JPH1189868A - 発熱組成物収納用袋 - Google Patents

発熱組成物収納用袋

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JPH1189868A
JPH1189868A JP9253732A JP25373297A JPH1189868A JP H1189868 A JPH1189868 A JP H1189868A JP 9253732 A JP9253732 A JP 9253732A JP 25373297 A JP25373297 A JP 25373297A JP H1189868 A JPH1189868 A JP H1189868A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気の存在下で発熱する発熱組成物を収納
し、所定の時間だけ発熱をおさえて、所望の時間に発熱
を開始せしめる発熱組成物収納用袋を提供する。 【解決手段】 空気の存在下で発熱し得る発熱組成物5
を収納するための袋であって、該袋の少なくとも一部が
通気性微細孔膜2からなり、該通気性微細孔膜2に親水
性を保持せしめたことを特微とする発熱組成物収納用
袋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気によって発熱
し得る発熱組成物を収納する収納袋の袋材に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】発熱組成
物を収納する収納袋の袋材の一部には、例えばポリオレ
フィン等の熱可塑性樹脂と微粒径充填材とを混練・成形
し、延伸することによりミクロン単位の通気性微細孔を
有する微細孔膜が使用されているのが通常である。この
発熱組成物は、常温で空気に触れると直ちに発熱を始め
るのが普通である。
【0003】このような発熱組成物は、単に寒中に暖を
とるいわゆるカイロ用から、最近は薬剤と併用して、皮
膚から薬剤を患部に送り込むドラッグ・デリバリー・シ
ステムの一要素として研究が行われている。
【0004】この場合には、所定の時間に発熱が開始
し、薬剤が皮膚を経由して所定の時間に患部に到達する
ことが極めて重要であることが判明した。特に早朝起床
前の時間帯は、循環器系の疾患その他にとって、文字通
り致命的時間帯であることが、多くの医学者によって指
摘されている。
【0005】本発明は、薬剤の経皮吸収システムを就寝
前に着用しながら、もっとも効果的な時間帯に発効せし
める方法において、重要な要素となる。
【0006】以下に順を追って説明する。
【0007】経皮治療システムは、内臓、特に肝臓を経
由して身体内部に薬物を送達する従来の薬物投与の方法
に比較して、皮膚を介して患部または全身に薬物を送達
する方法で、肝初回通送をバイパスでき、副作用を大き
く低減し、薬効成分を有効利用できる。
【0008】このため、1970年代からアメリカで次
第に開発されはじめて、現在ではスコポラミン、ニトロ
グリセリン、エストラジオール、クロニジン、硫酸イソ
ソルビド、ニコチン、フエンタニルなどの薬剤が、臨床
において利用されている。
【0009】しかしながら、すべての薬物が皮膚を十分
透過するわけではない。皮膚は本来不透過膜として、生
態的に外部からの異物質の進入を防御する役割を有して
いる。このために、経皮治療システムの開発には薬物の
皮膚透過を促進する方法の開発が不可欠である。皮膚透
過促進法は研究テーマとしても大きく取り上げられ、そ
の内のいくつかは既に臨床的にも使用が始まっている。
【0010】促進法には、大別して化学的方法と物理的
方法がある。化学的方法には、アルコール、脂肪酸、界
面活性剤を用いて薬効成分の透過促進をはかるものと、
本来親油性膜である角質層を通過せしめるために、例え
ば薬効成分を工ステル化して角質層を透過させ、次に活
きた表皮層での酵素分解により、元の薬効成分に戻すと
いうプロドラッグ法がある。物理的方法としては、電場
を使用するイオントホレシス法、超音波法、空気圧法等
がある。化学的方法は、薬効成分の分子構造、分子量等
によって制限があり、物理的方法には成功例もあるが、
皮膚組織が損傷を受ける可能性もある。
【0011】これらに対して、温度場を与える促進法
は、基本的には温度によって薬効成分の拡散速度を上げ
るもので、同時に熱による血流量の増大も関与する(事
実、皮膚血流量は、皮膚温度が33℃から40℃ヘ上昇
すると、数倍に増大する)。この促進法にはいくつかの
研究成果もあり、特殊な装置や特殊な薬品を必要とせ
ず、注目を浴びている。
【0012】例えば、インビトロ試験では、次の様な結
果を得ている。すなわち、ヘアレスマウスの腹部から切
り取った新鮮な皮膚(intact skin)を、縦型透過実験
装置に装着し、この皮膚の上に0.87%のプレドニゾ
ロン(抗リューマチ、抗炎症剤)を含む親水性ゲルを載
せ、その上に膜型ヒーターを置いて皮膚を温熱し所定の
温度に維持して、温度とプレドニゾロンの皮膚透過量の
関係を測定したところ、コントロール(33℃)に比べ
て、プレドニゾロンの皮膚を介しての透過は、37℃、
40℃、45℃、50℃と温度を上昇させると明白に上
