JPH1184956A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1184956A
JPH1184956A JP9265123A JP26512397A JPH1184956A JP H1184956 A JPH1184956 A JP H1184956A JP 9265123 A JP9265123 A JP 9265123A JP 26512397 A JP26512397 A JP 26512397A JP H1184956 A JPH1184956 A JP H1184956A
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JP
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image forming
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JP9265123A
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English (en)
Inventor
Atsuya Takahashi
敦弥 高橋
Makoto Takeuchi
誠 竹内
Shiro Sakata
志朗 坂田
Satoru Koyama
悟 小山
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重送時に生じる定着ヒータへの熱ストレスを
防止できる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 画像形成装置の所定位置にCPU200
を設け、CPU200からの指令により転写ローラ10
8に所定の転写バイアスを印加できるとともに、転写ロ
ーラ108に印加したバイアスの転写電流値を電圧値に
変換してCPU200に送信できる転写バイアス駆動回
路300を設ける。また、CPU200内に、転写ロー
ラ108に印加されるバイアスの転写電流を検出できる
電流検出手段と、複数の基準値を有して、基準値と電流
検出手段からの検出結果とを比較して重送を判定できる
判定手段とを設けて、判定手段が重送であると判断した
場合は、搬送手段や温調手段の作動を制御して熱ストレ
スを防止するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザープリンタ
等の画像形成装置における記録媒体の重送検知に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザープリンタやコピー機等の
画像形成装置は、図15に示すように、静電潜像を表面
に形成する静電担持体である感光体ドラム101、感光
体ドラム101上を一様に帯電するための帯電ローラ1
06、光源としての半導体レーザ102、スキャナモー
タ104によって回転する回転多面鏡103、感光体ド
ラム101上に形成された静電潜像をトナーにて現像す
るための現像機107、現像機107にて現像されたト
ナー像を所定の記録用紙に転写するための転写手段であ
る転写ローラ108、記録用紙に転写されたトナーを熱
にて融着するための定着手段である定着ローラ109、
定着ローラ109の表面を所定温度に加熱するヒータ、
定着ローラ109の表面温度が所定温度となるようにヒ
ータを制御する温調手段、記録用紙を所定のタイミング
で画像形成の各プロセスへ搬送する搬送手段等から構成
されている。
【0003】上記の画像形成装置は、感光体ドラム10
1の表面を帯電ローラ106により所定の電位に一様に
帯電させ、帯電した感光体ドラム101の表面に、半導
体レーザ102から発射されるとともに、回転多面鏡1
03で反射されたレーザービーム105により感光体ド
ラム101上を走査して、感光体ドラム101の表面に
静電潜像を形成させる。感光体ドラム101上に形成さ
れた静電潜像は、現像機107のトナーにより現像され
てトナー画像となる。感光体ドラム101上のトナー画
像は、感光体ドラム101の回転により転写ローラ10
8方向に搬送され、所定のタイミングで感光体ドラム1
01と転写ローラ108との間に搬送されたコピー用紙
などの記録紙に転写ローラ108により転写される。
【0004】トナー画像が転写された記録紙は、定着ロ
ーラ109方向に搬送され、記録紙が定着ローラ109
に通されることにより、記録紙上のトナー画像が加圧お
よび加熱されて記録紙上に溶融定着させられ、装置外に
排紙される。なお、画像形成装置が、両面印刷を行うこ
とができる両面ユニットを有している場合は、定着ロー
ラ109により画像が定着されて印字された用紙の搬送
先が、装置排出あるいは、着脱可能な両面ユニットへの
搬送を切り換えるフラッパ121により装置外へ排出さ
れるか両面ユニットへ搬送されて両面コピーが行われる
かが決定される。
【0005】両面ユニットは、両面ユニットに搬送され
た用紙を反転部に搬送するための搬送ローラ122、反
転部に搬送された用紙の先端/後端を検出する反転セン
サ123、正転/逆転をシーケンシャルに動作させる事
で用紙を反転させ、再給送部に用紙を搬送するための反
転ローラ124、再給送部の用紙有無を検出する再給送
センサ125、再給送部の用紙を再び搬送路へ送り込む
ための再給送ローラ126を有しており、フラッパ12
1により両面ユニットへ搬送された記録紙の印字面を反
転させて画像形成工程へ搬送させることができるように
なっている。
【0006】記録紙を所定の画像形成工程へ搬送する搬
送手段は、例えば、1回転する事により記録媒体である
記録用紙のサイズを識別する機能を有するカセットから
用紙を給送・搬送路に送り出すカセット給送ローラ10
0、記録用紙のサイズを識別する機能を有しない手差し
給送口から用紙を搬送路に送り込む手差し給しローラ1
11、着脱可能で記録用紙のサイズを識別する機能を有
するカセットから用紙を搬送路に送り込むオプションカ
セット給送ローラ112、着脱可能で封筒のみ積載可能
な封筒フィーダから用紙を1枚ずつ搬送路に送り込む封
筒フィーダ給送ローラ113、カセットから給送された
用紙を搬送する搬送ローラ114,115、搬送された
用紙を感光体ドラム101と転写ローラとの間の方向へ
送り込む転写前ローラ117から構成されている。
【0007】また、搬送手段は、封筒フィーダ以外から
給送された用紙の先端と後端を検出するためのプレフィ
ードセンサ116、感光体ドラム101への画像書き込
みや転写と給送された用紙との同期を取るとともに、給
送された用紙の搬送方向の長さを測定するためのトップ
センサ118、定着後の用紙の有無を検出するための排
紙センサ119、定着後の用紙を機外に排出するための
排出ローラ120等を有しており、搬送された記録紙を
逐次チェックすることができるようになっている。
【0008】上記のような各機構部を制御するため、画
像形成装置内には駆動制御ユニットが設けられている。
図16に、駆動制御ユニットの制御系の回路構成のブロ
ック図を示す。図16において、図示を省略したホスト
コンピュータ等の外部機器から送られる画像コードデー
タをプリンタの印字に必要なビットデータに展開すると
共に、プリンタ内部情報を読み取りそれを表示するため
のプリンタコントローラ201が設けられている。
【0009】プリンタエンジンの各部をプリンタコント
ローラ201の指示に従って動作制御すると共に、プリ
ンタコントローラ201へプリンタ内部情報を報知する
ためのプリンタエンジン制御部202がプリンタコント
ローラ201に接続されている。
【0010】プリンタエンジン制御部202には、プリ
ンタエンジン制御部202の指示に従って記録用紙搬送
のためのモータやカセット給送ローラ100等の駆動/
停止を行う用紙搬送制御部203、帯電・現像・転写等
各工程における各高圧の出力制御をプリンタエンジン制
御部202の指示にしたがって行う高圧制御部204、
スキャナモータ104の駆動/停止やレーザービームの
点灯をプリンタエンジン制御部202の指示にしたがっ
て制御する光学系制御部205、定着ローラの温度をプ
リンタエンジン制御部202の指定した温度に調節する
ための温調手段である定着温度制御部207等が接続さ
れて駆動制御ユニットが構成されている。
【0011】また、プリンタエンジン制御部202に、
着脱可能なオプションカセット制御部208、着脱可能
な両面ユニット制御部209、着脱可能な封筒フィーダ
制御部210等が接続されている。オプションカセット
制御部208は、プリンタエンジン制御202の指示に
よりオプションカセットの駆動系の駆動/停止を行うこ
とができるとともに、オプションカセットの紙有無状
態、紙サイズ情報をプリンタエンジン制御部202に報
知できるようになっている。また、着脱可能な両面ユニ
ット制御部209は、プリンタエンジン制御部202の
指示にしたがって、用紙の反転および再給送動作を行う
と同時に、その動作状態をエンジン制御部202に報知
することができるようになっている。さらに、着脱可能
な封筒フィーダ制御部210は、プリンタエンジン制御
部202の指示により駆動系の駆動/停止を行うととも
に、紙有無状態をプリンタエンジン制御部202に報知
することができるようになっている。
