JPH1191723A - 葉状農作物整列供給機構 - Google Patents

葉状農作物整列供給機構

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JPH1191723A
JPH1191723A JP26818997A JP26818997A JPH1191723A JP H1191723 A JPH1191723 A JP H1191723A JP 26818997 A JP26818997 A JP 26818997A JP 26818997 A JP26818997 A JP 26818997A JP H1191723 A JPH1191723 A JP H1191723A
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suction
leaf
section
adsorbing
leaves
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JP26818997A
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English (en)
Inventor
Takakazu Miyahara
隆和 宮原
Terumasa Miyahara
照昌 宮原
Kazutoshi Senjiiwa
和利 千地岩
Masaaki Yoneyama
正明 米山
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Elm Co Ltd
Maki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Elm Co Ltd
Maki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大葉のように大きさが不均一で、形状も不安
定な葉状農作物を束の上から高速かつ正確に1枚づつ取
り出し、その姿勢を整えて後段の各種自動機構へ供給す
るような整列供給機構を提供する。 【解決手段】 多数の大葉の束からその最も上にあるも
のを吸着する際にはバルブ29aのみを開いて小径の内
側吸着口16のみに負圧を発生させ、ここに大葉を吸着
させるため、たとえ小さな大葉が最も上にあっても、複
数枚の大葉を一度に吸着してしまうことがない。また、
大葉を吸着、保持した吸着部14が大葉の束から十分に
離れた位置に達したところでバルブ29bを開き、外側
吸着口18においても負圧を発生させることにより、大
葉の外縁部分が確実に吸着、保持されるため、該大葉は
正しい形状を保持した状態で所定の場所へ移送される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、葉状農作物を1枚
ずつ取り出して後段の各種自動機構へ整列供給するため
の機構(以下、単に「整列供給機構」とする)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】葉状農作物の一種に大葉という呼称で流
通している青シソの葉がある。従来より一般的に行なわ
れている大葉の出荷作業においては、人力により大小及
び良否の検査・選別をしたあと、やはり人力により10
枚程度を束にして、葉柄部を輪ゴム等で巻き、ビニール
袋やトレー等に入れ、これを出荷していた。この一連の
作業は多くの人間を必要とし、多大な人件費がそのため
に必要である一方、大葉の市場価格は低廉であるため、
大葉の生産は一般に極めて収益性が低い。このため、上
記作業を自動化するための技術の開発が待望されてい
た。
【0003】大葉の大小及び良否の検査・選別を行なう
ための自動選別装置は既に実用化されている。その一例
としては、例えば、ベルトコンベア等により搬送されて
くる大葉を撮像装置(例えばCCDカメラ)にて撮影す
ることにより得られる画像データをコンピュータで処理
することにより大小や良否を検査し、その検査結果に応
じた所定の場所へ大葉を移送する、という構成を有する
ものがある。
【0004】また、本願出願人は、大葉を10枚程度ず
つ束ねる作業と、束ねられた大葉の葉柄部を線材等によ
り結束する作業を自動的に行なう葉状農作物束作り機構
を先に提案しており(特願平9−168179号)、こ
れにより、検査・選別された大葉を所定の枚数ずつ束ね
て結束する作業が大幅に省力化されるようになった。
【0005】以上のような技術的背景の下、更に大葉の
出荷作業を効率化するためには、自動選別装置へ大葉を
1枚ずつ整列供給する作業を自動的に行なう装置の開発
