JPH1190826A - プラズマディスプレイパネルの障壁形成用シート組成物及びガラスペースト組成物 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの障壁形成用シート組成物及びガラスペースト組成物

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JPH1190826A
JPH1190826A JP24819597A JP24819597A JPH1190826A JP H1190826 A JPH1190826 A JP H1190826A JP 24819597 A JP24819597 A JP 24819597A JP 24819597 A JP24819597 A JP 24819597A JP H1190826 A JPH1190826 A JP H1190826A
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JP
Japan
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sheet
glass
film
composition
inorganic filler
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JP24819597A
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Inventor
Koichiro Murahashi
浩一郎 村橋
Yasuhiro Kominato
康博 小湊
Shigekazu Matsubara
繁一 松原
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Okuno Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
Okuno Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDPの障壁をサンドブラスト法によって製
造する際に、基板ガラス上にて施工、形成されていた障
壁用ガラスペースト層を含む積層体を、該基板とは別個
の適当な支持フィルム上に形成させた新しい障壁形成用
シート組成物及びそのためのガラスペースト組成物を提
供。 【解決手段】 支持フィルム、その上に形成された低融
点ガラス粉末及び無機充填剤を含む厚さ100〜300
μmの未焼成シートの少なくとも一層、該未焼成シート
上に積層された感光性樹脂層及び必要に応じて最上層遮
光フィルムからなることを特徴とするサンドブラスト法
によるプラズマディスプレイパネルの障壁形成用シート
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマディスプレ
イパネル(以下、PDPという)の障壁形成用シート組
成物、より詳しくは、PDP用基板ガラスとは別個の適
当な支持フィルム上に形成させた未焼成ガラスシートと
感光性樹脂層とを含む積層物であって、PDP用基板ガ
ラス上に容易に転写可能な新しい障壁形成用シート組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビジョン、コンピューター等
の平面表示装置の分野では、ハイビジョン方式のような
高精度で且つ微細な画質の表示装置が開発され、その表
示手段も大型化、高精度微細化が要望され、これに対応
するものとしてプラズマディスプレイ方式が注目されつ
つある。該プラズマディスプレイ方式のパネルは、2枚
の基板ガラスとその間に設けられた障壁に囲まれた多数
のセル(微小空間)に蛍光体及び電極を配し、放電ガス
を充填した構造を有しており、上記セル内の電極間放電
により放電ガスが励起され、これが基底状態に戻る際に
発する紫外線により蛍光体が発光されて画素を形成する
ものである。
【0003】上記PDPの障壁には、前面ガラスと背面
ガラスの電極間での発光のセル間での干渉を防ぎ、また
両ガラス基板間の間隔を一定に保つ役割を果たす耐熱性
が要求され、また最近では、放電空間をできるだけ大き
くして高輝度の発光を得ることができる高精度PDPの
ための、壁面が切り立って幅が狭く高さの高い障壁、例
