JPH1185066A - 表示装置の製造方法及び着色ボール保持用の間隙形成型 - Google Patents

表示装置の製造方法及び着色ボール保持用の間隙形成型

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JPH1185066A
JPH1185066A JP24673397A JP24673397A JPH1185066A JP H1185066 A JPH1185066 A JP H1185066A JP 24673397 A JP24673397 A JP 24673397A JP 24673397 A JP24673397 A JP 24673397A JP H1185066 A JPH1185066 A JP H1185066A
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JP
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film
gap
colored
display device
ball
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JP24673397A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Ikeda
勉 池田
Takayuki Yagi
隆行 八木
Etsuro Kishi
悦朗 貴志
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色ボールが分散されたフィルムをキャビテ
ィを形成するためにシリコーンオイルに浸した場合に、
電極が形成されたガラス基板と着色ボールを保持した光
透過フィルムとの密着性が低下してしまうことを問題と
している。 【解決手段】 本発明は、前記課題を解決するために以
下の製造方法を採用した。本発明の表示装置の製造方法
は、第1の熱可塑性フィルムを加熱して軟化させる工程
と、着色ボール保持用の間隙を形成するための型を該第
1の熱可塑性フィルムに押し込み間隙を形成する工程
と、該着色ボールを該間隙内に投入する工程と、該間隙
内を絶縁性液体で充填する工程と、第2のフィルムを該
間隙を被覆するように該第1の熱可塑性フィルム表面に
張り合わせる工程と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的特性の異な
る2つの表面を備えた着色ボールを回転させることによ
り表示を行う表示装置の製造方法及びその製造方法に用
いられる着色ボール保持用の間隙形成型に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器の発達に伴い、低消費電
力且つ薄型の表示装置のニーズが増しており、これらニ
ーズに合わせた表示装置の研究、開発が盛んに行われて
いる。中でも液晶表示装置は、液晶分子の配列を電気的
に制御し液晶の光学的特性を変化させる事ができ、上記
のニーズに対応できる表示装置として活発な開発が行わ
れ商品化されている。しかしながら、これらの液晶表示
装置では、画面を見る角度や反射光による画面上の文字
が見づらさや、光源のちらつき・低輝度等から生じる視
覚へ負担が未だ十分に解決されていない。この為、視覚
への負担の少ない新たな表示装置の研究が盛んに検討さ
れている。
【0003】新たな表示装置として、N.K.Sher
idon等により電界駆動による微小ボールの回転を利
用した表示装置が提案されている(“A Twisti
ngBall Display”,Proc.of t
he SID,第18巻3/4号、289−頁,197
7年、米国特許4126854号、同4143103
号、同5389945号、特開昭64−42683
号)。この表示装置は、微少なボールを用い、該ボール
は一方の半球面が白色で、他方の半球面が黒色となって
おり、前記ボールを支持体に形成したキャビティ内に配
し、各キャビティ内に高抵抗な液体を充填して、この液
体中でボールが自由に回転できるようにしたものであ
る。この場合、ボールの黒色と白色の夫々の半球部分の
相互の帯電状態が異なり、外部電界を与える事によって
ボールの白色又は黒色の半球面を観察する側にむけるよ
う回転を制御することができ、目的とする表示ができ
る。製造方法としては、微小ボールとシリコーンラバー
を混ぜ合わせて固化させ、次にシリコーンオイルに浸し
てシリコーンラバーを膨潤させてボール周辺にオイルで
