JPH1182149A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

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JPH1182149A
JPH1182149A JP9235174A JP23517497A JPH1182149A JP H1182149 A JPH1182149 A JP H1182149A JP 9235174 A JP9235174 A JP 9235174A JP 23517497 A JP23517497 A JP 23517497A JP H1182149 A JPH1182149 A JP H1182149A
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ion current
glow plug
internal combustion
combustion engine
injection
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Akikazu Kojima
昭和 小島
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Testing Of Engines (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は内燃機関の燃料噴射制御装置に関
し、イオン電流による着火時期の検出を電極への煤の堆
積の影響をうけることなく精度よく検出することを目的
とする。 【解決手段】 燃焼室18に設けられるグロープラグ22の
電極に生ずるイオン電流を検出するイオン電流検出回路
28を備え、グロープラグ22の通電後所定時間以内に検出
されるイオン電流の大きさを設定値と比較することによ
り燃焼室内での着火開始及び燃焼期間を把握し、インジ
ェクタ22からの燃料噴射時期をフィードバック制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は燃焼室に設置した
電極に電圧を印加することで燃焼により発生したイオン
に流れるイオン電流を検出して燃料噴射や燃焼期間を補
正するようなフィードバック制御を行う内燃機関の燃料
噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などに用いられる燃料噴射式内燃
機関(特にディーゼル機関)では、機関の最適な運転を
実現する、機関回転数と負荷に応じた燃料噴射時期及び
燃料噴射量のマップを備えており、内燃機関の運転中に
おける機関回転数と負荷との実測値から燃料噴射時期及
び燃料噴射量をマップを利用して演算している。しかし
ながら、内燃機関の実際の燃焼においては、燃料性状
(セタン価)の変化や、高地走行による大気圧の変化、
水温の変化、等の各種要因の変化によって、同一の噴射
時期に対して着火時期や燃焼期間の変化が生じ、内燃機
関の最適な燃焼が実現されず、機関出力の降下や排気ガ
ス中の有害エミッションの量が増大してしまうなどのお
それがあった。そこで、内燃機関の燃焼に影響を及ぼす
前記した各種の要因の変化にかかわらず内燃機関の最適
な燃焼を実現するため、現在のシステムでは大気圧セン
サや水温センサなどを設け、これらのセンサからの信号
によって大気圧の変化や水温の変化にかかわらず最適な
燃焼状態を得るように噴射時期や噴射量のマップ演算値
の見込みによる補正を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな見込みによる補正は、大気圧や水温がこの値のとき
は着火遅れや燃焼期間がこの程度であろうという推定に
依拠するものであるため、補正の精度としては限界があ
る。また、燃料性状の変化に対しては適当なセンサの開
発はいまだされておらず、これを燃料噴射時期や燃料噴
射量にフィードバックする適当な手段はないのが現状で
ある。
【0004】大気圧や水温から実際の着火時期や燃焼期
間の変化を予測することによる上記の問題点の根本的な
解決手段として、着火時期や燃焼期間を検出するものが
提案されている。着火時期や燃焼期間の検出のための一
例として燃焼によって発生する光を光センサによって捉
えるタイプの着火時期センサが開発されているが、特に
ディーゼル機関では燃焼室内でのすすの発生によりセン
サの信頼性の低下などの問題点があり、広く採用される
にいたってはいない。
【0005】ディーゼル機関への応用においてすす等の
影響を受けることがない着火時期及び燃焼期間の計測の
ためのセンサとして、燃焼室に設置された電極より構成
され、この電極に電圧を印加することにより、燃焼によ
り発生したイオンに流れる電流を電極より取り出し、こ
の電流値より着火時期及び燃焼期間等を検出するものが
提案されている。図1によってこの方式による計測を説
明すると、(イ) はクランク角度に対するイオン電流の変