が必要である。
【0006】葉状農作物をベルトコンベア上に整列供給
する装置の一つに、特開平6−189731号公報に記
載の葉たばこ整列供給装置がある。この装置は、通気管
により吸引器(吸気ポンプ等)と接続された吸着パッド
を備えるものであり、吸引器を起動した状態で、多数の
葉たばこを重ねて成る束の最も上の葉たばこに吸着パッ
ドを近接させると、その葉たばこが負圧により吸着パッ
ドに吸着され、これをベルトコンベアの直上まで移送し
て負圧を解除すると、ベルトコンベア上に葉たばこが移
載される、という工程で葉たばこをベルトコンベア上に
整列供給するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】葉たばこに比べて、大
葉は重量も軽く薄い上に形状が不安定であり、また大小
の差も大きい。また、季節、収穫からの経過時間、保管
環境等により葉の硬さが大きく変化する。大葉にはこの
ような特徴があるため、たとえ上記のような葉たばこ整
列供給装置をそのまま大葉の整列供給に応用しても、適
切な整列供給ができない。その理由を以下に説明する。
【0008】多数の大葉が重ねられて成る束の最も上に
ある大葉を、大径の吸着パッドで取り出す場合と、小径
の吸着パッドで取り出す場合について、図12及び図1
3を参照しながら説明する。
【0009】図12は大径の吸着面を有する吸着パッド
101で大葉を吸着したところを示す平面図(a)及び
正面図(b)である。このように大径の吸着パッドを用
いれば、吸着力も強く、吸着姿勢も整え易いという利点
がある一方、図に示したように小さな大葉102が束の
最も上にあると、その小さい大葉だけでなく、その下の
大きい大葉103をも同時に吸着してしまう。このよう
に2枚又はそれ以上の大葉を同時に吸着し、後段の自動
選別装置や自動束作り装置にこれを供給すると、選別工
程において誤選別が生じたり、結束工程において結束不
良等が生じるおそれがある。
【0010】図13は小径の吸着面を有する吸着パッド
104で大葉を吸着したところを示す平面図(a)、正
面図(b)及び側面図(c)である。このように小径の
吸着パッドを用いれば、たとえ図に示したように小さい
大葉102が最も上にあっても、複数枚の大葉を同時に
吸着するおそれは少ない。しかし、収穫後時間が経過す
るなどして柔らかくなった大葉を小径の吸着パッドで吸
着すると、大葉の外縁部が図13(b)及び(c)に示
したように垂れ下がり、ベルトコンベアに移載する際に
大葉の外縁部が折れ曲がってしまうことがある。このよ
うに不正な状態で大葉がベルトコンベア上に置かれる
と、画像処理による形状検査時に形状不良と判定される
などの不具合が生じやすい。
【0011】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、大葉の
ように大きさが不均一で、形状も不安定な葉状農作物を
束の上から高速かつ正確に1枚づつ取り出し、その姿勢
を整えて後段の各種自動機構へ供給するような整列供給
機構を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明は、多数の葉状農作物を収容するため
の収容部と、該収容部に収容された葉状農作物を所定の
場所まで1枚ずつ移送するための移送部と、を有する葉
状農作物整列供給機構において、前記移送部が、小径の
内側吸着面及び該内側吸着面を内包するような形状を有
する外側吸着面を有する吸着手段と、前記吸着手段の位
置を前記収容部の内部とと前記所定の場所との間で変更
するための位置変更手段と、前記吸着手段の内側吸着面
における気圧と外側吸着面における気圧とをそれぞれ独
立して調節するための圧力調節手段と、を備えること、
を特徴とする葉状農作物整列供給機構を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る整列供給機構におい
ては、負圧を利用して葉状農作物を吸着、保持するため
の吸着手段が、小径の内側吸着面と、該内側吸着面を内
包するような形状を有する(例えば環状の)外側吸着面
とを備え、これら2つの吸着面における気圧は、圧力調
節手段を用いてそれぞれ独立に調節することが可能であ
る。このような構成によれば、移送部が収容部に収容さ
れた葉状農作物を所定の場所まで移送する工程におい
て、前記吸着手段の内側吸着面における気圧と外側吸着
面における気圧を移送工程の進行に応じて適宜調節する
ことにより、大小や硬さの違いに関わらず、葉状農作物
を正確に1枚ずつ取り出し、その形状を正しく保持した
