JPH1192490A - 糖残基を有するオルガノシロキサン化合物および経皮吸収促進剤 - Google Patents
糖残基を有するオルガノシロキサン化合物および経皮吸収促進剤Info
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Abstract
も皮膚への刺激性、毒性が低く、多くの薬物に有効な作
用を示す経皮吸収促進剤を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される糖残基を有
するオルガノシロキサン化合物、及び下記一般式(I
I)で表される糖残基を有するオルガノシロキサン化合
物よりなる薬物の経皮吸収促進剤。 【化1】 (式中、Rは水素原子またはアシル基、Xは酸素原子ま
たは硫黄原子、R1〜R4は同一もしくは異なってもよく
炭素数1〜6のアルキル基、R5は炭素数1〜20のア
ルキル基、nは0、1または2の整数、pは3〜6の整
数、mは1以上の整数である。)
Description
有する新規なオルガノシロキサン化合物、および該オル
ガノシロキサン化合物の、薬物の皮膚を通しての透過、
吸収を促進する経皮吸収促進剤としての用途に関する。
せ、副作用を抑える目的で、ドラッグデリバリーシステ
ム(DDS)についての研究が活発に行われている。こ
の中で、近年、皮膚を薬物の適用部位とする経皮吸収シ
ステムが注目されている。このシステムの利点は、肝
臓での初回通過効果を避け得る、薬物の皮膚透過速度
がコントロールされ、持続的で一定な血中濃度を維持で
きる。投与が食物や嘔吐に影響されない。投与の調
節が容易である、目的部位の近傍に投与できる等の点
にある。しかし、現状では投与量が比較的少量の薬物
に限られる、使用できる薬物に制限がある、角質層
の劣化や皮膚アレルギー反応を促進する可能性がある、
即効性が望めない等の短所がある。そこでこれらの点
を改善するために、経皮吸収促進剤の併用が検討されて
いる。
ドデシル-2-ピロリドン、1-ドデシルアザシクロヘプ
タン-2-オン、尿素等の使用が提案されている(嘉悦勲
監修、ドラッグデリバリーシステム213〜237頁、
シーエムシー)。また、本発明者らは皮膚に対する毒性
や刺激性の低い経皮吸収促進剤として、ベンザルコニウ
ム塩を側鎖に有するポリマー(特開平1−13112
7)、ピリジニウム塩を側鎖に有するポリマー(特開昭
64−52728)、N−メチルピリジニウム塩を片末
端に有するポリオルガノシロキサン(特開平3−778
91)、ピリジニウム塩またはアンモニウム塩を片末端
に有するポリオルガノシロキサン(特開平4−1737
47)、カルボン酸残基を片末端に有するポリオルガノ
シロキサン(特開平5−139997)、ポリエチレン
グリコール鎖とアンモニウム塩を有するポリオルガノシ
ロキサン(特開平7−33870)等の高分子化合物を
提案してきた。
促進剤のうちジメチルスルホキシド、1-ドデシル-2-
ピロリドン、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オ
ン、尿素等の低分子化合物は皮膚に対する毒性や刺激性
がある点で実際の使用に際しては問題を含んでいた。一
方、本発明者らが提案している上記の高分子化合物はい
ずれも良好な促進効果を有し、また高分子なるが故に皮
膚内部に浸透せず低毒性、低刺激性を併せ持っている。
特に、片末端にピリジニウム塩、アンモニウム塩または
カルボン酸残基を有するポリオルガノシロキサンは、生
体に対して不活性なポリシロキサン鎖からなるため極め
て低毒性、低刺激性である。しかしながら、本発明者ら
が提案してきたこれらのポリシロキサン系促進剤は脂溶
性薬物の経皮吸収においては極めて効果的であるが、水
溶性薬物の場合には促進効果が半減するなど、促進剤と
して使用できる薬物が限られるという点で課題を残して
いる。また、別のタイプの極性基を有する低毒性のポリ
シロキサン系経皮吸収促進剤が見い出せれば、経皮吸収
システムに応用できる薬物の使用範囲がさらに広がる可
能性がある。
リジニウム塩やアンモニウム塩、あるいはカルボン酸残
基以外の極性基を有するポリシロキサン系促進剤につい
て鋭意検討した結果、糖残基を片末端に有する新規なオ
ルガノシロキサン化合物が合成できること、該オルガノ
シロキサン化合物が優れた経皮吸収促進作用を示すこと
を見出し、本発明を完成するに至った。
は酸素原子または硫黄原子、R1〜R4は同一もしくは異
なってもよく炭素数1〜6のアルキル基、R5は炭素数
1〜20のアルキル基、nは0、1または2の整数、p
は3〜6の整数、mは1以上の整数である。)で表され
る糖残基を有するオルガノシロキサン化合物、および下
記一般式(II)
1〜R4は同一もしくは異なってもよく炭素数1〜6のア
ルキル基、R5は炭素数1〜20のアルキル基、nは
0、1または2の整数、pは3〜6の整数、mは1以上
の整数である。)で表される糖残基を有するオルガノシ
ロキサン化合物よりなる薬物の経皮吸収促進剤に関する
ものである。
置換基のうちアシル基としては、ホルミル基、アセチル
基、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリクロ
ロアセチル基、トリフルオロアセチル基、メトキシアセ
チル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル
基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキ
サノイル基等を例示することができるが、合成の簡便さ
からこれらのうちアセチル基が最も好ましい。
R4で表される炭素数1〜6のアルキル基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、イソプロピル基、t−ブチル基等を例
示することができる。また、R5で表される炭素数1〜
20のアルキル基としては、上述の炭素数1〜6のアル
キル基の他、炭素数7〜20の直鎖状または分岐状のア
ルキル基を挙げることができる。ただし、本発明の前記
一般式(II)で表される片末端に糖残基を有するオル
ガノシロキサン化合物を経皮吸収促進剤として用いる場
合には、該化合物のシロキサン成分の重合度mが3以上
であってなおかつ上記アルキル基R1〜R5がいずれも炭
素数3以下のアルキル基、特にメチル基であるものが合
成の簡便さおよび該化合物の特性を生かす上で好まし
い。また、該化合物のシロキサン成分の重合度mが1ま
たは2の場合には、経皮吸収促進効果の点で、上記アル
キル基R 1〜R4がいずれも炭素数3以下のアルキル基で
あってなおかつアルキル基R5が炭素数6〜20、とく
に10〜20の比較的長いアルキル基であるものが好ま
しい。
ガノシロキサン化合物のうちRがアシル基のものは、例
えば、以下に述べる方法により製造することができる。
すなわち、下記一般式(III)
たは硫黄原子、nは0、1または2の整数、pは3〜6
の整数である。)で表されるアルケニル基を有する糖誘
導体と、下記一般式(IV)
もよく炭素数1〜6のアルキル基、R 5は炭素数1〜2
0のアルキル基、mは1以上の整数である。)で表され
る片末端にSi−H結合を有するシロキサン化合物と
を、ヒドロシリル化触媒存在下反応させることにより、
前記一般式(I)で表されるオルガノシロキサン化合物
のうちRがアシル基のものを合成することができる。
ては、白金、白金−炭素、塩化白金酸、白金−1,3-ジビ
ニルテトラメチルジシロキサン錯体、ジ(シアノフェニ
ル)プラチナムジクロリドおよびジシクロペンタジエニ
ルプラチナムジクロリドなどの白金系触媒を用いるのが
最も一般的であるが、その他にもパラジウムやロジウム
を含む金属錯体が使用可能である。例えば、(Ph3P)4
