JPH1187325A - エッチング液及びこれを用いた薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

エッチング液及びこれを用いた薄膜トランジスタの製造方法

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JPH1187325A
JPH1187325A JP23561997A JP23561997A JPH1187325A JP H1187325 A JPH1187325 A JP H1187325A JP 23561997 A JP23561997 A JP 23561997A JP 23561997 A JP23561997 A JP 23561997A JP H1187325 A JPH1187325 A JP H1187325A
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ethylene glycol
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真弓 井上
Keizaburo Kuramasu
敬三郎 倉増
Hiroshi Tsutsu
博司 筒
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチングの進行が遅くなることもなく、し
かも粒界エッチングにより薄膜トランジスタの信頼性も
低下しない薄膜トランジスタの製造方法を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 薄膜トランジスタの製造方法において、
透光性基板1上にAlゲート電極5を形成し、さらにそ
の上に層間絶縁膜6が形成された後、層間絶縁膜6をエ
ッチングしてゲート電極配線に達するコンタクトホール
を形成する際に、フッ酸とフッ化アンモニウムとエチレ
ングリコールまたはグリセリンとを含有し、エチレング
リコールまたはグリセリンの含有率が13wt%以上3
8wt%以下であるエッチング液を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクティブマトリ
ックス方式の液晶ディスプレイ(LCD)やメモリ集積
回路に利用される薄膜トランジスタ(Thin Film Transi
stor:以下、TFTと略記する)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶TVやパソコンの画像表示のための
駆動に用いられるTFTには、アモルファスシリコン
(a−Si)を用いるものと、多結晶シリコン(p−S
i)を用いるものがある。p−SiTFTは、a−Si
TFTよりも特性上高精細化が可能であり、またドライ
バー回路を基板上に作り込めるため、低価格化が実現で
きると期待されている。上記したp−SiTFTにはプ
ロセス最高温度(TFTのSiを多結晶化するときの温
度)によって、高温型と低温型がある。低温型ではガラ
ス基板を用いるため、大面積化が実現できる可能性があ
る。その大面積化を実現するためには信号遅延対策とし
て低抵抗配線材料が必要であり、AlやCuなどがそれ
に該当する。
【0003】そこで以下ではAlを配線材料に用いた場
合の従来のTFTアレイの作成方法を図7の各プロセス
毎の断面図を用いて説明する。
【0004】まずガラスなどの透光性基板1上にSiO
2からなる下地絶縁膜2を製膜した後、その上にa−S
iを製膜し、エッチングを行って所定の形状にパターニ
ングする。その後エキシマレーザーを用いてa−Siの
結晶化を行い、半導体層となるポリシリコン半導体層3
を形成する(図7(a))。次に、ポリシリコン半導体
層3上にSiO2からなるゲート絶縁膜4を常圧CVD
法にて製膜する。その後Alからなる導電膜を形成し、
所定の形状にしてAlゲート電極5を形成する(図7
(b))。そしてAlゲート電極5をマスクとして、ゲ
ート絶縁膜4を所定の形状に加工する(図7(c))。
次にポリシリコン半導体層3にイオンドーピング法にて
不純物をイオン注入することにより、ポリシリコン層半
導体3にチャネル領域3aをはさんでソース領域3b及
びドレイン領域3cを形成する(図7(d))。その後
SiO2からなる層間絶縁膜6を製膜し(図7
(e))、最後にコンタクトホール7をドライエッチン
グによって開孔し、ソース・ドレイン電極8を形成する
(図7(f))。この時図示はしていないが、Alゲー
