JPH1181146A - チョップド炭素繊維およびその製造方法 - Google Patents

チョップド炭素繊維およびその製造方法

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JPH1181146A
JPH1181146A JP10156668A JP15666898A JPH1181146A JP H1181146 A JPH1181146 A JP H1181146A JP 10156668 A JP10156668 A JP 10156668A JP 15666898 A JP15666898 A JP 15666898A JP H1181146 A JPH1181146 A JP H1181146A
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chopped carbon
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春夫 尾原
Keizo Ono
惠三 小野
Tetsuyuki Kyono
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低価格の多フィラメント炭素繊維束を原料と
して、流動性、集束性に優れたチョップド炭素繊維を得
る。 【解決手段】 サイジング剤が付与されたチョップド炭
素繊維の集合体であって、その集合体の構成単位である
短繊維束片の繊維長方向の単位長さ当たりの平均重量が
1.7〜4mg/mmの範囲にあり、かつ、その繊維長
方向の単位長さ当たりの重量の分布における変動率が3
0〜60%であることを特徴とするチョップド炭素繊
維、およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂をマ
トリックスとする炭素繊維強化樹脂の製造に適したチョ
ップド炭素繊維およびその製造方法に関するもので、特
にフィラメント数が多く総繊度が大きい炭素繊維(いわ
ゆるラージ・トウ)を原料とするチョップド炭素繊維お
よびその製造方法に関するものである。更に詳しくは、
短繊維強化樹脂成形材料の強化材として流動性、集束性
等の取扱い性に優れたチョップド炭素繊維およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維強化樹脂は、非強化の樹脂に比
べて強度、剛性、寸法安定性にはるかに優れているた
め、事務機器や自動車分野など様々な分野で広く利用さ
れている。炭素繊維の需要は年々増えており、航空機・
スポーツ等のプレミアム用途から建築、土木、エネルギ
ー関係の一般産業用途へ需要がシフトしてきており、炭
素繊維に対する要求も厳しく、性能だけでなく価格の低
減が大きな課題となっている。そのため近年、価格の低
減に向けてよりフィラメント数が多く総繊度が大きい炭
素繊維(束)が供給されるようになってきている。
【0003】炭素繊維強化樹脂の製造法としては様々な
方法があるが、よく用いられている方法は3〜10mm
程度の長さに切断されたチョップド炭素繊維を樹脂ペレ
ットあるいは樹脂パウダーと共に押出機で溶融混練して
ペレット化(これをコンパウンド工程という)し、これ
を射出成形によって成形品とする方法である。このよう
な工程に供されるチョップド炭素繊維は、定量的にかつ
安定的に供給するために、サイジング剤で集束させた形
態で使用されるのが通常で、このサイジング剤で集束さ
れたチョップド炭素繊維は、スクリューフィーダー等に
より押出機に連続的に自動計量の下に供給される。
【0004】この際に、特に重要な特性は流動性であ
り、この特性が満たされないと極端な場合には、供給部
ホッパーで閉塞してプロセス不能になることがある。従
来から粉体を取り扱う分野では、ホッパーでの粉体の流
動性と摩擦係数、安息角、嵩密度、形状因子などの種々
の特性値との間に相関関係があることが知られている。
例えば、摩擦係数は低いほど、安息角は小さいほど、嵩
密度は高いほど流動性が高くなることが明らかにされて
いる。しかし、チョップドファイバーの場合には、粉体
の場合よりも、チョップドファイバー自体の形状因子
が、これらの特性値に大きな影響を与えるのである。そ
のため、例えば安息角の場合について云えば、円錐体の
大きさの影響や堆積させる条件(落下高さ、落下量の速
度等)の影響を受け、理想的な円錐形状にならないこ
と、測定試料量の影響を受けることなど測定条件により
その値が異なってくる。その結果、ある程度の特性値の
判定はできるが最終評価は工業生産での実際の装置で確
認テストを行っているのが実状である。
【0005】チョップド炭素繊維の流動性や集束性の改
良は、公知の粉体の取り扱い技術やチョップド炭素繊維
に極めて類似するガラス繊維の技術を参考にして、特開
平5−261729号公報および特開平5−26173
0号公報等で種々の技術が提案されている。チョップド
炭素繊維の流動性は、チョップド炭素繊維が粉体の場合
に比べて、粒径に相当する寸法が極めて大きく、形状が
棒状あるいはフレーク状であること、および炭素繊維に
おいては、フィラメント数の少ない繊維束を合糸して処
理するガラス繊維と異なりフィラメント数が多く総繊度
が大きい繊維束であることから、これらから得られるチ
ョップド炭素繊維はチョップドガラス繊維よりも流動性
が低くなるのが一般的である。そのため、高性能化とコ
ストパーフォマンスの観点からガラス繊維チョップドフ
ァイバーに取って代わるためには既存設備でガラス繊維
と同等のプロセス性を有し生産性の低下を招かないこと
が求められてきた。
【0006】ところが、従来、チョップド炭素繊維は、
フィラメント数1,000本から30,000本程度の
連続繊維を原料として製造されてきたのが、近年、炭素
繊維の低コスト化に伴い、従来よりフィラメント数が多
く総繊度が大きい繊維束の炭素繊維が製造されるように
なり、これらの炭素繊維を原料としたチョップドファイ
バーの製造を行う必要が生じてきている。
【0007】フィラメント数が多く総繊度が大きい繊維
