JPH1195042A - 光クロージャ - Google Patents

光クロージャ

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JPH1195042A
JPH1195042A JP10204098A JP20409898A JPH1195042A JP H1195042 A JPH1195042 A JP H1195042A JP 10204098 A JP10204098 A JP 10204098A JP 20409898 A JP20409898 A JP 20409898A JP H1195042 A JPH1195042 A JP H1195042A
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Kiyoshi Sato
清 佐藤
Kiyoshi Sakurai
清 桜井
Nobuyuki Hanya
延之 半谷
Mitsuo Nakajima
光男 中島
Shinichi Tanaka
伸一 田中
Toshinori Makino
利徳 牧野
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ケーブルの後分岐および再分岐の作業を一
人の作業者によって簡便に行うことを可能にする光クロ
ージャの開発が求められていた。 【解決手段】 細長形状の連結棒本体11と、該連結棒
本体11にその長手方向に沿ってスライド移動自在に取
り付けられて該連結棒本体11の長手方向端部からの突
出寸法が可変になっているスライド部材12と、前記連
結棒本体11に対する前記スライド部材12の固定/固
定解除を切り換える固定手段13と、前記連結棒本体1
1および前記スライド部材12に振り分け設置されてそ
れぞれ前記光ケーブル2を把持固定する一対の把持部品
14、14とを備えてなる連結棒4を具備する光クロー
ジャ(1、30)を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光クロージャに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、布設の完了した光ケーブルの途
中から光線路を分岐するいわゆる後分岐作業にあって
は、目的の分岐位置に光ケーブルを引き寄せて湾曲さ
せ、光ケーブルから光ファイバ(光ファイバ心線)を引
き出す作業が必要になる。この時、光ケーブルのテンシ
ョンメンバをカットする場合と、カットしない場合とが
あるが、実回線への影響を考えるとテンションメンバを
カットしない場合の方が光ファイバに必要以上に触れな
い点で優位にある。また、光ケーブルとしては、多心化
の要求に鑑みて光ファイバとして多心テープ心線を収納
した構造が一般的であり、この種の光ケーブルでは布設
後の後分岐作業に対応していわゆるSZケーブルも使用
されているが、コスト等に鑑みて光ケーブルの多くは多
心テープ心線を一方向に螺旋状に巻いて収納した一方向
撚りのものが主流になっている。
【0003】近年、後分岐した光ケーブルを、後に再分
岐するケースが増加している。一方向撚りの光ケーブル
をテンションメンバをカットしないで後分岐する工法で
の再分岐を考慮した工法には、(1)分岐位置を収納す
る光クロージャを組み上げる際に、分岐する可能性のあ
る光ファイバを予めカットしておく工法、(2)光クロ
ージャから光ケーブルを一旦外して曲げを加えて光ファ
イバを取り出してカットした後、前記光ケーブルを光ク
ロージャに戻す工法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記(1)
の工法では、分岐に使用しない無駄な光ファイバが発生
する可能性がある他、分岐したい光ファイバが新たに生
じた場合に柔軟に対応することが困難であるといった問
題があった。また、前記(2)の工法では、光クロージ
ャからの光ケーブルの取り出し、再収納作業や、光ファ
イバの取り出しのために光ケーブルを曲げる作業が実回
線の通信に影響を与えやすいといった問題があった。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、(a)連結棒本体に対するスライド部材のスライ
ド移動により連結棒の長さ寸法が伸縮する構造により、
光ケーブルを把持部品に把持固定したまま連結棒を伸縮
させることを可能にして、実回線に殆ど影響を与えない
で光ケーブルを後分岐することができる、(b)光ケー
ブルを把持部品に把持固定したまま連結棒を伸縮させる
ことで、分岐位置への光ケーブルの引き寄せ作業性を向
上する、(c)連結棒本体とスライド部材との相対的な
