JPH1186298A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JPH1186298A
JPH1186298A JP23588397A JP23588397A JPH1186298A JP H1186298 A JPH1186298 A JP H1186298A JP 23588397 A JP23588397 A JP 23588397A JP 23588397 A JP23588397 A JP 23588397A JP H1186298 A JPH1186298 A JP H1186298A
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JP23588397A
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Yoshihiro Saga
吉博 嵯峨
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  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二種類の速度制御処理を持つシーク動作で、
処理ソフトと移動速度算出テーブルのメモリの消費量を
低減し、シーク処理速度を向上する。 【解決手段】 記憶媒体から情報の再生・記録を行う記
録再生ヘッドにシーク駆動のための移動速度算出テーブ
ルを備えた情報記録再生装置において、前記記録再生ヘ
ッドがトラックピッチのm本分(mは自然数)またはト
ラックピッチのm/2本分移動する間の移動時間Σtを
測定する測定手段と、測定した移動時間Σtを引数とし
て前記移動速度算出テーブルを参照し、参照により得ら
れた速度値vに前記mを乗算した値を前記記録再生ヘッ
ドの移動速度とし、前記移動速度を用いて前記記録再生
ヘッドの移動速度を制御する制御手段とを具備し、前記
記録再生ヘッドの移動速度によって前記mの値を変える
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクや光カ
ード等の記録媒体に書き込み又は再生する光ディスク装
置などの情報記録再生装置に関し、光ディスク上に記録
された情報を読み出すまたはディスク上に情報を記録す
るための記録再生ヘッドを所定の速度で移動する情報記
録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置などのディスク装置は、
記録再生ヘッドを用いて、ディスク上の任意の場所に情
報を記録したり、ディスク上の任意の場所から情報の再
生を行う装置である。ディスク装置は、記録再生ヘッド
を任意の場所から任意の場所へ移動する、シークという
動作を行う。
【0003】シークは、特開昭57−181436号公
報に開示されているように、記録再生ヘッドを目標位置
に移動する際、記録再生ヘッドの移動速度に応じた速度
信号と、現在の記録再生ヘッドのレーザービーム光の照
射位置と目標位置との位置差に応じた目標速度信号(基
準速度信号)とを生成し、速度信号と目標速度信号の差
に応じた駆動信号により記録再生ヘッドの移動速度を制
御することによって行っている。
【0004】記録再生ヘッドの移動速度の検出は以下に
示す方法で行っている。まず第一の方法を以下に説明す
る。シークを行うとき、記録再生ヘッドをディスクのラ
ジアル方向に移動すると、トラッキングエラー信号出力
として、図6(1)に示すようなトラッククロス信号が
現れる。これを零レベルと比較することによって、図6
(2)に示すようなトラッキングエラー二値化信号が得
られる。トラッキングエラー二値化信号の変化点を検出
することにより、記録再生ヘッドが1/2トラック移動
することが検出できる。同時にタイマーによりトラッキ
ングエラー二値化信号の変化点が現れる間の時間を測定
しておく。以上を用いて記録再生ヘッドが1/2トラッ
クを通過する間の通過時間tをタイマーのカウント数に
より測定する。記録再生ヘッドの移動速度vは、上記t
とトラックピッチλより v=(1/2)×λ/t …(1) より求める。
【0005】ところで、記録再生ヘッドが1/2トラッ
ク移動する間に速度を求める演算を行うことは、現在の
マイクロプロセッサの演算速度と演算能力では困難であ
る。そこで、通過時間tに起こりうる数を代入したとき
の移動速度vの値をあらかじめ(1)式より求めてお
き、これを速度テーブルとしてメモリ上に記録してお
く。シーク動作中はタイマーのカウント数tを引数とし
