JPH1178085A - 記録方法、記録装置、および熱溶融型感熱転写記録媒体 - Google Patents

記録方法、記録装置、および熱溶融型感熱転写記録媒体

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JPH1178085A
JPH1178085A JP9242840A JP24284097A JPH1178085A JP H1178085 A JPH1178085 A JP H1178085A JP 9242840 A JP9242840 A JP 9242840A JP 24284097 A JP24284097 A JP 24284097A JP H1178085 A JPH1178085 A JP H1178085A
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JP
Japan
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heat
thermal transfer
recording medium
recording
plastic
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Pending
Application number
JP9242840A
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English (en)
Inventor
Masami Sugiuchi
政美 杉内
Shigeru Matake
茂 真竹
Sakae Tamura
栄 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録層に形成された画像の保存や変造防止に
優れ、高い耐久性を有する熱溶融型感熱転写記録媒体を
提供する。 【解決手段】 第1の面及びこの第1の面に対向する第
2の面を有する支持体と、この支持体の第1の面に形成
され、熱エネルギーにより情報が記録される記録層とを
含む熱溶融型感熱転写記録媒体である。前記記録層は多
孔質の樹脂層を有し、この記録層に熱エネルギーを印加
することにより情報を印画・印字し、情報を記録後に熱
処理を施したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱溶融型感熱記録
媒体および記録方法に係り、特に機械的強度、耐薬品性
等、形成した画像の耐久性に優れた熱溶融型感熱転写記
録媒体、並びにかかる記録媒体の記録方法および記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の電子情報を受像紙上に直接
画像化できる感熱転写型画像形成に関する技術が著しく
進歩しつつある。これらのなかでも熱溶融型感熱転写を
用いた画像形成技術は、同じ熱エネルギーを有する熱昇
華型画像形成技術と比較して、印画・印字速度が速いこ
と、ランニングコストが低いこと等多くの利点を有して
いるので期待される画像形成技術である。
【0003】しかしながら、熱溶融型感熱転写により形
成された画像の耐久性、特に引っ掻き強度、耐摩耗性等
の機械的強度や耐薬品性が十分ではない。このため、熱
溶融型感熱転写により形成された画像を長期間にわたっ
て保存するためには、何らかの画像保護の手段が要求さ
れる。
【0004】また一方、顔画像や住所・氏名等の個人情
報を印画・印字する証明書や証明カード等においては、
画像の耐久性の低さは、画像の変造のし易さにつながる
ものであり、個人情報の変造防止の観点からも画像の耐
久性向上が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の熱溶融型感熱転写記録媒体は、印画・印字した画像の
耐久性に問題点を有している。そこで本発明は、記録層
に形成された画像の保存や変造防止に優れ、耐久性の高
い熱溶融型感熱転写記録媒体を製造するための記録方法
および記録装置を提供することを目的とする。また本発
明は、記録層に形成された画像の保存や変造防止に優れ
た高い耐久性を有する熱溶融型感熱転写記録媒体を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、第1の面およびこの第1の面に対向する
第2の面を有する支持体と、この支持体の第1の面に形
成され、熱エネルギーにより情報が記録される記録層と
を有する熱溶融型感熱転写記録媒体の記録層に対し、熱
エネルギーを印加することにより情報を印画・印字する
工程、および、前記情報を記録後の熱溶融型感熱転写記
録媒体に熱処理を施す工を具備する記録方法記録方法を
提供する。
【0007】また本発明は、第1の面およびこの第1の
面に対向する第2の面を有する支持体と、この支持体の
第1の面に形成され、熱エネルギーにより情報が記録さ
れる記録層とを有する熱溶融型感熱転写記録媒体の記録
層に対し、熱エネルギーを印加することにより情報を印
画・印字する記録手段、および、前記記録後の記録媒体
に熱処理を施す熱処理手段を具備する記録装置を提供す
る。
【0008】さらに本発明は、第1の面およびこの第1
の面に対向する第2の面を有する支持体と、この支持体
の第1の面に形成され、熱エネルギーにより情報が記録
される記録層とを含み、前記記録層は多孔性の樹脂層を
有し、この記録層に熱エネルギーを印加することにより
情報を印画・印字し、情報を記録後に熱処理を施したこ
とを特徴とする熱溶融型感熱転写記録媒体を提供する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて記録・熱処理される熱溶融型感熱転写記録媒体の
支持体としては、例えば、プラスティック製のシートや
フィルム等を用いることができ、具体的には、以下のも