ト電極5への電気的な接続を行うべく、Al電極配線上
の層間絶縁膜も同時にエッチングしてコンタクトホール
を形成し、このコンタクトホールに金属を埋め込んでい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】LSIの分野などで
は、微細なエッチングによる加工を行う際には、ドライ
エッチングを行うことが一般的であるが、その場合エッ
チングの終点検出を行うことは比較的困難であり、一方
液晶などのディスプレイに用いられるTFTは大面積の
ガラス基板上に形成する必要性があるため、TFTの製
造プロセスにおけるエッチング加工においては、下地と
の選択比が十分にとれるウェットエッチングが用いられ
ていることがある。
【0006】上記のようなウェットエッチングとして、
従来からSiO2のエッチングにはフッ酸とフッ化アン
モニウムの混合液(BHF)を用いることが知られてい
る。ここで、大面積にTFTを形成する場合には、ゲー
ト配線材料にはAl合金が用いられており、ゲート配線
材料にAl合金を用いた場合、特に図7(f)の工程の
ゲート配線に対する電気的なコンタクトをとるためのコ
ンタクトホール形成時にBHFを用いてウェットエッチ
ングを行うと、ゲート配線を構成しているAl合金も同
時にエッチングされてしまうという問題が生じる。そこ
でこの問題点を解決するために、BHF水溶液にエチレ
ングリコールを40〜50%加えたエッチング液を用い
てウェットエッチングし、Al合金のエッチングを抑制
してSiO2を選択的にエッチングすることが例えば特
開平1−125831号公報に記載されている。
【0007】しかしながら、上記のようにAl合金の腐
食を防止するために40%〜50%のエチレングリコー
ルを添加したエッッチング液を用いてAl合金のゲート
電極配線に達するコンタクトホールのエッチングを行う
と、Al合金のエッチングは平均的には抑制されるもの
の、下記のような2つの問題点が発生することが本発明
者等により判明した。
【0008】1つ目の問題は、SiO2のエッチング速
度の低下である。本来、図7におけるSiO2により形
成されている層間絶縁膜6をエッチングする際に、エッ
チングに直接寄与するのは、エチレングリコールではな
くフッ素であるため、エチレングリコールを上記のよう
に40%〜50%添加するとエッチング速度が低下して
しまうのである。具体的には、80mm/分程度のエッ
チング速度になり、500nmのSiO2のエッチング
の場合には5分間のエッチング時間を要することになっ
てしまう。
【0009】2つ目の問題は、Al合金の粒界に沿った
エッチングの進行である。図7における層間絶縁膜6の
エッチングの際にはエチレングリコールによってAlの
腐食が完全に防止されていると思われていたが、本発明
者等によれば、いわゆる通常のAlのエッチングは防止
されるものの、Alの粒界に沿ったエッチング(以下
「粒界エッチング」と呼ぶ)が進行することが判明し
た。このようにAlの粒界エッチングが進行すると、薄
膜トランジスタの信頼性は低下してしまう。そして、本
発明者等によれば、この粒界エッチングの進行は、エッ
チング時間が長くなればなるほど進行することも併せて
判明した。
【0010】そこで本発明は上記の問題点に鑑み、エッ
チングの進行が遅くなることもなく、しかも粒界エッチ
ングにより薄膜トランジスタの信頼性も低下しない薄膜
トランジスタの製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明のエッチング液は、フッ酸とフッ化アンモニ
ウムとグリセリンとを含有するか、または、フッ酸とフ
ッ化アンモニウムとエチレングリコールまたはグリセリ
ンとを含有し、前記エチレングリコールまたは前記グリ
セリンの含有率が13wt%以上38wt%以下である
構成となっている。この構成によれば、SiO2をエッ
チングする際に十分なエッチング速度を有した状態で、
下地のAlに対して悪影響を及ぼすことなくエッチング
を行うことができる。
【0012】そして本発明は上記のエッチング液を様々
な用途に応用するものである。具体的には、薄膜トラン
ジスタの製造に際し、Alを主成分とする材料からなる
ゲート電極配線上に形成された層間絶縁膜をエッチング
して層間絶縁膜にゲート電極配線に達するコンタクトホ
ールを形成する工程をにおいて、上記のエッチング液を
用いるものである。
【0013】また、基板上に複数個の非線形素子をマト