まま、所定の場所(例えばベルトコンベア)までそれを
移送することができるようになる。
【0014】上記のように、大小や硬さの違いに関わら
ず、葉状農作物を正しく移送するには、例えば次のよう
な工程、すなわち、前記圧力調節部を適宜制御すること
により前記吸着部の内側吸着面においてのみ負圧を発生
させて該内側吸着面に前記収容手段に収容された多数の
葉状農作物のうち最も上にある葉状農作物を吸着させる
ステップと、内側吸着部において葉状農作物を吸着、保
持した前記吸着部を前記収容手段から十分離れた位置ま
で移動させるステップと、前記吸着部が前記位置に到達
したところで前記圧力調節部を適宜制御することにより
前記吸着部の外側吸着面において負圧を発生させて該外
側吸着面に前記葉状農作物を吸着させるステップと、を
含む工程により、前記収容手段に収容された葉状農作物
を所定の場所まで移送するようにすればよい。
【0015】上記のような工程によれば、収容部に収容
された多数の葉状農作物の束からその最も上にあるもの
を吸着する際には小径の内側吸着面のみを用いるため、
たとえ小さな葉状農作物が最も上にあっても、複数枚の
葉状農作物を一度に吸着してしまうことがない。また、
葉状農作物を吸着、保持した吸着部が収容部から十分に
離れた位置に達したところで、外側吸着面においても負
圧を発生させることにより、葉状農作物の外縁部分が確
実に吸着、保持されるため、該葉状農作物は正しい形状
を保持した状態で所定の場所へ移送される。なお、外側
吸着面における負圧の発生は収容部から十分に離れた位
置で行なわれるため、該負圧の発生により収容部から余
分な葉状農作物が吸着される心配はない。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、大葉のように大きさが
不均一で形状も変化しやすい葉状農作物を取り扱う場合
でも、その葉状農作物の束から高速かつ正確に1枚づつ
それを取り出し、所定の場所へ移送することができる。
これにより、葉状農作物の出荷作業が大幅に効率化され
る。
【0017】
【実施例】本発明に係る整列供給機構の各種実施例を図
面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、整
列供給する葉状農作物が大葉であるものとして説明す
る。
【0018】図1(a)は本発明の一実施例である整列
供給機構の一部を示す概略構成図である。この整列供給
機構は、吸引機構12により生成される負圧を利用して
吸着部14の底部に大葉を吸着、保持するという構成を
有している。
【0019】吸着部14の構成を図1(a)及び(b)
を参照しながら説明する。図1(b)は吸着部14の底
面図である。吸着部14の底部には、小径の内側吸着口
16及びそれを取り囲む環状の外側吸着口18が備えら
れている。内側吸着口16の直径は、小さめの大葉より
も更に小さい約3cm程度とする一方、外側吸着口18
の直径は大きめの大葉と同程度の約9cm程度とする。
これらの吸着口に、大葉が負圧により吸着部14の中へ
吸い込まれないようにするための網20を展着すること
により吸着面21が形成されている。一方、吸着部14
の上部には、内側吸着口16へ通じる内側吸引管22及
び外側吸着口18に通じる外側吸引管24が備えられて
いる。
【0020】次に吸引機構12の構成を図1(a)を参
照しながら説明する。吸引機構12に備えられた吸気装
置26の吸引口27には吸気管28の一端が接続されて
いる。この吸気管28は2本の分岐管28a及び28b
を有しており、分岐管28a及び28bはそれぞれ吸着
部14の内側吸引管22及び外側吸引管24の上端に接
続されている。また、これらの分岐管28a及び28b
の途上にはバルブ29a及び29bがそれぞれ配設され
ている。
【0021】図2は上記吸着部14の吸着面21を大葉
に当接させた様子を示す平面図(a)、正面図(b)及
び側面図(c)である。ただし、図2では吸着部14の
構造を適宜簡略化して描いてある。なお、図2に示した
大小2枚の大葉は、図示せぬ大葉の束の最も上にある2
枚であり、小さい大葉31が大きい大葉32の上に重な
っているものとする。
【0022】図1及び図2を参照しながら、吸着部14
で大葉を吸着する手順について説明する。まず、吸気装
置26は予め起動しておき、バルブ29a及び29bは
閉じた状態にあるものとする。次に、バルブ29aのみ
を開くと、吸着部14の内側吸着口16の近傍では負圧
が発生する一方、外側吸着口18の近傍の気圧は変化し
ない(すなわち、大気圧に等しい)。このような状態
で、吸着部14を大葉31及び32に近づけると、最も