Pd、(Ph3P)2PdCl2、(PhCN)2PdCl2、
(Ph3P)3RhCl,(Ph2PH)2RhCl,(Ph
3P)2(CO)RhCl, [(C2H5)3P]2(CO)RhC
lなどを触媒として用いることができる。用いる触媒の
量は、前記一般式(IV)で表されるアルケニル基を有
する糖誘導体に対して通常1/100〜1/5000当
量程度で充分である。また、この反応は溶媒中で行うの
が好ましく、溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トル
エン、アセトン、クロロホルム、ジクロロメタン、トリ
クロロエチレン、テトラヒドロフラン等を用いることが
できる。反応温度は通常40℃〜100℃の温度範囲で
行い、またアルゴンや窒素等の不活性気体雰囲気下で行
うのが好ましい。
ノシロキサン化合物のうちRがアシル基のものでシロキ
サン成分の重合度が1または2でありかつR5で表され
るアルキル基が炭素数3以上のアルキル基である場合に
は、上述の製造方法の他に、前記一般式(III)で表
されるアルケニル基を有する糖誘導体と、下記一般式
(V)
もよく炭素数1〜6のアルキル基、m’は1または2の
整数である。)で表される両末端にSi−H結合を有す
るシロキサン化合物とを同様なヒドロシリル化触媒存在
下反応させ、次いで下記一般式(VI)
基である。)で表されるアルケニル化合物と反応させる
ことにより製造することができる。また、上述の製造方
法において、前記一般式(VI)で表されるアルケニル
化合物と、前記一般式(V)で表される両末端にSi−
H結合を有するシロキサン化合物とヒドロシリル化触媒
存在下、先に反応させ、次いで前記一般式(III)で
表されるアルケニル基を有する糖誘導体と反応させるこ
とによっても、目的とする前記一般式(I)で表される
オルガノシロキサン化合物のうちRがアシル基でシロキ
サン成分の重合度が1または2でありかつR5で表され
るアルキル基が炭素数3以上のアルキル基である化合物
を製造することも可能である。これらの反応を効率よく
行うためには、上記の各々の方法の第一段階において、
前記一般式(V)で表わされる両末端にSi−H結合を
有するシロキサン化合物が前記一般式(III)または
(VI)で表わされる化合物に対して、少なくとも2当
量以上になるように過剰に混合することが好ましい。ま
た、第二段階において前記一般式(VI)または(II
I)で表されるアルケニル化合物と反応させる際には、
過剰に用いた前記一般式(V)で表されるシロキサン化
合物の未反応分を除去して行うことが好ましい。ここで
用いられる前記一般式(V)で表されるシロキサン化合
物および前記一般式(VI)で表されるアルケニル化合
物の多くは市販されている。
ノシロキサン化合物のうちRが水素原子のもの、すなわ
ち前記一般式(II)で表されるオルガノシロキサン化
合物は、前記一般式(I)で表されるオルガノシロキサ
ン化合物のうちRがアシル基のものをそのアシル基に応
じた適当な塩基と反応させ加水分解することにより製造
することができる。(例えば、"Protective Groups in
Organic Synthesis",John Wiley & Sons, New York, 19
81年, p.88-104 参照。)この反応において用いられる
塩基としては、アンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リチウ
ムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキ
シド、カリウムt−ブトキシド等の弱塩基性化合物が好
適に用いられる。また、この反応は溶媒中で行うのが好
ましく、溶媒としては、メタノール、エタノール、アセ
トン、クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエチ
レン、テトラヒドロフラン等、およびそれらの混合溶媒
を用いることができる。反応温度は通常0℃〜80℃の
温度範囲が好ましい。
ル基を有する糖誘導体は、後に参考例として示すよう
に、下記一般式(VII)
される基またはフッ素以外のハロゲン原子、nは0、1
または2の整数である。)で表される糖誘導体を出発原
料として公知の方法により製造することができる。(例
えば、R. L. Whistler他編, "Methods in Carbohydrate
Chemistry", Vol.II, Academic Press, New York, 196
3年;G. Jonas他, Acta Polym., Vol.45, p.14-20, 199
1年;T. Takano他, Carbohydrate Res., Vol.203, p.34
1-342, 1990年;S. Saito他, Chem. Pharm. Bull., Vo
l.33, p.503-508, 1985年、等参照。)
表される糖誘導体の一部は市販されている。市販されて
いるものとしては、例えば、α−D−グルコースペンタ
アセテート、β−D−グルコースペンタアセテート、α
−D−グルコピラノシルブロミドテトラアセテート、β
−D−ガラクトースペンタアセテート、D−ガラクトー
スペンタピバレート、α−D−セルビオースオクタアセ
テート等が挙げられる。また、市販されていないものに
ついても、α−D−グルコース、β−D−グルコース、
D−(+)−ガラクトース、D−(+)−セルビオー
ス、D−(+)−ラクトース、D−(+)−マンノー
ス、D−(+)−マルトトリオース等の市販の糖化合物
から、例えば上記の文献に示されているような公知の方
法により合成することができる。
i−H結合を有するシロキサン化合物の一部も市販され
ており(チッソ(株)製サイラプレーンFM−01シリ
ーズ、あるいはペンタメチルジシロキサン等)、また市
販されていないものについては、参考例として後記した
ように、例えば、下記一般式(VIII)
ってもよく炭素数1〜6のアルキル基、R5は炭素数1
〜20のアルキル基である。)で表されるシラノール化
合物を強塩基と反応させてシラノレートアニオンを形成
させた後、これを開始剤として、下記一般式(IX)
ってもよく炭素数1〜6のアルキル基である。)で表さ
れるシクロトリシロキサン化合物と反応させ、さらに下
記一般式(X)
なってもよく炭素数1〜6のアルキル基である。)で表
されるクロロシラン化合物を用いて反応を停止させるこ
とにより製造できる。
は、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブ
チルリチウム、t−ブチルリチウム、フェニルリチウ
ム、リチウムジイソプロピルアミド、ビストリメチルシ
リルリチウムアミド等の有機リチウム化合物、水素化ナ
トリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、
ヨウ化メチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム、
臭化フェニルマグネシウム等のグリニャール化合物等を
例示することができる。これらの強塩基は通常原料の前
記一般式(VIII)で表されるシラノール化合物に対
してほぼ1当量用いる。反応温度は−80℃から室温ま
での比較的低温で行うことが副反応を抑える点で好まし
い。また、本反応は、有機溶媒中で行うのが好ましくこ
こで用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン、ベンゼ
ン、トルエン、ヘキサン、クロロホルム、四塩化炭素等
が好適に用いられる。さらに、この反応はアルゴンや窒
素等の不活性ガス雰囲気下で行うのが望ましい。
III)で表されるシラノール化合物を用いずに、メチ
ルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチ
ウム、t−ブチルリチウム等のアルキルリチウム化合物
を開始剤として、同様に、前記一般式(IX)で表され
るシクロシロキサン化合物および前記一般式(X)で表
されるクロロシラン化合物を順次反応させることによ
り、前記一般式(IV)で表される片末端にSi−H結
合を有するシロキサン化合物をより簡便に合成すること
もできる。なお、この場合、前記一般式(IV)中R3
〜R5で表される置換基のうち、2個は前記一般式(V
III)中のR1およびR2と同一、1個はここで用いた
アルキルリチウム化合物のアルキル基と同一となる。
化合物としては、例えば、トリメチルシラノール、トリ
エチルシラノール、トリプロピルシラノール、トリイソ
プロピルシラノール、トリブチルシラノール、トリペン
チルシラノール、トリヘキシルシラノール、メチルジエ
チルシラノール、ジメチルエチルシラノール、ジメチル
プロピルシラノール、ジメチルイソプロピルシラノー
ル、ジメチルブチルシラノール、ジメチルイソブチルシ
ラノール、ジメチル−t−ブチルシラノール、ジメチル
ペンチルシラノール、ジメチルヘキシルシラノール、ジ
メチルヘプチルシラノール、ジメチルオクチルシラノー
ル、ジメチルノニルシラノール、ジメチルデシルシラノ
ール、ジメチルウンデシルシラノール、ジメチルドデシ
ルシラノール、ジメチルトリデシルシラノール、ジメチ
ルテトラデシルシラノール、ジメチルペンタデシルシラ
ノール、ジメチルヘキサデシルシラノール、ジメチルヘ
プタデシルシラノール、ジメチルオクタデシルシラノー
ル、ジメチルノナデシルシラノール、ジメチルエイコサ
ニルシラノール等が挙げられる。
マーとなる前記一般式(IX)で表されるシクロトリシ
ロキサン化合物としては、ヘキサメチルシクロトリシロ
キサン、ヘキサエチルシクロトリシロキサン、ヘキサプ
ロピルシクロトリシロキサン、ヘキサイソプロピルシク
ロトリシロキサン、ヘキサブチルシクロトリシロキサ
ン、ヘキサペンチルシクロトリシロキサン、ヘキサヘキ
シルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−
1,3,5−トリエチルシクロトリシロキサン、1,
3,5−トリメチル−1,3,5−トリ−t−ブチルシ
クロトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,
3,5−トリプロピルシクロトリシロキサン、1,3,
5−トリメチル−1,3,5−トリヘキシルシクロトリ
シロキサン等を例示することができ、これらの一部は市
販されている。また、これらのシクロトリシロキサン化
合物はこの反応に際して2種類以上の混合物を用いても
よい。
されるクロロシラン化合物としては、ジメチルクロロシ
ラン、ジエチルクロロシラン、ジプロピルクロロシラ
ン、ジブチルクロロシラン、ジヘキシルクロロシラン、
メチルエチルクロロシラン、メチルプロピルクロロシラ
ン、メチルブチルクロロシラン、メチルペンチルクロロ
シラン、メチルヘキシルクロロシラン等を例示すること
ができる。
ノシロキサン化合物のうちRがアシル基でありXが硫黄
原子であるものについては、前記一般式(III)で表
されるアルケニル基を有する糖誘導体と前記一般式(I
V)で表される片末端にSi−H基を有するシロキサン
化合物とのヒドロシリル化反応が好適に進行しない場合
があるので、その場合には例えば以下に示す方法が好適
に用いられる。すなわち、前記一般式(V)で表される
糖誘導体のうちY2がフッ素以外のハロゲン原子である
ものをチオ尿素と反応させることにより、下記一般式
(XI)
外のハロゲン原子、nは0、1または2の整数であ
る。)で表される糖化合物を合成し、これと下記一般式
(XII)
子、R1〜R4は同一もしくは異なってもよく炭素数1〜
6のアルキル基、R5は炭素数1〜20のアルキル基、
pは3〜6の整数、mは1以上の整数である。)で表さ
れる片末端にハロアルキル基を有するシロキサン化合物
と反応させることにより、前記一般式(I)で表される
オルガノシロキサン化合物のうちXが硫黄原子のものを
合成できる。(反応条件等については、例えば、S. Sai
to他, Chem. Pharm. Bull., Vol.33, p.503-508, 1985
年、等参照。)
表されるハロアルキル基を有するシロキサン化合物は、
例えば前述と同様に、前記一般式(VIII)で表され
るシラノール化合物を強塩基と反応させてシラノレート
アニオンを形成させた後、これを開始剤として、前記一
般式(IX)で表されるシクロトリシロキサン化合物と
反応させ、さらに下記一般式(XIII)
子、R1'およびR2'は同一もしくは異なってもよく炭素
数1〜6のアルキル基である。)で表されるクロロシラ
ン化合物を用いて反応を停止させることにより製造でき
る。停止剤として用いる前記一般式(XIII)で表さ
れるクロロシラン化合物としては、3−クロロプロピル
ジメチルクロロシラン、3−ブロモプロピルジメチルク
ロロシラン、3−ヨードプロピルジメチルクロロシラ
ン、4−クロロブチルジメチルクロロシラン、5−クロ
ロペンチルジメチルクロロシラン、6−クロロヘキシル
ジメチルクロロシラン、3−クロロプロピルジエチルク
ロロシラン、3−ブロモプロピルジプロピルクロロシラ
ン、3−クロロプロピルジブチルクロロシラン、3−ク
ロロプロピルジヘキシルクロロシラン、3−クロロプロ
ピルメチルエチルクロロシラン、3−クロロプロピルメ
チルプロピルクロロシラン、3−クロロプロピルメチル
イソプロピルクロロシラン、3−クロロプロピルメチル
−t−ブチルクロロシラン、3−クロロプロピルメチル
ブチルクロロシラン等を例示することができる。また、
このようにして得られる前記一般式(XII)で表され
るシロキサン化合物を前記一般式(XI)で表される糖
化合物と反応させる際にその反応性が低い場合には、そ
の末端ハロゲン原子を公知のハロゲン交換反応により臭
素原子またはヨウ素原子に変換することが好ましい。
(IX)で表されるシクロシロキサン化合物の量を調整
することにより、前記一般式(IV)で表される片末端
にSi−H結合を有するシロキサン化合物、前記一般式
(XII)で表される片末端にハロアルキル基を有する
シロキサン化合物、および前記一般式(I)あるいは
(II)で表される片末端に糖残基を有するオルガノシ
ロキサン化合物の重合度mをコントロールすることがで
きる。一方、この重合度mが1のものについては、前記
一般式(VIII)で表されるシラノール化合物と前記
一般式(X)または(XIII)で表されるクロロシラ
ン化合物を直接反応することにより得られる。また、こ
の重合度mを2以上とするためには、前記一般式(I
X)で表されるシクロシロキサン化合物の量を開始剤に
対して少なくとも1/3当量以上用いることが必要であ
る。ただし、この場合、前記一般式(I)、(II)、
(IV)および(XII)で表されるオルガノシロキサ
ン化合物は、それぞれ重合度mが異なるオルガノシロキ
サン化合物の混合物となるので、実測される重合度は平
均値バーm(1以上の実数)として表される。
するオルガノシロキサン化合物を本発明の薬物の経皮吸
収促進剤として用いる場合、その重合度が促進効果に大
きく影響する。高い促進効果を発現させるためには、用
いる薬物によっても異なるが、上記の重合度mまたは平
均重合度バーmが1〜50の範囲にあることが望まし
く、さらには1〜20の範囲にあることがより好まし
い。
残基を有するオルガノシロキサン化合物よりなる薬物の
経皮吸収促進剤は、投与すべき薬物と共に、水、アルコ
ール、プロピレングリコール等の溶剤に溶解したチンキ
剤、あるいは軟膏、クリーム基剤中に混合させた軟膏、
クリーム剤、さらにはポリマーフィルム中あるいは粘着
