JPH1191734A - 無菌充填方法およびその装置 - Google Patents

無菌充填方法およびその装置

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JPH1191734A
JPH1191734A JP26492897A JP26492897A JPH1191734A JP H1191734 A JPH1191734 A JP H1191734A JP 26492897 A JP26492897 A JP 26492897A JP 26492897 A JP26492897 A JP 26492897A JP H1191734 A JPH1191734 A JP H1191734A
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Yoshio Matsumoto
吉雄 松本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】過酸化水素による無菌処理の弊害を除去すると
ともに、充填後における容器の胴の部分の不規則な変形
を防止するようにした無菌充填方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】軟質包装容器10を高温短時間殺菌装置に
よって殺菌し、殺菌した容器10内に無菌充填機41、
42によって内容物を常温充填し、さらに紫外線殺菌装
置49、50によって殺菌された蓋材45によって上部
開口11を閉塞するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無菌充填方法および
その装置に係り、とくに軟質包装容器内に予め無菌化さ
れた内容物を充填して無菌充填を行なうようにした無菌
充填方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙やプラスチックから成る軟質の包装容
器内に飲料等の液体を充填する場合に、内容物が腐敗し
ないように無菌充填が行なわれる。無菌充填は予め容器
本体と蓋材とに対してそれぞれ過酸化水素を噴霧してそ
の酸化力によって殺菌処理を行なうようにしている。そ
して噴霧された過酸化水素を乾燥させることにより容器
および蓋材をそれぞれ無菌化するようにしている。そし
て無菌化された充填室内において上記無菌化された容器
に内容物を無菌充填するようにし、この後に上記蓋材に
よってシールするようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような紙やプラ
スチック等の軟質容器に対する従来の無菌充填方法の欠
点は、殺菌のために用いる過酸化水素が容器内に残留す
る可能性があることである。過酸化水素は有害物である
ために、容器内に残留することは好ましくない。過酸化
水素の残留を防止するために、従来は過酸化水素を噴霧
した後に蒸発させるための乾燥工程を付加するようにし
ており、これによって工程数が増加する問題があった。
またこのように過酸化水素を噴霧して殺菌した後に、こ
の過酸化水素を蒸発させなければならないために、その
ための時間を要し、充填スピードが遅くなって量産効果
が低くなる問題があった。
【0004】また上述のような紙やプラスチックから成
る軟質容器に対する内容物の充填の際に、無菌充填のた
めにホットパックを行なうようにしていた。ホットパッ
クは内容物を所定の温度以上に加熱し、これによって滅
菌処理を行ないながら充填するものである。ところがホ
ットパックを行なうと、充填された内容物が冷却した後
における収縮によって容器が変形し、不規則な窪みが容
器の胴の部分に形成され、商品価値を損うという問題が
あった。
【0005】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、過酸化水素による容器および蓋材の殺
菌処理を行なうことを要せず、充填スピードが速く、量
産効果が高く、また充填後において容器が部分的に変形
することがないようにした無菌充填方法およびその装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、軟質包装容器
