JPH1186A - 釣り用リールのレベルワインド機構 - Google Patents

釣り用リールのレベルワインド機構

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JPH1186A
JPH1186A JP15469797A JP15469797A JPH1186A JP H1186 A JPH1186 A JP H1186A JP 15469797 A JP15469797 A JP 15469797A JP 15469797 A JP15469797 A JP 15469797A JP H1186 A JPH1186 A JP H1186A
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fishing
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雄三 川辺
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康弘 人見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 釣り糸の糸径に応じて釣り糸をスプールに効
率よく巻き取れるようにする。 【解決手段】 スピニングリールのレベルワインド機構
6は、ロータとロータに対向しかつロータの軸方向に移
動するスプールとにより釣り糸を軸方向にずらしてスプ
ール巻き付けるための機構であって、移動機構17と、
回転伝達機構18とを有している。移動機構17は、ス
プールを軸方向に往復移動させる。回転伝達機構18
は、釣り糸の糸径に応じてロータ1回転当たり所定の移
動量でスプールを移動させるようにロータの回転を移動
機構17に伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レベルワインド機
構、特に、回転体と回転体に対向しかつ回転体の軸方向
に相対移動する移動体とにより釣り糸をスプールに軸方
向にずらして巻き付けるための釣り用リールのレベルワ
インド機構に関する。
【0002】
【従来の技術】釣り用リールには、回転体と回転体に対
向しかつ回転体の軸方向に相対移動する移動体とにより
釣り糸をスプールに軸方向にずらして巻き付けるための
レベルワインド機構が設けられている。両軸受リールに
は、釣り糸ガイド(移動体の一例)に案内された釣り糸
をスプール(回転体の一例)に軸方向にずらしてほぼ均
等に巻き付けるためにレベルワインド機構が設けられて
いる。また、スピニングリールには、回転するロータ
(回転体の一例)の先端に設けられたラインローラによ
り案内された釣り糸をスプール(移動体の一例)にほぼ
均等に巻き付けるためのレベルワインド機構が設けられ
ている。
【0003】両軸受リールでは、レベルワインド機構に
より釣り糸ガイドをスプールの回転に連動してスプール
軸方向に往復移動させている。この両軸受リールのレベ
ルワインド機構は、スプールと平行に配置され外周面に
交差する螺旋溝が形成された螺軸と、螺軸に係合する係
合部を有し釣り糸ガイドが装着された移動部材と、移動
部材を軸方向に移動自在に支持するガイド部材と、螺軸
をスプール又はマスターギアに連動して回転させる回転
伝達機構とを有している。
【0004】スピニングリールでは、レベルワインド機
構によりスプールをロータの回転に連動して軸方向に往
復移動させている。このスピニングリールのレベルワイ
ンド機構は、スプール軸に平行に配置され外周面に交差
する螺旋溝が形成された螺軸と、螺軸に係合する係合部
を有しスプール軸が固定された移動部材と、移動部材を
軸方向に移動自在に支持するガイド部材と、螺軸をロー
タを回転させるためのマスターギアに連動して回転させ
る回転伝達機構とを有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のレベルワイ
ンド機構では、回転体一回転当たりの移動体の移動量
は、いずれのリールとも螺軸のリード角によって決定さ
れる。このリード角は、下層の釣り糸と上層の釣り糸と
ができるかぎり重ならないように設定されている。この
ため、スプールでの糸巻形状に極端な段差は生じにく
い。しかし、糸と糸との間の空間が多くなるため、釣り
糸自体の体積に対する糸巻全体の体積が大きくなる。し
たがって、計算される釣り糸の体積に対してスプールの
糸巻部分の容量を十分に大きくする必要がある。この結
果、スプールでの糸巻効率が低下しスプールの大型化を
招いている。しかも、下層と上層とが重ならないように
設定しても表面の細かな凹凸が避けられない。
【0006】本発明の課題は、釣り糸の糸径に応じて釣
り糸をスプールに効率よく巻き取れるようにすることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明1に係る釣り用リー
ルのレベルワインド機構は、回転体と回転体に対向しか
つ回転体の軸方向に相対移動する移動体とにより釣り糸
を軸方向にずらしてリール本体に装着されたスプールに
巻き付けるための機構であって、移動機構と、回転伝達
手段とを備えている。移動機構は、移動体を軸方向に往
復移動させるためのものである。回転伝達手段は、釣り
糸の糸径に応じて回転体一回転当たり所定の移動量で移
動体を移動させるように回転体の回転を移動機構に伝達
するものである。