昇し、45℃以上ではコントロールの約10倍となっ
た。
【0013】一方、最近の薬理学の進歩の中で、薬剤投
与の時間によって薬効が大きく変化することが見いださ
れてきた。すなわち、ラットにおいても人においても薬
効が有効に働く時間帯があり、24時間の体内時計によ
って支配されている。つまり、生体には組織感受性リズ
ムがあり、特定の患部・組織には、その薬効成分を特に
受け入れる時間帯があるという事実が明確になってき
た。従って、その時間帯に患部に薬効成分が到達する
と、その他の時間帯に比べて、数倍の効果が出るのであ
る。
【0014】また、人間のサーカリアン・リズムの研究
によると、多くの疾患の発症・症状等にリズム現象がみ
られる。胆石・変形性関節炎・う歯・偏頭痛・アレルギ
ー性鼻炎のくしゃみ等に、時間に関して一峰性の最大リ
ズムがある。また近年、循環器系の疾患におけるリズム
が特に注目を浴びている。急性心筋梗塞等の各種心筋虚
血の発症または心臓疾患性の突然死が、早朝起床前後に
最大値を有するリズムを示すと言う事実は、多くの報告
が一致して指摘するところである。この現象と血圧リズ
ムにおける起床前後の急激な上昇(モーニング・サー
ジ)との因果関係は、否定できないものがある。心筋虚
血に限らず、安静狭心症、脳梗塞、脳内出血、致死性肺
の発症においても起床前後に最大を示すリズムがある
し、早朝発症する喘息も原因は異なるかもしれぬが、同
時期に起こる。
【0015】また、ニコチン中毒から解放されるため
に、ニコチン・パッドはアメリカでは最近簡単に購入で
きるが、朝の一服を防止するために、前夜就寝前にパッ
ドを皮膚に貼付して、就寝中にニコチンを体内に入れる
のは、無駄であるばかりか健康にも悪い。
【0016】以上のような例からすると、起床前頃から
薬効が発効する必要性は極めて高いことが分かる。
【0017】経皮治療システムの立場からすれば、前夜
の就寝前に皮膚に貼付して起床前から薬効が発効する遅
効性の貼付薬が、大きな社会的、医療的必要性を有して
いる。起床前に体内患部に薬効が発効するためには、体
内での遅効を考慮に入れると、就寝前から4〜6時間を
中心にして発効(発熱)を遅延させる必要があるが、さ
らに、遅延時間を自由に設定できるシステムが構築され
る必要がある。
【0018】一方、いわゆる使い捨てかいろは、鉄粉等
の金属粉が空気によって酸化される際の発熱を利用し
て、安全で安価に、人体の局部を暖めるものである。こ
の使い捨てかいろにおいて、発熱温度を一定値に維持せ
しめるには、微細孔膜を通過する空気中の酸素の通気量
を一定にすることが重要である。通気量をできるだけ一
定にコントロールすることによって、低温やけどを生じ
ない一定温度を長時間維持することができるが、そのこ
とに品質改良の努力が注がれてきた。また、空気に触れ
ると直ちに発熱することも品質上重要で、JlS規格で
も「立ち上がり時間」は20分以下と言う規定がある。
実際には、現在市販のものは数分を経ずして発熱を感じ
ることができる。すなわち、従来技術の目標水準は、立
ち上がり時間をできるだけ短くすることであった。
【0019】本発明は、上述したように、従来技術とは
全く別のジャンルを志向しており、立ち上がり時間を一
定時間遅延せしめることを目標としている。そして、そ
の社会的必要性は大きい。
【0020】本発明は、空気の存在下で発熱する発熱組
成物において、単に所定の時間だけ発熱をおさえて、所
望の時間に発熱を開始せしめる目的のみならず、共存す
る薬剤の薬効を最適の時間帯に発効せしめる目的に関す
るものであって、いわゆるドラッグ・デリバリー・シス
テムの最先端の課題に答えるものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究・
検討の結果、発熱組成物収納袋体の発熱を遅延させる方
法として、発熱組成物収納用袋の一部をなす通気性微細
孔膜を親水化処理することにより、数時間の遅延効果を
実現し、さらにその時間を自由にコントロールできるこ
とを発見した。
【0022】上記通気性微細孔膜は、ポリオレフィン等
の熱可塑性樹脂からできているので、本来、親油性であ
るが、親水性を付与すると、空気の存在下でも発熱組成
物収納袋体は直ちに発熱することなく、ある一定時間を
経過した後に発熱を開始する。しかもこの一定時間は、
微細孔膜の物性、厚み、親水化処理剤の種類、処理の仕
方、発熱組成物中の自由水の量等によってコントロール
できる。
【0023】すなわち、本発明は、下記に示すとおりの
発熱組成物収納用袋を提供するものである。
【0024】1.空気の存在下で発熱し得る発熱組成物
を収納するための袋であって、該袋の少なくとも一部が
通気性微細孔膜からなり、該通気性微細孔膜に親水性を
保持せしめたことを特微とする発熱組成物収納用袋。
【0025】2.親水性を保持せしめた通気性微細孔膜
の片側の面または両側の面が、通気性の不織布、織布ま
たは紙類からなる通気性補強材によって補強されてなる
ことを特徴とする上記項1に記載の発熱組成物収納用
袋。
【0026】3.通気性微細孔膜を補強する通気性補強
材に親水性を保持せしめたことを特微とする上記項2に
記載の発熱組成物収納用袋。
