JPH1194085A - 高圧処理装置における密封チャンバの安全装置 - Google Patents

高圧処理装置における密封チャンバの安全装置

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JPH1194085A
JPH1194085A JP26130397A JP26130397A JPH1194085A JP H1194085 A JPH1194085 A JP H1194085A JP 26130397 A JP26130397 A JP 26130397A JP 26130397 A JP26130397 A JP 26130397A JP H1194085 A JPH1194085 A JP H1194085A
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pressure
sealed chamber
chamber
vacuum chamber
container
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JP26130397A
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Takao Fujikawa
隆男 藤川
Yutaka Narukawa
成川  裕
Itaru Masuoka
格 増岡
Yoshihiko Sakashita
由彦 坂下
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧容器に対する被処理体の出し入れを真空
下で行うべく高圧容器の被処理体出入口に連通する真空
チャンバを備えた高圧処理装置において、被処理体の高
温高圧処理中に、高圧容器から真空チャンバへと高圧ガ
スが漏出した際の、該真空チャンバ等の破損防止を図
る。 【解決手段】 真空チャンバ13内の圧力が所定圧力以
上となったときに、該チャンバ13内のガスを外部に逃
がす逃がし手段22を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧ガス等の流体
の圧力を利用して、高圧容器内で被処理体(固体材料)
の、固相拡散接合、気孔状欠陥除去等の処理を行うと共
に、処理前後における高圧容器に対する被処理体の出し
入れ等のハンドリング操作を密封チャンバ内で真空下又
は活性、不活性雰囲気下で行う高圧処理装置における、
密封チャンバ等の機器類の破損を防止するための安全装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、被処理体の高温高圧処理を行う装
置で、被処理体の高圧容器に対する出し入れを真空中で
行う高圧処理装置としては、実公平2−34593号公
報(従来技術例1)又は特表平7−502376号公報
(従来技術2)に記載されたものがある。
【0003】前記従来技術1のものは、熱間静水圧加圧
装置に適用した例であり、図8(a)に示すように、高
圧容器61の下蓋62が昇降シリンダ63によって昇降
自在とされており、下蓋62を昇降することによって高
圧容器61の円筒胴部64の下端開口が開閉自在とされ
ている。この円筒胴部64の下端開口が被処理体65を
高圧容器61に対して出し入れするための被処理体出入
口66とされ、この被処理体出入口66に気密状に連通
する真空チャンバ67が高圧容器61の下方側に設けら
れている。
【0004】また、この装置では、被処理体65の被処
理体出入口66及び下蓋62が真空チャンバ67によっ
て覆われているので、下蓋62に設けられたシール材6
8の損傷状況を観察できないこと、及びこのシール部分
からの高圧ガスの漏れが真空チャンバ67の破損等に繋
がることから、図8(b)に示すように、シール部分で
の高圧ガスの漏れを検出するガス漏れ検出装置69が設
けられている。
【0005】また、従来技術2のものは、図9に示すよ
うに、シリコンウェーハを1枚ずつ高温高圧処理する装
置で、高圧容器71は、上部構成体71Aと下部構成体
71Bとから構成され、上下の構成体71A,71Bの
対向面外周部を上下方向に関して相互に接離自在に接合
することによって、上下構成体71A,71Bの間に処
理室72が形成され、下部構成体71Bを昇降シリンダ
73によって下降させることによって、上部構成体71
Aと下部構成体71Bとの対向面外周部間の間隔が開
き、高圧容器71に対して被処理体の出し入れが可能と
なる。
【0006】このものにあっては、上部構成体71Aと