て速度テーブルを参照することによって演算を行う。こ
の移動速度を演算検出して、移動速度に応じた駆動出力
で記録再生ヘッドを搭載したリニアモータを駆動し、希
望のトラックに記録再生ヘッドを配置し、読み出し書き
込みを行う。
【0006】以上の方法は、最小1/2トラック毎に速
度を検出することが可能であるため、記録再生ヘッドの
移動速度が低いときに高い精度で移動速度を検出するこ
とが可能である。しかし、記録再生ヘッドの移動速度が
高いときは記録再生ヘッドが1/2トラック移動する間
のカウンタのカウント数が低速時に比べて極めて小さな
値となるため、カウンタの時間分解能を大きくとらない
と速度の検出精度が不十分となる。また、仮に分解能の
大きなカウンタを用いたとしても、速度を参照する速度
テーブルが必要とするメモリ領域がカウンタの分解能に
比例して大きくなるため、現実的には記録再生ヘッドが
高速で移動するときの速度の検出は不可能である。
【0007】また、記録再生ヘッドの移動速度の検出の
第二の方法を以下に説明する。一定時間を計測するタイ
マーと第一の方法と同等のトラッククロス検出手段を用
いる。記録再生ヘッドをディスクのラジアル方向に移動
すると、トラッキングエラー信号出力として、図7
(1)に示すようなトラッククロス信号が現れる。これ
を零レベルと比較することによって、図7(2)に示す
ようなトラッキングエラー二値化信号が得られる。この
タイマーがあらかじめ設定した一定時間t2 を計測する
間に発生するトラッククロス回数TCを計測する。図7
では一定時間t2 の間に6回のトラッククロスが発生し
ている。得られた値より、 v=(1/2)×λ×TC/t2 …(2) により、記録再生ヘッドの移動速度を求める。
【0008】上記演算は第一の方法と同じようにマイク
ロプロセッサで演算することは困難であるため、速度テ
ーブルを用い、トラック本数を引数として速度テーブル
を参照することにより移動速度を求める。第二の方法
は、トラック本数を引数とするため、数千バイト程度の
サイズで現在速度検出テーブルを作成することが可能で
あるが、記録再生ヘッドの移動速度が小さく(遅く)な
ったときには移動速度の検出精度が極めて悪い。従っ
て、記録再生ヘッドの移動速度がある程度以上大きいと
きにしか用いることができない。
【0009】従来の光ディスク装置におけるシーク制御
のブロック線図を図8に示す。本装置は記録再生ヘッド
に光学ヘッドを用いる。図8において、801は光学ヘ
ッドの移動速度が低速であるときの速度検出を行うブロ
ックである。速度検出801は1/2トラックを通過す
る間の時間をタイマーで測定し、802の移動速度算出
テーブルを参照することによって、式(1)を演算する
のと同等の処理を行い、時間tとトラックピッチλより
速度を求める。803は光学ヘッドの移動速度が高速で
あるときの高速速度検出を行うブロックで、804の高
速移動速度算出テーブルを使用して、式(2)の演算と
同様の処理を行い、時間t2 の間に発生するトラックク
ロス回数TCとトラックピッチλより速度を求める。
【0010】また、806は目標速度検出回路で、入力
されるトラックカウント数より光学ヘッドの移動距離を
求め、さらに求めた移動距離より速度制御の基準となる
目標速度を算出する回路である。目標速度の算出は目標
速度テーブル805を参照することによって行う。81
0は加算器で、目標速度検出回路806の目標速度から
現在速度を減算する。807はD/Aコンバータで、演
算結果をアナログ電気信号に変換する。808はドライ
バで、入力信号をリニアモータ駆動電流に変換する。8
09はリニアモータと光学ヘッドで、ドライバ808の
駆動電流によって光ディスクのラジアル方向に移動す
る。また、光学ヘッドは移動によってトラッククロスが
発生したことを検知し、これを信号として出力する。以
上によって速度制御ループが構成され、目標速度テーブ
ル805に記録した速度プロファイルに対して検出速度
が等しくなるように速度制御ループは動作し、この結
果、光学ヘッドは速度プロファイルと等しい速度でシー
ク動作を行う。
【0011】このように従来のシークにおける速度検出
は、光学ヘッドの移動速度が小さいときは、1/2トラ
ックを通過する間の時間をタイマーのカウント数により
速度を算出する方法を用い、光学ヘッドの移動速度が大
きいときは、一定時間に光学ヘッドが横切ったトラック
の本数より速度を算出する方法を用いる、すなわち上述
の第一、第二の方法による二種類の速度検出方法を組み
合わせることによって行ってきた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
