JPH1184642A - 乾式画像形成材料及び乾式画像形成方法 - Google Patents

乾式画像形成材料及び乾式画像形成方法

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JPH1184642A
JPH1184642A JP25750897A JP25750897A JPH1184642A JP H1184642 A JPH1184642 A JP H1184642A JP 25750897 A JP25750897 A JP 25750897A JP 25750897 A JP25750897 A JP 25750897A JP H1184642 A JPH1184642 A JP H1184642A
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JP
Japan
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image forming
dry image
microcapsules
layer
forming material
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JP25750897A
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English (en)
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Tetsuya Higuchi
徹也 樋口
Masao Suzuki
雅雄 鈴木
Takahiro Uchibori
孝博 内堀
Yoshitaka Sugimoto
佳孝 杉本
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Oriental Photo Industrial Co Ltd
Original Assignee
Oriental Photo Industrial Co Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 湿度の変動等の保存環境の変動に対し、安定
であり、高い湿度下においても、カラーバランスの崩れ
ない、フルカラーの乾式画像形成材料及び乾式画像形成
方法を提供することである。 【構成】 支持体上に、内部相に少なくとも光硬化性化
合物、光開始剤及び色素前駆体を含有するマイクロカプ
セルを含有する層を有し、該マイクロカプセルを含有す
る層又は隣接する層に顕色剤を含有し、更に該マイクロ
カプセルを含有する層又は隣接する層にリン酸及び/又
はホウ酸の少なくとも一種を含有する乾式画像形成材
料、及びこの乾式画像形成材料を像様露光後、該乾式画
像形成材料全体を加圧し、像様にマイクロカプセルを破
壊し、色素画像を形成する乾式画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性マイクロカプセル
を用いた乾式画像形成材料及び乾式画像形成方法に関す
るものであり、特に高感度であり、製造より使用時まで
の貯蔵安定性の優れた乾式画像形成材料及び乾式画像形
成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性カプセル封入物に基づく画像形成
方法はよく知られたものである。ミード社は米国特許第
4,399,209号、同第4,440,846号各明
細書等において、光硬化性組成物を含むマイクロカプセ
ルからの画像形成剤の露光−制御放出による画像の形成
法を開示している。この画像形成方法においては、露光
−制御放出されたロイコ染料と呼ばれる無色の色素前駆
体物質が、マイクロカプセルの外に存在する顕色剤と反
応し色素画像を形成するものである。
【0003】米国特許第4,399,209号明細書で
は、画像形成系は転写画像形成系として特徴づけられ
る。即ち、画像形成剤は顕色剤を含有する現像シート上
に露光パターンとして転写され、顕色剤と反応して画像
を形成するものである。米国特許第4,440,846
号明細書では、画像形成系と顕色剤が同じ支持体上に存
在する「自蔵式」系について開示している。即ち、画像
形成剤を圧力破壊性カプセル内に封入し、続いて、露光
とカプセル破壊を行って画像形成剤と顕色剤を接触、反
応させて支持体上に画像を形成するものである。これら
の方法は乾式カラー画像形成法として優れた特徴を有す
るものである。