えば障壁幅約50〜150μm、高さ約100〜200
μm、開口幅約50〜300μm程度の高アスペクト比
のものが要望されている。
【0004】しかして、現在量産ラインで採用されてい
る上記障壁形成法としては、例えば、パターン化された
スクリーンを通してウエット状のガラスペーストを、電
極及びオーバーコートガラスを施した背面ガラス板上に
スクリーン印刷する方法(スクリーン印刷法)、予め背
面ガラス板上で露光、現像してパターン化された感光性
樹脂層(ドライフィルム)の開口部にウエット状のガラ
スペーストを埋め込んで、乾燥し、その後ドライフィル
ムを除去するかガラスペーストの焼成と同時に燃焼除去
して障壁を形成する方法(フォトリソグラフ法)、ウエ
ット状のガラスペーストを背面板全面にスクリーン印刷
やロールコート等により塗布、乾燥し、その後ドライフ
ィルムを積層し、遮光フィルム(マスク)を介して露
光、現像し、開口部下の乾燥ガラス層を、サンドブラス
トにて切削、除去し、次いでドライフィルムを溶出させ
て障壁部を形成させ、これを焼成する方法(サンドブラ
スト法)等が知られている。
【0005】しかるに、之等各種方法は、大型化、高精
度微細化の要求に合致する障壁形性手段としては必ずし
も満足できるものではなく、またかかる要求に合致させ
るための障壁の形成が、PDPの製造上、最も煩雑で且
つ歩留まりが悪く、製品の性能、コストに影響を与える
ものとなってきており、その改善が、当業界で叫ばれて
きている。
【0006】事実、例えば、上記スクリーン印刷法で
は、一回の印刷で形成できる膜厚がたかだか数十μmで
あるため、この印刷と乾燥を多数回、通常10回以上繰
り返さなければ目的の膜厚の障壁は形成されず、この操
作自体煩雑であるに加えて、多数回の印刷ではダレが蓄
積される不利もあり、障壁のファインピッチ化の要望に
は合致し難くなってきている。
【0007】また、フォトリソグラフ法は、小面積のP
DPでは実用可能であるが、大画面で且つリヴ精度が高
くなるほど、ドライフィルムの溶出時や燃焼時に不具合
が発生し易く歩留まりが悪い不利がある。
【0008】サンドブラスト法は、比較的優れたものと
して注目されているが、ガラスペーストの塗布、乾燥条
件によってドライフィルムとの密着力に差が生じ、高精
度となるほど現像やブラスト時にドライフィルム剥離の
問題が発生する危険がある。
【0009】更に、上記いずれの方法を採用する場合で
も、PDP製造工程において、ウエット状のガラスペー
ストを取り扱う必要があるため、該工程における有機溶
剤による雰囲気の悪化や該溶剤の処理等は避けられない
不利がある。
【0010】また、従来より種々研究、開発されてきて
いる障壁用のウエット状ガラスペースト自体、その組成
についての研究は殆ど行なわれておらず、放電ガスや蛍
光体の劣化等を実質的に伴うことなく、耐水・耐熱強
度、機械的強度、保型性(形状保持安定性)、サンドブ
ラストによる切削容易性、ドライフィルムとの密着性、
燃焼時の燃焼性等に優れ、PDPの障壁形成用として優
れた特性を有する上記ガラスペーストの開発も、当業界
における重要な課題である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のPD
Pの障壁形成に見られる上述した各種の欠点を悉く解消
して、斯界の要望に合致する大容量、高精度のPDP
を、サンドブラスト法によってより簡便に且つ向上され
た歩留まりをもって製造可能とする、新しいPDPの障
壁形成用シート組成物及び該シート組成物のためのガラ
スペースト組成物を提供することを目的とする。
【0012】本発明者らは、上記目的より鋭意研究を重
ねた結果、従来よりPDP用背面ガラス基板上に形成さ
れてきた未焼成ガラスシート(グリーンシート)及び感
光性樹脂層(ドライフィルム)を含む積層体を、上記基
板とは別途の適当な支持フィルム上に形成させる時に
は、その形性自体非常に容易に且つ大面積にて実施で
き、これにより密着性の優れた積層体を収得できると共
に、これはPDP用背面ガラス基板上に例えばラミネー
ター等を用いて容易に転写でき、その後、サンドブラス
ト法によって簡便に、所望の高精度の隔壁を形成できる
ことを見出した。
【0013】また、本発明者らは、上記PDPの障壁形
成用シート組成物に特に有利に適用できる新しい組成の