シーク動作において、速度検知は高速時と低速時で異な
る二種類の移動速度算出テーブルを用いることによって
行っていた。
【0013】しかし、上記の方法は全く異なる二種類の
移動速度算出テーブルを持つ必要があり、また、二種類
の速度制御処理を持つ必要がある。この処理をソフトウ
エアにより実現するにおいて、二種類の処理ソフトと二
種類の移動速度算出テーブルそれぞれがメモリを消費す
る。このメモリの消費量は、光ディスク装置全体の中で
比較的多くのメモリを消費してしまうため、メモリ消費
量の低減が望まれている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、シーク目標速
度が所定値以下のときは、1トラックの通過時間を測定
し、トラックピッチを1トラック通過時間で除算するこ
とによって、光学ヘッド移動速度を求め、所定値以上の
ときは1トラック通過時間を複数回繰り返して測定し、
測定した通過時間の合計を用いて速度テーブルを検索
し、検索された値に繰り返し回数を乗算した値を速度と
する。
【0015】[作用]上記構成により、単一の速度テー
ブルを用いて、低速時の速度検出精度と高速時の検出最
高速度を両立させる。これにより光ディスク装置が装置
内に必要とするメモリの量を縮小する。
【0016】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]本発明による第1の実施形態の構成
について、図1,図2を参照して詳細に説明する。本実
施形態は、光学ヘッドの移動速度検出を行う際に、一つ
の移動速度算出テーブルのみを用いて、低速から高速ま
での全速度領域における速度検出を行うことを特徴とし
ている。本装置はフォーカスサーボ、トラッキングサー
ボ、シークをマイクロプロセッサを用いたデジタルサー
ボにより動作させる。
【0017】図1において、101は情報の記録あるい
は再生を行うディスクである。102は記録情報や再生
情報の処理、レーザーの制御を行う記録再生回路であ
る。103は光学ヘッドであり、ディスク101表面に
レーザ光を照射し、反射光を再生信号及びサーボ信号と
して電気信号に変換する。104はアクチュエータであ
り、レーザ光をディスク101表面に集光する集光レン
ズ105をディスク101に対して垂直方向に移動する
フォーカスアクチュエータと、集光レンズ105をディ
スク101のラジアル方向に移動するトラッキングアク
チュエータより成る。
【0018】また、106はフォーカスエラー信号生成
手段、107はトラッキングエラー信号生成手段であ
る。108はA/Dコンバータであり、フォーカスエラ
ー信号生成手段106及びトラッキングエラー信号生成
手段107が出力するフォーカスエラー信号とトラッキ
ングエラー信号をデジタル値化する。A/Dコンバータ
108は各エラー信号の値を所定時間ごとにサンプリン
グし、これをデジタル値化してマイクロプロセッサ10
9に出力する。マイクロプロセッサ109は、受け取っ
たフォーカスエラーの値とトラッキングエラーの値に対
して位相補償演算処理を行う。これによりフォーカスサ
ーボのループとトラッキングサーボのループが安定して
動作することが可能となる。
【0019】さらに、マイクロプロセッサ109は位相
補償演算処理されたフォーカスエラーの値とトラッキン
グエラーの値に対して所定の定数を乗算する。この定数
により、フォーカスサーボのループとトラッキングサー
ボのループのゲインが決定される。乗算された値はD/
Aコンバータ111に出力される。D/Aコンバータ1
11は演算処理されたフォーカスエラーの値とトラッキ
ングエラーの値をそれぞれアナログ信号に変換し、フォ
ーカスドライバ112とトラッキングドライバ113に
出力する。フォーカスドライバはフォーカスアクチュエ
ータに、トラッキングドライバはトラッキングアクチュ
エータのアクチュエータ104に電流を流すことにより
レンズ105を駆動する。
【0020】また、118はレンズ位置センサで、対物
レンズである集光レンズ105のトラッキング方向の変
位をレンズ位置信号として出力する。レンズ位置信号は
A/Dコンバータ108において所定時間ごとにサンプ
リングされ、デジタル値としてマイクロプロセッサ10
9に入力される。マイクロプロセッサ109は受け取っ
たレンズ位置信号をレンズ位置制御の目標値から減算す
る。そして減算結果に対して、位相補償演算処理とゲイ
ンの乗算処理を行い、処理結果をD/Aコンバータ11