満たされた空隙を形成させる。次に電極パターンが形成
された2枚のガラス基板によってサンドウィッチするこ
とにより製造される。このような機械式の表示方法は、
温度変化、電気的ノイズに対して極めて安定であり、メ
モリ性を有する為に表示中に電力を必要としない。さら
に、ボール表面の自然光の反射・散乱を利用して表示す
る為に液晶装置・ブラウン管でみられるような光源のち
らつき等にて起こる眼疲労を抑えることができる。
【0004】一方、最近では携帯型の情報機器が非常な
速さで開発され、普及している。これらの機器では、従
来の低消費電力、薄型だけでなく、より軽量で、且つあ
る程度機器形状に沿って設置できるフレキシブル性をも
った表示装置が必要であり、その開発が急務となってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法ではその要求のすべてを満たす表示装置を作製する
のは困難であった。即ち、上記微小ボール回転型表示装
置は、低消費電力、薄型、低眼疲労の点で優れた特性を
示すが、以下の問題によりフレキシブル化するのは困難
であった。
【0006】微小ボール回転型表示装置は、シリコーン
オイル液体中に浸してシリコーンラバーを膨潤させて着
色ボールの周囲に空隙を形成しているため、オイルによ
って膨潤した状態のシリコーンラバーを2枚の基板で挟
んだ構造と状態なっているために、そのオイルによりガ
ラス基板とシリコーンラバーとの密着性が非常に悪い。
そのため、ポリマーフィルムなどを基板に用いてフレキ
シブルな構造にすると、低密着性と柔らかさのために、
シリコーンラバーがフレキシブル基板間を動いてしま
い、微小ボールの偏り等が発生してしまい問題であっ
た。そのため、フレキシブルな微小ボール回転型表示装
置を作製することは困難であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の製造方法を採用した。
【0008】本発明の表示装置の製造方法は、第1の熱
可塑性フィルムを加熱して軟化させる工程と、着色ボー
ル保持用の間隙を形成するための型を該第1の熱可塑性
フィルムに押し込み間隙を形成する工程と、該着色ボー
ルを該間隙内に投入する工程と、該間隙内を絶縁性液体
で充填する工程と、第2のフィルムを該間隙を被覆する
ように該第1の熱可塑性フィルム表面に張り合わせる工
程と、を有する。
【0009】更に、前記第2のフィルムの張り合わせ面
に溝を形成する工程を有し、前記第2のフィルムの張り
合わせ面に溝を形成する工程の後に前記第2のフィルム
を該間隙を被覆するように該第1の熱可塑性フィルム表
面に張り合わせる工程を行い、その後に前記間隙内を絶
縁性液体で充填する工程を行っても良い。
【0010】更に、前記第2のフィルムの張り合わせ面
の裏側の表面に電極を形成する工程を有しても良い。
【0011】更に、本発明の表示装置の製造方法に用い
られる着色ボール保持用の間隙形成型に関する。
【0012】更に、着色ボール保持用の間隙形成型は、
複数の棒状ファイバーを束ねた形状であっても良い。
【0013】更に、ファイバーがガラス又は石英を有し
ていても良い。
【0014】更に、棒状ファイバーの径が該ファイバー
の先端部のみ小さくても良い。
【0015】更に、ファイバーの先端部が離型処理され
ていても良い。
【0016】更に、本発明では、第1の熱可塑性フィル
ム及び第2のフィルムのうち少なくとも一方が光透過性
であれば良い。なぜなら、観測者がいる表示側のフィル
ムのみ光が透過できれば、観測者が表示を確認できるた
めである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の表示装置は上下の基板上
に形成されたそれぞれ直行するストライプ状の電極に電
圧を印加することにより、所望の位置の着色ボールを回
転させ、白或いは黒の表示を行う。この走査を面内で順
次行うことにより、画像を表示できる。
【0018】使用する着色ボールは図7に示す様に、酸
化チタン、酸化亜鉛或いは酸化アルミニウム等の白色材
料801にフッ化マグネシウム、アルミニウム共蒸着層
或いは炭化チタン層などの有色材料802を半球コート
したもの、或いはその逆、またはガラスなどの透明材料
ボール803の半球部に有色材料804及び白色材料8
05を積層したものなど、半球それぞれが帯電性及び表
示色が異なるボールを使用することができる。
【0019】或いは、微小ボール803の半球表面に金
属からなる光反射層と着色層が形成されていても良い。
