JPH1182622A - 鋼製ダンパー - Google Patents

鋼製ダンパー

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JPH1182622A
JPH1182622A JP9251390A JP25139097A JPH1182622A JP H1182622 A JPH1182622 A JP H1182622A JP 9251390 A JP9251390 A JP 9251390A JP 25139097 A JP25139097 A JP 25139097A JP H1182622 A JPH1182622 A JP H1182622A
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JP
Japan
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steel damper
steel
damper
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JP9251390A
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Inventor
Nobuyuki Sasaki
伸幸 佐々木
Kunihiro Morishita
邦宏 森下
Koichi Inoue
幸一 井上
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼製ダンパーにおいて、鋼製ダンパーの長さ
が仮に短くて小型であってもエネルギーの吸収量が大き
くなるようにし、また基部におけるひずみの集中を防止
することができるようにして基部に亀裂や破損が発生す
ることがないようにし、その結果寿命を長くして耐用期
間を長くすることができるようにし、さらに緊急事態に
も対応することができるように短時間でしかも低費用で
製作することができるようにする。 【解決手段】 鋼製ダンパー4は、基端部が橋脚2、台
座3等の基台に固定され、先端部が橋桁1等の被減衰体
と係合して同被減衰体の振れを拘束する鋼材製のダンパ
ーであって、鋼製ダンパー4の本体5の基端部を含む基
端部寄りの同本体5の外周面上には、補強鋼管6がきつ
く嵌着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁や煙突等の構
造物の振動を減衰する振動減衰手段として適用すること
ができる、鋼製ダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の鋼製ダンパーが使用された
構造物の1例を示す要部斜視図、図7は図6の構造物に
従来の鋼製ダンパーが使用された状態を示す要部側面図
である。
【0003】まず図6において、構造物としての橋桁1
は、水底の基盤上に立設した橋脚2の上端面上に台座3
を介して支持されている。橋桁1は、橋脚2に対して、
橋桁1の長さ方向すなわちx−x方向、および橋桁1の
幅方向すなわちy−y方向に、それぞれ所定の相対移動
をすることが許容されるようにして支持されている。
【0004】通常、橋脚2と橋桁1との間には、例えば
地震などを受けた際の橋桁1の橋脚2に対する過度の振
動すなわち相対移動を抑制するためのダンパーが設置さ
れる。図7において、鋼材製のダンパーすなわち鋼製ダ
ンパー24の基端は、橋脚2または台座3に固定され、
鋼製ダンパー24の先端は、被減衰物としての橋桁1に
取付けた一対のストッパー27間に挿入された状態とな
るように配設されている。鋼製ダンパー24の先端部の
例えば表裏両面側には突起24aが突設されており、橋
桁1のストッパー27から突起24aを介して鋼製ダン
パー24に伝達される橋桁1の振動は、鋼製ダンパー2
4の変形によって吸収され、減衰されるようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、構造物に使用
される鋼製ダンパーには、大きなエネルギー吸収能力が
要求されるが、エネルギー吸収量は、ダンパーが許容す
る最大変位、最大耐力および繰り返し耐力で決定され
る。したがって、大きな振動に対応するには、ダンパー
の寸法を大きくして変形量を大きくすればよいが、橋桁