1のトラッキング駆動信号出力からレンズ位置制御駆動
信号として出力する。レンズ位置制御駆動信号はトラッ
キングドライバで電流に交換され、トラッキングアクチ
ュエータを駆動する。以上によって対物レンズ105は
レンズ位置制御の目標値が示す位置に制御される。
【0021】また、マイクロプロセッサ109はD/A
コンバータ111より、リニアモータドライバ114に
目標値を出力することにより、リニアモータ115を駆
動する。リニアモータは光学ヘッド103を移動する。
【0022】マイクロプロセッサ109にはタイマ11
6が内蔵されている。タイマ116はマイクロプロセッ
サのクロックを用いて任意の時間をカウントする。
【0023】また、117はコンパレータで、トラッキ
ングエラー信号と零レベルを比較することによってトラ
ッキングエラー二値化信号を得る。
【0024】本実施形態のシーク制御系を示すブロック
線図を図2に示す。図2において、201はトラックカ
ウンタで、図1におけるコンパレータ117、マイクロ
プロセッサ109によって構成される。コンパレータ1
17によって生成されたトラッキングエラー二値化信号
はマイクロプロセッサ109のI/O入力端子よりマイ
クロプロセッサ109に入力される。マイクロプロセッ
サ109は内部で動作する処理によって受け取ったトラ
ッキングエラー二値化信号より、トラッキングエラー二
値化信号の変化点を生成する。同時にトラックカウンタ
201はシーク開始後に発生したトラッキングエラー二
値化信号の変化の数をカウントする。208はマイクロ
プロセッサ内に内蔵されたタイマで、トラッキングエラ
ー二値化信号の変化点が現れる毎にリセットされ、同時
に前回の変化点が発生してから今回の変化点が発生した
瞬間までの時間Tを出力する。
【0025】つぎに、202は速度検出処理で、マイク
ロプロセッサ109の内部処理において光学ヘッドの移
動速度を求める処理である。204は移動速度算出テー
ブルで、速度検出処理202を行う際に時間tを引数と
して参照したときに速度vを返値として返す関数であ
る。203は目標速度生成処理で、マイクロプロセッサ
109の内部処理において目標速度テーブル209を参
照することによって達成される。目標速度テーブルには
シーク時の光学ヘッドの運行プロファイルが記録されて
いて、図1に示すメモリ110内にあらかじめ記録され
ている。目標速度テーブル209は、トラックカウンタ
201のカウント数TCを引数として参照すると返値と
して速度vを返す関数である。目標速度テーブル209
の一例を図5に示す。目標速度テーブル209は加算器
210でマイクロプロセッサ109の内部の処理で達成
される。加算器210は目標速度生成処理203が出力
する目標速度から速度検出処理202が出力する現在速
度を減算してその結果を出力する。205はD/Aコン
バータで、図1のD/Aコンバータ111に相当する。
205はドライバで、図1のリニアモータドライバ11
4に相当する。207はリニアモータで、図1のリニア
モータ115に相当する。
【0026】以下、本実施形態の動作について詳細に説
明する。光記録再生装置は定常状態にあるとする。ここ
で言う定常状態とは、光スポットの焦点を合わせるフォ
ーカスサーボ、光スポットの焦点をトラッキングアクチ
ュエータを用いてディスク上のトラックに追従させるト
ラッキングサーボ、トラッキングアクチュエータの変位
が略0となるようにリニアモータを制御するトレースサ
ーボ、螺旋状のトラックにおいて光スポットの位置が移
動することを防止するためにディスクが一回転する毎に
1トラック分光スポットを戻してやるウエイトジャンプ
を行っている状態である。
【0027】ここで、図示しないホストコンピュータか
らの記録あるいは再生命令などで光スポットを移動させ
る必要が生じたとする。図1のマイクロプロセッサ10
9は図3の処理を、ステップ301より開始する。ステ
ップ302でトレースサーボ、ステップ303でトラッ
キングサーボがオフされる。このとき、光学ヘッド10
3の移動によって発生する慣性で対物レンズ105が振
動してしまうことを防止するため、対物レンズ105を
光学ヘッドに対して固定する。固定はステップ304に
てレンズ位置を読み込み、ステップ305にて読み込ん
だ値を目標値としたレンズ位置制御を開始することによ
って行う。
【0028】次にステップ306にて、シーク命令にお
ける光学ヘッドの移動方向が内周方向であるか外周方向
であるかを判断する。移動方向が外周方向であるときは
ステップ307へ処理が進み、内周方向であるときはス