【0008】このレベルワインド機構では、移動機構に
より移動体が回転体の軸方向に往復移動する。このとき
の移動体は、回転伝達手段により釣り糸の糸径に応じて
回転体一回転当たり所定の移動量で移動するように移動
機構に伝達された回転により往復移動する。このため、
釣り糸間の隙間を少なく巻くことができ、釣り糸の糸径
に応じて釣り糸をスプールに効率よく巻き取れるように
なる。
【0009】発明2に係る釣り用リールのレベルワイン
ド機構は、発明1に記載の機構において、回転伝達手段
は、糸径に応じて少なくともスプールの糸巻部の中央部
において所定の移動量で移動体を移動させるように回転
を伝達する。この場合には、糸径に応じて少なくともス
プールの糸巻部の中央部において移動体が移動するの
で、少なくとも中央部で釣り糸を効率よくスプールに巻
き取れるようになる。
【0010】発明3に係る釣り用リールのレベルワイン
ド機構は、発明1又は2に記載の機構において、回転伝
達手段は、糸径分の距離からその倍の距離までの範囲で
移動体を移動させるように回転を伝達する。この場合に
は、一回転当たり糸径の2倍以下の範囲でしかスプール
に巻付けた釣り糸がずれないので、釣り糸を密に巻くこ
とができ、釣り糸をスプールに効率よく巻き取れるよう
になる。
【0011】発明4に係る釣り用リールのレベルワイン
ド機構は、発明1から3のいずれかに記載の機構におい
て、釣り用リールはスピニングリールであり、移動体は
スプールであり、回転体はロータであり、回転伝達手段
は、スプールが所定の移動量で往復移動するようにロー
タの回転を移動機構に伝達する。この場合には、ロータ
が回転するとその回転が移動機構に伝達され、スプール
が糸径に応じた所定の移動量で往復移動するようになる
ので、スピニングリールにおいて簡単な構成で釣り糸を
スプールに効率よく巻き取れるようになる。
【0012】発明5に係る釣り用リールのレベルワイン
ド機構は、発明4に記載の機構において、移動機構は、
スプールの軸方向に沿って配置され外周に螺旋溝が形成
された螺軸と、螺軸に螺合してスプールを往復移動させ
る移動部材と、螺軸に沿って配置され移動部材を案内す
るガイド部材とを有し、回転伝達手段は螺軸にロータの
回転を伝達する。この場合には、回転伝達手段によりロ
ータの回転を変速して螺軸に伝達すると、螺軸と移動部
材との係合によりロータの回転が移動部材の直線運動に
変換され、糸径に応じた移動量でスプールが往復移動す
る。このため、回転伝達手段による変速比を糸径に応じ
て設定することで簡単な構成で釣り糸をスプールに効率
よく巻き取れるようになる。
【0013】発明6に係る釣り用リールのレベルワイン
ド機構は、発明5に記載の機構において、螺旋溝は、螺
軸の外周に交差して形成されている。この場合には、螺
軸の一方向の回転で移動部材を往復移動させることがで
きる。発明7に係る釣り用リールのレベルワインド機構
は、発明4から6のいずれかに記載の機構において、ロ
ータは釣り糸を案内するラインローラを有し、ラインロ
ーラは、2mm以下の幅の周溝を外周に有している。こ
の場合には、細い釣り糸でも精度良くラインローラの周
溝で案内してスプール上に密に巻き付けることができ
る。
【0014】発明8に係る釣り用リールのレベルワイン
ド機構は、発明1から3のいずれかに記載の機構におい
て、釣り用リールは両軸受リールであり、回転体はスプ
ールであり、移動体はスプールに対向して配置された釣
り糸ガイドであり、回転伝達手段は、釣り糸ガイドが移
動量で往復移動するようにスプールの回転を移動機構に
伝達する。この場合には、スプールが回転するとその回
転が移動機構に伝達され、釣り糸ガイドが糸径に応じた
所定の移動量で往復移動するようになるので、両軸受リ
ールにおいて簡単な構成で釣り糸をスプールに効率よく
巻き取れるようになる。
【0015】発明9に係る釣り用リールのレベルワイン
ド機構は、発明8に記載の機構において、移動機構は、
スプールに対向しかつスプールの軸方向に沿って配置さ
れ外周に螺旋溝が形成された螺軸と、螺軸に螺合して釣
り糸ガイドを往復移動させる移動部材と、螺軸に沿って
配置され移動部材を案内するガイド部材とを有し、回転
伝達手段は螺軸にスプールの回転を伝達する。この場合
には、回転伝達手段によりスプールの回転を変速して螺
軸に伝達すると、螺軸と移動部材との係合によりスプー
ルの回転が移動部材の直線運動に変換され、糸径に応じ
た移動量で釣り糸ガイドが移動する。このため、回転伝
達手段による変速比を糸径に応じて設定することで簡単
な構成で釣り糸をスプールに効率よく巻き取れるように
なる。
【0016】発明10に係る釣り用リールのレベルワイ
ンド機構は、発明9に記載の機構において、螺旋溝は、
螺軸の外周に交差して形成されている。この場合には、
螺軸の一方向の回転で移動部材を往復移動させることが
できる。発明11に係る釣り用リールのレベルワインド
機構は、発明8から10のいずれかに記載の機構におい
て、釣り糸ガイドは、2mm以下の幅の周溝を外周に有
するガイドローラを有する。この場合には、細い釣り糸
でも精度良くガイドローラの周溝で案内してスプール上
に密に巻き付けることができる。
【0017】発明12に係る釣り用リールのレベルワイ
ンド機構は、発明1から11のいずれかに記載の機構に
おいて、スプールは、筒状の糸巻部と糸巻部の両端から
実質的に垂直に拡がるフランジ部とを有する。この場合