ガラスペーストをも開発するに成功した。本発明は、上
記知見に基づいて完成されたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、支持フ
ィルム、その上に形成された低融点ガラス粉末及び無機
充填剤を含む厚さ100〜300μmの未焼成ガラスシ
ートの少なくとも一層、該未焼成ガラスシート上に積層
された感光性樹脂層及び必要に応じて最上層遮光フィル
ムからなることを特徴とするサンドブラスト法によるP
DPの障壁形成用シート組成物、及び該組成物のための
ガラスペースト組成物が提供される。
【0015】本発明に係わるPDPの障壁形成用シート
組成物は、上記構成としたことに基づいて、殊に該組成
物のグリーンシートとして低融点ガラス粉末及び無機充
填剤を含む厚さ100〜300μmの未焼成シートを採
用したことに基づいて、該シートが成型後の形状保持性
に優れ、またサンドブラスト時の切削性、ドライフィル
ムとの密着性等にも優れ、更に焼成時の樹脂の燃焼性も
良好であること等よって、非常に容易に所望の高精度P
DP用障壁を形成することができる特徴を有している。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明組成物につき詳述す
れば、本発明PDPの障壁形成用シート組成物を構成す
る支持フィルムは、柔軟性を有し、更に熱圧着ロール工
程に耐えうる材料から選択される。その具体例として
は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リエチレンフィルム(PE)、ポリスチレンフィルム
(PS)、ポリビニルアルコールフィルム(PVA)等
を例示できる。
【0017】上記支持フィルム上に形成される低融点ガ
ラス粉末及び無機充填剤を含む厚さ100〜300μm
の未焼成シート(グリーンシート)は、上記低融点ガラ
ス粉末及び無機充填剤(以下之等を固型無機粉末とい
う)を、樹脂ビヒクルの溶剤溶液に分散させたガラスペ
ースト組成物を、支持フィルム上に塗布等により適用し
て、乾燥することにより形成される。
【0018】ここで用いられる樹脂としては、代表的に
はセルロース系樹脂及びアクリル系樹脂を使用できる。
より詳しくは、セルロース系樹脂としては、例えばエチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ニトロセ
ルロース等を例示でき、また、アクリル系樹脂として
は、例えばポリブチルアクリレート、ポリイソブチルメ
タクリレート等のアクリル樹脂及びメタクリル樹脂を例
示することができる。之等は、サンドブラスト時の切削
速度やガラス基板との密着性を考慮すると、通常、セル
ロース系樹脂では重量平均分子量が1万〜50万、アク
リル系樹脂では5千〜5万の範囲にあるのが好適であ
る。
【0019】その他、本発明では、上記樹脂として水溶
性樹脂、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン等やブチラール系樹脂等を使用することができ
る。之等は一種単独でも使用でき、また2種以上を併用
することもできる。更に、上記樹脂中には、ジオクチル
フタレート、ジブチルフタレート等の熱可塑剤を適宜混
合使用することも可能である。
【0020】上記樹脂は、一般にガラスペースト組成物
中に2〜30重量%程度の範囲で配合されるのがよく、
この配合量が2重量%をあまりに下回ると、得られるグ
リーンシートの保型性が悪化し、また引き続き積層され
るドライフィルムとの密着性も弱く、ドライフィルムの
現像時にフィルム剥離を生じる欠点が発生する。またこ
れはサンドブラスト時の切削速度も早くなりすぎて、残
すべき障壁部分までブラスト剥離されるおそれがある。
逆に樹脂の配合量を30重量%を越えてあまりに多量と
すると、グリーンシートの保型性及びドライフィルムと
の密着性は充分であるが、サンドブラスト時の切削が難
しくなり、使用される樹脂の種類によってはブラスト加
工できないものとなる欠点がある。また、かかる多量の
樹脂の利用は、燃焼性(燃え切り)も悪く、形成される
隔壁が発泡性のポーラスなものとなる不利がある。上記
配合量は、好ましくは約5〜20重量%の範囲から選択
されるのがよい。
【0021】上記樹脂の溶剤溶液を構成する溶剤として