下部構成体71Bとの対向面外周部間が被処理体を高圧
容器71に対して出し入れするための被処理体出入口と
され、この被処理体出入口に気密状に連通する真空チャ
ンバ74が、高圧容器71の側方周囲を覆うように設け
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術1のもの
にあっては、高圧容器61のシール部分での高圧ガスの
漏れを検知するが、高圧ガスが真空チャンバ67内に漏
れたときの対策については何ら考慮されておらず、ま
た、従来技術2のものにあっても、高圧ガスが真空チャ
ンバ74内に漏れたときの対策については考慮されてい
ないものである。
【0008】そして、高圧容器61,71のシール材あ
るいはシール部の機能が低下して高圧容器61,71内
の高圧ガスが真空チャンバ67,74内に漏出すると、
真空チャンバ67,74自体が破損したり、また、真空
チャンバ67,74内を真空ポンプで排気している際
に、高圧ガスが漏出すると、この真空ポンプをも破損し
かねないという問題を有している。
【0009】そこで、本発明は、高圧容器に対する被処
理体の出し入れを所定雰囲気下で行うべく高圧容器の被
処理体出入口に連通する密封チャンバへと高圧容器から
高圧ガスが漏出した際の、該密封チャンバ等の破損防止
を図った高圧処理装置の密封チャンバの安全装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明が前記目的を達成
すために講じた技術的手段は、圧力流体を利用して高圧
下で被処理体1の処理を行う高圧容器2を備え、この高
圧容器2に対して被処理体1を所定雰囲気下で出し入れ
すべく、該高圧容器2の被処理体出入口10に気密状に
連通する密封チャンバ13を備えた高圧処理装置におい
て、前記密封チャンバ13内の圧力が所定圧力以上とな
ったときに、該チャンバ13内の流体を外部に逃がす逃
がし手段を設けたことを特徴とする。
【0011】また、密封チャンバ13に、外部に連通す
る連通口24を設けると共に、押し付け手段によって密
封チャンバ13側に向けて押し付けられて前記連通口2
4と外部との連通を遮断する蓋材27を設けることで逃
がし手段を構成し、密封チャンバ13内の圧力が前記押
し付け手段の押付力以上となったときに、該チャンバ1
3内の流体を外部に逃がすようにしたことも特徴とす
る。
【0012】また、密封チャンバ13内の気体を排気す
べく、密封チャンバ13内と排気ポンプとを連通させる
排気系を遮断するゲート装置21を設けたことも特徴と
する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基いて説明する。図1〜図4は第1の実施の形態を示
し、本発明に係る高圧処理装置として、熱間等方圧加圧
装置(HIP装置)を例示しており、該装置は、被処理
体1を高圧ガス(又はその他の流体)の圧力によって成
形、焼結等の処理を行う高圧容器2を備えている。
【0014】この高圧容器2は、上下方向の軸心を有す
る円筒形状の胴部2Aと、胴部2Aの上端開口にシール
材3を介して嵌合して該上端開口を閉塞する上蓋2B
と、胴部2Aの下端開口にシール材4を介して嵌合して
下端開口を閉塞する下蓋2Cとから主構成されている。
この高圧容器2の内部には、断熱構造体5と加熱装置6
とから構成されていて被処理体1を加熱する電気炉7が
組み込まれている。
【0015】また、下蓋2C上には試料台8が載置さ
れ、この試料台8上に被処理体1が載置される。この下
蓋2Cの下方には、油圧(又は空圧)シリンダ等からな
る昇降手段9が設けられ、この昇降手段9によって、下
蓋2Cが胴部2Aに対して昇降され、この下蓋2Cが昇
降することによって、胴部2Aの下端開口が開閉され、
この胴部2Aの下端開口を介して被処理体1が高圧容器
2に対して出し入れされる。したがって、この胴部2A
の下端開口が、高圧容器2に対して被処理体1を出し入
れするための被処理体出入口10とされている。
【0016】また、上蓋2Bには、ガス導入孔11が形
成され、このガス導入孔11を介して、高圧容器2内に
高圧の圧媒ガスが供給され、又は高圧容器2内の圧媒ガ
スが排出される。高圧容器2の下方には、被処理体1を
高圧容器2に対して真空下で出し入れするための真空室
12を形成する真空チャンバ(密封チャンバ)13が設
けられている。この真空チャンバ13は箱形に形成され
ると共に、上端が開口状とされ、この開口部14がシー
ル材15を介して高圧容器2の胴部2Aの下端側に下方
から外嵌されており、下蓋2Cを下降させて高圧容器2
