JPH1191197A - 電子写真方式通帳印字/発行装置及びその通帳 - Google Patents

電子写真方式通帳印字/発行装置及びその通帳

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JPH1191197A
JPH1191197A JP25469497A JP25469497A JPH1191197A JP H1191197 A JPH1191197 A JP H1191197A JP 25469497 A JP25469497 A JP 25469497A JP 25469497 A JP25469497 A JP 25469497A JP H1191197 A JPH1191197 A JP H1191197A
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electrophotographic
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JP25469497A
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English (en)
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Goro Sato
五郎 佐藤
Akira Mochizuki
明 望月
Kenji Mori
健次 森
Yasuhiro Shibuya
安洋 渋谷
Shigeki Numata
重喜 沼田
Michihiro Watanabe
道弘 渡邊
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】通帳表紙材に電子写真装置で印字すると、トナ
ーには定着部で熱を十分に与えることができず、さらに
溶融したトナーが表紙材に染み込むことができず定着後
に曲げ応力などの外力が作用すると印字画像が剥がれて
くる。 【解決手段】電子写真方式通帳印字装置1において、印
字後に保護フィルム24を貼る機構20を備え印字後に保護
フィルム24を貼る、あるいは印字前に通帳表紙P1にト
ナーとの新和性が高い耐熱性樹脂層31を設ける。また
は、通帳表紙P1にトナーtとの新和性が高く、表面粗
さの小さいトナー定着層31を貼った通帳を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式通帳
印字装置及び電子写真方式通帳印字装置に用いる通帳に
係り、特に印字画像の保存性に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の通帳印字装置の印字機構にはワイ
ヤドット方式が用いられており、インクリボンで各印字
ページの所定の行および表紙に印字情報を印字してい
る。また、上記装置に用いられる通帳の表紙または裏表
紙の所定の位置には磁気ストイライプが張り付けられて
おり、表紙には通帳を発行するときに店番号、口座番号
及びこの口座名義者の氏名等が印字される。
【0003】このような通帳印字装置において、特開平
2-310070号公報には、通帳表紙の見返し部に印字した印
字情報の上から通帳に具備された保護フィルムを覆う通
帳発行装置について記述してある。
【0004】また、特開平8-337078号公報には、抗菌性
を目的として通帳基材上に抗菌性塗料の塗布層を設け、
さらにその上に抗菌剤を含むインク層を形成する通帳に
ついて記述してある。
【0005】従来のワイヤドット方式の通帳印字装置で
は、印字画像の高画質化、高速化には限界がある。そこ
で、印字方式を電子写真方式にすることでこのような課
題を解決することが可能となる。
【0006】しかしながら、通帳表紙はクロス材等を基
材にされているために、電子写真方式で直接トナー像を
印字・定着しても後に印字画像が剥がれてしまうという
問題がある。特に、表紙に曲げ応力などの外力が作用す
るとこの問題は顕著に現われる。この原因は、通帳表紙
に用いられる紙とトナーとの新和性が悪く定着器で溶融
したトナーが通帳表紙に染み込んでいかないためであ
る。また、通帳表紙の表面材がピッチの広い凹凸形状に
なっていることも原因の一つである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平2-310070号
