JPH1187465A - 基板受け渡し装置、デバイス製造装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

基板受け渡し装置、デバイス製造装置およびデバイス製造方法

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JPH1187465A
JPH1187465A JP25794497A JP25794497A JPH1187465A JP H1187465 A JPH1187465 A JP H1187465A JP 25794497 A JP25794497 A JP 25794497A JP 25794497 A JP25794497 A JP 25794497A JP H1187465 A JPH1187465 A JP H1187465A
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temporary support
support surface
suction
servo
wafer
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JP25794497A
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Hirohito Ito
博仁 伊藤
Kotaro Tsui
浩太郎 堆
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャックと仮支持部のオーバーラツプ時の位
置決め誤差の影響を受けず、高精度の受け渡しを可能と
する。 【解決手段】 基板を支持する支持面と直交する軸回り
にチャックをサーボ制御する位置サーボ手段と、チャッ
クと基板搬送装置との間で基板を受け渡しするための仮
支持部と、この仮支持部を前記軸回りにサーボ制御する
位置サーボ手段とを備え、基板の前記軸回りのずれをチ
ャック上で計測し、次に仮支持部上で回転してθサブ位
置合わせを行なうために基板をチャックから仮支持部に
受け渡す際、基板がチャックと仮支持面の双方に同時に
保持されているとき、仮支持部位置サーボ手段へ与えら
れる仮支持部位置計測値をチャック位置計測手段の計測
値と同一に補正し、かつ仮支持部位置サーボ手段の目標
位置をチャック位置サーボ手段の目標位置と同一に補正
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板搬送装置に用
いられて基板(半導体基板(ウエハ)や液晶表示素子の
ガラス基板等)をステージに受け渡すための受け渡し装
置、ならびに半導体基板を所望位置に搬送して処理を行
なう半導体集積回路製造用の露光装置等のデバイス製造
装置ならびにこのようなデバイス製造装置を用いて半導
体素子や液晶表示素子等のデバイスを製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来技術】半導体集積回路の製造におけるリソグラフ
ィ工程において、ステップアンドリピート方式(ステッ
プアンドスキャン方式を含む)の縮小投影型露光装置、
いわゆるステッパが中心的役割を担うようになってい
る。このステッパは、サブミクロン程度で形成される回
路の縮小線幅に対して、半導体ウエハ等の基板(以降ウ
エハと記載する)を保持するウエハステージの性能を年
々高める必要があり、高速および高精度を同時に満足す
る要求が高まっている。ウエハステージ内の構造は簡素
でできるだけ重量は小さい機構が高速および高精度の位
置決めを行なう上で重要である。例えば特開平7−11
1238号公報によれば、Z(上下)方向に長ストロー
クを有し、かつ軽量のウエハステージの実現が可能であ
る。
【0003】ウエハ上に形成されたパターンに対して位
置合わせを行なういわゆるアライメント工程では、外形
に基づいて大まかにθ方向(Z軸を中心として回転方
向)に位置合わせされたウエハが支持面(以降ウエハチ
ャックと記載する)に受け渡され、位置合わせ顕微鏡に
よりθ位置ずれを計測してθサブ位置合わせを行なった
後、さらに精密位置計測が行なわれている。この際にウ
エハの裏面を一様に保持するウエハチャックにはウエハ
の裏面にハンドなどを挿入するための切り欠きを設ける
のが困難なため、ウエハをウエハチャックヘ受け渡すに
はウエハを一度仮支持部に載せてから、ウエハチャック
ヘ載せる方法が用いられるようになってきている。仮支
持部には、例えばウエハを載せる仮支持面に負圧吸着の
穴を設けた3本のピンが用いられる。
【0004】また、θサブ位置合わせを行なうために、
仮支持部はθ駆動機構を有している。実際にθ位置ずれ