束の炭素繊維を製造する際には、焼成時の反応熱の除去
を円滑の行うため扁平な形態で取り扱われることになる
のが一般的である。
【0008】その結果として、フィラメント数が多く総
繊度が大きい繊維束の炭素繊維を原料としてチョップド
炭素繊維を製造する場合、このような炭素繊維束は従来
のものよりも扁平度の高い形態のものであること、更に
炭素繊維束の形態が扁平な方がサイジング剤が糸条内部
まで浸透し易い等の理由から、従来のフィラメント数
1,000本〜30,000本の炭素繊維束と同様のプ
ロセスでチョップド炭素繊維を製造すると、扁平度を高
くして製造することになる。一方、炭素繊維束の形態が
扁平になると、流動性や集束性の低いチョップ炭素繊維
となってしまうという問題を生じる。そこで、断面形状
を円形に近づけると繊維束の嵩密度が高くなるため、繊
維束内部にサイジング剤が浸透しにくくなり、集束性に
むらが生じ、さらにコンパウンド工程で受ける剪断力が
大きく解繊しやすくなり、ファイバーボールができやす
くなって流動性が低くなり、コンパウンド工程のホッパ
ーから押出機へ移送するときに閉塞等のトラブルを起こ
しやすくなる。
【0009】従来、チョップド炭素繊維を得る方法とし
ては、まず炭素繊維(束)をサイジング剤に浸漬し、次
に、乾燥工程で集束させた炭素繊維を連続または別工程
にてカッターでチョップ化する方法が一般的であった。
一方、ガラス繊維をチョップ化する方法は、溶融紡糸さ
れたガラス繊維にサイジング剤を付与した後、濡れた状
態でカットし、次いで乾燥する方法が一般的である。こ
のガラス繊維のチョップ化方法によれば、少ないサイジ
ング剤の付着量で高い集束性のチョップドファイバーが
得られやすく、この方法を炭素繊維に採用した例として
は特開平5−261729号公報および特開平5−26
1730号公報がある。しかし、該公報でチョップ化す
る炭素繊維束は12,000本程度であり、フィラメン
ト数が多く総繊度が大きい繊維束の炭素繊維を処理する
ものでない。なお、前述のチョップドガラス繊維におい
てもサイジング剤を付与する工程での繊維束は4,00
0本程度であり太い繊維束を処理するものでない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、主と
して炭素繊維強化複合材料に供する流動性、集束性に優
れたチョップド炭素繊維およびその製造方法を提供する
ことにあり、更に詳しくは、炭素繊維の低コスト化に伴
なうフィラメント数が多く総繊度が大きい炭素繊維束を
原料とすることの必要性を満たすとともに、それによる
炭素繊維束の高扁平度化に起因して生ずるチョップド炭
素繊維の流動性および集束性の低下の問題を解決するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のチョップド炭素繊維は、サイジング剤が付
与されたチョップド炭素繊維の集合体であって、その集
合体の構成単位である短繊維束片の繊維長方向の単位長
さ当たりの平均重量が1.7〜4mg/mmの範囲にあ
り、かつ、その繊維長方向の単位長さ当たりの重量の分
布における変動率が30〜60%であることを特徴とす
るものからなる。
【0012】また、本発明に係るチョップド炭素繊維
は、次のような特性を有することを特徴とするものから
なる。 0.5≦W1 2/(K・W2)≦1.5 ここで、 K :定数=597、 W1:容積200ccの容器に充填した時の重量(g)、 W2:直径8cmの平らなステンレス製測定台上に堆積
可能な最大重量(g) である。
【0013】また、本発明に係るチョップド炭素繊維の
製造方法は、フィラメント数が20,000〜150,
000本の範囲の連続炭素繊維束に、水分散系サイジン
グ剤を含有するサイジング剤を付与し、充填密度5,0
00〜20,000D/mmの範囲に制御し、且つ、カ
ット時の含液量が10〜35重量%の濡れた状態で炭素
繊維束をカットし、次いで乾燥前の含液量が15〜45
重量%の状態で、振動下で乾燥することを特徴とする方
法からなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について、望まし
い実施の形態とともに詳細に説明する。本発明において
は、汎用的な強度2000〜7000MPa、弾性率1
50〜500GPaを有する炭素繊維が通常使用される
が、特に、これに限定されるものではない。
【0015】本発明のチョップド炭素繊維の製造方法に
おいて使用される炭素繊維束は、単繊維デニールが0.
3〜2デニール、好ましくは0.6〜1デニール、フィ
ラメント数が20,000〜150,000本から成る
多フィラメント炭素繊維で、1m当たり0〜10回の撚
を有する炭素繊維を用いることができる。
【0016】炭素繊維の供給は、炭素繊維製造工程から
直接本発明のチョップド工程に供する方法、または一旦
巻き取った繊維束を供給する方法のいずれでもよい。し
たがって、無撚か加撚は適宜必要に応じて決められる。
【0017】この場合、加撚方法としては、動力を用い
てボビンを機械的に回転させ、強制的に撚りをかける方
法以外にボビンから縦取りで解舒する時に発生する解舒
撚りも含む。解舒撚りの場合、ボビンの外側から引き出
すアウトサイドプル方式や、ボビンの内側から引き出
す、いわゆるインサイドプル方式等も含む。さらに、プ
ロセスに応じて、ハンドリング性を改善するための一次
サイジング剤を0.1〜2.0重量%付与し乾燥された
炭素繊維束をチョップド炭素繊維の原料として用いるこ
とも可能である。
【0018】本発明で使用するサイジング剤は、集束性
を付与できるものであれば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹
脂のいずれでもよい。例えば、ウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、エポキシ変性ウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、フェーノル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ
エーテルイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリサルホ
ン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリビニルアルコ
ール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアクリル樹
脂、またはこれらの樹脂の単独もしくはブレンドであ
る。これらの樹脂は、水分散液または水溶液として用い
る。尚、水分散液または水溶液には若干の溶剤を含んで
いてもよい。
【0019】これらの樹脂の中でも、フィルムをフィル
ム状にして測定した場合の引張弾性率が、1〜30MP
aであるウレタン樹脂が、特に好ましい。ウレタン樹脂
は炭素繊維を集束する性能に優れた樹脂であり、フィル
ム弾性率を規制することによりさらに好ましくなる。フ
ィルム弾性率が1MPa未満であると集束性を高める効
果が小さく、30MPaを超えるとコンパウンド工程の
ホッパーから押出機への移送を想定した攪拌時に脆く開
繊しやすくなりトラブルの原因になることがある。
【0020】なお、上記フィルム引張弾性率とは、水系
ウレタンサイジング剤液を板上に薄くのばした状態で、
室温にて24時間、80℃で6時間、さらに120℃で
20分間乾燥した厚み約0.4mm、幅10mm、長さ
100mmのフィルムを200mm/分の速度で引張試
験して、伸びが100%になったときの応力をMPaで
表したものである。
【0021】また、本発明において、サイジング剤がエ
ポキシ樹脂であることも好ましい。エポキシ樹脂は、マ
トリックス樹脂との接着性や耐熱性に優れたサイジング
剤である。エポキシ樹脂を単独で使用することも好まし
いがウレタン樹脂と併用するとチョップド炭素繊維の集
束性がさらに向上するため好ましい。
【0022】また、本発明において、サイジング剤がア
クリル樹脂であることも好ましい。アクリル樹脂は、エ
ポキシ樹脂と同様にマトリックス樹脂との接着性がよい
ことや耐熱性に優れておりサイジング剤として好まし
い。このアクリル樹脂を単独で使用しても好ましいがウ
レタン樹脂やエポキシ樹脂と併用して使用してもよい。
【0023】さらに、炭素短繊維の集束性をより向上さ
せるためには、シランカップリング剤のような反応性の
サイジング剤を0.05〜3重量%の範囲で添加するこ
とも有効である。
【0024】本発明においてウレタン樹脂とは、ジイソ
シアネートとイソシアネート基と反応性の水素原子を有
する化合物ポリオールの付加重合によって得られる。
【0025】ジイソシアネートとしては、例えば、トリ
レンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、
フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジ
イソシアネート、1−1−6ヘキサメチレンジイソシア
ネート、ヘキサンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシ
アネートが挙げられる。
【0026】ポリオールとしては、第一のポリオール
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多価
アルコールにエチレンオキサイド、テトラヒドロフラン
などのアルキレンオキサイドの1種または2種以上を付
加重合させた末端にヒドロキシル基を有するポリエーテ
ルポリオールや、レゾルシノール、ビスフェノールのよ
うな多価フェノール類のアルキレンオキサイド付加重合
物、コハク酸、アジピン酸、フマール酸、マレイン酸、
グルタール酸、アゼライン酸、フタール酸、テレフタル
酸、ダイマー酸、ピロメリット酸などの多塩基性カルボ
ン酸類のアルキレンオキサイド付加重合物等である。
【0027】第二のポリオールはポリエステルポリオー
ルとして、多価アルコールと多塩基性カルボン酸との縮
合物、ヒドロキシカルボン酸と多価アルコールとの縮合
物などであり、多価アルコール、多塩基性カルボン酸と
して上述のものが使用できる。
【0028】第三のポリオールはポリエステルエーテル
ポリオールとして、上記ポリエステルにアルキレンオキ
サイドを付加重合せしめたポリエーテルを多塩基性カル
ボン酸で縮合させた末端にヒドロキシル基を有するポリ
エステルポリエーテルなど、さらに、上記ポリオール成
分として分子中にポリカーボネート骨格を有するポリカ
ーボネートポリオールを含むポリカーボネート系ウレタ
ン樹脂等を挙げることができる。
【0029】エポキシ樹脂としては、アミン類、フェノ
ール類などを前駆体とするエポキシ樹脂が好ましい。
【0030】具体的には、アミン類を前駆体とするエポ
キシ樹脂として、テトラグリシジルジアミンジフェニル
メタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、トリ
グリシジル−m−アミノフェール、トリグリシジルアミ
ノクレゾール挙げられる。フェノール類を前駆体とする
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノール
S型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エボキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシノ
ール型ポキシ樹脂が挙げられる。
【0031】エポキシ樹脂は、ほとんどが水不溶性であ
ることから水分散系として使用される。この際、高分子
量のエポキシ樹脂に低分子量のエポキシ樹脂を併用する
と分散安定性が向上する。さらにサイジング剤を付与し
たファイバーの柔軟性も向上し、工程通過性がよくなり
好ましい。具体的には、エポキシ樹脂の分子量がエピビ
スタイプで300〜500の液状のエポキシ化合物と分
子量が800〜2000の固体状のエポキシ化合物がそ
れぞれの重量比で50:50〜5:95の範囲のものが