上の大葉31は負圧の発生した内側吸着口16に吸着さ
れる一方、その下の大葉32は吸着されない。このよう
にして大葉31のみを吸着した状態で吸着部14を大葉
32から十分離した後、バルブ29bを開くと、外側吸
着口18の近傍でも負圧が発生する。これにより、大葉
31の全体が吸着面21に張りついた状態となる。この
ように2段階で大葉を吸着する工程を用いることによ
り、たとえ図2に示したように小さい大葉が大きい大葉
の上に重なっていても、その2枚を同時に吸着すること
なく、最も上の小さい大葉のみを吸着部で吸着し、正し
い形状で保持できるのである。
【0023】上記工程において、外側吸着口18に大葉
が吸着された後では、バルブ29aを閉じて内側吸着口
16における吸着を停止してもよい。
【0024】なお、上記吸着部14においては、内側吸
着口16、外側吸着口18それぞれ円状及び環状とした
が、これらは必ずしもそのような形状である必要はな
い。また、各々の吸着口を、単一の開口ではなく、複数
の小さな開口群で構成するようにしてもよい。
【0025】図3は上記吸着部を用いて大葉をベルトコ
ンベアに整列供給する機構の一部を示す斜視図である。
この機構において、図面上で右方向に移動するベルトコ
ンベア34の前段(図面上で左側)には、多数のカート
リッジ35がその上に整列して配置されたパレット36
が隣接して配置されている。カートリッジ35は、図4
に示した平面図(a)及び側面図(b)からわかるよう
に、ベース板35aに大葉の葉柄や葉の外縁を利用して
その位置を規定する複数のガイド35bを立設して成る
ものである。パレット36上に配置するカートリッジ3
5の数は必要とされる処理能力に応じて適宜決定する。
例えば、図3の装置では3×3=9個のカートリッジ3
5がパレット36上に配置されている。
【0026】各カートリッジ35には図4に示したよう
に多数の大葉を予め収容しておく。なお、図4では、簡
略化するために大葉をカートリッジ35の下部にしか記
載していないが、実際はガイド35bの高さを越えない
範囲まで収容する。また、大葉は収穫作業時にカートリ
ッジ35に収容しても良いし、収穫後に別途収容し直し
ても良い。
【0027】パレット36上に配置された各カートリッ
ジ35の直上にはそれぞれ吸着部14が配置されてお
り、これにより、先に図1及び図2を参照しながら説明
したような手順で、カートリッジ35に収容された大葉
が1枚ずつ吸着して取り出される。大葉を吸着した吸着
部14は、図示せぬ吸着部駆動機構によりベルトコンベ
ア34の直上の所定位置まで移動させられ、更に、その
位置で下降させられる。そして、吸着面21がベルトコ
ンベア34の上面に十分に接近するまで吸着部14が下
降したら、図1に示した吸引機構12の2つのバルブ2
9a及び29bを閉じる。すると、吸着面21における
負圧が消滅し、大葉が吸着面21から解放され、ベルト
コンベア34上に落ちる。
【0028】なお、図示しないが、吸着部14の各吸着
口に空気を送るための送気機構を別途設け、吸着面21
から大葉を解放してベルトコンベア34上に落とす際に
は、2つのバルブ29a及び29bを閉じるのとほぼ同
時に前記送気機構を有効にし、各吸着口に適宜流量で瞬
間的に空気を送るようにしてもよい。
【0029】以上のように吸着部14で大葉を移送する
動作は、各吸着部14毎に独立して行なうようにするこ
とももちろん可能であるが、より好ましくは、全ての吸
着部14が同期して動作するようにする。このようにす
れば、同時に複数枚の葉状農作物をベルトコンベア34
に移送できるため、全体の処理速度を高速化できる。ま
た、大葉の吸引/解放を行なうタイミングが統一される
ため、一つの吸引機構のみで全ての吸着部14における
吸引/解放を制御することができる。
【0030】なお、上記説明では吸着部駆動機構により
吸着部14を上下方向及び水平方向に適宜移動させるよ
うにした(符号37で示した実線参照)が、符号38で
示した破線のように吸着部14を円運動させるようにし
ても、同様に大葉をベルトコンベア34まで移送するこ
とができる。
【0031】本実施例では、カートリッジ35をパレッ
ト36に載せて供給するようにした。このようにする
と、カートリッジ35の交換を、一つずつではなく、パ
レット36毎にまとめて行なうことができるため、カー
トリッジ交換のために装置の運転を中断する時間が短く
なり、作業効率が高まる。
【0032】本発明の上記以外の各種実施例を図5〜図
7を参照しながら説明する。図5〜図7に示した整列供
給機構(ただし、いずれも機構の一部のみを描いてい