【0027】4.親水性を保持せしめた通気性微細孔膜
の空気側に水を塗布または噴霧した後、酸素不透過性の
袋に収納してなる上記項1〜3のいずれか1項に記載の
発熱組成物収納用袋。
【0028】5.親水性を保持せしめた通気性微細孔膜
の空気側に、水を含んだ繊維、紙質、保水材および吸水
性ポリマーの少なくとも一種を接触させて、酸素不透過
性の袋に収納してなる上記項1〜3のいずれか1項に記
載の発熱組成物収納用袋。
【0029】6.通気性微細孔膜または通気性微細孔膜
と通気性補強材とに、アニオン系界面活性剤およびノニ
オン系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも
一種の溶液を付着させた後に乾燥することにより、親水
性を付与したことを特徴とする上記項1〜3のいずれか
1項に記載の発熱組成物収納用袋。
【0030】7.アニオン系界面活性剤およびノニオン
系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一種
が、ジアルキルスルホコハク酸塩、パラアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、オルトアルキルベンゼンスルホン酸
塩、ジアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸
エステル塩、オレイン酸ブチル硫酸化物、高級アルコー
ル硫酸エステル塩、アルキルアミドスルホン酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ヒマシ油・エチレン
オキサイド付加物、アルキルフェノール・エチレンオキ
サイド付加物、高級アルコ−ル・エチレンオキサイド付
加物、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レン多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂
肪酸エーテル・エステルおよび高級アルコール燐酸エス
テルからなる群より選択される少なくとも一種であるこ
とを特徴とする上記項6に記載の発熱組成物収納用袋。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の発熱組成物収納用袋は、
その少なくとも一部が通気性微細孔膜からなるものであ
れば、特に形状は限定されないが、製造の容易性からす
ると、少なくとも片面の一部または全部が通気性微細孔
膜で構成された扁平状袋体であるのが好ましい。この扁
平状袋体に発熱組成物が収納された状態では、その周縁
は閉塞され、開放部はない。
【0032】上記扁平状袋体において、その他面は上記
の通気性微細孔膜と同様のものを用いて形成してもよ
く、または他のフィルムやシートを用いて形成してもよ
い。
【0033】本発明において使用される通気性微細孔膜
は、熱可塑性樹脂と微細な粒径の充填材からなる樹脂組
成物を混練・成形し、延伸して、充填材周辺の微細な間
隙を連続化することにより形成される。
【0034】熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、
ポリアミド、ポリエステル等が挙げられる。ポリオレフ
ィンとしては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテンの単独重合体、
エチレンと炭素数3〜18のうちの少なくとも一種のα
−オレフィンとの共重合体および単独重合体、エチレン
と酢酸ビニルおよび/または(メタ)アクリル酸エステ
ルなどエチレン性不飽和結合を有する有機カルボン酸誘
導体との共重合体等が挙げられる。
【0035】充填材としては、炭酸カルシウム等の炭酸
塩、硫酸バリウム等の硫酸塩、リン酸マグネシウム等の
リン酸塩、水酸化アルミニウム等の水酸化物、アルミ
ナ、シリカ、酸化チタン等の酸化物、ゼオライト、珪藻
土、タルク等の無機充填材や、木炭などのセルローズ系
粉末、でん粉等の有機充填材、吸水性ポリマー等を挙げ
ることができる。これらは、単独または組み合わせて使
用される。フィルムの通気性・柔軟性・外観等の点から
は炭酸カルシウム、水分の保水性からは吸水性ポリマー
等が好ましい。
【0036】充填材の平均粒径については、0.1〜2
0μmが充填材の分散によるフィルムの均一性の点から
好ましく、特に0.8〜5μmのものが加工性の点から
好ましい。
【0037】熱可塑性樹脂に対する充墳材の割合は、熱
可塑性樹脂100重量部に対する充填材の量が、50〜
400重量部が好ましい。50重量部未満の場合は延伸
後に実用レベルの通気性・透湿性を発揮することが難し
く、400重量部を越す場合は加工性が悪化するので好
ましくない。特に加工安定性の面から、充填材は70〜
200重量部がより好ましい。
【0038】熱可塑性樹脂の中に充填材を溶融混練によ
り均一に分散させて得た樹脂組成物を、シート加工し、
得られたフィルムまたはシートを延伸することにより、
フィルムまたはシートに小さな空際(ミクロボイド)を
多数発生させて微細孔化する。
【0039】延伸倍率は通常1.5倍〜10倍で、1.
