JPH1178006A - インクジェットヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびその製造方法

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JPH1178006A
JPH1178006A JP24511997A JP24511997A JPH1178006A JP H1178006 A JPH1178006 A JP H1178006A JP 24511997 A JP24511997 A JP 24511997A JP 24511997 A JP24511997 A JP 24511997A JP H1178006 A JPH1178006 A JP H1178006A
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JP
Japan
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ink
spacer
jet head
island
photosensitive resin
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Withdrawn
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JP24511997A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Kayano
祐治 茅野
Yasushi Karasawa
康史 柄沢
Katsuharu Arakawa
克治 荒川
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術では、振動板上に形成されたアイラ
ンド部の寸法精度、位置合わせ精度が低く、製造プロセ
スの歩留まりが低く、印字品質のばらつきが発生してし
まう。 【解決手段】 スペーサー3に振動板7となる高延伸フ
ィルムが接着され、その上に感光性樹脂フィルムでアイ
ランド部9を形成する。このアイランド部9は圧力発生
室4の長手方向に伸びており、圧電振動子11の変位を
効率よく振動板7に伝達する。このようにアイランド部
9を感光性樹脂フィルムによってスペーサー3、振動板
7と一体で形成することにより、印字品質のばらつきが
少ないインクジェットヘッドを高歩留まりで製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦振動モードの圧
電振動子を駆動源とするインクジェットヘッドの構造と
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドの記録密度を向上
させるためにノズル間ピッチは縮小傾向にあり、シリコ
ン単結晶ウェハーを異方性エッチングし、これに他の方
法で作製されたノズルプレートや振動板を接着剤で固定
して流路ユニットを構成し、これに圧電振動子の変位を
伝達して圧力発生室に圧力を発生させ、この圧力によっ
てインク滴をノズルから吐出させるように構成されてい
る。
【0003】このように圧力発生室の配列密度が大きく
なると圧力発生室の幅が極めて小さくなるため、圧力発
生室の長手方向全体を効率的に変形させる必要が生じ
る。そのため振動板上に圧力発生室の長手方向に長い凸
部、いわゆるアイランド部を形成し、このアイランド部
を介して圧電振動子の変位を振動板に伝達している。
【0004】このアイランド部を形成する方法は、特開
平6−143573の実施例に開示されているニッケル
の電気メッキによる方法や、特開平8−187868の
実施例に開示されている金属薄板をエッチングする方法
が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
は次に挙げるような課題があった。まず特開平6−14
3573のニッケルの電気メッキによってアイランド部
を形成する方法では、アイランド部の高さを管理するの
が非常に難しいという課題があった。アイランド部の高
さが圧力発生室ごとに異なると、インクジェットヘッド
組み立て後の振動板たわみ量が圧力発生室ごとまたはヘ
ッドごとに異なり、インク吐出特性にばらつきが生じる
ため、印字品質が低下する。
【0006】また特開平8−187868の金属薄膜を
エッチングによってアイランド部を形成する方法では、
エッチングが安定しないため歩留まりが非常に低いとい
う課題があった。
【0007】また、前述のどちらの方法にも共通して、
アイランド形成後の振動板とスペーサーを接合する場合
に、位置合わせが難しいという課題があった。印字品質
を確保するには±10ミクロン以内での位置あわせが要
求されるが、精度を優先させて位置合わせした場合は作
業効率が低下し、作業効率を優先させた場合は位置合わ
せ精度が低下、ひいてはヘッドごとのインク吐出特性が
ばらつく原因となる。
【0008】本発明はこれらの課題を解決するものであ
り、その目的は寸法精度、位置合わせ精度が高いインク
ジェットヘッドおよびその製造方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドは、ノズルが開けられたノズルプレートと、圧力
発生室およびインク供給路および共通のインク室を形成
するスペーサーと、スペーサーに接合され前記圧力発生
室に対向するアイランド部を備えた振動板から形成され
る流路ユニットと、前記アイランド部に当接してインク
滴を吐出させる縦振動モードの圧電振動子とから構成さ
れ、前記アイランド部が感光性樹脂で形成されることを
特徴とする。
【0010】また本発明のインクジェットヘッドの製造
方法は、(a)圧力発生室およびインク供給路および共
通のインク室が形成されたスペーサーに高分子延伸フィ
ルムを接着剤により接合する工程と、(b)前記高分子
