JPH1183174A - 液体の加熱方法 - Google Patents

液体の加熱方法

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JPH1183174A
JPH1183174A JP9249039A JP24903997A JPH1183174A JP H1183174 A JPH1183174 A JP H1183174A JP 9249039 A JP9249039 A JP 9249039A JP 24903997 A JP24903997 A JP 24903997A JP H1183174 A JPH1183174 A JP H1183174A
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JP
Japan
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heating
temperature
liquid
heating unit
ultrapure water
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Application number
JP9249039A
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English (en)
Inventor
Katsumi Ito
勝美 伊藤
Kiyoshi Node
潔 野手
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Sumco Techxiv Corp
Original Assignee
Komatsu Electronic Metals Co Ltd
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体の温度変更時に、その液体を指令温度に
速やかに整定する。 【解決手段】 各加熱ユニット(7−1〜7−3)に対
して、下流側の加熱ユニットほど温度値の大きな加熱温
度範囲をそれぞれ予設定する工程と、指令温度を各加熱
ユニット(7−1〜7−3)の加熱温度範囲と比較し
て、指令温度を含む加熱温度範囲が設定された加熱ユニ
ットを判定する工程と、判定された加熱ユニットから液
体取出口(3)に液体を供給するとともに、判定された
加熱ユニットの下流側に位置した加熱ユニットの内部で
液体を静止させる工程と、判定された加熱ユニットおよ
びこの加熱ユニットの上流側に位置した加熱ユニットの
加熱出力を制御して、液体取出口(3)に供給される液
体の温度を指令温度に一致させる工程と、判定された加
熱ユニットの下流側に位置した加熱ユニットの加熱出力
を制御して、この下流側加熱ユニットの内部で静止した
液体をこの加熱ユニットに設定された加熱温度範囲内の
所定温度に維持させる工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体の流通が可能
な複数の加熱ユニットを液体導入口と液体取出口間に多
段接続した液体加熱装置に適用される液体の加熱方法に
関し、特に、前記液体取出口から排出される液体の温度
を速やかに変更するための液体の加熱方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体製造ラインにおけるシリコンウエ
ハの洗浄や、液晶製造ラインにおけるガラス基板の洗浄
等には洗浄液として超純水が使用されるが、この超純水
は、加熱装置で加熱した後にユースポイントに供給され
る。
【0003】上記加熱装置は、液体の流通が可能な複数
の加熱ユニットを液体導入口と液体取出口間に多段接続
した構成を有し、各加熱ユニットに液体を順次流通させ
て加熱する。
【0004】上記加熱装置において、液体取出口から排
出される超純水の温度を現時点の温度より大幅に低い目
標温度まで低下させる場合には、所定の加熱ユニットの
加熱動作が停止され、また、逆に、液体取出口から排出
される超純水の温度を現時点の温度より大幅に高い目標
温度まで上昇させる場合には、加熱動作を停止していた
加熱ユニットの加熱動作が再開される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、所定の