を高温短時間殺菌し、無菌化された前記軟質包装容器内
に内容物を無菌充填し、無菌化された蓋材によってシー
ルする、ことを特徴とする無菌充填方法に関するもので
ある。
【0007】前記軟質包装容器が紙製容器から成り、そ
の内表面に高分子フィルムが接合されるか、内側に合成
樹脂製容器が複合されていてよい。さらに前記紙製容器
の内表面に接合される高分子フィルムまたは内側に複合
される合成樹脂製容器が酸素透過性が少なくしかも耐熱
性を有するものであってよい。
【0008】前記軟質包装容器の高温短時間殺菌がドラ
イスチームによる90〜150℃の範囲内の殺菌であっ
てよい。また前記軟質包装容器に充填される内容物が予
め熱交換によって無菌化されていてよい。さらには前記
軟質包装容器をシールする蓋材が予め紫外線によって殺
菌されるようにしてよい。
【0009】装置に関する発明は、軟質包装容器を高温
短時間殺菌する容器の殺菌装置と、殺菌された前記軟質
包装容器内に内容物を無菌充填する無菌充填機と、内容
物が充填された軟質包装容器を蓋材によってシールする
シール機と、を具備する無菌充填装置に関するものであ
る。
【0010】前記軟質包装容器の殺菌装置が容器の入口
から出口に連続する筒状の高圧蒸気釜から構成され、そ
の内部に入口から出口に向って前記容器を搬送する搬送
手段が設けられ、容器を連続的に殺菌処理するようにし
てよい。また前記無菌充填機が熱交換式無菌化装置を具
備し、該装置によって充填する内容物を予め無菌化する
ようにしてよい。また前記シール機は互いに対向する一
対の紫外線殺菌装置を具備し、その間を蓋材を通過させ
て殺菌を行なった後に前記内容物が無菌充填された前記
軟質包装容器をシールするようにしてよい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態に係
る無菌充填方法およびその装置によって無菌充填が行な
われる軟質包装容器を示すものである。この包装容器は
紙製のカップ状容器10から成り、その上部開口11の
周縁部が外側に巻かれてカール部12を形成するように
している。またこの容器は逆円錐台状の胴を備え、この
胴の部分の下端が内側へ折返された折返し部13から構
成されるとともに、底部開口を閉塞する底板14の周璧
部15が上記折返し部13と胴の下端とによって挟着さ
れるようになっている。
【0012】このようなカップ状をなす軟質包装容器
は、図2に示すように紙18を主たる材料とするととも
に、その内表面側の部分にはラミネートフィルム19が
接合された材料によって形成されている。なおラミネー
トフィルム19としては、酸素バリヤ性を有し、酸素の
透過性が少なく、しかも耐熱性のあるフィルムが用いら
れてよい。耐熱性のフィルムとしては、例えばシクロヘ
キサジエン重合体等のような耐熱樹脂であってよい。
【0013】図3はこのような軟質包装容器10を高温
短時間殺菌するための殺菌装置を示している。この殺菌
装置は筒状であって屈曲する高圧蒸気釜23を備えてい
る。この高圧蒸気釜23は入口24と出口25とを互い
に連通させる屈曲管構造を有しており、その中をチェー
ンコンベア26が走行するようになっている。
【0014】図5はとくに高圧蒸気釜23の一部の断面
構造を示しており、上記チェーンコンベア26上には蒸
気配管30が取付けられるとともに、この蒸気配管30
を介してチェーンコンベア26上には間欠的に逆カップ
状をなす蒸気放出器31が取付けられている。この蒸気
放出器31は多数の小孔32を有し、これらの小孔32
から蒸気を放出するようになっている。なお高圧蒸気釜
23は、その外周側の複数の位置にそれぞれ蒸気出口3
3が設けられるようになっている。
【0015】次に図3および図5に示すような高温短時
間殺菌装置の後段に配される無菌充填機について説明す
る。この無菌充填機は一端の上部に容器投入口37を備
える蒸気室38が設けられている。蒸気室38内にはそ
の長さ方向に延びるようにスチーム配管39が設けられ
ている。また蒸気室38にはその長さ方向に延びるよう
に搬送コンベア40が取付けられている。そして蒸気室
38上には第1の充填機41と第2の充填機42とがそ
れぞれ配されている。
【0016】第2の充填機42の下流側に位置するよう