テップ308に処理が進む。ステップ307では光学ヘ
ッド103の加速が行われる。加速はリニアモータ11
5を所定値で駆動することによって行う。すなわちマイ
クロプロセッサ109はD/Aコンバータ111に対し
て所定値を出力するのである。ステップ307ではリニ
アモータ115が外周方向へ加速するように所定値を出
力する。所定値はシーク開始時の光学ヘッド103の加
速度を適当な値に設定し、これと光学ヘッド103の重
量とD/Aコンバータ111及びドライバ114の変換
率より求める。同様にステップ308においても、光学
ヘッド103は外周と反対方向の内周に加速される。ス
テップ308においてマイクロプロセッサ109の出力
する値の極性は、ステップ307においてマイクロプロ
セッサ109の出力する値の極性とは反対である。
【0029】次にステップ309において所定時間の待
機動作を行う。これはリニアモータ115に駆動電流を
流し始めてから、光学ヘッド103が移動し始めるまで
の間にある程度の時間を要するためである。光学ヘッド
103が移動しないとトラッキングエラー信号にトラッ
ククロス成分が現れないため、速度制御を行うことは不
可能である。ステップ310でトラックカウンタ201
をクリアし、トラックカウント動作をスタートさせる。
ここでステップ311に示す速度制御処理を開始する。
【0030】速度制御処理の詳細を図4を用いて説明す
る。図4において、ステップ401において速度制御処
理は開始される。まず、402において残りトラックク
ロス回数が0であるか否かを判断する。残りトラックク
ロス回数とは、シーク開始のトラックから終了までの目
標トラックの間に発生すべきトラッククロスの回数か
ら、シーク動作によって、これまでに発生したトラック
クロスの回数を減算した値である。ここではシークを開
始した直後であるため、処理はステップ405に進む。
ステップ405では速度制御処理を高速時に用いる処理
で行うか低速時に用いる処理で行うかを判定する。判断
はシーク開始時における光学ヘッドの位置に対する現在
の光学ヘッドの位置すなわちトラッククロス回数によっ
て行う。実際には、光学ヘッドの移動に伴い発生したト
ラッククロスの回数TCがあらかじめ設定しておいた値
TC1 より大きいかどうかを判定し判定結果によって処
理の分岐を行う。
【0031】ここで、速度検出処理の分岐を目標速度に
応じて行うのは以下の理由のためである。速度検出処理
によって得た現在速度は誤差を持つため、所定の速度と
比較を行ったときに比較結果が低速から高速へ変化した
あとに再び低速に変化するときがある。低速時の速度検
出処理と高速時の速度検出処理では速度分解能が異なる
ため、処理の変化点においては駆動信号が階段状に変化
する。これによって光学ヘッドが振動してしまい、さら
には振動が速度検出にフィードバックされ駆動信号の乱
れがさらに大きくなってしまう。
【0032】速度検出処理の分岐を目標速度に応じて行
えば、目標速度と所定値の比較によって比較結果が低速
から高速に変化するのは加速時に一回、減速時に一回の
みである。従って低速から高速に切り替わったときに検
出速度に誤差を生じても、駆動信号の乱れが速度検出処
理にフィードバックされることがないため駆動信号の乱
れは発生しない。これにより光学ヘッドはスムーズに移
動することができる。すなわち、低速と高速の境界とな
る速度に対応したトラックカウント数TC1 を目標速度
から求めておき、これを用いて分岐の判断に用いればよ
い。
【0033】図4の説明に戻る。処理はステップ406
に進む。ステップ406においては、トラッククロス間
に発生したタイマーの基準クロックのカウント数Nを求
める。この値は図1のマイクロプロセッサ109内のタ
イマ116の値を読み出すことにより得る。次にステッ
プ407において光学ヘッド103の移動速度vを求め
るためにカウント数Nを引数として図2の移動速度算出
テーブル204を参照する。移動速度算出テーブル20
4には式(1)に、 t=N×T0 (T0 はタイマの周期) …(3) を代入した値、 v=(1/2)×λ/(N×T0 ) …(4) が記録されている。すなわち、ステップ407で行う処
理は、光学ヘッド103の現在速度を式(1)で求める
処理である。
【0034】次にステップ408においてトラックカウ
ンタよりトラッククロス数TCを読み出し、図1のメモ
リ部110に記憶する。さらにステップ409におい
て、残りトラッククロス回数すなわちシーク終了までに
起こらなければ行けないトラッククロス回数を算出す
る。
【0035】次にステップ410において光学ヘッド1