のが挙げられる。すなわち、ポリエチレンやポリプロピ
レン等のポリオレフィン類、ポリエチレンテレフタレー
トやポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、ポ
リスチレン類、ナイロン66等のポリアミド類、ポリイ
ミド類、ポリイミドアミド類、ポリビニルアルコール
類、エチレンとビニルアルコールの共重合体類、ポリ塩
化ビニル類、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート
類、ポリアリレート類、ポリメチルメタクリレート等の
ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸およびこれらのエス
テル類、四フッ化エチレン樹脂類、四フッ化エチレン・
パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、四フッ化エ
チレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、
四フッ化エチレン・エチレン共重合体等の四フッ化エチ
レン共重合体;三フッ化塩化エチレン樹脂類、フッ化ビ
ニリデン樹脂類、ポリアクリロニトリル類、ポリブテン
類、ポリフェニレンサルファイド類、ポリエーテルイミ
ド類、ポリエーテルスルフォン類、ポリエーテルエーテ
ルケトン類、ポリエーテルイミド類、ポリメチルペンテ
ン類、アラミド樹脂類、アイオノマー樹脂類、セルロー
スおよびその誘導体類、フェノキシ樹脂類、シリコーン
樹脂類、スチレン−ブタジエン共重合体類、ポリビニル
ブチラール類、ポリビニルアセタール類、ウレタンおよ
びその誘導体類、含フッ素ポリベンゾオキサゾール類等
である。
【0010】さらに、紙や合成紙を本発明の熱溶融型感
熱転写記録媒体の支持体として用いることもできる。本
発明の熱溶融型感熱転写記録媒体において、上述したよ
うな材料からなる支持体の厚さは、記録層の種類、接着
層の有無、熱処理方式等に応じて適宜決定することがで
きるが、例えば多孔質の記録層を有し熱ローラにより熱
処理を施す場合には、25〜250μm程度である。
【0011】また、本発明の熱溶融型感熱転写記録媒体
における記録層、すなわちインク受像層としては、印画
した画像の画質の点で、媒体の表面の平滑性が優れたも
の、および多孔質膜から構成されているものが好まし
い。なお、熱処理後の画質の点からは、記録層は多孔質
膜から構成されていることが好ましく、この場合には、
熱処理時のインク材料の拡散が面方向に起こるものより
も記録層の膜厚方向に拡散が生じるものであることが望
まれる。
【0012】本発明において多孔質とは、例えば、気孔
サイズが平均10μm以上であることを意味する。この
ような多孔質膜は、例えばケイソウ土や真珠岩を粉末化
し、1種以上のポリマーに分散して膜化することにより
作製することができる。あるいは、1種以上のポリマー
を溶媒に溶かして膜化した後、溶媒は溶解するがポリマ
ーは溶解しないような溶剤中を通して凝固・乾燥させる
ことにより作製してもよい。さらに、2種以上のポリマ
ーを溶剤に溶かして膜化した後、特定のポリマーのみが
溶解する溶剤中を通して凝固・乾燥させることにより作
製することもできる。
【0013】本発明の熱溶融型感熱転写記録媒体におけ
る記録層の厚さは、記録方式、熱処理方式等に応じて適
宜決定することができるが、通常、2〜50μm程度で
ある。
【0014】ここで、本発明において記録・熱処理され
る熱溶融型感熱転写記録媒体の一例を図1に示す。図1
に示すように、記録媒体1においては、プラスティック
等の支持体2の上に、気孔4を有する多孔質膜からなる
記録層3が形成されている。このような記録層3を有す
る記録媒体1に情報を記録した際には、図2に示すよう
に、記録層の気孔4にインク5が浸入する。
【0015】上述したような構成の本発明の熱溶融型感
熱転写記録媒体は、図3に示すように支持体2の他方の
面、すなわち記録層3が形成されている面とは反対の面
にホットメルト接着剤層6が形成されていてもよい。ホ
ットメルト接着剤層6が設けられた熱溶融型感熱転写記
録媒体7は、ホットメルト接着剤層に熱エネルギーを印
加することにより、紙、プラスチック等の種々の媒体
(冊子)への接着が可能になる。
【0016】本発明において使用され得るホットメルト
接着剤としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポ
リオレフィン類、エチレン・ビニルアルコール共重合体
やエチレン・酢酸ビニル共重合体やエチレン・酢酸ビニ
ル・アクリル酸およびアクリル酸エステル共重合体やエ
チレン・酢酸ビニル・メタクリル酸およびメタクリル酸
エステル共重合体等のエチレン共重合体類、酢酸ビニル
・ビニルアルコール共重合体等の酢酸ビニル共重合体
類、スチレン・ブタジエン共重合体やスチレン・イソブ
チレン共重合体やスチレン・エチレン共重合体等のスチ
レン共重合体類、ポリエチレンテレフタレートやポリエ
チレンナフタレート等のポリエステル類、各種ポリアミ
ド類、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリル酸、
ポリメタクリル酸およびこれらのエステル類、ポリウレ
タン類およびその誘導体類、セルロースおよびその誘導
体類、フェノキシ樹脂類、シリコーン樹脂類、ポリビニ
ルブチラール類、ポリビニルアセタール類が例として挙
げられる。
【0017】これらの材料は、単独であるいは混合して
用いてもよく、さらにワックスおよびフェノール樹脂、
ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性
樹脂を加えて用いてもよい。
【0018】上述したようなホットメルト接着剤層に代
