JPH1178875A - 車体傾斜制御用車高計測装置 - Google Patents

車体傾斜制御用車高計測装置

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JPH1178875A
JPH1178875A JP24114497A JP24114497A JPH1178875A JP H1178875 A JPH1178875 A JP H1178875A JP 24114497 A JP24114497 A JP 24114497A JP 24114497 A JP24114497 A JP 24114497A JP H1178875 A JPH1178875 A JP H1178875A
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air
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Shinya Matsuki
信哉 松木
Hiroki Inoue
浩樹 井上
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KAWAJU TETSUDO SHARYO ENG KK
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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KAWAJU TETSUDO SHARYO ENG KK
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車高計測および空気バネの過給気状態の検知
をできるだけ電気回路を省いて対応できるようにすると
ともに、それらの制御用操作手段を集約して小型化が図
れるようにした車体傾斜制御用車高計測装置を提供す
る。 【解決手段】 空気バネ3への給排気制御用の自動高さ
調整弁6と、自動高さ調整弁6の開閉操作部に一体回転
可能に連結され、車高計測用開閉操作レバー9を回転可
能に取り付けるためのシャフト6aと、レバー9の回転
角度を、回転伝達手段14〜16を介して伝達される車
高計測用アブソリュート型エンコーダ7と、レバー9の
回転に伴って回転する偏心カム17を介して操作される
過給気保護スイッチ8とを、共通のケーシング10内に
収容するとともに、ケーシング10から突出させたシャ
フト6aの一端に、レバー9を一体回転可能に取り付け
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばレールの
カント量の過不足に基づく超過遠心加速度が補償される
ように、前後輪の台車上と車体との間にそれぞれ左右対
称に介設された空気バネの伸長量を調整することによ
り、車体を傾斜させて曲線区間での乗り心地を良好にす
る車体傾斜制御装置に関する。詳しくは、空気バネへの
加圧空気の給排気制御用の自動高さ調整弁等の車体傾斜
制御用車高計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道を用いた交通機関では、曲線区間に
おいて曲率の内側およぴ外側のレールに高低差、いわゆ
るカントを設けて超過遠心加速度の補償がなされてい
る。
【0003】しかるに、近年、鉄道車両は輸送力強化の
ために高速化がなされている。例えぱ、東海道新幹線に
おいては、開業当初の乎均時速は200km/h程度で
あったものが、のぞみにおいては300km/h程度に
まで達している。しかしながら、レールのカント量は、
高速車両と低速車両とが混在して走行しているなどの理
由により従来のままとされている。そのため、高速車両
においては、レールのカント量の不足による超過遠心力
のために乗り心地が悪くなっている。
【0004】そこで、最近、台車上と車体間に介設され
た空気バネを利用して曲線区間で車体を曲線の内側に傾
斜させる装置が提案されている。この車体傾斜制御装置
について本出願人は既に特許出願し、公開(特開平7−
81558号)されている。この装置の主要構成は、図
12に示すように走行距離算出手段51と車両の路線上
の位置算出手段52と曲線区間判定手段53と超過遠心
加速度算出手段54とレールのカント量過不足算出手段
