JPH1182346A - 真空装置及びその運転方法 - Google Patents

真空装置及びその運転方法

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JPH1182346A
JPH1182346A JP23852397A JP23852397A JPH1182346A JP H1182346 A JPH1182346 A JP H1182346A JP 23852397 A JP23852397 A JP 23852397A JP 23852397 A JP23852397 A JP 23852397A JP H1182346 A JPH1182346 A JP H1182346A
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Tatsuo Nakayasu
龍夫 中安
Masahiro Shimizu
正広 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、水封式真空ポンプに供給される封
水の温度変化に係わらず、真空装置の排気性能を常に良
好な状態に維持することのできる真空装置を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 本発明に係る真空装置は、真空容器2 と
水封式真空ポンプ1 とを接続する経路6 にエジェクタ8
が設けられ、前記エジェクタ8 の吸気側の圧力と、設定
圧力値とが一致すると、該エジェクタ8 が起動するよう
構成されてなる真空装置において、前記水封式真空ポン
プ1 に封水を供給する供給経路3 に、前記封水の温度を
測定する温度測定手段12が設けられ、前記封水温度に応
じて前記設定圧力値を変更可能な制御手段14が設けられ
てなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空装置及びその
運転方法に関するものであり、より詳しくは、水封式真
空ポンプとエジェクタを組み合わせた真空装置及びその
運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】真空乾燥装置、真空冷却装置、真空蒸留
装置等の真空装置は、真空容器に接続された水封式真空
ポンプを作動して、真空容器内を排気することにより、
真空状態を作り出すものである。しかし、この装置に用
いられる水封式真空ポンプにあっては、図2に示す如
く、到達圧力が10Torrに近づくと排気速度は急激に低下
する。そこで、水封式真空ポンプ単独による到達圧力よ
りも、低い圧力まで排気速度を好適に維持するために、
エジェクタを採用した装置が種々提案されており、図3
に示すものが一般的に知られている。
【0003】エジェクタを採用した真空装置によれば、
真空容器2'と水封式真空ポンプ1'を接続する経路6'上に
エジェクタ8'を設けると共に、該エジェクタ8'を回避す
るように、弁11' を設けた経路7'が前記経路6'に接続さ
れている。
【0004】また、前記経路6'上であって、前記エジェ
クタ8'の吸入側には、真空スイッチ13' が設けられ、該
真空スイッチ13' が、前記弁11' と、前記エジェクタ8'
に駆動気体を供給するエジェクタ駆動管9'に設けられた
駆動弁10' とを同期して制御が可能である。
【0005】即ち、前記真空スイッチ13' を一定の圧力
値に設定して、前記水封式真空ポンプ1'を作動し、前記
真空容器2'内を排気する際、該真空容器2'内の圧力(エ
ジェクタの吸気側圧力)が低下し、真空スイッチ13' の
圧力値と一致した場合、真空スイッチ13' が作動し、該
真空スイッチ13' からの信号により、前記弁11' を閉に
して経路7'を閉塞すると共に、前記駆動弁10' を開に
し、エジェクタ8'を駆動するものである。
【0006】従って、排気により低下する真空容器2'内
の圧力が真空スイッチ13' の設定圧力値になるまでは経
路6'と経路7'とを介して排気されるが、真空容器2'内の
圧力がさらに低下し、真空スイッチ13' の設定圧力値と
一致した際は、エジェクタ8'が起動し、経路6'のみを介
して真空容器内の排気を行うものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記真
空装置において、該真空装置に用いられる水封式真空ポ
ンプ1'は、該水封式真空ポンプ1'に供給される封水の温
度によって排気性能が変化するものであり、該封水温度
が低い程、排気性能が良くなる。従って、封水の温度変
化に対応して、真空装置の好適な排気性能を得るために
は、エジェクタ8'を起動するための真空スイッチ13' の
設定圧力値を、封水の温度に対応して設定することが望
ましい。
【0008】ところが、封水温度に応じて真空スイッチ