5倍未満だと通気度・透湿度が小さすぎ、10倍を超え
るとフィルム強度が著しく弱くなる。
【0040】このようにして得られる微細孔膜の相当孔
径は0.3〜10μmで、ほぼ正規分布をなす。平均孔
径としては、0.5〜1.0μmが本発明にとって好ま
しい。
【0041】微細孔膜の厚みは20〜300μmが好ま
しい。厚みが20μm未満だと強度が弱く、不織布等に
よる補強工程にも支障をきたし、通気性・透湿性におけ
るバラツキも大きくなる。発熱遅延の所定時間が大であ
る場合には、300μm程度は必要である。
【0042】通気性の測定法はガーレ法等種々の方法が
あるが、空気による発熱体の発熱(最高温度)は、ガー
レ法等の通気度よりも透湿度の方が相関係数が高い。従
って、透湿度を測定するのが好ましい。透湿度は、JI
S法ではJIS ZO208が定められているが、この
方法は測定に時間を要し、実用的には不便である。JI
S法に強い相関を有するリッシー法(Lyssy法)は
世界各国の工業規格に準拠した方法であり、例えばJI
S ZO208では、温度40℃、相対湿度差90%R
Hに保つように定められているので、Lyssy法L8
0−4000H型装置では、100%相対湿度の状態に
ある下部チャンバーと、高感度の湿度センサーを設置し
た上部チャンバーの境界面に測定サンプルが挿入され、
湿度センサーのある上部チャンバーの相対湿度を10%
RH(100%−90%)に保つようにし、これを中心
にして、約±1%の幅(△RH)すなわち約9%から約
11%に湿度が増加するのに必要な時間(数秒)を測定
し、予め透湿度既知の標準サンプルを用いて同じ条件で
行ったキャリブレーションの結果と比較することにより
透湿度を求める方法である。
【0043】本発明における微細孔膜は、リッシー法透
湿度(Lyssy法L80−4000H型を用いる)で
100〜10000g/m2・24Hrsが好ましい。
この透湿度が100g/m2・24Hrs未満では発熱
が不充分であり、一方10000g/m2・24Hrs
を超えると発熱温度が高く、安全性に問題があり、かつ
長期にわたる有効性が望めない。
【0044】通気性微細孔膜の片側の面または両側の面
は、通気性補強材によって補強されることが好ましい。
通気性補強材としては、通気性の不織布、織布、紙類が
挙げられる。
【0045】不織布としては、レーヨン、ナイロン、ポ
リエステル、アクリル、ポリプロピレン、ビニロン、ポ
リエチレン、ポリウレタン、キュプラ、綿、セルロー
ス、パルプ等の材質からなる単繊維または複合繊維の単
一不織布またはそれら繊維の混抄または異種繊維層の積
層が用いられる。また、製法的には乾式不織布、湿式不
織布、スパンボンド、スパンレース等を使用することが
できる。芯鞘構造の複合繊維からなる不織布でもよい。
【0046】不織布の坪量は、10〜200g/m2
好ましい。10g/m2未満の場合は強度が期待でき
ず、200g/m2を超えることは強度的に必要ない。
【0047】本発明の発熱組成物収納用袋に収納する発
熱組成物は、金属粉末、水、酸化助剤、保水剤、活性炭
を主成分とする。金属粉末としては、鉄粉等が挙げられ
る。酸化助剤としては、ハロゲン化金属、硫酸塩等が挙
げられる。保水剤としては、木粉、バームキュライト、
ヒル石、吸水ポリマー等が挙げられる。
【0048】各成分の割合は、例えば、金属粉末100
重量部に対して、水が15〜70重量部、酸化助剤が1
〜15重量部、保水剤が2.5〜30重量部、活性炭が
3〜25重量部の範囲で使用されるのが好ましい。
【0049】水の使用量は、保水剤の種類によって変わ
るが、保水剤の水の捕捉量よりも多い量が好ましい。上
記範囲を超えると初期の昇温は低下する。
【0050】本発明において、通気性微細孔膜およびこ
れを補強する通気性補強材に親水性を付与する物質(親
水化処理剤)は、後述する発熱遅延システム用親水性付
与剤評価法において6cm2以上の濡れ面積を生ずる物
質であるのが好ましい。このような物質としては、アニ
オン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等が挙げられ
る。このアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤
としては、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジ−
2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のジア
ルキルスルホコハク酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩(パラ位
およびオルト位);ジブチルナフタレンスルホン酸ナト
