JPH119085A - きのこ栽培用培地と種菌培養用培地 - Google Patents

きのこ栽培用培地と種菌培養用培地

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JPH119085A
JPH119085A JP9180631A JP18063197A JPH119085A JP H119085 A JPH119085 A JP H119085A JP 9180631 A JP9180631 A JP 9180631A JP 18063197 A JP18063197 A JP 18063197A JP H119085 A JPH119085 A JP H119085A
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JP
Japan
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waste
rice
medium
culture medium
rice confectionery
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JP9180631A
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Hajime Takahashi
肇 高橋
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Kameda Seika Co Ltd
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Kameda Seika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 培地原価の低減、施設設備投資の低減、きの
この栽培コストを低減するだけでなく、従来米菓製造業
界においては産業廃棄物のゴミとして焼却処分されてい
た米菓くずを資源として再利用し、有用産物であるきの
ことして利用することにより、同時にゴミの発生量、処
理費の低減を図ることを目的とする。 【解決手段】 きのこ栽培用培地に米菓くずを添加して
調製することを特徴とするものであり、米菓くずを栄養
源として、きのこ栽培用培地または種菌培養培地に混合
して用いることを特徴とするものであって、かかる技術
的構成によりきのこの栽培に従来産業廃棄物として処理
されていた米菓くずを有効に再利用すると共に、きのこ
栽培に米菓くずを活用することによりきのこ栽培のコス
トの低減化の技術的効果を達成するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は米菓くずを用いたき
のこ栽培用培地と米菓くずを用いたきのこの種菌培養用
培地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来きのこの栽培は、ブナ、コナラ、ク
ヌギ等の原木を利用する原木栽培と、同様の樹種のおが
くずを培地として用いるオガクズ栽培の2つに大きく分
類できる。現在では短期間で大量に生産でき、重い原木
より軽くて取り扱いやすいおがくず栽培を行なう傾向に
ある。
【0003】オガクズ栽培で用いられるオガクズ培地ま
たは種菌用培地は、通常ブナ、コナラ、クヌギ等の広葉
樹由来のおがくずに米ぬか、フスマ、オカラ、コーンブ
ラン等の栄養を添加した混合物に水を適当量加え、ビ
ン、袋等に圧詰めしたものを用いている。
【0004】しかし米ぬか、フスマ、コーンブラン等の
資材の価格は不安定で、ときには高騰し、培地のコスト
が上昇することがあり、安価で価格の安定した資材が切
望されていた。
【0005】現在、産業廃棄物として発生しているウイ
スキー粕(特開昭55ー48384号)、大豆煮汁廃液
(特開昭55ー61794号)、バッカス・砂糖キビの
圧搾汁(特公昭57ー26111号)、栗の外皮・渋皮
もしくはイガ(特公昭58ー26995号)、落花生サ
ヤ(特公昭63ー52879号)等を培地中に添加する
技術は提案されているが、通年での確保が難しい事や、