えて、本発明の熱溶融型感熱転写記録媒体における支持
体の他方の面には、粘着剤層が形成されていてもよい。
粘着剤層を形成することによって、紙やプラスチック等
の冊子への接着が可能となる。かかる粘着剤としては、
例えば、メタクリル酸、アクリル酸誘導体の重合物、ポ
リウレタン系重合物等が挙げられる。
【0019】上述したような熱溶融型感熱転写記録媒体
に情報を記録するに当たっては、まず、記録媒体の記録
層に熱エネルギーを印加することによって、情報を印画
・印字する。情報を記録するためには熱溶融型感熱転写
リボンを使用することができ、この際の熱溶融型感熱転
写リボンは、特に限定されず、ワックスタイプや樹脂タ
イプ等、任意のものを使用することができる。ただし、
熱処理後の画質を低下させないために、後工程の熱処理
温度とリボン材料の融点との差が80℃以下のものが好
ましい。
【0020】本発明の記録方法においては、情報を記録
後の熱溶融型感熱転写記録媒体に対して熱処理を施す。
ここでの熱処理の手段としては、例えば、加熱ローラ
ー、加熱板、ホットスタンプ、サーマルプリンターヘッ
ドおよび各種波長のレーザ光源などが挙げられる。熱処
理時の温度は、媒体の熱安定性と熱溶融型感熱転写リボ
ンのインクの融点および熱安定性を考慮して適宜決定す
ることができるが、印画・印字した画像の画質を低下さ
せない温度が好ましい。例えば多孔質膜を受像層とした
場合には、熱処理温度は、100〜180℃程度とする
ことが好ましい。
【0021】加熱ローラー、加熱板、ホットスタンプ、
およびサーマルプリンターヘッド使用時の圧力もまた、
温度の場合と同様に印画・印字した画像の画質を低下さ
せない圧力が好ましい。
【0022】本発明においては、上述したような熱処理
は、プラスティック製の印画面保護部材を記録媒体に記
録層側に配置して行なってもよい。かかる印画面保護部
材は、シート状およびフィルム状とすることができる。
記録された画像を保護する点から、このような保護部材
を用いて熱処理を施すことが好ましい。
【0023】なお、プラスティックシート、プラスティ
ックフィルムとしては、熱処理の際に、熱分解等を起こ
さず、さらに印画・印字した画像の画質を低下させない
ものであれば任意の材質を用いることができる。
【0024】具体的には、プラスティックシート、プラ
スティックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロ
ピレン等のポリオレフィン類、ポリエチレンテレフタレ
ートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、
ポリスチレン類、ナイロン66等のポリアミド類、ポリ
イミド類、ポリイミドアミド類、ポリビニルアルコール
類、エチレンとビニルアルコールとの共重合体類、ポリ
塩化ビニル類、ポリ塩化ビニリデン類、ポリカーボネー
ト類、ポリアリレート類、ポリメチルメタクリレート等
のポリアクリル酸、ポリメタクリル酸およびこれらのエ
ステル類、四フッ化エチレン樹脂類、四フッ化エチレン
・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、四フッ化
エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、
四フッ化エチレン・エチレン共重合体等の四フッ化エチ
レン共重合体、三フッ化塩化エチレン樹脂類、フッ化ビ
ニリデン樹脂類、ポリアクリロニトリル類、ポリブテン
類、ポリフェニレンサルファイド類、ポリエーテルイミ
ド類、ポリエーテルスルフォン類、ポリエーテルエーテ
ルケトン類、ポリエーテルイミド類、ポリメチルペンテ
ン類、アラミド樹脂類、アイオノマー樹脂類、セルロー
スおよびその誘導体類、フェノキシ樹脂類、シリコーン
樹脂類、スチレン−ブタジエン共重合体類、ポリビニル
ブチラール類、ポリビニルアセタール類、ウレタンおよ
びその誘導体類、含フッ素ポリベンゾオキサゾール類等
が挙げられる。
【0025】なお、2種以上のプラスティックシート、
プラスティックフィルムあるいは2枚以上のプラスティ
ックシート、プラスティックフィルムを重ねて使用する
こともできる。
【0026】プラスティックシート、プラスティックフ
ィルムの厚さは、特に限定されるものではないが、印加
した熱エネルギーが熱溶融型感熱転写記録媒体に充分に
到達できる厚さが好ましい。例えば、ポリエステルフィ
ルムを用いる場合には、プラスティックシート等の厚さ
は、1〜100μm程度とすることが好ましい。
【0027】上述したようなプラスティック製の印画面
保護部材は、熱エネルギーを印加することにより熱溶融
型感熱転写記録媒体に接着可能な接着層をさらに具備し
てもよい。かかる構成の印画面保護部材の一例を図4に
示す。図4に示す印画面保護部材8においては、プラス
ティックフィルム9の一方の面に、熱エネルギーを印加
することにより熱溶融型感熱転写記録媒体に接着可能な
接着層10が形成されている。
【0028】このような接着層10を有する印画面保護
部材8を用いることにより、熱処理後も印画面の保護が
できるという利点が得られる。本発明において用い得る
接着層材料としては、熱エネルギーにより軟化、あるい
は溶融して、熱溶融型感熱転写記録媒体と接着力を生じ
る材料であれば特に限定されるものではなく、任意の材
料を使用することができる。具体的には、ポリエチレン
やポリプロピレン等のポリオレフィン類、エチレン・ビ
ニルアルコール共重合体やエチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・酢酸ビニル・アクリル酸およびアクリル
酸エステル共重合体やエチレン・酢酸ビニル・メタクリ
ル酸およびメタクリル酸エステル共重合体等のエチレン
共重合体類;酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体等