公報に記載のものおいては、保護フィルムを具備してい
る通帳を用いるため電子写真方式のようトナーを熱定着
するものには、適用できかねる。すなわち、フィルム貼
り付け機構で保護フィルムを印字面に熱圧着する前、印
字工程に定着器で目的の場所とは別の紙面上に圧着して
しまう恐れがある。さらに、電子写真方式を考慮に入れ
ていないために、電子写真方式に適用した場合、定着装
置の熱で保護フィルムが溶けたり剥がれてしまう恐れが
あるまた、特開平8-337078号公報に記載のものおいて
は、通帳表紙のプレ印刷用のインクに抗菌性を持たせた
ものを塗布した通帳について開示がなされているだけで
あり、このインク上にトナー像を形成させた場合のトナ
ー画像とインク層との相性及び保持性についは、何ら記
述されておらず、印字後のトナーの剥がれについてはな
んら記載されていない。
【0008】本発明の目的は、電子写真方式で通帳表紙
に印字しても印字画像が剥がれず保存性の良い電子写真
方式通帳印字装置及び通帳を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明においては、通帳に電子写真方式で通帳表
紙及び/または裏表紙に印字をする印字機構と、通帳の
情報を読みとる読み取り機構と、通帳を挿入し受け取る
通帳挿入及び受け取り口と、これらの機構を結び通帳を
搬送する搬送路とを備えた通帳印字装置であって、印字
機構により印字した通帳の印字面の上から耐熱性部材を
貼り付ける貼り付け機構を備えたものとする。
【0010】そして好ましくは、この貼り付け機構は、
印字機構の定着部と通帳のページをめくるページめくり
機構との間に配置する。
【0011】または、新規な通帳を保持する通帳スタッ
カと、通帳に電子写真方式で通帳表紙及び/または裏表
紙に印字をする印字機構と、通帳を発行する発行口と、
これらの機構を結び通帳を搬送する搬送路とを備えた通
帳発行装置であって、印字機構により印字した通帳の印
字面の上から耐熱性部材を貼り付ける貼り付け機構を備
えたものとする。
【0012】そして好ましくは、この貼り付け機構は、
通帳スタッカと印字機構との間に配置する。
【0013】または、トナーを用いて電子写真方式の印
字機構により通帳表紙及び/または裏表紙に印字をする
電子写真方式通帳印字装置或いは電子写真方式通帳発行
装置で使用される通帳であって、印字機構により印字さ
れた面の上から耐熱性部材を貼り付けたものとする。
【0014】または、通帳に電子写真方式で通帳表紙及
び/または裏表紙に印字をする印字機構と、通帳の情報
を読みとる読み取り機構と、通帳を挿入し受け取る通帳
挿入及び受け取り口と、これらの機構を結び通帳を搬送
する搬送路とを備えた電子写真方式通帳印字装置であっ
て、印字機構により印字する通帳の印字面に予めトナー
との親和性が高いトナー定着層を形成するトナー定着層
形成機構を備えたものとする。
【0015】そして好ましくは、このトナー定着層形成
機構は、読み取り機構と印字機構との間に配置する。
【0016】または、新規な通帳を保持する通帳スタッ
カと、通帳に電子写真方式で通帳表紙及び/または裏表
紙に印字をする印字機構と、通帳を発行する発行口と、
これらの機構を結び通帳を搬送する搬送路とを備えた通
帳発行装置であって、印字機構により印字する通帳の印
字面に予めトナーとの親和性が高いトナー定着層を形成
するトナー定着層形成機構を備えたものとする。
【0017】そして好ましくは、このトナー定着層形成
機構は、通帳スタッカと、印字機構との間に配置する。
【0018】または、トナーを用いて電子写真方式の印
字機構により通帳表紙及び/または裏表紙に印字をする
電子写真方式通帳印字装置或いは電子写真方式通帳発行
装置に使用される通帳において、印字機構により印字さ
れる通帳の印字面にトナーとの親和性が高いトナー定着
層を形成したものとする。
【0019】そして好ましくは、この定着層は、トナー
の平均粒径よりも小さい表面粗さとする。
【0020】また好ましくは、この定着層は、表面電気
抵抗率が109〜1014Ω、好ましくは101 0〜1013
Ωとする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例を図1及び図
2を用いて説明する。図1は電子写真方式を採用した通
帳印字装置1の構成図である。
【0022】通帳印字装置1は、通帳挿入及び受取口