【0020】微小ボール803の半球のみに光反射層と
着色層を形成する際には、光透過な微小ボールを用いる
こととなる。微小ボール上の光反射層805上に着色層
804が形成されている場合、観察側に着色層804を
向けることにより着色した黒色の表示ができる。また、
未着色側を観察側に向けた場合には、入射光は、光透過
な微小ボールを介して光反射層805で反射される。こ
の時、微小ボールが球面レンズの役割を果たし、光の入
射方向とは異なる様々な方向に光が散乱され、白色に見
える表示が可能となる。微小ボール803上の着色層8
05上に光反射層804が形成されている場合は観察側
に未着色層を向けることにより微小ボールを介して着色
した黒色の表示ができ、光反射層804を観察側に向け
た場合には微小ボールに入射する光は微小ボールの球面
形状の光反射層805で反射され、入射方向とは異なる
方向に反射され、白色の表示ができる。
【0021】また、微小ボール803の一方の半球面に
金属からなる光反射層が、他方の半球面に着色層が形成
されている場合には、微小ボールが光透過である必要は
ない。
【0022】更に詳しく、上記着色層を形成した着色ボ
ールの表示原理を図6を用いて説明する。白色の微小ボ
ール1は、半球面に黒色の着色層2が積層して形成され
ている。図6より、観察側から見て、着色ボールの黒色
側が観察側に向いた場合には、自然光が黒色の着色層2
にて反射され、黒色の着色層2の色を見ることとなり、
着色ボールの白色側が観察側に向いた場合には自然光が
微小ボール1にて反射され白色が見えることなる。微小
ボールの寸法としては、ボールの直径が表示装置として
の一画素以下の大きさとなるよう、200μm以下のも
のが好ましい。微小ボールの形状としては、球体のよう
な曲面形状のものであれば良い。
【0023】着色層2は、反射光の色、反射強度の差を
用いることにより観察側からみて微小ボール材料と異な
る色相を表示できればよい。。微小ボール表面上に着色
層を被覆することにより、反射光の色、反射強度等の光
学的特性の異なる2つの表面を作り出している。また、
着色層としては、絶縁性液体中で安定で、機械的強度が
強く、ボール表面への固着性の良い材料であることが好
ましい。更に、着色層の色は、白色及び黒色に限られる
ことなく、イエロー、マゼンタ、シアン等でも良い。
【0024】本発明の表示装置の1例を図6を用いて説
明する。着色層を形成した微小ボールと、該着色ボール
を回転自在に支持する支持体5と、着色ボールが自在に
回転できる為の間隙(キャビティ)7とで構成された表
示媒体と、該着色ボールを回転し所望の着色層側を表示
させる為の電極6、6'と電源8より構成される駆動手
段よりなる。また、該間隙7は絶縁性液体で満たされて
いる。
【0025】本発明の表示装置の駆動原理の一例を図8
を用いて説明する。絶縁性液体中の粒子は、粒子と液体
の間で電荷の授受が行われ電気二重層が形成され、粒子
は正または負に帯電することが知られている。本発明の
微小ボール1では半球表面に黒色の着色層2が形成さ
れ、他の半球面は白色である為、2つの異なる物質から
なる領域を有する。よって、絶縁性液体から着色ボール
表面に正イオン粒子又は負イオン粒子が特異吸着して、
着色ボール表面に表面電位が生じる。この為、絶縁性液
体中では各領域で帯電特性が異なることとなり、着色ボ
ールの極方向に双極子モーメントを持つようになる。こ
の着色ボールに電場を印加すると着色ボールにはその極
方向を電界方向に揃えようとするトルクが働き、着色ボ
ールはいずれかの半球面を一方向に揃える。白色微小ボ
ール領域がマイナス帯電し、黒色層がプラス帯電してい
るとすると電源にてプラスが印加された電極6'に白色
微小ボール側が、マイナスが印加された電極6に着色層
2側がくる。これにより図面上部より本発明の表示装置
を観察すると白色が見える。電界の方向を逆転すれば微
小ボールは反転し、黒色層2側を観察側に向け黒色が見
える。
【0026】図8に示すように、着色ボール、絶縁性液
体で満たされたキャビティ7内を有する支持体5で構成
された表示媒体を整形し、表示媒体の上下面に複数の電
極を配置し、対向配置された電極間に電圧を印加するこ
とにより、該電圧の極性に従う表示色を表示することが
できる。
【0027】前記の絶縁性液体に用いる液体としては、
電気的絶縁性の高い液体であればよくトルエン、アセト
ン等の有機溶剤や水を用いることが可能であるが、間隙
を満たす絶縁性液体が揮発しないよう、不揮発性の液体
を用いることが好ましい。特に透明なシリコーンオイル