13' の設定圧力値を設定したとしても、排気の途中で封
水温度が低下した場合、真空装置のエジェクタ8'が起動
した後の排気速度は、エジェクタ8'が起動する直前の水
封式ポンプ排気速度よりも小さくなる。即ち、エジェク
タ8'による排気速度よりも、水封式真空ポンプ1'のみの
場合の方が排気速度が大きい。従って、真空容器2'の発
生ガスが少ないときはエジェクタ8'を起動すると、排気
速度の低下によって真空容器2'内の圧力が比較的長時間
下がらないことがある。また、真空容器2'内の発生する
ガス負圧が大きい場合は真空容器2'内が増圧し、真空ス
イッチ13' が切れてエジェクタ8'が停止し、その後、再
び、水封式真空ポンプ1'の排気によって真空容器2'内の
圧力が低下し、真空スイッチ13' が作動するというハン
チング現象を起こして、排気シーケンスが正常に進まな
くなることがあるという問題点があった。
【0009】また、逆に封水温度が上昇した場合での真
空装置においては、水封式真空ポンプ1'単独では、真空
スイッチ13' の設定圧力値にまで真空容器2'内の圧力を
下げることができず、エジェクタ8'が起動しないことが
あるという問題点もあった。
【0010】そこで本発明は、上記の如き問題点に鑑み
てなされたもので、水封式真空ポンプに供給される封水
の温度変化に係わらず、真空装置の排気性能を常に良好
な状態に維持することのできる真空装置及びその運転方
法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る真空装置は、真空容器2 と水封式真空
ポンプ1 とを接続する経路6 にエジェクタ8 が設けら
れ、前記エジェクタ8 の吸気側の圧力と、設定圧力値と
が一致すると、該エジェクタ8 が起動するよう構成され
てなる真空装置において、前記水封式真空ポンプ1 に封
水を供給する供給経路3 に、前記封水の温度を測定する
温度測定手段12が設けられ、前記封水温度に応じて前記
設定圧力値を変更可能な制御手段14が設けられてなるこ
とを特徴とする。
【0012】上記構成からなる真空装置は、水封式真空
ポンプ1 が作動して、前記真空容器2 内を排気する際、
排気による真空容器2 内が減圧するのに伴って、前記経
路6に設けられた前記エジェクタ8 の吸気側の圧力が減
少していくが、該圧力値が設定圧力値とが一致した場
合、制御手段14により、エジェクタ8 が起動して真空装
置の排気性能を維持するものである。
【0013】しかも、前記水封式真空ポンプ1 は、該水
封式真空ポンプ1 に供給される封水の温度によって排気
速度が変化するが、この封水温度の影響による真空装置
の排気性能低下を防止すべく、温度測定手段12が封水温
度を測定して、該封水温度に応じた設定圧力値に変更す
るものである。
【0014】また、本発明に係る真空装置は、請求項2
記載の如く、前記真空容器2 と前記水封式真空ポンプ1
とが、弁11を有する経路7 により接続され、該弁11が、
前記制御手段14によりエジェクタ8 が起動した際、閉塞
される構成を採用することができる。かかる構成からな
る真空装置は、エジェクタ8 が起動するまでは、経路6
と経路7 とによる排気が行われ、しかる後、エジェクタ
8 の吸気側の圧力が設定圧力値とが一致すると、エジェ
クタ8 が起動するのと連動して経路7 の弁11が閉じ、経
路7 が閉塞されるので、該経路7 での排気が不可能とな
り、エジェクタ8 が好適に作用するものである。
【0015】さらに、本発明に係る真空装置は、請求項
3記載の如く、前記制御手段14は、前記温度測定手段12
により測定された封水温度に応じて設定圧力値を算出す
る設定圧力値算出手段15と、該設定圧力値算出手段15に
より得られた設定圧力値と、エジェクタ8 の吸気側の圧
力とを比較する比較手段16とからなる構成を採用するこ
とができる。かかる構成からなる請求項3記載の真空装
置は、前記温度測定手段12により測定された封水温度に
応じ、設定圧力値算出手段15が設定圧力値を算出すると
共に、該設定圧力値と、エジェクタ8 の吸気側の圧力と
を比較手段16が比較するものである。
【0016】また、本発明に係る真空装置の運転方法
は、請求項5記載の如く、真空容器2に経路6 を介して
接続された水封式真空ポンプ1 を作動して前記真空容器
2 内を排気する際、前記水封式真空ポンプ1 に供給され
る封水の温度に応じて、前記経路6 に設けられたエジェ
クタ8 の起動圧力を選定して、真空装置を運転すること
を特徴とする。
【0017】上記真空装置の運転方法にあっては、水封
式真空ポンプ1 が作動して、前記真空容器2 内を経路6
及び経路7 によって排気する。すると真空容器2 内が減
圧するに伴って、前記経路6 に設けられた前記エジェク
タ8 の吸気側の圧力が減少していくが、該圧力値と設定