の被処理体出入口10を開いたときに、該被処理体出入
口10に真空チャンバ13が気密状に連通する。
【0017】また、真空チャンバ13の一側壁には、真
空に保持された隣の前処理室(図示省略)に気密状に連
通する通行口16が形成されると共に、昇降動作するゲ
ート弁17によって前記通行口16を開閉するゲート装
置18が設けられている。また、真空チャンバ13の他
側壁下部側には、真空ポンプ(排気ポンプ)に接続(連
通)される真空排気系管19が設けられ、この真空排気
系管19を介して真空ポンプにより真空チャンバ13内
の気体が排気されて真空チャンバ13内が真空とされ
る。この真空排気系管19には、管内の気体流通路を開
閉自在に閉塞するゲート弁20を有するゲート装置21
が設けられている。
【0018】前記真空チャンバ13の他側壁上部側に
は、真空チャンバ13内の圧力が所定圧力以上となった
ときに、該チャンバ13内の気体を外部に逃がす逃がし
手段としての安全弁22が設けられている。また、この
高圧処理装置には、高圧容器2内の高圧ガスにより発生
する上下方向の軸荷重を支える鋼板枠形のプレスフレー
ム23を一対備えている。この一対のプレスフレーム2
3は高圧容器2及び真空チャンバ13を包囲するように
形成され、このプレスフレーム23の下部間の真空チャ
ンバ13下方側には、前記昇降手段9のシリンダチュー
ブ9Aが配置されており、このシリンダチューブ9Aは
プレスフレーム23に着脱自在に取付固定され、昇降手
段9のピストンロッド9Bは真空チャンバ13の底壁を
貫通して下蓋2Cの下面に取付固定されている。また、
ピストンロッド9Bはロック機構等によってシリンダチ
ューブ9Aに対してロック可能とされており、下蓋2C
に作用する軸荷重を昇降手段9を介してプレスフレーム
23で受けるように構成されている。
【0019】前記構成の高圧処理装置にあっては、真空
チャンバ13内を真空とし、ゲート弁17を開いて隣の
前処理室から通行口16を介して真空チャンバ13内に
真空下で被処理体1が供給される。この被処理体1は下
端位置に降下した下蓋2C上の試料台8上に載せられ、
その後、昇降手段9によって下蓋2Cを押し上げること
により、被処理体出入口10を介して被処理体1が高圧
容器2内に装入されると共に、下蓋2Cによって被処理
体出入口10が閉塞される。
【0020】その後、ガス導入孔11から圧媒ガスを高
圧容器2内に供給すると共に、加熱装置6に電力を供給
して高圧容器2内を所定の温度まで昇温し、被処理体1
を高温高圧下で処理する。このとき、胴部2A内面と下
蓋2Cの嵌合部分との接触面に配置されたシール材4が
十分に機能しないと、高圧の圧媒ガスが高圧容器2内か
ら真空チャンバ13内に漏出して、該真空チャンバ13
を破損させることとなる。しかしながら、本発明では、
真空チャンバ13に安全弁22が設けられているので、
高圧の圧媒ガスが漏出して真空チャンバ13内の圧力が
ほぼ外部圧力よりも高くなった時には、安全弁22が作
用して、圧媒ガスが真空チャンバ13の外部に放出さ
れ、真空チャンバ13が破損することがない。
【0021】また、真空ポンプに連通する真空排気系管
19に高圧容器2から漏出した高圧の圧媒ガスが流入す
れば、真空ポンプを破損させる危険性が高いが、真空チ
ャンバ13と真空ポンプとの間に設けたゲート弁20に
よって、真空チャンバ13から真空ポンプに至る真空排
気系を遮断することにより、真空ポンプの破損も防止で
きる。特に、真空チャンバ13の内部を10-5Torr
以下の高真空に維持する必要がある時には、ターボ分子
ポンプのような高価なポンプが用いられるが、このポン
プは吸い込み口が大気圧に晒されただけでも大気突入し
て破損してしまうので、本発明のようなゲート弁20の
設置が奨励される。
【0022】次に、前記安全弁22の構造を、図3及び
図4に基づいて詳細に説明する。真空チャンバ13の他
側壁の上部には、真空チャンバ13の外部に連通(真空
チャンバ13の内部と外部とを連通)する連通口24が
形成されており、この連通口24を介して真空チャンバ
13内部に連通するように連通管25が真空チャンバ1
3の他側壁外面に溶接等によって真空チャンバ13から
突出状に固定されている。この連通管25の突出端部に
はフランジ26が一体形成(又は別体で形成されて固
定)されていると共に、このフランジ26と対向状に連
通管25の端部開口を閉塞して連通口24と外部との連
通を遮断する蓋材27が設けられている。
【0023】前記フランジ26の、蓋材27との対向面