には、スプール上で層状に巻き付けられる釣り糸の各糸
巻層の長さが一定になるので、釣り糸がスプールに巻き
付けられる際に釣り糸が効率よく巻き付けられる。
【0018】
【発明の実施の形態】実施形態1 〔全体構成及びリール本体の構成〕図1〜図3に示す本
発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、ハン
ドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3
と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本
体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4
は、ロータ3の前部に前後移動可能に配置され釣り糸を
外周に巻き取るものである。
【0019】リール本体2は、ロータ3やスプール4を
支持する筐体部10と、筐体部10の両側面に着脱自在
にネジ止めされた1対の蓋体部11a,11bと、筐体
部10から上方に延びる竿取付部12とを有している。
筐体部10はたとえばアルミニウム合金製の薄肉の部材
であり、両側に開口部10a,10bを有している。筐
体部10の内部には、ロータ3を回転させるためのロー
タ駆動機構5と、スプール4を前後移動させてスプール
4に釣り糸を均一に巻き取るためのレベルワインド機構
6とが設けられている。
【0020】蓋体部11a,11bは、たとえばアルミ
ニウム合金製の薄肉の部材であり、筐体部10の開口部
10a,10bをそれぞれカバーする。一方の蓋体部1
1a(図2上側)には、ハンドル1が先端に固定された
ハンドル軸7を支持する側方に突出する筒状のハンドル
支持部8が設けられている。ハンドル支持部8の両端に
は軸受9が配置されており、軸受9によりハンドル軸7
はハンドル支持部8に回転自在に支持されている。
【0021】竿取付部12は、筐体部10から上方に斜
め前方に延びる部材であり、筐体部10と一体にほぼT
字状に形成されている。竿取付部12の上部には、竿取
付面12aが形成されている。ロータ駆動機構5は、ハ
ンドル1が固定されたハンドル軸7の基端にハンドル軸
7と一体で形成されたフェイスギア13と、このフェイ
スギア13に噛み合うピニオンギア14とを有してい
る。ピニオンギア14は筒状に形成されており、その後
部にはす歯ギア部14bが形成されている。またピニオ
ンギア14の前部14aはロータ3の中心部を貫通して
スプール4側に延びている。そして、その先端にはねじ
部が形成されている。ピニオンギア14は、その軸方向
の中間部と後端部とが、それぞれ軸受15,16を介し
てリール本体2の筐体部10に回転自在に支持されてい
る。
【0022】〔レベルワインド機構の構成〕レベルワイ
ンド機構6は、スプール4の中心部に固定されたスプー
ル軸20を前後方向に移動させてスプール4を同方向に
移動させるための機構である。レベルワインド機構6
は、図1及び図4に示すように、スプール4を前後方向
に往復移動させるための移動機構17と、釣り糸の糸径
に応じてスプール4の一回転当たり所定の移動量でスプ
ール4を移動させるようにロータ3の回転を移動機構1
7に伝達する回転伝達機構18とを備えている。
【0023】移動機構17は、スプール軸20の上方に
配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移
動するスライダ22と、スライダ22を案内する2本の
ガイド軸24a,24bとを有している。螺軸21は、
スプール軸20と平行に配置されており、筐体部10に
回転自在に支持されている。また、螺軸21の外周部に
は螺旋状の交差する溝21aが形成されている。この溝
21aのリード角θは、20〜45゜に設定されてい
る。なお、螺旋溝21aのリード角θとは、溝21aの
底径をD、螺軸21の一回転で進む軸方向の長さすなわ
ちリードをLとした場合、 リード角θ=アークcot(πD/L) で表される角度である。このリード角θが20゜より小
さい場合は溝間の肉厚が薄くなるとともに溝の交差部の
数が増加するので好ましくない。一方、45゜を越える
と、回転運動から直線運動への変換効率が低下するので
好ましくない。
【0024】スライダ22は、図4〜図6に示すよう
に、スライダ本体25と、スライダ本体25内に収納さ
れた係合部材26とを有している。スライダ本体25
は、螺軸21の図5裏側に沿って配置された本体部25
aと、本体部25aの前部(図5左側)から上方に延び
るガイド部25bと、本体部25aの後部(図5右側)
から下方に延びる固定部25cとを有している。本体部
25aには、螺軸21と直交するように横方向の孔27
が形成されており、この孔27に係合部材26が回動自
在に挿入されている。ガイド部25bは、螺軸21の上
方に平行に配置されたガイド軸24aに摺動自在に装着
される。固定部25cは、螺軸21の下方に平行に配置
されたガイド軸24bに摺動自在に装着されるととも
に、その下方に配置されたスプール軸20に対してネジ
28により軸方向に移動不能に固定されている。なお、
スプール軸20の固定部25cと嵌合する部分には切欠
き20aが形成されており、外周の一部が平坦になって
いる。そして、固定部25cの対応する孔25dも完全
な円形ではなく、切欠き20aに対応する平坦部25e
を有している。このような嵌合によりスライダ本体25