【0004】該画像形成材料は、露光によりマイクロカ
プセル内部相を硬化又は増粘させ、圧力破壊時の色素前
駆体物質の放出を制御し、露光に応じポジ−ポジの画像
パターンを形成するものであるが、環境の変化、特に湿
度の変動により、光感度、最大濃度、カブリ濃度等の写
真特性が変動するという欠点を有している。この欠点
は、フルカラー画像形成時に深刻な問題点を提起する。
すなわち、フルカラー画像形成においては、イエロー、
マゼンタ及びシアンに発色する色素前駆体、及びブルー
光、グリーン光及びレッド光に各々対応する光開始剤を
マイクロカプセル内相部に封入し、該3種類のマイクロ
カプセルを混合し、顕色剤と共にフルカラー画像形成材
料とするものであるが、各マイクロカプセルの湿度によ
る写真特性の変動の程度が異なり、結果として色にごり
の発生を引き起こしたり、全体に青味がかった、あるい
は、赤味がかったり、バランスのくずれた色画像を形成
してしまうという問題点を生じてしまう。こうした湿度
の変動による画像特性の変動は、特にパソコンを利用し
た画像のアウトプット材料として利用する場合の様に、
ハードと一体化システム機材として利用する際、画像形
成のためのプロセッサーを設計する上で大きな問題点で
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、製造後画像形成迄の間、すなわち、生感材の保存時
における湿度の変動に対して、安定にその写真特性が維
持される乾式画像形成材料及び乾式画像形成方法を提供
することである。本発明の第2の目的は、生感材の保存
性において、長時間保存しても、写真特性の変化の少な
い乾式画像形成材料及び画像形成方法を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
支持体上に、内部相に少なくとも光硬化性化合物、光開
始剤、及び色素前駆体を含有するマイクロカプセルを含
有する層を有し、該マイクロカプセルを含有する層又は
隣接する層に顕色剤を含有する乾式画像形成材料におい
て、該マイクロカプセルを含有する層又は隣接する層に
リン酸及び/又はホウ酸の少なくとも一種を含有するこ
とを特徴とする該乾式画像形成材料、及び該乾式画像形
成材料を像様露光後、該乾式画像形成材料全体を加圧
し、マイクロカプセルを破壊し、色素画像を形成する乾
式画像形成方法により達成することができた。
【0007】本発明に用いられるリン酸及びホウ酸は、
容易に試薬、化成品として入手可能である。添加する方
法としては、これらの化合物を水に溶解し、水溶液とし
て塗布直前に塗布液に添加し、使用することが好まし
い。使用される添加量は、塗布液に対して0.01重量
%から10重量%の範囲が好ましく、特に0.05重量
%から1.0重量%が範囲が好ましい。
【0008】本発明に用いられる感光性マイクロカプセ
ルは、先述の米国特許第4399209号、同第444
0846号各明細書等に開示された方法に準じ製造する
ことができる。即ち該感光性マイクロカプセルは、内部
相に光開始剤含有、光硬化性化合物を含むものである。
それらは典型的には光重合性材料、光架橋性材料であ
り、露光により、増粘又は硬化するものである。更に上
記感光性材料に加え、色素前駆体を含有せしめる。本発
明において用いられる光硬化性化合物は、ラジカル付加
重合又はイオン重合により硬化可能である材料が好まし
いが、特にこれらに限定はされない。
【0009】代表的な光硬化性化合物はエチレン系不飽
和有機化合物である。これらの化合物は好ましくは液体
であり、1分子当たり少なくとも1つの末端エチレン基
を含有する。光硬化性材料の更に好ましい例は、1分子
当たり2以上のエチレン基を含有するエチレン系不飽和
化合物である。これらの化合物の代表例は、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、或るいはジペンタエリ
スリトールヒドロキシペンタアクリレートの様な多価ア
ルコールのエチレン系不飽和酸エステルである。又、他
の例として、ペンタエリスリトールとアクリル酸又はア
クリル酸エステルとの部分的反応によるアクリレートプ
レポリマー、更には米国特許第3783151号、同第
3759809号各明細書等に開示の多価アルコールの
イソシアネート改質アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、及びイタコン酸エステルを挙げることができ
る。
【0010】光開始剤は化学線を吸収して重合性、又