内周側には、真空シールに敵したO−リング等のシール
リング28が設けられ、フランジ26の、蓋材27との
対向面外周側には、同一円周上に等間隔をおいて4つの
ボルト挿通孔29が形成されている。一方、蓋材27
は、連通管25の内部の孔に対応する孔30を有するリ
ング体31と、このリング体31の、フランジ26対向
面側に前記孔30を塞ぐように設けられたガラス板又は
透明樹脂板等からなる透明板材32とから構成されてい
て、内部が観察可能とされている。
【0024】なお、蓋材27は、このように内部観察用
のガラス窓を装着した構造としなくても、単なる平滑な
板で構成してもよい。また、リング体31には、フラン
ジ26のボルト挿通孔29に対応するボルト挿通孔33
が4つ形成されており、フランジ26のボルト挿通孔2
9から蓋材27のボルト挿通孔33へと頭付ボルト34
を挿通し、このボルト34の先端側から押し付け手段と
しての圧縮コイルバネ35を套嵌すると共に、ナット3
6をボルト34に先端側から螺合させることで、蓋材2
7の透明板材32がシールリング28に押し付けられ
て、連通管25が塞がれて、気密性が確保されている。
【0025】したがって、高圧容器2から圧媒ガスが漏
出して、真空チャンバ13内の圧力が、外側(通常大
気)の圧力とコイルバネ35のバネ力(押し付け手段の
押付力)以上になると、真空チャンバ13内のガスによ
って蓋材27が外方に押されて、フランジ26(シール
リング28)と蓋材27との間に隙間ができ、真空チャ
ンバ13内のガスを外部に放出する(逃がす)。
【0026】このものにあっては、ナット36のねじ込
み量を調節することによって、コイルバネ3のバネ力、
即ち蓋材27を押し付ける力が調節可能とされ、ある部
分のコイルバネ35のバネ力を弱くする(他の部分のコ
イルバネ35のバネ力と異ならせる)ことによって、ガ
スが吹き出す方向を常に同一方向とすることができる。
また、前記ボルト34の本数とコイルバネ35の個数に
必ずしも制限はなく、また、12本のボルトを用いて、
4本のボルトにだけコイルバネを装着し、他のボルトは
緩めた状態としておくような使用法も当然可能である。
【0027】また、コイルバネ35がバネ力の調節が容
易であるが、バネも必ずしもコイルバネに限定する必要
はなく、皿バネ等の他の付勢部材を用いてもよい。さら
に、前述のものにあっては、蓋材27を真空チャンバ1
3側に押し付ける押し付け手段をコイルバネによって構
成しているが、コイルバネを設けなくてもよく、前記安
全弁22を上向きとし、平板状の蓋材27自体によって
あるいは重錘を併用して押し付け手段を構成し、重力
(蓋材27自体の自重又は蓋材27自体の自重と重錘の
重量)により蓋材27をフランジに密着させておく構造
も変形例として適用が可能である。
【0028】図5及び図6は第2の実施の形態を示し、
この高圧処理装置は、シリコンウェーハ等の被処理体1
を1枚ずつ高温高圧処理するHIP装置である。高圧容
器2は、上下方向ほぼ中央部で2分割されており、上部
構成体2Aと下部構成体2Bとから構成され、上下の構
成体2A,2Bの対向面外周部を上下方向に関して接離
自在にシールリング37を介して相互に接合することに
よって、上下構成体2A,2Bの間に処理室38が形成
されるようになっている。この処理室38内には上下に
2分割された断熱構造体5と、加熱装置6とが組み込ま
れ、加熱装置6上に被処理体1が載置される。
【0029】上部構成体2Aには高圧ガス導入孔39が
形成され、下部構成体2Bの下方には昇降加圧装置40
が設けられ、高圧容器2及び昇降加圧装置40を包囲す
るようにプレスフレーム41が設けられており、このプ
レスフレーム41は台車走行用レール42上を走行する
台車43上に設けられている。したがって、高圧容器2
の上部構成体2Aに作用する軸荷重はプレスフレーム4
1で直接支持され、下部構成体2Bに作用する軸荷重は
昇降加圧装置40を介してプレスフレーム41で支持さ
れる。
【0030】昇降加圧装置40は、高圧容器2の下部構
成体2Bが載置される加圧ラム44と、加圧ラム44が
嵌合される本体部45とから構成され、本体部45には
ガス導入孔46が形成されている。そして、本体部45
と加圧ラム44との間のシリンダ室47にガスを導入又
はシリンダ室47からガスを排出させることによって、
高圧容器2の下部構成体2Bが昇降可能とされており、
図6に示すように、下部構成体2Bを下降させることに
よって、上部構成体2Aと下部構成体2Bとの対向面外
周部間の間隔が開き、高圧容器2に対して被処理体1の
出し入れが可能となる。