はイオンや不純物の含有量が低く、高抵抗な液体であり
好ましい。また、絶縁性液体は、着色ボールと接触し
て、着色ボール表面を界面活性化させ、異なる2つの帯
電電荷状態を誘発する性質を有する。
【0028】間隙の寸法としては、着色ボールの並進を
なるべく防止し、メモリ性を有するため、着色ボールよ
り少し大きいぐらいが好ましい。
【0029】また、着色ボールを駆動するのに用いる電
極としては、観察側からみて、微小ボールの表面に形成
した着色層を観察できるよう、光透過であることが必要
である。この為、SnO2、TiO2、ZnO、ITO
等の透明導電膜を用いる。
【0030】支持体(光透過フィルム)としては、微小
ボールの着色層を表示する為に、光学的に透明であるこ
とが必要であり、ポリエチレン、ポリスチレン、等の硬
質の樹脂やシリコーンゴム、ガラス等を用いる。
【0031】本発明の表示装置は、着色ボールの回転を
利用して、キャラクタ、グラフィック、ビデオ等の画像
情報を表示する受光型表示装置に適用できる。また、紙
のように見れ、紙のように動かせ、画像を書き込め、画
像を複写でき、画像を読み込め、画像を消去できるペー
パー・ディスプレイにも適用できる。
【0032】フィルムに空隙を開けるための型は次の様
に作製する。図3に、加工したファイバーの断面図の一
例を示す。まず、ファイバー110を用意する。材料と
しては、石英ファイバーが好ましく、これを所望の長さ
に切断する。このファイバーの先端をフッ酸とフッ化ア
ンモニウムの混酸(BHF)でエッチング処理を行い、
先端形を所望の形状に加工し、エッチング部111を形
成する。この形状は、BHFの濃度、エッチング時間、
石英ファイバー内の組成によって自由に制御することが
できる。次に、作製したファイバーを離型処理した後、
束ねて型とする。図4に、型101の一例を示す。通
常、ファイバーは最も高密度に充填するように、且つ先
端の高さがすべて同じになるように並べて固定する。こ
こで、ファイバーの非エッチング部は周囲のファイバー
と接触しているため、接着剤等で固定してもよい。先端
部はエッチングが施されているため、それぞれは周囲の
ファイバーとは非接触の状態となっている。実際には、
これを治具等に固定し、型として用いる。
【0033】次に、表示装置の製造方法を図1を用いて
説明する。まず、作製した型101を用いて第1のフィ
ルム102に空隙を形成する。着色ボール保持用の空隙
を形成するフィルム材料としては、熱可塑性樹脂を使用
する。常温で固体であって、熱を加えることによって軟
化する材料であり、且つ高抵抗液体に対して不溶であれ
ば特に制限はない。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン等を使用することができる。これらの
フィルムを基板上で加熱して軟化させた後(図1−
a)、型をこのフィルムに押し込むことにより(図1−
b)、空隙103を形成する(図1−c)。空隙の深さ
は、少なくともボールが固定される程度であり、好まし
くはボールの直径よりも僅かに大きい程度である。
【0034】次に、上記フィルムの非加工面に対してス
トライプ状の電極パターン104を形成する。パターン
は表示に必要な解像度、通常は200ドット/インチ
(dpi)以下の表示が可能になる配線とする。この配
線は、空隙の形成前に形成してもよい。
【0035】次に、上記フィルムの各空隙内に2色に形
成された着色ボール105を投入する(図1−d)。多
量の着色ボールと上記フィルムを容器にいれ、振動を加
えることにより効率よく着色ボールを空隙内に投入する
ことができる。投入後、フィルム表面に付着した過剰な
ボールははけ等によって除去する。次に、上記フィルム
の空隙内を高抵抗液体106で満たした後(図1−
e)、第2のフィルム107を上記フィルムの表面に張
り合わせ、フィルムの周囲のみ、熱による熱融着または
接着剤等を用いて貼り付ける(図1−f)。次に、第2
フィルム107の非接着面に対して第1のフィルム10
2と同様にストライプ状の電極パターン108を第1の
フィルムの電極パターン108と直行するように形成す
る(図1−g)。この配線は、空隙の形成前に形成して
もよい。
【0036】フィルムの空隙内への高抵抗液体の注入は
第2のフィルムを張り合わせた後に行うことも可能であ
る。図2に工程を示す。この場合は、第2のフィルム1
07の張り合わせ面に空隙103のピッチと同様な間隔
で溝109を形成しておき、これを第1のフィルム10