加熱ユニットの加熱動作を停止させても、その後、一定
期間はその加熱ユニット内から高温の超純水が流出する
ので、該取出口における超純水の温度が速やかに低下し
ない。
【0006】また、上記のように、加熱動作を停止して
いた加熱ユニットの加熱動作を再開させても、当該加熱
ユニットの熱的時定数のために、上記取出口における超
純水の温度が速やかに上昇しない。そして、このこと
は、以下のような不都合をもたらす。
【0007】a. 排出される超純水の温度が目標温度
に整定されるまでの時間(以下、待ち時間という)が長
くなるので、洗浄作業の開始が遅れ、その結果、該作業
の能率が低下する。
【0008】b. 上記待ち時間の間に流通する多量の
超純水が廃棄されることになり、しかも、廃棄される超
純水の加熱に要したエネルギーが無駄になるので不経済
である。
【0009】本発明の目的は、かかる状況に鑑み、加熱
手段から排出される超純水等の液体の温度変更時に、そ
の液体を目標温度に速やかに整定することができる液体
加熱方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、液体の流通が
可能な複数の加熱ユニットを液体導入口と液体取出口間
に直列に介在させた液体加熱装置に適用され、前記各加
熱ユニットに対して、下流側の加熱ユニットほど温度値
の大きな加熱温度範囲をそれぞれ予め設定する工程と、
前記液体に対する指令温度を前記各加熱ユニットの加熱
温度範囲と比較して、該指令温度を含む加熱温度範囲が
設定された加熱ユニットを判定する工程と、前記判定さ
れた加熱ユニットから前記液体取出口に液体を供給する
とともに、該加熱ユニットの下流側に位置した加熱ユニ
ットの内部で前記液体を静止させる工程と、前記判定さ
れた加熱ユニットと該加熱ユニットの上流側に位置した
加熱ユニットの加熱出力を制御して、前記液体取出口に
供給される前記液体の温度を前記指令温度に一致させる
工程と、前記判定された加熱ユニットの下流側に位置し
た加熱ユニットの加熱出力を制御して、この下流側加熱
ユニットの内部で静止した前記液体を該加熱ユニットに
設定された前記加熱温度範囲内の所定温度に維持させる
工程とを備えることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】半導体製造ラインにおけるシリコ
ンウエハの洗浄や、液晶製造ラインにおけるガラス基板
の洗浄等には、洗浄液として超純水が使用される。
【0012】図1に示す本発明に係る液体加熱装置1
は、上記超純水を加熱処理するものであり、液体導入口
2と液体取出口3との間に入口温度センサ4、開閉バル
ブ5、流量センサ6、下段加熱ユニット7−1、流路切
替バルブ8、中段加熱ユニット7ー2、流路切替バルブ
9、上段加熱ユニット7ー3および出口温度センサ11
を順次直列に介在させた構成を有する。
【0013】図2に示すように、加熱ユニット7−1〜
7−3は、それぞれ石英ガラスからなる所定容積の加熱
容器71に加熱源である管状のハロゲンランプ72を貫
通配置した構成を有し、上記加熱容器71内を流通する
超純水を上記ハロゲンランプ72の輻射熱によって加熱
する。
【0014】上記ハロゲンランプ72は、透明石英ガラ
ス等の耐熱透明材料からなる管73に挿入してあり、必
要に応じて複数本配設される。また、このハロゲンラン
プ72には、図1に示したコントローラ12から加熱用
の電力が供給される。
【0015】なお、上記加熱ユニット7−1〜7−3の
具体的構造は、例えば、特願平4−172560号等に
よって公知であるので、ここでは、その構造についての
詳細な説明を省略する。
【0016】図2に示したように、各加熱ユニット7−
1,7−2および7−3には、それらの加熱容器71の
壁面の温度を検出する温度センサ13−1,13−2お
よび13−3をそれぞれ付設してある。
【0017】上記温度センサ13−1,13−2および
13−3には、例えば、熱電対が用いられ、それらの出
力は前記入口温度センサ4、流量センサ6および出口温
度センサ11の出力と共に上記コントローラ12に加え
られる。
【0018】流路切替バルブ8は、下段加熱ユニット7
−1から流出する超純水を中段加熱ユニット7−2側と
取出口3側に選択的に供給する3方バルブである。ま