スライド移動を固定手段によって規制することで、一対
の把持部品間に光ケーブルから作用する引張力等を負担
して定位置に引き留めておくことができる、(d)
(c)により、光ケーブルの引き寄せ状態の維持作業を
作業者が直接行う必要が無くなるので、光ケーブルから
の光ファイバ等の取り出し作業等を一人の作業者によっ
て行うことができる (e)後分岐した後、容易に再分岐することができる光
クロージャを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、光ケーブル
の途中に着脱可能に装着したクロージャスリーブと、該
クロージャスリーブ内にて前記光ケーブルに沿わせて収
納した細長形状の連結棒とを備え、前記連結棒は細長形
状の連結棒本体と、該連結棒本体にその長手方向に沿っ
てスライド移動自在に取り付けられて該連結棒本体の長
手方向端部からの突出寸法が可変になっているスライド
部材と、前記連結棒本体に対する前記スライド部材の固
定/固定解除を切り換える固定手段と、前記連結棒本体
および前記スライド部材に振り分け設置されてそれぞれ
前記光ケーブルを把持固定する一対の把持部品とを備え
ることを特徴とする光クロージャを前記課題の解決手段
とした。
【0007】光ケーブルとしては、内部に収納する光フ
ァイバ(光ファイバ心線)の種類、光ファイバの心数、
光ファイバの撚り形態等について各種構成が採用可能で
ある。クロージャスリーブとしては各種形状の採用が可
能である。このクロージャスリーブ内では、光ケーブル
のテンションメンバのカットの有無はどちらでも良い。
連結棒本体およびスライド部材は共に鋼材等の十分な剛
性を有する素材から形成する。連結棒は、連結棒本体の
長手方向端部からのスライド部材の突出寸法を変更する
ことでその全長が伸縮する。連結棒本体およびスライド
部材はいずれも長尺に形成して、連結棒の伸縮ストロー
クを大きくとることも可能である。固定手段としては、
ストッパ、クランプ固定手段、係合爪等、各種構成が採
用可能である。この固定手段によって連結棒本体に対す
るスライド部材のスライド移動を規制した時には、一対
の把持部品によって把持固定した光ケーブルから作用す
る引張力等の荷重を連結棒が負担して支持し、光ケーブ
ルの引き寄せ状態を維持する。固定手段を操作して、連
結棒本体とスライド部材の相対的なスライド移動を許可
すると、連結棒の長さ寸法の変化が自由になる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の光クロージャの第1
実施形態を、図1(a)、(b)から図3を参照して説
明する。図1(a)、(b)は、第1実施形態の光クロ
ージャ1を示す。この光クロージャ1は、径の異なる2
種類の光ケーブル2a、2bの途中に組み上げたクロー
ジャスリーブ3と、該クロージャスリーブ3内にて光ケ
ーブル2a、2bに沿わせて収納した細長形状の連結棒
4と、該連結棒4の長手方向中央部に固定した支持台5
上に複数枚積層したトレー6とを備えている。
【0009】光ケーブル2a、2bは、光ファイバ7
(多心光ファイバテープ心線)を多数本収納する一方向
撚りケーブルである。前記クロージャスリーブ3内の中
央部には、光ケーブル2a、2bの後の工程で後分岐さ
れる目的の分岐位置20が配置される。前記クロージャ
スリーブ3は、半割円筒状になっている。
【0010】図2に示すように、前記連結棒4は細長形
状の連結棒本体11(外レール)と、該連結棒本体11
にその長手方向に沿ってスライド移動自在に取り付けら
れて該連結棒本体11の長手方向一端部11a(以下
「連結棒本体一端部」)からの突出寸法が可変になって
いるスライド部材12(内レール)と、前記連結棒本体
11に対する前記スライド部材12の固定/固定解除を
切り換える固定手段13(蝶ネジ)とを備えている。連
結棒4は、連結棒本体11からのスライド部材12の突
出寸法を変更することで、その全長寸法を伸縮させるこ
とができる(図2中矢印)。固定手段13である蝶ネジ
は、スライド部材12の長手方向複数箇所に形成した図
示しない貫通穴に挿通して連結棒本体一端部11aに螺
着することで、スライド部材12を連結棒本体11の定
位置に固定するようになっている。逆に、この固定手段
13を連結棒本体11から取り出すと、該連結棒本体1
1に対するスライド部材12のスライド移動が自由にな
る。
【0011】図1(a)に示すように、連結棒本体11
およびスライド部材12には、光ケーブル2a、2bを
把持固定する一対の把持部品14、14を振り分け配置
している。前記把持部品14、14は、前記連結棒4の
長手方向両端に離間させるようにして、前記連結棒本体
11および前記スライド部材12の長手方向端部にそれ