従来の培地を用いるよりきのこ収量が下がるなどあまり
有効とはいえない。
【0006】現在米菓工場では、粳米又は糯米を原料と
した米菓の製造における全製造工程を通じて米粉くず,
餅くず,乾燥生地くず、焼き生地くず、味付け生地くず
等として相当大量に米菓くずが発生し、その主成分は澱
粉であることから従来米菓くずの一部は家畜の飼料や肥
料に利用され、さらに、その他の有効利用するための研
究が行なわれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】現在米菓製造工程から
発生する米菓くずは、相当大量であり、しかも飼料等と
して利用するためには、その収集運搬に相当の労力を要
し、かつ、運搬手段や保管設備や処理施設等を必要とし
その経費が相当に大きくなって採算があわず、しかも飼
料とするには米菓くずに有毒なカビが発生したり、腐敗
したり、有害物等が含まれることもありえるので、収集
したそのままの状態で直接に飼料とすることはできず、
飼料として好ましくない部分を選別除去し、或いは洗浄
しなければならないという問題があり、また、肥料とし
て利用する場合には油汚した部分や醤油等の調味料によ
り味付けされた部分はそのまま肥料として使用すると肥
料の化学成分を変質せしめたり、植物の育成を阻害する
恐れがあるので、その部分を選別排除し、或いは洗浄除
去しなければならいという問題があり、そのため製造コ
ストが高額となったりその施設や設備が過大となり、更
には技術的にも困難な問題があった。
【0008】このため現在においては米菓工場で発生す
る米菓くずは、そのまま産業廃棄物として焼却処理され
ており、処理業者に処理費用を支払うため経費として負
担が重くなる問題があり、またゴミ発生量増加のため処
理能力は限界にきており、ゴミとして焼却するのではな
く有効利用することが課題となっていた。
【0009】またきのこ栽培においては、米ぬか、フス
マ、コーンブラン等の資材が高騰し、栽培、種菌用培地
のコストが上がることがあり、安価で価格の安定した資
材が切望されていた。
【0010】本発明は、米菓工場より発生する米菓くず
を安価でかつ安定した資材として有効利用し、有用産物
であるきのことして再利用して、ゴミの発生量、処理費
の低減をすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、きのこ栽培用
培地に米菓くずを添加することを特徴とするものであ
る。本発明は、上記した課題を解決するため鋭意検討を
重ねた結果、米菓くずを栄養源としてきのこ栽培用培地
の栄養源に用いて栽培すると従来の収穫量と変わらず、
きのこを収穫できることを発見し、この知見に基づいて
本発明を完成した。以下、本発明をさらに詳しく説明す
る。
【0012】本発明で用いられる栽培用培地は、おがく
ずまたはおがくずにコーンブランを混合したものに、栄
養源として米菓くずを混合する。
【0013】本発明で用いる米菓くずは、粳米又は糯米
を原料とした米菓の製造工程で発生するものであり、具
体的には、製粉工程、蒸練工程、圧延工程、乾燥工程、
味付工程、焼成工程、で発生するところの米粉くず、餅
くず、乾燥生地くず、焼き生地くず、味付け生地くず、
でありその主成分は澱粉である。
【0014】栽培用培地は、米菓くずを主に栄養源とし
て1〜25%(乾燥物重量百分率)おがくずと混合す
る。
【0015】さらに、好ましくはおから、ふすま、ぬか
等を窒素源を補うために混合する。これら窒素源として
のおから、ふすま、ぬか等はそれぞれ単独でもよいが、
こられの1種類又は数種類を併用して混合してもよい。
【0016】さらに栽培の対象とする、きのこごとに培
地を変えるのが望ましい。
【0017】次に一般的にきのこ栽培に最適な水分含量
である水を60〜65%(重量百分率)になるように加
えてこれを栽培用瓶または栽培用袋に詰めて調製するの
が適当であるが、詰める容器もドラム缶等その種類や大
小を問わず、何でも使用できる。
【0018】次ぎに詰め終わった培地を、一般的なきの
こ培地の殺菌条件である98〜121℃で1〜5時間殺
菌した後、栽培用培地として使用する。
【0019】また、利用できるおがくずとして限定はな