Z、通帳Pの表紙P1あるいは裏表紙P2に張り付けら
れた磁気ストライプに書き込まれた情報を読む、あるい
は磁気ストライプに情報を書き込むための磁気情報読み
書き機構3、通帳Pに印字する際に何ページの何行目ま
で印字されてるかを判断するためのイメージ読み取り機
構5、印字機構18、ページめくり機構17、新規の通帳を
保持しておく通帳スタッカ19、および各機構の間に所定
のピッチで搬送ローラ対2,4,6,7,10が配置して
ある。
【0023】各機構は、例えば通帳挿入及び受取口Z側
から磁気情報読み書き機構3、イメージ読み取り機構
5、印字機構18、保護フィルム貼付け機構20、ページめ
くり機構17、新規通帳スタッカ19の順に配置されてい
る。
【0024】印字機構18は、像担持体である感光体16の
周りに帯電器13、露光器14、現像器15、除電器12、クリ
ーナ11がある。そして、感光体16と対向して転写器8が
あり、感光体16より所定の間隔を隔てて下流側に定着器
9が配されている。定着器9は、例えば内部に熱源を有
した中空の定着ローラ9aと、前記定着ローラに所定圧
力で圧接された加圧ローラ9bからなる。
【0025】定着器9の奥には、通帳Pを発行した場合
の通帳表紙P1に印字した印字情報を保護するための保
護フィルム24(図2参照)貼付け機構が配置されてい
る。
【0026】これらの各機構やローラ等からなる通帳印
字装置1は、図示しない制御装置により制御されてい
る。
【0027】図2に保護フィルム貼付け機構20の基本構
成を示す。保護フィルム24は図2(b)に示すように、剥離
性の良い台紙23aと23bとに挟まれている。保護フィルム
24の台紙23b側の面には通帳に張り付けるための接着層
(図示せず)が設けられており、台紙23aの保護フィル
ム24側の面には保護フィルム24を押さえる程度の弱い接
着層(図示せず)を備えている。このような台紙23a,2
3b及び保護フィルム24が、図2(a)に示すように送り出
しローラ21に所定の長さ、所定の間隔で巻付けられてい
る。
【0028】ローラ21から繰り出された台紙23a,23bに
挟まれた保護フィルム24は、まず、ローラ22bにより台
紙23aを剥がされ接着面をむき出しにした状態となる。
そしてローラ22a及びローラ26に掛け渡され巻取りロー
ラ27に導かれる。ローラ22aとローラ26と間の台紙23a側
には、保護フィルム24を通帳Pの表紙P1に張り付ける
ための押圧ローラ25が配されており、図示されていない
移動手段により矢印B側に回転移動可能となっている。
保護フィルム24は、押圧ローラ25により通帳Pに押さえ
つけられ、通帳表面に貼り付けられる。通帳Pの背面側
にはガイドg(図1参照)が設けられている。巻取りロ
ーラ27の軸には台紙23aを巻取るためのモータ28が取り
付けられている。一方、ローラ22b側も図示はしないが
同様の構成で台紙23bを巻き取る。
【0029】以下、通帳取引の動作を図1及び図2を用
いて説明する。通帳挿入口及び受取口Zに入れられた通
帳Pは、搬送ローラ2により搬送され、磁気情報読み書
き機構3によって通帳の磁気ストライプに書き込まれた
情報を読む、あるいは書き込まれる。次にイメージ読み
取り機構5で印字ページとその印字ページに既に印字さ
れてる印字件数を読み、図示されていないイメージ情報
認識部で認識し、同じく図示されていない制御装置にそ
のデータが送られる。
【0030】上記2つの情報から、印字するか否かを制
御装置で判断し、印字すると判断した場合は、制御装置
から印字命令及び印字データを送る。イメージ読み取り
機構5を通過した通帳Pは、搬送ローラ対7の位置に送
られ、整紙されてその位置で待機する。再び搬送するタ
イミングは、感光体16上のトナー(画像)tと、通帳P
の記録すべき位置とが、同じタイミングで転写器8と感
光体16が圧接または近接された部位に移動するよう搬送
開始される。
【0031】印字機構18では、図示されていない制御装
置からの画像記録スタート信号により感光体16上に帯電
器13、露光器14にて静電潜像を形成する。
【0032】現像器15では、帯電したトナーを感光体16
の表面の静電潜像に静電的に付着させ可視像であるトナ
ー(画像)tにする。そして、感光体16上のトナー(画
像)tは、感光体16の回転にともなって転写器8の位置
まで移動する。
【0033】これらの動作と平行して、再び搬送された