の計測およびθサブ位置合わせは次のようになる。すな
わち、ウエハのθ位置ずれ計測の時は、位置合わせ顕微
鏡の焦点深度内にウエハ表面を合わせる上下動作をする
必要から、ウエハをチャック上に載せた状態でθ位置ず
れを計測する、次にウエハを仮支持部に載せた状態で、
θ位置ずれ計測結果に基づき、θサブ位置合わせを行な
う。これによって、仮支持部の上下動機構が不要とな
り、機構の簡素化、軽量化がなされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この時、問題となるの
は受け渡しの際に生じる位置ずれである。位置ずれをな
るべく少なくするため、受け渡し時に仮支持部の負圧吸
着とウエハチャックの負圧吸着をオーバーラップさせる
ことが望ましい。オーバーラップがないと、ウエハがチ
ャックにも仮支持部にも保持されていない状態が生じ、
容易に位置ずれを生じてしまう。また、仮支持部とチャ
ックはそれぞれ位置計測手段を有しており、それを基準
に位置サーボを行なっている。
【0006】受け渡しの際、すなわちウエハが仮支持部
とチャックの両方に吸着保持されている時に、双方のサ
ーボ系に誤差があった場合、その誤差により位置ずれが
生じてしまう。例えば、ウエハをチャックから仮支持部
に受け渡す場合、ウエハが仮支持部とチャックの両方に
吸着保持される時に何らかの原因で仮支持部θ駆動機構
に誤差Δθが生じてしまった場合、ウエハが仮支持部に
単独保持されたときに、仮支持部は誤差をなくすように
駆動される。これにより、ウエハには逆に−Δθの誤差
が生じることになる。
【0007】チャックと仮支持部の吸着保持がオーバー
ラップしているときに生じるサーボ系の誤差の原因とし
ては、以下のようなことが考えられる。 1.チャックと仮支持部双方のθサーボ系が残留誤差を
持つ。 2.ウエハがチャックあるいは仮支持部に接触する際に
生じる負荷や外乱力により位置決め誤差が生じる。 3.オーバーラツプ時、仮支持部はウエハを介してチャ
ックと連結され、仮支持部のサーボ系とチャックのサー
ボ系がウエハを奪い合うことになる。このため、仮支持
部のサーボ系とチャックのサーボ系が干渉を生じ、発振
したりすることにより誤差を生じる。
【0008】ところが、ステージの高速高精度化のため
にステージの軽量化が求められており、チャックや仮支
持部も軽量化していく必要がある。そのため外乱に対し
ては誤差を生じやすくなっている。また、外乱力による
誤差を減らすためには、サーボ系のゲインを上げること
が必要であるが、そうすると逆にチャックのサーボ系と
仮支持部のサーボ系の間で干渉を生じやすくなり、オー
バーラップ時に発振を招き誤差を生じてしまう可能性が
ある。一方でスループットの向上も求められており、受
け渡しの速度を落として外乱力を減らすことにも限界が
ある。
【0009】本発明はこのような点を考慮してなされた
もので、その目的はオーバーラップ時のチャックと仮支
持部の位置決め誤差の影響を受けず、高精度の受け渡し
を可能とする基板受け渡し装置、半導体製造装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の基板受け渡し装置は、基板を支持する支持
面を有する支持部と、前記支持部の支持面と直交する軸
回りに前記支持部を回転させる駆動手段と、前記支持部
の前記回転方向における位置を計測する計測手段と、前
記計測手段の計測値に基づいて前記駆動手段を制御する
ことにより前記支持部の前記回転方向における位置をサ
ーボ制御する位置サーボ手段を有するとともに、基板を
仮支持する仮支持面を有する仮支持部と、前記仮支持部
の仮支持面と直交する軸回りに前記仮支持部を回転させ
る駆動手段と、前記仮支持部の前記回転方向における位
置を計測する計測手段と、前記計測手段の計測値に基づ
いて前記駆動手段を制御することにより前記仮支持部の
前記回転方向における位置をサーボ制御する位置サーボ
手段を有する基板受け渡し装置において、前記基板が前
記支持面と前記仮支持面に同時に保持されているとき、
前記仮支持部位置計測手段から仮支持部位置サーボ手段
へ与えられる仮支持部位置計測値を前記支持部位置計測
手段の計測値と同一に補正し、かつ前記仮支持部位置サ
ーボ手段の目標位置を前記支持部位置サーボ手段の目標
位置と同一に補正することを特徴とする。好ましくは、
前記仮支持部位置サーボ手段のサーボゲインを変更する
ゲイン変更手段をさらに有し、前記基板が前記支持面と
前記仮支持面に同時に保持されている間、前記仮支持部
位置サーボ手段のサーボゲインを低下させることを特徴
とする。
【0011】
【作用】本発明によれば、ウエハが仮支持部とチャック
の両方に保持されているときに、仮支持部位置計測手段