圧力値とが一致した場合、制御手段14により、エジェク
タ8 が起動し、経路7 の弁11が閉じ、真空容器2 をより
低い圧力まで排気する。しかも、前記水封式真空ポンプ
1 は、該水封式真空ポンプ1 に供給される封水の温度に
よって排気速度が変化する性質を有しており、この封水
温度の影響による真空装置の排気性能の低下を防止すべ
く、温度測定手段12が封水温度を測定して、該封水温度
に応じた設定圧力値を選定するものである。従って、封
水温度によって、エジェクタ8 の起動圧力を選定して、
真空装置の排気性能を最も有効に使用するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参酌しつつ説明する。図1に示す如く、1 は真空容器
2 内の排気を行うのに用いられる水封式真空ポンプであ
る。該水封式真空ポンプ1 は、該水封式真空ポンプ1 内
部に設けられた羽根車と封水とのピストン作用を利用し
てポンプ効果を奏するものであるため、前記水封式真空
ポンプ1 には、封水を供給可能とすべく、供給経路3 が
設けられている。
【0019】前記供給経路3 は、供給管3aと、封水を貯
蔵するためのタンク3bとからなり、前記供給管3aは水封
式真空ポンプ1 とタンク3bとが接続されている。
【0020】また、前記供給管3a上には、該供給管3aを
開閉自在とすべく、供給弁4 が設けられ、水封式真空ポ
ンプ1 使用時には開状態にしておく。
【0021】5 は、前記水封式真空ポンプ1 の吐出側と
タンク3bとを接続する吐出管であり、水封式真空ポンプ
1 より排気された気体は、封水の一部と共に前記吐出管
5 を経由してタンク3b内に排出され、封水はタンク3b内
に溜まり、気体は、タンク3b上方部から外部に放出され
る。
【0022】6 は、経路としての第一吸入管であり、該
第一吸入管6 により、水封式真空ポンプ1 と真空容器2
とが接続されている。即ち、第一吸入管6 は、真空容器
接続部A と第一分岐部B との間の第一区間6aと、第一分
岐部B と第二分岐部C との間の第二区間6bと、第二分岐
部C とポンプ吸入口部D との間の第三区間6cとからな
る。
【0023】また、前記第二区間6b上には、ブースタ的
効果を有する空気エジェクタ8 が設けられている。水封
式真空ポンプ1 に使用する該空気エジェクタ8 は、駆動
弁10を開くと大気圧の空気が吸い込まれ、吸入室に取り
付けられたノズルを通過し、吸入室で噴流となり、吸入
室内の空気と混合しながらディフェーザーに入る。さら
に、ディフェーザーを通過して出口近くなると、その混
合空気の圧力は高くなり、その後、水封式真空ポンプ1
に送り込むものである。従って、水封式真空ポンプ1 を
取り付けることにより、その排気性能の向上を図ること
ができるものである。
【0024】7 は、前記第一吸入管6 と同様、経路とし
ての第二吸入管であり、該第二吸入管7 によっても、水
封式真空ポンプ1 と真空容器2 とが接続されている。即
ち、第二吸入管7 は、真空容器接続部A と第一分岐部B
との間の第一区間7aと、第一分岐部B と第二分岐部C と
の間の第二区間7bと、第二分岐部C とポンプ吸入口部D
との間の第三区間7cとからなる。
【0025】また、前記第二区間7b上には、該第二区間
7bの経路の開閉を目的として、電磁式又は空圧式の弁11
が設けられている。従って、前記弁11が閉じれば、経路
7bは閉塞され、前記弁11が開けば、経路7bは開放される
ものである。
【0026】12は、温度測定手段であり、該温度測定手
段は、熱電対12a と、温度計12b とからなる。該熱電対
12a は常時封水の供給経路3aに浸っており、熱電対12a
から得られたデータを基に、温度計12b が温度演算を行
い、該温度を電気信号に変換するものである。
【0027】13は、圧力測定手段としての圧力伝送器で
あり、該圧力伝送器13は、前記第一吸引管6 の第一区間
6a内の圧力、即ち、空気エジェクタ8 の吸気側の圧力を
測定すべく設けられている。圧力伝送器13により測定さ
れた圧力は、該圧力伝送器13により電気信号に変換され
る。
【0028】14は、制御手段としてのパソコンであり、
該パソコン14は、封水温度に応じた設定圧力値を算出す
る設定圧力値算出手段としてのプログラム15と、設定圧
力値と前記空気エジェクタ8 の吸気側の圧力値とを比較
する比較手段としてのプログラム16とを有している。
【0029】また、前記制御手段としてのパソコン14
は、伝達手段17を介して、空気エジェクタ8 を駆動する
ための駆動弁10と、第二吸引管7 上に設けられた弁11と
を夫々開閉操作することが可能である。
【0030】さらに、前記パソコン14は、圧力伝送器13
で電気信号化された圧力値の情報、及び、温度測定手段