は、架橋性化合物のフリーラジカル重合を開始させ得る
フリーラジカルを発生する。本発明の光開始剤は、特開
昭62−150242号、同64−60606号、特開
平3−20260号、同3−116043号の各公報等
に示されるイオン染料−対イオン化合物を用いることが
好ましい。好ましいイオン染料−対イオンは、陽イオン
染料ボレートであり、一般式(I)で表される化合物で
ある。
【0011】
【化3】
【0012】式中、Dは陽イオン染料部分、R1、R2
3及びR4はアルキル基、アリール基、アラルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、又
は、アリル基を表す。R1、R2、R3及びR4は同一でも
異なっていてもよい。有用な染料はボレート陰イオンと
光還元性の錯体を形成し、陽イオン性メチン、ポリメチ
ン、トリアリールメタン、インドリン、チアジン、オキ
サジン及びアクリジン染料である。更に好ましくは、染
料は陽イオン性シアニン、カルボシアニン、ヘミシアニ
ン、ローダミン及びアゾメチン染料である。有用な陽イ
オン染料は、下記一般式(II)のシアニン染料であ
る。
【0013】
【化4】
【0014】式中、nは0、1、2、3、R5はアルキ
ル基、YはCH=CH、N−CH3、C(CH32
O、S、Se、をあらわす。ボレート陰イオンは、
1、R2、R3及びR4の中の少なくとも1個から3個以
下までがアルキル基であることが好ましい。アルキル基
としては、炭素数20まで、より好ましくは炭素数1〜
7である。R1、R2、R3及びR4がアルキル基とアリー
ル基又はアラルキル基との組合せであることが好まし
く、アリール基3個とアルキル基1個の組合せ(例え
ば、トリフェニルブチルボレート等)であることが更に
好ましい。
【0015】又、他の例として特開平5−224426
号公報に開示のごとき、ジアリールケトン誘導体、多環
式キノン、ベンゾインアルキルエーテル、アルコキシフ
ェニルケトン、oーアシル化オキシイミノケトン、フェ
ナントレンキノン、ベンゾフェノン、置換ベンゾフェノ
ン、キサントン、チオキサントン、ハロゲン化化合物、
例えば、クロロスルホニル及びクロロメチル多核芳香族
化合物、クロロスルホニル及びクロロメチル複素環式化
合物、クロロスルホニル及びクロロメチルベンゾフェノ
ン、フルオレノン、ハロアルカン等を挙げることができ
る。
【0016】本発明に用いられる色素前駆体としては、
無色の電子供与性化合物を挙げることができる。この化
合物の代表例としては、部分骨格内にラクトン、ラクタ
ム、スルトン、スピロピラン、エステル、又はアミド構
造を有する実質上無色の化合物を挙げることができる。
例えば、トリアリールメタン化合物、ビスフェニルメタ
ン化合物、キサンテン化合物、フルオラン化合物、チア
ジン化合物、スピロピラン化合物等である。次にイエロ
ー、マゼンタ及びシアンに発色する色素前駆体の具体例
を示す。
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】本発明に用いられる感光性マイクロカプセ
ルは、光応答性を改良するための増感剤として、例え
ば、特開昭62−18537号、64−91130号各
公報に記載の自動酸化剤として定義されるN,N−ジア
ルキルアニリン等、特開平2−291561号公報に記
載された2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィド等
の二硫化化合物、特開平2−868号公報に記載された
チオール化合物を使用することができる。本発明の内部
相の封入に用いられる不連続壁マイクロカプセルは、コ
アセルベーション、界面重合、又は油中での1種類以上
のモノマーの重合等を含めた公知のカプセル化方法を用
いて製造することができる。
【0023】適当なカプセル壁形成材の代表的な例とし
て、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、カルボキシ
メチルセルロース、を含めたゼラチン材料(米国特許第
2730456号、同第2800457号各明細書):
レゾルシノール−ホルムアルデヒドカプセル壁形成剤
(米国特許第3755190号明細書)、イソシアネー
ト壁形成剤(米国特許第3914511号明細書)、イ
ソシアネート−ポリオール壁形成剤(米国特許第379
6669号明細書)、尿素−ホルムアルデヒド壁形成
剤、特にレゾルシノールの添加によって親油性が強化さ
れた尿素−レゾルシノール−ホルムアルデヒド(米国特
許第4001140号明細書)、或るいはメラミンーホ