リウム等のジアルキルナフタレンスルホン酸塩;アルキ
ル硫酸エステル塩;オレイン酸ブチル硫酸化物;ラウリ
ルアルコール硫酸エステルナトリウム塩等の高級アルコ
ール硫酸エステル塩;アルキルアミドスルホン酸塩;ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル;ヒマシ油・エチレ
ンオキサイド付加物;ノニルフェノールまたはオクチル
フェノールのエチレンオキサイド付加物等のアルキルフ
ェノール・エチレンオキサイド付加物;中級アルコール
または高級アルコールのエチレンオキサイド付加物;多
価アルコールのモノ、ジ、トリ、テトラ脂肪酸エステ
ル;ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステ
ル;多価アルコール脂肪酸エーテル・エステル;高級ア
ルコール燐酸エステル等が挙げられる。これらの内の1
種単独または2種以上の混合物を用いることができる。
また、これらを含有する市販の合成洗剤を用いることも
できる。これらの中で好ましいものは、ジアルキルスル
ホコハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩(パラ位
およびオルト位)、ジアルキルナフタレンスルホン酸
塩、アルキル硫酸エステル塩、オレイン酸ブチル硫酸化
物、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルアミドス
ルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ヒ
マシ油・エチレンオキサイド付加物、アルキルフェノー
ル・エチレンオキサイド付加物、高級アルコールのエチ
レンオキサイド付加物等である。
【0051】本発明で使用する通気性微細孔膜の材料
は、主としてポリオレフィン等の熱可塑性樹脂で、親油
性であり、これを補強する不織布等の通気性補強材も通
常は親油性である。従って、通気性微細孔膜等のフィル
ムの上に水を一滴落とすと、その接触角は90°近辺で
安定し、水滴は乾燥し終わるまで半球状の形を維持す
る。しかしながら、上記の親水性付与物質を用いて適切
な親水化処理を行うと、接触角は極めて小さくなり、水
滴は微細孔膜フィルム面や補強用不織布面等に拡がる。
【0052】親水性付与物質を評価するには、10cm
×10cmの通気性微細孔膜を、親水性付与物質0.5
〜5%のイソプロパノール(純度99%)溶液50ml
内に入れ、20分間常温放置して含浸した後、引き上げ
た微細孔膜を常温で2時間乾燥する。水平で平滑なアク
リル板上に、処理した微細孔膜を密着して載せ、約2c
m離した25ccビューレットから水1滴(約0.05
g)を落とし、15分後の濡れ面積を計算する。この面
積が6cm2以上あれば、親水性付与の効果を有すると
判断できる。この評価法を発熱遅延システム用親水性付
与剤評価法という。
【0053】通気性微細孔膜または通気性微細孔膜と通
気性補強材とに親水性を付与するには、上記の親水性付
与物質の溶液を付着させた後に乾燥すればよい。溶液を
付着させるには、含浸、浸漬、塗布、噴霧等のいずれの
手段によってもよい。
【0054】親水性付与物質を溶解させる溶剤として
は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロ
パノール、プロピレングリコール、アセトン等が使用さ
れ、これらと水との混合溶剤も使用することができる。
【0055】親水化処理剤(親水性付与物質)の溶液中
の濃度は、処理剤、溶剤によって変わるが、0.5〜1
0重量%が好ましい。
【0056】親水性の付与された通気性微細孔膜を形成
するには、通気性微細孔膜の材料である熱可塑性樹脂と
充填剤と上記の親水性付与物質とを混練してシート状に
成形した後、延伸してもよい。
【0057】親水化処理された通気性微細孔膜によって
発熱遅延が生ずるのは、発熱組成物中の塩の水溶液が、
微細孔膜内の微細孔(ミクロボイド)の親水化によって
誘導され、微細孔を閉塞して通気を遮断することによ
る。この塩の水溶液の濃度は通常3〜10%であるか
ら、この濃度の水溶液を親水性付与物質評価法で使用す
ると、より正確である。
【0058】通気性微細孔膜の外側(すなわち空気側)
に水を含んだ材料を共存(接触)させるかまたは通気性
微細孔膜の外側に水を塗布する等の場合には、水が親水
化された微細孔内に導入され、通気性微細孔膜の内側
(すなわち発熱組成物側)の発熱組成物中の塩の水溶液
との間で浸透圧が生じ、この浸透圧によって、水は、よ
り微細孔内に入って微細孔を閉塞する。
【0059】この微細孔の閉塞は、微細孔内の水分が乾
燥するまで続行される。この乾燥は、通常の乾燥と異な