03を加速すべきか減速すべきかを判断する。判断は、
現在の光学ヘッド103の位置がシークすべき全距離の
中間点を越えているかどうかによって行う。すなわち、
現在までに光学ヘッド103がトラッククロスすること
によって発生したトラッククロス回数と、シーク開始か
らシーク終了までの間に光学ヘッド103が移動するこ
とによって発生すべきトラッククロス回数の半分の値と
を比較することによって行う。光学ヘッド103の位置
がまだ中間点に達していないYesのとき、処理はステ
ップ411に進み、中間点を越えているNoのとき、処
理はステップ420に進む。ステップ411では図2の
目標速度テーブル209の参照を行う。目標速度テーブ
ル209は、目標速度がトラッククロス回数に対応して
定められたデータの集まりで、図5に示すようなトラッ
クカウント値(距離)対目標速度の関係を有する速度プ
ロファイルとして記憶されている。ステップ420は光
学ヘッド103を減速させるときの処理で、加速プロフ
ァイルを減速プロファイルに変換して目標速度を得る処
理である。ステップ420は引数を残りトラック回数と
して同一の目標速度テーブル209を参照することによ
って行う。これによって目標速度は光学ヘッドがシーク
中間点を通過してからは減速を行い、残りトラック数が
0のときに目標速度が0となるような減速プロファイル
が形成される。
【0036】次にステップ412で駆動力の算出を行
う。駆動力は目標速度から現在速度を減算することによ
って行う。さらにステップ413においてシーク方向の
判定を行う。あらかじめわかっている光学ヘッド103
のシーク方向の内周か外周かの方向を参照し、処理をス
テップ414に進めるか、ステップ421に進めるかを
判定する。ここで、シーク方向が内周であったとき、処
理はステップ421に進み、ステップ412で求めた駆
動力の極性を反転し、処理をステップ414に進める。
シーク方向が外周であったときはなにも行わずに処理を
ステップ414に進める。なお、本実施形態では、内周
へのシーク時に駆動力の反転を行ったが、シーク制御ル
ープ内の極性の設定の仕方次第では、外周へのシーク時
に駆動力の反転を行い、内周へのシーク時は、駆動力の
反転を行わないと言うこともあり得る。
【0037】ステップ414で、駆動力は図1のD/A
コンバータ111に出力され、ドライバ114を通って
リニアモータ115に印加される。このあと処理はステ
ップ402に戻り再び速度制御の処理を実行する。
【0038】ここで、速度制御の処理を何度か繰り返し
行い、光学ヘッドの速度が高くなってきたとする。ステ
ップ405で速度の判定を行う。いま、光学ヘッドの移
動に伴い発生したトラッククロスの回数TCがあらかじ
め設定しておいた値TC1 より大きい値となっていたと
する。これにより処理はステップ415に進む。ステッ
プ415においてトラック本数mを計算するための変数
Iとトラッククロス間のパルス数の変数Nに0を代入す
る。ステップ416でNにトラッククロス間のパルス数
を加算する。ステップ417でIの値を1増加する。ス
テップ418ではIの値が所定時間に移動するトラック
本数である所定の値mであるかどうかを判定する。Iが
所定の値mである場合は処理をステップ419に進める
が、それ以外の時は処理をステップ416に進める。こ
れによってループ処理が形成される。ステップ416か
らステップ418のループ処理によって、Nにトラック
クロス間のパルス数のm回分の合計が演算される。この
後、ステップ419にて光学ヘッドの移動速度を算出す
る。
【0039】まず、先の処理で得られたNを引数として
移動速度算出テーブルを参照する。これにより、移動速
度算出テーブルの返値をvh とすると、 vh =(1/2)×λ/{(N1 +N2 +…+Nm )×T0 } …(5) となる。ここで得られたvh の値は式(1)においてt
にt1 +t2 +…tm を代入したときのvとなってい
る。つまり、得られたvは速度を正しく表していない。
ここで、Nをm倍すると、返値vhは式(1)におい
て、tに(t1 +t2+…tm )/mを代入して得られ
る移動速度vの値と等しくなる。すなわちトラッククロ
スm回分の経過時間の平均値を用いて求めた速度の値と
なるのである。これによって高速時の現在速度が得られ
る。すなわち、 v=m×(1/2)×λ/{(N1 +N2 +…+Nm )×T0 } …(6) となる。
【0040】以上のようにしてシーク時の速度制御を、
低速時、高速時ともに同一の速度テーブルを用いて行う
ことが可能となる。