ルムアルデヒドとヒドロキシプロピルセルロース(米国
特許第4025455号明細書)を挙げることができ
る。
【0024】本発明に使用されるマイクロカプセルの平
均粒径は、1〜25ミクロンの範囲が好ましい。カプセ
ルの大きさは解像力等の写真特性上粒径の小さい、そろ
ったものが好ましいが、加圧による破裂のし易さ、又、
支持体の孔又は繊維中の消失などのトラブルを考慮し、
3〜15ミクロン、特に3〜10ミクロンに調整するこ
とが好ましい。該マイクロカプセルは、顕色剤の分散液
と混合し、紙、又は、フイルム支持体上に塗布し自蔵型
シートとすることができる。その際、ポリビニルアルコ
ール、スチレン・ブタジエンラテックス等の適当なバイ
ンダー用いてもよい。その際のマイクロカプセルと顕色
剤の分散液は、固形分の重量比で、2/8〜8/2の割
合で適宜混合することができるが、4/6〜6/4の割
合での混合が特に好ましい。又、該マイクロカプセルを
ポリビニルアルコール、スチレン・ブタジエンのエマル
ジョン等の適当なバインダーを用いて紙、又は、フイル
ム支持体上に塗布した後、顕色剤の分散液を積層し、自
蔵型シートとすることができる。その際、顕色剤分散液
を支持体上に塗布した後に、マイクロカプセル分散液を
積層して自蔵型シートとすることもできる。
【0025】顕色剤としては、一般にノンカーボン紙に
使用されている顕色剤の中から選択することができる。
具体的には、例えば、酸性白土、活性白土、アタバルジ
ャイト等、有機酸、例えば、タンニン酸、没食子酸、芳
香族カルボン酸、例えば、安息香酸、サリチル酸、3,
5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸及びそれら
多価金属塩、例えば、亜鉛塩、アルミニウム塩、マグネ
シウム塩等、フェノール樹脂、例えば、フェノールホル
ムアルデヒド樹脂、フヱノールアセチレン樹脂、及び該
フェノール樹脂の多価金属塩、等を挙げることができ、
又、シェネクタディー化学製のHRJ−4250、HR
J−4542として取得可能のフェノール−サリチル酸
−ホルムアルデヒド縮合物も有用である。特に好ましい
顕色剤は芳香族カルボン酸又はその多価金属塩、フェノ
ール樹脂又はその多価金属塩である。これらの顕色剤
は、2種以上を混合して用いてもよい。
【0026】本発明に用いられる支持体としては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポレエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、酢酸セルロース等の合成樹脂フ
イルム、合成紙、ポリエチレン等の樹脂で被覆されたい
わゆる樹脂被覆紙、アート紙、写真用バライタ紙等の紙
類等を挙げることができる。
【0027】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明は実施例にのみ限定されるものではな
い。
【実施例】
実施例1 I 感光性マイクロカプセルの合成 マゼンタマイクロカプセルの合成 公開特許2−298340記載の実施例を参考に感光性
マイクロカプセルを調製した。
【0028】A.内相の調製 .トリメチロールプロパントリアクリレート(TMP
TA)105g及びジペンタエリスリトールヒドロキシ
ペンタアクリレート(DPHPA)45gをビーカーに
加え約105°Cで30分間加熱した。 .撹拌しながら色素前駆体(M−1)20gを加え溶
解した。さらに105°Cで30分間加熱撹拌し、70
°C迄除冷した。 .撹拌しながら光開始剤(1,1′−ジ−n−ヘプチ
ル−3.3,3′,3′,−テトラメチルインドカルボ
シアニントリフェニル−n−ブチルボレート)0.5g
を加え、更に70°C30分間撹拌した。 .撹拌しながらDIDMA(2,6−ジイソプロピル
−N,N−ジメチルアニリン)1.0g加え、5分間撹
拌した。 .2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィド0.5
gを加え20分間撹拌した。 .デュラネート24A−90PX(旭化成製ポリイソ
シアナート)10gを加え70°Cに保った。
【0029】B.外相の調製 .水430gをビーカーに加え、オーバーヘッドミキ
サーで500rpmで撹拌した。 .VarsaTL−502(ナショナルスターチ製ス
ルホン化ポリスチレン)8.0gをゆっくりと加え、更
に500rpmで15分間撹拌した。 .ペクチン12.65g及び炭酸水素ナトリウム0.