る)は、いずれも、単系統の吸引機構、すなわち吸着部
と吸引機構とを結ぶ吸気管が分岐を有しておらず、その
上に配設されたバルブも1つのみであるような吸引機構
を用いて、先に説明したような2段階の吸着動作を行な
うことができるようにしたものであり、それぞれ吸着部
の構造に特徴を有する。そこで、以下では、主として吸
着部の構造について説明することにする。
【0033】まず、図5の機構に備えられた吸着部50
は、下端に内側吸着口51aを有し、上端に吸気管28
を接続するための接続口51bを有する内側吸引管51
と、底部の開いた中空構造の部材であって、その上部に
は前記内側吸引管51を挿通させるための開口52aが
形成された外側吸着口形成部材52と、前記内側吸引管
51の内側吸着口51aに固定され、前記外側吸着口形
成部材52の底部とほぼ同じ直径を有する網53とから
主として成る。内側吸引管51は外側吸着口形成部材5
2の上部に設けられた開口52aに挿通された状態で上
下に運動可能である。また、内側吸引管51の側面下部
には複数の通気穴54が設けられている。
【0034】以上のような機構により大葉を吸着する手
順は次の通りである。まず、吸引機構12を起動した状
態で、図5(a)のように、内側吸引管51のみを下降
させ、内側吸着口51aに大葉を吸着させる。この間、
外側吸着口形成部材52はより高い位置で待機させてお
く。次に、内側吸着口51aに大葉を吸着させた後、内
側吸引管51を上昇させると、やがて図5(b)のよう
に、内側吸着口51aが外側吸着口形成部材52の底面
と揃う。すると、内側吸引管51の側面の通気穴54を
通じて外側吸着口形成部材52の内部の空気が吸引機構
12により吸引されるようになるため、外側吸着口形成
部材52の内部に負圧が発生する。これにより、吸着面
21に大葉の全体が吸着される。
【0035】以上のような構造の吸着部50において、
内側吸着口51aにおける吸着力は、大きなサイズの大
葉でも確実に吸着できるように、十分強くすることが必
要である一方、外側吸着口形成部材52の底部における
吸着力は、大葉の姿勢や形状を整えられる程度の強さし
か必要としない。従って、吸着部50の設計に際して
は、内側吸引管51の側面に設けた通気穴54の数及び
大きさを適切に決定することにより、吸引機構12の作
動中に内側吸引管51に吸引される空気の大部分が内側
吸着口51から流れ込むようにすることが望ましい。
【0036】次に、図6に示した吸着部60について説
明する。この吸着部60において、内側吸引管61の構
成は図5の内側吸引管51のそれとほぼ同様で、その下
端は内側吸着口61aであり、側面には通気穴64が設
けられている。一方、外側吸着口形成部材62は、上面
に内側吸引管61を挿通するための開口62aが設けら
れ、更に、その開口62aを一端とする筒状の内壁62
bが内部に形成されている。この内壁62bには、内側
吸着口61aの側面の通気穴64に対応する位置に、通
気穴65が設けられている。なお、内側吸着口61aに
は網66が、また外側吸着口形成部材62の底面には網
67が、それぞれ展着されている。
【0037】上記のように構成された吸着部60を用い
て大葉を吸着する手順は次の通りである。まず、吸着の
第1段階においては、図6(a)に示したように、内側
吸引管61のみを下降させる。このとき、内側吸引管6
1に設けられた通気穴64が外側吸着口形成部材62の
内壁62bに設けられた通気穴65からずれるため、吸
引機構(図示せず)により生成される吸引力のほぼ全て
が内側吸着口61aにおける吸着力となる。従って、吸
引機構の出力を多少小さくしても、内側吸着口61aに
は大葉を確実に吸着するのに十分な吸着力が発生する。
大葉が内側吸着口61aに吸着されたら、内側吸着口6
1aと外側吸着口形成部材62の底部揃う高さまで内側
吸引管61を上昇させる。すると、図6(b)に示した
ように、通気穴64と通気穴65が重なって通気路が形
成され、ここを通じて、外側吸着口形成部材62内の空
気も吸引されるようになる。こうして、外側吸着口形成
部材62の内部に負圧が発生し、大葉の全体が吸着面に
吸着されるようになる。
【0038】次に図7に示した吸着部70について説明
する。この吸着部70において、内側吸引管71と外側
吸着口形成部材72は、その底面が同じ高さに揃うよう
な状態で備えられており、このうち内側吸引管71の下
端は内側吸着口71aとして機能し、外側吸着口形成部
材72の底面は外側吸着口72aとして機能する。内側
吸引管71の側面下部には通気穴73が設けられている
一方、外側吸着口形成部材72の内壁72bにも、上記