の酢酸ビニル共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体
やスチレン・イソブチレン共重合体やスチレン・エチレ
ン共重合体等のスチレン共重合体類、ポリエチレンテレ
フタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステ
ル類、各種ポリアミド類、ポリメチルメタクリレート等
のポリアクリル酸、ポリメタクリル酸およびこれらのエ
ステル類、ポリウレタンおよびその誘導体類、セルロー
ルおよびその誘導体類、フェノキシ樹脂類、シリコーン
樹脂類、ポリビニルブチラール類およびポリビニルアセ
タール類などが挙げられる。
【0029】これらの材料は、単独であるいは混合して
用いてもよく、さらにワックス、およびフェノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬
化性樹脂を加えて用いてもよい。
【0030】接着層の膜厚は特に限定されるものではな
いが、熱溶融型感熱転写記録媒体として充分な接着性を
有する厚さが好ましい。具体的には、ポリウレタン樹脂
の場合には、接着層の厚さは、0.1〜20μm程度と
することが好ましい。
【0031】また、本発明において上述したようなプラ
スティック製の印画面保護部材は、熱エネルギーにより
熱溶融型感熱転写記録媒体に転写可能な転写層を有して
いてもよい。
【0032】転写層は、少なくとも熱溶融型感熱転写記
録媒体への接着機能と、熱エネルギーを印加した後、プ
ラスティック製の支持体からの剥離機能とを有する層で
ある。これらの接着機能および剥離機能の2つの機能
は、別々の材料、層に持たせてもよく、あるいは一つの
材料、層に持たせることもできる。
【0033】接着機能および剥離機能を有する材料とし
ては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリ
オレフィン類、エチレン・ビニルアルコール共重合体や
エチレン・酢酸ビニル共重合体やエチレン・酢酸ビニル
・アクリル酸およびアクリル酸エステル共重合体やエチ
レン・酢酸ビニル・メタクリル酸およびメタクリル酸エ
ステル共重合体等のエチレン共重合体類、酢酸ビニル・
ビニルアルコール共重合体等の酢酸ビニル共重合体類、
スチレン・ブタジエン共重合体やスチレン・イソブチレ
ン共重合体やスチレン・エチレン共重合体等のスチレン
共重合体類、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレ
ンナフタレート等のポリエステル類、各種ポリアミド
類、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリル酸、ポ
リメタクリル酸およびこれらのエステル類、ポリウレタ
ンおよびその誘導体類、セルロースおよびその誘導体
類、フェノキシ樹脂類、シリコーン樹脂類、ポリビニル
ブチラール類、およびポリビニルアセタール類等が挙げ
られる。
【0034】これらの材料は単独あるいは混合して用い
てもよく、さらにワックス、およびフェノール樹脂、ユ
リア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹
脂を加えて用いてもよい。
【0035】なお、接着機能と剥離機能とを別々の層に
付与した場合には、それらの層の間に一種以上の別の材
料からなる層が形成されていてもよい。このような接着
層と剥離層との間に用いる材料層としては、例えばポリ
エチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、エチ
レン・ビニルアルコール共重合体やエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体やエチレン・酢酸ビニル・アクリル酸および
アクリル酸エステル共重合体やエチレン・酢酸ビニル・
メタクリル酸およびメタクリル酸エステル共重合体等の
エチレン共重合体類、酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体等の酢酸ビニル共重合体類、スチレン・ブタジエ
ン共重合体やスチレン・イソブチレン共重合体やスチレ
ン・エチレン共重合体等のスチレン共重合体類、ポリエ
チレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等の
ポリエステル類、各種ポリアミド類、ポリメチルメタク
リレート等のポリアクリル酸、ポリメタクリル酸および
これらのエステル類、ポリウレタン類およびその誘導体
類、セルロースおよびその誘導体類、フェノキシ樹脂
類、シリコーン樹脂類、ポリビニルブチラール類、ポリ
ビニルアセタール類、ポリイミド類、ポリイミドアミド
類、ポリビニルアルコール類、ポリ塩化ビニル類、ポリ
塩化ビニリデン類、ポリカーボネート類、ポリアリレー
ト類、四フッ化エチレン樹脂類、ポリフッ化エチレン・
パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、四フッ化エ
チレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、
四フッ化エチレン・エチレン共重合体等の四フッ化エチ
レン共重合体、三フッ化塩化エチレン樹脂類、フッ化ビ
ニリデン樹脂類、ポリアクリロニトリル類、ポリブテン
類、ポリフェニレンサルファイド類、ポリエーテルイミ
ド類、ポリエーテルスルフォン類、ポリエーテルエーテ
ルケトン類、ポリエーテルイミド類、ポリメチルペンテ
ン類、アラミド樹脂類、アイオノマー樹脂類、含フッ素
ポリベンゾオキサゾール類、ワックス、フェノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂およびエポキシ樹脂等が