通帳Pには、転写器8で通帳Pの背後よりその厚みに適
した機械的な圧力と転写電界とを与えることにより、感
光体16上のトナー(画像)tを転写する。
【0034】通帳Pに転写されたトナー画像は、定着器
9へと送られ熱と圧力で定着され最終画像となる。
【0035】複数ページに渡って印字が行われる場合
は、定着器9を通過した後、ページめくり機構17によっ
てページをめくり印字機構18よりも上流側に搬送されて
上記同様の印字動作を繰り返す。そして、印字終了と共
に、通帳Pは通帳挿入及び受取口Zに送り返される。な
お、本願明細書において、便利のため通帳挿入及び受取
口Z側を上流側、通帳スタッカ19側を下流側と称するこ
とがある。
【0036】次に、通帳表紙P1及び/又は裏表紙P2
に印字する場合、すなわち通帳を発行する場合について
説明する。
【0037】通帳スタッカ19から所定の方法で分離され
た閉じ通帳Pは、印字機構18の上流側へと送られる。そ
して、通常の印字同様下流側に搬送されながら通帳Pの
表紙P1に所定の項目、例えば店番号29a、口座番号29b
および氏名29c等の印字情報29を前述した動作と同様に
印字する。
【0038】表紙P1上の印字情報29を定着器9によっ
て溶融固着された通帳Pは、図2に示す搬送ローラ10で
矢印A方向に送られてきて保護フィルム貼付け機構20に
配した図示されていない通帳先端検知センサの位置で一
端停止する。ここで、巻取りローラ27に取り付けられた
モータ28で保護フィルム24が通帳Pの位置に来るまで移
動させモータ28の回転を停止する。次に押圧ローラ25で
保護フィルム24を通帳Pに押し付けながら回転させて矢
印B方向に移動し、接着層付きの保護フィルム24を通帳
Pの表紙P1のトナー像の上から貼る。
【0039】裏表紙P2に保護フィルム24を添付する場
合は、ページめくり機構17によりすべてのページをめく
った後に表紙P1同様に添付する。あるいは保護フィル
ム貼り付け機構20を搬送路の下側に設け、ページをめく
った状態で表紙P1と裏表紙P2のいずれにもが同一面
になるようにした状態でいずれかの面あるいは両面に貼
り付けても良い。
【0040】保護フィルム24に用いる材質としては、定
着装置9の熱にも耐えられるよう耐熱性を有する透明な
フィルムとする必要がある。たとえば、機械的に強く寸
法安定性があるポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルムを使用することができる。
【0041】移動した押圧ローラ25は、通帳Pへの押し
付けを解除し、元の位置に戻り動作終了となる。保護フ
ィルム24が貼付けられた通帳Pはページ捲り機構17へと
送られる。
【0042】そして、保護フィルム24が貼付けられた通
帳Pは、ページ捲り機構17で表紙P1を捲られ見開き状
態となり、一旦搬送ローラ7の位置まで戻され再び所定
の印字(未記帳の印字など)動作を行い、通帳挿入口及
び受取り口Zへと戻され終了となる。
【0043】以上、通帳発行時の印字動作および保護フ
ィルム24の貼付け動作について説明したが、貼付け機構
20は、これに限定されることはない。たとえば、保護フ
ィルム24を印字用の定着器9の熱と圧力を制御して重合
貼着することも可能である。
【0044】本実施例によれば、定着されたトナー(印
字情報)の上から保護フィルム24を貼付けるので表紙P
1に曲げ応力などの外力が作用してもトナーが剥がれる
ことはなく、長期にわたって保存性が向上する。さら
に、保護フィルム24に耐熱性を持たせたことにより印字
用の定着器9からの熱(約150〜200℃)を受けて
も変形したり溶けることがない。
【0045】そして、特に重合貼着する保護フィルム24
を用いる場合、貼付け機構20を定着器9の奥、すなわち
印字終了直後の位置に配したので通帳Pの表面温度が高
く、保護フィルム24の接着が容易にできる。つまり、貼
り付け機構20をページ捲り機構17と定着器9との間に配
置したことで通帳Pの表面が装置雰囲気温度よりも高く
なっているため耐熱性部材からなる保護フィルム24を貼
り付け(接着)やすくできる。
【0046】さらに、通帳発行時には通常、表紙P1に
所定の印字情報29を印字した後、表紙P1を捲り表紙見
返し面にも印字するので、通帳搬送路が短くなり処理時
間が短縮できる。
【0047】次に本発明の第2の実施例を図3から図6
を用いて説明する。