から仮支持部位置サーボ手段へ与えられる仮支持部位置
計測値をチャック位置計測手段の計測値と同一に補正
し、かつ仮支持部位置サーボ手段の目標位置をチャック
位置サーボ手段の目標位置と同一に補正することによ
り、チャックと仮支持部の位置誤差により生ずる位置ず
れをなくすことができる。また、前記基板が前記支持面
と前記仮支持面に同時に保持されている間、前記仮支持
部位置サーボ手段のサーボゲインを低下させることによ
り、仮支持部のサーボ系とチャックのサーボ系が干渉し
て発振することを防ぎ、それにより生じる受け渡しずれ
をなくすことができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1)図1は本発明の実施例に係る半導体製造装
置(ステッパ)の基板受け渡し装置部分の構成を表わす
図面である。図1において、Wは位置合わせの対象であ
るところの半導体ウエハ等の基板(以降ウエハと記載す
る)、WCはウエハWを平面に保つよう吸着保持する吸
着面WCSを有するウエハチャック、WHはウエハWを
予め外形にて位置合わせした後仮支持部TC上に載せる
ウエハハンドで、仮支持部TCは仮支持面TCSを有
し、ウエハWを仮支持することによりウエハチャックW
CとウエハWの間隔を少なくともウエハハンドWHの厚
さ分確保するように構成されている。
【0013】WFはウエハハンドWHを駆動し、ウエハ
Wの外形を所望の位置に位置決めするウエハフィーダ、
OAはウエハW上のアライメントマークを観察してその
位置ずれを計測する顕微鏡、XYは水平(XY)方向に
2次元移動を行なうところのXYステージ、Zはウエハ
チャックWCを固定するとともに、XYステージXYに
対して上下(Z)方向および回転方向(θ)に移動可能
なZステージとなる天板、ΖMはXYステージXY上に
設置され、天板Zをθ方向に移動させるための駆動手段
となるリニアモータ、MDはモータZMに接続され、モ
ータZMへの駆動電流(i)を制御するモータドライバ
(駆動装置)、DFは制御装置Cから出力される目標値
(c)とレーザ干渉式測長器Lから出力される現在値
(y)の偏差(e)を求める差分器、MCはモータドラ
イバMDに接続され、差分器DFで算出された偏差
(e)を操作量(I)に変換するサーボ制御装置であ
り、これらで位置サーボ手段を構成している。モータド
ライバMDはこの操作量(I)に基づいてモータZMを
駆動する。Mは天板Z上に設置されたミラーで、このミ
ラーMにはレーザ干渉式測長器LからXYステージXY
のXY方向およびθ方向の変位を計測するためにレーザ
光が照射される。また、天板Zは不図示のZ方向セン
サ、Z方向駆動用リニアモータ、Z方向駆動装置、Z方
向サーボ制御装置等を備え、θ方向と同様にZ方向にも
駆動される。
【0014】QMはXYステージXY上に設置され、仮
支持部TCをXYステージXY上でθ方向に回転させる
θモータである。変位センサQSからの計測値(yq)
と制御装置Cの発生する目標値(cq)から差分器QD
Fにて偏差(eq)が求められる。サーボ制御装置QM
Cは、制御装置Cから与えられるサーボゲイン(Gq)
に基づき、偏差(eq)を駆動装置QMDに与えるモー
タQMへの操作量(Iq)に変換する。これらの構成に
より仮支持部TCを回転(θ)方向において所望の位置
に位置決めサーボする。
【0015】PSTは仮支持部TCに配管を介して接続
され、仮支持部TCにおける吸引圧力を計る仮支持部圧
カセンサ、PSCはウエハチャックWCに配管を介して
接続され、ウエハチャックWCにおける吸引圧力を計る
ウエハチャック圧力センサ、SVTは仮支持部TCと負
圧源VSとを接続する配管中に配置され、ウエハチャッ
クWCの圧力を大気圧と負圧(吸引圧)とに切り換える
切換弁である。
【0016】なお、前述の制御装置Cは仮支持部TCの
吸引圧力(仮支持部圧力センサPSTの出力)、ウエハ
チャックWCの吸引圧力(ウエハチャック圧力センサP
SCの出力)、およびレーザ干渉式測長器Lにより計測
された天板Zの現在位置計測値(y)を受け取るととも
に、変位センサ目標値(c、cq)や、仮支持部切換弁
SVTおよびウエハチャック切換弁SVCへの指令出力
を発生するものである。
【0017】制御手段となる制御装置Cはまずウエハチ
ャックWCの吸着面WCSが仮支持部TCの仮支持面T
CSよりも十分下になるようにZ目標値を設定する。次
にウエハフィーダWFにより外形に従って大まかに位置
決めされたウエハWは、ウエハハンドWHに載せられて
仮支持部TC上に移動する。制御装置Cは仮支持部切換
弁SVTを負圧側に開き、ウエハWが仮支持部TCに載
せられるのを待つ。ウエハハンドWHは位置ずれが生じ
ないように十分に遅い速度でZ方向に降下する。やがて