挙げられる。これらの材料を単独で用いてもよく、混合
して用いてもよい。
【0036】さらに本発明では、透明ホログラムが施さ
れ、熱エネルギーにより熱溶融型感熱転写記録媒体に接
着可能な接着層を具備しているプラスティックフィル
ム、プラスティックシート、あるいは熱エネルギーによ
り熱溶融型感熱転写記録媒体に接着可能な接着層を具備
しているプラスティックフィルム、プラスティックシー
トを介して熱処理を施すことができる。
【0037】例えば、図4に示したような接着層10を
有する印画面保護部材の接着層10とプラスティックフ
ィルム9との間に、透明ホログラム形成層13を設け
て、図5に示すような構成の印画面保護部材12として
もよい。
【0038】透明ホログラムを作製する方法は、特に限
定されるものではなく、さらにホログラムのパターン
も、二次元、三次元、二次元と三次元との混合など、任
意のパターンとすることができる。
【0039】なお、透明ホログラムを施す位置も、プラ
スティックシート、プラスティックフィルムの熱溶融型
感熱転写記録媒体側に限定されず、その反対側あるいは
両面とすることができる。
【0040】本発明において記録・熱処理されるの熱溶
融型感熱転写記録媒体が、図3に示したように記録層3
とは反対側にホットメルト接着剤層6を有する場合に
は、上述したようにホットメルト接着剤層へ熱エネルギ
ーを印加することによって、紙、プラスチック等種々の
媒体(冊子)へ記録媒体を接着することが可能になる。
熱エネルギーの印加は、熱溶融型感熱転写記録媒体側か
ら行なってもよく、紙、プラスチック等の媒体側から行
なってもよい。
【0041】また、ホットメルト接着剤層への熱エネル
ギーの印加と、熱溶融型感熱転写記録媒体の熱処理との
順序は、特に限定されず、例えば、まず、ホットメルト
接着剤層へ熱エネルギーを印加して記録媒体を冊子に接
着し、次いで記録層に画像を印画・印字し、さらに熱溶
融型感熱転写記録媒体への熱処理を行なうことができ
る。また、画像を記録層に印画・印字した後に熱溶融型
感熱転写記録媒体の熱処理を行ない、さらにホットメル
ト接着剤層へ熱エネルギーを印加して記録媒体を冊子に
接着させてもよい。さらに、画像を印画・印字した後に
熱溶融型感熱転写記録媒体の熱処理とホットメルト接着
剤層へ熱エネルギーの印加を同時に行なってもよい。こ
の場合には、一度の熱処理で済むために処理時間を短縮
できるという利点が得られる。
【0042】ホットメルト接着層を冊子に接着するため
の熱エネルギーの印加は、熱溶融型感熱転写記録媒体側
から行なってもよく、紙、プラスチック等の媒体側から
行なってもよい。熱溶融型感熱転写記録媒体の熱処理に
よる効果を充分に得るためには、熱溶融型感熱転写記録
媒体から熱エネルギーを印加したほうが好ましい。
【0043】図6には、上述したような工程を経た本発
明の熱溶融型感熱転写記録媒体の一例を示す。冊子18
上には、ホットメルト接着剤層17、支持体15及び記
録層16を有する本発明の熱溶融型感熱転写記録媒体2
0が接着されており、さらにこの記録層16には、プラ
スティックフィルム9が接着層10により接着されてい
る。
【0044】ここで、本発明の記録装置を応用したシー
ル貼付装置の一例を表わす概略図を図7に示す。図7に
示すシール貼付装置21は、その本体の背面側に被画像
形成媒体としてのシール原紙22を供給するカセット状
のシール供給部23を備えている。このシール供給部2
3内には、シール原紙22が多数枚積層されてセットさ
れている。なお、ここで用いられるシール原紙22は、
剥離紙(図示せず)と、この剥離紙により接着剤にて剥
離可能に接着された白紙(図示せず)とにより構成され
ている。
【0045】シール供給部23の上部側には、シール原
紙22を1枚ずつ取り出し可能なシール取出し部26が
設けられている。このシール取出し部26は、シール原
紙22を取り出す取出しローラ27と、この取出しロー
ラ27により取出されたシール原紙22を搬送する搬送
ローラ28と、この搬送ローラ28により搬送されるシ
ール原紙22を1枚ずつ分離する分離ローラ29とを有
している。
【0046】シール取出し部26のシール搬送方向に
は、情報記録手段、すなわち印刷手段としての印刷部3
0が設けられている。この印刷部30は、シール原紙2
2を支持するプラテンローラ31と、このプラテンロー
ラ31に支持されたシール原紙22に送り込まれて重ね
合わされる転写リボン32と、この転写リボン32を加
熱して顔画像や特定図柄等の画像情報、あるいは固有の
IDカード等で文字情報等の識別情報をシール原紙22
の白紙に転写するサーマルヘッド33とを有している。
【0047】本発明の記録装置における記録手段は、図
7に示すシール貼付装置21における印刷部30に相当
するということができる。印刷部30のシール搬送方向
には、シール原紙22に保護膜をコーティングする被覆
手段としてのオーバーコート部34が設けられている。
オーバーコート部34は、シール原紙22を支持するプ
ラテンローラ36と、シール原紙22にオーバーコート
リボン38を供給するリボン供給部39と、プラテンロ
ーラ36に対向配置されているとともにリボン38のコ
ート層をシール原紙22の表面に転写するDカットが施
されたヒートローラ37とを備えている。
【0048】ヒートローラ37が設けられているので、
このオーバーコート部34は本発明の記録装置における
熱処理手段に相当し、またオーバーコートリボン38
は、本発明における印画面保護部材として機能する。特
に、図7に示すシール貼付装置21では、記録後のシー
ル原紙22の上に保護膜がコーティングされるので、接
着層を有する印画面保護部材を用いた本発明の記録装置
に相当する。
【0049】印刷部30とオーバーコート部34との間