いが、好ましくは広葉樹オガクズをもちいる。また、お
がくずの替わりにコーンコブを用いることもできる。
【0020】さらに本発明において利用できるきのこ菌
には限定はなく、どのようなきのこ菌でもよいが、特に
マイタケ、シイタケ、エノキタケ、ブナシメジ、ヒラタ
ケ、エリンギ、ナメコ、キクラゲ等木材腐朽菌に有効で
ある。
【0021】本発明に使用される種菌用培地は、栽培用
培地と同様に調製し、きのこ菌糸を接種して栄養菌糸の
培養をした後、きのこ栽培用種菌として用いる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に実施例を示し、本願発明の
効果を数値的に示すが、本願発明は以下の実施例の範囲
のみに限定されるものではない。
【0023】
【実施例】
(実施例1)おがくずに米粉くずを20%(乾物重量百
分率)混合し、水分を65%に調製した。この培地を試
験管に約20g詰め5本を作成し、シリコ栓をして、1
21℃、1時間殺菌した。
【0024】殺菌後の5本の試験管の培地にマイタケ種
菌(森産業株式会社、まいたけ51号)を接種して、2
3℃、湿度75%で17日間培養し、菌糸の成長した長
さを測定した。
【0025】実験区たる5本の試験管の培地においては
成長した菌糸の平均の菌糸長は、79.0mmであっ
た。
【0026】(比較例1)この実施例においては、おが
くずに混合する米粉くずの割合が、培地に接種した菌糸
の成長を左右する重要な要素をなすものであるが、おが
くずに混合する米菓くずの割合によって菌糸の成長を左
右することの確認のために、以下に比較例として混合す
る米菓くずの割合を変えて、菌糸の成長の長さを比較検
討した結果おがくずに混合する米菓くずの割合は、1〜
25%の範囲において最も好ましい結果が得られること
が確認できた。
【0027】おがくずに米粉くずを0〜30%(乾物重
量百分率)混合し、水分を65%に調製した。この培地
を試験管に約20g詰め各5本づつ作成し、シリコ栓を
して、121℃、1時間殺菌した。
【0028】殺菌後の培地にマイタケ種菌(森産業株式
会社、まいたけ51号)を接種して、23℃、湿度75
%で17日間培養し、菌糸の成長した長さを測定した。
各実験区の5本の平均の菌糸長(mm)を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】この結果から米菓くずを1〜25%混合し
て用いるのが好ましいことが確認できた。
【0031】(実施例2)おがくずに米菓くずを10%
(乾物重量百分率)混合し、窒素源の補給としてフスマ
を10%(乾物重量百分率)をさらに混合して水分を6
5%に調製した培地とした。
【0032】この培地を、試験管に約20g詰め、シリ
コ栓をして121℃、1時間殺菌した。殺菌後の培地に
マイタケ種菌(森産業株式会社、まいたけ51号)、ヒ
ラタケ(森産業株式会社、ヒラタケ39号)、ブナシメ
ジ種菌(ホクト産業株式会社トガクシ)、ナメコ種菌
(森産業株式会社、ナメコ13号)、エノキ種菌(ホク
ト産業株式会社、エノキーM50)、シイタケ種菌(明
治製菓株式会社、JMS9Kー4)を各培地にそれぞれ
の種菌を5本づつ接種して、23℃、湿度75%で14
日間培養し、菌糸の成長した長さを測定した。各々の実
験区の試験管の5本平均の菌糸長(mm)は表2に示す
通りである。
【0033】
【表2】
【0034】(比較例2)おがくずに米菓くずを10%
(乾物重量百分率)混合し、窒素源の補給としてフスマ
を10%(乾物重量百分率)をさらに混合して水分を6
5%に調製した。
【0035】また、米菓くずの代わりに、きのこ栽培で
通常栄養源として用いられるコーンブランを10%(乾
物重量百分率)混合し、以下同様に調製した培地を対照
区として調製した。
【0036】これらの培地を試験管に約20g詰め、シ
リコ栓をして121℃、1時間殺菌した。
【0037】殺菌後の培地にマイタケ種菌(森産業株式
会社、まいたけ51号)、ヒラタケ(森産業株式会社、
ヒラタケ39号)、ブナシメジ種菌(ホクト産業株式会
社、トガクシ)、ナメコ種菌(森産業株式会社、ナメコ
13号)、エノキ種菌(ホクト産業株式会社、エノキー