リクス状に配置し、各々の非線形素子を形成する電極が
Alを主成分として画素電極の機能を有する反射型液晶
表示装置の製造に際し、画素電極表面に凹凸を形成する
工程において、上記のエッチング液を用いるものであ
る。
【0014】さらに、基板上に形成されたAlを主成分
とする下層電極と、下層電極上に形成されたSiO2
らなる絶縁層と、絶縁層上に形成された上層電極とを有
する多層基板を有する半導体装置の製造に際し、下層電
極に達するように絶縁層をエッチングする工程におい
て、上記のエッチング液を用いるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態における
薄膜トランジスタの製造方法について説明する。
【0016】本発明のエッチング液は、例えば市販の5
0%フッ化水素酸水溶液と40%フッ化アンモニウム水
溶液を1:6の容量比で混合し、これにエチレングリコ
ールまたはグリセリンを、全体の13〜38重量%とな
るように混合することによって作製する。この場合、用
いるフッ化水素酸水溶液とフッ化アンモニウム水溶液の
濃度には、特に限定はないが、薄すぎるとエッチングに
時間がかかりすぎる。そして本発明の薄膜トランジスタ
の製造方法は、上記のエッチング液をコンタクトホール
のSiO2のエッチングに用いるものである。
【0017】従来はAlの腐食を防止するために40%
〜50%のエチレングリコールをエッチング液に含有さ
せていたが、本発明者等によれば、従来ほど多くエチレ
ングリコール等を添加したものを薄膜トランジスタの形
成において用いると、実用的には好ましくないSiO2
のエッチング速度になってしまうことが判明した。そこ
で、本発明者等が鋭意検討を重ねた結果、従来提唱され
ているよりもエチレングリコール等のエッチング溶液に
対する含有率を低くしても、十分な選択比(SiO2
エッチングを行う際にAlがエッチングされるのを防止
できる選択比)を得ることができ、結果としてSiO2
のエッチングを短時間で行うことができることが判明し
た。また、粒界エッチングの進行がエッチング時間に依
存していることも判明したため、上記のエッチング液を
用いることにより、Alの粒界エッチングをも最小限に
食い止めることができ、結果として薄膜トランジスタの
信頼性を高めることができた。
【0018】そこで以下では、本発明の実施の形態にお
けるエッチング液及びこれを用いた薄膜トランジスタの
製造方法を具体的に図面を参照しながら説明する。
【0019】(実施の形態1)本発明のエッチング液
は、フッ化水素酸水溶液とフッ化アンモニウム水溶液と
を含有するものに更にエチレングリコールやグリセリン
を添加するものであるが、以下では上記の構成を有する
エッチング液の特性について図1及び図2を参照しなが
ら説明する。
【0020】図1は、50%フッ酸と40%フッ化アン
モニウムとを容量比で1:6の割合で混合したBHF液
にエチレングリコール及びグリセリンを混合した液につ
いて、エチレングリコールやグリセリンの混合量(エッ
チング液に対する重量%)とSiO2のエッチング速度
の関係を示したものである。また図2は図1と同じく5
0%フッ酸と40%フッ化アンモニウムとを容量比で
1:6の割合で混合したBHF液にエチレングリコール
及びグリセリンを混合した液について、エチレングリコ
ールやグリセリンの混合量(エッチング液に対する重量
%)とAlのエッチング速度の関係を示したものであ
る。
【0021】まず図1の結果から明らかなように、エチ
レングリコールやグリセリンの混合量が増加すると、S
iO2のエッチング速度が次第に低下し、含有率が43
%の場合にはSiO2のエッチング速度がBHF液のみ
の場合より30%以上低下し、さらに、この時SiO2
のエッチング速度の低下に基づいてコンタクトホール形
成のための時間が長くなり過ぎて、露出したAlの表面
のエッチング(粒界エッチング)が増加し、信頼性を低
減させることが判明した。従って、エチレングリコール
やグリセリンの混合量は38%以下であることが望まし
い。但し、図1に示すように、エチレングリコールより
もグリセリンを用いた方が、SiO2のエッチング速度
の低下の度合いが少なく、また、選択比も高いことが判
明したため、この点を考慮すると、エッチング液にはエ
チレングリコールよりもグリセリンを用いるほうが望ま
しい。
【0022】次に図2の結果から明らかなように、BH
FのみではAlのエッチングが進行してしまうが、ある
程度エチレングリコールやグリセリンを混合すると、A