【0041】こうして、移動速度vを速度テーブルから
読み出した現在の速度と、目標速度テーブルからの読み
出し速度とからリニアモータ115の駆動力を計算し
て、リニアモータ115を駆動する。
【0042】速度制御が終了すると、処理は図3のステ
ップ312に進む。ステップ312では、速度制御時の
エラーを判定する。速度制御が正常に動作を完了した場
合には処理をステップ313にすすめ、異常が検出され
たときは処理はステップ314に進み、シーク制御動作
を直ちに終了する。ステップ313ではリニアモータを
停止させるためのブレーキ動作を行う。リニアモータ1
15は速度制御終了時において制御誤差が原因となって
完全に停止せず、移動している。ここで、リニアモータ
115に対して移動方向とは逆向きの駆動力をわずかに
かけてやり、リニアモータ115を停止させる。その後
ステップ315においてリニアモータ115の整定を行
い、ステップ316において処理を終了する。
【0043】以上により、本実施形態の装置はシーク動
作を達成する。なお、本実施形態ではシーク時の速度制
御において、演算処理を低速時と高速時の2種類に切り
替えているが、光学ヘッドの移動速度のダイナミックレ
ンジをさらに大きくする場合は演算処理を3種類以上と
することも可能である。例えば、低速時は本実施形態と
同一のものとし、中速時はmの値を例えば8とした処理
を行い、高速時はmの値を例えば32とするなどすれば
よい。
【0044】以下、本実施形態による特有の効果につい
て説明する。シーク時の速度検知において、高速時と低
速時で同一の移動速度算出テーブルを用いることが可能
となる。これにより、光ディスク装置が必要とするメモ
リの消費量を低減することが可能となる。
【0045】また、高速時のシーク制御処理は低速時の
シーク制御処理と多くの部分において同一のものを使用
するため、従来のシーク制御処理と比較して、処理の簡
略化とそのための処理時間の高速化と、プログラムが使
用するメモリ消費量を低減することが可能となる。
【0046】さらには、従来例第二の方法と比較して速
度の検出を高い精度で行うことが可能となり、シークの
精度を向上することが可能となる。
【0047】上記実施形態では、シーク時の移動速度の
検出とその移動速度に応じて光ヘッドを移動するリニア
モータを駆動することを説明したが、ミクロ的なフォー
カスサーボ及びトラッキングサーボにも移動時間が問題
となる場合には、高速時と低速時で同一の移動速度算出
テーブルを用いるという点では同様に適用できる。ま
た、ディスク型の記録媒体についてのシーク動作につい
て説明したが、光カードや磁気テープ等の記録媒体にお
いても、ヘッドの移動又は記録媒体の移動等における駆
動モータの動作についても、本発明を適用できる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、速
度テーブルが消費するメモリ量の削減にと、プログラム
が使用するメモリ量の低減により、光ディスク装置が必
要とするメモリの消費量の低減を実現する。また、従来
より簡単な処理によってシーク制御を実現することが可
能となる。さらに、移動速度の制御に係るプログラムの
高速処理が可能となる。
【0049】また、高速時の記録再生ヘッドの移動速度
の検出精度が向上するため、より精度の高いシークが実
現し、装置のアクセス速度を向上し、シークエラーの発
生頻度を減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施形態1の構成を示す図であ
る。
【図2】本発明による第1の実施形態の構成を説明する
ブロック線図である。
【図3】本発明による第1の実施形態の処理の流れを説
明する図である。
【図4】本発明による第1の実施形態の処理の流れを説
明する図である。
【図5】本発明による速度プロファイルの様子を示した
図である。
【図6】本発明によるトラッククロス信号の様子を示し
た図である。
【図7】本発明によるトラッククロス信号の様子を示し
た図である。
【図8】従来例のブロック線図である。
【符号の説明】