た、同様に、流路切替バルブ9は、中段加熱ユニット7
−2から流出する超純水を上段加熱ユニット7−3側と
取出口3側に選択的に供給する3方バルブである。
【0019】なお、上記流路切替バルブ8,9および前
記開閉バルブ5は、いずれもコントローラ12によって
制御される。
【0020】図3、図4および図5は、上記加熱装置1
において形成される3種の流路パターンA,BおよびC
をそれぞれ太線で示しており、また図6は、これらのパ
ターンに従った流路を形成する場合の開閉バルブ5およ
び流路切替バルブ8,9の動作状態を示している。
【0021】なお、図6において、○印は開閉バルブ5
の開状態を示し、また、矢印は流路切替バルブ8,9の
開方向を示す。
【0022】以下、コントローラ12の制御に基づいた
上記加熱装置1の動作シーケンスを説明する。
【0023】(運転開始前)上記加熱装置1の運転開始
前には、上記流路パターンAに従った流路が形成される
ように上記各バルブ5,8および9が制御され、かつ、
加熱ユニット7−1〜7−3がいずれも非加熱状態にお
かれる。
【0024】前記液体導入口2には、常時、常温(例え
ば、25℃)の加圧された超純水が供給されているの
で、この運転開始前においては、前記導入口2に供給さ
れた超純水が加熱ユニット7−1〜7−3を流通した
後、常温のまま取出口3から排出される。
【0025】(初期加熱運転)運転開始前の状態から開
閉バルブ5のみが閉じられ、その結果、加熱ユニット7
−1〜7−3の加熱容器に超純水が静止状態で貯溜され
た状態になる。
【0026】いま、加熱ユニット7−1〜7−3内の静
止超純水の初期温度をT1[℃]、加熱ユニット7−1
〜7−3の加熱容器の容量をそれぞれL[l/mi
n]、加熱ユニット7−1,7−2および7−3におけ
る超純水の目標加熱温度をそれぞれTB1[℃],TB
2[℃]およびTB3[℃]、加熱ユニット7−1〜7
−3の最大加熱出力をそれぞれP[kw]とすると、各
加熱ユニット7〜7−3内の静止超純水の温度が初期温
度T1から目標加熱温度TB1〜TB3まで上昇するま
でに、下式(1)〜(3)に示す時間t1〜t3をそれ
ぞれ要する。
【0027】 t1=4.2×L×(TB1−T1)/P…(1) t2=4.2×L×(TB2−T1)/P…(2) t3=4.2×L×(TB3−T1)/P…(3)
【0028】そこで、コントローラ12は、これらの式
(1)〜(3)に基づいて上記時間t1〜t3を演算
し、加熱ユニット7−1〜7−3にそれぞれP(kw)
の電力を時間t1〜t2だけ供給する。この結果、各加
熱ユニット7−1,7−2および7−3内の超純水は、
それぞれ目標加熱温度TB1,TB−2およびTB3ま
で加熱される。
【0029】図7の表は、超純水の初期温度T1が25
℃で、超純水の流量Qが18[l/min]のときにお
ける上記目標加熱温度TB1〜TB3の具体的数値と各
加熱ユニット7−1〜7−3における温度上昇量をそれ
ぞれ示している。
【0030】(待機加熱運転)上記目標加熱温度TB
1,TB2およびTB3まで上昇した超純水を放置する
と、外部との熱交換のために該超純水の温度が徐々に降
下する。そこで、コントローラ12は、前記温度センサ
13−1,13−2および13−3の出力に基づく温度
制御を実行して、各加熱ユニット7−1,7−2および
7−3内の超純水を目標加熱温度TB1,TB2および
TB3に維持させる。
【0031】すなわち、各加熱ユニット7−1〜7−3
内の超純水の温度がそれぞれTw1〜Tw3まで降下し
たとすると、該各温度Tw1〜Tw3をそれぞれ目標加
熱温度TB1〜TB3に戻すための各加熱ユニット7−
1〜7−3の加熱時間t1,t2およびt3は、前記
(1)〜(3)式に準じた下記(1)′〜(3)′式に
よって与えられる。
【0032】 t1′=4.2×L×(TB1−Tw1)/P…(1)′ t2′=4.2×L×(TB2−Tw2)/P…(2)′ t3′=4.2×L×(TB3−Tw3)/P…(3)′
【0033】そこで、コントローラ12は、これらの式
(1)′〜(3)′に基づいて上記時間t1′,t2′
およびt3′を演算し、加熱ユニット7−1,7−2お
よび7−3にP(kw)の電力をそれぞれ上記時間t
1′,t2′およびt3′だけ供給する。
【0034】なお、図2に示したように、上記温度セン