lのエッチングを抑制することができた。具体的には、
含有率が13%になると急激にAlのエッチングを抑制
することができ、それ以上の含有率に設定してもAlの
エッチング速度はほとんど変化しなかった。従って、エ
チレングリコールやグリセリンの含有率は13%以上で
あることが好ましい。
【0023】(実施の形態2)本実施の形態は上記の実
施の形態1におけるエッチング液を薄膜トランジスタの
製造工程に応用したものであり、以下では図3に示す断
面工程図を参照しながら本実施の形態における薄膜トラ
ンジスタの製造方法について詳細に説明する。
【0024】まずガラスなどの透光性基板1上にSiO
2からなる下地絶縁膜2を常圧CVD法において450
℃で膜厚200nmになるように製膜した後、a−Si
をプラズマCVD装置にて270℃で膜厚50nmとな
るように製膜する。そして波長308nmのXeClエ
キシマレーザーを用いてa−Siの結晶化を行い、半導
体層となるポリシリコン半導体層3を形成する(図3
(a))。
【0025】次にプラズマCVD法にてSiO2からな
るゲート絶縁膜4を270℃で100nmとなるように
製膜し、さらに、Alを主成分とする材料の1つとして
Alからなる導電膜を200nmの厚さに形成する。そ
の後上記のAl膜をフォトリソグラフィーとエッチング
にて所定の形状にしてAlゲート電極5を形成する(図
3(b))。
【0026】その後Alゲート電極5をマスクとして、
ポリシリコン半導体層3にイオンドーピング法にてリン
やボロン等の不純物をイオン注入することにより、ポリ
シリコン半導体層3にチャネル領域3aをはさんでソー
ス領域3b及びドレイン領域3cを形成する(図3
(c))。
【0027】次にSiO2からなる層間絶縁膜6を常圧
CVD法にて400nm製膜し、コンタクトホール7を
50%フッ酸と40%フッ化アンモニウムにグリセリン
を容量比で1:6:4(すなわち、グリセリンのエッチ
ング液に対する含有率は38%である)に混合した選択
エッチング液を用いて開孔する(図3(d))。なお、
図示はしていないが、この時ゲート電極配線に達するコ
ンタクトホールも同時に形成される。
【0028】そして、Ti膜及びAl膜をそれぞれ80
nm、350nmになるように製膜し、上記のTiおよ
びAl膜を各々ドライエッチングとウェットエッチング
で所定の形状に形成してソース・ドレイン電極8とする
(図3(e))。
【0029】本実施の形態によれば、図3(d)の工程
と同様のエッチング液を用いることにより、Alのエッ
チング(粒界エッチングも考慮して)を最小限に抑制し
たコンタクトホールの形成を行うことができる。
【0030】以上本発明の実施の形態2における薄膜ト
ランジスタの製造方法について説明を行ったが、本発明
については、種々の変形が可能である。たとえば、半導
体として多結晶シリコンを用いたが単結晶シリコン、S
i−Ge化合物の多結晶体や単結晶でも良い。またa−
Siの膜厚は50nmとしたが、これに制約される訳で
はなくチャネルが形成される10nm以上であれば良
い。但し、製膜の安定性と光導電性を考えると20nm
から150nmが望ましい。さらに、ゲート絶縁層の製
膜方法としてプラズマCVDを用いてa−SiとSiO
2の連続形成を行ったが、常圧CVD、スパッタ、減圧
CVD、ECR−CVD法などでもSiO 2は堆積可能
である。また、ソース・ドレイン電極としては上記以外
にも、Al合金、Ta、Cr、Ti、Mo、Mo−Ta
合金、Mo−W合金、Cu、各種のシリサイドなどの金
属やそれらの積層膜でも良いが、抵抗値の観点からはA
l合金やCuを含むことが望ましい。
【0031】(実施の形態3)本実施の形態は上記した
実施の形態2のエッチング工程の一部を改良した薄膜ト
ランジスタの製法法に関するものであり、具体的には、
コンタクトをとるためにコンタクトホール内に埋め込ま
れたTiとAlとの積層膜のTiのエッチングの際に上
記の実施の形態1に示したエッチング液を用いてウェッ
トエッチングを行うものである。
【0032】以下では本実施の形態における薄膜トラン
ジスタの製造方法について、図3を参照しながら説明す
る。
【0033】まずガラスなどの透光性基板1上にAl−
Zr(7at%Zr含有)になるように製膜した後、a
−Si:HをプラズマCVD装置にて270℃で膜厚5
0nmとなるように製膜し、エッチングして所定の形状
にパターニングする。そして波長308nmのXeCl
エキシマレーザーを用いてa−Si:Hの結晶化を行