ぞれ固定している。
【0012】図1(a)、(b)に示すように、連結棒
本体11に固定した把持部品14は、連結棒本体11上
に立設状態に固定したI字状の把持部品本体15と、該
把持部品本体15から突出するフランジ16に螺着され
て対向する両側から光ケーブル2a、2bを把持固定す
る複数対の爪部材17a、17a、17b、17bとを
備えて構成される。爪部材17a、17a、17b、1
7bは光ケーブル2a、2bの外皮に食い込む爪を有し
ているので、光ケーブル2a、2bを強固に把持固定す
ることができる。また、各把持部品本体15は、連結棒
本体一端部11aと対向する連結棒他端部11bにネジ
18によって固着している。
【0013】スライド部材12側の把持部品14は、連
結棒本体11側の把持部品14と同様の構成であり、前
記連結棒本体一端部11aから最も離間した把持部品1
4の長手方向端部にてネジ18によって固着している。
各把持部品14の近傍の連結棒本体11、スライド部材
12には、径の大きい方の光ケーブル2aから露出させ
たテンションメンバ10を把持固定するテンションメン
バ固定部品19を固定している。光クロージャ1では、
対向する両側から引き込んだ一対の光ケーブル2a、2
aを把持部品14やテンションメンバ固定部品19によ
って固定することで、両光ケーブル2a、2aを連結棒
4を介して引き留める。
【0014】支持台5は、連結棒本体11上に固定さ
れ、スライド部材12には追従移動しないようになって
いる。また、支持台5は全体として枠体であり、内部に
光ケーブル2a、2bを挿通可能になっている。
【0015】トレー6には、光ケーブル2a、2bから
外側へ引き出した光ファイバ7同士の図示しない光接続
部や接続余長をそれぞれ収納している。なお、光ケーブ
ル2a、2bから引き出した光ファイバ7は、光ケーブ
ル2a、2bの布設前に予めカットしておいたもの、あ
るいは、光ケーブル2a、2bに連結棒4を装着した後
に光ケーブル2a、2bから取り出したものであり、双
方が混在していても良い。
【0016】次に、この光クロージャ1の作用および効
果を説明する。この光クロージャ1によれば、連結棒本
体11とスライド部材12とを相対的にスライド移動す
ると連結棒4の全長寸法が伸縮して、図3に示すよう
に、把持部品14、14間、テンションメンバ固定部品
19、19間の離間距離が変更可能になっている。
【0017】次に、この光クロージャ1を使用した光ケ
ーブル2bの後分岐作業を説明する。まず、組み上げら
れた光クロージャ1からクロージャスリーブ3を取り外
す。この時、図3中実線に示すように、連結棒4は延ば
した状態にしておく。
【0018】次に、図3中2点鎖線に示すように、連結
棒本体11とスライド部材12との重畳寸法を増大させ
るようにしてスライド移動して連結棒4の長さ寸法を縮
め、光ケーブル2bを支持台5の近傍に引き寄せて湾曲
部21を形成して光クロージャ1の外側(支持台5の外
側)へ引き出した後、固定手段13(図2参照)を操作
して連結棒本体11とスライド部材12とを固定して連
結棒4の長さ寸法の変動を規制する。これにより、光ケ
ーブル2bの引き寄せ状態が連結棒4によって維持され
る。そして、光ケーブル2bの前記湾曲部21から光フ
ァイバ7を取り出す。ここで、光ケーブル2bのスロッ
トやテンションメンバの切断は行わない。
【0019】光ケーブル2bの引き寄せ距離は連結棒4
の短縮寸法によって適切範囲に設定することが容易であ
り、これにより、光ケーブル2bに必要以上の過剰な曲
げを与えることを防止できる。しかも、光ケーブル2b
の引き寄せ作業は、把持部品14、14に光ケーブル2
bを把持固定したまま行うので、目的位置(分岐位置2
0)に確実に湾曲部を形成することができ、光ケーブル
2bの局所に曲げ応力が集中するといった不都合を防止
することができる。したがって、この光クロージャ1で
は、連結棒4を適切距離短縮することで、光ファイバ7
の取り出し等の作業を実回線に殆ど影響を与えること無
く進めることができる。なお、連結棒4は目盛りや目
印、ストッパ等によって連結棒本体11とスライド部材
12との相対位置が判るようにすることが好ましく、こ
れにより、光ケーブル2bの適切引き寄せ距離が確実に
得られる。
【0020】光ファイバ7の取り出し等の作業中は、光
ケーブル2bを把持固定した一対の把持部品14、14
間の離間距離が変化せず光ケーブル2bの引き寄せ状態
が維持されるため、前記光ファイバ7の取り出し等の作
業は一人の作業者により効率良く行うことができる。ま
た、光ケーブル2bの引き寄せ状態の維持を連結棒4に
よって行い、作業者が行わないことは、光ケーブル2b