化を示しており、通常はイオン電流は流れないが燃焼室
へ噴射された燃料の着火によってイオン電流は立ち上が
り、燃焼の完了によってイオン電流は低下する。そし
て、イオン電流が閾値ITHに達したときをもって燃料が
着火されたと判断し、このときのクランク角度Tr を着
火時期とすることができる。
【0006】イオン電流による着火の判定は機関の運転
の継続によって電極に堆積する煤による計測精度の影響
を受けやすい。即ち、図1の(ロ) は電極に煤が堆積した
場合のクランク角度に対するイオン電流の変化を示して
いる。電極への煤の堆積によって着火する手前のクラン
ク角度よりイオン電流が高まり閾値ITHを越えてしまう
傾向がある。この原因は、着火する前においても、ピス
トンの上昇により筒内圧は高まっており、筒内圧力の上
昇により電極に堆積した煤の部分を介してリークが起こ
ることによると考えられている。即ち、電極への煤の堆
積があった状態ではTr ´のクランク角度でイオン電流
が閾値ITHを越えるため、Tr ´を着火時期と判定して
しまい、正しい着火時期Tr に対して相当な誤差を含む
ことになってしまう。
【0007】以上のような従来技術の問題点に鑑み、こ
の発明の目的はイオン電流による着火時期の検出を電極
への煤の堆積の影響をうけることなく精度よく検出する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するため請求項1に記載の技術手段を採用する。この
技術手段によれば、グロープラグの通電解除後にグロー
プラグの電極を利用してイオン電流を検出している。グ
ロープラグの通電によりグロープラグの電極部に煤の付
着・堆積があったとしても通電によって煤は焼き切られ
る。一方、グロープラグは始動時、即ち最低1日一回は
通電されるため電極の清浄は実質的に確保される。その
ため、走行による煤の堆積の影響を実質的に受けること
なく精度のよい検出が可能である。
【0009】また、請求項2に記載の技術手段によれ
ば、イオン電流値を閾値と比較することでイオン電流の
立上がり及び立下がりを判別することにより着火時期及
び燃焼期間を正確に把握することができる。また、請求
項3に記載の技術手段によれば、基準のクランク角度に
対する検出されるイオン電流の立上がり及び立下がり時
期より無噴射や噴射し放し等の異常あるいはパイロット
噴射の異常を検出し、ダイアグノーシスを的確に行うこ
とができる。
【0010】また、請求項4に記載の技術手段によれ
ば、イオン電流の計測はグロープラグ通電解除直後に行
うことで走行による煤の堆積を完全に排除した一層精度
の高い検出が可能となる。
【0011】
【実施例】図2において4気筒のディーゼル機関を概略
的に示しており、燃料タンク1かの燃料は燃料ポンプ2
によって吸い上げられ、高圧ポンプ3によりコモンレー
ル4に高圧燃料を送り気筒の燃料通路5を介して各気筒
のインジェクタ20に供給される。
【0012】図3はディーゼル機関の燃焼室付近の構造
を概略的に示しており、10はピストン、12はシリン
ダブロック、14はシリンダヘッドを示している。ピス
トン10の冠部に凹部10-1が形成され、このピストン1
0が図示の位置にあるとき凹部10-1は燃焼室18を形成
する。インジェクタ20はシリンダヘッド14に取り付
けられ、インジェクタ20の噴口20-1は燃焼室18を臨
むように配置される。グロープラグ22もシリンダヘッ
ド14に設けられ、その先端のヒータ部22-1は燃焼室1
8内に位置するように配置されている。グロープラグ2
2はその本来の機能はディーゼル機関の始動時の着火促
進のため設けられるものであるが、この発明では機関の
作動中において燃焼により生ずるイオン電流より着火時
期及び燃焼期間を検出するための電極としても機能させ
ている。グロープラグ22における始動補助とイオン電
流の切り替え方式を概略的に説明すると、スイッチ24
はグロープラグ22の通電制御のため水温等に応じて作
動されるスイッチであり、低温始動時はバッテリ26に
直接接続される状態(ON)をとり、グロープラグ22の通
電が行われる。始動状態が終了するとスイッチ24はバ
ッテリ26から切り離された状態(OFF) をとり、このと
きグロープラグ22の先端部22-1の電極部は燃焼に基づ
くイオン電流の検出を行う電極として機能し、イオン電
流検出回路28はこの電極に流れる電流を検出し、電子
制御回路(ECU) 30に検出信号を供給する。電子制御回
路30はマイクロコンピュータシステムとして構成さ
れ、イオン電流検出回路28を含めた各種のセンサに接
続されており、インジェクタ20への作動信号の形成を
行う。
【0013】次に、この発明の実施例における制御を図
4のフローチャートによって説明すると、ステップ10
0ではグロープラグ22に通電されたか否かを検出す
る。グロープラグ22の通電は図示しない水温センサか
らの信号によって内燃機関が冷えた状態から始動される
場合は機関の始動に先立って行われるのが普通である。