り、孔径1μm前後の微細孔内で行われるため、水分子
のガス拡散速度が律速となるので極めて時間がかかる。
さらに、微細孔内に空気側から水が補給されると、かな
り長時間の閉塞が可能となる。これらの水分の調節によ
って、閉塞時間の調節が可能となる。
【0060】通気性微細孔膜の膜厚は、微細孔内の水分
量に関係する。膜厚が大であると、微細孔内の水分量は
増大し、拡散支配の影響はさらに大となるから、閉塞時
間は長くなる。
【0061】水分によって微細孔が閉塞されている間
は、空気・酸素の通過は不可能であるから、発熱組成物
の発熱は起こらず、水分が乾燥して微細孔の閉塞が終了
してから発熱が開始される。
【0062】不織布等の通気性補強材に対する親水性付
与処理も、発熱組成物の発熱を遅延させるのに有効であ
る。すなわち、通気性微細孔膜とその補強用不織布等の
双方を親水化処理することが好ましい。
【0063】通気性微細孔膜の微細孔は、膜面の方向へ
の延伸によって生ずるから、主として膜面に垂直の方向
に連通孔があり、膜面に沿った方向には連通孔はほとん
ど無い。従って、親水化処理された微細孔膜において、
水は膜面に垂直の方向に進み、微細孔中で水滴形成を起
こし易い。この際、膜面に沿った方向は、単に微細孔膜
の表面が濡れるにとどまると考えられる。
【0064】これに対して、微細孔膜を補強する不織布
等を親水化処理すると、不織布の繊維に沿って水は浸透
するから、膜面に沿った方向に水は拡がり、その後に膜
面に垂直の連通孔(微細孔)に入る。従って、補強用の
不織布等と微細孔膜の双方を親水化処理すると、水は、
容易に3次元の方向に浸透して、微細孔膜全面の微細孔
を閉塞する。これにより、微細孔膜の局部的な未閉塞は
無くなる。このことは非常に重要なことで、仮に局部的
に未閉塞な部分があると、ここから空気(酸素)が通気
して局部的な発熱が起こり、この発熱が、隣接の閉塞部
分の水分を乾燥して閉塞を次第に開放していくため、発
熱部分が拡大することとなる。このように、補強用不織
布等の親水化処理は極めて重要な意味を有する。
【0065】発熱組成物の発熱を遅延させる時間は、親
水性付与物質の種類、親水化処理液の濃度、通気性微細
孔膜内の親水性付与物質の量、通気性微細孔膜の膜厚、
発熱性組成物中の自由水の量、通気性微細孔膜に外側
(空気側)から与えられる水分量、通気性微細孔膜補強
用の不織布等から与えられる水分量等の組み合わせによ
ってコントロールできる。
【0066】本発明の発熱組成物収納用袋に発熱組成物
を充填した発熱袋を経皮薬剤と共存させると、薬剤の薬
効を最適の時間帯に発効せしめることができ、いわゆる
ドラッグ・デリバリー・システムの課題に答えることが
できる。
【0067】
【実施例】
本発明の発熱組成物収納用袋の構造例 図1において、1は本発明の発熱組成物収納用袋であ
り、その片面が親水性を付与された通気性微細孔膜2で
構成され、開放部のない扁平状に形成されている。他面
は被覆膜3を形成しており、通気性微細孔膜2と同様の
ものを用いて形成してもよく、または他のフィルムやシ
ートを用いて形成してもよい。通気性微細孔膜2と被覆
膜3とは、その周縁4においてヒートシール等の手段に
より融着または固着されている。図1は、発熱組成物5
が収納された状態を示している。
【0068】図2は、本発明の発熱組成物収納用袋の他
の構造例を示しており、親水性を付与された通気性微細
孔膜2の外側に、これを補強する通気性補強材6が設け
られている。また、他面を形成する被覆膜3の外側には
粘着層7が設けられている。周縁4は、ヒートシール等
の手段により融着または固着されている。通気性補強材
6は、親水化処理されていてもよい。また、粘着層7は
設けなくともよい。
【0069】以下の実施例においては、上記した構造例
の発熱組成物収納用袋を作製し、発熱組成物を充填し
て、発熱遅延効果を測定した。
【0070】実施例1(発熱体No.1〜8) 通気性微細孔膜〔三井東圧社製LLDPE(直鎖状低密
度ポリエチレン)、商品名エスポアールN、膜厚40μ
m、王建式ガーレ法による通気度800秒、リッシー法
による透湿度4500g/m2・24Hrs〕を10c
m×10cmの面積とし、ポリオキシエチレンノニルフ
ェノールエーテル系界面活性剤(三洋化成社製、商品名
サンフレッシュ850)のイソプロパノール溶液(濃度
0.5%、2.0%、4.0%、5.0%、6.7%、
10.0%、15.0%)に10分間含浸した後に、引
き上げて常温デシケーター中で10時間乾燥して、親水
化処理を行った。処理された微細孔膜とLLDPE片
(10cm×10cm×80μm)とを重ねて3方周縁
をヒートシールし、この袋の中に発熱組成物〔鉄粉5
9.5重量部、活性炭5.5重量部、吸水ポリマー3.