【0048】図3にトナー定着層31を設けて印字した通
帳P及びトナー定着層31を設けるための機構の例を示
す。
【0049】通帳Pは、表紙P1と裏表紙P2との間に
複数枚の印字ページP3が冊子状に綴じ込まれている。
裏表紙P2の所定の位置には磁気記録部たとえば、磁気
ストイライプ30が張り付けられてる。また、表紙P1に
は、通帳Pを発行するときに印字する印字情報29として
店番号29a、口座番号29b及びこの口座名義者の氏名29c
が明記される。上記印字情報29を印字する領域には、表
紙P1に用いられるクロス材に比べ、トナーとの新和性
が良く、かつ表面粗さが小さいトナー定着層31としてた
とえば、ポリビニルアセタール樹脂が設けられている。
【0050】図4(a)には、通常のクロス材を用いた
通帳表紙P1にトナーを用いて直接印字した場合、
(b)には表紙P1の印字領域に本発明のトナー定着層
31を設けた通帳に印字した場合の定着部でのトナー状態
の断面模擬図を示す。
【0051】図4(a)に示すように従来の通帳表紙P
1は、表面にはピッチの広い凹凸があり、その粗さRm1
は約10〜20μmで、通常用いられるトナー粒径と同等あ
るいはそれ以上である。
【0052】表紙P1に転写されたトナーは、定着器9
で熱と圧力を受けて溶融し、その後固着する。しかし、
前述したように凹凸があるために定着ローラ9aと十分
接触するトナーt1とそうでないトナーt2とが存在す
る。その結果、トナーt2は、十分な熱を受けることが
できず通帳表紙P1に溶融固着できない。また、通帳表
紙P1表面にはインク等を用いてプレ印刷されているた
め濡れ性が悪く、トナーが溶融しても染み込みにくい。
【0053】一般に電子写真装置に用いられている紙の
表面粗さは、上記した値よりも大きいが、紙厚が0.1
〜0.5mmと薄いため定着器の紙背面からの熱伝導が作
用するので、紙の凹部にあるトナーも溶融可能になるの
である。閉じ通帳では、紙厚が約2mmと厚いために定着
器の背面からの熱伝導は期待できない。
【0054】一方、図4(b)に示すように従来の通帳
表紙P1の印字領域にトナー定着層31を設けた場合に
は、前記トナー定着層31をクロス材の表面粗さRm1より
も表面粗さRm2を小さく、且トナーとの親和性が高い耐
熱性部材とすることによりトナーt1は、定着ローラ9
aとの接触状態を密に保つことができ定着器9からの熱
を十分に受けることができる。また、溶融したトナーは
濡れ性が良い親和性の高い耐熱性部材に十分染み込み高
い定着強度を得ることができる。ここで、トナー定着層
31の表面粗さRm2をトナーの平均粒径よりも小さくして
も同様の効果がある。
【0055】また、溶融時トナーとの密着性をさらに向
上させるためにポリビニルアセタール樹脂に無機質、有
機質のフィラーを混入させてもよい。たとえば、無機質
では炭酸マグネシュウム、マイカ、シリカ、有機質で
は、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂等があ
る。
【0056】本実施例によれば、通帳表紙P1の印字領
域に表面粗さが小さく、かつトナーとの親和性の高いト
ナー定着層を設けることにより、定着部でのトナーは、
定着器9との接触状態が密となり熱を受けやすくなる。
さらに溶融後トナーは定着層の中に染み込み固着するの
で定着層とトナー間の定着強度が向上し、第1実施例同
様に表紙に曲げ応力などの外力が作用してもトナーが剥
がれることはなく、長期にわたって保存性が向上する。
【0057】また、ポリビニルアセタール樹脂は、透明
であるため通帳表紙にプレ印刷されている絵柄を隠すこ
とがないという効果もある。
【0058】なお、本実施例で用いたトナー定着層31は
フィルム形状として、先の実施例で説明した保護フィル
ム貼り付け機構20と同様の機構で貼り付ける構造とする
か、あるいは、保護フィルム貼り付け機構20のローラ25
のように通帳P上を移動するローラや刷毛のようなもの
に定着層を形成するのに適した樹脂等を染み込ませ塗布
するようにすると良い。
【0059】この場合、上記の定着層形成機構を印字機
構18の上流側に設けておくことで、一方向の搬送のみで
定着層の形成を含めた一連の動作を行うことができる。
【0060】最後に、第3の実施例として、通帳表紙に
適した媒体に付いて説明する。
【0061】図5は、印字媒体つまり表紙に用いる紙の