には、識別情報が印刷されたシール原紙22の通過を検
知するセンサS1が配置されていてもよい。また、オー
バーコート部34のシール搬送方向には、シール原紙2
2に印刷された識別情報の欠陥の有無を判別するための
印刷検査用のCCDセンサ41を設けることができる。
このCCDセンサ41の下方部には、シール原紙22の
剥離紙をスタックするスタッカ50が設けられている。
【0050】また、CCDセンサ41のシール搬送側に
は、搬送路43に沿ってゲート44、搬送ローラ対4
5,46が配置されている。搬送路43の搬出側には、
印刷不良などでリジェクトされるシール原紙22をスタ
ックするスタッカ47が設けられている。搬送ローラ対
45のシール排出側には、搬送路43に対して傾斜する
状態で、下部側および上部側の搬送路48,49が配設
されている。
【0051】CCDセンサ41とゲート44との間に
は、印刷欠陥の有無が判別されたシール原紙22の通過
を検知するセンサS2を設けることができる。一方、シ
ール貼付装置21の前面側には、被貼付媒体としての冊
子Tにシール原紙22の白紙を貼り付けるための貼付部
51が設けられている。貼付部51は、冊子Tを載置す
るための載置面52と、この載置面52に載置された冊
子Tを搬送する搬送ローラ53と、白紙を冊子Tに貼り
付ける貼付ローラ54と、白紙が貼り付けられた冊子T
を排出させる排出口55とを有している。
【0052】以上の説明では、剥離紙と白紙とを有する
シール原紙を情報を記録するための媒体として用いた
が、このような構成のシール原紙は、本発明の熱溶融型
感熱転写記録媒体の記録層とは反対側に粘着剤層が形成
されている場合に相当するということができる。したが
って、本発明の熱溶融型感熱転写記録媒体の記録層とは
反対側に粘着剤層やホットメルト接着剤層などが設けら
れている場合には、このようにして冊子Tに記録・熱処
理後の媒体を接着することができる。
【0053】本発明の記録方法においては、記録を印画
・印字後の記録媒体を熱処理に供しているので、記録後
の画像の機械的強度、耐薬品性等に優れ、画像の保存や
変造防止に優れた高い耐久性を有する熱溶融型感熱転写
記録媒体が得られる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、実施例および比較例を示し
て、本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1)支持体としての白色PETフィルム(膜厚
120μm)上に、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリロ
ニトリルの共重合体を主成分とする多孔質膜(膜厚20
μm)を記録層として設けてなる熱溶融型感熱転写記録
媒体を用意した。なお、ここでの多孔質膜は、上記重合
体を水溶性樹脂と混合して白色PETフィルムの上に膜
を形成し、その後、水を用いて水溶性樹脂を溶かし出す
方法により作製した。
【0055】まず、この記録媒体の記録層に、カーボン
ブラックを主成分とした熱溶融型感熱転写リボンにより
人物像を印画した。次いで、印画後の記録媒体の記録側
に印画面保護部材としてのPETフィルム(膜厚6μ
m)を重ね、140℃のラミネータ器(速度:3cm/
秒、線圧:2.4Kg/mm)を通過させることにより
熱処理を施した後、PETフィルムを剥離した。
【0056】熱処理後の媒体の画像ドットを100倍の
顕微鏡で観察した結果、熱処理に起因したインクの滲み
は発生していなかった。さらに、印画された画像の機械
的強度、耐磨耗性、引っ掻き強度および耐薬品性を、そ
れぞれ以下のような手法で調べた。
【0057】機械的強度:セロテープ剥離試験により評
価した。その結果、感熱転写インクおよび多孔質膜の剥
離は認められなかった。 耐磨耗性:加重をかけながら1000番の紙ヤスリで画
像の表面を摩擦して、画像の表面状態を目視により観察
した。その結果、50gの加重でも表面に傷は発生しな
かった。
【0058】引っ掻き強度:加重をかけながら0.05
mmRのサファイア針で画像部を引っ掻いて、画像の剥
がれの有無を目視により観察した。その結果、70gの
加重でも画像の剥がれは生じなかった。
【0059】耐薬品性:エチルアルコールを浸み込ませ
た綿棒で画像部を擦って、画像の剥がれの有無を目視に
より観察した。その結果、10回まで画像の剥がれは生
じなかった。 (実施例2)記録層として、スチレン−ブタジエンラテ
ックスと重質炭酸カルシウムとを主成分とした多孔質膜
を用いた以外は、前述の実施例1と同様の熱溶融型感熱
転写記録媒体を用意し、この記録媒体に対して、前述と
同様の手順で記録・熱処理を施した。
【0060】印画された画像の機械的強度、耐磨耗性、
引っ掻き強度および耐薬品性を前述の実施例1と同様の
手法で調べ、得られた結果を以下にまとめる。 機械的強度:感熱転写インクおよび多孔質膜の剥離は認
められなかった。
【0061】耐磨耗性:40gの加重でも表面に傷は発
生しなかった。 引っ掻き強度:90gの加重まで画像の剥がれは生じな
かった。 耐薬品性:10回まで画像の剥がれは生じなかった。 (実施例3)印画後の熱処理に用いる印画面保護部材と
して、接着剤を塗布したPETフィルム(膜厚50μ
m)を用い、ラミネーター器の温度を150℃に設定し
た以外は、前述の実施例1の場合と同様の手順で、前述
と同様の熱溶融型感熱転写記録媒体に記録・熱処理を施
した。
【0062】印画された画像の機械的強度、耐磨耗性、
引っ掻き強度および耐薬品性を前述の実施例1と同様の
手法で調べ、得られた結果を以下にまとめる。 機械的強度:感熱転写インクおよび多孔質膜の剥離は認
められなかった。
【0063】耐磨耗性:500gの加重でも表面の傷は
発生しなかった。 引っ掻き強度:500gの加重でも画像の剥がれは生じ