に蒸気室38の上部にはシール機44が設けられてい
る。シール機44は蓋材45によって内容物が充填され
た軟質包装容器10の開口をシールするものであって、
蓋材45が蓋材ロール46を通して供給されるようにな
っている。
【0017】シール機44の上部側には上下一対の紫外
線殺菌装置49、50が設けられ、これらの殺菌装置4
9、50間を上記蓋材45が通過するようになってお
り、このときにガイドローラ51によって蓋材45が案
内されながら殺菌処理が行なわれるようになっている。
【0018】蓋材45を用いて内容物が充填された軟質
包装容器10の開口11のシールを行なうために、シー
ル機45の底部側であって上記搬送コンベア40の上部
にはスタンパ53、54、55が順次配列されている。
なおスタンパ55から出た蓋材45であって円形に打抜
いた後の余剰の部分を巻取る余剰シート巻取りロール5
7が蓋材ロール46の斜め下方に取付けられている。
【0019】次にこれらの装置によって軟質包装容器1
0を高温短時間殺菌し、さらに内容物を無菌充填にする
動作について説明する。図3に示すように紙コップ10
を逆様にして何段も重ねた状態で入口24に配置し、こ
のような紙コップ10を下端から順次1つずつ分離して
入口24から高圧蒸気釜23の内部へ搬送するチェーン
コンベア26上に1つずつ供給する。このときにチェー
ンコンベア26上の蒸気放出器31に順次紙コップ10
が載置されるように供給する。
【0020】高圧蒸気釜23のチェーンコンベア26上
の蒸気放出器31を覆うように取付けられた紙コップ1
0は図5に示すように、この蒸気放出器31の小孔32
から放出される高温のドライスチームにさらされ、これ
によってその内外の全表面が短時間で殺菌される。
【0021】ドライスチームによる軟質包装容器10の
殺菌は、90〜150℃の範囲内のドライスチームによ
って行なうことが好ましい。とくに100〜130℃の
ドライスチームにさらすことによって、短時間殺菌が達
成される。
【0022】このようなドライスチームによる高圧蒸気
釜23内での軟質包装容器10の殺菌時間は、この容器
10が入口24から高圧蒸気釜23内に入り、出口25
へ出るまでの時間であって、この高圧蒸気釜23の長さ
とチェーンコンベア26の速度とによって決定される。
通常チェーンコンベア26によって入口24から出口2
5まで軟質包装容器10が通過する時間は1〜3分程度
に設定される。
【0023】高圧蒸気釜23で高温短時間殺菌された軟
質包装容器10はその出口25から出て充填機の容器投
入口37から充填機の蒸気室38内に投入される。この
充填機の蒸気室38内には搬送コンベア40が配されて
おり、この搬送コンベア40によって容器投入口37か
ら投入された軟質包装容器10が搬送される。
【0024】軟質包装容器10はまず第1の充填機41
の下側で内容物の充填が行なわれる。第1の充填機41
は熱交換式液体無菌化装置から構成されており、ここで
熱交換によって内容物である液体の殺菌が行なわれ、直
ちに軟質包装容器10に充填される。
【0025】必要に応じて第2充填機42が用いられ
る。第2充填機42も熱交換による液体無菌化装置から
成り、熱交換によって内容物の無菌化が行なわれるよう
になっている。
【0026】なお上記容器投入口37が連続する蒸気室
38であって第1充填機41と第2充填機42とがそれ
ぞれ設けられている蒸気室38はスチーム配管39によ
って無菌状態に維持されている。
【0027】このようにして内容物を無菌充填にしたな
らば、搬送コンベア40によって軟質包装容器10がシ
ール機44に供給される。ここでシール機44はその間
を蓋材45が通過する上下一対の紫外線殺菌装置49、
50を備え、これらの殺菌装置49、50によって蓋材
45の両面の殺菌を行なう。殺菌された蓋材45を用い
て容器10の上部開口11を閉塞するようにシールを行
なう。このようなシールはスタンパ53、54、55に
よって行なわれるとともに、余剰の蓋材45がトリミン
グされるようになる。従ってトリミングで残った蓋材4
5が余剰巻取りロール57によって巻取られる。内容物
が無菌充填され、しかも蓋材45によって図6に示すよ
うに上部開口11が閉塞された軟質包装容器10が蒸気