い、ポリシリコン半導体層3を形成する(図3
(a))。
【0034】次に、ポリシリコン半導体層3上にSiO
2 からなるゲート絶縁膜4をECR−CVD法にて30
0℃で100nm製膜し、さらにAlを主成分とする材
料の1つとしてAlからなる導電膜を200nmの厚さ
に形成する。その後上記のAl膜をフォトリソグラフィ
ーとエッチングにて所定の形状にしてAlゲート電極5
を形成する(図3(b))。
【0035】その後ポリシリコン半導体層3にイオンド
ーピング法にてリンやボロン等の不純物をイオン注入す
ることにより、ポリシリコン層3にチャネル領域3aを
はさんでソース領域3b及びドレイン領域3cを形成す
る(図3(c))。
【0036】次にSiO2からなる層間絶縁膜6を常圧
CVD法にて400nm製膜し、次にコンタクトホール
7をフッ酸とフッ化アンモニウムにエチレングリコール
を1:6:4(すなわち、グリセリンのエッチング液に
対する含有率は38%である)の混合比に調整した溶液
を用いてコンタクトホール7を開孔する(図3
(d))。なお、図示はしていないが、この時ゲート電
極配線に達するコンタクトホールも同時に形成される。
【0037】その後、Ti膜及びAl膜をそれぞれ80
nm・350nmになるように製膜する。Alを燐酸と
硝酸と酢酸と水を混合したエッチング液に42℃で3分
間浸漬して所定の形状に形成した後、Tiについてはフ
ッ酸とフッ化アンモニウムにエチレングリコールを1:
6:4(すなわち、グリセリンのエッチング液に対する
含有率は38%である)の混合比に調整した溶液に1分
間浸漬してソース・ドレイン電極8を形成する(図3
(e))。本発明のエッチング液はTiのエッチングに
も利用することができるため、本実施の形態ではソー
ス、ドレイン電極形成時にこのエッチング液を利用した
わけである。従って、本実施の形態によれば、従来ドラ
イエッチングとウェットエッチングを併用してソース、
ドレイン電極等を形成していたものを、全てウェットエ
ッチングで形成することができるため、工程を簡略化す
ることができる。
【0038】以上本発明実施の形態3における薄膜トラ
ンジスタの製造方法について説明を行ったが、本発明に
ついては、種々の変形が可能である。たとえば、半導体
としてポリシリコンを用いたが単結晶Si、Si−Ge
化合物の多結晶体や単結晶でも良い。また、ゲート絶縁
層の形成方法としてプラズマダメージの少ないECR−
CVD法を用いたが、製膜方法は、常圧CVD、スパッ
タ、減圧CVD法などでも堆積可能である。
【0039】(実施の形態4)以下本発明の実施の形態
4における薄膜トランジスタの製造方法について、図4
を参照しながら説明する。本実施の形態は、いわゆる反
射型の液晶表示素子に関するものであり、反射特性を向
上させるために画素電極に凹凸を形成する際に上記の実
施の形態1で用いたエッチング液によるエッチングを行
うものである。なお、上記の反射型液晶表示素子として
は、基板上に複数個の非線形素子がマトリクス状に配置
され、各々の素子を形成する電極がAlを主成分として
画素電極の機能を有するものを例に挙げて説明する。
【0040】まず透光性基板1上にAlを主成分とする
材料の1としてAl−Zr(3at%Zr含有)をスパ
ッタリングによって200nm形成し、フォトリソグラ
フィ及びウェットエッチングによってAl−Zrゲート
電極9を形成する。続いてSiNxからなるゲート絶縁
膜10をプラズマCVD法により200nm形成する
(図4(a))。次にa−Si半導体膜11及びn+
−Si膜半導体膜12を順次プラズマCVD法により形
成し、a−Si半導体膜11を島状に加工する(図4
(b))。
【0041】その後Ti膜をスパッタリングにより形成
した後、n+a−Si半導体膜12と共にTiソース・ド
レイン電極13としてパターン形成する(図4
(c))。この上に有機絶縁膜14をスピンコートによ
って製膜し、フォトリソおよびエッチングによりコンタ
クトホール15を形成する(図4(d))。
【0042】更にAl−Zr(1at%Zr含有)膜を
スパッタリングによって形成し、画素電極16としてパ
ターン形成する。この後、画素電極表面を本発明の特徴
であるフッ酸とフッ化アンモニウムにエチレングリコー
ルを1:6:4(すなわち、グリセリンのエッチング液
に対する含有率は38%である)の混合比に調整した溶
液に2分間浸漬し、Al−Zr表面に凹凸を形成する
(図4(e))。このように、上記したエッチング液を