1と橋脚2との間の空間のように、設置場所が狭い場所
においては、ダンパーの寸法をあまり大きくすることが
できない。
【0006】また、上述のような片持梁構造の鋼製ダン
パーにおいては、鋼製ダンパーの基部における鋼材の限
界ひずみ量によって鋼製ダンパーの最大変形量が左右さ
れるので、鋼製ダンパーの長さが短い場合にはエネルギ
ーの吸収量が小さくなるし、鋼製ダンパーの基部にひず
みが集中して鋼製ダンパーの基部に亀裂や破損が発生し
易く、鋼製ダンパーの寿命が短くなる。
【0007】そこで、図7に示すように、鋼製ダンパー
24の先端側の部分を先端側径小部24bとし、鋼製ダ
ンパー24の基端側の部分を基端側径大部24cとし
て、全体として一体の鋼製ダンパー24の、基端側の部
分の横断面の大きさを、鋼製ダンパー24の先端側の部
分の横断面の大きさに比べて大きくなるように、鋼製ダ
ンパーを一体形成することにより、鋼製ダンパー24の
全長にわたって、発生するひずみ量をできるだけ平均化
し、また鋼製ダンパー24の基端部におけるひずみの集
中を少なくして、鋼製ダンパーの最大変位量を増加する
ようにすることが考えられる。
【0008】しかしながら、上述のように全体として一
体の鋼製ダンパー24の基端側の部分の横断面の大きさ
を、鋼製ダンパー24の先端側の部分の横断面の大きさ
に比べて大きくなるように鋼製ダンパーを一体形成しよ
うとすると、断面寸法の異なる先端側径小部24bおよ
び基端側径大部24c間に段差Sを形成することとなる
ため、このような形状の鋼製ダンパーをもっぱら機械加
工により製作することとなり、そのため鋼製ダンパー2
4の製作時間が長くなって緊急事態に対応できなかった
り、製作に要する費用が嵩んだりするという不都合が生
じる。
【0009】そこで、本発明は、以上の課題を解決する
ため、鋼製ダンパーの形状や寸法の大きさに対しエネル
ギーの吸収量が十分大きくなるようにし、また基端部に
おけるひずみの集中を防止することができるようにして
基端部に亀裂や破損が発生することがないようにし、そ
の結果寿命を長くして耐用期間を長くすることができる
ようにし、さらに製作に当たっては鋼材を無駄なく使用
することができるようにし、簡単な工程で短時間に製作
することができるようにし、結果的に製作に要する費用
を低減することができるようにし、しかも緊急に需要が
生じても需要に対応して短時間内に製作して供給するこ
とができるような、鋼製ダンパーを提供しようとするも
のである。
【0010】また、本発明は、鋼製ダンパーの形状や寸
法の大きさに対しエネルギーの吸収量が十分大きくなる
ようにし、また基端部におけるひずみの集中を防止する
ことができるようにして基端部に亀裂や破損が発生する
ことがないようにし、その結果寿命を長くして耐用期間
を長くすることができるようにし、さらに製作に当たっ
ては鋼材を無駄なく使用することができるようにし、簡
単な工程で短時間に製作することができるようにし、結
果的に製作に要する費用を低減することができるように
し、しかも緊急に需要が生じても需要に対応して短時間
内に製作して供給することができるようにし、特に、鋼
製ダンパーの基端部に発生しようとするひずみの集中が
より緩和されて、鋼製ダンパーの各断面に生じるひずみ
量が、一層均一化されるようにし、その分許容変形量が
さらに増加するようにするとともに、鋼製ダンパーの寿
命がさらに増加するような、鋼製ダンパーを提供しよう
とするものである。
【0011】さらに、本発明は、鋼製ダンパーの形状や
寸法の大きさに対しエネルギーの吸収量が十分大きくな
るようにし、また基端部におけるひずみの集中を防止す
ることができるようにして、鋼製ダンパーの各断面に生
じるひずみ量が一層均一化されるようにして、基端部に
亀裂や破損が発生することがないようにし、その結果寿
命を長くして耐用期間を長くすることができるように
し、さらに製作に当たっては鋼材を無駄なく使用するこ
とができるようにし、簡単な工程で短時間に製作するこ
とができるようにし、結果的に製作に要する費用を低減
することができるようにし、しかも緊急に需要が生じて
も需要に対応して短時間内に製作して供給することがで
きるようにし、特に、製作上、複雑な工程を要すること
なく補強鋼管を用いて多段式に鋼製ダンパーの本体を補