なかった。 耐薬品性:100回でも画像の剥がれは生じなかった。 (実施例4)支持体としての80μmの合成紙(王子油
化合成紙性)の一方の面に、記録層としての塩化ビニル
−酢酸ビニル−アクリロニトリルの共重合体を主成分と
する多孔質膜(膜厚20μm)を設け、支持体の他方の
面には、ホットメルト接着剤層を設けてなる熱溶融型感
熱転写記録媒体を用意した。
【0064】まず、この記録媒体の記録層に、カーボン
ブラックを主成分とした熱溶融型感熱転写リボンにより
人物像を印画した。次いで、印画後の記録媒体の記録側
に印画面保護部材としてのPETフィルム(膜厚6μ
m)を重ね、ホットメルト接着剤層側には、アート紙を
重ねて140℃のラミネータ器(速度:3cm/秒、線
圧:2.4Kg/mm)を通過させることにより処理を
施した。最後に、PETフィルムを剥離してアート紙に
接着した熱溶融型感熱記録媒体を得た。
【0065】印画された画像の機械的強度、耐磨耗性、
引っ掻き強度および耐薬品性を前述の実施例1と同様の
手法で調べ、得られた結果を以下にまとめる。機械的強
度:感熱転写インクおよび多孔質膜の剥離は認められな
かった。
【0066】耐磨耗性:50gの加重でも表面に傷は発
生しなかった。 引っ掻き強度:70gの加重でも画像の剥がれは生じな
かった。 耐薬品性:10回でも画像の剥がれは生じなかった。 (実施例5)印画後の熱処理時に用いる印画面保護部材
として、アクリル樹脂を主成分とした転写層と、ブチラ
ール樹脂を主成分とした接着層とがPETフィルム(膜
厚6μm)上に順次形成されたフィルムを用いる以外
は、前述の実施例1の場合と同様の手順で、前述と同様
の熱溶融型感熱転写記録媒体に記録・熱処理を施した。
【0067】印画された画像の機械的強度、耐磨耗性、
引っ掻き強度および耐薬品性を前述の実施例1と同様の
手法で調べ、得られた結果を以下にまとめる。 機械的強度:感熱転写インクおよび多孔質膜の剥離は認
められなかった。
【0068】耐磨耗性:200gの加重でも表面に傷は
発生しなかった。 引っ掻き強度:300gでも画像の剥がれは生じなかっ
た。 耐薬品性:30回でも画像の剥がれは生じなかった。 (実施例6)印画後の熱処理に用いる印画面保護部材と
して、剥離層、透明ホログラム形成層、および接着層が
順次設けられたPETフィルム(膜厚16μm)を用い
る以外は、前述の実施例1と同様の手順で、前述と同様
の熱溶融型感熱転写記録媒体に記録・熱処理を施した。
【0069】印画された画像の機械的強度、耐磨耗性、
引っ掻き強度および耐薬品性を前述の実施例1と同様の
手法で調べ、得られた結果を以下にまとめる。 機械的強度:感熱転写インクおよび多孔質膜の剥離は認
められなかった。
【0070】耐磨耗性:150gの加重でも表面に傷は
発生しなかった。 引っ掻き強度:150gでも画像の剥がれは生じなかっ
た。 耐薬品性:30回でも画像の剥がれは生じなかった。 (比較例)印画後に熱処理を施さない以外は、前述の実
施例1と同様の手順で、前述と同様の熱溶融型観閲転写
記録媒体に記録を行なった。
【0071】印画された画像の機械的強度、耐磨耗性、
引っ掻き強度および耐薬品性を前述の実施例1と同様の
手法で調べ、得られた結果を以下にまとめる。 機械的強度:感熱転写インクおよび多孔質膜の剥離が認
められた。
【0072】耐磨耗性:20gの加重でも表面に傷が発
生した。 引っ掻き強度:10gの加重でも画像の剥がれが生じ
た。 耐薬品性:2回でも画像の剥がれが生じた。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
記録層に形成された画像の保存や変造防止に優れ、耐久
性の高い熱溶融型感熱転写記録媒体が提供される。かか
る熱溶融型感熱転写記録媒体は、耐久性が高いゆえに画
像の変造が困難であり、個人情報を記録する証明書や証
明カードとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において記録・熱処理される熱溶融型感
熱転写媒体の一例を示す断面図。
【図2】本発明において記録された熱溶融型感熱転写記
録媒体の一例を示す断面図。
【図3】本発明において記録・熱処理される熱溶融型感
熱転写媒体の他の例を示す断面図。
【図4】本発明で用いられるプラスティック製の印画面
保護部材の一例を示す断面図。
【図5】本発明で用いられるプラスティック製の印画面
保護部材の他の一例を示す断面図。
【図6】本発明の熱溶融型感熱転写記録媒体が印画面を
保護され、かつ冊子に接着された状態を示す断面図。
【図7】本発明の記録装置を応用したシール貼付装置の
一例を概略的に示す断面図。
【符号の説明】
1,7…熱溶融型感熱転写記録媒体 2…支持体 3…記録層 4…気孔 5…インク 6…ホットメルト接着剤層 8,12…プラスティック製印画面保護部材 9…プラスティックフィルム 10…接着層 13…透明ホログラム形成層 21…シール貼付装置 22…シール原紙 23…シール供給部 26…シール取出し部 30…印刷部 33…サーマルヘッド 34…オーバーコート部 37…ヒートローラ 41…CCDセンサ 51…貼付部 55…取出し口

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の面およびこの第1の面に対向する
    第2の面を有する支持体と、この支持体の第1の面に形
    成され、熱エネルギーにより情報が記録される記録層と
    を有する熱溶融型感熱転写記録媒体の記録層に対し、熱
    エネルギーを印加することにより情報を印画・印字する
    記録工程、および前記情報を記録後の熱溶融型感熱転写
    記録媒体に熱処理を施す工程を具備する記録方法。
  2. 【請求項2】 前記熱処理工程は、前記熱溶融型感熱転
    写記録媒体の記録層側にプラスティック製の印画面保護