表面電気抵抗(図では表面抵抗と簡略してある)と画像
濃度、表面電気抵抗と画像抜け率との関係を示した図で
ある。反射率をRとしたとき、画像濃度Dは、D=lo
g(1/R)で表される値である。画像濃度の値が大き
ければそれだけ濃く印字できた事を示す。また、画像抜
け率とは、媒体の上にのらずに抜け落ちて(媒体上から
飛散して)しまうトナーの割合であり、抜け率が高くな
るほど、文字としての形が認識しにくくなり読みづらく
なる。
【0062】紙の表面電気抵抗が小さすぎると、画像抜
け率も小さいが、画像濃度の値も小さい。つまり紙にト
ナーはのるものの、薄くしかのらずに見にくくなる。一
方、表面電気抵抗率が大きすぎると、画像濃度は十分で
あっても、抜け率が大きくなるために、文字が読みづら
くなってしまう。
【0063】一般的に、画像濃度は1.0以上あれば十
分な濃さであり、画像抜け率が2%を越えると文字が読
みづらくなってくる。この値を満たす表面電気抵抗率の
範囲として、図5に示すようにトナー定着層の表面電気
抵抗率を109〜1014Ωの範囲にすることにより、転
写部でのトナー濃度確保、および抜け落ち防止の面でよ
り高画質な画像が得られる。好ましくは1010〜1013
Ωの範囲とすることにより、画像濃度1.2、抜け落ち
率1%以下とする事ができる。
【0064】なお、以上述べてきた3つの実施例を一度
に行なえばさらに保存性の効果は高くなる。
【0065】また、本願明細書においては新規の通帳発
行が可能な通帳印字装置を例にとって説明したが、通帳
発行専用の装置として、或いは現金自動取引装置の通帳
機構部として使用しても良い。通帳発行専用装置の場合
は、通帳挿入及び受け取り口Zは、通帳発行口となり、
定着層形成機構は通帳スタッカ19と印字機構18との間に
設けることとなる、また、印字機構18内の転写器8と定
着器9等の配置を入れ替え、転写器8を定着器9よりも
通帳スタッカ側19に配置することにより、一方向に搬送
するのみで、印字及び発行ができるようになる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、電子写真方式通帳印字
装置に用いる通帳の表紙にトナーとの新和性が高い耐熱
樹脂層を設けることにより曲げ応力などの外力が作用し
ても印字画像が剥がれることなく長期にわたり高画質を
保持できる。さらに、印字終了後にトナー画像を保護フ
ィルムで覆うことによりさらに保存性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通帳印字装置の構成図である。
【図2】通帳印字装置の保護フィルム貼付け機構の構成
図である。
【図3】本発明の通帳表紙イメージである。
【図4】定着部でのトナー形態説明図である。
【図5】印字媒体の表面抵抗と画質との関係図である。
【符号の説明】
1…通帳印字装置、2,4,6,7,10…搬送ローラ
対、3…磁気情報読み書き機構、5…イメージ読み取り
機構、8…転写器、9…定着器、9a…定着ローラ、9
b…加圧ローラ、16…感光体、17…ページめくり機構、
18…印字機構、19…通帳スタッカ、20…保護フィルム貼
付け機構、21…送り出しローラ、22a,22b,26…ロー
ラ、23a,23b…台紙、24…保護フィルム、25…押圧ロー
ラ、27…巻取りローラ、28…モータ、29…印字情報、31
…トナー定着層、g…ガイド、P…通帳、t…トナー、
Z…通帳挿入及び受け取り。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋谷 安洋 愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会 社日立製作所情報機器事業部内 (72)発明者 沼田 重喜 愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会 社日立製作所情報機器事業部内 (72)発明者 渡邊 道弘 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通帳に電子写真方式で通帳表紙及び/また
    は裏表紙に印字をする印字機構と、前記通帳の情報を読
    みとる読み取り機構と、前記通帳を挿入し受け取る通帳
    挿入及び受け取り口と、これらの機構を結び前記通帳を
    搬送する搬送路とを備えた電子写真方式通帳印字装置に