24gを混合し、1500rpmに調製した撹拌速度下
で添加し、更に2時間1500rpmで撹拌した。 .NaOHを用いてpHを6.0に調整し、さらに3
000rpmで10分間撹拌した。 C.外相内での内相の乳化 .約30秒間で、内相を外相に徐々に加えた。 .3000rpmで15分間乳化撹拌を行い、エマル
ジョンを形成した。
【0030】D.メラミンホルムアルデヒド外壁の形成 .水250gをビーカーに加え、撹拌しながらメラミ
ン22.2gを徐々に加えた。 .37%ホルムアルデヒド36.5gを徐々に加え
た。 .約30分で60°C迄加熱し、60°Cで60分間
硬化させた(メラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物の
形成)。 .乳化の撹拌速度を1500rpmに調整し、メラミ
ン−ホルムアルデヒド予備縮合物をCのエマルジョンに
注入した。 .H3PO4を用いpH6.0に調整した。
【0031】.引きつづき70°Cで60分間硬化さ
せ内相部含有マイクロカプセルを形成した。 .25%の尿素水溶液46.2gを加え60分間硬化
させた。 .撹拌速度を500rpmとし、20%NaOH10
gを加え室温迄冷却した。 .更にそのまま室温下で一晩撹拌し、マイクロカプセ
ル分散液(A)を得た。得られたマイクロカプセルの粒
子経は、2〜12μであり、大半は6〜7μであった。
又、島津製作所製電子式水分計により固形分濃度を測定
したところ25.2重量%であった。
【0032】II 感光液の調整及び塗布 Iにより得られたマイクロカプセル分散液、及び、特開
平1−168484号及び同2−95884号各公報に
記載の顕色剤HRJ−4250(Schenectad
y Chemical Co.社製)を下記に示すよう
に混合し感光液(I)を調製した。
【0033】 マイクロカプセル分散液(A) 16.0g HRJ−4250(固形成分40重量%) 15.0g リン酸(5重量%水溶液) 1.1g H2O 7.9g 比較の為に、リン酸を用いずに下記の組成で混合し、感
光液(II)を調製した。 マイクロカプセル分散液(A) 16.0g HRJ−4250(固形成分40重量%) 15.0g H2O 9.0g 調製した感光液(I)及び(II)を、#20のマイヤ
ーバーを用いて透明なPETフイルム上に塗布した。乾
燥後の塗布量は、感光液(I)が10.22g/m2
感光液(II)が10.13g/m2であった。
【0034】次いで、塗布サンプルの表面に保護膜とし
て、特願平9−120328号に記載の不透明粘着フイ
ルム(プラス社製ワープロ粘着フイルムホワイトWT−
325W)を貼り付け、PETフイルムのサンドイッチ
構造とし、試料(I)及び(II)を作製した。作製し
た試料(I)と(II)に対して、キセノンランプを光
源とし、ステップタブレットを用い透明PETフイルム
側から露光を施した後、加圧ニップローラーを用いた加
圧現像を施した。白地にマゼンタ色の画像が得られた。
又、試料(I)と(II)を黒色紙袋で包装し、20°
C、相対湿度80%に調整したインキュベーター中に5
日間放置した。放置後、インキュベーターより取り出
し、10分後に露光、加圧現像を施した。結果を図1及
び図2に示す。なお、図1の実線1は試料(I)の当時
特性を、点線2は試料(I)の20°C、相対湿度80
%、5日間放置後の特性を示している。図2の実線3は
試料(II)の当時特性を、点線4は試料(II)の2
0°C、相対湿度80%、5日間放置後の特性を示して
いる。
【0035】
【図1】
【0036】
【図2】
【0037】図1と図2より、リン酸の添加により湿度
に対する安定性が著しく改良されていることがわかる。
すなわち、図2に示す比較の試料(II)は、20°
C、相対湿度80%、5日間放置において、感度が低下
し、かつカブリ濃度が増加し、著しい画像特性の劣化を
示したのに対し、図1に示すリン酸を添加した本発明の
試料(I)は、同条件で保存してもほとんど画像特性の
変化を示さないことがわかる。
【0038】実施例2 I 感光性マイクロカプセルの合成 実施例1の記載において、以下に示すようにマイクロカ
プセル(B)とマイクロカプセル(C)を調整した。 シアンマイクロカプセルの合成 実施例1のマゼンタカプセルの合成において、色素前駆
体M−1に変えてC−3を30g加え、更に光開始剤を