グロープラグ22の電極に煤の付着があったとしても、
グロープラグ22の通電によって電極へ付着された煤は
焼き切られる。
【0014】ステップ101で通電解除から所定時間以
内か判断する。グロープラグへの通電が解除された後の
所定時間内(ステップ101でNo)であれば煤の付着
は問題ないためイオン電流による着火時期・燃焼期間の
検出のための以下のルーチンの実行に移行する。即ち、
グロープラグ22の通電があったときはグロープラグ2
2の電極によるイオン電流の計測による着火時期の判定
がイオン電流が閾値I THを越える図1の(イ) のタイミン
グTr により正確に行いうることを示す。このときはス
テップ102に進み、イオン電流検出回路28が検出す
る電流値が設定値(図1の閾値ITH)より大きいか否か
判別される。イオン電流検出回路28が検出する電流値
が設定値に達していない場合はこのルーチンを繰り返
し、イオン電流検出回路28が検出する電流値が設定値
に達したときはステップ104に進み、そのときのカウ
ンタの値がC1に格納される。カウンタとしては基準の
クランク角度位置(例えばピストンの圧縮上死点に相当
するクランク角度位置)から電子制御回路30に設けら
れるクロック発生器の数μ秒毎のクロックパルスを計測
するように構成することができる。従って、カウンタの
値C1より基準クランク角度位置からイオン電流検出回
路28が検出する電流値が設定値ITHに達したときの時
間を知ることができ、これより燃料インジェクタ20か
ら燃焼室18の燃料噴射がされてからピストン10の上
昇にともなう圧縮により燃料の着火が発生したときのタ
イミングを把握することができる。
【0015】次のステップ106はイオン電流検出回路
28が検出する電流値が設定値(図1の閾値ITH)より
小さいか否か判別される。ステップ106が否定判断の
ときはイオン電流検出回路28が検出する電流値が設定
値ITHまで下がっていない、即ち、燃焼室室での燃料の
燃焼が継続していることを意味し、このときはステップ
106の処理を繰り返す。ステップ106で電流値が設
定値ITHまで下がったと判断されるときは、燃焼室18
での噴射燃料の燃焼が完了したと判断され、ステップ1
08に進み、そのときのカウンタの値がC2に格納され
る。カウンタは前述の通り基準のクランク角度位置から
のクロックパルスによって表わされ、カウンタの値C2
より基準クランク角度位置からイオン電流検出回路28
が検出する電流値が設定値ITHに降下する(燃焼の終
了)までの時間を知ることができる。
【0016】ステップ110ではカウンタ値C2−C1
が演算される。C2−C1は着火から燃焼の完了までの
時間、即ち、燃焼期間に相当する。ステップ112は着
火時期を表わすカウンタ値C1及び燃焼期間に対応する
C2−C1の平均化処理を表わす。即ち、ディーゼル機
関では圧縮着火が行なわれ、サイクル間での燃焼変動が
大きく、単独のデータでは誤差が大きくなり有用な情報
とならないおそれがある。そこで、これらの検出値をサ
イクル間で平均化することによりサイクル間変動の影響
をキャンセルするようにしている。平均化のために一連
の燃焼行程での計測値C1及びC2−C1の積算が行な
われる。ステップ114では平均回数(即ち、積算回
数)が設定回数より大きいか否か判別され、否定的判断
のときは繰り返しが行なわれる。
【0017】ステップ114で所定の回数の積算が行な
われたと判定されたときはステップ116に進み噴射時
期、噴射期間の補正が実行される。噴射時期及び噴射期
間の補正の方法としては着火時期及び燃焼期間が設定値
となるようにフィードバック制御が行われる。即ち、計
測値C1及びC2−C1より把握される着火時期及び燃
焼期間がその運転状態(アイドル運転)のための設定着
火時期及び燃焼期間と比較され、計測値が設定値に一致
するようにフィードバック制御が行なわれることにな
る。
【0018】ステップ112での平均化の実効のために
は機関が安定した状態にある必要があるが、そのため、
ステップ116の噴射時期・噴射期間の補正はアイドル
運転時や定常運転時等のグロープラグ通電直後に比較的
長時間の継続的に安定な状態の継続が期待される運転中
に行うことで平均化の実効をあらしめることができる。
【0019】また、イオン電流の検出及びその後の着火
時期・燃焼期間の判別のためのステップ102以下の処
理は理想的にはグロープラグの通電解除からあまり長い
時間を経過しない場合において行うことによりグロープ
ラグの通電解除から次の通電までの走行中に堆積する煤
の影響の完全排除を行い、精度の高いイオン電流の検出
が可能となる。この場合は、グロープラグの通電から所
定時間以内におけるイオン電流の検出時に算出される噴
射時期・噴射期間の補正値を機関回転数や負荷に応じた
学習区分に従って学習値して記憶しており、グロープラ
グの通電解除から時間が経過しているため煤の堆積の影
響を受けるそおそれのある運転時にはこの学習値を利用
して噴射時期・噴射機関の補正を行うようにする。