ウエハWの裏面が仮支持部TCの仮支持面TCSに等し
い高さとなり、ウエハWは仮支持部TCによって支えら
れる。ウエハハンドWHの表面がウエハWの裏面より離
れた位置に降下した後、ウエハハンドWHはウエハチャ
ックWCと干渉しない位置までXY平面に沿って戻され
る。これと同時に制御装置CはウエハチャックWCとウ
エハハンドWHが干渉しない位置までXYステージXY
をXY平面に沿って移動する。
【0018】次に、制御装置CはZ目標値をゆっくりと
上昇させることにより、ウエハチャックWCの吸着面W
CSをウエハWの裏面にまで近づける。そしてウエハチ
ャック切換弁SVCを負圧側に切り換える。ウエハチャ
ックWCの吸着面WCSが仮支持部TCによって支えら
れているウエハWの裏面よりも上となるまで天板ZがZ
方向に上昇し、ウエハチャック圧力センサPSCの計測
値が所望の圧力まで達した後、制御装置Cは仮支持部切
換弁SVTを大気圧側に開く。途中、ウエハチャックW
Cの吸着面WCSが仮支持部TCによって支えられてい
てるウエハWの裏面と同じ高さになっている間、制御装
置Cは、サーボ制御装置QMCのサーボゲイン(Gq)
を十分低いゲインに変更する。
【0019】これによりウエハWはウエハチャックWC
により仮支持部TCからはがされ、ウエハチャックWC
へ持ち替えられる。この間、ウエハWはウエハチャック
WCと仮支持部TCとのいずれかにより常に吸引保持さ
れているので、持ち替えの際に生じるずれは少ない。ま
た、サーボ制御装置QMCのサーボゲイン(Gq)を下
げるため、天板Zと仮支持部TCが干渉して発振するこ
ともない。
【0020】制御装置CはウエハチャックWC上に負圧
吸着されたウエハWの表面が顕微鏡OAの焦点深度内に
なるようにZ目標値を設定する。そして、ウエハWの表
面が顕微鏡OAの焦点深度内となった後、制御装置Cは
ウエハW上のアライメントマーク2か所の位置ずれを顕
微鏡OAを介して測り、ウエハWのXYθ方向の位置ず
れを求める。
【0021】以降の受け渡しの手順を図2に示す。制御
装置Cは仮支持部切換弁SVTを負圧側に開き、Z目標
値をゆっくり降下させる。ウエハWの裏面が仮支持部T
Cの仮支持面TCSに接触すると、ウエハWの裏面に仮
支持部TCから上向きに弱い力が働く。この力は、例え
ば不図示のZ方向駆動装置の出力電流すなわちZ方向駆
動用リニアモータの駆動電流をモニタすることにより検
出することができる。この時、仮支持部TCの仮支持面
TCSとウエハチャックWCの吸着面WCSは同一高さ
状態にある。また、この状態において、仮支持部の負圧
吸着とウエハチャックの負圧吸着はオーバーラップして
いる。そして制御装置Cは、ウエハチャック切換弁SV
Cを大気圧側に開くとともに、サーボ制御装置QMCの
サーボゲイン(Gq)を十分小さいゲインに変更する。
これにより仮支持部TCはウエハWを介してチャックW
Cと連結され、一体となって動くようになる。サーボ制
御装置QMCのサーボゲイン(Gq)は十分小さいの
で、仮支持部TCはウエハWとウエハチャックWCに引
きずられて動くが、ウエハWとウエハチャックWCは当
初の制御状態が保たれる。以上において、仮支持部TC
の仮支持面TCSと、ウエハチャックWCの吸着面WC
Sが同一高さにおけるウエハWの位置ずれは少ない。ま
た、ウエハチャックWCが受ける干渉、外乱力が小さく
なるので、天板Zの下降速度を従来より上げることがで
き、スループットが向上する。
【0022】さらに、制御装置Cはcqをcに等しく
し、yqをyに等しくするように補正装置YQMに指令
を与えると同時に、その補正量を記憶する。これによ
り、仮支持部TCは天板Zと全く同じ制御状態を保つよ
うに制御されるため、ウエハチャックWCがウエハWか
ら離れたあとも、仮支持部TCによりウエハWはウエハ
チャックWCに保持されていたときと同じ姿勢を保つ。
さらに、サーボ制御装置QMCのサーボゲイン(Gq)
が十分小さいため、仮支持部TC位置ずれが生じていた
としても、仮支持部が位置誤差をなくすように駆動され
ることにより、逆にウエハWに位置ずれが生じることは
なくなる。また、天板Zが持っていた位置誤差も仮支持
部TCに引き継がれるため、その後の仮支持部TCの制
御で解消可能である。
【0023】次に、ウエハチャックWCの吸着面WCS
が十分大気圧になったことを確認してから、サーボ制御
装置QMCのサーボゲイン(Gq)を元の値に復帰さ
せ、Z目標値をさらにゆっくりと降下させる。この時、
降下速度が速いとウエハチャックWC周辺および吸着面
WCSに形成されている負圧吸着の穴より空気が十分に
流入してこないため、ウエハW裏面とウエハチャックW
C吸着面WCSが瞬間的に負圧(以下、動的負圧とい
う)になる。動的負圧によってウエハWにはストレスが