55と制御量算出手段56と空気式車体支持手段57と
を備えており、前記走行距離算出手段51により車両の
走行距離が算出され、前記車両の路線上の位置算出手段
52により、前記算出された走行距離に基づいて、予め
指定されている基準点に関する前記車両の路線上の現在
位置が算出され、前記曲線区間判定手段53により、前
記車両が曲線区間に到達したか否かが、予め記憶されて
いる路線地図により判定され、前記超過遠心加速度算出
手段54により、前記曲線区間における超過遠心加速度
の大きさと方向が算出され、前記レールのカント量過不
足算出手段55により、前記超過遠心加速度を補償する
レールのカント量が算出され、前記制御量算出手段56
により、前記カント量の過不足が解消される傾斜角に対
して所定範囲内で車体を傾斜させるための制御量が算出
され、前記空気式車体支持手段57により、前記制御量
により車体を傾斜するようにした装置である。なお、空
気式車体支持手段57は、後述する空気バネ3を主構成
とする車体の支持手段である。
【0005】図13は上記した従来の車体傾斜制御装置
における制御回路40を示すが、同図のように車高計測
については磁気式エンコーダ41により、自動高さ調整
弁6の操作レバー43の回転角に比例したパルスを制御
手段44に出力させ、この制御手段44にて車高、いい
かえれば空気バネ3(図1参照)の伸縮量を電気的に計
測している。そして、制御手段44から電磁弁駆動リレ
ー回路45を介して加圧空気供給ライン上の電磁弁V2
〜V5を操作し、空気バネ3への給排気を行うようにし
ている。また、空気バネ3の過給気保護については、操
作レバー43の過剰な回転をセンサー(リミットスイッ
チ)46にて検知し、制御手段44とは別系統のリレー
シーケンス回路である非常排気リレー回路47を介して
電磁弁駆動リレー回路45の電源を遮断するとともに、
非常用排気弁V8を駆動させて空気バネ3内の空気を排
出する構造からなる。なお、図中のV1、V6は締切コ
ック、V7は自動高さ調整弁6の遮断弁、V8は非常排
気弁、V9は差圧弁、V10は差圧弁V9の遮断弁であ
る。
【0006】なお、この種の先行技術として、特開平6
−227392号、特開平5−238387号などがあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の車体傾斜制御装置では、次のような改良すべき
点がある。すなわち、 車高計測をパルス出力のパルス数をカウントするこ
とにより電気的に行っているために、一旦、計測誤差が
生じるとその誤差が累積されたり、誤差が解消されなか
ったりするおそれがある。
【0008】 空気バネ3の過給気保護を自動高さ調
整弁6の操作レバー43に近接して配置したセンサー4
6とリレーシーケンス回路47を介して電気的に行って
いるので、故障要因が多くフェイルセーフにおける信頼
性に欠ける。
【0009】 空気バネ3の過給気保護機能の実現に
際し、センサー46およびリレーシーケンス回路47な
どが必要になり、装置が大型化し、かなり広い取付スペ
ースを要する。
【0010】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、車高計測性能の向上および空気バネの過給気状態の
検知をできるだけ電気回路を省いて対応できるようにす
るとともに、それらの手段を集約して小型化が図れるよ
うにした車体傾斜制御用車高計測装置を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明にかかる車体傾斜制御用車高計測装置は、前
後輪の台車上と車体との間にそれぞれ左右対称に介設さ
れた空気バネの伸長量を調整することにより、車体を傾
斜させて曲線区間での乗り心地を良好にする車体傾斜制
御装置において、前記空気バネへの加圧空気の給排気制
御用の自動高さ調整弁と、該自動高さ調整弁の開閉操作
部に一体回転可能に連結され、車高制御用開閉操作レバ
ーを駆動するシャフトと、前記車高制御用開閉操作レバ
ーの回転角度を、回転伝達手段を介して伝達される車高
計測用アブソリュート型エンコーダと、前記車高制御用
開閉操作レバーの回転に伴って回転する操作部材を介し
て操作される空気バネ過給気保護スイッチ又は空気バネ
過給気保護弁とを、それぞれ共通のケーシング内に収容