12で電気信号化された封水温度値の情報を受け取るため
のインターフェイスを具備している。
【0031】本実施の形態からなる真空装置は以上の構
成からなり、以下にその運転方法を説明する。まず始め
に、空気エジェクタ8 を起動するための駆動弁10を閉状
態し、空気エジェクタ8 を停止させると共に、弁11を開
状態にし、第二吸引管7 を開放させておく。しかる後
に、水封式真空ポンプ1 を作動させる。すると、ポンプ
の排気作用により真空容器2 内の気体が、第一吸引管6
と第二吸引管7 とを介して水封式真空ポンプ1 によって
排気されていく。尚、水封式真空ポンプ1 が作動してい
る間は、該水封式真空ポンプ1 内に供給経路3 を介して
封水を適宜供給するものである。
【0032】また、水封式真空ポンプ1 による排気のた
めに、真空容器2 内、即ち、空気エジェクタ8 の吸引側
の圧力は経時的に変化していくが、該圧力は、圧力測定
手段としての圧力伝送器13により常時測定されると共
に、圧力伝送器13により該圧力値は電気信号化され、制
御手段としてのパソコン14に常時送信される。
【0033】さらに、空気エジェクタ8 の吸引側の圧力
と同様、水封式真空ポンプ1 に供給される封水の温度
は、温度測定手段12により常時測定されると共に、温度
測定手段12により該封水温度値は電気信号化され、制御
手段としてのパソコン14に常時送信される。
【0034】ここで、パソコン14に封水温度値が送信さ
れたならば、設定圧力値算出手段としてのプログラム15
が封水温度値に基づいて、設定圧力値を算出する。該算
出方法としては、実験によって得られたデータのテーブ
ルを活用するものである。
【0035】前記データのテーブルの内容は以下の通り
である。図2は、実験により求められた水封式真空ポン
プ1 の吸気側圧力Pと水封式真空ポンプ1 の排気速度S
との関係をグラフにしたS−P曲線図である。排気が進
むにつれ、真空容器2 内の気体が希薄になるため、ポン
プの吸気側の圧力が下がると排気速度が落ちるが、この
排気速度が落ちる度合いは、水封式真空ポンプ1内の封
水温度が高い程、大きいことは前述の如くである。
【0036】曲線a1は、水封式真空ポンプ1 単独の場合
であって、封水温度が35度の場合のS−P曲線であ
り、曲線a2は、水封式真空ポンプ1 単独の場合であっ
て、封水温度が15度の場合のS−P曲線であり、曲線
a3は、空気エジェクタ8 を駆動し、水封式真空ポンプ1
を補助ポンプにしたときのS−P曲線である。因みに空
気エジェクタ8 を駆動した場合の排気性能は、封水温度
による水封式真空ポンプ1の排気性能変化の影響を受け
ないものである。
【0037】従って、封水温度が35度の場合には、ポ
ンプの吸気側の圧力、即ち、本実施の形態では空気エジ
ェクタ8 の吸気側の圧力がp1になった時に、また、封水
温度が15度の場合には、空気エジェクタ8 の吸気側の
圧力がP2になった時に、空気エジェクタ8 を起動させる
と、水封式真空ポンプ1 の排気速度をより低圧側まで維
持し、且つ到達圧力を低くすることができる。
【0038】この実験結果により、封水温度に基づいた
設定圧力値を算出するためのデータのテーブルを作成す
ることができるものである。
【0039】以上により設定圧力値を算出した際のパソ
コン14は、該設定圧力値と、圧力伝送器13から送信され
る空気エジェクタ8 の吸引側の圧力値とを比較手段とし
てのプログラム16で常時比較処理を行うものである。
【0040】即ち、排気の初期段階においては、設定圧
力値に対して、空気エジェクタ8 の吸引側の圧力値が大
であると比較手段は認識する。しかし、排気が進むにつ
れ、空気エジェクタ8 の吸引側の圧力値が減少すると共
に、設定圧力値に近づいていき、しかる後に設定圧力値
と一致することとなる。
【0041】二つの値が一致した段階において、比較手
段16が、駆動弁10には開状態にする指令信号、及び弁11
には閉状態にする指令信号を送信する。しかる後、駆動
弁10が開状態となることで空気エジェクタ8 が起動する
と共に、弁11が閉状態となることで経路7bが閉塞され、
排気経路は第一吸引管6 のみとなり、空気エジェクタ8
による排気へと切り替わることとなる。
【0042】従って、排気により希薄になった真空容器
2 内の圧力をより低い圧力まで排気することとなり、排
気時間の短縮となると共に、真空容器2 内の真空度を高
めることができる。
【0043】尚、本発明は上述の実施の形態に限定され
るものではなく、適宜変更可能である。即ち、本実施の
形態では、エジェクタとして、空気エジェクタ8 を使用
しているが、蒸気エジェクタであってもよく、ガスエジ
ェクタであってもよい。
【0044】また、前記温度測定手段には、熱電対12a
が採用されているが、測温抵抗体であってもよく、温度
測定手段自体を電子温度計等のものにしてもよい。要