【0012】次に、図17の、転写バイアス駆動回路の
回路図を参照して、高圧制御部204からの指令により
転写ローラに所定の転写バイアスを印加できる転写バイ
アス駆動回路を説明する。図17に示すように、転写バ
イアス駆動回路は、例えば、電流制御回路であるPWM
回路301、D/A変圧器(LPE)302、増幅器3
02、スイッチング回路304、トランス305、モニ
タ回路306、A/D変換器307から構成されてい
る。高圧制御部204からの指令によりPWM回路30
1が作動し、PWM回路301はA/D変換器307か
らのフィードバック信号に応じた所定の電圧Vをコンデ
ンサ309にチャージする。この電圧Vをスイッチング
回路304でスイッチングする。
【0013】このスイッチング回路304の動作に応じ
て、トランス305が駆動し、転写電圧が出力され転写
電流ローラ308に印加される。転写ローラ108に流
れる電流をモニタ回路306で電圧信号に変換する。モ
ニタ回路306で電圧値として取り出された転写電流値
はA/D変換器307でフィードバック信号となる。電
流制御回路301は、上記のフィードバック信号をモニ
タしながら、フィードバック信号が規定量に達するまで
PWM回路301から出力されるPWM信号のレベルを
上げていくようにして転写バイアスの駆動を行ってい
る。
【0014】次に転写バイアスのシーケンスを説明す
る。まず、図18に示したシーケンス図により、前回転
時に、プリントバイアス値の算出を行う初期PTVCを
実行する。初期PTCVを開始し、そのときに転写バイ
アス駆動回路のフィードバック信号による転写電流値が
所望の値より低い場合には、PWM回路301から出力
されるPWM信号のレベルを1ステップ上げて転写電流
値を測定する。
【0015】また、初期PTCVを開始時の転写電流値
が所望の値になっていれば、その時にPWM回路301
から出力されていたPWM信号を、PWM信号値として
設定し、この際に発生する電圧をV0とする。そして、
PTVC動作終了時のPWM信号値に応じて、転写材に
印加するプリントバイアス値V1を算出する。
【0016】図19に示すように、転写ローラ108へ
バイアスを印加するタイミングとしては、プリント時以
外の紙無し時である紙間(感光体ドラムが正規の電位に
帯電されている)においてはCPU上で設定したPWM
信号値に応じた電圧値V0を、プリント時にはバイアス
値V1を印加する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の画像形成装
置では、画像形成の際に、コピー用紙や封筒などの記録
紙を所定の位置へ給送する場合に、記録紙のフィーダや
給送口から複数の記録紙が重なって搬送工程へ送られる
ことがあるのだが、この複数の記録紙が同時に搬送され
る重送が起きた場合、重送された記録紙がそのまま定着
ローラに突入すると、通紙域と非通紙域に発生する温度
差の影響で定着ヒータへに不要な熱ストレスがかかる危
険性があるという問題があった。これは、特に、封筒な
どの厚手の記録紙を重送した場合に起りやすい。
【0018】そこで、本発明は、重送を転写電流にて検
知し、その検知結果に基づいて搬送手段や温調手段を適
切に制御して、重送時に生じる定着ヒータへの熱ストレ
スを防止できる画像形成装置を提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本出願にかかる第1の発
明によれば、上記目的は、感光体の表面に形成された静
電潜像を現像剤で現像して可視像化し、可視像化された
画像を転写手段に所定のバイアスを印加することにより
記録媒体に転写し、記録媒体に転写された画像を定着手
段により加熱および加圧することにより記録媒体に定着
させる電子写真プロセスを用い、記録媒体を転写工程へ
搬送する搬送手段と、記録媒体上の画像を定着させる定
着手段の温度調節を行うことができる温調手段と、画像
形成装置の各機構部材や所定のプロセスを制御できる駆
動制御ユニットとを有する画像形成装置において、画像
形成装置内に、転写手段に印加されるバイアスの転写電
流を検出できる電流検出手段を設けるとともに、1つま
たは2つ以上の基準値を有してそれら基準値と電流検出
手段からの検出結果とを比較することにより記録媒体が
重なって搬送される重送であるかどうかを判定できる判
定手段を設け、判定手段の判定結果に基づき、駆動制御
ユニットから記録媒体の搬送手段もしくは定着手段の温
調手段の両方または一方に対して制御信号を送信するこ
とにより達成される。
【0020】また、本出願にかかる第2の発明によれ
ば、上記目的は、第1の発明の制御信号は、判定手段に
よる重送であるとの判定結果に基づき、搬送手段もしく
は温調手段の一方または両方に対して送信され、搬送手
段に対して送信した場合には記録媒体の搬送を停止させ
るか、または、記録媒体の搬送タイミングを変更し、温
調手段に対して送信した場合には定着手段の加熱をOF
Fにするか、または、定着手段の目標温度を変更するこ
とにより達成される。
【0021】また、本出願にかかる第3の発明によれ
ば、上記目的は、転写手段に転写ローラを用いて、電流
検出手段により、記録媒体が感光体と転写ローラとの間
に存在するときに、転写ローラの周方向の2個所以上の
位置で転写電流を検出し、各検出値を演算することによ
り検出結果とすることにより達成される。
【0022】また、本出願にかかる第4の発明によれ
ば、上記目的は、転写手段に転写ローラを用いて、電流
検出手段により、記録媒体が感光体と転写ローラとの間
に存在するときに、転写ローラの1周もしくは2周以上
の回転において周方向の所定位置で転写電流を複数検出
し、各検出値を演算することにより検出結果とすること
により達成される。
【0023】また、本出願にかかる第5の発明によれ
ば、上記目的は、電流検出手段により、記録媒体の先端
及び後端の所定領域を除いた部分が感光体と転写手段と
の間に存在するときの転写電流を検出し、その検出値に
より検出結果を求めることにより達成される。
【0024】また、本出願にかかる第6の発明によれ
ば、上記目的は、判定手段に、給送される記録媒体の種
類に応じて基準値を設定し、給送される記録媒体に応じ
た基準値により重送であるかどうかを判定することによ
り達成される。
【0025】また、本出願にかかる第7の発明によれ
ば、上記目的は、画像形成装置が2つ以上の給送口を有
し、各給送口から種類の異なる記録媒体を給送するよう
になっている場合に、給送口から給送される記録媒体に
応じた複数の基準値を判定手段に設けるとともに、給送
に用いられる給送口に応じた基準値により重送であるか
どうかの判定を行うことにより達成される。
【0026】また、本出願にかかる第8の発明によれ
ば、上記目的は、転写手段に転写ローラを用いた場合
に、感光体と転写ローラが接しているときの転写電流の
検出値に応じて複数の基準値を判定手段に設定すること
により達成される。
【0027】また、本出願にかかる第9の発明によれ
ば、上記目的は、画像形成装置が記録媒体の搬送速度を
2つ以上有している場合に、記録媒体の搬送速度に応じ
て複数の基準値を判定手段に設定することにより達成さ
れる。
【0028】また、本出願にかかる第10の発明によれ
ば、上記目的は、電流検出手段は、記録媒体が感光体と
転写手段の間に存在しないときの転写電流値である第1
の検出値と、記録媒体が感光体と転写手段の間に存在す
るときの転写電流値である第2の検出値とを検出し、第
1と第2の検出値を演算することにより検出結果を求
め、判定手段により、電流検出手段の検出結果が所定の
基準値を超えた場合に重送と判定することにより達成さ
れる。
【0029】つまり、本出願にかかる第1の発明によれ
ば、電流検出手段により転写手段に印加されるバイアス
の転写電流が検出され、電流検出手段の検出結果が、判
定手段に設定された1つまたは2つ以上の基準値と比較
されることにより、転写手段に搬送されてきた記録媒体
が重送であるか否かが判定され、判定手段の判定結果に
基づいて、駆動制御ユニットから記録媒体の搬送手段も
しくは定着手段の温調手段の両方または一方に対して制
御信号が送信されて、重送時に生じる定着手段への熱ス
トレスが防止される。
【0030】また、本出願にかかる第2の発明によれ
ば、判定手段による重送であるとの判定結果に基づき、
搬送手段もしくは温調手段の一方または両方に対して制
御信号が送信され、記録媒体の搬送を停止させたり、記
録媒体の搬送タイミングを変更したり、定着手段の加熱
をOFFにしたり、定着手段の目標温度を変更したりす
ることにより、重送時に生じる定着手段への熱ストレス
が防止される。
【0031】また、本出願にかかる第3の発明によれ
ば、転写手段に転写ローラを用いている場合、記録媒体
が感光体と転写ローラとの間に存在するときに、転写ロ
ーラの周方向の2個所以上の位置で電流検出手段により
転写電流を検出し、各検出値を演算することにより検出
結果とすることで、より正確な検出結果が得られる。
【0032】また、本出願にかかる第4の発明によれ
ば、転写手段に転写ローラを用いている場合、記録媒体
が感光体と転写ローラとの間に存在するときに、転写ロ
ーラの1周もしくは2周以上の回転において周方向の所
定位置で電流検出手段により転写電流を複数検出し、各