又は共通の取付板に取り付けするとともに、前記シャフ
トの一端に、前記車高制御用開閉操作レバーを一体回転
可能に取り付けている。
【0012】上記の構成を有する本発明の車体傾斜制御
用車高計測装置によれば、自動高さ調整弁に車高計測用
エンコーダと過給気保護スイッチ又は過給気保護弁とを
一体的に集約することにより、小型化が図れるので、車
両の床下の狭いスペースに容易に取り付けることがで
き、取付の際に必要な改変箇所がほとんどない。また、
空気バネへ過剰な空気が供給された際の検知とその後処
理を空気回路のみで構成する場合に、非常排気リレー回
路を介さずに直接的に行えるから、制御回路の信頼性が
向上するとともに、非常排気リレー回路および付帯配線
が不要になり、装置全体の構造が簡略化される。さら
に、車高計測用エンコーダにアブソリュート型エンコー
ダを用い、車高制御用開閉操作レバーの回転に伴う回転
角に基づいてエンコーダが計測した車高を絶対値信号で
出力するので、従来のパルス数をカウントすることによ
り車高を計測する方式に比べて、累積誤差が発生しにく
いため、車高を正確に計測することができ、車体傾斜制
御の信頼性が高まる。
【0013】請求項2記載のように、前記回転伝達手段
を一対の歯付プーリとこれらの歯付プーリ間に掛け渡さ
れる歯付ベルトで構成し、歯付プーリを前記シャフトと
前記エンコーダの回転軸にそれぞれ一体回転可能に取着
することができる。
【0014】請求項2記載の装置によれば、回転伝達手
段が一対の歯付プーリと歯付ベルトで構成されるから、
構造が簡単で、歯車構造に比べて軽量であるから、小型
化が容易に図れる。
【0015】請求項3記載のように、前記操作部材に前
記シャフトに一体回転可能に取着される板状偏心カムを
使用し、前記過給気保護スイッチ又は前記過給気保護弁
のプランジャー式操作杆の先端に設けたローラに回転可
能に前記偏心カムを当接させることができる。
【0016】請求項3記載の装置によれば、偏心カムの
回転によりローラ付きプランジャー式操作杆を押し付け
ることにより、過給気保護スイッチ又は弁を操作するの
で、スイッチのON−OFF操作が確実にかつスムーズ
に行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる車体傾斜制
御用車高計測装置について実施の形態を図面に基づいて
説明する。
【0018】図1は本発明の車体傾斜制御用車高計測装
置の実施例を示すもので、台車と車体間に介設された同
装置の正面図、図2〜図5は車体傾斜制御用車高計測装
置の第1実施例の要部を示すもので、図2は自動高さ調
整弁等を組み込んだ車高計測ユニットの正面図、図3は
同平面図、図4は同背面図、図5は右側面図、図6は車
高計測ユニットの概要を示す斜視図である。
【0019】図1に示すように、前後の台車1と車体2
の間においてそれぞれ前後および左右に空気バネ3が介
設され、車体2は左右(幅方向)に傾斜自在に支持され
ている。また、各台車1の平面より見て中央部に垂直方
向に設けられた牽引機構4により、台車1と車体2とが
連結されている。さらに、乗客の増減に応じて車体2の
上下方向位置を調整するための自動高さ調整弁6を含む
車高計測ユニット5を、左右の各空気バネ3に対してそ
れぞれ配備している。自動高さ調整弁6は、例えば乗客
の増減に応じて空気バネ3に加圧空気源(図示せず)か
らの加圧空気を供給したり、空気バネ3中の空気を大気
中に排出したりする。
【0020】さて、車高計測ユニット5が本発明の特徴
部分であり、このユニット5には、車体2の高さを計測
する車高計測用エンコーダ7と、空気バネ3の過給気を
検知して給気を停止するための過給気保護スイッチ8又
は過給気保護弁(図示せず)とが一体的に集約され、直
方体状のケーシング10に組み込まれている。すなわ
ち、車高計測ユニット5は、図2〜図6に示すように、
保温箱を兼ねたケーシング10を備え、このケーシング
10内の上部に自動高さ調整弁6が配置され、背面より
見て下部左側に車高計測用エンコーダ7が配置されてい
る。この車高計測用エンコーダ7には、従来のパルス出
力だけを行うエンコーダと違って、計測された車高を絶
対値で出力するアブソリュート型エンコーダが用いられ
る。また背面において自動高さ調整弁6のすぐ下方の中