強することができるような鋼製ダンパーを提供しようと
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明の鋼製ダンパーは、基端部が基台に固定さ
れ、先端部が被減衰体と係合して同被減衰体の振れを拘
束する鋼製ダンパーであって、同鋼製ダンパーの本体の
基端部を含む同基端部寄りの同本体の外周面上には、補
強鋼管がきつく嵌着されている。
【0013】また、本発明の鋼製ダンパーにおいて、同
鋼製ダンパーの上記本体の基端部を含む同基端部寄りの
同本体の外周面上には、同本体の基端部から同本体の先
端部に向けて順次段毎に肉厚が減少する複数段の補強鋼
管が嵌着されている。
【0014】さらに、本発明の鋼製ダンパーにおいて、
同鋼製ダンパーの上記本体の基端部を含む同基端部寄り
の同本体の外周面上には、同基端部からの長さが内側層
の鋼管ほど長い複数層の補強鋼管が重層されて嵌着され
ている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1は本発明の1実施の形態に
係る鋼製ダンパーの縦断面図、図2は本発明の別の実施
の形態に係る鋼製ダンパーの縦断面図、図3は本発明の
さらに別の実施の形態に係る鋼製ダンパーの縦断面図、
図4は本発明の鋼製ダンパーの構造物に対する配設状態
の1例を示す要部横断平面図、図5は本発明の鋼製ダン
パーの作動を説明するための力と変位との関係図であ
る。
【0016】まず図1において、鋼製ダンパー4は、基
端部が基台としての例えば橋脚2あるいは台座3に固定
され、先端部が、被減衰体としての橋桁1に突設された
ストッパー7、7と、鋼製ダンパー4の先端部に突設さ
れた突起5aとを介して、被減衰体としての橋桁1と係
合するように配設されている。鋼製ダンパー4の本体5
の基端部を含む基端部寄りの外周面上には、補強鋼管6
がきつく嵌着されている。
【0017】図1に示すように、鋼製ダンパー4は、例
えば長さ方向軸線に沿って等断面形状の充実材であるダ
ンパー本体5を有し、このダンパー本体5の基端部は、
上述のように橋脚2または台座3に固定されている。ダ
ンパー本体5の先端部には例えば前後および左右対称位
置の少なくとも一方にそれぞれ一対の突起5aが突設さ
れている。被減衰材としての橋桁1には、相互に所定間
隔をおいて一対のストッパー7が突設されており、ダン
パー本体5の先端部の一対の突起5aが、それぞれ対応
するストッパー7のストッパー面に対向するようにし
て、一対のストッパー7間に配設されている。そして、
ダンパー本体5の下部外周、すなわち本体5の基端部を
含む基端部寄りの外周面上には、所定長さの補強鋼管6
がきつく嵌着されている。
【0018】図1において、例えば地震等の際に橋脚2
あるいは台座3や、橋桁1が外力を受け、橋桁1が、橋
脚2あるいは台座3に対して振動をし、橋脚2あるいは
台座3に対して相対移動をすると、橋桁1に突設した一
対のストッパー7が、ダンパー本体5の先端部の突起5
aと接し、この突起5aを介して鋼製ダンパー4を強制
的に変形させるが、このとき橋桁1の振動エネルギが鋼
製ダンパー4を変形させる変形エネルギとして消費され
ることによって、橋桁1の振動エネルギが鋼製ダンパー
4により吸収され、その結果橋桁1の振動が減衰する。
【0019】図1に示した鋼製ダンパー4においては、
補強鋼管6の作用により、鋼製ダンパー4の基端部にお
けるひずみの集中が緩和され、鋼製ダンパー4の各断面
に生じるひずみ量が均一化され、その結果、鋼製ダンパ
ー4の最大変形量が大きくなって、その分、鋼製ダンパ
ー4のエネルギ吸収容量が増加すると共に、鋼製ダンパ
ーの寿命が延び耐用期間が延長される。
【0020】図5に、本発明の鋼製ダンパーが、例えば
図1に示した鋼製ダンパー4のように左右対称の形状を
有している鋼製ダンパーである場合における鋼製ダンパ
ーの頂部の履歴特性を示す。
【0021】図5において、横軸は鋼製ダンパーの頂部
の変位δの大きさを表し、縦軸は鋼製ダンパーの頂部に
作用する外力Pを表している。本発明による鋼製ダンパ
ーの頂部の履歴特性と、従来の鋼製ダンパーの頂部の履
歴特性とを比較するため、従来の鋼製ダンパーとして図
7に示したような先端側径小部24bおよび基端側径大
部24cとの間に段差部Sを有した形状の鋼製ダンパー