は、スプール軸20に対して相対回転が禁止されてい
る。
【0025】係合部材26の先端には、螺軸21の溝2
1aに噛み合う係合部26aが形成されている。本体部
25aの孔27の基端には蓋部材29が固定されてお
り、係合部材26を孔27内からの脱落を防止してい
る。また、孔27の先端には係合部材の先端側への移動
を規制するストッパ(図示せず)が設けられている。回
転伝達機構18は、図4に示すように、ピニオンギア1
4のはす歯ギア部14bに噛み合うはす歯ギア37と、
はす歯ギア37の上方に同軸で配置されたウォームギア
38と、螺軸21の前端(図4の右端)に回転不能に装
着されウォームギア38に噛み合うウォームホィール3
9とを有している。はす歯ギア37とウォームギア38
とは、螺軸21に直交するように配置されリール本体2
の筐体部10に回転自在に支持されたギア軸23に上下
に間隔を隔てて回転不能に装着されている。
【0026】回転伝達機構18の減速比(ピニオンギア
14の回転に対する螺軸21の回転の比)NC は、ロー
タ3の1回転当たりのスプール4の移動量RM が糸径D
L と同じになるように設定されている。つまり、ロータ
3一回転に対して釣り糸の径DL だけずらしながらスプ
ール4に釣り糸を巻き付けるようにスプール4の移動量
M が設定されている。ここで、前述したリード(螺軸
21の一回転あたりの移動量)をLとし、釣り糸の糸径
をDL とすると、ロータ3一回転に対して釣り糸の糸径
L だけずらしながら釣り糸をスプール4に巻き付ける
場合、ロータ3の一回転に対する螺軸21の回転数の比
である減速比NC は、NC =DL /Lとなる。
【0027】たとえば、糸径DL が0.2mm(1.5
号)、リードLが3.6mmであれば、減速比NC は、
C =0.2/3.6=1/18となる。つまり、ロー
タ3から螺軸21への減速比NC を1/18に設定すれ
ばロータ3一回転に対してスプール4は0.2mmずつ
移動してスプール4に釣り糸が密に巻き付けられる。こ
のような場合には、たとえば、はす歯ギア部14bとは
す歯ギア37との間で1/2に減速し、ウォームギア3
8とウォームホィール39との間で1/9に減速すれ
ば、全体の減速比NC を1/18に設定でき、図8に示
すように、ロータ3一回転に対して釣り糸が糸径DL
つずれてスプール4に巻き付けられ、スプール4に釣り
糸が密に巻き付けられる。なお、螺軸21の溝21aが
端部で進行方向に変えるためにリード角が他の部分より
小さくなっているので、その部分では螺軸21のリード
Lが小さくなり前述した移動量RM も小さくなる。
【0028】なお、スプール4を一往復させるのに要す
る螺軸21の回転数をCN とした場合、この数値は必ず
整数である必要があるが、これに対応するロータ3の回
転数が整数(つまり回転位相が2nπ)であると、下層
の釣り糸と上層の釣り糸が交差する点が常に同じ位相で
現れるため、スプール軸芯に垂直な断面の糸巻形状が楕
円のように2方向に突出した形状になってしまう。これ
は回転位相が(2n+1)πであっても同じで、(2n
+1/2)πであれば四角形に近い断面になる。円に近
い多角形に近づけるためには回転位相を2nπ+ιとし
て、ιを整数倍した場合に2nπで割り切れないように
設定すればよい。ただし、ιがあまり小さいと突出部が
近接して連続して発生するため、糸巻形状が螺旋様にな
ってしまう。
【0029】たとえば、上記の例に沿って説明すれば、
スプール4を一往復させるのに必要な螺軸21の回転数
を10とすれば、これに対応するロータ3の回転数は1
80である。しかし、リードLを3.6から3.666
mmに変更することによって減速比NC が200/36
66となり、ロータ3の回転数を183.3にできる。
これによってスプール軸芯に垂直な断面の糸巻形状を円
に近い多角形にすることができる。
【0030】〔ロータの構成〕ロータ3は、図1に示す
ように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向
してそれぞれ設けられた第1及び第2ロータアーム3
1,32とを有している。円筒部30と両ロータアーム
31,32とは一体成形されている。円筒部30の前部
には前壁33が形成されており、前壁33の中央部には
ボス33aが形成されている。このボス33aの貫通孔
をピニオンギア14の前部14a及びスプール軸20が
貫通している。前壁33の前方側にはナット34が配置
されており、このナット34がピニオンギア14の先端
のネジ部に螺合している。ナット34の内周部には、ナ
ット34をスプール軸20に対して回転自在に支持する
ための軸受35が配置されている。
【0031】ロータ3の前壁33には、円筒状の糸噛み
防止部材36が設けられている。この糸噛み防止部材3
6は、スプール4に巻き付けられた釣り糸がロータ3と
の間の隙間から入ってスプール軸20に噛み込むのを防
止するための部材である。第1及び第2ロータアーム3
1,32の先端には、ベールアーム40が糸巻取姿勢と
糸解放姿勢との間で揺動自在に装着されている。ベール
アーム40は、図7に示すように、第1及び第2ロータ
アーム31,32の先端の内側にそれぞれ揺動自在に装
着された第1及び第2ベール支持部材41,42と、第
1ベール支持部材41の先端に基端が固定された固定軸
43と、釣り糸をスプール4に案内するラインローラ4
4と、固定軸43の先端に固定された固定軸カバー45