5重量部、食塩2.5重量部、水29重量部の混合物〕
を投入して残りの周縁をヒートシールし、できた発熱組
成物収納袋を酸素不透過フィルムからなる袋の中に封入
した。
【0071】また、親水化処理を行わない通気性微細孔
膜を用いて、同様の発熱組成物収納袋を作製し、酸素不
透過フイルムからなる袋の中に封入した。
【0072】7日後、発熱組成物収納袋を取り出して、
時間経過による発熱状態を室温24℃で測定した。測定
結果(温度特性を示す特性図、処理剤の濃度と発熱状態
の関係)を図3に示す。発熱ピークの生ずる経過時間
(遅延時間)を表1に示す。未処理(ブランク)に比較
して、最大で9時間の発熱遅延が認められ、親水化処理
剤の濃度によって遅延時間が自由にコントロールできる
ことが示された。
【0073】
【表1】
【0074】実施例2(発熱体No.9〜14) 親水化処理剤溶液として、ラウリル硫酸エステルナトリ
ウム塩(三洋化成社製、商品名サンデットLNM)の5
%イソプロパノール溶液、ジオクチルスルホコハク酸ナ
トリウム(東邦化学社製、商品名エアロール)の5%イ
ソプロパノール溶液、ポリオキシエチレンノニルフェノ
ールエーテル系界面活性剤(三洋化成社製、商品名サン
フレッシュ850)の5%イソプロパノール溶液、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル(三洋化成社製、商品
名ノニポールソフトSS)の5%イソプロパノール溶
液、および合成洗剤(花王社製、商品名アタック)のイ
ソプロパノール/水(50/50)の5%溶液の濾過液
〔アタックは、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ソー
ダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキル硫
酸エステルソーダ、脂肪酸ソーダの混合物を37%含
有〕を使用した以外は実施例1と同様にして発熱組成物
収納袋を作製し、その微細孔膜の外側(空気側)に0.
5gの水を塗布した後に、酸素不透過フィルムからなる
袋の中に封入した。
【0075】7日後、それぞれの発熱組成物収納袋を取
り出して、発熱遅延効果を測定した。
【0076】測定結果(温度特性を示す特性図、処理剤
の種類と発熱状態の関係)を図4に示す。発熱ピークの
生ずる経過時間(遅延時間)を表2に示す。種々の親水
化処理剤が、それぞれの遅延効果を有することが示され
た。また、図3、表1と比較すると、同じサンフレッシ
ュ850を用いても、親水化処理された微細孔膜に水を
塗布すると、塗布しないものに比べて遅延時間は大とな
ることが示された。
【0077】
【表2】
【0078】実施例3(発熱体No.15〜21) 表3に示す親水化処理剤を使用して濃度をすべてイソプ
ロパノール溶液中5重量%とした以外は実施例1と同様
にして発熱組成物収納袋を作製し、その微細孔膜の外側
(空気側)に0.5gの水を塗布した後に、酸素不透過
フィルムからなる袋の中に封入した。実施例1と同様に
して発熱遅延効果を測定した。その結果を表3に示す。
【0079】
【表3】
【0080】実施例4(発熱体No.22) 親水化処理剤はポリオキシエチレンノニルフェノールエ
ーテル系界面活性剤(商品名サンフレッシュ850)
で、5重量%濃度のイソプロパノール溶液を通気性微細
孔膜に塗布して窒素中で乾燥した以外は実施例1と同様
にして発熱組成物収納袋を作製し、水含浸のウェットテ
ィッシュ(水含有量3g)を通気性微細孔膜全面に密着
させて、酸素不透過フイルムからなる袋の中に封入し
た。実施例1と同様にして発熱遅延効果を測定した。そ
の結果を表4に示す。
【0081】実施例5(発熱体No.23) 実施例1でサンフレッシュ850の5重量%イソプロパ
ノール溶液で含浸された通気性微細孔膜の上に坪量50
g/m2のナイロンスパンボンド不織布(旭化成社製)
を点接着し、それ以外は実施例1と同様にして発熱遅延
効果を測定した。その結果を表4に示す。
【0082】実施例6(発熱体No.24) 実施例1と同様の通気性微細孔膜に坪量50g/m2
ナイロンスパンボンド不織布を点接着した後、通気性微
細孔膜とナイロンスパンボンド不織布をサンフレッシュ
850の5重量%イソプロパノール溶液に含浸して親水
化処理をした以外は実施例1と同様にして発熱組成物収
納袋を作製し、ナイロンスパンボンド不織布に2.5g
の水を塗布した後に、酸素不透過フィルムからなる袋の
中に封入した。実施例1と同様にして発熱遅延効果を測
定した。その結果を表4に示す。実施例5と比較する
と、遅延時間は増大した。
【0083】実施例7(発熱体No.25〜27) 通気性微細孔膜として、ポリプロピレン製で以下の厚
み、透湿度、透気度を有するものを用いた。