から取り出した光ファイバ7に作業者が注意を払うこと
が容易になり、光ファイバ7の光特性を確実に維持する
ことができる。
【0021】両光ケーブル2bにて光ファイバ7の取り
出し作業が完了したら、固定手段13を操作して連結棒
本体11とスライド部材12とのスライド移動が可能な
状態に(図2参照)して連結棒4をクロージャスリーブ
3への収納に適合する長さ寸法に合わせ、再度固定手段
13を操作して連結棒4の長さ寸法の変動を規制する。
これにより、光ケーブル2bは元の布設状態に戻り、分
岐位置20は再びクロージャスリーブ3内に引き通した
状態に収納される。したがって、クロージャスリーブ3
内には湾曲部21を収納するためのスペースを確保する
必要は無い。
【0022】次に、前記光ケーブル2bや光ケーブル2
aから引き出した光ファイバ7同士の接続作業等を行
い、最後に、クロージャスリーブ3を装着して光クロー
ジャ1を組み上げる。光ファイバ7同士の光接続部や接
続余長等はトレー6内に収納する。なお、光ケーブル2
a、2a同士を連結棒4によって連結する作業は、光ケ
ーブル2bの後分岐作業の前後いずれであってもよい。
【0023】したがって、この光クロージャ1によれ
ば、連結棒4が伸縮可能になっているので、スロットや
テンションメンバの切断を行わない光ケーブル2bの後
分岐作業に必要である引き寄せ作業を、一人の作業者に
より効率良く行うことができる。また、固定手段13に
よって連結棒4を目的の長さに固定しておくことで光ケ
ーブル2bの引き寄せ状態を維持できるので、光ファイ
バ7の取り出し等の作業を一人の作業者により効率良く
行うことができる。これにより、光ケーブル2bの後分
岐作業全体を一人の作業者により行うことが可能にな
り、大幅な低コスト化が可能になる。
【0024】この光クロージャ1では、連結棒4が伸縮
可能であることから、再分岐作業も効率良く行うことが
できる。すなわち、光ケーブル2bの再分岐作業では、
クロージャスリーブ3を取り外した後、初回の後分岐作
業と同様に連結棒4を一旦収縮させて光ケーブル2bの
引き寄せ作業を行うが、この時引き寄せ作業は、分岐位
置20の両側の光ケーブル2bを把持部品14、14に
よって把持固定したまま行うことができ、把持部品1
4、14から光ケーブル2bを取り外す必要が無い。再
分岐の完了後には、連結棒4を元の寸法に戻すだけで、
光クロージャ1を組み立て直すことができる。
【0025】また、この光クロージャ1は、スロットや
テンションメンバの切断を伴う後分岐にも適用可能であ
り、光ケーブル2bの曲げを維持したままスロットの切
断、テンションメンバ10の切断等の作業を一人の作業
者により効率良く行うことができる。
【0026】次に、本発明の第2実施形態の光クロージ
ャ30を図4(a)、(b)を参照して説明する。この
光クロージャ30の、前記第1実施形態の光クロージャ
1と異なる点は、支持台5に代えて余長収納箱31を使
用して該余長収納箱31上にトレー6を積層した点のみ
であり、図中図1から図3と同一の構成部分には同一の
符号を付し、その説明を簡略化している。
【0027】図4(a)、(b)に示すように、前記余
長収納箱31は連結棒本体11に固定して、連結棒4の
長手方向ほぼ中央部に支持している。この光クロージャ
30は、スロット、テンションメンバ10の切断作業を
含む光ケーブル2bの後分岐作業を行う際に使用する。
すなわち、両光ケーブル2bを後分岐する時には、把持
部品14、14に光ケーブル2bを把持固定した後、連
結棒4の長さを縮めて光ケーブル2bを引き寄せる。こ
れにより、スロットやテンションメンバ10の切断作
業、光ファイバ7の取り出し等の作業を一人の作業者に
よって効率良く行うことができる。また、連結棒4の長
さを調整するだけで、把持部品14、14に光ケーブル
2bを把持固定したままクロージャスリーブ3を装着す
ることができるので、この光クロージャ30は簡便に組
み上げることができる。なお、光ケーブル2bから分岐
しないで引き通す光ファイバの余長は、余長収納箱31
内に収納する。
【0028】この光クロージャ30によれば、トレー6
を光ケーブル2bと干渉しない位置に支持するための支
持台5が不要であるため、多数のトレー6を高密度に収
納することができ、その結果、収納できる光接続部等の
数が増大することになり、より多心の光ケーブルの後分
岐作業に対応することができる。この光クロージャ30
においても、高い再分岐作業性が得られることは言うま
でも無い。
【0029】なお、本発明の光クロージャは、前記実施
の形態に限定されるものでは無く、以下の変更を行うこ
とも可能である。 連結棒の構成を変更すること。 これについて、やや詳細に説明すると、例えば、図5に