M50)、シイタケ種菌(明治製菓株式会社、JMS9
Kー4)を各培地にそれぞれの種菌を5本づつ接種し
て、23℃、湿度75%で14日間培養し、菌糸の成長
した長さを測定した。各実験区の5本平均の菌糸長(m
m)を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】この結果から主に栄養源として用いられる
コーンブランの代替として米菓くずを多くの菌糸に使用
可能であることが確認できた。
【0040】(実施例3)おがくずに、米菓くずを3%
(乾物重量百分率)混合し、窒素源の補給としてフスマ
を27%(乾物重量百分率)さらに混合し、水分を65
%に調製した。
【0041】この培地を栽培用袋に約2.5Kgを詰
め、5菌床を作成し、98℃、5時間殺菌した。
【0042】殺菌後の培地に、マイタケ種菌(森産業株
式会社、まいたけ51号)を接種して、23℃、湿度7
5%で培養し、菌糸蔓延した日から10日後に蛍光灯を
照射して20℃、湿度62〜65%で10日間芽出しを
した。その後蛍光灯を照射したまま、袋を切って16〜
18℃、湿度90〜95%、10日間きのこを発生さ
せ、収穫した。
【0043】それぞれの培地ごとに培地全体に菌糸が蔓
延した日数は、31日(5菌床の平均)、きのこ収穫量
は365g(5菌床の平均)であった。
【0044】(比較例3)おがくずに、米菓くずを3%
(乾物重量百分率)混合し、窒素源の補給としてフスマ
を27%(乾物重量百分率)さらに混合し、水分を65
%に調製した。
【0045】また、米菓くずの代わりにきのこ栽培で通
常栄養源として用いられるコーンブランを10%(乾物
重量百分率)混合し、以下同様に調製した培地を対照区
として調製した。
【0046】これらの培地を栽培用袋に約2.5Kgを
詰め、各5菌床づつ作成し、98℃、5時間殺菌した。
【0047】殺菌後の培地に、マイタケ種菌(森産業株
式会社、まいたけ51号)を接種して、23℃、湿度7
5%で培養し、菌糸蔓延した日から10日後に蛍光灯を
照射して20℃、湿度62〜65%で10日間芽出しを
した。その後蛍光灯を照射したまま、袋を切って16〜
18℃、湿度90〜95%、10日間きのこを発生さ
せ、収穫した。
【0048】また、それぞれの培地ごとに培地全体に菌
糸が蔓延した日数、きのこ収穫量を測定した。各実験区
の蔓延日数(5菌床の平均)と、収穫量(5菌床の平
均)を表4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】この結果から主に栄養源として用いるコー
ンブランの代替として米菓くずを用いてきのこを栽培と
しても同様の収量が得られることが確認できた。
【0051】(実施例4)コーンコブに、米菓くずを5
%(乾物重量百分率)混合し、窒素源の補給としてヌ
カ:フスマを乾物重量比1:1に混合したものを25%
(乾物重量百分率)さらに混合し、水分を65%に調製
した。
【0052】この培地を850ccの栽培用瓶に約60
0gを詰めて5瓶を作成し、通気フィルター付きのキャ
ップをして、121℃、2時間殺菌した。
【0053】殺菌後の培地に、ブナシメジ種菌(ホクト
産業株式会社、トガクシ)を接種して、23℃、湿度7
5%で培養して種菌を作成した。
【0054】そしてそれぞれの培地ごとに培地全体に菌
糸が蔓延した日数(5瓶の平均)は31日であり、その
菌糸密度(5瓶の平均)は良好であった。
【0055】(比較例4)コーンコブに、米菓くずを5
%(乾物重量百分率)混合し、窒素源の補給としてヌ
カ:フスマを乾物重量比1:1に混合したものを25%
(乾物重量百分率)さらに混合し、水分を65%に調製
した。
【0056】また、米菓くずの代わりにきのこ栽培で通
常栄養源として用いられるコーンブランを5%(乾物重
量百分率)混合し、以下同様に調製した培地を対照区と
して調製した。
【0057】これらの培地850ccの栽培用瓶に約6
00gを詰めそれぞれ5瓶づつ作成し、通気フィルター
付きのキャップをして、121℃、2時間殺菌した。
【0058】殺菌後の培地に、ブナシメジ種菌(ホクト
産業株式会社、トガクシ)を接種して、23℃、湿度7
5%で培養して種菌を作成した。