室38の図4における左端側の部分から取出されること
になり、これによって無菌充填が完了する。
【0028】図2に示すように紙18とラミネートフィ
ルム19との接合構造から成るカップ状をなす軟質包装
容器10への液体の充填は、耐熱性菌の殺菌をも含め、
容器殺菌が非常に難しかった。すなわち容器10それ自
体が柔らかいために、内容物を加熱殺菌するホットパッ
ク充填を行なって容器殺菌をすると、液体が冷却する際
に液体の体積の減少に伴うバキューム現象によって軟質
包装容器10の胴の部分が不規則に変形することにな
り、これによって容器の商品価値が損われる。このこと
から高速充填ができず、とくに耐熱性菌に敏感に反応す
るコーヒーや茶の類の充填が不可能とされていた。
【0029】本実施の形態に係る装置であって図3およ
び図4に示す装置によれば、軟質包装容器10を図3に
示す装置によって90〜150℃、より好ましくは10
0〜130℃で短時間殺菌を行なうようにし、これによ
って軟質包装容器10といえども、短時間に無菌容器と
することを可能にしている。無菌化された容器10を図
4に示す無菌充填機に供給し、熱交換式液体無菌化装置
を備える第1充填機41および第2充填機42によって
内容物の無菌化を行なう。そして容器10と内容物とを
ともに無菌化した状態において充填機41、42によっ
て充填パックをし、シール機44によって蓋材45でシ
ールすることにより、紙コップ10による無菌パック製
品が完成する。
【0030】上述の如く紙コップを構成する軟質包装容
器10は紙18とラミネートフィルム19との積層構造
から成る容器であって、ラミネートフィルム19は酸素
透過性が少なくしかも耐熱性のあるフィルムが用いら
れ、このようなフィルムを紙18に接合して使用するよ
うにしている。すなわちラミネートフィルム19の強度
の弱さを、紙18によって補強するようにしている。外
表面側が紙18によって構成されるために、その印刷性
を生かしたコマーシャルデザインも可能になる。またこ
のような充填によると、高度の保存性を有するために、
内容物を充填後常温で流通保管することが可能になる。
【0031】このように本実施の形態に係る無菌充填方
法およびその装置によれば、容器本体10および蓋材4
5の何れについても、過酸化水素を使用しない殺菌シス
テムが構築されることになる。従って容器本体10の内
部や蓋材45に過酸化水素が残留することがなく、しか
も容器本体10については図3に示す装置によって高温
短時間殺菌を施し、蓋材43については図4に示す一対
の紫外線殺菌装置49、50によって殺菌を行なうよう
にしているために、無菌状態で安全な食品の充填が行な
われる。また過酸化水素の残留がないことから、内容物
に臭気が残ることがなくなる。
【0032】軟質包装容器10の殺菌を図3に示す装置
によって1〜3分の時間で高温短時間殺菌を行なうよう
にしているために、大幅な充填能力の高速化が実現され
ることになる。これによって生産性の高い無菌充填が達
成されることになる。
【0033】また図4に示す第1充填機41および第2
充填機42は何れも熱交換式液体無菌化装置を備えるも
のの、内容物はあくまでも常温による充填を行なうよう
にしているために、ホットパックのような内容物の温度
低下に伴う容器10の変形の可能性が全くない。すなわ
ち冷却後に容器10が変形して商品価値が低下する問題
が確実に解消されることになる。
【0034】このような無菌充填方法および装置によっ
て充填されるのは、各種の液体飲料の他に、醤油、ソー
ス、ケチャップ等の各種の調味料や酒類、あるいはまた
果実入りのフルーツジュース類等であってよく、各種の
食品や飲料の無菌充填に広く適用可能である。
【0035】次に別の実施の形態を図7および図8によ
って説明する。上記実施の形態は図2に示すように紙1
8にラミネートフィルム19を接合した材料を用いて図
1に示すようにカップ状に形成した軟質包装容器10を
用いたものであるが、このような構成に代えて、図7お
よび図8に示すような構成の軟質包装容器を用いるよう
にしてもよい。
【0036】この容器は外側の紙製容器から成る外カッ
プ61と内側の圧空成形または真空成形して成る合成樹
脂製の内カップ62とから構成されている。紙製容器か