延伸フィルム上にアイランド部を形成する感光性樹脂層
を形成する工程と、(c)前記感光性樹脂層を露光して
前記アイランド部のパターンを焼き付ける工程と、
(d)露光した前記感光性樹脂層を現像して前記アイラ
ンド部を形成する工程と、(e)加熱処理または紫外線
照射処理または電子線照射処理のうち、1以上の処理に
よって前記アイランド部を硬化させる工程を含むことを
特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の詳細を図示した
実施例に基づいて説明する。図1は本発明の組立斜視
図、図2は本発明のインクジェットヘッドの断面図であ
る。ノズル2が多数設けられたノズルプレート1、圧力
発生室4およびインク供給路5およびリザーバー6を区
画するスペーサー3、アイランド部9が形成された振動
板7によって流路ユニットが構成されている。スペーサ
ー3と、アイランド部9が形成された振動板7は後述す
るように一体で形成されている。
【0012】振動板7には高分子延伸フィルムを使用
し、その表面には感光性樹脂層を形成し露光、現像、硬
化することでアイランド部9が形成されている。このア
イランド部9は、圧力発生室4の幅方向の中心領域に、
圧力発生室4の長手方向に長く形成されており、振動板
7はこのアイランド部9を介して、後述する圧電振動子
11による変位を受けるようになっている。
【0013】縦振動モードを有する複数の圧電振動子1
1を固定板12に固定して構成された振動子ユニット1
0は、基台13に形成された振動子ユニット収容孔14
に収容され、先端を振動板7のアイランド部9に当接す
るように位置決めされて固定板12を介して基台13に
固定されている。
【0014】基台13には、インクタンクに接続するイ
ンク供給管15が設けられており、その先端を振動板7
のインク供給口8を介してスペーサ3により構成された
共通のリザーバー6に連通されている。なおノズルプレ
ート1、スペーサ3、及び振動板7により構成される流
路ユニットは、枠体16によって基台13に固定され、
ヘッドは基板17を介してキャリッジに固定される。
【0015】次に、上述したスペーサー3と振動板7と
アイランド部9を一体で形成する製造方法を図3に従っ
て説明する。図では一つのスペーサーしか表示していな
いが、この工程は半導体製造工程のようなウェハープロ
セスで行われ、1枚のシリコン基板に多数のスペーサー
3が形成される。以下の説明で単にスペーサー3という
場合は、ウェハー状態のものをさす。
【0016】(実施例)本実施例では、まず圧力発生室
4、インク供給口5、リザーバー6等が形成されたスペ
ーサー3をシリコン単結晶のアルカリ異方性エッチング
によって形成する(a)。
【0017】このスペーサー3の振動板側の面に接着剤
をコーティングし、高分子延伸フィルム、例えばポリフ
ェニレンサルファイド樹脂(PPS)の延伸フィルムを
接着し振動板7とする(b)。次に振動板7上に感光性
樹脂フィルム71を形成する(c)。この感光性樹脂フ
ィルム71に位置合わせをしたアイランド部9のフォト
マスクパターンを通して紫外線を照射し、アイランド部
9のパターン72を焼き付ける(d)。この時基台13
が接合される部分など、アイランド部9以外に感光性樹
脂フィルムを残す必要がある部分のパターンも同時に焼
き付けられる。
【0018】この感光性樹脂フィルム71を現像してア
イランド部9を形成した後、アイランド部9を硬化させ
る(e)。この時、表1の条件でアイランド部を硬化さ
せ、試料1、試料2を作製した。
【0019】
【表1】
【0020】その後、レーザー、プレスなど適切な方法
で、リザーバー6部の振動板7にインク供給口8を形成
する(f)。
【0021】これらの製造方法によって、スペーサー3
と振動板7とアイランド部9を一体で形成することが可
能である。この後、スペーサー3にノズルプレート1を
接着後、スペーサー3を一つ一つのヘッドごとに切断
し、インクジェットヘッドを組み立てる。
【0022】(比較例1)比較のため、ニッケルの電気
めっきによって振動板上にアイランド部を形成し、イン
クジェットヘッドを組み立てた。厚み5000オングス
トローム以下の金属薄膜を形成した振動板上に、レジス
トでアイランド部のパターンを形成し、ニッケルの電気
めっきによってアイランド部を形成する。メッキマスク
のレジストを除去した後、ノズルプレート、スペーサ
ー、振動板を接着し、スペーサーを一つ一つのヘッドご
とに切断し、インクジェットヘッドを組み立てる。
【0023】(比較例2)また比較のため、金属薄板の
エッチングによって振動板上にアイランド部を形成し、
インクジェットヘッドを組み立てた。振動板と接着した
厚さ30ミクロンのSUSの薄板上に、レジストでアイ
ランド部のパターンを形成し、酸化第二鉄水溶液による
エッチングによってアイランド部を形成する。エッチン
グマスクのレジストを除去した後、ノズルプレート、ス
ペーサー、振動板を接着し、スペーサーを一つ一つのヘ
ッドごとに切断し、インクジェットヘッドを組み立て
る。
【0024】このようにして製造されたインクジェット
ヘッドの、アイランド部の高さばらつきと寸法精度、ス
ペーサーとアイランド部の位置ずれ精度、インクジェッ
トヘッド組立後に印字検査を行った場合の不良率を表2
に示す。
【0025】
【表2】
【0026】その結果、アイランド部高さばらつき、寸
法精度、スペーサーとアイランド部の位置ずれ精度、印
字検査の不良率とも本発明によって大きく改善されてい
る。
【0027】このようにアイランド部9が感光性樹脂フ
ィルムで形成されているため、電気めっきや金属エッチ
ングによって形成する場合に比べて寸法精度を非常に高
くすることができる。またスペーサー3とアイランド部
9の位置決めが、フォトリソ工程の位置合わせ精度で実
施できるため、従来法に比べて位置ずれを極めて小さく
することができる。