通気穴73に対応する位置に、通気穴74が設けられて
いる。内側吸引管71の側面と外側吸着口形成部材72
の内壁72bとの間には隙間があり、ここに、通気制御
筒75が上下に摺動可能に挿入されている。通気制御筒
75には、上記通気穴73及び74に対応する通気穴7
6が設けられている。
【0039】上記のように構成された吸着部70を用い
て大葉を吸着する手順は次の通りである。まず、吸着の
第1段階においては、吸引機構(図示せず)を作動させ
た状態で、図7(a)に示したように、通気制御筒75
を下へ移動させる。このようにすると、通気穴73及び
74が閉じられるため、吸着部70の底面では内側吸着
口71aにおいてのみ負圧が発生するようになる。この
負圧により、内側吸着口71aに大葉が吸着されたら、
吸着部70を図示せぬ大葉の束から十分遠い位置まで移
動させて、通気制御筒75の通気穴76が内側吸引管7
1及び外側吸着口形成部材72に設けられた通気穴73
及び74に重なるような高さまで、通気制御筒75を移
動させる。すると、吸引機構の吸引力により外側吸着口
形成部材72の内部においても負圧が発生し、大葉の全
体が吸着面に吸着されるようになる。
【0040】ところで、図3に示した機構において、カ
ートリッジ35から順次大葉を取り出してゆくと、その
中の大葉の束の高さは徐々に低くなる。ここで、もし、
吸着部14が大葉を吸着する位置を大葉の残り枚数に関
わらず一定にしておくと、束の高さが低くなるほど吸着
面と大葉との距離が大きくなり、吸着動作が不安定にな
りやすくなる。
【0041】また、大葉の残枚数の変化に伴う問題には
次のようなものもある。図8(a)及び(b)はカート
リッジ35に大葉の束80を収容したところを示す側面
図である。大葉を多数重ねると、その束は、大葉の先端
側よりも葉柄側の方でより高くなる。大葉の枚数が比較
的少ないときは、図8(a)に示したように束80の上
面の傾斜は比較的緩やかであるが、枚数が大きくなる
と、図8(b)に示したように上面の傾斜が急になる。
このように、大葉の残枚数の変化は束の上面の角度変化
をも伴い、これも吸着動作を不安定にする一因となる。
【0042】以上のような問題は、例えば、図9〜図1
1に示したカートリッジ90及び支持機構91により解
消される。ここで、図9(a)及び(b)はカートリッ
ジ90及び支持機構91の側面図、図10は支持機構9
1の一部品である支持体92の平面図、図11はカート
リッジ90のベース板90aの平面図である。
【0043】支持機構91は、一本の軸材92aに多数
の棒状部材92bを垂直に固定して成る支持体92の底
面に一対の押し上げ棒93a及び93bをそれぞれ回動
可能に連結して成るもので、図10のようにアンテナ状
の平面形状を有する。一方、ベース板90aには、図1
1に示したように、支持体92と略同一形状を有し、該
支持体92がそこを自在に通過することができるような
大きさの開口94が設けられている。
【0044】支持体92及び開口94の形状を上記のよ
うにした理由は次の通りである。まず、支持体92は、
大葉全体を安定的に下から支持できるようにするため、
大葉とほぼ同じ程度の幅及び長さを有するようにするこ
とが好ましい。しかし、支持体92の形状を、例えば単
純な矩形や楕円とすると、その支持体92を通すための
開口94が大葉と同程度に大きくなり、大葉をカートリ
ッジ90に収容したときにその大葉が開口94から抜け
落ちるおそれがある。然るに、支持体92及び開口94
を、例えば上記のような形状とすれば、支持体92によ
り大葉の外縁部まで安定して支持することができ、且
つ、大葉がベース板90aの開口94から抜け落ちるお
それもなくなるのである。
【0045】上記のような構造を有する支持機構91を
用いれば、大葉の残り枚数に応じて、その束の上面の高
さが一定に維持されるように支持体92の高さを調節す
ると同時に、押し上げ棒93a及び93bの相対位置を
適宜変更することにより、支持体92の傾斜を変化さ
せ、常に束の上面を水平に維持することもできる。この
ように、束の上面の高さと傾斜の双方を一定に保つこと
により、吸着動作を安定させることができるのである。
【0046】なお、上記のような支持機構によるのでは
なく、例えば、大葉の束の高さ及びその上面の傾斜の変
化に応じて、吸着部14の吸着面の高さ及び傾斜を適宜
変更するような制御機構を用いることにより、吸着動作
を安定させるようにすることも可能である。
【0047】以上、本発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明したが、実施例は上記に限られず、本発明の精神