    おいて、 前記印字機構により印字した前記通帳の印字面の上から
    耐熱性部材を貼り付ける貼り付け機構を備えた電子写真
    方式通帳印字装置。
  2. 【請求項2】前記貼り付け機構は、前記印字機構の定着
    部と前記通帳のページをめくるページめくり機構との間
    に配置する請求項1記載の電子写真方式通帳印字装置。
  3. 【請求項3】新規な通帳を保持する通帳スタッカと、前
    記通帳に電子写真方式で通帳表紙及び/または裏表紙に
    印字をする印字機構と、前記通帳を発行する発行口と、
    これらの機構を結び前記通帳を搬送する搬送路とを備え
    た通帳発行装置において、 前記印字機構により印字した前記通帳の印字面の上から
    耐熱性部材を貼り付ける貼り付け機構を備えた通帳発行
    装置。
  4. 【請求項4】前記貼り付け機構は、前記通帳スタッカと
    前記印字機構との間に配置する請求項3記載の通帳発行
    装置。
  5. 【請求項5】トナーを用いて電子写真方式の印字機構に
    より通帳表紙及び/または裏表紙に印字をする電子写真
    方式通帳印字装置或いは電子写真方式通帳発行装置で使
    用される通帳において、 前記印字機構により印字された面の上から耐熱性部材を
    貼り付けた通帳。
  6. 【請求項6】通帳に電子写真方式で通帳表紙及び/また
    は裏表紙に印字をする印字機構と、前記通帳の情報を読
    みとる読み取り機構と、前記通帳を挿入し受け取る通帳
    挿入及び受け取り口と、これらの機構を結び前記通帳を
    搬送する搬送路とを備えた電子写真方式通帳印字装置に
    おいて、 前記印字機構により印字する前記通帳の印字面に予めト
    ナーとの親和性が高いトナー定着層を形成するトナー定
    着層形成機構を備えた電子写真方式通帳印字装置。
  7. 【請求項7】トナー定着層形成機構は、前記読み取り機
    構と前記印字機構との間に配置する請求項6記載の電子
    写真方式通帳印字装置。
  8. 【請求項8】新規な通帳を保持する通帳スタッカと、前
    記通帳に電子写真方式で通帳表紙及び/または裏表紙に
    印字をする印字機構と、前記通帳を発行する発行口と、
    これらの機構を結び前記通帳を搬送する搬送路とを備え
    た通帳発行装置において、 前記印字機構により印字する前記通帳の印字面に予めト
    ナーとの親和性が高いトナー定着層を形成するトナー定
    着層形成機構を備えた通帳発行装置。
  9. 【請求項9】前記トナー定着層形成機構は、前記通帳ス
    タッカと前記印字機構との間に配置する請求項8記載の
    通帳発行装置。
  10. 【請求項10】トナーを用いて電子写真方式の印字機構
    により通帳表紙及び/または裏表紙に印字をする電子写
    真方式通帳印字装置或いは電子写真方式通帳発行装置に
    使用される通帳において、 前記印字機構により印字される前記通帳の印字面にトナ
    ーとの親和性が高いトナー定着層を形成した通帳。
  11. 【請求項11】前記定着層は、前記トナーの平均粒径よ
    りも小さい表面粗さとする請求項10記載の通帳。
  12. 【請求項12】前記定着層は、表面電気抵抗率が109
    〜1014Ω、好ましくは1010〜101 3Ωである請求項
    10記載の通帳。
JP25469497A 1997-09-19 1997-09-19 電子写真方式通帳印字/発行装置及びその通帳 Withdrawn JPH1191197A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004108419A1 (en) * 2003-06-03 2004-12-16 Ricoh Company, Ltd. Ink-jet recording method and recording medium used therein
CN100446985C (zh) * 2003-06-03 2008-12-31 株式会社理光 喷墨记录方法及其使用的记录介质
CN107861345A (zh) * 2016-09-21 2018-03-30 柯尼卡美能达株式会社 图像形成装置

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