1,1’−ジ−n−ヘプチル−3,3,3’,3’−テ
トラメチルインドジカルボシアニン−トリフェニル−n
−ブチルボレート0.85gに変えてマイクロカプセル
分散液(B)を得た。得られたマイクロカプセル(B)
の粒径は2〜12μであり、固形分濃度は26.3%で
あった。
【0039】イエローマイクロカプセルの合成 実施例1のマゼンタカプセルの合成において、色素前駆
体M−1に変えてY−1を0.80g加え、更に光開始
剤を3,3−ジメチル−1−ヘプチルインド−3’−ヘ
プチルシアシアニン−トリフェニル−n−ブチルボレー
ト0.8gに変えて、マイクロカプセル分散液(C)を
得た。得られたマイクロカプセル(C)の粒径は5〜1
0μであり、大半が6〜8μであり、固形分濃度は2
7.5%であった。
【0040】II 感光液の調整及び塗布 下記の様に感光液(III)を調製した。 マイクロカプセル分散液(A) 5.6g マイクロカプセル分散液(B) 4.9g マイクロカプセル分散液(C) 4.7g HRJ−4250 15.8g ホウ酸(5重量%水溶液) 1.1g H2O 6.6g
【0041】比較の為にホウ酸を用いずに下記の組成で
混合し、感光液(IV)を調製した。 マイクロカプセル分散液(A) 5.6g マイクロカプセル分散液(B) 4.9g マイクロカプセル分散液(C) 4.7g HRJ−4250 15.8g H2O 9.0g
【0042】調製した感光液(III)と(IV)は、
#20のマイヤーバーを用いて透明なPETフイルム上
に塗布した。乾燥後の塗布量は感光液(III)が1
3.20g/m2、感光液(IV)が13.15g/m2
であった。次いで、各試料の表面に実施例1の不透明粘
着フイルム(プラス社製ワープロ粘着フイルムホワイト
WT−325W)を貼り付け、試料(III)及び試料
(IV)を作製した。フルカラーのオリジナル画像をパ
ソコンに取り込み、660nmに主発光を持つレッドL
ED、525nmに主発光を持つグリーンLED、及び
470nmに主発光を持つイエローLED(GaN)を
用いて、試料(III)及び(IV)を露光し、フルカ
ラーのオリジナル画像を再現した。その結果、試料(I
II)及び(IV)ともにオリジナル画像に近い良好な
フルカラー画像が得られた。
【0043】実施例1と同様に、試料(III)及び
(IV)を黒色紙袋で包装し、20°C、相対湿度80
%に調整したインキュベーター中に5日間保持した。試
料をインキュベーターより取り出し、10分後当時条件
と同じ露光条件でパソコンに取り込んだ画像の画像再現
を試みた。その結果、本発明の試料(III)は経時保
存前と全く変わらないフルカラー再現性示したのに対
し、比較の試料(IV)は色バランスが崩れ、マゼンタ
色が強く、全体に色がくすみ、経時保存前の鮮やかなフ
ルカラー発色を再現できなかった。更に、試料(II
I)及び(IV)を同条件で2週間放置したが、本発明
の試料(III)は全く経時前と変わらない発色画像が
得られたのに比べ、比較の試料(IV)は益々色の濁り
がすすみ、更にマゼンタ色が増大し、全体に赤黒い極め
て不具合なカラー再現となってしまった。
【0044】
【発明の効果】本発明により、湿度の変動等の保存環境
の変動に対して、安定であり、高湿度下においても、カ
ラーバランスの崩れない、フルカラーの乾式画像形成材
料及び乾式画像形成方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料(I)の特性曲線である。
【図2】試料(II)の特性曲線である。
【符号の説明】
1 試料(I)の当時特性 2 試料(I)の20°C、相対湿度80%、5日間放
置後の特性 3 試料(II)の当時特性 4 試料(II)の20°C、相対湿度80%、5日間
放置後の特性
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【化6】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【化7】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【化8】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【化9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/26 521 G03F 7/26 521 (72)発明者 杉本 佳孝 神奈川県平塚市南原1丁目24番40号 オリ エンタル写真工業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、内部相に少なくとも光硬化