央部に、過給気保護スイッチ8が配置されている。なお
本例では、ケーシング10内において、正面より見て下
部に端子台11が、また背面より見て下部に車高計測用
エンコーダ7などを低温から保護するための寒冷地用ヒ
ータ12およびサーモスタットがそれぞれ配置されてい
る。
【0021】自動高さ調整弁6の開閉操作部と一体回転
するシャフト6aが正面より前方に突き出し、このシャ
フト6aの先端部はケーシング10を貫通して外方へ突
出する。そして、シャフト6aの突出部に、開閉操作レ
バー9の一端が一体回転可能に連結されている。開閉操
作レバー9の先端側が水平位置より上方へ回転すると、
自動高さ調整弁6が空気バネ3に加圧空気を供給する状
態に切り換わり、逆に開閉操作レバー9の先端側が水平
位置より下方へ回転すると、自動高さ調整弁6が空気バ
ネ3中の加圧空気を排出する状態に切り換わる。この開
閉操作レバー9の先端には、図1に示すように調整棒1
3の一端が接続され、調整棒13の他端は台車1にブラ
ケット14を介して接続されている。
【0022】シャフト6aは自動高さ調整弁6の背面側
にも突き出しており、この突出端に歯付プーリ14が一
体回転可能に取り付けられ、車高計測用エンコーダ7の
回転軸に取り付けられた歯付プーリ15とが歯付ベルト
16により接続されている。なお、エンコーダ7側は歯
付ベルト16に所定強さのテンションを作用させる必要
があるため、3個のナット7aを緩めてシャフト6aの
歯付プーリ14に対する位置を調整できるようにしてあ
る。また、シャフト6aの突出端に楕円板状の偏心カム
17が、一体回転可能に取り付けられている。偏心カム
17には、図6のように過給気保護スイッチ8の操作杆
としてのプランジャー8aが位置し、プランジャー8a
の先端に回転自在に取り付けられたローラ(回転子)8
bに偏心カム17のカム面が回転可能に当接されてい
る。プランジャー8aは外方(上向き)にスプリング
(図示せず)を介して付勢されており、プランジャー8
aをスプリングに抗して押し付けることによりスイッチ
が切れ、また押し付け力を排除することにより、プラン
ジャー8aがスプリングの付勢力により突出してスイッ
チが入る。
【0023】したがって、台車1に対する車体2の上下
方向位置つまり車高が変化し、例えば車高が下がったと
すると、調整棒13を介して開閉操作レバー9の先端側
が突き上げられる。この状態で、自動高さ調整弁6が切
り換わり、加圧空気が自動高さ調整弁6に対応する側の
空気バネ3に供給され、空気バネ3が伸長(膨張)する
ので、この空気バネ3によって車体2が上昇する。ま
た、ここで空気バネ3が伸長して過給気状態になったと
すると、車体2の上昇に伴って開閉操作レバー9の先端
側が調整棒13を介して下向きに引っ張られ、図6にお
いてシャフト6aが反時計方向に回転し、偏心カム17
も反時計方向に回転することにより、過給気保護スイッ
チ8のローラ8b付きプランジャー8aが下向きに押圧
され、スイッチ8がOFFになって電磁弁駆動リレー回
路25(図7)への電力の供給が断たれる。このため、
空気バネ3への加圧空気の供給は中止されることにな
る。
【0024】こうした構成により、従来は上記したよう
に、操作レバー9が過回転してセンサー46(図13)
に当たって過給状態が検知され、センサー46から非常
排気リレー回路47(図13)に検知信号が送られ、電
磁弁駆動リレー回路45(図13)への電力の供給を遮
断するのに比べて、過給気保護スイッチ8がOFFにな
ることによって非常排気リレー回路47(図13)等を
介さずに直接に、後述の電磁弁駆動リレー回路25(図
7)への電力供給が遮断されるので、誤動作の起こる可
能性が軽減される。
【0025】また、車高の計測に関しては、上記したと
おり車高が変化し、例えば車高が下がったと仮定する
と、調整棒13を介して開閉操作レバー9の先端側が突
き上げられるので、開閉操作レバー9とともにシャフト
6aが回転し、同時に歯付プーリ14が回転し、このと
きのシャフト6aの回転角度が歯付ベルト16および歯
付プーリ15を介して車高計測用エンコーダ7に伝達さ
れる。このエンコーダ7は上記したとおり、計測された
車高を絶対値で車体傾斜制御回路20の制御手段24
(図7)に出力するので、従来のパルス出力によるエン
コーダ41(図13)に比べて誤差が少ない。