サ13−1〜13−3は、それぞれ加熱ユニット7−1
〜7−3の加熱容器71の外壁表面に設けられているの
で、それらの検出温度と上記超純水の実際の温度Tw1
〜Tw3には所定のずれがある。
【0035】したがって、コントローラ12は、上記超
純水の実際の温度Tw1〜Tw3を得るために、センサ
13−1〜13−3の検出温度にそれぞれ所定の補正値
を加える処理を実行する。
【0036】上記温度センサ13−1〜13−3の出力
は、所定の時間間隔でサンプリングされるが、そのサン
プリングの開始時期は、前記初期加熱運転の終了時点か
ら所定の時間が経過した後に設定することが望ましい。
【0037】すなわち、前記初期加熱運転時には、セン
サ13−1〜13−3にも前記ハロゲンランプ72の強
い輻射光が照射されて、それらの検出温度が異常に高い
値を示すことになるので、上記初期加熱運転の終了後、
それらのセンサの検出温度が十分に安定する時間を経て
から該検出温度のサンプリングを開始することが望まし
い。
【0038】(供給指令による運転)上記待機運転中に
おいて、コントローラ12に外部から供給指令が入力さ
れると、このコントローラ12は、図示していないメモ
リに予め記憶させた図8の関係、つまり、3種の外部指
令温度範囲と、前記流路パターンC,BおよびAと、温
度制御すべき加熱ユニットと、静止超純水を加熱する加
熱ユニットとの対応関係に基づいて、前記バルブ5,8
および9と加熱ユニット7−1,7−2および7−3の
加熱源とを制御する。
【0039】すなわち、上記供給指令中に含まれた指令
温度を、各加熱ユニット7−1,7−2および7−3に
対応して設定された加熱温度範囲25℃〜42℃,43
℃〜60℃および61℃〜80℃と比較して、該指令温
度を含む加熱温度範囲が設定された加熱ユニットを判定
する。
【0040】そして、判定された加熱ユニットが加熱ユ
ニット7−3であるとすると、つまり、上記供給指令中
に含まれた指令温度が図8に示した61〜80℃の範囲
内の温度であるとすると、この場合、コントローラ2は
前記流路パターンAに従った図3の流路が形成されるよ
うに前記バルブ5,8および9を制御する。
【0041】そして、加熱ユニット7−1,7−2を所
定の固定出力(例えば、フル出力)で作動させる一方、
前記取出口3から排出される超純水の温度が上記指令温
度となるように、換言すれば、該指令温度と前記センサ
11で検出される取出口3での超純水の実際の温度との
偏差が零になるように、加熱ユニット7−3の加熱出力
を微調整(温調のための電力制御)する。つまり、この
場合、加熱出力が微調整される温度制御加熱ユニットは
加熱ユニット7−3となる。なお、上記の例では、静止
超純水を加熱する加熱ユニットは存在しない。
【0042】次に、上記指令温度が温度範囲43〜60
℃に含まれているとすると、コントローラ12は、図8
の関係に基づいて、前記流路パターンBに従った図4の
流路が形成されるように前記バルブ5,8および9を制
御する。
【0043】そして、加熱ユニット7−1を所定の固定
出力で作動させるとともに、前記センサ11で検出され
る取出口3での超純水の温度が上記指令温度となるよう
に、加熱ユニット7−2の加熱出力を微調整する。そし
て、内部に静止超純水が静止した状態にある下流側の加
熱ユニット(静止加熱ユニット)7−3の加熱源を、前
記待機運転時と同様の態様で制御する。つまり、その静
止超純水の温度が目標加熱温度TB3=80℃に維持さ
れるように制御する。
【0044】また、上記指令温度が25〜42℃の範囲
内の温度である場合には、図8の関係に基づいて、前記
流路パターンCに従った図5の流路が形成されるように
前記バルブ5,8および9が制御される。
【0045】この場合、静止加熱ユニットである加熱ユ
ニット7−2,7−3内の静止超純水の温度がそれぞれ
目標加熱温度TB2=60℃およびTB3=80℃に維
持されるようにそれらのユニット7−2,7−3の加熱
源が制御され、さらに、前記センサ11で検出される取
出口3での超純水の温度が上記指令温度となるように、
加熱ユニット7−1への供給電力が制御される。
【0046】次に、例えば、上記流路パターンAに従っ
た流路を構成して61〜80℃の範囲内の温度である7
0℃の超純水を供給している状態で、30℃の超純水を
供給する必要が生じた場合について説明する。