は、特に限定されるものではないが、樹脂の溶解性に優
れ、粘稠性のオイルを形成し得るものから選択されるの
がよく、一般には、中沸点乃至高沸点の溶剤、例えばブ
チルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテ
ート等のエステル系溶剤、ナフサ、ミネラルターペン等
の石油系溶剤が、単独で又は2種以上混合して使用する
ことができる。
【0022】ガラスペースト組成物を構成する固型無機
粉末の主要成分としての低融点ガラス粉末としては、焼
成温度約500〜650℃の温度範囲でメルトしてガラ
ス状になる各種のガラス粉末、例えば硼珪酸鉛ガラス、
硼珪酸ビスマスガラス等の粉末の他、亜鉛系、バリウム
系、マンガン系等の各種のガラス粉末を使用することが
できる。之等ガラス粉末の粒径は、ドライフィルムとの
密着性、サンドブラスト時の切削性、焼成時のリブの緻
密性等に影響を与え、通常0.5〜20μmの範囲から
選ばれるのが適当である。20μmを越えあまりに大き
い粒径の場合は、得られる障壁の緻密性が低下する傾向
がありあまり好ましくない。またかかる大きすぎる粒径
のガラス粉末の利用では、リブの断線、リブ欠け等のリ
ブの損傷をも惹起させ、またリブ強度を低下させるおそ
れもある。
【0023】上記固型無機粉末の他方の成分である無機
充填剤としては、通常この種ガラスペーストに配合され
ることの知られている各種のフィラー成分、例えば障壁
の着色剤としての無機顔料(白色の場合は酸化チタン、
亜鉛華等、黒色の場合は酸化鉄、酸化マンガン、酸化
銅、酸化クロム、酸化コバルト等から選ばれた2種以上
の酸化物の焼成顔料等)や、焼成時の障壁の収縮をでき
るだけ抑えるための焼成温度においてもメルトしない無
機フィラー、例えば酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化
ジルコニウム等をいずれも使用することができる。之等
のフィラーの中で、酸化珪素等は熱膨張係数をコントロ
ールする役割をもつものもある。無機顔料乃至無機フィ
ラーの種類や配合量は特に限定されるものではなく、慣
用されるそれらに従うことができる。
【0024】本発明においては、上記未焼成ガラスシー
トは、単一層として形成させることもでき、また適当に
固型無機粉末及び樹脂の種類や配合量を変化させて2層
以上として形成させることもできる。例えば形成される
シートの大部分を発光輝度を向上させるために白色のフ
ィラーを用いたものとし、該シートの最上層部分を黒色
のフィラーを用いたものとする、いわゆるブラックスト
ライプ的な障壁形成用シートとすることもできる。ま
た、例えばシートの上部を樹脂を多くした層として、ド
ライフィルムとの密着性を優先し、下層は比較的樹脂を
少なくした層として、サンドブラストによる切削速度を
優先するような2層構造とすることもできる。
【0025】本発明において、上記未焼成ガラスシート
(グリーンシート)上に積層される感光性樹脂層(ドラ
イフィルム)としては、通常のプリント基板のエッチン
グマスク用に使用されることの知られているそれらと同
様のものでよいが、特にこれを基本として耐サンドブラ
スト性を改良したものであるのが好ましい。この改良と
しては、例えばドライフィルムの主たる成分である感光
性ポリマーをウレタン、ブタジエン等にて変性すること
により弾性を付与したものを挙げることができる。
【0026】之等のドライフィルムは、常法に従って、
グリーンシート上に積層される。その膜厚は、一般には
30〜100μm程度であるのが好ましく、特に好まし
い上記ドライフィルムは、露光後希薄濃度の有機乃至無
機のアルカリ水で現像でき、サンドブラスト後低濃度の
アルカリで剥離溶解可能なフィルムであるのがよい。市
販されている上記ドライフィルムの具体例としては、例
えば東京応化社製「オーデル」、日本合成化学社製「ア
ルフォ」、デュポン社製「リストン」等を例示すること
ができる。
【0027】本発明においては、上記ドライフィルムの
代わりにプリント基板製造時に使用される液状レジスト
も上記感光性樹脂層として同様に利用することができ
る。この場合、無機固型粉末を含むグリーンシート上
に、ロールコート法やスクリーン印刷法等によって液状
レジストを塗布し、これを乾燥することによって本発明
の感光性樹脂層を積層されたグリーンシートの積層体を