【0026】さて、本発明の車体傾斜制御用車高計測装
置は、上記の車高計測ユニット5を備えるとともに、図
7に示すように、従来の制御回路40(図13)におい
て過給気検知センサー46および非常排気リレー回路4
7を省いた制御回路20(図7)を備えている。この制
御回路20は曲線区間における車体傾斜制御とともに、
乗客の増減などで車体2の重量が変化しても台車1に対
して車体2の床面を一定の高さに制御するためのレベル
調整制御とを行うことができる。なお、車体傾斜制御と
レベル調整制御とは、下記のように選択的に行われる。
【0027】例えば、図1において乗客数が増加して車
体2が下降すると自動高さ調整弁6の開閉操作レバー9
が水平位置から上方へ回転して、自動高さ調整弁6が切
り換わって加圧空気を空気バネ3に供給して車体2を上
昇させる。その逆に、乗客数が滅少して車体2が上昇す
ると、自動高さ調整弁6の開閉操作レバー9が下方へ回
転して、自動高さ調整弁6が逆方向に切り換わって空気
バネ3から空気を排気することによって車体2を降下さ
せる。このようなレベル調整制御によれぱ、車体2の積
載重量が変化しても車体2の床面のレベルが一定に維持
される。また、ここで図7において右側構成回路と左側
構成回路の空気バネ3、3の伸縮量が大きく異なると、
車体床面が傾斜するので、両空気バネの差圧がある限度
以上にならないように、両空気バネ3、3は差圧弁V9
を介して連通されている。なお、自動高さ調整弁6の開
閉操作レバー9の回転角は、車高計測用エンコーダ7に
伝達され、エンコーダ7から制御手段24に入力され
る。
【0028】そして、車体傾斜制御を行うために、レベ
ル調整制御用空気圧回路に付加されているのは、図7に
おいてに示す右側構成回路およぴ左側構成回路におけ
る、空気母管P0から分岐され空気バネ3、3の近傍で
レベル調整制御用の空気配管P2に接続されている車体
傾斜制御用空気庄配管P3、この車体傾斜制御用空気圧
配管P3の接続点とレペル調整制御用空気圧配管P2と
の間の配管に介装されている遮断弁(電磁弁)V7・V
7、連通管P4に介装されている遮断弁(電磁弁)V1
0である。
【0029】この傾斜制御用回路20には、空気母管P
0の分岐点の近くに締切弁(コック)V1・V1およぴ
遮断弁(電磁弁)V2・V2がこの順で直列に設けら
れ、この遮断弁V2・V2の下流側に小口径の給気弁
(電磁弁)V3・V3およぴ大口径の給気弁(電磁弁)
V4・V4が並列に設けられ、この並列部分の下流側に
遮断弁(電磁弁)V5・V5およぴ締切弁(コック)V
6・V6がこの順で直列に設けられている。
【0030】次に、上記のように構成された車体傾斜制
御装置による車体の傾斜動作について説明する。なお、
この動作は演算処埋部からの指令に基づいてなされる。
【0031】演算処理制御部は算出されたレールのカ
ント量の過不足による超過遠心力を捕償するための空気
バネ3の高さの指令値Z(x)を、算出する。
【0032】Z(x)の極性が正の場合は曲率の外側の
空気バネ3に対する上昇指令値として、外側の空気パネ
3を上昇させる。また、Z(x)の極性が負の場合は曲率
の内側の空気バネ3に対する上昇指令値として、内側の
空気バネ3を上昇させる。
【0033】台車1に対する車体2の高さZ(r)を、
自動高さ調整弁6のシャフト6aの回転に連動して回転
する車高計測エンコーダ7からの絶対値信号に基づいて
制御手段24(図7)で算出する。
【0034】Z(x)とZ(r)との差Z(d)を算出す
る。
【0035】Z(d)を零にするように、所定の給気弁
V3・V4を作動させる。この場合、車体2の急激な上
昇を回避するため、小口径の給気弁V3が先に作動させ
られ、それから所定時間経過後に、大口径の給気弁V4
も作動させられる。例えば、図7の左側の空気バネ3を
伸長させる場合を例に採って説明すると、次のようにな
る。
【0036】a)連断弁V10、V7をONにし弁を閉と
して、レベル調整用の回路系およぴ連通系を連断する。
【0037】b)連断弁V2、V5をONにし弁を開とし
て傾斜制御用空気圧回路系を起動させる。
【0038】c)小口径給気弁V3をONにし弁を開とし
て空気バネ3に給気を開始する。
【0039】d)所定時問経過後、大口径給気弁V4もO
Nにし弁を開として空気パネ3への給気を開始する Z(d)が零になれぱ、空気バネ3への給気を停止す