【0047】この場合、コントローラ12は、25〜4
2℃の範囲内の温度である30℃を指令温度として入力
するので、前述したように、前記流路パターンCに従っ
た図5の流路を構成する。
【0048】したがって、それまで加熱ユニット7−3
から取出口3に供給されていた超純水に代えて加熱ユニ
ット7−1から超純水が取出口3に供給され、その結
果、取出口3における超純水の温度が42℃近辺まで速
やかに低下される。
【0049】このとき、コントローラ12は、取出口3
での超純水の温度が上記指令温度30℃に整定されるよ
うに加熱ユニット7−1の加熱源を制御するが、上記す
るように、指令温度の入力後、取出口3における超純水
の温度が指令温度30℃に近い42℃近辺まで速やかに
低下されることから、取出口3の超純水の温度変化幅が
大きい(70℃−30℃=40℃)にもかかわらず、上
記取出口3の超純水の温度を短時間で指令温度30℃に
整定することができる。
【0050】もし、上記流路変更を行う代わりに、加熱
ユニット7−2,7−3の加熱動作を停止させる手法を
採用した場合には、一定期間、それらの加熱ユニット7
−2,7−3内の高温の超純水が取出口3に供給される
ので、取出口3における超純水の温度を速やかに指令温
度30℃に整定することができない43〜60℃の範囲
内のある温度の超純水を供給している状態で、25〜4
2℃の範囲内のある温度の超純水を供給する必要が生じ
た場合においても、前記流路パターンAに従った図3の
流路から流路パターンCに従った図5の流路への切り替
えが実行されるので、上記と同様に、取出口3における
超純水の温度を上記25〜42℃の範囲内のある温度に
速やかに整定することができる。
【0051】なお、たとえば、流路パターンAに従った
流路を構成して61〜80℃の範囲内の温度である70
℃の超純水を供給している状態下で、同範囲内の温度で
ある75℃の超純水を供給する必要が生じることもあ
る。
【0052】この場合、流路パターンの変更を行わない
で、加熱ユニット7−3の温調制御により超純水の温度
を75℃に整定させることになるが、超純水の温度変化
幅が小さいことから(75℃−70℃=5℃)、上記超
純水を75℃に整定させる時間は短い。
【0053】以上は、取出口3に供給する超純水の温度
を低下させる場合について説明したが、次に、該超純水
の温度を上昇させる場合について説明する。
【0054】いま、例えば、前記流路パターンCに従っ
た流路を構成して25〜42℃の範囲内の温度である3
0℃の超純水を供給している状態で、70℃の超純水を
供給する必要が生じたとすると、この場合、コントロー
ラ12は、61〜80℃の範囲内の温度である70℃を
指令温度として入力するので、前述したように、前記流
路パターンAに従った図3の流路を構成する。
【0055】これにより、それまで加熱ユニット7−1
から取出口3に供給されていた超純水に代えて、加熱ユ
ニット7−3から超純水が取出口3に供給されることに
なるが、上記流路パターンの切り替え前においては、つ
まり、流路パターンCの構成下においては、前述したよ
うに、加熱ユニット7−2,7−3が静止状態の超純水
の加熱を実行している。
【0056】したがって、上記流路パターンの切り替え
と同時に、加熱ユニット7−3から80℃の超純水が流
出し、その結果、取出口3における超純水の温度が80
℃近辺まで速やかに上昇する。
【0057】このとき、コントローラ12は、取出口3
での超純水の温度が上記指令温度70℃に整定されるよ
うに加熱ユニット7−1の加熱源を制御するが、上記す
るように、指令温度の入力後、取出口3における超純水
の温度が指令温度70℃に近い80℃近辺まで速やかに
上昇されることから、上記取出口3の超純水の温度を短
時間で指令温度70℃に整定することができる。
【0058】43〜60℃の範囲内のある温度の超純水
を供給している状態で、61〜80℃の範囲内のある温
度の超純水を供給する必要が生じた場合においても、上
記と同様に、取出口3における超純水の温度を上記61
〜80℃のの範囲内のある温度に速やかに整定すること
ができる。
【0059】供給指令による上記加熱装置の作動態様は
以上の通りである。なお、上記実施形態においては、静
止加熱ユニットが例えば加熱ユニット7−3である場合
に、その内部の静止超純水の温度を前記目標温度TB1