検出値を演算することにより検出結果とすることで、よ
り正確な検出結果が得られる。
【0033】また、本出願にかかる第5の発明によれ
ば、記録媒体の先端及び後端の所定領域を除いた部分が
感光体と転写手段との間に存在するときの転写電流を電
流検出手段により検出して、その検出値により検出結果
を求めることで、記録媒体が感光体と転写手段との間に
突入するときや排出されるときにおきる転写電流の誤検
知が防止されて、より正確な検出結果が得られる。
【0034】また、本出願にかかる第6の発明によれ
ば、給送される記録媒体の種類に応じた基準値により重
送であるかどうかを判定することにより、記録媒体の種
類の違いによる重送判定のミスが防止されて、より的確
な重送判断がなされる。
【0035】また、本出願にかかる第7の発明によれ
ば、画像形成装置が2つ以上の給送口を有し、各給送口
から種類の異なる記録媒体を給送するようになっている
場合に、給送口から給送される記録媒体に応じた複数の
基準値を判定手段に設けるとともに、給送に用いられる
給送口に応じた基準値により重送であるかどうかの判定
を行うことにより、容易に記録媒体の種類の違いによる
重送判定のミスが防止されて、より的確な重送判断がな
される。
【0036】また、本出願にかかる第8の発明によれ
ば、転写手段に転写ローラを用いた場合に、感光体と転
写ローラが接しているときの転写電流の検出値に応じて
複数の基準値を判定手段に設定することにより、転写ロ
ーラの抵抗値差による転写電流の変化によって重送判定
の間違いが防止され、より的確な重送判断がなされる。
【0037】また、本出願にかかる第9の発明によれ
ば、画像形成装置が記録媒体の搬送速度を2つ以上有し
ている場合に、記録媒体の搬送速度に応じて複数の基準
値を判定手段に設定することにより、搬送速度による重
送判定の間違いが防止され、より的確な重送判断がなさ
れる。
【0038】また、本出願にかかる第10の発明によれ
ば、電流検出手段により、記録媒体が感光体と転写手段
の間に存在しないときの転写電流値である第1の検出値
と、記録媒体が感光体と転写手段の間に存在するときの
転写電流値である第2の検出値とを検出し、第1と第2
の検出値を演算することにより検出結果を求め、判定手
段により、電流検出手段の検出結果が所定の基準値を超
えた場合に重送と判定することにより、トランスのバラ
ツキや、転写手段に転写ローラを用いた場合の周方向の
抵抗値むらに影響されることなく精度のよい重送の判定
が行われる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0040】(第1の実施形態)まず、本発明の第1の
実施形態を図1〜図6により説明する。図1に、本実施
形態の画像形成装置の概略構成図を示す。なお、従来例
と同様の部材には同じ番号を付す。
【0041】図1に示すように、レーザープリンタやコ
ピー機等の画像形成装置は、静電担持体である感光体ド
ラム101、帯電ローラ106、半導体レーザ102、
回転多面鏡103、感光体ドラム101上の静電潜像を
現像する現像機107、現像機107にて現像されたト
ナー像を記録媒体である所定の記録用紙に転写する転写
手段である転写ローラ108、定着手段である定着ロー
ラ109と定着ローラを加熱するヒータ(図示せず)、
定着ローラ109の表面温度が所定温度となるようにヒ
ータを制御する温調手段、記録用紙を所定のタイミング
で画像形成の各プロセスへ搬送する搬送手段、上記の各
部材や所定のプロセスを制御できる駆動制御ユニットで
あるCPU200等から構成されている。なお、転写ロ
ーラ108は、感光体ドラム101に当接するように配
置されている。また、転写手段としては、ローラ形状で
感光体ドラムに当接される転写ローラのほかに、感光体
ドラムに非接触で配置されるタイプの転写手段を用いる
ようにしてもよい。
【0042】また、画像形成装置には、CPU200か
らの指令により転写ローラ108に所定の転写バイアス
を印加できるとともに、転写ローラ108に印加したバ
イアスの転写電流値を電圧値に変換してCPU200に
送信できる転写バイアス駆動回路300が設けられてい
る。
【0043】記録紙を所定の画像形成工程へ搬送する搬
送手段は、例えば、記録用紙のサイズを識別する機能を
有するカセットから用紙を給送・搬送路に送り出すカセ
ット給送ローラ100、記録用紙のサイズを識別する機
能を有しない手差し給送口から用紙を搬送路に送り込む
手差し給しローラ111、着脱可能で記録用紙のサイズ
を識別する機能を有するカセットから用紙を搬送路に送
り込むオプションカセット給送ローラ112、着脱可能
で封筒のみ積載可能な封筒フィーダから用紙を1枚ずつ
搬送路に送り込む封筒フィーダ給送ローラ113、カセ
ットから給送された用紙を搬送する搬送ローラ114,
115、搬送された用紙を感光体ドラム101と転写ロ
ーラとの間の方向へ送り込む転写前ローラ117などか
ら構成されている。
【0044】また、搬送手段は、封筒フィーダ以外から
給送された用紙の先端と後端を検出するためのプレフィ
ードセンサ116、感光体ドラム101への画像書き込
みや転写と用紙搬送の同期を給送された用紙に対してと
るとともに、給送された用紙の搬送方向の長さを測定す
るためのトップセンサ118、定着後の用紙の有無を検
出するための排紙センサ119、定着後の用紙を機外に
排出するための排出ローラ120等を有しており、搬送
された記録紙を逐次チェックすることができるようにな
っている。
【0045】なお、本実施形態の画像形成装置は、装置
に対して着脱可能で、両面印刷を行うための両面ユニッ
トが設けられており、両面ユニットは、用紙を反転部に
搬送するための搬送ローラ122、反転部に搬送された
用紙の先端/後端を検出する反転センサ123、正転/
逆転をシーケンシャルに動作させる事で用紙を反転さ
せ、再給送部に用紙を搬送するための反転ローラ12
4、再給送部の用紙有無を検出する再給送センサ12
5、再給送部の用紙を再び搬送路へ送り込むための再給
送ローラ126を有しており、フラッパ121により両
面ユニットへ搬送された記録紙の印字面を反転させて画
像形成工程へ搬送させることができるようになってい
る。
【0046】上記の画像形成装置は、感光体ドラム10
1の表面を帯電ローラ106により所定の電位に一様に
帯電させ、帯電した感光体ドラム101の表面に、半導
体レーザ102から発射されるとともに、回転多面鏡1
03で反射されたレーザービーム105により感光体ド
ラム101上を走査して、感光体ドラム101の表面に
静電潜像を形成させる。感光体ドラム101上に形成さ
れた静電潜像は、現像機107のトナーにより現像され
てトナー画像となる。感光体ドラム101上のトナー画
像は、感光体ドラム101の回転により転写ローラ10
8方向に搬送され、所定のタイミングで感光体ドラム1
01と転写ローラ108との間に搬送されたコピー用紙
などの記録紙に転写ローラ108により転写される。
【0047】トナー画像が転写された記録紙は、定着ロ
ーラ109方向に搬送され、記録紙が定着ローラ109
に通されることにより、記録紙上のトナー画像が加圧お
よび加熱されて記録紙上に溶融定着させられ、装置外に
排紙される。なお、両面印刷の指示がされている場合
は、定着ローラ109により画像が定着されて印字され
た用紙の搬送先が、着脱可能な両面ユニットへの搬送と
なるようにフラッパ121が切り換えられることによ
り、記録紙が両面ユニットへ搬送されて両面コピーが行
われる。
【0048】上記の各機構部や画像形成プロセスを制御
するため、画像形成装置内にはCPU200が設けられ
ている。図2に、駆動制御ユニットの制御系の回路構成
のブロック図を示す。図2において、図示を省略したホ
ストコンピュータ等の外部機器から送られる画像コード
データをプリンタの印字に必要なビットデータに展開す
ると共に、プリンタ内部情報を読み取りそれを表示する
ためのプリンタコントローラ211が設けられている。
【0049】プリンタエンジンの各部をプリンタコント
ローラ211の指示に従って動作制御すると共に、プリ
ンタコントローラ211へプリンタ内部情報を報知する
ためのプリンタエンジン制御部212がプリンタコント
ローラ211に接続されている。
【0050】プリンタエンジン制御部212には、プリ
ンタエンジン制御部212の指示に従って記録用紙搬送
のためのモータやカセット給送ローラ100等の駆動/
停止を行う用紙搬送制御部203、帯電・現像・転写等
各工程における各高圧の出力制御をプリンタエンジン制
御部212の指示にしたがって行う高圧制御部204、
スキャナモータ104の駆動/停止やレーザービームの
点灯をプリンタエンジン制御部212の指示にしたがっ
て制御する光学系制御部205、定着ローラの温度をプ
リンタエンジン制御部212の指定した温度に調節する
ための温調手段として定着温度制御部207等が接続さ
れて駆動制御ユニットが構成されている。定着温度制御
部207は、定着ローラ108に設けられたヒータに接
続されてヒータのオン・オフを制御できるようになって
おり、ヒータのオン・オフにより定着ローラ108の表
面温度を制御できるようになっている。
【0051】プリンタエンジン制御部212内には、転