好ましい。液状エポキシが多過ぎると集束性や耐熱性が
低下する。
【0032】アクリル樹脂としてはアクリル酸系、アク
リル酸エステル系、メタクリル酸エステル系等の重合体
が主成分であり、これを変性したものも含まれるが特に
これらに限定するものではない。具体的には日本アクリ
ル化学社製のプライマルHA−16、HA−8、E−3
56等が挙げられる。
【0033】本発明におけるサイジング剤の付与方法
は、炭素繊維束を走行させながらサイジング剤液に浸漬
するディップ方式、またはローラー表面に付着したサイ
ジング剤液を走行している炭素繊維束に接触させるキス
ロール方式、または炭素繊維が走行しているガイドの接
触部分に設けた孔またはスリットのガイドよりサイジン
グ剤液を送り出して付与するガイド給油方式によりサイ
ジング剤を付与することが好ましい。特にガイド給油方
式は含液率の制御性と繊維束の形態制御の観点から好ま
しい。ガイドとして設けた孔またはスリットから必要量
を吐出させることにより、容易に設定した含液率に制御
することができ、ガイド幅により繊維幅の規制を安定し
て行うことができる。この場合、ガイドは1個または2
個以上設けてもよく、扁平状の炭素繊維束の片面または
両面に付与する。付与した後、表面のサイジング剤液が
繊維束内部に浸透しやすくするために、ローラーでしご
きを加えながら走行させてもよい。さらにサイジング剤
液を付与してから10秒以上滞留させれば、繊維束内に
浸透しやすくなりより好ましい。
【0034】また、好ましい含液率制御方法はノズル孔
を用いる方法である。サイジング剤液に炭素繊維をディ
ップ後所定の径のノズル孔に通して含液量を決める方法
である。この場合、炭素繊維の目付け(g/m)と比重
から計算される炭素繊維束の断面積(cm2 )をノズル
孔の面積(cm2 )で割った値が0.4〜0.7になる
ノズル孔径であることが好ましい。この方法による場
合、一旦、多量に付着したサイジング剤液を絞り出すと
共に繊維束内まで均一にサイジング剤液を浸透させるこ
とができる。
【0035】この他に含液率規制方法として、ニップロ
ーラーでサイジング剤液を付与した炭素繊維束を絞る方
法や、ノズル孔より噴出した圧空により一旦多めに糸束
に付着させたサイジング剤液を吹き飛ばす方法等もあ
る。
【0036】サイジング剤液を含浸させた後カットされ
るまで繊維束の張力と形状、特に繊維束の幅の制御は、
チョップド炭素繊維の流動性や集束性に影響するので重
要である。そのため、種々のガイド、溝付きローラー等
を配して5,000〜20,000D/mmの範囲にお
いて目標の充填密度に調整した後カットする。充填密度
は繊維束の総繊度(D)を繊維束幅(繊維軸と直角方向
の長さ(mm))で除した値である。
【0037】本発明においては、炭素繊維束における炭
素繊維の充填密度を5,000〜20,000D/mm
の範囲にしてサイジング剤を付与する必要がある。炭素
繊維の充填密度を5,000D/mm未満の状態では含
液量を制御しても集束性は充填密度支配により高くなり
難い。また20,000D/mmを越えた状態でサイジ
ング剤液をを付与すると液が繊維束内部まで十分浸透す
るのに時間がかかるため、連続のプロセスでは含浸むら
が生じ、集束性が低下する。
【0038】本発明におけるカット時の含液率および乾
燥前の含液率がそれぞれ10〜35重量%、15〜45
重量%と異なっているのは、それぞれの工程でのプロセ
ス性と最適含液率の関係が異なっているためである。す
なわち、カット時の含液率はカット時の剪断力(解繊作
用)によって繊維束が細分断化すること、極端な場合と
して単繊維に分断することとカッター刃へのチョップド
繊維の付着を防止することにある。一方、乾燥に供する
時の含液率は、液の表面張力の働きによりが繊維束の集
束性が高くなることにある。なお表面張力は含液量が多
いほど大きくなり乾燥後の集束性は高くなる。
【0039】上記の理由から、濡れ糸をカッターでチョ
ップド炭素繊維にカットする時の含液率は10〜35重
量%の範囲となるように制御する。好ましくは、15〜
25重量%の範囲である。35重量%を超えるとチョッ
プド炭素繊維同士が接着して流動性が悪くなることと、
カット時にカッター刃やローラーに付着しカット工程で
トラブルを起こしやすくなる。また、含液率が10重量
%未満であると、カット工程での剪断力で炭素繊維束が
解繊しやすくなるので好ましくない。次いで、乾燥前の
含液率は15〜45重量%の範囲に制御する必要があ
る。好ましくは25〜35重量%の範囲である。45重
量%を超えると乾燥付加が大きくなったり乾燥機が汚れ
やすい等の傾向がある。15重量%未満では集束性が低
下することがある。
【0040】また、本発明は、濡れ糸カット後に水また
はサイジング剤液を追加付与した場合でも水が蒸発する
時に集束効果が発揮できることを見出した点にも特徴が
ある。
【0041】すなわち、10重量%未満の低い含水率の
ままでカットすると、前述のようにカッターの剪断力に
よって糸束が解繊しやすく集束性のよいチョップドファ
イバーを得ることが困難になるが、カット後、乾燥前
に、糸束に水またはサイジング剤液を追加付与して乾燥
することにより、集束性の良好なチョップド炭素繊維が
得られるのである。この場合、追加付与するものとして
は水がコストの点から最適であるが、集束効果を期待で
きる水系サイジング剤であればいずれのものでもよい。
なお、ここでいう水系サイジング剤とは、水溶性サイジ
ング剤や水エマルジョンのようなものを指すが、少量の
有機溶媒を含んでいてもよい。
【0042】本発明において、含液率とは、乾燥後の炭
素繊維重量に対するサイジング剤液重量の割合である。
このときのサイジング剤液の濃度は目標のサイジング剤
付着率になるように設定する必要がある。通常0.3〜
10重量%が採用されている。
【0043】濡れ糸をカットする方法としては、ロービ
ングカッター等のロータリー式カッターや、ギロチンカ
ッター等通常用いられているカッターを用いることがで
きる。また、カットの際にはローラー等の回転部に付着