を用い、これに対し本発明による鋼製ダンパーとして図
1の形状の鋼製ダンパーを用いた。その際、本発明の鋼
製ダンパー4の全長が従来の鋼製ダンパー24の全長と
等しく、本発明の鋼製ダンパー4のダンパー本体5の露
出部分の外径および長さが、従来の鋼製ダンパー24の
先端側径小部24bの外径および長さに等しく、本発明
の鋼製ダンパー4の補強鋼管6の部分の外径および長さ
が、従来の鋼製ダンパー24の基端側径大部24cの外
径および長さに等しい試料を用いた。
【0022】図5に示すように、本発明による鋼製ダン
パーの頂部の履歴特性は、点O−点a−点b−点c−点
d−点e−点aを結ぶ線に示すとおりであった。これに
対し、従来の鋼製ダンパーの履歴特性は、点O−点a−
点b′−点c′−点d′−点e′−点aを結ぶ線に示す
とおりであった。本発明による鋼製ダンパーの頂部の履
歴特性を示す上記各点によって囲まれた部分O−a−b
−c−d−e−aの面積は、従来の鋼製ダンパーの履歴
特性を示す上記各点によって囲まれた部分O−a′−
b′−c′−d′−e′−aの面積にほぼ等しく、本発
明による鋼製ダンパーのエネルギ吸収容量と、従来の鋼
製ダンパーのエネルギ吸収容量とは、ほぼ等しい。
【0023】図5からも明らかなように、本発明による
鋼製ダンパーと従来の鋼製ダンパーとは、共に外形寸法
が同等であれば、ほぼ同じ大きさのエネルギ吸収容量を
有している。したがって、機械加工により一体的に製作
された従来の鋼製ダンパーに比し、鋼製ダンパーの本体
の基端部を含む基端部寄りの外周面上に補強鋼管をきつ
く嵌着した本発明の鋼製ダンパーによれば、鋼材を無駄
なく使用することができる上、簡単な工程で短時間に製
作することができ、結果的に製作に要する費用を低減す
ることができ、しかも所望のエネルギ吸収能力を持たせ
ることができ、緊急時においても需要に対応して短時間
内に供給することができるような鋼製ダンパーを得るこ
とができる。
【0024】次に、図2は鋼材ダンパの別の構成例を示
したもので、上記同様、等断面充実材であるダンパ本体
15の基端は、橋脚2あるいは台座3に固定され、先端
側には、少なくとも一対の突起15aが取付けられて被
減衰材としての橋桁1に所定間隔をあけて取付けた一対
のストッパ17間に挿設されている。ダンパ本体15の
下部外周には、肉厚の異なる二種類の補強鋼管16aお
よび16bが、多段にそれぞれきつく嵌着されている。
下段側鋼管16bは、上段側鋼管16aに比べて厚肉に
形成されている。
【0025】すなわち、図2において、鋼製ダンパー1
4は、基端部が基台としての例えば橋脚2あるいは台座
3に固定され、先端部が、被減衰体としての橋桁1に突
設されたストッパー17、17と、鋼製ダンパー14の
先端部に突設された例えば前後および左右対称位置の少
なくとも一方にそれぞれ一対突設された突起15aとを
介して、被減衰体としての橋桁1と係合するように配設
されている。鋼製ダンパー14の本体15の基端部を含
む基端部寄りの外周面上には、補強鋼管16a、16b
がきつく嵌着されている。補強鋼管16a、16bは、
鋼製ダンパー14の本体15の基端部から同本体15の
先端部に向けて順次段毎に肉厚が減少する複数段の補強
鋼管、すなわち、例えば図2に示すように2段の補強鋼
管の場合には、上段側の補強鋼管16aと下段側の補強
鋼管16bとにより構成されている。
【0026】図2に示した鋼製ダンパー14は、図1に
示したダンパー4と同様の減衰特性を有し、橋桁1に取
付けたストッパ17が、突起15aと接して、ダンパー
14を強制的に変形させ、そのときのダンパー14の変
形に要する変形エネルギとして振動エネルギが吸収され
ることにより、橋桁1の振動が減衰される。
【0027】図2における鋼製ダンパー14は、図1に
示した鋼製ダンパー4と同様の作用、効果を有するとと
もに、鋼製ダンパー14の本体15には、肉厚の異なる
例えば上段側補強鋼管16aおよび下段側補強鋼管16
b等の複数種類の補強鋼管が嵌着されているので、鋼製
ダンパー14の各断面に生じるひずみ量が図1に示した
鋼製ダンパー4に比べて、より均一化し、その分許容変
形量が増加し、また鋼製ダンパー14の基部に発生しよ
うとするひずみの集中が、より緩和されて、鋼製ダンパ
ー14の寿命がより長くなるなどの特徴がある。なお、