2と張り合わせて接着する(図2−b)。接着はフィル
ム周辺部のみでもよいが、接触部すべてを熱融着しても
よい。接触部すべてを熱融着した方が、フィルムの曲げ
に対する強度が増すため、より好ましい。次に、高抵抗
液体106をこの溝109を通じて各空隙103内に注
入する(図2−c)。注入は、一方の口を減圧にして行
っても良く、また毛細管現象を利用して行ってもよい。
注入完了後、溝端部は封着する(図2−d)。次に、第
2フィルムの非接着面に対して第1のフィルムと同様に
ストライプ状の電極パターン108を第1のフィルムの
電極パターン104と直行するように形成する(図2−
e)。この配線は、空隙に形成前に形成してもよい。
【0037】以上の工程により着色ボールが回転するこ
とにより表示を行う表示装置を製造できる。
【0038】
【実施例】以下本発明を実施例を用いて詳細に説明す
る。
【0039】(第1実施例)直径50μmの石英ファイ
バーを用意し、これを3cmの長さに切断した(図5−
a)。このファイバーをフォトレジスト112で全面コ
ートした後(図5−b)、紫外線露光を行い、ファイバ
ーの先端から100μmのレジスト相を溶解除去した
(図5−c)。次にこのファイバーの露出した先端部を
フッ酸(HF)とフッ化アンモニウム(NH4F)の混
酸(BHF)でエッチング処理を行った(図5−d)。
BHFの濃度は、HF(濃度50%):NH4F(濃度
40%):H2O=10:1:1、エッチング時間は1
hであった。レジスト溶解(図5−e)後、作製したフ
ァイバーを離型処理し、束ねて接着剤等で固定して型と
した。図4に、作製した型101の摸式図を示した。
【0040】次に、表示装置を作製した。まず、作製し
た型101を用いて、膜厚80μmのポリエチレンテレ
フタレートからなる第1のフィルム102を基板上で2
50℃に加熱して軟化させた後(図1−a)、型をこの
フィルムにゆっくり押し込むことにより(図1−b)、
空隙103を形成した(図1−c)。空隙の深さ約40
μmとした。次に、上記フィルムの非加工面に対してC
rからなるストライプ状の電極パターン104を形成し
た。ピッチは100μm、電極の線幅は40μmとし
た。
【0041】次に、上記フィルムの各空隙内に2色に形
成された着色ボール105を投入した(図1−d)。着
色ボールとしては、直径30〜35μmのジルコニアボ
ールに対して、半球面にTiCが被覆されたものを用い
た。投入は多量の着色ボールと上記フィルムを容器にい
れ、振動を加えることにより行った。次に、上記フィル
ムの空隙内を高抵抗液体106として低粘度シリコーン
オイルで満たした後(図1−e)、膜厚40μmのポリ
エチレンテレフタレートから成る第2のフィルム107
を第1のフィルムの表面に張り合わせ(図1−f)、両
フィルムの周辺を局所的に加熱して融着し、密封した。
次に、第2のフィルム107の非接着面に対して第1の
フィルム102と同様にストライプ状の透明電極パター
ン108を第1のフィルムの電極パターン108と直行
するように形成した(図1−g)。
【0042】以上の方法で作製した表示装置のフィルム
上下の電極パターンに対して、100VのDC電圧をパ
ターン状に印加したところ、着色ボールが回転し、−印
加面が黒色表示、+印加面が白色表示となり、良好な表
示を行うことができた。また、この表示装置を繰り返し
曲げて、フレキシブル性を調べたところ、表示への影
響、破損等は全く生じなかった。
【0043】(第2実施例)実施例1と同様な方法で型
を作製した。
【0044】次に、作製した型101を用いて、膜厚6
0μmのポリカーボネートからなる第1のフィルム10
2を基板上で220℃に加熱して軟化させた後(図1−
a)、型をこのフィルムにゆっくり押し込むことにより
(図1−b)、空隙103を形成した(図1−c)。空
隙の深さ約35μmとした。次に、上記フィルムの非加
工面に対してストライプ状の電極パターン104を80
μmピッチで形成した。
【0045】次に、実施例1と同様に、上記フィルムの
各空隙内に2色に形成された着色ボール105を投入し
た(図1−d)。着色ボールは、直径25〜30μmの
ジルコニアボールに対して、半球面にTiCが被覆され
たものを用いた。
【0046】次に、30μmピッチで、幅10μm、深
さ10μmのストライプ状の溝が形成された膜厚40μ
mのポリエチレンテレフタレートから成る第2のフィル
ム107を用意し、このフィルムを第1のフィルムの表
面に張り合わせ(図1−f)、フィルムを加熱してフィ
ルムの接触面、即ち空隙以外の面を融着した。