る。すなわち、大口径給気弁V4、小口径給気弁V3を
OFFにして遮断する。
【0040】ところで図7に示す車体傾斜制御回路20
において、何らかの原因により電磁弁の励磁を解除して
も電磁弁が閉開しないことも起こりうるが、このような
場合、空気バネ3への給気あるいは電磁弁からの排気が
継続され、車体2が必要以上に傾斜したりすることにな
る。そこで、上記した過給気保護スイッチ8を設けて、
車体2の傾斜が制限値以上になると、強制的に空気バネ
3から排気するようにしている。
【0041】また、本発明の車体傾斜制御用車高計測装
置においては、まず車両の走行距離が算出され、その算
出された走行距離に基づいて、予め指定されている基準
点に関する前記車両の路線上における現在位置が算出さ
れ、その現在位置から車両が曲線区間に到達したか否か
を、予め記憶されている路線地図により判定がなされて
車両が曲線区間に到達したと判定された場合、その曲線
区間における前記車両の超過遠心加速度が算出され、そ
の超過遠心加速度に基づいてレールのカント量の過不足
が算出され、そのカント量の過不足を解消するように空
気バネ3への給排気の制御量が算出され、その制御量に
したがって空気バネ3が伸長させられて、車体2が所望
角度に傾斜させられる。そのため、曲線区間におけるレ
ールのカント量の過不足により生ずる超過遠心力が補償
されるが、このための構造については従来の制御装置
(図12参照)と同様であるので、詳しい説明を省略す
る。
【0042】次に、図8〜図11は本発明の車体傾斜制
御用車高計測装置に用いられる車高計測ユニットの他の
実施例を示すもので、図8は正面図、図9は左側面図、
図10は背面図、図11は車高計測ユニットの概要を示
す斜視図である。
【0043】本実施例にかかる車高計測ユニット5’
は、図5〜図10に示すように、縦長の長方形プレート
5aの正面側中央部に自動高さ調整弁6が装着され、そ
の上方に車高計測用エンコーダ7が、また背面側下部に
過給気保護スイッチ8あるいは過給気保護弁(図示せ
ず)がその操作部としてのプランジャー8aを上向きに
それぞれ装着されている。また、過給気保護スイッチ8
の操作杆8aはピンプランジャーで、図11に示すよう
にシャフト6aの一端に、偏心カム17に代えて動作レ
バー17’を一体回転可能に取り付け、空気バネ3の過
給気状態で動作レバー17’の先端が過給気保護スイッ
チ8のピンプランジャー8aを押し下げるようになって
いる。その他の構成については、第1実施例の制御ユニ
ット5と共通するので、共通の部材には同一の符号を付
けて図示し、説明を省略する。また、本例の車高計測ユ
ニット5’を用いた車体傾斜制御についても、図7に示
す制御回路20と組み合わせて行われるものであり、そ
の動作(手順)についても第1実施例の車高計測ユニッ
ト5と共通するので、説明を省略する。
【0044】さらに、本実施例にかかる車高計測ユニッ
ト5’においても、偏心カム17とローラ付きプランジ
ャー8aを有する過給気保護スイッチ8を組み合わせて
使用できること言うまでもない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の車体傾斜制御用車高計測装置には、次のような
優れた効果がある。
【0046】(1) 車高計測および空気バネの過給気状態
の検知を電気回路を極力省いて対応できるから、フェイ
ルセーフにおける信頼性が向上する。さらに、車高制御
用操作手段である自動高さ調整弁と車高計測用エンコー
ダと過給気保護スイッチとを集約して小型化が図れたの
で、車両の床下の狭いスペースに容易に取り付けること
ができる。
【0047】(2) 空気バネの過給気状態の検知とその後
処理としての排気動作を、非常排気リレー回路を介さず
に直接的に行えるから、制御回路の信頼性が向上すると
ともに、非常排気リレー回路および付帯配線が不要にな
り、装置全体の構造が簡略化される。
【0048】(3) 車高計測用エンコーダにアブソリュー
ト型エンコーダを用いたので、従来のパルス数をカウン
トすることにより車高を計測するエンコーダに比べて、
累積誤差が発生しにくいため、車高を正確に計測するこ
とができ、車体傾斜制御の信頼性が高まる。
【0049】(4) 請求項2記載の発明では、回転伝達手