図2の鋼製ダンパー14においては、2段の補強鋼管1
6a、16bを鋼製ダンパー本体15に嵌着したが、補
強鋼管をより多段にして嵌着すればダンパーの許容変形
量が更に増加し、またダンパーの寿命も更に増加する。
【0028】次に、図3において、鋼製ダンパー34の
本体35の橋脚2あるいは台座3に固定される基端部を
含む同基端部寄りの本体35の外周面上には、本体35
の基端部からの長さが内側層の補強鋼管36aほど外側
層の補強鋼管36bよりも長い複数層の補強鋼管36
a、36bが重層されて嵌着されており、鋼製ダンパー
34の本体35の先端部には、例えば前後および左右対
称位置の少なくとも一方に、それぞれ一対の突起35a
が突設されている。
【0029】図3に示した鋼製ダンパー34は、等断面
充実材のダンパー本体35の基端部において、上述のよ
うに、橋脚2または台座3に固定されており、先端側に
は例えば前後および左右対称位置の少なくとも一方にそ
れぞれ突設された一対の突起35aを有している。使用
に際しては、図1に示した鋼製ダンパー4および図2に
示した鋼製ダンパー14と同様に、橋桁1に所定間隔を
あけて取付けた一対のストッパー間に鋼製ダンパー34
の先端部が配設される。鋼製ダンパー本体35の下部外
周には、上述のように、長さの異なる二種類の補強鋼管
36aおよび補強鋼管36aよりも短い補強鋼管36b
が多重に、例えば図3のように2重に、きつく嵌着され
ている。
【0030】図3に示す鋼材ダンパ34は、図2に示し
た鋼製ダンパー14と同様の作用・効果を奏するほか、
図1および図2に示した鋼製ダンパーに比べて、製作
上、より簡単に補強鋼管36a、36bを鋼製ダンパー
本体35上に嵌着することができる。
【0031】図4は、以上に説明した本発明の鋼製ダン
パー4、14、34の配置例を示したもので、橋脚2と
橋桁1との間の間隙部A,B,C,Dに挿設する鋼製ダ
ンパーの先端にはx方向,y方向に各一対の突起5a、
15aあるいは35aを取付けあるいは突設し、橋桁1
にはこれらの突起5a、15aあるいは35aと係合す
るように、それぞれ各一対のストッパ7、17あるいは
37を取付けたもので、橋桁1の任意方向の振動に対応
できるようになっている。
【0032】
【発明の効果】本発明の鋼製ダンパーによれば、以下の
ような効果が得られる。 (1)基端部が基台に固定され、先端部が被減衰体と係
合して同被減衰体の振れを拘束する鋼製ダンパーであっ
て、同鋼製ダンパーの本体の基端部を含む同基端部寄り
の同本体の外周面上には、補強鋼管がきつく嵌着されて
いるので、鋼製ダンパーの形状や寸法の大きさに対し変
形エネルギーの吸収量が十分大きく、また基端部におけ
るひずみの集中を防止することができ、基端部に亀裂や
破損が発生することがなく、その結果寿命が長くなり耐
用期間を長くすることができ、さらに製作に当たっては
鋼材を無駄なく使用することができ、簡単な工程で短時
間に製作することができ、結果的に製作に要する費用を
低減することができ、しかも緊急に需要が生じても需要
に対応して短時間内に製作して供給することができる
(請求項1)。 (2)上記鋼製ダンパーの上記本体の基端部を含む同基
端部寄りの同本体の外周面上には、同本体の基端部から
同本体の先端部に向けて順次段毎に肉厚が減少する複数
段の補強鋼管が嵌着されているので、鋼製ダンパーの形
状や寸法の大きさに対し変形エネルギーの吸収量が十分
大きくなり、また基端部におけるひずみの集中を防止す
ることができ、基端部に亀裂や破損が発生することがな
く、その結果寿命が長くなり耐用期間を長くすることが
でき、さらに製作に当たっては鋼材を無駄なく使用する
ことができ、簡単な工程で短時間に製作することがで
き、結果的に製作に要する費用を低減することができ、
しかも緊急に需要が生じても需要に対応して短時間内に
製作して供給することができ、特に、鋼製ダンパーの基
端部に発生しようとするひずみの集中がより緩和され
て、鋼製ダンパーの各断面に生じるひずみ量が、一層均
一化され、その分許容変形量がさらに増加し、鋼製ダン
パーの寿命がさらに増加する(請求項2)。 (3)上記鋼製ダンパーの上記本体の基端部を含む同基
端部寄りの同本体の外周面上には、同本体の基端部から
の長さが内側層の鋼管ほど長い複数層の補強鋼管が重層