ら成る外カップ61の形状は、上部開口62の周縁部を
外側に巻込んで押し潰すことにより、フランジ部64を
形成している。そしてこのようなフランジ部64に重合
わされる内カップ62を圧空成形または真空成形して外
カップ61内に複合するようにしている。なお内カップ
62は底板部が一体に成形されているのに対し、外カッ
プ61はその底部が別部材から成る底板66によって閉
塞されるようになっている。
【0037】このような実施の形態において、外カップ
61と内カップ62との複合容器から成り、内カップ6
2は酸素透過性が少なく、耐熱性のあるラミコン容器を
使用することが好ましい。これに対して外カップ61は
紙または紙の表面にポリエチレンフィルム等を接合した
材料を使用してよい。このような構成によれば、内カッ
プ62の弱い強度を、外側の紙製の外カップ61によっ
て補強することが可能になるとともに、外カップ61を
構成する紙の印刷性を生かし、これによってコマーシャ
ルデザインも可能になる。また内カップ62は高度な保
存性を有するために、このような容器によれば、内容物
を充填した後に常温で流通させることが可能になる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、軟質包装容器を高温短時間殺
菌し、無菌化された軟質包装容器内に内容物を無菌充填
し、無菌化された蓋材によってシールすることを特徴と
する無菌充填方法に関するものである。
【0039】従って本発明によれば、過酸化水素を用い
ることなく軟質包装容器を無菌化して充填することが可
能になり、このために内容物中に過酸化水素が残留する
ことがなく、過酸化水素の臭いが内容物に付着すること
がなくなる。また高温短時間殺菌によって軟質包装容器
を殺菌するようにしているために、高効率の内容物の充
填が可能になる。
【0040】軟質包装容器が紙製容器から成り、その内
表面に高分子フィルムが接合されるか、内側に合成樹脂
製容器が複合されるようにした構成によれば、高分子フ
ィルムまたは合成樹脂製容器によって軟質包装容器を高
機能化することが可能になる。
【0041】紙製容器の内表面に接合される高分子フィ
ルムまたは内側に複合される合成樹脂製容器が酸素透過
性が少なくしかも耐熱性を有するようにした構成によれ
ば、酸素透過性が少なくしかも耐熱性を有する軟質包装
容器に対する無菌充填が可能になる。
【0042】軟質包装容器の高温短時間殺菌がドライス
チームによる90〜150℃の範囲内の温度での殺菌で
ある構成によれば、90〜150℃の範囲内の温度で軟
質紙製容器に対する高温短時間殺菌が効果的に行なわれ
ることになる。
【0043】軟質包装容器に充填される内容物が予め熱
交換によって無菌化されるようにした構成によれば、低
温での内容物の無菌充填が行なわれることになる。
【0044】軟質包装容器をシールする蓋材が予め紫外
線によって殺菌されるようにした構成によれば、紫外線
によって殺菌された蓋材によるシールが行なわれること
になる。
【0045】装置に関する発明は、軟質包装容器を高温
短時間殺菌する容器の殺菌装置と、殺菌された軟質包装
容器内に内容物を無菌充填する無菌充填機と、内容物が
充填された軟質包装容器を蓋材によってシールするシー
ル機とを具備する無菌充填装置に関するものである。
【0046】従ってこのような装置によれば、軟質包装
容器を高温短時間殺菌してその中に内容物を無菌充填す
るとともに蓋材によってシールすることが可能になる。
【0047】軟質包装容器の殺菌装置が容器の入口から
出口に連続する筒状の高圧蒸気釜から構成され、その内
部に入口から出口に向って容器を搬送する搬送手段が設
けられ、容器を連続的に殺菌処理するようにした構成に
よれば、搬送手段によって高圧蒸気釜内を軟質包装容器
を搬送することにより高温短時間殺菌が行なわれること
になる。
【0048】無菌充填機が熱交換式無菌化装置を具備
し、該装置によって充填する内容物を予め無菌化するよ
うにした構成によれば、軟質包装容器に対する無菌充填
が行なわれることになる。
【0049】シール機は互いに対向する一対の紫外線殺
菌装置を具備し、その間を蓋材を通過させて殺菌を行な
った後に内容物が無菌充填された軟質包装容器をシール