(上記の例では、80℃)に保持させているが、この静
止超純水の温度を加熱ユニット7−3に対する外部指令
温度範囲(図8の例では、61〜80℃)内の所定の温
度に保持させるようにしても良い。
【0060】ところで、図8に示した超純水の流量Qは
18[l/min]であるが、この流量Qが18[l/
min]よりも小さい値に設定されることも当然あり得
る。そして、その場合には、それに対応して加熱出力を
減少させる必要がある。なぜなら、超純水の流量Qが少
なくて、加熱出力が過剰状態になった場合には、加熱ユ
ニットの加熱容器内で超純水が局部的に沸騰するという
現象(突沸現象)が発生するからである。
【0061】すなわち、上記取出口3における超純水の
実際の温度をTout,超純水の指令温度をTsとする
と、超純水を指令温度Tsにするための必要加熱出力P
wは、一般に下記簡易計算式(4)によって与えられ
る。
【0062】 Pw=(Tout−Ts)×Q/13.75…(4) それゆえ、突沸現象のない適正な加熱を実施するには、
該流量Qに応じて必要加熱出力Pwを変化させる必要が
ある。
【0063】コントローラ12は、上記(4)式を用い
て必要加熱出力Pwを演算し、この必要加熱出力Pwに
基づいて実際の加熱出力が過剰にならないように加熱ユ
ニットへの供給電力を制御する。なお、上記超純水の流
量Qは、図1および図3〜図5に示した流量センサ6に
よって検出する。
【0064】ここで、上記流量Qを考慮した温度制御の
具体例について説明する。いま、前記指令温度が例えば
温度範囲61〜80℃内のある温度であるとすると、こ
の場合、上記(4)式によって得た必要加熱出力Pwを
各加熱ユニット7−1〜7−3に振り分ける。
【0065】上記加熱ユニット7−1〜7−3に振り分
けた加熱出力をそれぞれPw1〜Pw3とすると、これ
らの内、出力Pw2,Pw3は段階的変化が可能な固定
出力として設定される。
【0066】すなわち、例えば、必要加熱出力Pwが、
加熱ユニット7−1,7−2の個々の最大加熱出力(例
えば、12kw)を総和した出力よりも大きい場合に
は、加熱出力Pw2,Pw3としてそれぞれ上記最大加
熱出力を設定する。
【0067】また、必要加熱出力Pwが、加熱ユニット
7−1,7−2の個々の最大加熱出力よりも若干大きい
場合には、加熱出力Pw2,Pw3としてそれぞれ上記
最大加熱出力の1/2の加熱出力を設定する。
【0068】そして、加熱出力Pw1は、取出口3にお
ける超純水の実際の温度が指令温度に一致するようにP
ID補償手段等を用いて微調整するが、この場合、この
PID補償手段等によって、加熱出力Pw1がPw−
(Pw2+Pw3)に制限されるので、加熱ユニット7
−1〜7−3のトータル加熱出力は常に必要加熱出力P
wに保持されることになる。
【0069】このように、超純水の流量Qに応じた必要
加熱出力Pwを設定すれば、超純水の流量Qが減少され
ても上記突沸現象を伴うことなく該超純水を適正に加熱
することができる。
【0070】図9は、本発明の他の実施形態に係る加熱
装置1′を示している。この加熱装置1′は、加熱ユニ
ット7−1〜7−3をバルブを介することなく直列接続
するとともに、加熱ユニット7−1〜7−3の出口をそ
れぞれ開閉バルブ14〜15を介して前記取出口3に接
続した構成を有する。
【0071】この加熱装置1′の待機運転時には、この
図9に示すように、開閉バルブ14〜15を全て閉止し
て、各加熱ユニット7−1〜7−3内の超純水を静止加
熱する。
【0072】図10〜図12は、上記加熱装置1′にお
いて、図3〜図5に示した流路パターンA〜Cの流路を
形成した状態を太線で示しており、また図13は、これ
らのパターンに従った流路を形成する場合の開閉バルブ
5,14〜16の動作状態を示している。
【0073】このように、開閉バルブ14〜16を用い
た上記加熱装置1′においても、図1に示した加熱装置
1と同様に流路パターンA〜Cの流路を形成することが
できる。
【0074】なお、上記各実施形態においては、3つの
加熱ユニット7−1〜7−3を多段接続しているが、本
発明は、2または4以上の加熱ユニットを他段接続した
場合にも適用可能である。
【0075】また上記各実施形態では、加熱対象が超純
水であるが、本発明は、この超純水以外の液体を加熱す