しようとする、あるいは付着したカットファイバーをブ
ラシ等で除去し、付着防止することも好ましい。カット
の際に適正範囲の撚数、充填密度および含液率にするこ
とにより、ある確率でチョップド炭素繊維が繊維軸方向
に分断し、流動性や集束性が改善されたチョップドファ
イバーが得られる。
【0044】本発明においては、さらにカットしたチョ
ップドファイバーを乾燥する時に振動を加えながら、さ
らに好ましくは流動化状態下で、熱風乾燥する。濡れた
チョップド炭素繊維をオーブンで乾燥する時に振動を加
えることにより扁平状にカットされたチョップド炭素繊
維の繊維束片同士の接合を防止できると共に、繊維軸方
向に分断させることにより扁平率の小さいチョップド炭
素繊維になり、流動性に富む形状になる。振動数として
は5〜25サイクル/秒で振幅3〜10mmが好まし
い。また、乾燥速度も流動性を確保するために適正化が
はかられている。
【0045】このようにして製造されたチョップド炭素
繊維は、繊維軸方向に分断の結果、チョップドファイバ
ーの集合体を構成する一つ一つの繊維束、つまり短繊維
束片の大きさ、重量あるいは単繊維本数がある分布を持
つものの、平均値が小さくなり流動性が改善されたもの
になる。
【0046】繊維束を長さ数mmにカットすると、その
形状は製造方法により異なるが円柱状あるいは平板状
(フレーク状)になる。特に太い繊維束を原料にした場
合、サイジング剤液の含浸工程、カット工程等のプロセ
ス上の制約から平板状、特に略矩形平板状になるのが通
常である。この平板の扁平率が高いほど流動性は低いの
で、できるだけ扁平率の小さい形状にすることが望まれ
ている。
【0047】本発明によって得られたチョップド炭素繊
維の優れた流動性および集束性は、本発明者らの新たな
技術的知見によって説明できる。以下その技術的知見に
ついて説明する。
【0048】すなわち、流動性および集束性の指標とし
て、嵩密度あるいは安息角を単独で用いるのではなく、
嵩密度を安息角の正接値で除した値が流動性の指標に最
適である。しかし、チョップド炭素繊維の安息角の測定
値は、ばらつきが大きいという問題があり、さらに検討
を重ねた結果、嵩密度を安息角の正接値で除した値と実
質的に同等の物理量であるW1 2/K・W2 の方が精度よ
く流動性を評価できることが判明し、この値が特定範囲
にあることで、特に優れた流動性を示すことが分かっ
た。
【0049】嵩密度を安息角の正接値で除した値と、W
1 2/K・W2 が同等の物理量であることは数式的に次の
ように求まる。 嵩密度=W1 /V11 :容積(この場合200cm3 ) 安息角=tan-1(h/r) h :堆積時の底面から頂点までの高さ r :測定架台の半径(この場合4cm)
【0050】測定架台上のチョップドファイバーの重量
2 のとき安息角は次のように示される。 W2 =(1/3)×π×r2 ×h×(W1 /V1 ) h=r×tan(安息角)であるから、tan(安息
角)は次式で示される。 tan(安息角)=3W2 1 /(πr3 1
【0051】したがって、嵩密度を安息角の正接値で除
した値は、次のようになる。 嵩密度/tan(安息角)=(W1 /V1 )/(3W2 1/(πr3 1 )) =W1 2/K・W2 ここで、V1 を200cm3 、rを4cmとした場合、
K=3V1 2/(πr3)=597となる。安息角の測定
精度に比してW2 の測定精度は高いため、これは流動性
の指標として極めて実用的である。
【0052】なお、安息角および嵩密度に関する一般的
技術説明は次の通りである。チョップド繊維のホッパー
における自重下での流動性は壁面と繊維束間および繊維
束同士間の摩擦係数、自重により発生する圧力および壁
面で発生するせん断応力によって決まる。せん断応力が
摩擦力以上になるとすべりがはじまり、流動が起こる。
せん断応力および摩擦力は直接的ではないがそれぞれ嵩
密度および安息角で近似できる物理量である。従来から
チョップド炭素繊維の特性値として嵩密度および安息角
が用いられているのはこのためである。
【0053】ところで、嵩密度は、チョップドファイバ
ーを構成する付与したサイジング剤の密度および付着
率、炭素繊維の密度および空隙率で決まり、安息角は短
繊維束片の大きさ、表面平滑性、吸湿性および形状等で
決まる特性であるので、嵩密度と安息角は本来独立で変
わり得る値であり、前述の嵩密度と安息角の相関は限定
された条件下での現象である。
【0054】本発明のチョップド炭素繊維を強化材とし
て使用することによって、優れた炭素繊維強化樹脂を製
造することができる。その際、マトリックスとするに適
した熱可塑性樹脂としては、ABS、ポリアミド、ポリ
カーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイ
ド、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンス
ルフィド、ポリエーテルケトンあるいはこれら樹脂のア
ロイ等、ほとんど全ての熱可塑性樹脂を使用することが
できる。熱可塑性樹脂組成物は、上記の集束処理された
炭素短繊維3〜70重量%と、上記のマトリックス樹脂
97〜30重量%からなるのが一般的である。
【0055】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をさらに詳
細に説明する。まず、本発明で用いた測定方法について
説明する。
【0056】〔短繊維束片の重量の求め方〕 手順1.試料から無作為にサンプリングした100個の
炭素繊維束片について0.1mgまで秤量できる電子天
秤で秤量し、短繊維束片の重量の求めた。定法に従いそ
の平均値を求めた。
【0057】〔短繊維束片の繊維長方向の単位長さ当た
りの平均重量の求め方〕 手順2.カット長を測定し、その平均値を用いて手順1
で求めた個々の値を除して短繊維束片の繊維長方向の単
位長さ当たりの平均重量の求めた。次いで、定法に従
い、変動率(CV値=標準偏差/平均値)を求めた。
【0058】〔短繊維束片の一辺の長さの求め方〕重量
測定を行った炭素繊維束片について投影面積とその周長