されて嵌着されているので、鋼製ダンパーの形状や寸法
の大きさに対し変形エネルギーの吸収量が十分大きく、
また基端部におけるひずみの集中を防止することがで
き、鋼製ダンパーの各断面に生じるひずみ量が一層均一
化され、基端部に亀裂や破損が発生することがなく、そ
の結果寿命が長くなり耐用期間を長くすることができ、
さらに製作に当たっては鋼材を無駄なく使用することが
でき、簡単な工程で短時間に製作することができ、結果
的に製作に要する費用を低減することができ、しかも緊
急に需要が生じても需要に対応して短時間内に製作して
供給することができ、特に、製作上、複雑な工程を要す
ることなく、補強鋼管を用いて多段式に鋼製ダンパーの
本体を補強することができる(請求項3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態に係る鋼製ダンパーの縦
断面図である。
【図2】本発明の別の実施の形態に係る鋼製ダンパーの
縦断面図である。
【図3】本発明のさらに別の実施の形態に係る鋼製ダン
パーの縦断面図である。
【図4】本発明の鋼製ダンパーの構造物に対する配設状
態の1例を示す要部横断平面図である。
【図5】本発明の鋼製ダンパーの作動を説明するための
力と変位との関係図である。
【図6】従来の鋼製ダンパーが使用された構造物の1例
を示す要部斜視図である。
【図7】図6の構造物に従来の鋼製ダンパーが使用され
た状態を示す要部側面図である。
【符号の説明】
1 被減衰体としての橋桁 2 基台としての橋脚 3 基台としての台座 4,14,24,34 鋼製ダンパー 5,15,35 鋼製ダンパーの本体 5a,15a,24a,35a 突起 6,16a,16b,36a,36b 補強鋼管 7,17,27 ストッパー 24b 先端側径小部 24c 基端側径大部 S 段差

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端部が基台に固定され、先端部が被減
    衰体と係合して同被減衰体の振れを拘束する鋼製ダンパ
    ーであって、同鋼製ダンパーの本体の基端部を含む同基
    端部寄りの同本体の外周面上には、補強鋼管がきつく嵌
    着されていることを特徴とする、鋼製ダンパー。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の鋼製ダンパーにおい
    て、同鋼製ダンパーの上記本体の基端部を含む同基端部
    寄りの同本体の外周面上には、同本体の基端部から同本
    体の先端部に向けて順次段毎に肉厚が減少する複数段の
    補強鋼管が嵌着されていることを特徴とする、鋼製ダン
    パー。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の鋼製ダンパーにおい
    て、同鋼製ダンパーの上記本体の基端部を含む同基端部
    寄りの同本体の外周面上には、同本体の基端部からの長
    さが内側層の鋼管ほど長い複数層の補強鋼管が重層され
    て嵌着されていることを特徴とする、鋼製ダンパー。
JP9251390A 1997-09-01 1997-09-01 鋼製ダンパー Withdrawn JPH1182622A (ja)

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JP9251390A Withdrawn JPH1182622A (ja) 1997-09-01 1997-09-01 鋼製ダンパー

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015094075A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 Jfeシビル株式会社 構造物の耐震補強用ダンパー装置
JP2015168321A (ja) * 2014-03-06 2015-09-28 公益財団法人鉄道総合技術研究所 移動体の床面支持構造
JP2017031800A (ja) * 2016-09-08 2017-02-09 Jfeシビル株式会社 構造物の耐震補強用ダンパー装置

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