剤中に混入したテープ製剤等の任意の形態で使用するこ
とができる。本発明の経皮吸収促進剤の含有量は、その
使用形態により異なるが、一般に0.01重量%〜20
重量%、好ましくは0.05重量%〜5重量%であり、
少ない場合には吸収促進効果が小さくなり、多い場合に
は皮膚刺激性などの副作用が著しくなると共にかえって
薬物の放出が抑制される場合も生じる。また、本発明の
経皮吸収促進剤を上記のように投与すべき薬物と併用せ
ずに、あらかじめ本発明の経皮吸収促進剤の溶液を皮膚
に塗布した後に薬物を上記の製剤の形態で投与すること
によって薬物の経皮吸収促進効果を発現させることもで
きる。
あるいは動物用いずれの薬物であってもよく、例えば消
炎鎮痛剤としては、アセトアミノフェノン、アスピリ
ン、サリチル酸メチル、サリチル酸コリン、サリチル酸
グリコール、l−メントール、カンファー、メフェナム
酸、フルフェナム酸、アンチピリン、インドメタシン、
ジクロフェナック、ジクロフェナックナトリウム、アル
クロフェナック、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナ
プロキセン、プラノプロフェン、フェノプロフェン、フ
ェンプロフェン、フルルビプロフェン、インドプロフェ
ン、フェンチアザック、トルメチン、スプロフェン、ベ
ンザダック、ブフェキサマック、ピロキシカム、フェニ
ルブタゾン、オキシフェンブタゾン、クロフェゾン、ペ
ンタゾジン、メピリゾールなど;ステロイド系消炎剤と
しては、ヒドロコーチゾン、プレドニゾロン、デキサメ
サゾン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロン
アセトニド、フルドロコーチゾンアセテートなど;抗ヒ
スタミン剤ないし抗アレルギー剤としてはクロルフェニ
ラミン、グリチルリチン酸、ジフェンヒドラミン、ペリ
アクチンなど;局所麻酔剤としてはベンゾカイン、プロ
カイン、ジブカイン、リドカインなど;抗菌剤等として
は、クロルテトラサイクリンなどのテトラサイクリン
類、アンピシリンなどのペニシリン類、セファロチンな
どのセファロスポリン類、カナマイシンなどのアミノグ
リコシド類、エリスロマイシンなどのマクロライド類、
クロラムフェニコール、ヨード化合物、ニトロフラント
イン、ナイスタチン、アンホテリシン、フラジオマイシ
ン、スルホンアミド類、ピロールニトリン、クロトリマ
ゾール、ニトロフラゾンなど;抗高血圧剤としてはクロ
ニジン、α−メチルドーパ、レセルピン、シロシンゴピ
ン、レシナミン、シンナリジン、ヒドラジン、プラゾシ
ンなど;降圧利尿剤としてはテオフィリン、トリクロロ
メチアジド、フロセミド、トリバミド、メチクロチアジ
ド、ペンフルジド、ハイドロサイアザイド、スピロノラ
クトン、メトラゾンなど;強心剤としてはジギタリス、
ユビデカレノン、ドパミンなど;冠血管拡張剤としては
ニトログリセリン、イソソルビトール−ジナイトレー
ト、エリスリト−ルテトラナイトレート、ペンタエリス
リトールテトラナイトレート、ジピリダモール、ジラゼ
ブ、トラピジル、トリメタジジンなど;血管収縮剤とし
てはジヒドロエルゴタミン、ジヒドロエルゴトキシンな
ど;β−ブロッカーないし抗不整脈治療剤としてはピン
ドール、塩酸プロプラノロールなど;カルシウム拮抗剤
としてはジルチアゼム、ニフェジピン、ニカルジピン、
ベラパミル、ベンシクラン、ジラゼブなど;抗てんかん
剤としてはニトラゼパム、メプロバメート、フェニトイ
ンなど;抗めまい剤としてはイソプレナリン、ベタヒス
チン、スコポラミンなど;精神安定剤としてはジアゼパ
ム、ロラゼパム、フルニトラゼパム、フルフェナジンな
ど;催眠鎮静剤としてはフェノバルビタール、アモバル
ビタール、シクロバルビタールなど;筋弛緩剤としては
トリペリゾン、バクロフェン、タントロレンナトリウ
ム、シクロベンザピリンなど;自律神経用剤としてはア
トロピン、レボドパなど;呼吸器官用剤としてはコデイ
ン、エフェドリン、イソプロテレノール、デキストロメ
トルファン、オレシプレナリン、イプラトロピウムブロ
ミド、クロモグリク酸など;ホルモン剤ないし抗ホルモ
ン剤としてはコルチコトロピン、オキシトシン、バソプ
レシン、テストステロン、プロゲステロン、エストラジ
オール、唾液腺ホルモン、甲状腺ホルモン、副腎ホルモ
ン、カリクレイン、インシュリン、オキセンドロンな
ど;ビタミン剤としてはビタミンA,B,C,D,E,
Kおよびそれらの誘導体、カルシェフェロール類、メコ
バラミンなど;抗腫瘍剤としては5−フルオロウラシル
およびその誘導体、アドリアマイシン、クレスチン、ピ
シバニール、アンシタビン、シタラビンなど;酵素類と
してはウロキナーゼなど;漢方薬ないし生薬エキスとし
ては、甘草、アロエ、紫根など;抗潰瘍剤としてはアラ
ントイン、アルジオキサ、アルクロキサなど;その他プ
ロスタグランジン類、糖尿病治療剤などを挙げることが
できる。これらの薬物は必要に応じ、二種以上を併用す
ることもできる。
製剤は、人体の各部位の皮膚、粘膜(口腔、鼻腔、直
腸、膣)に、目的に応じて必要量を塗布し適用する事が
できる。例えば、外傷、皮膚潰瘍、筋肉痛、関節炎等に
対する局所的治療のためであれば、直接患部ないしその
付近に、また体内の器官等に対する全身的治療のためで
あれば、薬物吸収されやすい部位(例:角質の発達して
いない部位)に適用するのが好ましい。なお、化粧用と
して使用する場合は、上記製剤をそのままあるいは上記
薬物から選択したものないし公知の化粧成分を配合した
ものを、皮膚の洗浄、パック、日焼けや肌荒れの対策、
モイスチャーライジングなどの目的で使用することがで
きる。
例によりさらに詳細に説明する。ただし、本発明がこれ
らに限定されるものではないことはもちろんである。な
お、以下に示す反応式および文中、Acはアセチル基、
D3はヘキサメチルシクロトリシロキサンを表わす。
ンタアセテート11.8g(38.0mmol)を無水塩化メチレン100
mlに溶解しアリルアルコール13.0mlを添加した後、0℃
に冷却し三フッ化ホウ素エーテラート23.4ml(95.1mmol)
を滴下して0℃に保ったまま5時間反応させた。溶媒を
留去した後、酢酸エチルに溶解しこの溶液を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液および飽和食塩水にて洗浄して、有
機相を分取し無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した。溶媒
を留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(流出
溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/3)にて精製し、
目的とする上記式(1)で表される1-アリロキシ-β-D
-グルコーステトラアセテート4.42g(収率:37.6%)を得
た。なお、その構造は1H−NMR、IRおよびMAS
Sスペクトルにより確認した。
2(3H,s), 2.05(3H, s), 2.09(3H, s),3.69(1H, m), 4.1
0(2H, m), 4.16(1H, d), 4.26(1H, dd), 4.35(1H, dd
t), 4.56(1H, d), 5.03(1H, dd), 5.10(1H, t), 5.21(1
H, t), 5.19-5.30(2H, dd), 5.85(1H, m). IRν(KBr, cm-1);3010, 2400, 1750(C=O), 1640, 152
0, 1410, 1380, 1215, 1040, 920, 750, 660. MASS(m/e);381(M+-1), 347(M+-Allyl), 331, 315, 28
7, 268, 243, 200, 169,157.