形成することができる。
【0028】また、本発明シート組成物は、更に必要に
応じて最上層として遮光フィルムを積層することもでき
る。かかる遮光フィルムとしては、この種PDP用障壁
のサンドブラスト法による形成に慣用されているそれら
と同様のものでよい。具体的には、特に限定されるもの
ではないが、紫外線吸収性を有するロイコ系染料等を含
有させたフィルムであるのがよく、その材質としては支
持フィルムと同様のものでよい。その膜厚は通常約30
〜300μm程度のものが好ましい。
【0029】本発明に従って、支持フィルム上にグリー
ンシート、ドライフィルム及び所望により最上層遮光フ
ィルムを積層させる手段としては、より詳しくは、次の
如き手段を採用することができる。
【0030】(1) 乾燥時に所定量となる樹脂成分を比較
的高沸点の溶剤に溶解したオイル中に、所定量の固型無
機粉末を、例えば三本ロール等で分散させてスラリー状
物乃至ペースト状物を調製し、これをドクターブレード
法、ロールコート法、スクリーン印刷法、カーテンコー
ル法等によって、約0.2mm程度の支持フィルム(例
えばペットフィルム、ポリエチレンフィルム等)上に均
一な膜厚になるまで塗布し、非熱風下で乾燥することに
よって、所望のグリーンシートを収得できる。
【0031】かくして得られるグリーンシート上に、ラ
ミネーター等により、感光性樹脂層(即ちドライフィル
ム)を遮光下に積層する。次いで、必要時以外の露光を
避けるために、遮光用フィルムを常法に従い、積層す
る。
【0032】上記において、支持フィルム上へのガラス
スラリー乃至ペースト状物の塗布に当たっては、濡れ性
を向上させたり、また支持フィルムとグリーンシートと
の剥離性を容易なものとするために、適当な界面活性剤
等の中間層を支持フィルムとグリーンシートの間に設け
ることもできる。該中間層としては、例えば濡れ性を向
上させるためには、アクリル系共重合体等の界面活性剤
を用いることができ、剥離性向上のためには、シリコン
系や弗素系の界面活性剤を用いることができる。
【0033】(2) 所定量の固型無機粉末と、乾燥後所定
量となる有機樹脂を水又は比較的低沸点の溶剤に溶解し
た溶液を、ニーダー、ボールミル、V型ミル等で充分に
混合し、その後、水又は溶剤を乾燥除去し、固型無機粉
末と有機樹脂との混合粉末を得る。該混合粉末を、次い
で、プレス機を用いて加圧固着させてグリーンシートを
得る。
【0034】上記において、加圧時、加熱可能なホット
プレスを用いれば、より保型性の優れたグリーンシート
を得ることができる。その後、前記(1)と同様にしてド
ライフィルム及び遮光用フィルムを積層する。
【0035】かくして、本発明所期のプラズマディスプ
レイパネルの障壁形成用シート組成物を得ることができ
る。
【0036】本発明シート組成物は、AC型プラズマデ
ィスプレイパネルのストライプ状障壁の作成には勿論の
こと、DC型のセル状構造(#型)の障壁形成にも利用
することができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため、本
発明ガラスペースト組成物及び障壁形成用シート組成物
の各実施例を挙げる。尚、例中、部及び%はいずれも重
量基準によるものである。
【0038】
【実施例1】PbO55%、SiO223%、B23
%、TiO23%、Al232%及びZrO22%からな
る硼珪酸鉛ガラス粉末(平均粒径D50=10μm)90
%、アルミナ粉末(D50=3μm)5%及び酸化チタン
顔料5%の固型無機粉末を、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル溶剤中にイソブチルメタクリレートポリ
マー(デュポン社製)を溶解したオイル中に、三本ロー
ル又はサンドミルを用いて分散させてペースト状乃至ス
ラリー状の本発明ガラスペースト組成物を得た。
【0039】上記組成物をペットフィルム上にロールコ
ーターを用いて均一に塗布し、150℃にて非熱風下に
乾燥してグリーンシートを得た。その焼成前の膜厚は2
00μmであった。
【0040】上記グリーンシート上に、直ちにドライフ
ィルム(東京応化製「オーラルBF603」)を、大成
ラミネーター株式会社製型式VA−700を用いて積層
して、本発明シートを組成物を得た。