と、固定軸カバー45と第2ベール支持部材42とを連
結するベール46とを有している。第1ベール支持部材
41は、図1に示すように、2つの軸受41aにより第
1ロータアーム31に回転自在に支持されている。ま
た、第2ベール支持部材42を、例えば、他の部分より
比重の大きい材質で構成し、第1ベール支持部材41及
びラインローラ44に起因する回転時のアンバランスを
解消するためのバランサとして機能させることも可能で
ある。
【0032】ラインローラ44は、図8に示すように、
軸受(図示せず)を介して固定軸43に回転自在に支持
されている。ラインローラ44は、周面に軸方向の中央
部が小径となるように2つのテーパ面が形成された鼓状
の部材である。この小径部には円周方向の周溝44aが
形成されている。この周溝44aの溝幅は2mm以下で
あり、望ましくは、糸径の2倍以下の値が好ましい。こ
のように周溝44aの溝幅を小さくすることで釣り糸が
スプール4の軸方向にずれにくくなり、スプール4の移
動速度を遅くした場合に釣り糸が精度良くスプール4に
巻き付けられる。
【0033】また、第1及び第2ベール支持部材41,
42をロータアーム31,32の内周側に装着すること
により、ベールアーム40の回転半径が小さくなり、釣
り竿も持つ手に当たりにくくなる。したがって、竿取付
部12を短くしてスプール4と釣り竿を近づけることが
でき、全体として小型化が可能になる。ここで、両ベー
ル支持部材41,42は、図1に示すように、一本の揺
動軸Mを中心に揺動自在である。そして、揺動軸Mと第
1ロータアーム31の第1ベール支持部材取付面とが交
差する点を揺動中心C1とし、揺動軸Mと第2ロータア
ーム32の第2ベール支持部材取付面とが交差する点を
揺動中心C2とした場合、揺動中心C2は揺動中心C1
より前方に位置している。すなわち、揺動軸Mは、スプ
ール軸20と直交する軸に対して後方に傾いている。ま
た、各ベール支持部材41,42は、それらの揺動面が
揺動軸Mに対して直交するように配置されている。
【0034】ロータ3の円筒部30の内部にはロータ3
の逆転防止機構50が配置されている。逆転防止機構5
0は、ローラ型のワンウェイクラッチ(図示せず)と、
ワンウェイクラッチを作動状態及び非作動状態に切り換
える操作機構51とを有している。ワンウェイクラッチ
は、外輪が筐体部10に固定され、内輪がピニオンギア
14に固定されている。操作機構51は、筐体部10の
下部に配置された操作レバー52を有しており、操作レ
バー52を揺動させることでワンウェイクラッチが2つ
の状態に切り換られ、作動状態のときにロータ3が逆転
不能になり、非作動状態のときロータ3が逆転可能にな
る。
【0035】〔スプールの構成〕スプール4は、ロータ
3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との
間に配置されており、スプール軸20の先端に固定され
ている。スプール4は、外周に釣り糸が巻き付けられる
糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの後部に一体で形成され
た後フランジ部4bと、糸巻胴部4aの前部に固定され
た前フランジ部4cとを有している。糸巻胴部4aはロ
ータ3の円筒部30の外周側まで延びる円筒状の部材で
ある。また、両フランジ部4b,4cは、糸巻胴部4a
の両端から垂直に径方向外方に拡がっている。これによ
り、釣り糸がスプール4の糸巻胴部4aに巻き付けられ
るとき、各糸巻段での釣り糸の巻数がほぼ等しくなる。
【0036】〔リールの操作及び動作〕このスピニング
リールでは、キャスティング時には、ベールアーム40
を糸巻取姿勢から糸解放姿勢に倒す。これにより第1及
び第2ベール支持部材41,42は、揺動軸Mを中心と
して同方向に回転する。このとき、第1及び第2ベール
支持部材41,42は、第1及び第2ロータアーム3
1,32の内周側に配置され、かつ揺動軸Mがスプール
軸20に対して後方に傾いているので、第1ベール支持
部材41及びその先端のラインローラ44は、糸巻取姿
勢時の位置よりもさらに内周側に移動する。このため、
キャスティング時に繰り出された釣り糸が第1ベール支
持部材41やラインローラ44に絡みにくくなる。
【0037】釣り糸巻取時には、ベールアーム40を糸
巻取姿勢に倒す。これは、ハンドル1を糸巻取方向に回
転させると図示しないカムとバネの働きにより自動的に
行われる。ハンドル1を糸巻取方向に回転させると、こ
の回転力はハンドル軸7及びフェイスギア13を介して
ピニオンギア14に伝達される。このピニオンギア14
に伝達された回転力は、ピニオンギア14前部を介して
ロータ3に伝達され、ロータ3が糸巻取方向に回転す
る。
【0038】一方、ピニオンギア14に噛み合うはす歯
ギア37によってギア軸23が回転し、ウォームギア3
8を介してウォームホィール39が回転し螺軸21が前
述した減速比NC で減速されて回転する。この結果、螺
軸21の溝21aに噛み合うスライダ22がガイド軸2
4a,24bに案内されて前後方向に移動する。このと
きのスプール4の移動量RM は、前述のように糸径DL
に応じたものである。そして、スプール軸20およびス
プール4が前後方向に往復移動し、ベール46及びライ
ンローラ44によってスプール4に案内された釣り糸
は、図9に示すように、ロータ3の1回転に対して糸径