【0028】なお上述の実施例においては、シリコン異
方性エッチングによって形成されたスペーサーを使用し
ているが、要求精度を満たすものであればプラスチック
の射出成形、金属のプレス加工、金属のメッキなど他の
材質、製法で作製されたスペーサーも使用可能である。
【0029】また上述の実施例では高分子延伸フィルム
としてポリフェニレンサルフアイド(PPS)樹脂を用
いているが、延伸可能な他の高分子材料、例えば、ポリ
イミド(PI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹
脂、ボリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリバラバン酸
(PPA)樹脂、ポリサルホン(PSF)樹脂、ポリエ
ーテルサルホン(PES)樹脂、ポリエーテルケトン
(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEE
K)樹脂、ポリオレフィン(APO)樹脂、ポリエチレ
ンナフタレート(PEN)樹脂、アラミド樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート
樹脂等を用いることもできる。
【0030】またアイランド部を形成する感光性樹脂と
してフィルム状のものを用いているが、寸法精度などの
条件が適合すれば、液状の感光性ポリイミド、フォトレ
ジストなどをスピンコートして利用してもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によって、ノ
ズルが開けられたノズルプレートと、圧力発生室および
インク供給路および共通のインク室を形成するスペーサ
ーと、スペーサーに接合され前記圧力発生室に対向する
アイランド部を備えた振動板から形成される流路ユニッ
トと、前記アイランド部に当接してインク滴を吐出させ
る縦振動モードの圧電振動子とからなるインクジェット
ヘッドにおいて、アイランド部を感光性樹脂で形成する
ため、寸法精度、スペーサーとの位置決め精度が非常に
高く、高歩留まりでインクジェットヘッドを製造するこ
とができる。
【0032】さらに、アイランド部とスペーサーの位置
決め精度が高いので、ヘッドごとのインク吐出特性ばら
つきを低減でき、印字品質を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェットヘッドの組み立て斜
視図。
【図2】 本発明のインクジェットヘッドの断面図。
【図3】 本発明のインクジェットヘッドのスペーサー
と振動板とアイランド部を一体で形成する製造方法の断
面図。
【符号の説明】
1 ノズルプレート 2 ノズル 3 スペーサー 4 圧力発生室 5 インク供給路 6 リザーバー 7 振動板 8 インク供給口 9 アイランド部 10 振動子ユニット 11 圧電振動子 12 固定板 13 基台 14 振動子ユニット収容孔 15 インク供給管 16 流路ユニット固定枠 17 基板 71 感光性樹脂フィルム 72 アイランド部のパターン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルが開けられたノズルプレートと、
    圧力発生室およびインク供給路および共通のインク室を
    形成するスペーサーと、スペーサーに接合され前記圧力
    発生室に対向するアイランド部を備えた振動板から形成
    される流路ユニットと、前記アイランド部に当接してイ
    ンク滴を吐出させる縦振動モードの圧電振動子とからな
    るインクジェットヘッドにおいて、前記アイランド部が
    感光性樹脂であることを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインクジェットヘッドを
    製造する製造方法において、(a)圧力発生室およびイ
    ンク供給路および共通のインク室が形成されたスペーサ
    ーに高分子延伸フィルムを接着剤により接合する工程
    と、(b)前記高分子延伸フィルム上にアイランド部を
    形成する感光性樹脂層を形成する工程と、(c)前記感
    光性樹脂層を露光して前記アイランド部のパターンを焼
    き付ける工程と、(d)露光した前記感光性樹脂層を現
    像して前記アイランド部を形成する工程と、(e)加熱
    処理または紫外線照射処理または電子線照射処理のう
    ち、1以上の処理によって前記アイランド部を硬化させ
    る工程を含むことを特徴とするインクジェットヘッドの
    製造方法。
JP24511997A 1997-09-10 1997-09-10 インクジェットヘッドおよびその製造方法 Withdrawn JPH1178006A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1164016A2 (en) * 2000-06-12 2001-12-19 Seiko Epson Corporation Piezoelectric vibrator unit

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1164016A2 (en) * 2000-06-12 2001-12-19 Seiko Epson Corporation Piezoelectric vibrator unit
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US7111927B2 (en) 2000-06-12 2006-09-26 Seiko Epson Corporation Piezoelectric vibrator unit

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Effective date: 20041207