【0031】したがって、上部構成体2Aと下部構成体
2Bとの対向面外周部間が、高圧容器2に対して被処理
体1を出し入れするための被処理体出入口10とされて
いる。また、高圧容器2内の処理室38に高圧ガス導入
孔39から高圧ガスを導入して被処理体1を処理する際
には、同時に昇降加圧装置40のシリンダ室47内にも
同じ圧力の高圧ガスが供給され、このとき加圧ラム44
の受圧面積を高圧容器2の下部構成体2Bの受圧面積よ
りも大きくしておくことにより、高圧容器2のシーリン
グ部分が常に密着するように考慮されている。
【0032】真空チャンバ13は前記高圧容器2の側方
周囲に設けられており、高圧容器2の側方を取り囲むよ
うに形成されており、底壁48Aと側壁48Bとから上
端開口状に形成された容器本体48と、この容器本体4
8の上端開口を閉塞する蓋材27とから構成されてい
る。この容器本体48の上端開口が外部に連通して真空
チャンバ13内部と外部とを連通させる連通口24とさ
れている。
【0033】容器本体48の底壁48Aには下部構成体
2Bが上下移動可能に挿通される挿通孔50が形成さ
れ、この挿通孔50の内周面には下部構成体2B外面に
接当するシールリング51が設けられている。また、蓋
材27には上部構成体2Aが上下移動可能に挿通される
挿通孔52が形成され、この挿通孔52内周面には上部
構成体2A外面に接当するシールリング53が設けられ
ている。
【0034】なお、図例で用いられているシールリング
51,53の一方、あるいは両方に、ベローズなどの可
撓性のある部材と、平面シール用O−リングとを組み合
わせたような構成を適用することも可能である。したが
って、高圧容器2の下部構成体2Bの下降時に、被処理
体出入口10に、真空チャンバ13内の真空室12が連
通すると共に、被処理体出入口10が該真空室12で覆
われるようになっている。
【0035】また、容器本体48の一側壁48Bには、
ハンドリング室に気密状に連通する通行口54が形成さ
れ、この通行口54を介して被処理体1がウェーハハン
ドリングロボットのアームによって、真空室12内に入
れられるか又は真空室12から取り出される。真空チャ
ンバ13の蓋材27は、図7にも示すように、該蓋材2
7を上方側から貫通すると共に容器本体48の側壁48
Bの上端側に螺合される複数本のボルト34によって容
器本体48に取り付けられ、各ボルト34の、頭部34
Aと蓋材27上面との間には、押し付け手段としての圧
縮コイルバネ35が介装され、さらに、蓋材27と容器
本体48の側壁48Bの上面との間にはシールリング5
7が介装されている。
【0036】したがって、被処理体1の処理時に高圧容
器2から高圧ガスが真空チャンバ13内に漏出して、真
空チャンバ13内の圧力が所定圧以上になると、高圧ガ
スが真空チャンバ13の蓋材27を押圧して、コイルバ
ネ35のバネ力に抗して蓋材27を押し上げ、連通口2
7を介して真空チャンバ13内のガスを外部に逃がす。
【0037】なお、前記真空チャンバ13にも、前記第
1の実施の形態のような、真空ポンプに連通する真空排
気系管が設けられている。前記のような高圧処理装置に
あっては、短時間で高真空に排気する必要がある上に、
設置面積を小さくすることが要求され、必然的に真空チ
ャンバ13の容積を小さくせざるを得ないことから、少
しの高圧ガスが真空チャンバ13内に漏出しても、すぐ
に真空チャンバ13内の圧力が上昇してしまう。
【0038】これに対応するためには、真空チャンバ1
3内の圧力が所定圧力以上となったときに、該チャンバ
13内の気体を外部に逃がす逃がし手段としては、微小
の圧力上昇で動作することが好ましく、これを達成する
手法として、真空チャンバ13の内外の圧力差を検知す
るための部材の受圧面積を大きくすることが効果的であ
る。
【0039】この考え方から、本実施の形態では、受圧
面積の大きい真空チャンバ13の蓋材27と、ボルト3
4及びコイルバネ35等から逃がし手段を構成してお
り、真空チャンバ13内部の圧力が外部の圧力よりわず
かに高くなっただけでも、真空チャンバ13内のガスが
外部に放出され、極めて高い安全性を確保することが可
能となる。
【0040】なお、前記各実施の形態では、密封チャン
バとして、内部が真空に保持される真空チャンバを用い
て被処理体1を真空下で、高圧容器2に対して出し入れ
するように構成しているが、密封チャンバの内部を活
性、不活性ガス雰囲気としたものに採用してもよい。ま
た、高圧処理装置の高圧容器に供給される圧力媒体とし