【0059】そしてそれぞれの培地ごとに培地全体に菌
糸が蔓延した日数を測定した。各実験区の蔓延日数(5
瓶の平均)を表5に示す。
【0060】
【表5】
【0061】この結果から、主に栄養源として用いられ
るコーンブランの代替として米菓くずを用いて種菌を調
製しても同様の種菌が得られることが確認できた。
【0062】(比較例5)また上記の比較例4における
この種菌を用いてブナシメジの栽培を次ぎのように行な
った。コーンコブに、米ぬか20%(乾物重量百分
率)、フスマ20%(乾物重量百分率)、乾燥オカラ5
%(乾物重量百分率)を混合し水分を65%に調製し
た。
【0063】この培地を850ccの栽培用瓶に約65
0gを詰めて作成し、通気フィルター付きのキャップを
して、121℃、2時間殺菌した。
【0064】殺菌後の培地に、上記した米菓くず混合培
地で培養した種菌、コーンブラン混合培地で培養した種
菌をそれぞれ接種して、23℃、湿度75%で80日培
養した。
【0065】その後菌掻きをし、水切り口に注ぎ23時
間静置してから水を捨て、13〜15℃、12〜13
日、湿度95%で蛍光灯をあてて発生を行ない、きのこ
を収穫した。
【0066】それぞれの種菌を用いて栽培したきのこの
5瓶平均収穫量(g)を表6に示した。
【0067】
【表6】
【0068】この結果から、主に栄養源として用いられ
るコーンブランの代替として米菓くずを用いて作成した
種菌を用いても同様のきのこ収穫量が得られた。
【0069】
【発明の効果】本発明は、毎年大量に発生する米菓くず
をきのこ栽培用培地の栄養源として有効利用することに
より米菓くずを産業廃棄物としての処理費用を低減する
ことができるだけでなく、公共ゴミ処理場などの焼却量
を軽減すると同時に、ゴミして扱われていた米菓くずを
有用性のあるきのことして再生させることを可能とした
ものである。
【0070】また米菓くずは毎年大量に発生し、ゴミと
して処理費が必要なものであるためきのこ栽培用また
は、種菌培養用培地の資料として用いれば安価で安定し
た資料となり、資材価格の変動に影響されることなく、
かつ培地コストを下げて生産することが可能となる。
【0071】さらに米菓くずは、その主成分が澱粉であ
るため、この種の培地の栄養源としては大変有用なもの
である。米菓くずを栄養源としてきのこ栽培用培地に用
いると、きのこの栽培においてコーンブンラン等の従来
高価であった培地の資料と同様に利用できることを確認
できた。したがってきのこ栽培においてコーンブラン等
の培地の資料をストックしておく施設がなくなり、設備
投資の費用削減が可能となる。
【0072】また最盛期である秋から冬の生産量に合わ
せた規模の施設をつくると春〜夏の閑期に遊休施設の発
生、稼働率の低下によりさらに問題が生じていたが、そ
の影響も軽減できる。さらに従来の培地の資料について
のコストを削減することができるので、きのこ栽培にお
いて、より多くの収益が見込めるという効果がある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 米菓くずを添加して調整したきのこ栽培
    用培地。
  2. 【請求項2】 米菓くずを添加して調整した種菌培養用
    培地。
  3. 【請求項3】 おがくずに、粳米又は糯米を原料とする
    米菓の製造工程から発生する米菓くずを乾物重量百分率
    で1〜25%になるように混合し、調製してなることを
    特徴とする請求項1のきのこ栽培用培地又は請求項2の
    種菌培養用培地。
  4. 【請求項4】 おがくずに、粳米又は糯米を原料とする
    米菓の製造工程から発生する米菓くずを乾物重量百分率
    で1〜25%になるように混合し、さらに、おから、ふ
    すま、ぬかのうち1種類又は複数の種類を混合し、調製
    してなることを特徴とする請求項1のきのこ栽培用培地
    又は請求項2の種菌培養用培地。
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Cited By (5)

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