示した連結棒35は、棒状の連結棒本体32の長手方向
両端部に、固定手段34(蝶ネジ)を具備するスライド
部材33をそれぞれスライド自在に取り付けた構成にな
っている。この連結棒35も、連結棒本体32の長手方
向複数箇所に穿設した穴を選択して固定手段34を固定
することで、その全長が設定されることは、図2に示し
た連結棒4と同様である。
【0030】また、図6(a)、(b)、(c)に示し
た連結棒40は、棒状の連結棒本体41と、この連結棒
本体41に対してスライド自在に設けられ、連結棒本体
41の長手方向端部からの突出寸法が可変になっている
棒状のスライド部材42と、前記連結棒本体41に設け
られた支軸43に枢着されたハンドル44と、連結棒本
体41に対してスライド部材42を固定するための固定
手段45(ネジ)とを備えている。固定手段45である
ネジは、連結棒本体41に開口された長溝46を介して
スライド部材42に螺着されており、固定力を緩める
と、連結棒本体41に対するスライド部材42のスライ
ドが許可され、固定すると、連結棒本体41に対するス
ライド部材42のスライドが規制され、連結棒40の全
長が固定される。前記ハンドル44は、支軸43から連
結棒40の側方(長手方向へ垂直の方向)へ突出された
レバー部44aを操作して、前記支軸43を中心に回転
させると、前記レバー部44aに対して前記支軸43を
介して反対側に突出されているハンドル先端44bが、
前記レバー部44aとは反対の方向に回転する。このハ
ンドル先端44bに形成された係合溝44cには、スラ
イド部材42から突出されたピン42aが挿入係合され
ているので、レバー部44aの操作によってハンドル4
4が回転され、ハンドル先端44bも回転すると、ハン
ドル先端44bの移動に伴って、スライド部材42が前
記連結棒本体41にガイドされつつ前記連結棒本体41
に対してスライド移動する。なお、ピン42aは、連結
棒本体41に開口形成された長溝47に貫通されている
ため、ハンドル44の回転範囲は、前記長溝47内での
前記ピン42aの可動範囲により設定され、これによ
り、スライド部材42の前記連結棒本体41に対するス
ライド移動範囲tが設定される。
【0031】この連結棒40によれば、レバー部44a
を操作するだけで、簡便に伸縮させる(全長を変化させ
る)ことができ、例えば2本の光ケーブル2a、2a
(図3参照)の引き寄せ、光ケーブル2bへの湾曲部の
形成等の作業を簡単に行うことができる。したがって、
ハンドル44が、連結棒40の長さ変更手段として機能
し、切断前の光ケーブル2bに作用する張力や2本の光
ケーブル2a、2a間の引張力が連結棒40に作用して
いても、連結棒40の長さを簡便に調整できる。ピン4
2aと係合溝44cとの係合位置から支軸43までの距
離に対して、支軸43からのレバー部44aの突出寸法
を長くすると、ハンドル44が梃子として機能するた
め、光ケーブル2a、2a間に作用する引張力や光ケー
ブル2bに作用する張力が大きくても、光ケーブルの引
き寄せ、湾曲部の形成等の作業を少ない労力で効率良く
行うことができる。
【0032】なお、連結棒本体41とスライド部材42
との間を固定する固定手段や、ハンドルの形状等は、適
宜変更可能であることは言うまでも無い。また、例え
ば、支軸43やピン42aに対してハンドル44が着脱
自在であると、連結棒40の長さ変更時のみ、支軸43
やピン42aにハンドル44を取り付け、作業時以外
は、ハンドル44を取り外すことができる。支軸43に
対するハンドル44の枢着位置が変更可能で、ピン42
aから係合溝44cを抜き出すことができる構成を採用
すると、作業時以外は、例えば、ハンドル44を支軸4
3に沿って移動して、ピン42aから係合溝44cを抜
き出して係合を解除し、ハンドル44を連結棒40とほ
ぼ平行になるようにして回転させることで、レバー部4
4a等が突出すること無く、コンパクトに格納すること
が可能になる。いずれの構成も、作業時以外は、ハンド
ル44の収納スペースが僅かで済むか、あるいは、不要
になるので、光クロージャの内部スペースを有効利用で
き、小型化、光部品等の実装密度の向上、対応心数の増
大等に寄与する。
【0033】連結棒本体11とスライド部材12との
相対位置を表示する目盛り、目印等を具備すること。 スライド部材12に代えて、同様の機能を有するスラ
イド部材を使用すること。 固定手段13に代えて、同様の機能を有する固定手段
を使用すること。 図示した光クロージャ1、30に代えて、別構成の光
クロージャに適用すること。 光ケーブルとしてSZケーブルを適用すること。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光クロー