用いて画素電極のウェットエッチングを行うと、均一な
形状の凹凸を有する画素電極を再現性よく形成すること
ができる。すなわち、従来ではサンドブラスト等の手法
を用いて凹凸を形成するということが提案されている
が、本実施の形態によれば、ウェットエッチングにより
凹凸を形成しているため、凹凸を均一に形成することが
できる。
【0043】最後プラズマCVD法によりSiNx膜を
全体に形成し、パッシベーション膜とする。このように
してTFT素子上に絶縁膜を介して反射画素電極が形成
された薄膜トランジスタ基板が完成する。
【0044】以上本発明の実施の形態4における薄膜ト
ランジスタの製造方法について説明を行ったが、本発明
については、種々の変形が可能である。たとえば、a−
Siを用いたが、MIM、p−SiTFT、CdSeT
FT、逆スタガ型、蓄積容量型、負荷容量型などいずれ
も使用可能である。また、材料も非線形素子として使用
可能なものであればなんでもよい。
【0045】(実施の形態5)以下本発明の実施の形態
5における半導体装置の製造方法について、図5及び図
6を参照しながら説明する。本実施の形態は、いわゆる
MCM(マルチチップモジュール)の製造方法におい
て、上記の実施の形態1に示したエッチング液を用いる
ものである。
【0046】図5は、MCMの斜視図を示したものであ
り、図5に示すように、ガラス等からなる薄膜基板17
上にはディスクリートチップ部品18、ベアチップSR
AM19、ベアチップDRAM20、コントロールベア
チップLSI21等が形成されている。そして、図6は
図5に示したMCMに用いられる多層基板の断面図を示
したものであり、図6において、22は下層電極、23
は絶縁層、24は上層電極を示している。
【0047】従来図5に示すようなMCMを形成するに
際しては、図6に示すような多層基板が必要とされるわ
けであるが、図6において、下層電極22及び上層電極
24には一般的に配線材料として用いられているAl
を、絶縁層23にはTEOS−SiO2を用いることが
考えられている。しかしながら、絶縁層23を形成した
後の絶縁層23へのコンタクトホールの形成時には絶縁
層23を構成するSiO 2と下層電極を構成するAlと
のエッチング選択比を十分にとる必要性があるが、ウェ
ットエッチングにより十分なエッチング選択比をとるこ
とは困難であった。
【0048】そこでコンタクトホール形成時の十分な選
択比をとるための手法としては、下記の2つの手法が提
唱されている。1つ目は、ウエットエッチングの代わり
にドライエッチングを採用する方法である。しかしなが
ら、ドライエッチングはウェットエッチングに比較して
エッチングに多大な時間を要し、通常2〜3μmの厚み
を有する絶縁層23をドライエッチングによりエッチン
グするのは量産上好ましくない。2つ目は、ウェットエ
ッチングを使用するものの、エッチング選択比を十分に
とるために下層電極や上層電極に銅材料を用いる方法で
ある。しかしながら、電極材料に銅を用いた場合には、
下地との密着性等を考慮して銅の上下にクロムを積層す
る必要性があるため、構造が複雑になってしまう。
【0049】そこで、本発明者等は、上記の実施の形態
1に示したエッチング液を上記したMCMに用いられる
多層基板の形成時に用いることを考えた。
【0050】すなわち、図6における下層電極22及び
上層電極24をAlを主成分とする材料により構成し、
下層電極22の上にSiO2からなる層間絶縁膜を形成
した多層基板を有する半導体装置において、層間絶縁膜
にコンタクトーホールを形成する際に、エッチング液と
して、例えば市販の50%フッ化水素酸水溶液と40%
フッ化アンモニウム水溶液を1:6の容量比で混合し、
これにエチレングリコールまたはグリセリンを、全体の
13〜38重量%となるように混合したものを用いる。
このようなエッチング液を用いると、銅のような複雑な
構造を考慮することなく、SiO2と下層電極を形成す
るAlとの選択比を大きくとった状態で、かつ、下地で
あるAlへの悪影響を及ぼすことなく高い速度でコンタ
クトホールを形成することができる。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明は、コンタクトホ
ールをフッ酸とフッ化アンモニウムとエチレングリコー
ルまたはグリセリンを混合したエッチング液を用いて形
成するため、SiO2のエッチングの進行が遅くなるこ
ともなく、しかもAlの粒界エッチングにより薄膜トラ