mlにトリメチルシラノール(TMS)を表1記載の量そ
れぞれ溶解し、この溶液に等モルのn−ブチルリチウム
ヘキサン溶液(1.6mol/l)を0℃で加え、1時間攪拌し
た。さらに、表1記載の量のD 3をテトラヒドロフラン1
0mlにそれぞれ溶解した溶液を加え、室温下一晩攪拌し
た。さらに、TMSに対して約1.5当量のジメチルクロ
ロシランを加えさらに2時間攪拌した。溶媒を溜去後、
水を加え酢酸エチルで抽出した。有機相を無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、溶媒を溜去し、150℃で3時間真空乾
燥したところ、表1記載の量の片末端にSi−H基を有
するポリジメチルシロキサン(2)を無色粘性液体とし
て得た。なお、その構造は1H−NMRおよびIRスペ
クトルにより確認した。また、1H−NMRスペクトル
から得られたポリジメチルシロキサンの平均重合度は表
1記載の通りであった。
H, s), 0.18(6H, d), 4.70(1H, quint.). IRν(KBr, cm-1);2950, 2900, 2120(Si-H), 1440, 141
0, 1380, 1260(Si-C), 1100-1020(SiOSi), 910, 840, 8
00.
ペンタメチルジシロキサン(PMDS)または参考例2
〜5で得られたポリジメチルシロキサン(2)をそれぞ
れ表2記載の量秤り取り、アルゴン雰囲気下テトラヒド
ロフラン約20mlに溶解した。この溶液に、ジシクロペン
タジエニルプラチナムジクロリド(DPPC)0.3mgを
加え、70℃にて2時間攪拌した。溶媒を留去後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(流出溶媒:ヘキサン/
酢酸エチル=10/1)にて精製し、目的とする上記式
(3)で表されるシロキサン化合物をそれぞれ表2記載
の量得た。なお、その構造は1H−NMRおよびIRス
ペクトルにより確認した。また、1H−NMRスペクト
ルから得られたシロキサン化合物の平均重合度は表2記
載の通りであった。
s), 0.50(2H, m), 1.59(2H, m), 2.00(3H, s), 2.02(3
H, s), 2.03(3H, s), 2.08(3H, s), 3.43, 3.84(2H, dd
t), 3.69(1H, ddd), 4.13(1H, dd), 4.27(1H, dd), 4.5
0(1H, d), 4.99(1H, dd), 5.09(1H, t), 5.20(1H, t). IRν(KBr, cm-1);2850, 1760(C=O), 1410, 1360, 1260
(Si-C), 1220, 1100-1010(SiOSi), 810, 700.
(3)をそれぞれ表3記載の量秤り取り、テトラヒドロ
フラン約5mlおよびメタノール約5mlの混合溶媒に溶解
した。この溶液に、ナトリウムメトキシドのメタノール
溶液(1mol/l)を表3記載の量加え、0℃にて1.5時間攪
拌した。次に塩酸を加えて中和し溶媒を留去後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(流出溶媒:塩化メチレ
ン/メタノール=20/1)にて精製し、目的とする上
記式(4)で表されるシロキサン化合物をそれぞれ表3
記載の量得た。なお、その構造は1H−NMRおよびI
Rスペクトルにより確認した。また、1H−NMRスペ
クトルから得られたシロキサン化合物の平均重合度は表
3記載の通りであった。
s), 0.53(2H, m), 1.65(2H, m), 2.17(1H, bs), 2.64(1
H, bs), 2.94(1H, bs), 3.01(1H, bs), 3.36(1H, t),
3.38(1H,m), 3.50, 3.84(2H, ddt), 3.57(1H, t), 3.59
(1H, t), 3.80-3.94(2H, bs), 4.30(1H, d). IRν(KBr, cm-1);3400(O-H), 2950, 1730, 1640, 141
0, 1360, 1260(Si-C), 1100-1010(SiOSi), 800, 710, 6
70.
アセテート10.6g(25.8mmol)と、チオ尿素2.35g(30.9mmo
l)とをアセトン50mlに溶解し、還流下で1時間半攪拌
し、氷浴で冷却して析出した固形物を濾取した。減圧乾
燥した後、目的とする上記式(5)で表される糖化合物
を5.99g(収率:47.7%)得た。なお、その構造は1H−N
MR、IRおよびMASSスペクトル、および元素分析
により確認した。
1(3H, s), 2.04(3H, s), 2.07(3H, s), 4.06(1H, ddd),
4.19 (2H, ddd), 5.08(1H, t), 5.08(1H, t), 5.28(1
H, t),5.37 (1H, d). IRν(KBr, cm-1);3250(NH2), 3050, 2700, 2100, 1750
(C=O), 1655, 1540, 1425, 1370, 1250, 1220, 1140, 1
060, 1035, 960, 910, 890, 870, 810. MASS(m/e);407(M+-Br), 331(M+-SC(NH2)(NH2Br)), 16
7, 77, 43(COCH3). 元素分析結果(C15H23N2O9BrS, 487.31); 理論値;C:36.97%, H:4.76%, N:5.75%, S:6.58%, Br:16.40%. 計算値;C:37.01%, H:4.72%, N:5.75%, S:6.36%, Br:16.39%.
mlにトリメチルシラノール1.23ml(11.1mmol)を溶解し、
この溶液にn−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.6mol/l)
6.72ml(11.1mmol)を0℃で加え、1時間攪拌した。さら
に、4.93g(22.2mmol)のD3をテトラヒドロフラン10mlに
溶解した溶液を加え、室温下で一晩攪拌した。さらに、
この反応溶液に3−クロロプロピルジメチルクロロシラ
ン2.18ml(13.3mmol)を加えさらに2時間攪拌した。溶媒
を溜去後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機相を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を溜去し、150℃で3
時間真空乾燥したところ、片末端に3−クロロプロピル
基を有するポリジメチルシロキサン(6)7.17gを無色
粘性液体として得た。なお、その構造は1H−NMRお
よびIRスペクトルにより確認した。また、1H−NM
Rスペクトルから得られたポリジメチルシロキサンの平
均重合度バーmは6.3であった。
s), 0.64(2H, m), 1.81(2H, m), 3.51(2H, t). IRν(KBr, cm-1);2950, 1940, 1720, 1590, 1410, 126
0(Si-C), 1100-1000(SiOSi), 860-780.