る場合にも当然適用することができる。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、超純水等の液体の温度
変更が速やかに実行される。つまり、該液体の温度を目
標温度に整定させる時間が可及的に短縮される。したが
って、シリコンウエハ等の洗浄に使用する超純水の加熱
に適用すれば、その洗浄作業を速やかに開始することが
できるとともに、超純水や電力の無駄な消費を可及的に
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される液体加熱装置の一構成例を
示すブロック図。
【図2】加熱ユニットの構成を示した概念図。
【図3】図1の装置における流路パターンの一例を示す
概念図。
【図4】流路パターンの別の例を示す概念図。
【図5】流路パターンの更に別の例を示す概念図。
【図6】各流路パターンに対応した各バルブの動作形態
を示す表。
【図7】各加熱ユニットにおける目標加熱温度の一例を
示す表。
【図8】指令温度範囲とそれに対応する流路パターンを
示す表。
【図9】本発明が適用される液体加熱装置の他の構成例
を示すブロック図。
【図10】図9の装置における流路パターンの一例を示
す概念図。
【図11】流路パターンの別の例を示す概念図。
【図12】流路パターンの更に別の例を示す概念図。
【図13】各流路パターンに対応した各バルブの動作形
態を示す表。
【符号の説明】
1,1′ 加熱装置 2 液体導入口 3 液体取出口 4,11,13−1〜13−3 温度センサ 5,14〜16 開閉バルブ 8,9 流路切替バルブ 12 コントローラ 15 アナログバルブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体の流通が可能な複数の加熱ユニット
    を液体導入口と液体取出口間に直列に介在させた液体加
    熱装置に適用され、 前記各加熱ユニットに対して、下流側の加熱ユニットほ
    ど温度値の大きな加熱温度範囲をそれぞれ予設定する工
    程と、 前記液体に対する指令温度を前記各加熱ユニットの加熱
    温度範囲と比較して、該指令温度を含む加熱温度範囲が
    設定された加熱ユニットを判定する工程と、 前記判定された加熱ユニットから前記液体取出口に液体
    を供給するとともに、該加熱ユニットの下流側に位置し
    た加熱ユニットの内部で前記液体を静止させる工程と、 前記判定された加熱ユニットと該加熱ユニットの上流側
    に位置した加熱ユニットの加熱出力を制御して、前記液
    体取出口に供給される前記液体の温度を前記指令温度に
    一致させる工程と、 前記判定された加熱ユニットの下流側に位置した加熱ユ
    ニットの加熱出力を制御して、この下流側加熱ユニット
    の内部で静止した前記液体を該加熱ユニットに設定され
    た前記加熱温度範囲内の所定温度に維持させる工程とを
    備えることを特徴とする液体の加熱方法。
  2. 【請求項2】 前記判定された加熱ユニットと該加熱ユ
    ニットの上流側に位置した加熱ユニットの加熱出力の制
    御は、前記上流側に位置した加熱ユニットの加熱出力を
    固定出力とし、前記判定した加熱ユニットの加熱出力を
    可変出力とするようにした請求項1に記載の液体の加熱
    方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱出力の制御は、前記固定出力と
    可変出力を総和した出力が、前記指令温度と前記液体取
    出口における前記液体の実温度と前記液体の流量とに基
    づいて決定される必要加熱出力を越えないように実施さ
    れる請求項2に記載の液体の加熱方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020098091A (ja) * 2018-11-13 2020-06-25 グラコ フルイド ハンドリング (エイチ) インコーポレーテッドGraco Fluid Handling (H) Inc. オンデマンドヒータおよび温度制御システム並びその関連プロセス

Cited By (2)

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