するようにした構成によれば、紫外線殺菌装置によって
殺菌されたシール材によって容器をシールすることが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】軟質包装容器の縦断面図である。
【図2】軟質包装容器を構成するシート状の材料の拡大
断面図である。
【図3】軟質包装容器の高温短時間殺菌装置を示す縦断
面図である。
【図4】内容物の無菌充填装置の縦断面図である。
【図5】高温短時間殺菌装置の高圧蒸気釜の内部構造を
示す縦断面図である。
【図6】無菌充填が行なわれた軟質包装容器の縦断面図
である。
【図7】別の実施の形態の複合容器の分解斜視図であ
る。
【図8】複合容器の縦断面図である。
【符号の説明】
10 軟質包装容器(紙コップ) 11 上部開口 12 カール部 13 折返し部 14 底板 15 周璧 18 紙 19 ラミネートフィルム 23 高圧蒸気釜 24 入口 25 出口 26 チェーンコンベア 30 蒸気配管 31 蒸気放出器 32 小孔 33 蒸気出口 37 容器投入口 38 蒸気室 39 スチーム配管 40 搬送コンベア 41 第1充填機 42 第2充填機 44 シール機 45 蓋材 46 蓋材ロール 49 紫外線殺菌装置(上) 50 紫外線殺菌装置(下) 51 ガイドローラ 53、54、55 スタンパ 57 余剰シート巻取りロール 61 外カップ(紙製容器) 62 内カップ(成形容器) 63 上部開口 64 フランジ部 65 フランジ 66 底板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟質包装容器を高温短時間殺菌し、 無菌化された前記軟質包装容器内に内容物を無菌充填
    し、 無菌化された蓋材によってシールする、 ことを特徴とする無菌充填方法。
  2. 【請求項2】前記軟質包装容器が紙製容器から成り、そ
    の内表面に高分子フィルムが接合されるか、内側に合成
    樹脂製容器が複合されていることを特徴とする請求項1
    に記載の無菌充填方法。
  3. 【請求項3】前記紙製容器の内表面に接合される高分子
    フィルムまたは内側に複合される合成樹脂製容器が酸素
    透過性が少なくしかも耐熱性を有することを特徴とする
    請求項2に記載の無菌充填方法。
  4. 【請求項4】前記軟質包装容器の高温短時間殺菌がドラ
    イスチームによる90〜150℃の範囲内の殺菌である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無菌充填方法。
  5. 【請求項5】前記軟質包装容器に充填される内容物が予
    め熱交換によって無菌化されていることを特徴とする請
    求項1に記載の無菌充填方法。
  6. 【請求項6】前記軟質包装容器をシールする蓋材が予め
    紫外線によって殺菌されていることを特徴とする請求項
    1に記載の無菌充填方法。
  7. 【請求項7】軟質包装容器を高温短時間殺菌する容器の
    殺菌装置と、 殺菌された前記軟質包装容器内に内容物を無菌充填する
    無菌充填機と、 内容物が充填された軟質包装容器を蓋材によってシール
    するシール機と、 を具備する無菌充填装置。
  8. 【請求項8】前記軟質包装容器の殺菌装置が容器の入口
    から出口に連続する筒状の高圧蒸気釜から構成され、そ
    の内部に入口から出口に向って前記容器を搬送する搬送
    手段が設けられ、容器を連続的に殺菌処理することを特
    徴とする請求項7に記載の無菌充填装置。
  9. 【請求項9】前記無菌充填機が熱交換式無菌化装置を具
    備し、該装置によって充填する内容物を予め無菌化する
    ことを特徴とする請求項7に記載の無菌充填装置。
  10. 【請求項10】前記シール機は互いに対向する一対の紫
    外線殺菌装置を具備し、その間を蓋材を通過させて殺菌
    を行なった後に前記内容物が無菌充填された前記軟質包
    装容器をシールすることを特徴とする請求項7に記載の
    無菌充填装置。
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