L ずつずれてスプール4にの糸巻胴部4aに巻き付け
られ、スプール4に釣り糸が密に巻き付けられる。この
ため、スプール4に釣り糸が効率よく巻き付けられる。
【0039】なお、スピニングリールの形態は前記実施
形態に限定されるものではなく、ドラグ機構を前部又は
後部に有するものや、逆転防止機構に代えてブレーキレ
ーバを有する制動機構を装着したものにも本発明を適用
できる。実施形態2 前記実施形態1では本発明をスピニングリールに適用し
た場合を例に説明したが、実施形態2では両軸受リール
に適用した場合について説明する。
【0040】[全体構成]図10に示す両軸受リール
は、リール本体61と、リール本体61の側方に配置さ
れたスプール回転用ハンドル62と、ハンドル62のリ
ール本体61側に配置されたドラグ調整用のスタードラ
グ63とを主に備えている。また、リール本体61の上
部には、水深を表示するカウンタ部64が設けられてい
る。カウンタ部64は、液晶ディスプレイからなる表示
部65と、3つのボタンからなる操作キー部66とを有
している。
【0041】リール本体61は、左右1対の第1側板6
7a及び第2側板67bを有するフレーム67と、フレ
ーム67の左右を覆う左右の第1側カバー68a及び第
2側カバー68bと、フレーム67の前部を覆う前カバ
ー69とを有している。そして、ハンドル62の回転軸
(ハンドル軸)が図10における右側の第2側カバー6
8bに回転自在に支持されている。
【0042】1対の側板67a,67bの間にはスプー
ル70が回転自在に配置されており、スプール70の前
方には、図11に示すように、スプール70に釣り糸を
均一に巻くためのレベルワインド機構71が、スプール
70の後方にはサムレストを兼ねるクラッチレバー72
の操作部72aがそれぞれ配置されている。クラッチレ
バー72は、所定の範囲で、すなわちクラッチオン位置
(上方位置)とクラッチオフ位置(下方位置)との間で
上下動が可能であり、後述するクラッチ機構をオフする
ためのものである。また、クラッチレバー72に対向す
るようにサムレスト73が設けられている。このサムレ
スト73はリール本体61のフレーム67に固定されて
いる。さらに、第2側板67bの上部には、所定の範囲
でクラッチレバー72と同方向に、すなわち上下あるい
は前後方向に移動可能なように戻しレバー74の操作部
74aが設けられている。この戻しレバー74はクラッ
チレバー72をクラッチオン位置に戻すためのものであ
る。
【0043】なお、スプール70はスプール軸75に固
定されており、このスプール軸75が軸受によりフレー
ム67に回転自在に支持されている。スプール70は、
筒状の糸巻胴部70aと糸巻胴部70aの両端から実質
的に垂直に拡がるフランジ部70bとを有している。そ
して、スプール軸75のハンドル62側の端部には、キ
ャスティングコントロール用の調整つまみ76が設けら
れている。
【0044】第2側板67bの外側で第2側カバー68
b内には、図11に示すように、ハンドル62からの回
転力をスプール70に伝えるための第1回転伝達機構8
0と、第1回転伝達機構80内に設けられたクラッチ機
構81とが設けられている。第1回転伝達機構80は、
一端にハンドル62が固定されたハンドル軸90と、ハ
ンドル軸90の周囲に設けられたドラグ機構91と、ハ
ンドル軸90の他端にドラグ機構91を介して連結され
たメインギア92と、メインギア92に噛み合うピニオ
ンギア93とを有している。
【0045】ハンドル軸90は、スプール軸75と平行
に配置されており、一端側が軸受を介して第2側板67
bに回転自在に支持されている。メインギア92は、ハ
ンドル軸90の一端側にドラグ機構91を介して相対回
転不能に連結することが可能である。ピニオンギア93
は、筒状に形成されており、スプール軸75の外周部に
スライド自在に装着されている。ピニオンギア93のス
プール側の端部には係合溝が形成されており、この溝
に、スプール軸75に形成された係合部が係合可能であ
る。すなわち、ピニオンギア93の係合溝とスプール軸
75の係合部とが係合している場合(図11に示す状
態)はクラッチはオン状態である。一方、ピニオンギア
93が図11に示す位置から右方に移動させられた場合
は、ピニオンギア93の係合溝とスプール軸75の係合
部との係合が外れ、クラッチオフ状態となる。
【0046】以上から明らかなように、ピニオンギア9
3の係合溝とスプール軸75の係合部とによってクラッ
チ機構81が構成されている。そして、クラッチ機構8
1がオン状態の場合はハンドル62の回転がスプール7
0に伝達され、クラッチ機構81がオフ状態の場合はハ
ンドル62とは無関係にスプール70は自由に回転する
ことが可能である。このクラッチ機構81は、クラッチ
レバー72及び戻しレバー74によりオンオフされる。
【0047】〔レベルワインド機構の構成〕レベルワイ
ンド機構71は、スプール70の前方に配置された釣り
糸ガイド78をスプール軸方向に移動させるための機構
である。レベルワインド機構71は、図11及び図12
に示すように、釣り糸ガイド78を前後方向に往復移動
させるための移動機構82と、釣り糸の糸径に応じてス
プール70の一回転当たり所定の移動量で釣り糸ガイド
78を移動させるようにスプール70の回転を移動機構
82に伝達する第2回転伝達機構83とを備えている。
【0048】移動機構82は、スプール軸75の前方に