かかり、ゆがみそりなど予測できない変形を引き起こ
す。このストレスが許容量より大きいと、ウエハWは仮
支持部TCにおいて吸着支持されているにも関わらず、
位置ずれが生じてしまう。
【0024】制御装置Cは顕微鏡OAで測ったウエハW
のθ方向の位置ずれ分をθモータQMを回転させること
によってθサブ位置合わせを実行する。次に仮支持部T
Cより、ウエハチャックWCへ持ち換えを行なう。途
中、ウエハチャックWCの吸着面WCSが仮支持部TC
によって支えられているウエハWの裏面と同じ高さにな
っている間、制御装置Cは、サーボ制御装置QMCのサ
ーボゲイン(Gq)を十分低いゲインに変更する。さら
に、ウエハチャックWCへの持ち換えが終了した段階で
仮支持部TCの目標値(cq)、現在位置計測値(y
q)の補正を、記憶しておいた補正量に基づき解除す
る。これにより、補正が繰り返されることによって仮支
持部TCの基準位置がずれてしまい、仮支持部TCの可
動範囲内に入らなくなることを防ぐことができる。
【0025】最後に、顕微鏡OAで測ったウエハWのX
Y方向ずれをXYステージXYを移動して合わせなが
ら、XYステージXYでウエハWをレチクル上の半導体
集積回路製造用のパターンを露光投影するための投影光
学系(不図示)のパターン投影位置に移動させ、ウエハ
Wへのパターン露光をステップアンドリピートで実行さ
せる。
【0026】なお、サーボ制御装置MC、QMCや差分
器DF、QDF、補正装置YQMはハードウェアによっ
て実現する必要はなく、制御装置Cも含め数値演算プロ
セッサ (DSP) 等の上にソフトウェアで実現してもよ
い。
【0027】(実施例2)上記実施例1においては、Z
方向駆動用リニアモータの駆動電流を検出して仮支持部
TCのサーボ制御装置QMCのサーボゲイン(Gq)
や、仮支持部TCの目標値(cq)および現在位置計測
値(yq)の補正の切り替えを行なう例を示したが、仮
支持部TCの吸引圧力( 仮支持部圧力センサPSTの出
力)およびウエハチャックWCの吸引圧力(ウエハチャ
ック圧力センサPSC)により、仮支持部TCのサーボ
制御装置QMCのサーボゲイン(Gq)や、仮支持部T
Cの目標値(cq)および現在位置計測値(yq)の補
正を切り替えてもよい。圧力変動には比較的大きな時間
遅れが存在するため、天板ZのΖ方向の位置によるより
も、より確実に切り替えを行なうことができる。このと
きのウエハ受け渡しの手順を図3に示す。
【0028】仮支持部TCの吸引圧力とウエハチャック
WCの吸引圧力がともに負圧状態になっているときは、
ウエハWが仮支持部TCとウエハチャックWCの両方に
同時に保持されているので、仮支持部TCのサーボ制御
装置QMCのサーボゲイン(Gq)を十分小さいゲイン
に変更する。一方、仮支持部TCの吸引圧力またはウエ
ハチャックWCの吸引圧力のどちらかが大気圧状態にな
っているときは、ウエハWが仮支持部TCとウエハチャ
ックWCの一方にしか保持されていないので、仮支持部
TCのサーボ制御装置QMCのサーボゲイン(Gq)を
通常時のゲインに変更する。
【0029】また、仮支持部TCの吸引圧力の変化に合
わせて、仮支持部TCのサーボ制御装置QMCのサーボ
ゲイン(Gq)をウエハ非搭載時のゲインから、ウエハ
搭載時のゲインまで連続的に変化させてもよい。
【0030】また、ウエハWをウエハチャックWCから
仮支持部TCへ受け渡す過程において、仮支持部TCの
吸引圧力とウエハチャックWCの吸引圧力がともに負圧
状態になっているときに仮支持部TCの目標値(cq)
および現在位置計測値(yq)の補正を行なう。一方、
ウエハWを仮支持部TCからウエハチャックWCへ受け
渡す過程において、仮支持部TCの吸引圧力とウエハチ
ャックWCの吸引圧力がともに負圧状態になっていると
きに仮支持部TCの目標値(cq)および現在位置計測
値(yq)の補正を解除する。
【0031】
【デバイス生産方法の実施例】次に上記説明した露光装
置または露光方法を利用したデバイスの生産方法の実施
例を説明する。図4は微小デバイス(ICやLSI等の
半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、
マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1
(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行なう。ス
テップ2(マスク製作)では設計したパターンを形成し
たマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)
ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを製造す