101 光ディスク 102 記録再生回路 103 光学ヘッド 104 アクチュエータ 105 集光レンズ 106 フォーカスエラー信号生成手段 107 トラッキングエラー信号生成手段 108 A/Dコンバータ 109 マイクロプロセッサ 110 メモリ部 111 D/Aコンバータ 112 フォーカスドライバ 113 トラッキングドライバ 114 リニアモータドライバ 115 リニアモータ 116 タイマ 117 コンパレータ 118 レンズ位置センサ 201 トラックカウンタ 202 速度検出処理 203 目標速度生成処理 204 移動速度算出テーブル 205 D/Aコンバータ 206 リニアモータドライバ 207 リニアモータ 208 タイマ 209 目標速度テーブル 306 シーク方向の判断ステップ 311 速度制御ステップ 312 返値のエラー判断ステップ 402 残りトラッククロス回数の0判断ステップ 405 通過トラック数と設定トラッククロス回数の比
較判断ステップ 406 Nにトラッククロス間のパルス数を設定処理す
るステップ 410 残りトラッククロス回数と全トラッククロス回
数/2の比較判断ステップ 414 駆動力をD/Aコンバータへ出力する処理ステ
ップ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記憶媒体から情報の再生または記録媒体
    への情報の記録を行う記録再生ヘッドと、前記記録再生
    ヘッドの前記記憶媒体のトラックに対する誤差を表すト
    ラッキングエラー信号と、前記記録再生ヘッドを前記ト
    ラックを横切る方向の任意の位置に移動制御するシーク
    制御手段と、時間tと速度値vとトラックピッチまたは
    該トラックピッチの関係が記録された移動速度算出テー
    ブルを備えた情報記録再生装置において、 前記記録再生ヘッドが前記トラックピッチのm本分(m
    は自然数)または前記トラックピッチのm/2本分移動
    する間の移動時間Σtを測定する測定手段と、測定した
    前記移動時間Σtを引数として前記移動速度算出テーブ
    ルを参照し、参照により得られた前記速度値vに前記m
    を乗算した値を前記記録再生ヘッドの移動速度とし、前
    記移動速度を用いて前記記録再生ヘッドの移動速度を制
    御する制御手段とを具備し、前記記録再生ヘッドの移動
    速度によって前記mの値を変えることを特徴とする情報
    記録再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の情報記録再生装置にお
    いて、前記mの値を記録再生ヘッドの目標速度によって
    変えることを特徴とする情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の情報記録再生装置にお
    いて、前記記録再生ヘッドの目標速度が所定値未満の
    時、前記mの値を1とし、前記記録再生ヘッドの目標速
    度が所定値以上の時、前記mの値を2以上の値とするこ
    とを特徴とする情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 記憶媒体から情報の再生・記録を行う記
    録再生ヘッドと、前記記録再生ヘッドの前記記憶媒体の
    トラックに対する誤差を表すトラッキングエラー信号を
    検出するトラッキングエラー検出手段と、前記記録再生
    ヘッドを前記トラックを横切る方向の所定の位置に移動
    制御するシーク制御手段と、を備えた情報記録再生装置
    において、 前記記録再生ヘッド又は前記記録媒体が移動する一定時
    間tと移動速度値vとトラッククロス数の関係が記録さ
    れた移動速度算出テーブルを格納した第1のメモリと、
    前記シーク制御手段の所定の位置に対する前記記録再生
    ヘッド又は前記記録媒体が移動する目標速度の関係を格
    納した目標速度テーブルを格納した第2のメモリと、前
    記記録再生ヘッド又は前記記録媒体の位置を検出する位
    置検出手段と、を備えたことを特徴とする情報記録再生
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の情報記録再生装置にお
    いて、更に、前記記録再生ヘッド又は前記記録媒体が前
    記シークする予め定めたトラック数よりも大きい場合
    に、所定のトラックピッチ数に前記移動速度算出テーブ
    ルのトラッククロス数を乗算する演算手段と、前記演算
    手段の出力により前記記録再生ヘッド又は前記記録媒体
    の移動速度を制御することを特徴とする情報記録再生装
    置。
JP23588397A 1997-09-01 1997-09-01 情報記録再生装置 Pending JPH1186298A (ja)

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