【0041】上記で得られた本発明シート組成物を、上
記と同一のラミネーターを用いて、ガラス板上に積層
し、次いで上層のドライフィルムを遮光フィルム(マス
ク)を介して露光、現像し、得られたドライフィルムの
開口部を、不二製作所株式会社製サンドブラスト機を用
いて3kg/cm2の圧力下に、炭酸カルシウム粉末に
てサンドブラストした。
【0042】次に、5%炭酸ソーダー水溶液にて残ドラ
イフィルムを剥離し、最後に最高温度550℃で7分間
保持し、焼成して、所望の障壁を形成させた。尚、焼成
後に形成された障壁の高さは145μmであった。
【0043】上記において、固型無機粉末に対するイソ
ブチルメタクリレートポリマーの配合量を1〜35%の
範囲で種々変化させて、得られるシートの保形性、ドラ
イフィルムの密着性、サンドブラスト時の切削速度、焼
成状態を評価した。
【0044】結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】上記表1より、本発明シート組成物は、シ
ートの保形性、ドライフィルムの密着性等に優れ、サン
ドブラスト時の切削速度及び焼成状態も良好なものであ
ることが判る。
【0047】
【実施例2】実施例1に示した固型無機粉末と同一の粉
末をニーダー中で混合しながら、これにヒドロキシプロ
ピルセルロース水溶液を噴霧器で散布し、更に混合を続
け、その後、80℃で乾燥して樹脂を含有する固型無機
粉末を調製した。
【0048】この粉末をプレス後、200μmになる重
量をプレス加工成型金型に均一に投入し、500kg/
cm2の圧力でプレスして、グリーンシートを得た。
【0049】このものに、実施例1に従って感光性ドラ
イフィルムを積層して、本発明シート組成物を得た。
【0050】上記において、固型無機粉末に対するヒド
ロキシプロピルセルロースの配合量を1〜35%の範囲
で種々変化させて、シートの保形性、ドライフィルムと
の密着性、サンドブラスト時の切削速度及び焼成状態を
調べた結果を下記表2に示す。尚、焼成後のシートの膜
厚は150μmであった。
【0051】
【表2】
【0052】上記表2からも、本発明シート組成物は、
シートの保形性、ドライフィルムの密着性等に優れ、サ
ンドブラスト時の切削速度及び焼成状態も良好なもので
あることが判る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持フィルム、その上に形成された低融
    点ガラス粉末及び無機充填剤を含む厚さ100〜300
    μmの未焼成ガラスシートの少なくとも一層、該未焼成
    ガラスシート上に積層された感光性樹脂層及び必要に応
    じて最上層遮光フィルムからなることを特徴とするサン
    ドブラスト法によるプラズマディスプレイパネルの障壁
    形成用シート組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の未焼成ガラスシートのた
    めのガラスペースト組成物であって、低融点ガラス粉末
    及び無機充填剤の合計100重量部に対してセルロース
    系樹脂及びアクリル系樹脂から選択される少なくとも1
    種の樹脂2〜30重量部を溶剤に溶解した溶液に、上記
    低融点ガラス粉末及び無機充填剤を分散させてなること
    を特徴とするガラスペースト組成物。
  3. 【請求項3】 低融点ガラス粉末が粒径0.5〜20μ
    mのものである請求項2記載のガラスペースト組成物。
JP24819597A 1997-09-12 1997-09-12 プラズマディスプレイパネルの障壁形成用シート組成物及びガラスペースト組成物 Pending JPH1190826A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006035124A (ja) * 2004-07-28 2006-02-09 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 微粒子膜及びその形成方法
CN100409393C (zh) * 2002-02-28 2008-08-06 日本电气硝子株式会社 隔壁形成用膏

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