及び範囲内で様々に変形可能であることはもちろんであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)、(b)本発明の一実施例である整列
供給機構の一部を示す概略構成図。
【図2】 図1の吸着部の吸着面を大葉に当接させた様
子を示す平面図(a)、正面図(b)及び側面図
(c)。
【図3】 図1の吸着部を用いて大葉をベルトコンベア
に整列供給する機構の一部を示す斜視図。
【図4】 カートリッジの一例を示す平面図(a)及び
側面図(b)。
【図5】 (a)、(b)吸着部の別の例を示す概略構
成図。
【図6】 (a)、(b)吸着部の更に別の例を示す概
略構成図。
【図7】 (a)、(b)吸着部の更に別の例を示す概
略構成図。
【図8】 (a)、(b)大葉の残枚数の変化に伴う束
の高さ及びその上面の傾斜の変化を示す図。
【図9】 (a)、(b)カートリッジ及び支持機構の
側面図。
【図10】 図9の支持機構の一部品である支持体の平
面図。
【図11】 図9のカートリッジのベース板の平面図。
【図12】 大径の吸着面を有する吸着パッドで大葉を
吸着したところを示す平面図(a)及び正面図(b)。
【図13】 小径の吸着面を有する吸着パッドで大葉を
吸着したところを示す平面図(a)、正面図(b)及び
側面図(c)。
【符号の説明】
12…吸引機構 14、50、60、70…吸着部 26…吸気装置 28…吸気管 29、29a、29b…バルブ 35、90…カートリッジ 51、61、71…内側吸引管 52、62、72…外側吸着口形成部材 54、64、65、73、74、76…通気穴 75…通気制御筒
フロントページの続き (72)発明者 千地岩 和利 鹿児島県加世田市武田15248−11 株式会 社エルム内 (72)発明者 米山 正明 鹿児島県加世田市武田15248−11 株式会 社エルム内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の葉状農作物を収容するための収容
    部と、該収容部に収容された葉状農作物を所定の場所ま
    で1枚ずつ移送するための移送部と、を有する葉状農作
    物整列供給機構において、 前記移送部が、小径の内側吸着面及び該内側吸着面を内
    包するような形状を有する外側吸着面を有する吸着手段
    と、前記吸着手段の位置を前記収容部の内部と前記所定
    の場所との間で変更するための位置変更手段と、前記吸
    着手段の内側吸着面における気圧と外側吸着面における
    気圧とをそれぞれ独立して調節するための圧力調節手段
    と、を備えること、を特徴とする葉状農作物整列供給機
    構。
  2. 【請求項2】前記圧力調節部を適宜制御することにより
    前記吸着部の内側吸着面においてのみ負圧を発生させて
    該内側吸着面に前記収容手段に収容された多数の葉状農
    作物のうち最も上にある葉状農作物を吸着させるステッ
    プと、 内側吸着部において葉状農作物を吸着、保持した前記吸
    着部を前記収容手段から十分離れた位置まで移動させる
    ステップと、 前記吸着部が前記位置に到達したところで前記圧力調節
    部を適宜制御することにより前記吸着部の外側吸着面に
    おいて負圧を発生させて該外側吸着面に前記葉状農作物
    を吸着させるステップと、を含む工程により、前記収容
    手段に収容された葉状農作物を所定の場所まで移送する
    ことを特徴とする請求項1に記載の葉状農作物整列供給
    機構。
JP26818997A 1997-09-12 1997-09-12 葉状農作物整列供給機構 Pending JPH1191723A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009091023A (ja) * 2007-10-10 2009-04-30 Shizuoka Shibuya Seiki Co Ltd 葉状農産物の供給装置
JP2011157075A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Si Seiko Co Ltd 葉状農作物積載カセット
JP2019059518A (ja) * 2017-09-27 2019-04-18 シンフォニアテクノロジー株式会社 葉状農作物収納カセット及び葉状農作物処理装置

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