    性化合物、光開始剤、及び色素前駆体を含有するマイク
    ロカプセルを含有する層を有し、該マイクロカプセルを
    含有する層又は隣接する層に顕色剤を含有する乾式画像
    形成材料において、該マイクロカプセルを含有する層又
    は隣接する層にリン酸及び/又はホウ酸の少なくとも一
    種を含有することを特徴とする該乾式画像形成材料。
  2. 【請求項2】 リン酸及び/又はホウ酸の少なくとも一
    種をマイクロカプセル含有塗布液及び顕色剤塗布液の混
    合塗布液中に水溶液として添加したことを特徴とする請
    求項1記載の乾式画像形成材料。
  3. 【請求項3】 光硬化性化合物がラジカル付加重合物で
    ある請求項1記載の乾式画像形成材料。
  4. 【請求項4】 光開始剤が、化学線を吸収して重合性又
    は架橋性化合物のフリーラジカル重合を開始させうるフ
    リーラジカルを発生させる開始剤である請求項1記載の
    乾式画像形成材料。
  5. 【請求項5】 光開始剤が下記一般式(I)で表される
    化合物である請求項3記載の乾式画像形成材料。 【化1】 式中、Dは陽イオン染料部分、R1、R2、R3及びR4
    アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル
    基、アルキニル基、シクロアルキル基、又は、アリル基
    を表す。R1、R2、R3及びR4は同一でも異なっていて
    もよい。
  6. 【請求項6】 色素前駆体が部分骨格中にラクトン、ラ
    クタム、スルトン、スピロピラン、エステル又はアミド
    の構造を有する実質的に無色の電子供与型化合物である
    請求項1記載の乾式画像形成材料。
  7. 【請求項7】 顕色剤が、芳香族カルボン酸又はその多
    価金属塩、フェノール樹脂又はその多価金属塩あるいは
    これらの混合物である請求項1記載の乾式画像形成材
    料。
  8. 【請求項8】 支持体上に、内部相に少なくとも光硬化
    性化合物、光開始剤及び色素前駆体を含有するマイクロ
    カプセルを含有する層を有し、該マイクロカプセルを含
    有する層又は隣接する層に顕色剤を含有し、更に該マイ
    クロカプセルを含有する層又は隣接する層にリン酸及び
    /又はホウ酸の少なくとも一種を含有する乾式画像形成
    材料を、像様露光した後、該乾式画像形成材料全体を加
    圧し、像様にマイクロカプセルを破壊し、色素画像を形
    成することを特徴とする乾式画像形成方法。
  9. 【請求項9】 光硬化性化合物がラジカル付加重合物で
    ある請求項8記載の乾式画像形成方法。
  10. 【請求項10】 光開始剤が、化学線を吸収して重合性
    又は架橋性化合物のフリーラジカル重合を開始させうる
    フリーラジカルを発生させる開始剤である請求項7記載
    の乾式画像形成方法。
  11. 【請求項11】 光開始剤が下記一般式(I)で表され
    る化合物である請求項8記載の乾式画像形成方法。 【化2】 式中、Dは陽イオン染料部分、R1、R2、R3及びR4
    アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル
    基、アルキニル基、シクロアルキル基、又は、アリル基
    を表す。R1、R2、R3及びR4は同一でも異なっていて
    もよい。
  12. 【請求項12】 色素前駆体が部分骨格中にラクトン、
    ラクタム、スルトン、スピロピラン、エステル又はアミ
    ドの構造を有する実質的に無色の電子供与型化合物であ
    る請求項8記載の乾式画像形成方法。
  13. 【請求項13】 顕色剤が、芳香族カルボン酸又はその
    多価金属塩、フェノール樹脂又はその多価金属塩あるい
    はこれらの混合物である請求項8記載の乾式画像形成方
    法。
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