キサン(6)7.15およびヨウ化ナトリウム8.69g(58.0mm
ol)を2−ブタノン20mlに溶解し、還流下2日間攪拌し
た。溶媒を溜去後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有
機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を溜去し、80
℃で2時間真空乾燥したところ、片末端に3−ヨードプ
ロピル基を有するポリジメチルシロキサン(7)6.53g
を無色粘性液体として得た。なお、その構造は1H−N
MRおよびIRスペクトルにより確認した。また、1H
−NMRスペクトルから得られたポリジメチルシロキサ
ンの平均重合度バーmは6.2であった。
s), 0.64(2H, m), 1.66(2H, m), 3.19(2H, t). IRν(KBr, cm-1);2950, 1940, 1720, 1590, 1410, 126
0(Si-C), 1100-1000(SiOSi), 860-780.
g、参考例7で得られたポリジメチルシロキサン(7)
3.00g、炭酸カリウム295mg(2.14mmol)および亜硫酸水素
ナトリウム222mg(2.14mmol)をそれぞれ秤り取り、アル
ゴン雰囲気下アセトン60mlに溶解した。この溶液を還流
下一晩攪拌した。溶媒を留去後、水を加え塩化メチレン
で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶
媒を溜去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(流
出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製し、
目的とする上記式(8)で表されるシロキサン化合物を
1.50g得た。なお、その構造は1H−NMRおよびIRス
ペクトルにより確認した。また、1H−NMRスペクト
ルから得られたシロキサン化合物の平均重合度バーmは
6.5であった。
s), 0.63(2H, m), 1.65(2H, m), 2.00(3H, s), 2.02(3
H, s), 2.04(3H, s), 2.07(3H, s), 2.68(2H, m), 3.69
(1H, ddd), 4.12(1H, dd), 4.26(1H, dd), 4.48(1H,
d), 5.03(1H, t), 5.09(1H, t), 5.22(1H, t). IRν(KBr, cm-1);2970, 1750(C=O), 1440, 1410, 137
0, 1260(Si-C), 1210, 1100-1030(SiOSi), 910, 840, 8
00.
(8)1.45g(1.57mmol)をテトラヒドロフラン7mlおよ
びメタノール7mlの混合溶媒に溶解した。この溶液に、
ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(1mol/l)を0.31
ml(0.31mmol)加え、0℃にて1.5時間攪拌した。次に塩
酸を加えて中和し溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(流出溶媒:塩化メチレン/メタノール
=20/1)にて精製し、目的とする上記式(9)で表
されるシロキサン化合物を0.93g得た。なお、その構造
は1H−NMRおよびIRスペクトルにより確認した。
また、1H−NMRスペクトルから得られたシロキサン
化合物の平均重合度バーmは6.5であった。1 H-NMRδ(CDCl3, ppm);0.05((6m+9)H, s), 0.65(2H,
m), 1.67(2H, m), 2.41(1H, t), 2.49(1H, bs), 2.68(1
H, bs), 2.71(2H, dt), 2.84(1H, bs), 3.35(1H,dt),
3.42(1H, m), 3.60(2H, m), 3.85(1H, m), 3.92(1H,
m), 4.35(1H, d). IRν(KBr, cm-1);3400(O-H), 2950, 2900, 1720, 141
0, 1260(Si-C), 1100-1020(SiOSi), 840, 800.
ースオクタアセテート(β体含有率約70%)8.36g(β
体:約8.9mmol)を無水塩化メチレン60mlに溶解しアリル
アルコール3.0ml(44mmol)を添加した後、-30℃に冷却し
三フッ化ホウ素エーテラート5.6ml(44mmol)を滴下して
0℃にて5時間半反応させた。溶媒を留去した後、酢酸
エチルに溶解しこの溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液および飽和食塩水にて洗浄して、有機相を分取し無水
硫酸ナトリウムを加え乾燥した。溶媒を留去後、上記式
(10)で表される1-アリロキシ-β-D-セルビオース
ヘプタアセテート7.94gを粗生成物として得た。
成物1.65gおよび参考例4で得られたポリジメチルシロ
キサン(2)2.12gをそれぞれ秤り取り、アルゴン雰囲
気下テトラヒドロフラン40mlに溶解した。この溶液に、
ジ(シアノフェニル)プラチナムジクロリド1.2mgを加
え4時間還流した。溶媒を留去後、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(流出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=
1/1)にて精製し、目的とする上記式(11)で表さ
れるシロキサン化合物を2.08g得た。なお、その構造は1
H−NMRおよびIRスペクトルにより確認した。ま
た、1H−NMRスペクトルから得られたシロキサン化
合物の平均重合度は10.5であった。
s), 0.49(2H, m), 1.60(2H, m), 1.98(3H, s), 2.01(3
H, s), 2.02(3H, s), 2.03(3H, s), 2.08(3H, s), 2.12
(3H, s),3.41, 3.79(2H, ddt), 3.62(1H, ddd), 3.81(1
H, m), 4.07(2H, m), 4.43(4H, m), 4.91(2H, m), 5.14
(3H, m). IRν(KBr, cm-1);2960, 2340, 1742(C=O), 1368, 1255
(Si-C), 1230, 1158, 1090-1018(SiOSi), 900, 837, 79
6.
(11)0.50gをメタノール5mlに溶解した。この溶液
に、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(1mol/l)を
0.17ml加え、0℃にて6時間攪拌した。次に塩酸を加え
て中和し溶媒を留去後、逆相シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(流出溶媒:メタノール)にて精製し、目的
とする上記式(12)で表されるシロキサン化合物を0.