【0047】次に、ストライプ状の溝の一方を減圧にし
て低粘度シリコーンオイルを吸い上げ、空隙内をオイル
で満たした後(図1−e)、溝両端部を封着した。
【0048】次に、第2のフィルム107の非接着面に
対して、第1のフィルム102と同様にストライプ状の
透明電極パターン108を第1のフィルムの電極パター
ン108と直行するように形成した(図1−g)。
【0049】以上の方法で作製した表示装置のフィルム
上下の電極パターンに対して、100VのDC電圧をパ
ターン状に印加したところ、着色ボールが回転し、−印
加面が黒色表示、+印加面が白色表示となり、良好な表
示を行うことができた。また、この表示装置を繰り返し
曲げて、フレキシブル性を調べたところ、表示への影
響、破損等は全く生じなかった。
【0050】図2は絶縁性液体封入前にフィルムの接着
を行うため、絶縁性液体のはみ出し等を考慮せずに接着
を行うことができる。また、絶縁性液体を下から上に吸
い上げることにより、気泡の残留を容易に防止できる。
【0051】(第3実施例)図9は本発明の第1の実施
形態を利用した表示装置の一例の概略構成を示すもので
ある。図9(a)は平面図、図9(b)は断面図であ
る。先ず、透明な下部ITO電極2102で全面を被覆
された厚さ100μmのPETフィルム2101上に、
実施例1で述べた着色ボール2103を分散させて成る
ゴムシート2104を厚さ100μmに形成した。係る
シート上に、所望の形状にパターニングされた透明な上
部ITO電極2106を有する厚さ100μmのPET
フィルム2105を、上部ITO電極2106が前記ゴ
ムシート2104と対向する向きに圧着した。上部IT
O電極2106の形状・サイズは、所望の解像度に合わ
せて選択する必要があるが、本実施例では簡単にするた
め、従来公知の7セグメント・タイプを用いた。各上部
電極2106とパルス発生器2107を接続し、波高値
100V、パルス幅50msの矩形波を全電極に印加し
て、全面を白色状態とした。次に、上部ITO電極21
06の内、任意のものをスイッチ2108で選択した上
で、先程とは逆極性のパルスを印加したところ、選択し
た上部ITO電極に相当する個所のみ着色ボール210
3が回転し黒色化し、セグメント形状の組み合わせを利
用した表示(数字やアルファベットの一部)が可能であ
ることを確認した。また、係る黒色表示セグメントに先
程のパルスとは逆極性のパルス(最初のパルスと同極
性)を印加したところ、黒色表示が再度白色表示に戻る
ことを確認した。
【0052】(第4実施例)実施例3で用いた7セグメ
ント・タイプの構成に変えて、下部電極2112、上部
電極2113をストライプ状のITO電極で構成した。
ストライプ状のITO電極幅及びその電極間の間隔は、
40μmとした。下部電極2112と上部電極2113
とは互いに直交するように配置した表示装置を作成し
た。係る表示装置の概略構成を図10(a),(b)に
示す。全下部電極2112と全上部電極2113に不図
示のパルス発生器を用いて波高値100V,パルス幅5
0msの矩形波を加えて、全面を白色状態とした。次に
任意の下部電極2112と上部電極2113とを選び、
係る電極間に上記パルス発生器を用いて逆極性のパルス
を印加したところ、両電極が交差する領域において、着
色ボール2103が回転して、黒色化した。すなわちパ
ルス印加する電極の組み合わせを選択することにより、
所望の領域を黒色表示できることを確かめた。また、さ
らに黒色表示をもたらすパルスとは逆極性のパルスを印
加することにより、黒色表示部分が再度白色表示に戻る
ことを確認した。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明は次の
ような作用効果を持つ。
【0054】1.空隙を形成したフィルムの各空隙間の
壁が、フィルムの折り曲げ時の耐圧用の柱として作用
し、しかも全面に渡って均一に配置されるため、表示装
置としてのフレキシブル性を十分保持できる。
【0055】2.ボールを保持するフィルムは、非膨潤
状態で使用するため、強度が高く破損しづらい。
【0056】3.ボールが空隙を形成した第1のフィル
ムの空隙内に完全に入るため、ボールを空隙に入れる操
作が非常に容易である。
【0057】4.ボールを高密度に1層並べることがで
き、電極間距離を小さくできるため、より低電圧で駆動
できる、或いはより応答速度を挙げることができる。
【0058】5.ファイバーによって構成された型の形
状は、エッチング条件、ファイバー材料によってどのよ