配置された螺軸84と、螺軸84に沿って前後方向に移
動する釣り糸ガイド78と、釣り糸ガイド78を案内す
るガイド筒85とを有している。螺軸84は、スプール
軸75と平行に配置されており、両側板67a,67b
に回転自在に支持されている。また、螺軸84の外周部
には螺旋状の交差する溝84aが形成されている。この
溝84aのリード角θは、前述と同様に20〜45゜に
設定されている。
【0049】釣り糸ガイド78は、図12に示すよう
に、ガイド本体86と、ガイド本体86の下部に螺軸8
4と直交するように配置された係合部材87と、ガイド
本体86の上部に配置されたラインローラ88とを有し
ている。ガイド本体86の中央部には螺軸84が貫通
し、かつその周囲にガイド筒85が貫通している。ガイ
ド筒85は、下部が開口したU字状の筒状体であり、側
板67a,67b間に螺軸84を中心で囲むように配置
されている。係合部材87の上端は螺軸84の溝84a
に係合している。ラインローラ88は、図13に示すよ
うに、周面に釣り糸を案内する断面矩形の周溝88aが
形成されたローラであり、ガイド本体86の上部に軸受
88bを介して回転自在に装着されている。この周溝8
8aの溝幅は、2mm以下であり、好ましくは糸径DL
の2倍以下である。なお、周溝88aの断面形状は矩形
に限定されるものではなく、三角形や円形でもよい。ま
た、ラインローラ88に代えて溝を有する回転しないガ
イド部材を設けてもよい。
【0050】第2回転伝達機構83は、第1側カバー6
8a内部に移動機構82を糸径に応じて駆動するために
設けられている。第2回転伝達機構83は、スプール軸
75の他端に固定された第1ギア95と、第1側板67
aに回転自在に装着され第1ギア95に噛み合う中間ギ
ア96と、レベルワインド機構71の一端に固定され中
間ギア96に噛み合う第2ギア97とを有している。中
間ギア96は軸方向に並べて配置された大小2つのギア
部を有しており、中間ギア96の大ギア部が第1ギア9
5に噛み合い、中間ギア96の小ギア部が第2ギア97
に噛み合っている。ここで、実施形態1と同様に第2回
転伝達機構83の減速比NC は、スプール70の一回転
当たりの釣り糸ガイド78の移動量RM が糸径DL と同
じになるように設定されている。つまり、スプール70
の一回転に対して釣り糸の径DLだけずらしながらスプ
ール70に釣り糸を巻き付けるように釣り糸ガイド78
の移動量RM が設定されている。
【0051】たとえば、糸径DL が0.25mm(2.
5号)、リードLが5.12mmの場合、減速比NC
0.25/5.12=25/512になる。減速比NC
を25/512に設定すると、釣り糸ガイド78を一往
復させるのに必要な螺軸21の回転数を10とすれば、
これに対応するスプール70の回転数は204.8であ
る。したがって、釣り糸ガイド78が一往復するとスプ
ール70の回転数が204.8回転になる。これによっ
てスプール軸芯に垂直な断面の糸巻形状を円に近い多角
形にすることができる。この場合、たとえば第1ギア9
5と中間ギア96の大ギア部との間で5/32に減速
し、中間ギア96の小ギア部と第2ギアとの間で5/3
2に減速して合計の減速比NC を25/512にすれば
よい。
【0052】〔リールの操作及び動作〕この両軸受リー
ルでは、糸繰り出し時には、クラッチレバー72を下方
に押してクラッチ機構81をオフしスプール70を自由
回転させる。すると仕掛けの自重によりスプール70か
ら釣り糸が繰り出されるとともに、表示部65の水深表
示が繰り出し量に応じて増加する。そして、所定の水深
に仕掛けが到達したことを表示部65の表示により確認
すると、戻しレバー74の操作又はハンドル62の糸巻
取方向への操作によりクラッチ機構81をオンする。こ
れによりスプール70の回転が停止しスプール70から
の釣り糸の繰り出しが止まる。この糸繰り出し時には、
スプール70の回転が第2回転伝達機構83を介してレ
ベルワインド機構71に伝達され、釣り糸ガイド78が
スプール70に沿って往復移動する。
【0053】釣り糸巻取時には、クラッチ機構81がオ
ンした状態でハンドル62を糸巻取方向に回転させる
と、この回転力はハンドル軸90及びメインギア92を
介してピニオンギア93に伝達され、スプール軸75が
回転してスプール70が糸巻取方向に回転する。一方、
スプール軸75が回転すると、第1ギア95、中間ギア
96、第2ギア97を介してスプール軸75の回転が螺
軸84に伝達され、螺軸84が前述した減速比NC で減
速されて回転する。この結果、螺軸84の溝84aに噛
み合う釣り糸ガイド78がガイド筒85に案内されてス
プール軸方向に移動する。このときの釣り糸ガイド78
の移動量RM は、前述のように糸径DL に応じたもので
ある。そして、釣り糸ガイド78により案内された釣り
糸は、スプール70の一回転に対して糸径DL ずつずれ
てスプール70に巻き付けられ、スプール70に釣り糸
が密に巻き付けられる。このため、スプール70に釣り
糸が効率よく巻き付けられる。
【0054】なお、両軸受リールの形態は前記実施形態
に限定されるものではなく、レバードラグ機構を有する
ものや、電動駆動される電動リール等のレベルワインド
機構を装着したものであればどのような両軸受リールで
もよい。
【0055】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、釣り糸