をコンピュータによる後述の画像処理により測定し、繊
維軸方向と直角方向の辺の長さを周長と手順2で求めた
平均カット長を用いて算出した。定法に従い、それぞれ
の平均値および変動率を求めた。
【0059】〔画像処理〕チョップド炭素繊維束片の幅
形状の評価法は、より正確に測定するためコンピュータ
の画像処理を用いて行った。画像処理に用いた機器はMa
cintosh7600/132、画像取込み用のスキャンとしてEPSON
G-6000を用いた。まず、繊維束片をひとつずつ重量測
定の上、A−4サイズの紙の上に並べて置き、測定N数
は50〜100とした。その上からスプレーのりを噴霧
して固定後、透明フィルムを貼り付けた。このときに正
確な面積既知の黒色塗りつぶし正方形を基準用に添付す
る。画像処理の単位はピクセルであるため、補正用にミ
リメートルのブランクが必要となる。これをEPSON G-60
00の画像処理器上にのせ、Adobe photoshop TM3.0Jソフ
トに取込み記憶させる。次に、NIHimage1.55ソフト上に
添付して画像解析する。単純に幅のみを解析するソフト
でないことから、Perimeter/Lengthで周長をピクセルで
求め、補正用に添付したあるサイズのものとでミリメー
トル単位に補正する。この補正値からカットした長さの
両辺をマイナスし2で割ると一辺の幅のサイズが画像解
析できる。このように画像処理にて評価する方法は、他
にも考えられるが、他の方法であっても、本方法と比較
がとれれば、特に問題はない。
【0060】流動性の指標算出に必要なW1 、W2 の測
定は次の様に行った。 〔W1 2/K・W2の求め方〕 (1)W1の測定:500ccメスシリンダーに200c
cの短繊維束を投入し、3cmの高さから10回落下さ
せた後、メスシリンダー内の短繊維束の最上部の目盛り
を読み取り体積を求め、落下充填後の体積200ccの重
量を比例計算で求め、これをW1 (g)とする。
【0061】(2)W2 の測定:直径8cm、高さ5c
mの平滑で清浄な水平な測定台中心部から試料を少量ず
つ落下させ、測定台から試料がこぼれ落ち、それ以上堆
積しなくなったときの測定台上の試料重量をW2 (g)
とする。なお試料の落下は測定台面上あるいは堆積試料
最上部から1から2cmの高さを保ちながら行う。
【0062】(3)定法に従いW1 2/K・W2を算出し
た。
【0063】〔集束性の評価〕強制攪拌テストで行っ
た。すなわち1000ccビーカーに200ccの炭素短繊
維を投入し、攪拌モーターにて100rpmで30分攪
拌し、上述の方法で嵩密度を測定算出し、0.4g/c
3以下になるものは集束性が不良と判定する方法によ
った。
【0064】[流動性の評価]実機テストにより計量性
が不安定になれば流動性不良と判定。なお良好な計量性
とは成形品の繊維含有率が所望の値に安定制御出来るこ
とを言う。
【0065】実施例1 フィラメント数70,000本、総繊度49,500
D、1次サイジング剤としてエポキシ系サイジング剤
(ビスフェノールAジグルシジルエーテルである油化シ
ェル製Ep828とEp1001の等量混合物を乳化剤
を用いて水分散したもの)を1.5重量%付与し乾燥後
ボビンに巻きあげた目付5.5g/mの実質的に無撚の
炭素繊維束を15m/分の速度で引き出し、フィルム1
00%引張弾性率が1.5MPaのポリウレタン系水分
散系サイジング剤を純分で5%含有した浴中へ導き、サ
イジング剤液を付与した。その後、孔径2.6mmのノ
ズルで絞り、含液率30%、繊維束幅8,300D/m
mに調整し、この繊維をロービングカッターへ導き長さ
6mmにカット処理した。次いで、この含液率30%の
チョップド繊維をオーブンの金網を振動数16サイクル
/秒、振幅6mmで振動させながら190℃で5分間乾
燥させて、サイジング剤付着率3.2重量%のチョップ
ドファイバーを得た。このものを用いてホッパー容量
0.3m3の押出機を用いてプロセス性のテストを行っ
たところ、流動性が良好で計量性に全く問題なくプロセ
スできた。結果を表1にまとめた。
【0066】実施例2 フィラメント数70,000、総繊度49,500D、
1次サイジング剤としてエポキシ系サイジング剤(ビス
フェノールAジグルシジルエーテルである油化シェル製
Ep828とEp1001の等量混合物を乳化剤を用い
て水分散したもの)を1.5重量%付与し乾燥後ボビン
に巻きあげた目付5.5g/mの実質的に無撚の炭素繊
維束を15m/分の速度で引き出し、幅10mm、長さ
100mmの溝を有するガイド給油装置に接触させなが
ら張力2kgで走行させた。このガイド給油装置の給油
スリットからサイジング剤液を含液率が30重量%にな
るように計量供給し、実施例1のサイジング剤を炭素繊
維に付与した。次いでジグザグに並べた5個のローラー
でしごきを加えた後、繊維束幅を8,300D/mmに
調整し、ロービングカッターへ導き長さ6mmにカット
処理した。次いでこの含液率30%のチョップド繊維を
オーブンの金網を振動数16サイクル/秒、振幅6mm
で振動させながら190℃で5分間乾燥させて、サイジ
ング剤が3.2重量%付与されたチョップドファイバー
を得た。このものを用いてホッパー容量0.3m3の押
出機を用いてプロセス性のテストを行ったところ、流動
性が良好で計量性に全く問題なくプロセスできた。結果
を表1にまとめた。また短繊維束片の重量および幅の分
布を図1に示した。
【0067】実施例3 実施例2において、乾燥での振動条件を、振動数16サ
イクル/秒、振幅3mmとした以外は同じ条件で実施
し、チョップドファイバーを得た。このものを用いてホ
ッパー容量0.3m3の押出機を用いてプロセス性のテ
ストを行ったところ、実施例2よりも流動性がやや低く
なったが計量性に全く問題なくプロセスできた。結果を
表1にまとめた。また短繊維束片の重量および幅の分布
を図2に示した。
【0068】実施例4 フィラメント数70,000、総繊度49,500D、
1次サイジング剤としてエポキシ系サイジング剤(ビス
フェノールAジグルシジルエーテルである油化シェル製