る。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、
上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技
術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステ
ップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によ
って作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程
であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディン
グ)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含
む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半
導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査
を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成
し、これが出荷(ステップ7)される。
【0032】図5は上記ウエハプロセスの詳細なフロー
を示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化
させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁
膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上
に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン
打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では上記説明した基板受け渡し装置を
有する露光装置によってマスクの回路パターンをウエハ
に焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウ
エハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像
したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19
(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となった
レジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行な
うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成
される。
【0033】本実施例の生産方法を用いれば、従来は製
造が難しかった高集積度のデバイスを低コストに製造す
ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ウエハが仮支持部とチャックの両方に保持されていると
きに、仮支持部位置計測手段の計測値をチャック位置計
測手段の計測値と同一に補正し、かつ仮支持部位置サー
ボ手段の目標位置をチャック位置サーボ手段の目標位置
と同一に補正することにより、チャックと仮支持部の位
置誤差により生ずる位置ずれをなくすことができる。ま
た、前記基板が前記支持面と前記仮支持面に同時に保持
されている間、前記仮支持部位置サーボ手段のサーボゲ
インを低下させることにより、仮支持部のサーボ系とチ
ャックのサーボ系が干渉して発振することを防ぎ、それ
により生じる受け渡しずれをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る基板受け渡し装
置を示す図である。
【図2】 本発明の第1の実施例に係る基板受け渡し手
順を示す図である。
【図3】 本発明の第2の実施例に係る基板受け渡し手
順を示す図である。
【図4】 微小デバイスの製造の流れを示す図である。
【図5】 図4におけるウエハプロセスの詳細な流れを
示す図である。
【符号の説明】
W:ウエハ、WC:ウエハチャック、WCS:吸着面、
TC:仮支持部、TCS:仮支持面、WF:ウエハフィ
ーダ、OA:顕微鏡、XY:XYステージ、Z:天板、
ZM:天板θ駆動モータ、MD:天板θ駆動モータドラ
イバ、DF:天板θ駆動差分器、MC:天板θ駆動サー
ボ制御装置、M:ミラー、QM:仮支持部θモータ、Q
S:仮支持部θ変位センサ、QMD:仮支持部θモータ