は、封水の温度が測定できると共に、該温度データを制
御手段14に送信できるものであればよい。
【0045】さらに、本実施の形態では、圧力測定手段
として、圧力伝送器13が使用されているが、これに限定
されず、真空スイッチを複数組み合わせて、シーケンス
を構成することで安価なものにすることができる。
【0046】また、温度測定手段12及び圧力測定手段13
は、パソコン14に連続的にデータ送信するものである
が、これに限定されず、断続的に送信するものであって
も、パソコンがフィードフォワード制御を行えば、エジ
ェクタの起動時が判断できるので、本発明の意図すると
ころである。
【0047】さらに、本実施の形態では、第二吸引管7
及び弁11を設けてなるが、真空容器2 の内容量が小さい
場合には排気量が少ないため、第二吸引管7 及び弁11を
構成要件とせず、第一吸引管6 のみで排気を行う構成か
らなる真空装置であってもよい。
【0048】また、前記制御手段としては、パソコン14
を採用しているが、これに限定されず、シーケンサ、電
気回路等であってもよく、要は、空気エジェクタ8 の吸
引側の圧力値と封水温度値とから、空気エジェクタ8 の
最適な起動時を決定し、該空気エジェクタ8 を駆動でき
るものであれば本発明の意図するところである。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る真空装置及
びその運転方法は、水封式真空ポンプに供給される封水
の温度に基づいて、エジェクタの起動時を決定するもの
であるため、封水温度の変化により水封式真空ポンプの
排気速度の低下による、真空容器の排気性能が低下する
のを好適に防止することができ、真空装置の排気性能を
常に良好な状態に維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の真空装置であって、概
略的に示すための説明図。
【図2】同実施の形態の水封式真空ポンプの吸気側圧力
と排気速度との関係を示すグラフ。
【図3】従来の真空装置であって、概略的に示すための
説明図。
【符号の説明】
1 …水封式真空ポンプ、2 …真空容器、3 …供給経路、
6 …第一吸引管(経路)、7 …第二吸引管(経路)、8
…空気エジェクタ、10…駆動弁、11…弁、12…温度測定
手段、13…圧力伝送器(圧力測定手段)、14…パソコン
(制御手段)、15…プログラム(設定圧力値算出手
段)、16…プログラム(比較手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器(2) と水封式真空ポンプ(1) と
    を接続する経路(6) にエジェクタ(8) が設けられ、前記
    エジェクタ(8) の吸気側の圧力と、設定圧力値とが一致
    すると、該エジェクタ(8) が起動するよう構成されてな
    る真空装置において、前記水封式真空ポンプ(1) に封水
    を供給する供給経路(3) に、前記封水の温度を測定する
    温度測定手段(12)が設けられ、前記封水温度に応じて前
    記設定圧力値を変更可能な制御手段(14)が設けられてな
    ることを特徴とする真空装置。
  2. 【請求項2】 前記真空容器(2) と前記水封式真空ポン
    プ(1) とが、弁(11)を有する経路(7) により接続され、
    該弁(11)が、前記制御手段(14)によりエジェクタ(8) が
    起動した際、閉塞されるよう構成されてなる請求項1記
    載の真空装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段(14)は、前記温度測定手段
    (12)により測定された封水温度に応じて設定圧力値を算
    出する設定圧力値算出手段(15)と、該設定圧力値算出手
    段(15)により得られた設定圧力値と、エジェクタ(8) の
    吸気側の圧力とを比較する比較手段(16)とからなる請求
    項1又は2記載の真空装置。
  4. 【請求項4】 前記エジェクタ(8) の吸気側の圧力が、
    前記経路(6) に設けられた圧力測定手段(13)により測定
    されるよう構成されてなる請求項1乃至3の何れかに記
    載の真空装置。
  5. 【請求項5】 真空容器(2) に経路(6) を介して接続さ
    れた水封式真空ポンプ(1) を作動して前記真空容器(2)
    内を排気する際、前記水封式真空ポンプ(1) に供給され
    る封水の温度に応じて、前記経路(6) に設けられたエジ
    ェクタ(8) の起動圧力を選定し、真空装置を運転するこ
    とを特徴とする真空装置の運転方法。
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