22g得た。なお、その構造は1H−NMR、13C−NMR
およびIRスペクトルにより確認した。また、1H−N
MRスペクトルから得られたシロキサン化合物の平均重
合度は10.9であった。
s), 0.60(2H, m), 1.67(2H, m), 3.23(1H, t, J=8.92H
z), 3.25(1H, t, J=8.23Hz), 3.28-3.33(1H, m), 3.34-
3.39(1H,m), 3.37(1H, t, J=9.11Hz), 3.39(1H, t, J=
4.05Hz), 3.51(1H, t, J=9.05Hz),3.53(1H, t), 3.58(1
H, t), 3.66(1H, dd, J=11.83, 5.67Hz), 3.84(1H, t,
J=7.55Hz), 3.88(1H, d, J=9.69Hz), 3.85-3.91(1H,
m), 4.29(1H, d, J=7.83Hz),4.42(1H, d, J=7.84Hz).13 C-NMRδ(CDCl3, ppm);0.47(CH3), 13.17(CH2), 22.7
3(CH2), 60.00(C-6), 60.53(C-6'), 69.48(C-4'), 71.7
6(CH2), 72.93(C-2'), 73.05(C-2), 74.53(C-3),74.58
(C-5), 75.96(C-3'), 76.21(C-5'), 78.88(C-4), 102.3
1(C-1), 102.72(C-1'). IRν(KBr, cm-1);3400(O-H), 2970, 1740, 1630, 140
0, 1260(Si-C), 1100-1000(SiOSi), 800.
サン3.60ml(20.3mmol)および1-ドデセン0.45ml(2.03mmo
l)を混合し、ジ(シアノフェニル)プラチナムジクロリ
ド0.96mgを加え60℃にて2時間攪拌した。減圧下にて過
剰量のテトラメチルジシロキサンを留去した後系内をア
ルゴン置換し、参考例1で得られた化合物(1)0.79g
(2.03mmol)をテトラヒドロフラン5mlに溶解した溶液を
加え再び60℃にて2時間攪拌した。溶媒を留去後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(流出溶媒:ヘキサン
/酢酸エチル=5/1)にて精製し、目的とする上記式
(13)で表されるジシロキサン化合物0.88gを無色油
状物として得た。なお、その構造は1H−NMR、IR
およびMassスペクトルにより確認した。
47(4H, m), 0.86(3H, t), 1.23(20H,s), 1.58(2H, m),
1.98(3H, s), 2.00(3H, s), 2.01(3H, s), 2.06(3H,
s), 2.08(3H, s), 2.12(3H, s), 3.40, 3.82(2H, ddt),
3.67(1H, ddd), 4.13(1H, dd),4.27(1H, dd), 4.48(1
H, d), 4.97(1H, dd), 5.07(1H, t), 5.19(1H, t). IRν(KBr, cm-1);2960, 2850, 1750(C=O), 1550, 145
0, 1410, 1360, 1260(Si-C), 1220, 1160, 1100-1020(S
iOSi), 900, 830. Mass(m/e, SIMS);691(M++1), 631, 575, 521, 345, 33
1.
(13)0.87gをテトラヒドロフラン4mlおよびメタノ
ール4mlの混合溶媒に溶解した。この溶液に、ナトリウ
ムメトキシドのメタノール溶液(1mol/l)を0.13ml加え、
0℃にて1.5時間攪拌した。次に塩酸を加えて中和し溶
媒を留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(流
出溶媒:酢酸エチル)にて精製し、目的とする上記式
(14)で表されるジシロキサン化合物0.61gを無色ワ
ックス状固体として得た。なお、その構造は1H−NM
R、IRおよびMassスペクトルにより確認した。
47(4H, m), 0.82(3H, t), 1.20(20H,s), 1.58(2H, m),
1.93(1H, t), 2.35(1H, m), 2.50(1H, m), 2.61(1H,
m), 3.33(2H, m), 3.40, 3.82(2H, m), 3.55(2H, m),
3.80(2H, m), 4.28(1H, d). IRν(KBr, cm-1);3500(O-H), 3000, 2950, 1480, 140
0, 1270(Si-C), 1100-1020(SiOSi), 860, 810. Mass(m/e, SIMS, 3-NBA+NaCl);545(M++23), 454, 301,
267, 219.
効断面積:0.95cm2)にウサギ(日本白ウサギ、オス、
2.8-3.0Kg)腹部剥離皮膚をはさみ、ドナー部に抗炎症
剤アンチピリン20mg、および実施例6〜10または12
で得られた(4)または(9)で表される構造の糖残基
を有するシロキサン化合物(経皮吸収促進剤)(2wt.
%)をそれぞれ含む、エチルアルコール50%水溶液を2m
l入れ、レセプター部にpH=7.4に調整したリン酸緩衡液
を2ml入れた。ウォータージャケット内に37℃の恒温水
を循環させ、温度を一定に保った。両チャンバーを攪拌
下6時間後および12時間後にレセプター部よりサンプ
リングし、高速液体クロマトグラフィーにより透過した
アンチピリンの定量を行った。各々の経皮吸収促進剤を
用いて得られた透過測定結果を表4に示す。また、これ
らの経皮吸収促進剤を加えない場合を表4中比較例1と
して示す。表4から判るように、これらの糖残基を有す
るシロキサン化合物は、アンチピリンのような水溶性薬
物に対して優れた経皮吸収促進効果を示すことが明らか
となった。さらに、測定後のウサギ腹部剥離皮膚のドナ
ー部側表面を観察したところいずれも変色などは見られ
ず、測定前の状態からまったく変化していないことを確
認した。
効断面積:0.95cm2)にウサギ(日本白ウサギ、オス、
2.8-3.0 Kg)腹部剥離皮膚をはさみ、ドナー部に疎水性
薬物である抗炎症剤インドメタシン20mgおよび実施例1
2で得られた(9)で表される構造の糖残基を有するシ
ロキサン化合物(経皮吸収促進剤)(2wt.%)を含むエ
チルアルコール50%水溶液を2ml入れ、レセプター部に
pH=7.4に調整したリン酸緩衝液を2ml入れた。ウォー
タージャケット内に37℃の恒温水を循環させ、温度を一
定に保った。両チャンバーを攪拌下6時間および12時
間後にレセプター部よりサンプリングし、高速液体クロ
マトグラフィーにより透過したインドメタシンの定量を
行った。この経皮吸収促進剤を用いて得られた透過測定
結果を表5に示す。また、経皮吸収促進剤を加えない場
合を表5中比較例2として示す。表5から判るように、
この糖残基を有するシロキサン化合物は、インドメタシ
ンのような疎水性薬物に対しても優れた経皮吸収促進効
果を示すことが明らかとなった。さらに、測定後のウサ
ギ腹部剥離皮膚のドナー部側表面を観察したところ変色
などは見られず、測定前の状態から全く変化していない
ことを確認した。
効断面積:0.95cm2)にラット(Crj:CD(SD)
ラット、オス、6週齢)腹部剥離皮膚をはさみ、ドナー
部に抗炎症剤アンチピリン20mg、および実施例9で得ら
れた(4)で表される構造の糖残基を有するシロキサン
化合物(経皮吸収促進剤)を、0.5wt.%、1.0wt.%、1.