Ep828とEp1001の等量混合物を乳化剤を用い
て水分散したもの)を1.5重量%付与し乾燥後ボビン
に巻き上げた目付5.5g/mの実質的に無撚の炭素繊
維を15m/分の速度で引き出し、幅10mm、長さ1
00mmの溝を有するガイド給油装置に接触させながら
張力2kgで走行させた。このガイド給油装置の給油ス
リットからサイジング剤液を含液率が20重量%になる
ように計量供給し、実施例1のサイジング剤液を炭素繊
維に付与した。次いでジグザグに並べた5個のローラー
でしごきを加えた後、繊維束幅を8,300D/mmに
調整し、ロービングカッターへ導き長さ6mmにカット
した。次いでオーブン中にある金網の上にカット糸を拡
げた後、噴霧器でカット糸にまんべんなく水を噴霧し
て、先に付与したサイジング剤液と合わせて含液率が3
0重量%になるように処理した。次いで実施例2と同様
の方法で乾燥し、サイジング剤が3.5重量%付与され
たチョップドファイバーを得た。このものを用いてホッ
パー容量0.3m3の押出機を用いてプロセス性のテス
トを行ったところ、計量性に全く問題なくプロセスでき
た。結果を表1にまとめた。
【0069】実施例5 実施例4において1次サイジング剤を付与しない炭素繊
維である以外は同様の方法でサイジング剤付着率1.5
重量%のチョップド炭素繊維を得た。このものを用いて
ホッパー容量0.3m3の押出機を用いてプロセス性の
テストを行ったところ、実施例4とほとんど変わりなく
問題なくプロセスできた。
【0070】実施例6 実施例2においてガイド給油装置で付与するサイジング
剤がアクリル樹脂(日本アクリル化学社製のプライマル
HA−8)である以外は同じ条件でサイジング剤付着率
3.3重量%のチョップドファイバーを得た。このもの
をホッパー容量300lの押出機を用いてナイロン樹脂
にコンパウンドしたところ、ホッパー内の流動性は良好
で計量性に全く問題はなかった。結果を表1にまとめ
た。
【0071】比較例1 実施例2において、振動させずに乾燥した以外は同じ条
件で実施し、チョップドファイバーを得た。このものを
用いてホッパー容量0.3m3の押出機を用いてプロセ
ス性のテストを行ったところ、流動性が悪く閉塞を時々
起こし安定してプロセスできなかった。結果を表1にま
とめた。また短繊維束片の重量および幅の分布を図3に
示した。
【0072】比較例2 実施例2において、繊維束幅を3,300D/mmに調
整した以外は同じ条件で実施し、チョップド炭素繊維を
得た。このものを用いてホッパー容量0.3m3の押出
機を用いてプロセス性のテストを行ったところ、流動性
が低く全くプロセスできなかった。結果を表1にまとめ
た。
【0073】実施例7 実施例2において、繊維束幅を5,800D/mmに調
整した以外は同じ条件で実施し、チョップド炭素繊維を
得た。このものを用いてホッパー容量0.3m3の押出
機を用いてプロセス性のテストを行ったところ、実施例
2よりも流動性がやや低くなったが計量性には問題なく
プロセスできた。結果を表1にまとめた。
【0074】実施例8 実施例2において、サイジング剤液をカット時および乾
燥前の含液率が35重量%になるように計量供給した以
外は同じ条件で実施し、チョップドファイバーを得た。
カット時の刃への炭素繊維カット片の付着が起こるの
で、付着する炭素繊維を掻き落とすためのブラシを取り
付けることによりカット工程のプロセス性を保った。こ
のものを用いてホッパー容量0.3m3の押出機を用い
てプロセス性のテストを行ったところ、流動性が良好で
計量性に全く問題なくプロセスできた。結果を表1にま
とめた。
【0075】実施例9 実施例2において、サイジング剤液をカット時および乾
燥前含液率が共に20重量%になるように計量供給した
以外は同じ条件で実施し、チョップドファイバーを得
た。カット時の刃への炭素繊維カット片の付着がなくカ
ット工程のプロセス性は極めて良好であった。このもの
を用いてホッパー容量0.3m3の押出機を用いてプロ
セス性のテストを行ったところ、実施例5より流動性が
やや低くなったが計量性には問題なくプロセスできた。
結果を表1にまとめた。
【0076】比較例3 フィラメント数70,000、総繊度49,500D、
1次サイジング剤としてエポキシ系サイジング剤(ビス
フェノールAジグルシジルエーテルである油化シェル製
Ep828とEp1001の等量混合物を乳化剤を用い
て水分散したもの)を1.5重量%付与し乾燥後ボビン
に巻きあげた目付5.5g/mの実質的に無撚の炭素繊
維束を15m/分の速度で引き出し、幅10mm、長さ
100mmの溝を有するガイド給油装置に接触させなが
ら張力2kgで走行させた。このガイド給油装置の給油
スリットから純分10重量%のサイジング剤液をカット
時の含液率が10重量%になるように計量供給し、実施
例1のサイジング剤を炭素繊維に付与した。次いでジグ
ザグに並べた5個のローラーでしごきを加えた後、繊維
束幅を8、300D/mmに調整し、ロービングカッタ
ーへ導き長さ6mmにカット処理した。次いでこの含液
率10%のチョップド繊維をオーブンの金網を、振動数
16サイクル/秒、振幅3mmで振動させながら190
℃で5分間乾燥させてサイジング剤付着量2.4%のチ
ョップドファイバーを得た。このものを用いてホッパー
容量0.3m3の押出機を用いてプロセス性のテストを
行ったところ、流動性が低く全くプロセスできなかっ
た。結果を表1にまとめた。なお乾燥条件を実施例1と
同じにすると一部単繊維状となって系外に飛散するとい
うプロセス上の問題があった。
【0077】
【表1】
【0078】比較例4 実施例1においてカット時および乾燥前の含液率を45
重量%にした以外は同じ条件で実施したところ、カッタ
ー刃まわりにチョップド繊維の付着が多く、ミスカット
が多発し、所望のチョップド炭素繊維が得られなかっ
た。
【0079】比較例5 実施例4においてガイド給油装置からサイジング剤液を
付与し、カット時の含液率が7重量%になるようにする
こと、噴霧器でチョップド繊維にまんべんなく水を噴霧
して、先に付与したサイジング剤液と合わせて乾燥前の
