から8のいずれか1項記載のズームレンズ。
  10. 【請求項10】 前記ズームレンズは射出側テレセント
    リック系より成っていることを特徴とする請求項1から
    9のいずれか1項記載のズームレンズ。
  11. 【請求項11】 請求項1から10のいずれか1項記載
    のズームレンズを用いて投影像原画をスクリーン面上に
    投影していることを特徴とする投影装置。
JP27224597A 1997-09-18 1997-09-18 ズームレンズ及びそれを用いた投影装置 Pending JPH1195104A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27224597A JPH1195104A (ja) 1997-09-18 1997-09-18 ズームレンズ及びそれを用いた投影装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27224597A JPH1195104A (ja) 1997-09-18 1997-09-18 ズームレンズ及びそれを用いた投影装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1195104A true JPH1195104A (ja) 1999-04-09

Family

ID=17511165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27224597A Pending JPH1195104A (ja) 1997-09-18 1997-09-18 ズームレンズ及びそれを用いた投影装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1195104A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6822808B2 (en) 1999-08-31 2004-11-23 Canon Kabushiki Kaisha Zoom lens and optical apparatus having the same
JP2010181894A (ja) * 2000-07-10 2010-08-19 Olympus Corp 電子撮像装置
JP2012226073A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Topcon Corp 露光装置の投影光学系
JP2014059480A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Ricoh Co Ltd ズームレンズ及びプロジェクタ
JP2014174340A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Ricoh Co Ltd ズーム投射光学系および画像表示装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6822808B2 (en) 1999-08-31 2004-11-23 Canon Kabushiki Kaisha Zoom lens and optical apparatus having the same
US6862143B2 (en) 1999-08-31 2005-03-01 Canon Kabushiki Kaisha Zoom lens and optical apparatus having the same
US6999242B2 (en) 1999-08-31 2006-02-14 Canon Kabushiki Kaisha Zoom lens and optical apparatus having the same
US7023625B2 (en) 1999-08-31 2006-04-04 Canon Kabushiki Kaisha Zoom lens and optical apparatus having the same
US7113347B2 (en) 1999-08-31 2006-09-26 Canon Kabushiki Kaisha Zoom lens and optical apparatus having the same
US7113348B2 (en) 1999-08-31 2006-09-26 Canon Kabushiki Kaisha Zoom lens and optical apparatus having the same
JP2010181894A (ja) * 2000-07-10 2010-08-19 Olympus Corp 電子撮像装置
JP2012226073A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Topcon Corp 露光装置の投影光学系
JP2014059480A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Ricoh Co Ltd ズームレンズ及びプロジェクタ
JP2014174340A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Ricoh Co Ltd ズーム投射光学系および画像表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5132343B2 (ja) ズームレンズ及びそれを有する画像投射装置
US20230251469A1 (en) Imaging optical system, projection-type display apparatus, and imaging apparatus
JP4217437B2 (ja) ズームレンズ及びそれを有する画像投射装置
JP2007225877A (ja) ズームレンズ及びそれを有する画像投射装置
JP2005181993A (ja) 投影レンズ
JP2004117519A (ja) 変倍光学系及びそれを有する画像投射装置
JP2007178894A (ja) ズームレンズ及びそれを有する画像投写装置
JP6570477B2 (ja) 結像光学系、投写型表示装置、および撮像装置
JP2017211480A (ja) 結像光学系、投写型表示装置、および、撮像装置
JP6830470B2 (ja) 結像光学系、投写型表示装置、および撮像装置
JP6587591B2 (ja) ズームレンズ、投写型表示装置、および、撮像装置
US6542311B2 (en) Zoom lens and projection type display apparatus using the same
JP3926411B2 (ja) カラープロジェクタ用ズームレンズ
JPH0682689A (ja) レトロフォーカス型レンズ
JPH1195104A (ja) ズームレンズ及びそれを用いた投影装置
JP2005084456A (ja) コンパクトなレトロフォーカスレンズ
JP4143170B2 (ja) ズームレンズ及びそれを用いた投影装置
JP2003005069A (ja) 投射レンズ系
JP2006039033A (ja) ズームレンズ及び投影装置
JP2000206409A (ja) ズ―ムレンズ及びそれを有するプロジェクション装置
JP2006113446A (ja) 投射光学系、画像投射装置
US20190056534A1 (en) Imaging optical system, projection display device, and imaging apparatus
JP6712932B2 (ja) ズームレンズ、投写型表示装置、および、撮像装置
JP6639358B2 (ja) ズームレンズ、投写型表示装置、および、撮像装置
JPH11101940A (ja) 投射用ズームレンズ