写バイアス駆動回路300で転写電流値を電圧値に変換
して送信された信号を所定間隔でサンプリングし、サン
プリング結果を演算することにより転写電流値を検出で
きる電流検出手段213が設けられている。また、1つ
または2つ以上の基準値と比較部を有する判定手段とし
て判定部214が設けられており、判定部214と上記
の電流検出手段213とが電気的に接続されて、電流検
出手段213での検出結果が判定部214に送信できる
ようになっている。
【0052】判定部214では、電流検出手段213で
の検出結果を受信すると、判定部214に設定された基
準値と、転写電流値のサンプリングの結果である電流検
出手段213からの検出結果とを比較することにより記
録媒体が重なって搬送される重送であるかどうかを判定
できるようになっており、判定部214の判定結果に応
じて用紙搬送制御部203、定着温度制御部207や後
記する着脱可能なオプションカセット制御部208、着
脱可能な両面ユニット制御部209、着脱可能な封筒フ
ィーダ制御部210等へ所定の指令を出すことができる
ようになっている。なお、電流検出手段213や判定部
214は、駆動制御ユニット内に設ける代りに、駆動制
御ユニット外の任意位置に設けるようにしてもよく、そ
の場合は、判定部と駆動制御ユニットのプリンタエンジ
ン制御部とを電気的に接続して、判定部での判定結果を
プリンタエンジン制御部に送信できるようにする。
【0053】また、プリンタエンジン制御部212に
は、着脱可能なオプションカセット制御部208、着脱
可能な両面ユニット制御部209、着脱可能な封筒フィ
ーダ制御部210等が接続されている。オプションカセ
ット制御部208は、プリンタエンジン制御202の指
示によりオプションカセットの駆動系の駆動/停止を行
うことができるとともに、オプションカセットの紙有無
状態、紙サイズ情報をプリンタエンジン制御部212に
報知できるようになっている。また、着脱可能な両面ユ
ニット制御部209は、プリンタエンジン制御部212
の指示にしたがって、用紙の反転および再給送動作を行
うと同時に、その動作状態をエンジン制御部212に報
知することができるようになっている。さらに、着脱可
能な封筒フィーダ制御部210は、プリンタエンジン制
御部212の指示により駆動系の駆動/停止を行うとと
もに、紙有無状態をプリンタエンジン制御部212に報
知することができるようになっている。
【0054】図3に示すように、定着ローラ108に所
定の定着バイアスを印加できるとともに、転写電流値を
電圧値に変換してCPU200に送信できる転写バイア
ス駆動回路300は、例えば、電流制御回路であるPW
M回路301、D/A変圧器(LPE)302、増幅器
302、スイッチング回路304、トランス305、モ
ニタ回路306、A/D変換器307から構成されてい
る。また、A/D変換機307の出力側が、CPU20
0のプリンタエンジン制御部212内に設けられた電流
検出手段213に電気的に接続されて、転写電流値のフ
ィードバック信号を電流検出手段213に送信できるよ
うになっている。
【0055】つまり、PWM回路301はA/D変換器
307からのフィードバック信号に応じた所定の電圧V
をコンデンサ309にチャージし、電圧Vをスイッチン
グ回路304でスイッチングし、スイッチング回路30
4の動作に応じて、トランス305が駆動し、転写電圧
が出力され転写電流が転写ローラ108に印加される。
転写電流が転写ローラ108に印加されると、転写ロー
ラ108に流れる電流をモニタ回路306で電圧信号に
変換する。
【0056】モニタ回路306で電圧値として取り出さ
れた転写電流値は、A/D変換器307でフィードバッ
ク信号となる。電流制御回路301は、上記のフィード
バック信号をモニタしながら、フィードバック信号が規
定量に達するまでPWM回路301から出力されるPW
M信号のレベルを上げていくようにして転写バイアスの
駆動をおこなうことができるようになっている。また、
転写バイアス駆動回路300は、A/D変換器307か
らのフィードバック信号をCPU200の電流検出手段
213に送信できるようになっている。
【0057】上記の転写バイアス駆動回路300による
転写バイアスのシーケンスは、まず、前回転時に、プリ
ントバイアス値の算出を行う初期PTVCを実行する。
初期PTCVを開始し、転写ローラに転写バイアスを印
加する。そのとき、転写バイアス駆動回路300のフィ
ードバック信号による転写電流値が所望の値より低い場
合には、PWM回路301から出力されるPWM信号の
レベルを1ステップ上げて転写電流値を測定する。そし
て、フィードバック信号による転写電流値が所望の値に
なるまでPWM信号のレベルを上げるようにし、フィー
ドバック信号による転写電流値が所望の値になったとき
のPWM回路301から出力されていたPWM信号を、
初期PTCVのPWM信号値としてCPU200に設定
する。
【0058】転写バイアス駆動回路300のフィードバ
ック信号による転写電流値が所望の値より高い場合に
は、PWM回路301から出力されるPWM信号のレベ
ルを1ステップ下げて転写電流値を測定し、フィードバ
ック信号による転写電流値が所望の値になるまでPWM
信号のレベルを下げる。フィードバック信号による転写
電流値が所望の値になったときのPWM回路301から
出力されていたPWM信号を、初期PTCVのPWM信
号値としてCPU200に設定する。
【0059】また、初期PTCVを開始時の転写電流値
が所望の値になっていれば、その時にPWM回路301
から出力されていたPWM信号を、初期PTCVのPW
M信号値としてCPU200に設定する。転写電流値が
所望の値になった場合に発生する電圧をV0とする。そ
して、PTVC動作終了時のPWM信号値に応じて、転
写材に印加するプリントバイアス値V1を算出する。
【0060】実際に画像形成時の転写工程においては、
プリント時以外の紙無し時である紙間においてはCPU
200上に設定した、初期PTCVのPWM信号値に応
じた電圧値V0を、プリント時にはバイアス値V1を印
加することにより、感光体ドラム101上のトナー画像
を記録用紙の上に転写できるようになっているととも
に、転写時のフィードバック信号をCPU200の電流
検出手段213に送信できるようになっている。
【0061】本実施形態の画像形成装置は、上記の転写
工程において、記録用紙が複数枚同時に搬送されてしま
う重送を検知できるようにした。すなわち、記録用紙が
1枚だけ搬送されてきた場合に転写バイアスを印加した
ときと、記録用紙が重送されてきた場合に転写バイアス
を印加したときとでは、転写電流値のフィードバック信
号に違いがあることを検出する。
【0062】具体的には、転写バイアス駆動回路のモニ
タ回路にて電圧信号に変換された転写電流値が、バッフ
ァ、A/D変換機を介して、画像形成装置のCPU20
0に設けられたA/Dポートへ電圧値Vtとして入力さ
れ、A/Dポートに入力された電位Vt値をもとに電流
検出手段213でサンプリングするとともに、サンプリ
ングにより電流値を算出し、電流値の検出結果を用いて
判定部214で重送かどうかが判断される。そして、重
送か否かの判定結果により、搬送手段や温調手段に所定
の動作を行わせることができるようにした。
【0063】以下に、本実施形態における、印字用紙の
厚さを検出するための転写電流の検出方法について記載
する。図4に、本実施形態の制御シーケンスを示すフロ
ーチャートを示す。
【0064】図4に示すように、S101において、プ
リンタエンジン制御部212でプリンタコントローラ2
11からの印字指示を検出する。印字指示を検出した時
は、S102にてメインモータの駆動を開始する。検出
しない場合はループして、印字指令を待つ。メインモー
タを駆動したら、S103にてメインモータが所定回転
数に達したかどうかを検出し、所定回転数に達するまで
ループする。
【0065】メインモータが所定回転数に達した時点
で、S104においてスキャナモータの駆動を開始し、
S105aにて、帯電・現像・転写の各高圧出力を所定
のシーケンスにて立ち上げ、S105bにて、定着ロー
ラの温調制御を開始する。そして、S106にて印字条
件の成立を確認する。印字条件は、スキャナモータが規
定の回転数で安定して回転していること、各高圧出力が
立ち上がり、転写PTVC制御を終了していること、定
着ローラの温調温度が所定温度にて温調されて定着ロー
ラ108の表面温度が所定値にあることの全てが成立し
ていることである。
【0066】S106にて印字条件が成立した時点で5
07にて、 例えば、手差し給送口の給送ローラ111
を駆動し、手差し給送口から記録紙の給送を開始する。
その後、S108にて、トップセンサ108により給送
した紙先端の検出を行い、検出したら次のステップへ進
み、検出しない場合は検出するまでループする。トップ
センサ108が紙先端を検出したら、S109にて、転
写高圧出力にプリントバイアスVtの印加を開始すると
ともに、S110にて、厚さを検出する為の転写電流検
出カウンタをクリアする。
【0067】転写高圧出力にプリントバイアスVtの印
加を開始後、S111にて、所定のタイミングで転写電
流値をサンプリングし、その都度、S112にて、転写
電流カウンタをインクリメントする。その後、S113