の糸径に応じて回転体一回転当たり所定の移動量で移動
体が移動するように移動機構に回転体からの回転が伝達
され、その回転により移動体が往復移動するので、釣り
糸をスプールに効率よく巻き取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用したスピニングリー
ルの断面側面図。
【図2】その底面図
【図3】その背面図。
【図4】レベルワインド機構の斜視図。
【図5】スライダの側面図。
【図6】図5のVI−VI断面図。
【図7】スピニングリールの一部破断正面図。
【図8】ラインローラの正面拡大図。
【図9】スプールの断面模式図。
【図10】本発明の実施形態2による両軸受リールの平
面図。
【図11】その両軸受リールの断面平面図。
【図12】その両軸受リールの断面側面図。
【図13】ラインローラの断面正面図。
【符号の説明】
2,61 リール本体 3 ロータ 4,70 スプール 6,71 レベルワインド機構 17,82 移動機構 18 回転伝達機構 21,84 螺軸 22 スライダ 24a,24b ガイド軸 44,88 ラインローラ 78 釣り糸ガイド 83 第2回転伝達機構 85 ガイド筒

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転体と前記回転体に対向しかつ前記回転
    体の軸方向に相対移動する移動体とにより釣り糸を前記
    軸方向にずらしてリール本体に装着されたスプールに巻
    き付けるための釣り用リールのレベルワインド機構であ
    って、 前記移動体を前記軸方向に往復移動させるための移動機
    構と、 釣り糸の糸径に応じて前記回転体一回転当たり所定の移
    動量で前記移動体を移動させるように前記回転体の回転
    を前記移動機構に伝達する回転伝達手段と、を備えた釣
    り用リールのレベルワインド機構。
  2. 【請求項2】前記回転伝達手段は、前記糸径に応じて少
    なくとも前記スプールの糸巻部の中央部において前記所
    定の移動量で前記移動体を移動させるように前記回転を
    伝達する、請求項1に記載の釣り用リールのレベルワイ
    ンド機構。
  3. 【請求項3】前記回転伝達手段は、前記糸径分の距離か
    らその倍の距離までの範囲で前記移動体を移動させるよ
    うに前記回転を伝達する、請求項1又は2に記載の釣り
    用リールのレベルワインド機構。
  4. 【請求項4】前記釣り用リールはスピニングリールであ
    り、前記移動体は前記スプールであり、前記回転体はロ
    ータであり、 前記回転伝達手段は、前記スプールが前記所定の移動量
    で往復移動するように前記ロータの回転を前記移動機構
    に伝達する、請求項1から3のいずれかに記載の釣り用
    リールのレベルワインド機構。
  5. 【請求項5】前記移動機構は、 前記スプールの軸方向に沿って配置され外周に螺旋溝が
    形成された螺軸と、 前記螺軸に螺合して前記スプールを往復移動させる移動
    部材と、 前記螺軸に沿って配置され前記移動部材を案内するガイ
    ド部材とを有し、 前記回転伝達手段は前記螺軸に前記ロータの回転を伝達
    する、請求項4に記載の釣り用リールのレベルワインド
    機構。
  6. 【請求項6】前記螺旋溝は、前記螺軸の外周に交差して
    形成されている、請求項5に記載の釣り用リールのレベ
    ルワインド機構。
  7. 【請求項7】前記ロータは釣り糸を案内するラインロー
    ラを有し、前記ラインローラは、2mm以下の幅の周溝
    を外周に有している、請求項4から6のいずれかに記載
    の釣り用リールのレベルワインド機構。
  8. 【請求項8】前記釣り用リールは両軸受リールであり、
    前記回転体は前記スプールであり、前記移動体は前記ス
    プールに対向して配置された釣り糸ガイドであり、 前記回転伝達手段は、前記釣り糸ガイドが前記移動量で
    往復移動するように前記スプールの回転を移動機構に伝
    達する、請求項1から3のいずれかに記載の釣り用リー
    ルのレベルワインド機構。
  9. 【請求項9】前記移動機構は、 前記スプールに対向しかつ前記スプールの軸方向に沿っ
    て配置され外周に螺旋溝が形成された螺軸と、 前記螺軸に螺合して前記釣り糸ガイドを往復移動させる
    移動部材と、 前記螺軸に沿って配置され前記移動部材を案内するガイ
    ド部材とを有し、 前記回転伝達手段は前記螺軸に前記スプールの回転を伝
    達する、請求項8に記載の釣り用リールのレベルワイン
    ド機構。
  10. 【請求項10】前記螺旋溝は、前記螺軸の外周に交差し
    て形成されている、請求項9に記載の釣り用リールのレ
    ベルワインド機構。
  11. 【請求項11】前記釣り糸ガイドは、2mm以下の幅の
    周溝を外周に有するガイドローラを有する、請求項8か
    ら10のいずれかに記載の釣り用リールのレベルワイン
    ド機構。
  12. 【請求項12】前記スプールは、筒状の糸巻部と糸巻部
    の両端から実質的に垂直に拡がるフランジ部とを有す
    る、請求項1から11のいずれかに記載の釣り用リール
    のレベルワインド機構。
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