段が一対の歯付プーリと歯付ベルトで構成されるから、
構造が簡単で、歯車構造に比べて軽量であるから、小型
化が容易に図れる。
【0050】(5) 請求項3記載の発明では、偏心カムの
回転によりローラ付きプランジャー式操作杆を押し付け
ることにより、過給気保護スイッチを切るので、スイッ
チのON−OFF操作が確実にかつスムーズに行われ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車体傾斜制御用車高計測装置の実施例
を示すもので、台車と車体間に介設された同装置の正面
図である。
【図2】図2〜図5は車体傾斜制御用車高計測装置の第
1実施例の要部を示すもので、図2は自動高さ調整弁等
を組み込んだ車高計測ユニットの正面図である。
【図3】図2の車高計測ユニットの平面図である。
【図4】図2の車高計測ユニットの背面図である。
【図5】図2の車高計測ユニットの右側面図である。
【図6】図2の車高計測ユニットの概要を示す斜視図で
ある。
【図7】本発明の車体傾斜制御用車高計測装置に用いら
れる制御回路の実施例を示す回路図である。
【図8】図8〜図11は本発明の車体傾斜制御用車高計
測装置に用いられる車高計測ユニットの他の実施例を示
すもので、図8は正面図である。
【図9】図8の車高計測ユニットの左側面図である。
【図10】図8の車高計測ユニットの背面図である。
【図11】図8の車高計測ユニットの概要を示す斜視図
である。
【図12】先願の車体傾斜制御装置の主要構成を示す機
能ブロック図である。
【図13】車体傾斜制御装置に用いられる制御回路の従
来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 台車 2 車体 3 空気バネ 4 牽引機構 5 車体傾斜制御ユニット 6 自動高さ調整弁 6aシャフト 7 車高計測用エンコーダ 8 過給気保護スイッチ 9 開閉操作レバー 10 ケーシング 13 調整棒 14・15 歯付プーリ 16 歯付ベルト 17 偏心カム 17’動作レバー 20 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 浩樹 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番18 号 川重鉄道車両エンジニアリング株式会 社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後輪の台車上と車体との間にそれぞれ
    左右対称に介設された空気バネの伸長量を調整すること
    により、車体を傾斜させて曲線区間での乗り心地を良好
    にする車体傾斜制御装置において、 前記空気バネへの加圧空気の給排気制御用の自動高さ調
    整弁と、 該自動高さ調整弁の開閉操作部に一体回転可能に連結さ
    れ、車高制御用開閉操作レバーを駆動するシャフトと、 前記車高制御用開閉操作レバーの回転角度を、回転伝達
    手段を介して伝達される車高計測用アブソリュート型エ
    ンコーダと、 前記車高制御用開閉操作レバーの回転に伴って回転する
    操作部材を介して操作される空気バネ過給気保護スイッ
    チ又は空気バネ過給気保護弁とを、 それぞれ共通のケーシング内に収容又は共通の取付板に
    取り付けするとともに、前記シャフトの一端に、前記車
    高制御用開閉操作レバーを一体回転可能に取り付けたこ
    とを特徴とする車体傾斜制御用車高計測装置。
  2. 【請求項2】 前記回転伝達手段が一対の歯付プーリと
    これらの歯付プーリ間に掛け渡される歯付ベルトであ
    り、歯付プーリは前記シャフトと前記エンコーダの回転
    軸にそれぞれ一体回転可能に取着される請求項1記載の
    車体傾斜制御用車高計測装置。
  3. 【請求項3】 前記操作部材が前記シャフトに一体回転
    可能に取着される板状偏心カムで、前記過給気保護スイ
    ッチ又は前記過給気保護弁のプランジャー式操作杆の先
    端に設けたローラに回転可能に前記偏心カムを当接させ
    ている請求項1又は2記載の車体傾斜制御用車高計測装
    置。
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