て液体を用いたものであってもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明により、高圧容器2の被処理体出
入口10を密封チャンバ13により覆って、被処理体1
を真空下等の所定雰囲気下で高圧容器2に対して出し入
れするように構成された装置において、高圧容器2から
の高圧ガスの密封チャンバ13内への漏出に伴う密封チ
ャンバ13の破損に対する安全性を確保することが可能
となる。
【0042】近年、このような処理を必要とする高温高
圧ガスでの処理が注目を浴びているが、安全性の確保に
ついての検討が必ずしも十分になされた状況にはなかっ
たが、本発明により実際に、すなわち工業的にこのよう
なプロセスを利用していく際の安全の確保が確実とな
り、実用化に寄与するところ多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る高圧処理装置の正面断
面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る高圧処理装置の側面断
面図である。
【図3】逃がし手段としての安全弁の断面図である。
【図4】図3のA−A線矢示図である。
【図5】第2の実施の形態に係る高圧処理装置の正面断
面図である。
【図6】第2の実施の形態に係る高圧処理装置の正面断
面面図である。
【図7】図5のB部の拡大断面図である。
【図8】従来例1の高圧処理装置を示す正面断面図
(a)及び高圧容器下蓋のシール部分の断面図(b)で
ある。
【図9】従来例2の高圧処理装置を示す正面断面図であ
る。
【符号の説明】
1 被処理体 2 高圧容器 10 被処理体出入口 13 真空チャンバ(密封チャンバ) 22 安全弁(逃がし手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂下 由彦 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力流体を利用して高圧下で被処理体
    (1)の処理を行う高圧容器(2)を備え、この高圧容
    器(2)に対して被処理体(1)を所定雰囲気下で出し
    入れすべく、該高圧容器(2)の被処理体出入口(1
    0)に気密状に連通する密封チャンバ(13)を備えた
    高圧処理装置において、 前記密封チャンバ(13)内の圧力が所定圧力以上とな
    ったときに、該チャンバ(13)内の流体を外部に逃が
    す逃がし手段を設けたことを特徴とする高圧処理装置に
    おける密封チャンバの安全装置。
  2. 【請求項2】 密封チャンバ(13)に、外部に連通す
    る連通口(24)を設けると共に、押し付け手段によっ
    て密封チャンバ(13)側に向けて押し付けられて前記
    連通口(24)と外部との連通を遮断する蓋材(27)
    を設けることで逃がし手段を構成し、密封チャンバ(1
    3)内の圧力が前記押し付け手段の押付力以上となった
    ときに、該チャンバ(13)内の流体を外部に逃がすよ
    うにしたことを特徴とする請求項1に記載の高圧処理装
    置における密封チャンバの安全装置。
  3. 【請求項3】 密封チャンバ(13)内の気体を排気す
    べく、密封チャンバ(13)内と排気ポンプとを連通さ
    せる排気系を遮断するゲート装置(21)を設けたこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載の高圧処理装置にお
    ける密封チャンバの安全装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004506313A (ja) * 2000-08-04 2004-02-26 エス.シー.フルーイズ,インコーポレイテッド 遮断密閉メカニズムを有した逆圧容器
JP2005334848A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Japan Organo Co Ltd 圧力バランス型反応装置およびその運転方法
JP2016519741A (ja) * 2013-03-15 2016-07-07 ハダル, インコーポレイテッド 圧力容器を製造するためのシステムおよび方法
CN114608311A (zh) * 2022-01-24 2022-06-10 快克智能装备股份有限公司 烧结设备及其气氛可控的压力烧结机构

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