5wt.%、2.0wt.%それぞれ含有するエチルアルコール50
%水溶液を2ml入れ、レセプター部にpH=7.4に調整した
リン酸緩衡液を2ml入れた。ウォータージャケット内に
37℃の恒温水を循環させ、温度を一定に保った。両チャ
ンバーを攪拌下6時間後および12時間後にレセプター
部よりサンプリングし、高速液体クロマトグラフィーに
より透過したアンチピリンの定量を行った。この経皮吸
収促進剤を上記の濃度それぞれ用いて得られた透過測定
結果を表6に示す。また、経皮吸収促進剤を加えない場
合を表6中比較例3として示す。表6から判るように、
いずれの促進剤濃度においても経皮吸収促進効果を示す
ことが判った。さらに、測定後のラット腹部剥離皮膚の
ドナー部側表面を観察したところいずれも変色などは見
られず、測定前の状態からまったく変化していないこと
を確認した。
効断面積:0.95cm2)にラット(Crj:CD(SD)
ラット、オス、6週齢)腹部剥離皮膚をはさみ、ドナー
部に抗炎症剤アンチピリン20mg、および実施例7〜1
0、16で得られた(4)または(14)で表される構
造の糖残基を有するシロキサン化合物(経皮吸収促進
剤)(1wt.%)をそれぞれ含む、エチルアルコール50%
水溶液を2ml入れ、レセプター部にpH=7.4に調整したリ
ン酸緩衡液を2ml入れた。ウォータージャケット内に37
℃の恒温水を循環させ、温度を一定に保った。両チャン
バーを攪拌下12時間後および24時間後にレセプター
部よりサンプリングし、高速液体クロマトグラフィーに
より透過したアンチピリンの定量を行った。各々の経皮
吸収促進剤を用いて得られた透過測定結果を表7に示
す。また、これらの経皮吸収促進剤を加えない場合を表
7中比較例4として示す。表7から判るように、これら
の糖残基を有するシロキサン化合物は、アンチピリンの
ような水溶性薬物に対して優れた経皮吸収促進効果を示
すことが明らかとなった。さらに、測定後のラット腹部
剥離皮膚のドナー部側表面を観察したところいずれも変
色などは見られず、測定前の状態からまったく変化して
いないことを確認した。
効断面積:0.95cm2)にラット(Crj:CD(SD)
ラット、オス、6週齢)腹部剥離皮膚をはさみ、ドナー
部に抗炎症剤アンチピリン20mg、および実施例7で得ら
れた(4)で表される構造の糖残基を有するシロキサン
化合物(経皮吸収促進剤)を、0.10wt.%、0.25wt.%、
0.50wt.%、1.00wt.%、2.00wt.%それぞれ含有するエ
チルアルコール50%水溶液を2ml入れ、レセプター部に
pH=7.4に調整したリン酸緩衡液を2ml入れた。ウォータ
ージャケット内に37℃の恒温水を循環させ、温度を一定
に保った。両チャンバーを攪拌下12時間後および24
時間後にレセプター部よりサンプリングし、高速液体ク
ロマトグラフィーにより透過したアンチピリンの定量を
行った。この経皮吸収促進剤を上記の濃度それぞれ用い
て得られた透過測定結果を表8に示す。また、経皮吸収
促進剤を加えない場合を表8中比較例5として示す。表
8から判るように、いずれの促進剤濃度においても経皮
吸収促進効果を示すことが判った。さらに、測定後のラ
ット腹部剥離皮膚のドナー部側表面を観察したところい
ずれも変色などは見られず、測定前の状態からまったく
変化していないことを確認した。
効断面積:0.95cm2)にラット(Crj:CD(SD)
ラット、オス、6週齢)腹部剥離皮膚をはさみ、ドナー
部に実施例7で得られた(4)で表される構造の糖残基
を有するシロキサン化合物(経皮吸収促進剤)(1wt.
%)を含むエチルアルコール50%水溶液を2ml入れ、レ
セプター部にpH=7.4に調整したリン酸緩衡液を2ml入れ
た。ウォータージャケット内に37℃の恒温水を循環さ
せ、温度を一定に保った。両チャンバー内を12時間攪
拌した後ドナー部の経皮吸収促進剤溶液を抜き取り、次
に抗炎症剤アンチピリン20mgのみを含むエチルアルコー
ル50%水溶液を2ml入れさらに攪拌を続けた。このよう
にドナー溶液を経皮吸収促進剤溶液から薬物溶液に入れ
替えてから12時間後および24時間後にレセプター部
よりサンプリングし、高速液体クロマトグラフィーによ
り透過したアンチピリンの定量を行った。透過測定結果
を表9に示す。また、上記の実験において経皮吸収促進
剤溶液の代わりにエチルアルコール50%水溶液を用いた
場合を表9中比較例6として示す。表9から判るよう
に、本発明の経皮吸収促進剤は、薬物と併用せずに薬物
の投与前に皮膚表面を促進剤溶液で前処理することによ
っても薬物の経皮吸収促進効果を発現することが判っ
た。さらに、測定後のラット腹部剥離皮膚のドナー部側
表面を観察したところいずれも変色などは見られず、測
定前の状態からまったく変化していないことを確認し
た。
次刺激性試験を行った。実施例7および10で得られた
(4)で表される構造の糖残基を有するシロキサン化合
物それぞれ0.5gを塗布したフランネルパッチ(6cm2)
をあらかじめ毛を剃ったウサギの背部に4時間閉鎖パッ
チし、パッチ除去後1時間後、24時間後、48時間
後、72時間後において皮膚表面を観察した。その結
果、いずれの場合でも皮膚表面には紅斑や浮腫などは認
められずこれらの化合物はウサギの皮膚に対して刺激が
ないと判断された。
サン化合物は、皮膚への刺激性、毒性が低く、また、疎
水性薬物のみならず、水溶性薬物に対しても優れた経皮
吸収促進効果を示し、薬物の経皮吸収促進剤としての用
途を有する。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、Rは水素原子またはアシル基、Xは酸素原子ま
たは硫黄原子、R1〜R4は同一もしくは異なってもよく
炭素数1〜6のアルキル基、R5は炭素数1〜20のア
ルキル基、nは0、1または2の整数、pは3〜6の整
数、mは1以上の整数である。)で表される糖残基を有
するオルガノシロキサン化合物。 - 【請求項2】 下記一般式(II) 【化2】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、R1〜R4は同一
もしくは異なってもよく炭素数1〜6のアルキル基、R
5は炭素数1〜20のアルキル基、nは0、1または2
の整数、pは3〜6の整数、mは1以上の整数であ
る。)で表される糖残基を有するオルガノシロキサン化
合物よりなる薬物の経皮吸収促進剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10200151A JPH1192490A (ja) | 1997-07-25 | 1998-07-15 | 糖残基を有するオルガノシロキサン化合物および経皮吸収促進剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-200322 | 1997-07-25 | ||
JP20032297 | 1997-07-25 | ||
JP10200151A JPH1192490A (ja) | 1997-07-25 | 1998-07-15 | 糖残基を有するオルガノシロキサン化合物および経皮吸収促進剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192490A true JPH1192490A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=26511991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10200151A Pending JPH1192490A (ja) | 1997-07-25 | 1998-07-15 | 糖残基を有するオルガノシロキサン化合物および経皮吸収促進剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1192490A (ja) |
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---|---|---|---|---|
WO2003042283A1 (en) * | 2001-11-13 | 2003-05-22 | Dow Corning Toray Silicone Co., Ltd. | Saccharide residue-functional organopolysiloxanes and method for the preparation thereof |
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-
1998
- 1998-07-15 JP JP10200151A patent/JPH1192490A/ja active Pending
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