【0084】 厚み(μm) 透湿度(g/m 2・24Hrs) 透気度(秒) NG100 102 8500 10 NS140 138 7800 60 NF190 183 8200 10 親水化処理剤溶液としてサンフレッシュ850の5重量
%イソプロパノール溶液を用い、上記通気性微細孔膜を
含浸して親水化処理し、実施例1と同様にして発熱組成
物収納袋を作製した。微細孔膜に水を塗布して、発熱遅
延効果を測定した。方法は実施例1に準じた。その結果
を表4に示す。膜の厚みと遅延時間には正の相関関係が
ある。
【0085】
【表4】
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、空気の存在下で発熱す
る発熱組成物において、所定の時間だけ発熱をおさえ
て、所望の時間に発熱を開始せしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。
【図3】本発明の実施例の温度特性を示す特性図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例の温度特性を示す特性図で
ある。
【符号の説明】
1 発熱組成物収納用袋 2 親水性を付与された通気性微細孔膜 3 被覆膜 4 周縁 5 発熱組成物 6 通気性補強材 7 粘着層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気の存在下で発熱し得る発熱組成物を
    収納するための袋であって、該袋の少なくとも一部が通
    気性微細孔膜からなり、該通気性微細孔膜に親水性を保
    持せしめたことを特微とする発熱組成物収納用袋。
  2. 【請求項2】 親水性を保持せしめた通気性微細孔膜の
    片側の面または両側の面が、通気性の不織布、織布また
    は紙類からなる通気性補強材によって補強されてなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の発熱組成物収納用袋。
  3. 【請求項3】 通気性微細孔膜を補強する通気性補強材
    に親水性を保持せしめたことを特微とする請求項2に記
    載の発熱組成物収納用袋。
  4. 【請求項4】 親水性を保持せしめた通気性微細孔膜の
    空気側に水を塗布または噴霧した後、酸素不透過性の袋
    に収納してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の発
    熱組成物収納用袋。
  5. 【請求項5】 親水性を保持せしめた通気性微細孔膜の
    空気側に、水を含んだ繊維、紙質、保水材および吸水性
    ポリマーの少なくとも一種を接触させて、酸素不透過性
    の袋に収納してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の発熱組成物収納用袋。
  6. 【請求項6】 通気性微細孔膜または通気性微細孔膜と
    通気性補強材とに、アニオン系界面活性剤およびノニオ
    ン系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一
    種の溶液を付着させた後に乾燥することにより、親水性
    を付与したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の発熱組成物収納用袋。
  7. 【請求項7】 アニオン系界面活性剤およびノニオン系
    界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一種
    が、ジアルキルスルホコハク酸塩、パラアルキルベンゼ
    ンスルホン酸塩、オルトアルキルベンゼンスルホン酸
    塩、ジアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸
    エステル塩、オレイン酸ブチル硫酸化物、高級アルコー
    ル硫酸エステル塩、アルキルアミドスルホン酸塩、ポリ
    オキシエチレンアルキルエーテル、ヒマシ油・エチレン
    オキサイド付加物、アルキルフェノール・エチレンオキ
    サイド付加物、高級アルコ−ル・エチレンオキサイド付
    加物、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
    レン多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂
    肪酸エーテル・エステルおよび高級アルコール燐酸エス
    テルからなる群より選択される少なくとも一種であるこ
    とを特徴とする請求項6に記載の発熱組成物収納用袋。
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