にて、カウンタ値が所定値になるまで、所定回数転写電
流をサンプリングする。
【0068】ここで、本実施形態では、転写ローラの周
方向の抵抗値むらを考慮し、転写ローラの1周分、もし
くはその整数倍である2周以上についてサンプリングす
るとともに転写ローラの周方向の2個所以上の複数ポイ
ントについてサンプリングする。
【0069】なお、本実施形態では、最低でも転写ロー
ラ1周分において転写ローラの周方向の複数のポイント
で転写電流のサンプリングを行うようにしているが、周
方向の抵抗値むらが無視できるレベルであれば、サンプ
リング回数は1回、あるいは1周未満にしても問題な
い。また、2周以上においてサンプリングする場合は、
転写ローラの周方向の同一箇所でサンプリングを行うよ
うにしてもかまわない。
【0070】サンプリング終了後、S114にて、CP
U200内の電流検出手段213においてサンプリング
した転写電流値の平均値を求め、紙通紙中の転写ローラ
に流れる電流値を算出する。なお、転写電流値の算出を
平均値にて行ったが、最小値、最大値や四則演算などを
行うことによって求めるようにしてもよい。
【0071】電流検出手段213にて算出した転写電流
値が検出結果として判定部214へ送信され、検出結果
があらかじめ決められたしきい値に達していない場合
は、重送と判断し、カセット給送ローラ100等の搬送
手段や定着温度制御部207に所定の作動信号を送信し
て、重送時の所定の処理を行わせるようにする。
【0072】図5と図6により、本実施形態における上
記の判定部214での重送か否かの判定方法を説明す
る。図5は、CPU200の判定部214が重送と判断
するしきい値Vthを紙種類に応じて変更する場合を説
明するためのフローチャートである。図6は、紙種とし
きい値Vth値の対応表である。なお、ここでは、重送
されたときのヒータへの負担が大きい封筒の重送を検知
する場合の例について説明する。
【0073】本実施形態では、図4のS114にて算出
した、転写電流値を電圧値に変換した信号をCPU20
0により平均化した値を電位Vtとすると、判定部21
4にて、電位Vtとあらかじめ決められたしきい値Vt
hとを比較することにより、VtがVthより小さくな
った場合には、重送と検知して所定の処理を行うように
した。ここで、画像形成装置に使用される紙種は、A
4,B5,LETTER等の定型紙と、封筒等のユニバ
ーサル紙である不定型紙の2つに大別できる。
【0074】なかでも、封筒は定型紙に比べ一般に厚い
ため、封筒が重送した場合と定型紙の重送とで転写電流
は大きく異なってくる。したがって、CPUが重送と検
知するしきい値Vthを、定型紙と封筒とで変更するこ
とで封筒重送検知の精度を高めることができるので、図
6に示すように、定型紙におけるしきい値をVthaと
し、不定型紙である封筒におけるしきい値をVthbと
し、あらかじめ判定部214に設定しておくようにす
る。なお、各しきい値は、使用環境などを考慮してあら
かじめ決めておくようにしてもよいし、実際に使用され
るであろうコピー用紙や封筒などをを用いて、あらかじ
め実験などにより求め、使用環境などを考慮して補正し
ておくようにしてもよい。
【0075】図5に示すように、判定部214での重送
か否かの判定は、S201にて、まず判定部214で使
用するしきい値Vthに、定型紙のしきい値であるVt
haを代入しておく。そして、ホストコンピュータ等の
外部機器や、画像形成装置に設けられたオペレーション
パネルなどにより、これから印字する用紙が設定される
と、S202にて、エンジンコントローラではその情報
をもとに、A4,B5,LETTER、ユニバーサル紙
サイズを識別し、A4,B5,LETTERの定型紙で
ある場合には、S204へ進む。また、ユニバーサル紙
(例えば、封筒)である場合には、S203へ進み、C
PU200の判定部214のしきい値Vthをユニバー
サル(封筒)用のしきい値Vthbに設定変更して、S
204へ進む。
【0076】ここで、CPUはあらかじめ決められたタ
イミングで重送を検出するために転写バイアスをモニタ
して電圧Vtを算出し、S204にて、判定部214に
よりVt値とVth値とを比較する。VtがVthを下
まわっていない場合は、記録用紙は1枚のみが搬送され
たと判断して、何もせずに終了する。また、VtがVt
hを下まわった場合に、S205にて、重送と判断して
認識する。
【0077】S205にて、重送と認識した場合には、
紙が定着ローラに達する前に、S206にて、定着温度
をプリント時の温調温度よりも低くし、定着ローラ内の
ヒータにかかる不要な熱ストレスを排除してヒータの信
頼性を向上させる。
【0078】なお、S206における重送判断後の処理
例として、 ・記録紙が定着ローラに達する前にヒータをOFFし、
ミスプリントとして紙を排出する ・定着器に達する前に紙搬送を停止し、ジャムとする ・連続プリント時には、通常よりも紙の搬送間隔を広く
する 等の処理を行うようにCPU200から搬送手段や定着
温度制御部207に所定の作動信号を送信するようにす
ることもできる。
【0079】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態を図7と図8により説明する。本実施形態は、上記の
第1の実施形態において、重送を検出する際のしきい値
Vthを搬送される記録紙が定型紙であるか不定型紙で
あるかによって変更していたが、これに替えて、記録紙
が搬出された場所によりしきい値Vthを変更するよう
にしたものである。なお、あらかじめ判定部に設定され
るしきい値以外の、各部材等については第1の実施形態
と同様である。
【0080】図7は、エンジンコントローラのCPUが
重送と判断するしきい値Vthを、指定された給送口に
応じて変更する場合のフローチャートである。図8は、
各給送口としきい値Vth値の対応表である。本実施例
においても、封筒の重送を検知する場合の例について説
明する。
【0081】画像形成装置に使用される紙種は、A4,
B5,LETTER等の定型紙と、封筒等の不定型紙の
2つに大別できる。なかでも、封筒は定型紙に比べ一般
に厚いため、封筒が重送した場合と定型紙の重送とで転
写電流は異なってくる。
【0082】そこで、本実施形態では、給送口が封筒フ
ィーダと指定された場合に、CPUが重送と検知するし
きい値Vthを、封筒用に設定されたしきい値に変更す
ることで封筒重送検知の精度を高めることができるよう
にした。つまり、図8に示すように、定型紙を給送する
カセットと手差し給紙口については、同じしきい値Vt
hcを設定し、封筒フィーダからの給送については、し
きい値Vthdを設定し、CPU200の判定部214
に格納した。これらのしきい値Vthc,Vthdは使
用環境などを考慮してあらかじめ決めておく。
【0083】図7に示すように、判定部214での重送
か否かの判定は、まず始めに、S301にて、しきい値
Vthに定型紙を給送するカセットや手差し給紙口の場
合のしきい値であるVthcを代入しておく。そして、
S302にて、画像形成時に、定着ローラに搬送される
記録紙が、両面ユニットから給紙されたものかどうかを
チェックする。両面ユニットからの給紙であれば重送さ
れていることはないので、重送か否かの判定は行わずに
処理を終了する。これは、両面ユニットからの再給送時
には、誤検知を防ぐ意味でも不要な重送検知は行わない
ようにするためである。
【0084】S302にて両面ユニットからの給紙でな
い場合は、S303にて、封筒フィーダからの給紙であ
るかどうかかがチェックされる。封筒フィーダからの給
紙である場合には、S304にて、Vthに封筒を給送
した場合異のしきい値であるVthdを代入してVth
を変更し、S305へ進む。また、封筒フィーダからの
給紙でない場合には、給紙されたのが定型紙であると判
断してS305へ進む。封筒フィーダからの給紙かどう
かの判断は、ホストコンピュータ等の外部機器や、画像
形成装置に設けられたオペレーションパネルなどによ
り、給送口が設定されることを判断基準としてもよい
し、画像形成装置内に設けられた各種種センサにより検
知するようにしてもよい。
【0085】判定部214内のしきい値Vthが決定さ
れたら、S305にて、CPU200でモニタされてい
る重送を検出する電圧Vtとしきい値Vthを比較す
る。比較した結果が、Vt値がVth値を下回っていな
い場合は、搬送された記録紙は1枚であると判断して、
何もせずに終了する。
【0086】また、比較した結果が、Vt値がVth値
を下まわった場合は、S306にて、重送と認識する。
重送と判断した場合には、S307にて、紙が定着器に
達する前に、定着温度をプリント時の温調温度よりも低
くし、定着器内のヒータにかかる不要な熱ストレスを排
除し、ヒータの信頼性を向上させる。
【0087】なお、S306における重送判断後の処理
例として、 ・記録紙が定着ローラに達する前にヒータをOFFし、
ミスプリントとして紙を排出する ・定着器に達する前に紙搬送を停止し、ジャムとする ・連続プリント時には、通常よりも紙の搬送間隔を広く
する 等の処理を行うようにCPU200から搬送手段や定着
温度制御部207に所定の作動信号を送信するようにす
ることもできる。