うな形状にでも加工できるため、所望の空隙形状を形成
することができる。
【0059】6.同一径のファイバーで型を構成するこ
とによって、空隙ピッチ、空隙径の設定を容易に設定で
きる。これによりボールを高密度に配置できるため、表
示装置としてのコントラストを高くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を示す図である。
【図2】本発明の製造方法を示す図である。
【図3】本発明の型を示す図である。
【図4】本発明の型を示す図である。
【図5】本発明の型の製造方法を示す図である。
【図6】本発明の表示装置の1例を示す断面図である。
【図7】本発明に用いられる着色ボールを示す図であ
る。
【図8】本発明の表示装置の1例を示す断面図である。
【図9】本発明の実施例3に用いられる表示装置の図で
ある。
【図10】本発明の実施例に用いられる表示装置の図で
ある。
【符号の説明】
101 型 102 第1のフィルム 103 空隙 104 電極 105 着色ボール 106 高抵抗液体 107 第2のフィルム 108 電極 109 溝 110 ファイバー 111 エッチング部 112 レジスト

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的特性の異なる2つの表面を備えた
    着色ボールを回転させることにより表示を行う表示装置
    の製造方法において、 第1の熱可塑性フィルムを加熱して軟化させる工程と、
    着色ボール保持用の間隙を形成するための型を該第1の
    熱可塑性フィルムに押し込み間隙を形成する工程と、該
    着色ボールを該間隙内に投入する工程と、該間隙内を絶
    縁性液体で充填する工程と、第2の光透過フィルムを該
    間隙を被覆するように該第1の熱可塑性フィルム表面に
    張り合わせる工程と、を有することを特徴とする表示装
    置の製造方法。
  2. 【請求項2】 更に、前記第2のフィルムの張り合わせ
    面に溝を形成する工程を有し、前記第2のフィルムの張
    り合わせ面に溝を形成する工程の後に前記第2のフィル
    ムを該間隙を被覆するように該第1の熱可塑性フィルム
    表面に張り合わせる工程を行い、その後に前記間隙内を
    絶縁性液体で充填する工程を行う請求項1に記載の表示
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 更に、前記第2のフィルムの張り合わせ
    面の裏側の表面に電極を形成する工程を有する請求項1
    又は請求項2に記載の表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の表示装
    置の製造方法に用いられることを特徴とする着色ボール
    保持用の間隙形成型。
  5. 【請求項5】 前記着色ボール保持用の間隙形成型は、
    複数の棒状ファイバーを束ねた形状である請求項4に記
    載の着色ボール保持用の間隙形成型。
  6. 【請求項6】 前記ファイバーがガラス又は石英を有す
    る請求項5に記載の着色ボール保持用の間隙形成型。
  7. 【請求項7】 前記棒状ファイバーの径が該ファイバー
    の先端部のみ小さい請求項5又は請求項6に記載の着色
    ボール保持用の間隙形成型。
  8. 【請求項8】 前記ファイバーの先端部が離型処理され
    ている請求項5〜7に記載の着色ボール保持用の間隙形
    成型。
JP24673397A 1997-09-11 1997-09-11 表示装置の製造方法及び着色ボール保持用の間隙形成型 Withdrawn JPH1185066A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6985132B2 (en) 2000-11-29 2006-01-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Display device and method for manufacturing the same
KR101188022B1 (ko) * 2010-07-21 2012-10-05 삼성전기주식회사 전자종이 제조방법 및 전자종이 제조장치

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Effective date: 20041207