【0020】イオン電流の立上がり及び立下がりの検出
方法として、上記のように閾値を決めて電流との交点を
求める方法の代わりに、イオン電流波形を微分し、その
微分値が正の設定値以上の場合に立上がりと判定し、逆
に負の設定値より小さな値であった場合に立下がりと判
定するようにしてもよい。次に、この発明を内燃機関の
異常動作の検出に応用する場合について説明する。即
ち、燃料インジェクタのスティック等により内燃機関の
複数の気筒のうち1気筒又は複数気筒の燃料噴射が行わ
れなかったり、逆に燃料インジェクタが開き放しとな
り、出力不足や振動あるいはオーバーランを起こす場合
がある。このような場合においてもイオン電流を検出す
ることで異常の判別を行うことができる。即ち、スティ
ックによってインジェクタからの噴射が行われなくなる
とイオン電流が全く発生せず、またインジェクタが開き
放しとなると着火時期あるいは燃焼期間がインジェクタ
への噴射指令値に対して大きく異なった値となるためイ
オン電流によってこれらの異常の判別を行うことができ
る。
【0021】図5,6はこのような異常動作の検出のた
めのフローチャートを示している。ステップ200では
設定した時間内(例えば、上死点からクランク角度で3
0°相当の時間内)にイオン電流値が所定値より大きい
か否か即ちイオン電流の立上がりがあったか否か判定さ
れる。即ち、通常は上死点付近で燃焼が起こることか
ら、設定時間内にイオン電流の立ち上がりがなければ無
噴射の可能性が高いとみなすことができる。ステップ2
00で所定のクランク角度期間においてイオン電流値が
所定値より小さいとの判断のときはステップ202に進
み、イオン電流値が所定値より小さい状態が設定回数n
において継続したか否か判定する。イオン電流値が所定
値より小さい状態がn回継続した場合はステップ204
において無噴射との判定結果を書き込み、ステップ20
6では無噴射時における必要な診断処理、例えば、警報
の発生や機関の強制的て停止等の処理を実行する。
【0022】ステップ200で所定クランク角度範囲に
おいてイオン電流値が設定値を超えたとの判定(即ちイ
オン電流の立ち上がりがあったとの判定)のときはステ
ップ208に進み、そのときのカウンタ値(着火時期)
をC1に格納する。ステップ210ではカウンタ値C1
が正規の着火時期に相当するカウンタ値である設定値よ
り小さいか否か、即ち、イオン信号の立ち上がりが通常
より相当前に起こったか否か判定する。ステップ210
でカウンタ値C1<設定値との判定のときはステップ2
12に進み、カウンタ値C1<設定値の判断がn回継続
したか否か判定する。ステップ212でC1<設定値の
ときはインジェクタが開き放しとなっているとみなすこ
とができ、ステップ214ではこの判定結果の書き込み
を行い、ステップ216ではインジェクタが噴射し放し
の状態時における必要な診断処理、例えば、警報の発生
や機関の強制的て停止等の処理を実行する。
【0023】ステップ210でカウンタ値C1が正規の
着火時期に相当するカウンタ値である設定値より大きい
との判定(イオン電流の立ち上がりが所定クランク角度
期間においてあったとの判定)のときはステップ218
に進み、イオン電流値が設定値を下回ったか否か(イオ
ン電流の立ち下がりか否か)判定する。イオン電流値<
設定値のときは、ステップ220に進み、そのときのカ
ウンタ値をC2に格納する。次のステップ222ではC
2−C1が設定値より大きいか否か判定される。ステッ
プ222でC2−C1はイオン電流の立ち上がりから立
ち下がりまでの期間=燃焼期間を表しており、また設定
値は通常の噴射期間より相当に長い所定の値であり、C
2−C1>設定値の判定結果は燃焼期間の異常を表す。
ステップ222でC2−C1>設定値の判定結果のとき
はステップ224に進み、この状態がn回継続したか否
かを判定し、n回継続のときはステップ214に進み、
前記と同様な異常処理を行う。
【0024】この発明は各気筒のインジェクタ毎の着火
時期及び燃焼期間の変動の解消するような制御にも応用
することができる。即ち、図2において、インジェクタ
20は気筒毎に設置されており、気筒毎の特性変動によ
ってインジェクタ20間の噴射時期や噴射量が変動し、
出力やエミッションに悪影響を及ぼす場合がある。この
場合、各気筒毎に設置されたグロープラグによって得ら
れたイオン電流を基に着火時期や燃焼期間が気筒間で一
定になるように噴射時期及び噴射期間の補正をインジェ
クタ20毎に行う。
【0025】また、この発明はパイロット噴射の調整に
も応用することができる。即ち、パイロット噴射を行う
場合にはパイロット噴射量が数mm3/s という少量である
ため、制御が困難でありインジェクタのバラツキがある
と、噴射量が過大となったり、逆に噴射しなくなったり
する場合がある。パイロット噴射量が過大であるとエミ
ッションが悪化するが、本発明者らによる実験の結果で
は噴射量に対してそれほど敏感ではなく、パイロット噴
射量の気筒間での相違を検出し制御するほどの必要性は