【0088】このように、記録紙が搬送された給送口に
より、重送判定のしきい値を変更することにより、自動
的に重送判定のしきい値が決定されるので、印刷に使用
している用紙を意識することなく精度の高い重送判定を
行うことができる。
【0089】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態を図9と図10により説明する。本実施形態は、上記
の第1の実施形態において、重送を検出する際のしきい
値Vthを搬送される記録紙が定型紙であるか不定型紙
であるかによって変更していたが、これに替えて、感光
体と転写ローラが接しているときの転写電流の検出値に
応じてしきい値を変更することを特徴とする。なお、あ
らかじめ判定部に設定されるしきい値以外の、各部材等
については第1の実施形態と同様である。
【0090】図9は、エンジンコントローラのCPUが
重送と判断するしきい値Vthを、初期PTVCのPW
M値に応じて変更する場合のフローチャートである。図
10は、初期PTVCのPWM値に応じたVth値の対
応表である。
【0091】PTVC制御は、感光体ドラムに対して一
定の電流を流すことにより、転写ローラの抵抗値差、抵
抗変化に対応して最適なプリントバイアスを決定する制
御である。つまり、プリントバイアス値は転写ローラの
負荷に応じて変化する。このことは、プリントバイアス
印加時に、同じインピーダンスの用紙に対して、転写ロ
ーラのインピーダンスの違いで転写電流値が異なること
を意味する。よって、転写ローラのインピーダンスの違
いにより重送時の転写電流値が異なるため、重送と検出
するしきい値を転写ローラのインピーダンスによって変
化させる必要がある。
【0092】本実施形態においては、感光体と転写ロー
ラが接しているときの転写電流の検出値に、初期PTV
CのPWM信号値を用いて、PWM信号値に応じたしき
い値を設けるようにした。具体的には、CPUに、図1
0に示すように、重送と認識するしきい値Vthとし
て、PWM値が所定値α未満の場合のVtheと、PW
M値がα以上の場合のVthfとを設けるようにした。
【0093】図9に示すように、判定部214での重送
か否かの判定は、始めに、S401にて、しきい値Vt
hとして一つの値Vtheが設定される。前回転時、一
連のPTVC動作が終了した時点で、プリントバイアス
時のPWM信号の値が算出される。この算出された値に
基づき、初期に設定されたしきい値Vtheが最適の値
であるか否かの判定を行う。判定は、S402にて、P
WM信号値が、ある任意の値α未満であるか、α以上で
あるかによって行なわれる。
【0094】PWM信号値がα未満であった場合には、
しきい値Vthに設定したVtheが適切な値であった
と判断して、そのまま、VtheをVthとする。ま
た、PWM信号値がα以上であった場合には、しきい値
VthをVthfに設定変更する。
【0095】次に、プリントバイアス時に流れる転写電
流値をモニタ回路にて電圧に変換しVtを算出する。S
404にて、算出したVtの値がしきい値Vthより低
いか否かの判定を行い、その判定に基づき重送か否かの
検出を行う。VtがVthを下回っていない場合は、重
送でないと判定して、何もせずに終了する。
【0096】VtがVthを下回った場合は、S405
にて、重送と判断し、重送と判定された複数の紙が定着
器に達する前に、S406にて、定着温度をプリント時
の温調温度よりも低くし、定着器内のヒータにかかる不
要な熱ストレスを排除し、ヒータにの信頼性を向上させ
る。
【0097】なお、S406における重送判断後の処理
例として、 ・記録紙が定着ローラに達する前にヒータをOFFし、
ミスプリントとして紙を排出する ・定着器に達する前に紙搬送を停止し、ジャムとする ・連続プリント時には、通常よりも紙の搬送間隔を広く
する 等の処理を行うようにCPU200から搬送手段や定着
温度制御部207に所定の作動信号を送信するようにす
ることもできる。
【0098】本実施形態により、転写ローラのインピー
ダンスにより転写電流値が変化して、重送判定にミスが
生じることを防止することができ、より正確な重送判定
を行うことができる。なお、本実施形態の感光体と転写
ローラが接しているときの転写電流の検出値に応じてし
きい値を変更することは、上記の各実施形態に用いられ
ている、記録紙の種類に応じてしきい値を変更すること
や、給紙口に応じてしきい値を変更することと合わせて
行うようにしてもよい。
【0099】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態を図11と図12により説明する。本実施形態は、上
記の第1の実施形態において、重送を検出する際のしき
い値Vthを搬送される記録紙が定型紙であるか不定型
紙であるかによって変更していたが、これに替えて、記
録紙の搬送速度に応じてしきい値を変更することを特徴
とする。なお、あらかじめ判定部に設定されるしきい値
以外の、各部材等については第1の実施形態と同様であ
る。
【0100】図11は、エンジンコントローラのCPU
が重送と判断するしきい値Vthを、記録紙の搬送速度
に応じて変更する場合のフローチャートである。図12
は、記録紙の搬送速度に応じたVth値の対応表であ
る。
【0101】PTVC制御は感光体ドラムに対して一定
の電流を流すことにより、転写ローラの抵抗値差、抵抗
変化に対応して最適なプリントバイアスを決定する制御
である。転写ローラの抵抗値は回転速度に応じて変化す
る。つまり、プリントバイアス値は搬送速度に応じて変
化する。このことは、プリントバイアス印加時に、同じ
インピーダンスの用紙に対して、搬送速度の違いで転写
電流値が異なってしまうことを意味する。よって、搬送
速度の違いにより重送時の転写電流値が変化するので、
搬送速度に合わせて重送と検出するしきい値を変化させ
る必要がある。
【0102】本実施形態においては、CPUに、図12
に示すように重送と認識するしきい値Vthを、記録紙
の搬送速度が所定値β以上の場合のVthgと、搬送速
度がβ未満の場合のVthhとを設けるようにした。な
お、複数の搬送速度を有する場合には、各搬送速度に応
じたしきい値を搬送速度毎に設けるようにして、搬送速
度毎に重送判定のしきい値を変更するようにして精度の
高い重送検知を行うようにしてもよい。
【0103】図11に示すように、判定部214での重
送か否かの判定は、始めに、S501にて、しきい値V
thとして一つの値Vthgが設定される。前回転時、
搬送速度が指定された時点で、初期PTVCによりプリ
ントバイアス時のPWM信号の値が算出される。この算
出された値に基づき、初期に設定されたしきい値Vth
gが最適の値であるか否かの判定を行う。判定は、S5
02にて、搬送速度が、ある任意の値β未満であるか、
β以上であるかによって行なわれる。
【0104】搬送速度がβppm未満であった場合に
は、しきい値Vthに設定したVthgが適切な値であ
ったと判断して、そのまま、VthgをVthとする。
また、搬送速度がβppm以上であった場合には、しき
い値VthをVthhに設定変更する。
【0105】次に、プリントバイアス時に流れる転写電
流値をモニタ回路にて電圧に変換しVtを算出する。S
504にて、算出したVtの値がしきい値Vthより低
いか否かの判定を行い、その判定に基づき重送か否かの
検出を行う。VtがVthを下回っていない場合は、重
送でないと判定して、何もせずに終了する。
【0106】VtがVthを下回った場合は、S505
にて、重送と判断し、重送と判定された複数の紙が定着
器に達する前に、S506にて、定着温度をプリント時
の温調温度よりも低くし、定着器内のヒータにかかる不
要な熱ストレスを排除し、ヒータにの信頼性を向上させ
る。
【0107】なお、S506における重送判断後の処理
例として、 ・記録紙が定着ローラに達する前にヒータをOFFし、
ミスプリントとして紙を排出する ・定着器に達する前に紙搬送を停止し、ジャムとする ・連続プリント時には、通常よりも紙の搬送間隔を広く
する 等の処理を行うようにCPU200から搬送手段や定着
温度制御部207に所定の作動信号を送信するようにす
ることもできる。
【0108】本実施形態により、搬送速度の違いにより
転写電流値が変化して、重送判定にミスが生じることを
防止することができ、より正確な重送判定を行うことが
できる。なお、本実施形態の搬送速度に応じてしきい値
を変更することは、上記の各実施形態に用いられてい
る、記録紙の種類に応じてしきい値を変更することや、
給紙口に応じてしきい値を変更することと合わせて行う
ようにしてもよい。
【0109】(第5の実施形態)本発明の第5の実施形
態を図13により説明する。本実施形態では、第1の実
施形態において、転写ローラの1周分、もしくは2周以
上についてサンプリングするとともに転写ローラの周方
向の2個所以上の複数ポイントについて転写電流を検出
するようにしているが、これに替えて、記録紙の先端お
よび後端の所定領域を除いた部分が、記録紙が感光体と
転写手段との間に存在するときに転写電流を検出するよ
うにして、転写電流の誤検知を防止するようにしたもの
である。なお、転写電流のサンプリングのタイミングの
ほかは、第1の実施形態と同様の構成である。