ジャによれば、細長形状の連結棒本体と、該連結棒本体
にその長手方向に沿ってスライド移動自在に取り付けら
れて該連結棒本体の長手方向端部からの突出寸法が可変
になっているスライド部材と、前記連結棒本体に対する
前記スライド部材の固定/固定解除を切り換える固定手
段と、前記連結棒本体および前記スライド部材に振り分
け設置されてそれぞれ前記光ケーブルを把持固定する一
対の把持部品とを備えてなる細長形状の連結棒を具備し
た構成により以下のような優れた効果を奏する。 (イ)光ケーブルを把持部品に把持固定したまま連結棒
を伸縮させることが可能なので、無駄な曲げを与えるこ
と無く光ケーブルを効率良く引き寄せることができ、実
回線に殆ど影響を与えないで光ケーブルを後分岐するこ
とができる。 (ロ)光ケーブルを把持部品に把持固定したまま連結棒
を伸縮させることで、分岐位置への光ケーブルの引き寄
せ作業を効率良く行うことができ、作業性が向上する。 (ハ)連結棒本体とスライド部材との相対的なスライド
移動を固定手段によって規制することで、光ケーブルの
引き寄せ状態を維持することができ、光ケーブルの引き
寄せ状態を作業者が直接維持する必要が無くなるので、
光ケーブルからの光ファイバ等の取り出し作業等を一人
の作業者によって行うことができる。 (ニ)(ハ)によって、作業人員を削減できるので、低
コスト化できる。 (ホ)(イ)によって、光ケーブルの再分岐作業性を向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光クロージャの第1実施形態を示す
図であって、(a)は正断面図、(b)は(a)のA−
A線矢視断面図である。
【図2】 図1の光クロージャの連結棒を示す平面図で
ある。
【図3】 図1の光クロージャの作用を示す正断面図で
ある。
【図4】 本発明の光クロージャの第2実施形態を示す
図であって、(a)は正断面図、(b)は(a)のB−
B線矢視断面図である。
【図5】 連結棒の別形態を示す平面図である。
【図6】 連結棒の別形態として、連結棒の長さ変更手
段として機能するハンドルを備えた構成を示す図であっ
て、(a)は伸長時を示す平面図、(b)は縮小時を示
す平面図、(c)は縮小時を示す正面図である。
【符号の説明】
1…光クロージャ、2a…光ケーブル、2b…光ケーブ
ル、3…クロージャスリーブ、4…連結棒、7…光ファ
イバ(多心光ファイバテープ心線)、11…連結棒本
体、12…スライド部材、13…固定手段(蝶ネジ)、
14…把持部品、30…光クロージャ、32…連結棒本
体、33…スライド部材、34…固定手段(蝶ネジ)、
35…連結棒、40…連結棒、41…連結棒本体、42
…スライド部材、45…固定手段(ネジ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 半谷 延之 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 中島 光男 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部電 力株式会社内 (72)発明者 田中 伸一 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部電 力株式会社内 (72)発明者 牧野 利徳 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部電 力株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ケーブル(2a、2b)の途中に着脱
    可能に装着したクロージャスリーブ(3)と、該クロー
    ジャスリーブ内にて前記光ケーブルに沿わせて収納した
    細長形状の連結棒(4、35、40)とを備え、 前記連結棒は細長形状の連結棒本体(11、32、4
    1)と、該連結棒本体にその長手方向に沿ってスライド
    移動自在に取り付けられて該連結棒本体の長手方向端部
    からの突出寸法が可変になっているスライド部材(1
    2、33、42)と、前記連結棒本体に対する前記スラ
    イド部材の固定/固定解除を切り換える固定手段(1
    3、34、45)と、前記連結棒本体および前記スライ
    ド部材に振り分け設置されてそれぞれ前記光ケーブルを
    把持固定する一対の把持部品(14、14)とを備える
    ことを特徴とする光クロージャ(1、30)。
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