ドライバ、QDF:仮支持部θ差分器、QMC:仮支持
部θサーボ制御装置、PST:仮支持部圧力センサ、P
SC:ウエハチャック圧力センサ、SVT:仮支持部切
換弁、SVC:ウエハチャック切換弁、C:制御装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を支持する支持面を有する支持部
    と、前記支持部の支持面と直交する軸回りに前記支持部
    を回転させる駆動手段と、前記支持部の前記回転方向に
    おける位置を計測する計測手段と、前記計測手段の計測
    値に基づいて前記駆動手段を制御することにより前記支
    持部の前記回転方向における位置をサーボ制御する位置
    サーボ手段を有するとともに、基板を仮支持する仮支持
    面を有する仮支持部と、前記仮支持部の仮支持面と直交
    する軸回りに前記仮支持部を回転させる駆動手段と、前
    記仮支持部の前記回転方向における位置を計測する計測
    手段と、前記計測手段の計測値に基づいて前記駆動手段
    を制御することにより前記仮支持部の前記回転方向にお
    ける位置をサーボ制御する位置サーボ手段を有する基板
    受け渡し装置において、前記基板が前記支持面と前記仮
    支持面に同時に保持されているとき、前記仮支持部位置
    計測手段から仮支持部位置サーボ手段へ与えられる仮支
    持部位置計測値を前記支持部位置計測手段の計測値と同
    一に補正し、かつ前記仮支持部位置サーボ手段の目標位
    置を前記支持部位置サーボ手段の目標位置と同一に補正
    することを特徴とする基板受け渡し装置。
  2. 【請求項2】 前記仮支持部位置計測値の補正量を記憶
    する補正量記憶手段を有し、前記仮支持面に保持された
    前記基板を前記支持面に受け渡した後、前記仮支持部位
    置計測値の補正と、前記仮支持部位置サーボ手段の目標
    位置の補正を解除することを特徴とする請求項1に記載
    の基板受け渡し装置。
  3. 【請求項3】 前記仮支持部位置サーボ手段のサーボゲ
    インを変更するゲイン変更手段を有し、前記基板が前記
    支持面と前記仮支持面に同時に保持されている間、前記
    仮支持部位置サーボ手段のサーボゲインを低下させるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の基板受け渡し
    装置。
  4. 【請求項4】 前記支持面上に前記基板を吸着保持する
    支持面吸着手段と、前記支持面吸着手段が吸着状態か、
    非吸着状態かを判定する支持面吸着状態判定手段と、前
    記仮支持面上に前記基板を吸着保持する仮支持面吸着手
    段と、前記仮支持面吸着手段が吸着状態か、非吸着状態
    かを判定する仮支持面吸着状態判定手段とを備え、前記
    支持面吸着手段と前記仮支持面吸着手段がともに吸着状
    態であるとき、前記仮支持部位置計測値を前記支持部位
    置計測手段と同一に補正することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の基板受け渡し装置。
  5. 【請求項5】 前記支持面上に前記基板を吸着保持する
    支持面吸着手段と、前記支持面吸着手段が吸着状態か、
    非吸着状態かを判定する支持面吸着状態判定手段と、前
    記仮支持面上に前記基板を吸着保持する仮支持面吸着手
    段と、前記仮支持面吸着手段が吸着状態か、非吸着状態
    かを判定する仮支持面吸着状態判定手段を備え、前記支
    持面吸着手段と前記仮支持面吸着手段がともに吸着状態
    であるとき、前記仮支持部位置サーボ手段のサーボゲイ
    ンを低下させることを特徴とする請求項3に記載の基板
    受け渡し装置。
  6. 【請求項6】 前記吸着状態判定手段は、前記吸着手段
    の吸引圧力を計測することにより、前記吸着手段が吸着
    状態か、非吸着状態かを判定することを特徴とする請求
    項4または5に記載の基板受け渡し装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の基板受
    け渡し装置を備えたことを特徴とするデバイス製造装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のデバイス製造装置を用
    いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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