【0110】図13に、本実施形態の制御シーケンスを
示すフローチャートを示す。なお、図13の、S601
〜609の各ステップについては、第1の実施形態で説
明したS101〜S109と同じ制御を行うので詳しい
説明は省略する。
【0111】S609にて転写高圧出力にプリントバイ
アスVtの印加を開始した後、S610にて、所定時間
経過するのを待つ。これは、紙が転写ローラ108と感
光体ドラム101とで形成されるニップに突入した際に
発生する、転写電流のアンダーシュートによる転写電流
の誤検知を防止する為である。
【0112】所定時間経過(アンダーシュートが収まっ
た)後、S611にて、転写ローラ108に流れる転写
電流をサンプリングする。サンプリング開始後、S61
2にて、紙先端が定着ローラ109に突入するまでの所
定時間が経過したかどうかを判断する。
【0113】経過した場合はサンプリングを終了し、S
614にて、サンプリング結果から第1の実施形態と同
様にして転写電流値を算出する。すなわち、サンプリン
グ終了後、CPU200内の電流検出手段213におい
て、サンプリングした転写電流値を変換した電圧値の平
均値を求め、紙通紙中の転写ローラに流れる電流値を算
出する。
【0114】S612で所定時間が経過していない場合
は、S613にて、トップセンサが紙の後端を検出して
いるか否かを判断する。検出している場合はS614へ
進み、サンプリング結果から第1の実施形態と同様にし
て、CPU200内の電流検出手段213においてサン
プリングした転写電流値の平均値を求め、紙通紙中の転
写ローラに流れる電流値を算出する。検出していない場
合は、S611へ戻って、再度サンプリングを行う。こ
こで、S613の条件を設定したのは、紙後端が転写ロ
ーラを抜ける時に発生するオーバーシュートの影響を無
くすためである。
【0115】電流検出手段213にて転写電流値を算出
した後は、判定部214により、第1の実施形態に記載
された、転写電流による電圧とあらかじめ決められたし
きい値とを比較して重送か否かを判定するシーケンスを
実行し、カセット給送ローラ100等の搬送手段や定着
温度制御部207に所定の作動信号を送信して、重送時
の所定の処理を行わせるようにする。なお、第2の実施
形態から第4に実施形態に記載された重送判定のシーケ
ンスを行うようにしてもかまわない。
【0116】以上のように、本実施形態では、紙が転写
ローラ108と感光体ドラム101のニップ部に紙先端
が突入する時に発生する転写電流のアンダーシュート、
紙後端が抜ける時に発生するオーバ−シュートをさけて
転写電流をサンプリングすることにより、転写電流の検
出精度を向上させることができる。
【0117】(第6の実施形態)本発明の第6の実施形
態を図14により説明する。本実施形態では、第1の実
施形態において、転写ローラの1周分、もしくは2周以
上についてサンプリングするとともに転写ローラの周方
向の2個所以上の複数ポイントについて転写電流を検出
して重送か否かを判定するようにしているが、これに替
えて、紙の非通紙時と通紙時の転写電流の差により重送
か否かを判定するようにして、精度よく重送の判定を行
うことができるようにしたものである。なお、紙の非通
紙時と通紙時の転写電流の差により重送か否かを判定す
るほかは、第1の実施形態と同様の構成である。
【0118】図14に、本実施形態の制御シーケンスを
示すフローチャートを示す。なお、図14の、S701
〜709の各ステップについては、第1の実施形態で説
明したS101〜S109と同じ制御を行うので詳しい
説明は省略する。
【0119】S709にて転写高圧出力にプリントバイ
アスVtの印加を開始した後、S710にて、転写電流
をサンプリングする。サンプリングを開始してから、S
711にて、所定時間が経過したかどうかを判定する。
所定時間が経過していなければ、S710に戻ってサン
プリングを継続し、所定時間が経過してれば、サンプリ
ングを終了してS712に進む。このときの所定時間
は、紙の先端が転写ローラ108と感光体ドラム101
のニップ部に突入するまでとし、これにより、ニップ部
に紙が通過していない、非通紙時の転写電流をサンプリ
ングすることができる。そして、S712にて、サンプ
リングによる転写電流値の平均を取るなどして非通紙時
に流れる電流値を算出する。
【0120】その後、S713にて、転写電流のサンプ
リングを行う。S714にて、所定時間が経過したかが
判断され、所定時間が経過していなければ、S713に
戻ってサンプリングを継続し、所定時間が経過してれ
ば、サンプリングを終了してS715に進む。このとき
の所定時間は、トップセンサが紙の後端を検出するまで
とし、これにより、ニップ部に紙が通過している、通紙
時の転写電流をサンプリングすることができる。そし
て、S715にて、サンプリングによる転写電流値の平
均を取るなどして通紙時に流れる電流値を算出する。
【0121】S716にて、S712で算出した非通紙
時の転写電流値と、S715で算出した通紙時の転写電
流値を比較し、両者の値の差分が所定量以上である場合
は、紙が重送されたと判断する。なお、S712とS7
15での転写電流値の算出は、第1の実施形態と同様に
サンプリングした転写電流値の平均等の方法で求めるよ
うにする。また、S712で算出した非通紙時の転写電
流値と、S715で算出した通紙時の転写電流値とを四
則演算することにより検出結果を求め、その値が所定量
を超えた場合に重送であると判断するようにしてもよ
い。
【0122】重送と判断された場合は、重送と判定され
た複数の紙が定着器に達する前に、定着温度をプリント
時の温調温度よりも低くし、定着器内のヒータにかかる
不要な熱ストレスを排除し、ヒータにの信頼性を向上さ
せる。
【0123】なお、S716における重送判断後の処理
例として、 ・記録紙が定着ローラに達する前にヒータをOFFし、
ミスプリントとして紙を排出する ・定着器に達する前に紙搬送を停止し、ジャムとする ・連続プリント時には、通常よりも紙の搬送間隔を広く
する 等の処理を行うようにCPU200から搬送手段や定着
温度制御部207に所定の作動信号を送信するようにす
ることもできる。
【0124】以上述べたように、本実施形態では、重送
の検出を、紙の非通紙時と通紙時の転写電流の差分によ
って検出することにより、トランスのバラツキや転写ロ
ーラの周方向の抵抗値むらに影響されることなく精度の
よい検出を行うことができる。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、本出願にかかる第
1の発明によれば、電流検出手段により転写手段に印加
されるバイアスの転写電流が検出され、電流検出手段の
検出結果が、判定手段に設定された1つまたは2つ以上
の基準値と比較されることにより、転写手段に搬送され
てきた記録媒体が重送であるか否かが判定され、判定手
段の判定結果に基づいて、駆動制御ユニットから記録媒
体の搬送手段もしくは定着手段の温調手段の両方または
一方に対して制御信号が送信されて、重送時に生じる定
着手段への熱ストレスを防止することができる。
【0126】また、本出願にかかる第2の発明によれ
ば、判定手段による重送であるとの判定結果に基づき、
搬送手段もしくは温調手段の一方または両方に対して制
御信号が送信され、記録媒体の搬送を停止させたり、記
録媒体の搬送タイミングを変更したり、定着手段の加熱
をOFFにしたり、定着手段の目標温度を変更したりす
ることにより、重送時に生じる定着手段への熱ストレス
を防止することができる。
【0127】また、本出願にかかる第3の発明によれ
ば、転写手段に転写ローラを用いている場合、記録媒体
が感光体と転写ローラとの間に存在するときに、転写ロ
ーラの周方向の2個所以上の位置で電流検出手段により
転写電流を検出し、各検出値を演算することにより検出
結果とすることで、より正確な検出結果を得ることがで
きる。
【0128】また、本出願にかかる第4の発明によれ
ば、転写手段に転写ローラを用いている場合、記録媒体
が感光体と転写ローラとの間に存在するときに、転写ロ
ーラの1周もしくは2周以上の回転において周方向の所
定位置で電流検出手段により転写電流を複数検出し、各
検出値を演算することにより検出結果とすることで、よ
り正確な検出結果を得ることができる。
【0129】また、本出願にかかる第5の発明によれ
ば、記録媒体の先端及び後端の所定領域を除いた部分が
感光体と転写手段との間に存在するときの転写電流を電
流検出手段により検出して、その検出値により検出結果
を求めることで、記録媒体が感光体と転写手段との間に
突入するときや排出されるときにおきる転写電流の誤検
知が防止されて、より正確な検出結果を得ることができ
る。
【0130】また、本出願にかかる第6の発明によれ
ば、給送される記録媒体の種類に応じた基準値により重
送であるかどうかを判定することにより、記録媒体の種
類の違いによる重送判定のミスが防止されて、より的確
な重送判断を行うことができる。
【0131】また、本出願にかかる第7の発明によれ
ば、画像形成装置が2つ以上の給送口を有し、各給送口
から種類の異なる記録媒体を給送するようになっている
場合に、給送口から給送される記録媒体に応じた複数の
基準値を判定手段に設けるとともに、給送に用いられる