含液率が40重量%になるように処理した以外は同じ条
件で実施したところ、カットの衝撃により細分断化され
たチョップド繊維束が乾燥時にお互い接着した合体した
チョップド炭素繊維が生じていた。。このものを用いて
ホッパー容量0.3m3の押出機を用いてプロセス性の
テストを行ったところ、流動性に安定性がなく供給安定
性に問題があった。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のチョップ
ド炭素繊維およびその製造方法によれば、低価格の多フ
ィラメントの炭素繊維束を用いて、プロセス性、つま
り、流動性や集束性等の取扱い性に優れたチョップド炭
素繊維を得ることができ、優れた特性の炭素繊維強化複
合材料の成形に供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2における特性の評価結果を示すグラフ
である。
【図2】実施例3における特性の評価結果を示すグラフ
である。
【図3】比較例1における特性の評価結果を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06M 23/06 D06M 23/06 (72)発明者 京野 哲幸 愛媛県伊予郡松前町大字筒井1515番地 東 レ株式会社愛媛工場内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイジング剤が付与されたチョップド炭
    素繊維の集合体であって、その集合体の構成単位である
    短繊維束片の繊維長方向の単位長さ当たりの平均重量が
    1.7〜4mg/mmの範囲にあり、かつ、その繊維長
    方向の単位長さ当たりの重量の分布における変動率が3
    0〜60%であることを特徴とするチョップド炭素繊
    維。
  2. 【請求項2】 短繊維束片の重量が平均重量の2倍以上
    のものの個数および1/3倍以下のものの個数の全個数
    に対する比率がそれぞれ10%未満であることを特徴と
    する請求項1に記載のチョップド炭素繊維。
  3. 【請求項3】 短繊維束片の横断面形状が略矩形でその
    一辺の長さに分布があり、その平均値が1.5〜6mm
    の範囲、変動率が25〜40%の範囲にあることを特徴
    とする請求項1または2に記載のチョップド炭素繊維。
  4. 【請求項4】 サイジング剤が、ウレタン樹脂、アクリ
    ル樹脂、エポキシ樹脂を単独または混合した樹脂を主成
    分とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のチョップド炭素繊維。
  5. 【請求項5】 下記特性を有することを特徴とするチョ
    ップド炭素繊維。 0.5≦W1 2/(K・W2)≦1.5 K :定数=597 W1:容積200ccの容器に充填した時の重量(g) W2:直径8cmの平らなステンレス製測定台上に堆積
    可能な最大重量(g)
  6. 【請求項6】 下記特性を有することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載のチョップド炭素繊維。 0.5≦W1 2/(K・W2)≦1.5 K :定数=597 W1:容積200ccの容器に充填した時の重量(g) W2:直径8cmの平らなステンレス製測定台上に堆積
    可能な最大重量(g)
  7. 【請求項7】 フィラメント数が20,000〜15
    0,000本の範囲の連続炭素繊維束に、水分散系サイ
    ジング剤を含有するサイジング剤を付与し、充填密度
    5,000〜20,000D/mmの範囲に制御し、且
    つカット時の含液量が10〜35重量%の濡れた状態で
    炭素繊維束をカットし、次いで乾燥前の含液量が15〜
    45重量%の状態で、振動下で乾燥することを特徴とす
    るチョップド炭素繊維の製造方法。
  8. 【請求項8】 カット時、乾燥前共に含液率が15〜3
    5重量%であることを特徴とする請求項7に記載のチョ
    ップド炭素繊維の製造方法。
  9. 【請求項9】 カット時の含液量が10〜30重量%で
    の濡れた状態で炭素繊維束をカットし、次いで乾燥前に
    水またはサイジング剤液をチョップド繊維束に追加付与
    することによって乾燥前の含液量を25〜45重量%に
    することを特徴とする請求項7に記載のチョップド炭素
    繊維の製造方法。
  10. 【請求項10】 乾燥前に水またはサイジング剤液をチ
    ョップド繊維束に追加付与することが、噴霧することに
    よって行われることを特徴とする請求項9に記載のチョ
    ップド炭素繊維の製造方法。
  11. 【請求項11】 サイジング剤液を付与した連続繊維束
    をノズル孔を通すことにより含液率を制御することを特
    徴とする請求項7に記載のチョップド炭素繊維の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 サイジング剤液をガイドを介して供給
    するガイド給油により連続炭素繊維束にサイジング剤を
    付与することを特徴とする請求項7に記載のチョップド
    炭素繊維の製造方法。
  13. 【請求項13】 サイジング剤液で濡れた状態のまま、
    カットされた短繊維束片を、1秒間に5サイクル〜25
    サイクルの範囲で振動させながら熱風乾燥させることを
    特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載のチョップ
    ド炭素繊維の製造方法。
  14. 【請求項14】 カットする直前のサイジング剤液で濡
    れた炭素繊維束の充填密度が8,000〜15,000
    D/mmの範囲にあることを特徴とする請求項7〜13
    のいずれかに記載のチョップド炭素繊維の製造方法。
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