なかいと判断された。さらにパイロット噴射量は少量で
あるため燃焼により電極に発生するイオン電流も小さく
検出がそもそも困難である。しかしながら、1気筒だけ
パイロット噴射が行われないような不具合の場合はエミ
ッション及び機関出力、機関振動の変動が大きくなる問
題が見受けられた。これは次の理由による。パイロット
噴射すると主噴射の着火遅れが短くなるが、パイロット
噴射された場合と比較して着火時期がずれる、パイロッ
ト噴射がされない気筒があると気筒間で噴射時期が異な
っていることと同じ結果になる。即ち、図7(ハ) で、制
御回路からはパイロット噴射次いでこれに少し遅れて主
噴射の指令がインジェクタ20に出力される。(イ) はパ
イロット噴射が適正に行われた場合を示しており、パイ
ロット噴射に続いて比較的短い期間の内に主噴射が継続
する。これに対して(ロ) はパイロット噴射指令に係わら
ずパイロット噴射がされなかった場合を示しており、パ
イロット噴射が正規にされたときの主噴射の燃焼より遅
れて(D)主噴射の燃焼が起こるのである。そのため、
気筒間での出力変動による上記の問題点がある。そこ
で、このような問題を解決するためグロープラグの電極
に発生したイオン電流の大小によりその気筒でパイロッ
ト噴射が行われたか否か検出し、パイロット噴射が行わ
れていないとの判断のとはそのパイロット噴射量を増大
させる。これにより次回の噴射ではその気筒のパイロッ
ト噴射が行われるように促すことができ、気筒間での出
力変動を防止することができる。
【0026】また、パイロット噴射の時期が一つの気筒
又は気筒全体で遅れている場合にはその一つの気筒又は
全気筒のパイロット噴射量を増やすことによりパイロッ
ト噴射が正規の時期で行われるように燃料噴射量や燃料
噴射時期を補正することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はクランク角度に対するイオン電流の変化
を煤の堆積のない場合(イ) と、煤が堆積した場合(ロ) の
それぞれについて示す図である。
【図2】図2は電子制御式ディーゼル機関の概略構成図
である。
【図3】図3はこの発明のディーゼル機関の要部を燃焼
室の断面によって表す図である。
【図4】図4は第1実施例の作動を説明するフローチャ
ートである。
【図5】図5は第2実施例の作動を説明するフローチャ
ートの前半部分である。
【図6】図6は図5に後続するフローチャートの部分で
ある。
【図7】図7はこの発明をパイロット噴射を行う燃料噴
射に応用した場合の効果を説明する線図である。
【符号の説明】
18…燃焼室 20…インジェクタ 22…グロープラグ 28…イオン電流制御回路 30…制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01M 15/00 F02P 17/00 E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室に設置した電極に電圧を印加する
    ことで、燃焼により発生したイオンに流れるイオン電流
    を検出し、検出されるイオン電流より燃焼状態を判別
    し、燃料インジェクタの作動をフィードバック制御する
    内燃機関において、内燃機関の始動補助のため通電され
    るグロープラグを燃焼室に備え、グロープラグの通電解
    除後にグロープラグの電極を利用してイオン電流を検出
    するイオン電流検出手段手段と、検出されるイオン電流
    より燃焼状態の判別を行う判別手段とを具備したことを
    特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 前記燃焼状態判別手段は、イオン電流値
    を閾値と比較することでイオン電流の立上がり及び立下
    がりを判別することを特徴とする請求項1に記載の内燃
    機関の燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 基準のクランク角度に対する検出される
    イオン電流の立上がり及び立下がり時期より無噴射や噴
    射し放し等の異常あるいはパイロット噴射の異常を検出
    することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料
    噴射装置。
  4. 【請求項4】 グロープラグによるイオン電流の検出は
    グロープラグ通電解除から所定時間以内に行うことを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
JP9235174A 1997-08-29 1997-08-29 内燃機関の燃料噴射制御装置 Pending JPH1182149A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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