給送口に応じた基準値により重送であるかどうかの判定
を行うことにより、容易に記録媒体の種類の違いによる
重送判定のミスが防止されて、より的確な重送判断を行
うことができる。
【0132】また、本出願にかかる第8の発明によれ
ば、転写手段に転写ローラを用いた場合に、感光体と転
写ローラが接しているときの転写電流の検出値に応じて
複数の基準値を判定手段に設定することにより、転写ロ
ーラの抵抗値差による転写電流の変化によって重送判定
の間違いが防止され、より的確な重送判断を行うことが
できる。
【0133】また、本出願にかかる第9の発明によれ
ば、画像形成装置が記録媒体の搬送速度を2つ以上有し
ている場合に、記録媒体の搬送速度に応じて複数の基準
値を判定手段に設定することにより、搬送速度による重
送判定の間違いが防止され、より的確な重送判断を行う
ことができる。
【0134】また、本出願にかかる第10の発明によれ
ば、電流検出手段により、記録媒体が感光体と転写手段
の間に存在しないときの転写電流値である第1の検出値
と、記録媒体が感光体と転写手段の間に存在するときの
転写電流値である第2の検出値とを検出し、第1と第2
の検出値を演算することにより検出結果を求め、判定手
段により、電流検出手段の検出結果が所定の基準値を超
えた場合に重送と判定することにより、トランスのバラ
ツキや、転写手段に転写ローラを用いた場合の周方向の
抵抗値むらに影響されることなく精度のよい重送の判定
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の画像形成装置を示す概略構成
図である
【図2】駆動制御ユニットの制御系の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図3】転写バイアス駆動回路を示す回路図である。
【図4】第1の実施形態の転写電流値算出のシーケンス
を示すフローチャートである。
【図5】記録紙の種類に応じて重送判定を行う場合を示
すフローチャートである。
【図6】記録紙の種類としきい値Vthとの関係を示す
対応表である。
【図7】第2の実施形態の給送口の種類に応じて重送判
定を行う場合を示すフローチャートである。
【図8】給送口としきい値Vthとの関係を示す対応表
である。
【図9】第3の実施形態のPWM値に応じて重送判定を
行う場合を示すフローチャートである。
【図10】PWM値としきい値Vthとの関係を示す対
応表である。
【図11】第4の実施形態の記録紙の搬送速度に応じて
重送判定を行う場合を示すフローチャートである。
【図12】記録紙の搬送速度としきい値Vthとの関係
を示す対応表である。
【図13】第5の実施形態の転写電流値算出のシーケン
スを示すフローチャートである。
【図14】第6の実施形態の転写電流値算出のシーケン
スを示すフローチャートである。
【図15】従来の画像形成装置を示す概略構成図である
【図16】従来の駆動制御ユニットの制御系の回路構成
を示すブロック図である。
【図17】従来の転写バイアス駆動回路を示す回路図で
ある。
【図18】初期PTVCを実行する際のシーケンスを示
すフローチャートである。
【図19】転写ローラへバイアスを印加するタイミング
を示す概略説明図である。
【符号の説明】
101 感光体ドラム(感光体) 108 転写ローラ 200 CPU(駆動制御ユニット) 213 電流検出部(転写電流検出手段) 214 判定部(判定手段) 300 転写バイアス駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 悟 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体の表面に形成された静電潜像を現
    像剤で現像して可視像化し、可視像化された画像を転写
    手段に所定のバイアスを印加することにより記録媒体に
    転写し、記録媒体に転写された画像を定着手段により加
    熱および加圧することにより記録媒体に定着させる電子
    写真プロセスを用い、記録媒体を転写工程へ搬送する搬
    送手段と、記録媒体上の画像を定着させる定着手段の温
    度調節を行うことができる温調手段と、画像形成装置の
    各機構部材や所定のプロセスを制御できる駆動制御ユニ
    ットとを有する画像形成装置において、画像形成装置内
    に、転写手段に印加されるバイアスの転写電流を検出で
    きる電流検出手段が設けられるとともに、1つまたは2
    つ以上の基準値を有してそれら基準値と電流検出手段か
    らの検出結果とを比較することにより記録媒体が重なっ
    て搬送される重送であるかどうかを判定できる判定手段
    が設けられ、判定手段の判定結果に基づき、駆動制御ユ
    ニットから記録媒体の搬送手段もしくは定着手段の温調
    手段の両方または一方に対して制御信号を送信できるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 制御信号は、判定手段による重送である
    との判定結果に基づき、搬送手段もしくは温調手段の一
    方または両方に対して送信されて、搬送手段に対して送
    信された場合には記録媒体の搬送を停止させるか、また
    は、記録媒体の搬送タイミングを変更でき、温調手段に
    対して送信された場合には定着手段の加熱をOFFにで
    きるか、または、定着手段の目標温度を変更できること
    とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 転写手段には、転写ローラが用いられ、
    電流検出手段は、記録媒体が感光体と転写ローラとの間
    に存在するときに、転写ローラの周方向の2個所以上の
    位置で転写電流を検出し、各検出値を演算することによ
    り検出結果とすることとする請求項1または請求項2に
    記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 転写手段には、転写ローラが用いられ、
    電流検出手段は、記録媒体が感光体と転写ローラとの間
    に存在するときに、転写ローラの1周もしくは2周以上
    の回転において周方向の所定位置で転写電流を複数検出
    し、各検出値を演算することにより検出結果とすること
    とする請求項1から請求項3のうちいずれか1つに記載
    の画像形成装置
  5. 【請求項5】 電流検出手段は、記録媒体の先端及び後
    端の所定領域を除いた部分が感光体と転写手段との間に
    存在するときの転写電流を検出し、その検出値により検
    出結果を求めることとする請求項1から請求項4のうち
    いずれか1つに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 判定手段には、給送される記録媒体の種
    類に応じて基準値が設定され、給送される記録媒体に応
    じた基準値により重送であるかどうかが判定されること
    とする請求項1から請求項5のうちいずれか1つに記載
    の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 画像形成装置が2つ以上の給送口を有
    し、各給送口から種類の異なる記録媒体が給送されるよ
    うになっている場合に、給送口から給送される記録媒体
    に応じた複数の基準値が判定手段に設けられるととも
    に、給送に用いられる給送口に応じた基準値により重送
    であるかどうかの判定が行われることとする請求項1か
    ら請求項5のうちいずれか1つに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 転写手段に転写ローラが用いられている
    場合に、感光体と転写ローラが接しているときの転写電
    流の検出値に応じて複数の基準値が判定手段に設定され
    ることとする請求項1から請求項7のうちいずれか1つ
    に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 画像形成装置が記録媒体の搬送速度を2
    つ以上有している場合に、記録媒体の搬送速度に応じて
    複数の基準値が判定手段に設定されていることとする請
    求項1から請求項7のうちいずれか1つに記載の画像形
    成装置。
  10. 【請求項10】 電流検出手段は、記録媒体が感光体と
    転写手段の間に存在しないときの転写電流値である第1
    の検出値と、記録媒体が感光体と転写手段の間に存在す
    るときの転写電流値である第2の検出値とを検出し、第
    1と第2の検出値を演算することにより検出結果を求
    め、判定手段は、電流検出手段の検出結果が所定の基準
    値を超えた場合に重送と判定することとする請求項1ま
    たは請求項2に記載の画像形成装置。
JP9265123A 1997-09-12 1997-09-12 画像形成装置 Pending JPH1184956A (ja)

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