ンジスタの信頼性も低下しなで薄膜トランジスタを製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】BHF液に混合されるエチレングリコールやグ
リセリンの含有量に伴うSiO 2のエッチング速度の変
化を示す図
【図2】BHF液に混合されるエチレングリコールやグ
リセリンの含有量に伴うAlのエッチング速度の変化を
示す図
【図3】本発明の実施の形態における薄膜トランジスタ
の製造工程断面図
【図4】本発明の実施の形態における薄膜トランジスタ
の製造工程断面図
【図5】マルチチップモジュールの斜視図
【図6】マルチチップモジュールに用いられる多層基板
の断面図
【図7】従来の薄膜トランジスタの製造工程断面図
【符号の説明】
1 透光性基板 2 下地絶縁膜 3 ポリシリコン半導体層 3a チャネル領域 3b,3c ソース、ドレイン領域 4 ゲート絶縁膜 5 Alゲート電極 6 層間絶縁膜 7 コンタクトホール 8 ソース、ドレイン電極 9 Al−Zrゲート電極 10 ゲート絶縁膜 11 a−Si半導体膜 12 n+a−Si半導体膜 13 Tiソース、ドレイン電極 14 有機絶縁膜 15 コンタクトホール 16 画素電極 17 薄膜基板 18 ディスクリートチップ部品 19 ベアチップSRAM 20 ベアチップDRAM 21 コントロールベアチップLSI 22 下層電極 23 絶縁層 24 上層電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フッ酸とフッ化アンモニウムとグリセリン
    とを含有するエッチング液。
  2. 【請求項2】フッ酸とフッ化アンモニウムとエチレング
    リコールまたはグリセリンとを含有し、前記エチレング
    リコールまたは前記グリセリンの含有率が13wt%以
    上38wt%以下であることを特徴とするエッチング
    液。
  3. 【請求項3】Alを主成分とする材料からなるゲート電
    極配線上に形成された層間絶縁膜をエッチングして前記
    層間絶縁膜に前記ゲート電極配線に達するコンタクトホ
    ールを形成する工程を有する薄膜トランジスタの製造方
    法であって、前記エッチングの際にフッ酸とフッ化アン
    モニウムとエチレングリコールまたはグリセリンとを含
    有し、前記エチレングリコールまたは前記グリセリンの
    含有率が13wt%以上38wt%以下であるエッチン
    グ液を用いることを特徴とする薄膜トランジスタの製造
    方法。
  4. 【請求項4】Al/Tiからなるソース・ドレイン電極
    を選択的に形成する工程をさらに備え、上記Tiをエッ
    チングする際に、フッ酸とフッ化アンモニウムとエチレ
    ングリコールまたはグリセリンとを含有し、前記エチレ
    ングリコールまたは前記グリセリンの含有率が13wt
    %以上38wt%以下であるエッチング液を用いること
    を特徴とする請求項3に記載の薄膜トランジスタの製造
    方法。
  5. 【請求項5】基板上に複数個の非線形素子をマトリクス
    状に配置し、各々の前記非線形素子を形成する電極がA
    lを主成分として画素電極の機能を有する反射型液晶表
    示装置の製造方法であって、フッ酸とフッ化アンモニウ
    ムとエチレングリコールまたはグリセリンとを含有し、
    前記エチレングリコールまたは前記グリセリンの含有率
    が13wt%以上38wt%以下であるエッチング液に
    より前記画素電極表面に凹凸を形成することを特徴とす
    る反射型液晶表示素子の製造方法。
  6. 【請求項6】基板上に形成されたAlを主成分とする下
    層電極と、前記下層電極上に形成されたSiO2からな
    る絶縁層と、前記絶縁層上に形成された上層電極とを有
    する多層基板を有する半導体装置の製造方法であって、
    フッ酸とフッ化アンモニウムとエチレングリコールまた
    はグリセリンとを含有し、前記エチレングリコールまた
    は前記グリセリンの含有率が13wt%以上38wt%
    以下であるエッチング液を用いて、前記下層電極に達す
    るように前記絶縁層をエッチングすることを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
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