    部材を介して行なわれる請求項1に記載の記録方法。
  3. 【請求項3】 前記熱処理工程は、前記熱溶融型感熱転
    写記録媒体の記録層側にプラスティック製の印画面保護
    部材を介して行なわれ、 前記プラスティック製印画面保護部材は、プラスティッ
    ク製の支持体と、熱エネルギーにより前記熱溶融型感熱
    転写記録媒体に接着可能な接着層とを具備している請求
    項1に記載の記録方法。
  4. 【請求項4】 前記熱処理工程は、前記熱溶融型感熱転
    写記録媒体の記録層側にプラスティック製の印画面保護
    部材を介して行なわれ、 前記プラスティック製印画面保護部材は、プラスティッ
    ク製の支持体と、熱エネルギーにより熱溶融型感熱転写
    記録媒体に転写可能な転写層とを具備している請求項1
    に記載の記録方法。
  5. 【請求項5】 前記プラスティック製の印画面保護部材
    は、透明ホログラムを有している請求項3または4に記
    載の記録方法。
  6. 【請求項6】 前記熱溶融型感熱転写記録媒体は、前記
    支持体の第2の面にホットメルト接着剤層を有する請求
    項1ないし5のいずれか1項に記載の記録方法。
  7. 【請求項7】 前記熱溶融型感熱転写記録媒体は、前記
    支持体の第2の面に粘着剤層を有する請求項1ないし5
    のいずれか1項に記載の記録方法。
  8. 【請求項8】 第1の面およびこの第1の面に対向する
    第2の面を有する支持体と、この支持体の第1の面に形
    成され、熱エネルギーにより情報が記録される記録層と
    を有する熱溶融型感熱転写記録媒体の記録層に対し、熱
    エネルギーを印加することにより情報を印画・印字する
    記録手段、および前記記録後の熱溶融型感熱転写記録媒
    体に熱処理を施す熱処理手段を具備する記録装置。
  9. 【請求項9】 前記熱処理手段は、前記熱溶融型感熱転
    写記録媒体の記録層側に配置されたプラスティック製の
    印画面保護部材を有する請求項8に記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記熱処理手段は、前記熱溶融型感熱
    転写記録媒体の記録層側に配置されたプラスティック製
    の印画面保護部材を有し、 前記プラスティック製印画面保護部材は、プラスティッ
    ク製の支持体と、熱エネルギーにより熱溶融型感熱転写
    記録媒体に接着可能な接着層とを具備している請求項8
    記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 前記熱処理手段は、前記熱溶融型感熱
    転写記録媒体の記録層側に配置されたプラスティック製
    の印画面保護部材を有し、 前記プラスティック製印画面保護部材は、プラスティッ
    ク製の支持体と、熱エネルギーにより熱溶融型感熱転写
    記録媒体に転写可能な転写層とを具備している請求項8
    に記載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記プラスティック製印画面保護部材
    は、透明ホログラムを有している請求項10または11
    に記載の記録方法。
  13. 【請求項13】 前記熱溶融型感熱転写記録媒体は、前
    記支持体の第2の面にホットメルト接着剤層を有する請
    求項8ないし12のいずれか1項に記載の記録装置。
  14. 【請求項14】 前記熱溶融型感熱転写記録媒体は、前
    記支持体の第2の面に粘着剤層を有する請求項8ないし
    12のいずれか1項に記載の記録装置。
  15. 【請求項15】 第1の面およびこの第1の面に対向す
    る第2の面を有する支持体と、この支持体の第1の面に
    形成され、熱エネルギーにより情報が記録される記録層
    とを含み、 前記記録層は多孔性の樹脂層を有し、 この記録層に熱エネルギーを印加することにより情報を
    印画・印字し、情報を記録後に熱処理を施したことを特
    徴とする熱溶融型感熱転写記録媒体。
  16. 【請求項16】 前記熱処理は、前記記録層側に配置さ
    れたプラスティック製の印画面保護部材を介してなされ
    た請求項15に記載の熱溶融型感熱転写記録媒体。
  17. 【請求項17】 前記熱処理は、前記記録層側に配置さ
    れたプラスティック製の印画面保護部材を介してなさ
    れ、 前記プラスティック製印画面保護部材は、プラスティッ
    ク製の支持体と、熱エネルギーにより熱溶融型感熱転写
    記録媒体に接着可能な接着層とを具備する請求項15に
    記載の熱溶融型感熱転写記録媒体。
  18. 【請求項18】 前記熱処理処理は、前記記録層側に配
    置されたプラスティック製の印画面保護部材を介してな
    され、 前記プラスティック製印画面保護部材は、プラスティッ
    ク製の支持体と、熱エネルギーにより熱溶融型感熱転写
    記録媒体に転写可能な転写層とを具備する請求項15に
    記載の熱溶融型感熱転写記録媒体。
  19. 【請求項19】 前記プラスティック製印画面保護部材
    は、透明ホログラムを有する請求項17または18に記
    載の熱溶融型感熱転写記録媒体。
  20. 【請求項20】 前記支持体の第2の面にホットメルト
    接着剤層を有する請求項15ないし19のいずれか1項
    に記載の熱溶融型感熱転写記録媒体。
  21. 【請求項21】 前記支持体の第2の面に粘着剤層を有
    する請求項15ないし19のいずれか1項に記載の熱溶
    融型感熱転写記録媒体。
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