JPH1177972A - 印刷機およびそのインキ容器の収納装置 - Google Patents

印刷機およびそのインキ容器の収納装置

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JPH1177972A
JPH1177972A JP9250399A JP25039997A JPH1177972A JP H1177972 A JPH1177972 A JP H1177972A JP 9250399 A JP9250399 A JP 9250399A JP 25039997 A JP25039997 A JP 25039997A JP H1177972 A JPH1177972 A JP H1177972A
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JP
Japan
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ink container
ink
base
storage device
plate cylinder
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JP9250399A
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English (en)
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Kengo Tsubaki
健悟 椿
Keiichi Chiba
敬一 千葉
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 下側のドラムユニットの印刷機本体側に対す
る装着が完全でない場合に、上側のドラムユニットのイ
ンキ容器の収納動作が制約を受けたり、上側のドラムユ
ニットのインキ容器の収納動作が完全でない場合に、下
側のドラムユニットの引出し作業が行なえなかったりす
る問題点を解消する。 【解決手段】 インキ容器収納装置20は、インキ容器
1Aを支持し、インキポンプ吸入口10に口金部14が
接続する接続位置と上記両者が離間する離間位置との間
で移動可能な受台2と、この受台2を支持し口金部14
を接続位置と離間位置との間に進退自在に案内する略I
字状の2個の長孔5a,5bを備えた収納台3と、回転
中心軸11を介して収納台3を略水平方向に揺動可能に
支持し、収納台3の揺動動作に連動して、口金部14を
接続位置と離間位置との間に案内する略S字状の長孔6
を備えた、各ドラムユニット26,27の前フレーム5
1,61の上部に設けられた固定台4とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下二つのドラム
ユニットを使用して印刷用紙の両面に同時に印刷をする
ことが可能な同時両面孔版印刷機を含む印刷機およびそ
れらの印刷機に配設されるインキ容器の収納装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インキ容器の収納装置を搭載した孔版印
刷機としては、例えば特開平5−229243号公報の
図2、図3および図7等に示されているものが知られて
いる。また、インキ容器の収納装置としては、例えば実
公平7−26133号公報の第1図ないし第7図に示さ
れているものが知られている。ここで、実公平7−26
133号公報記載のインキ容器の収納装置を、特開平5
−229243号公報記載の孔版印刷機に適用した場合
について、図8を参照して説明する。
【0003】図8において、符号55はドラムユニット
を示す。このドラムユニット55は、多孔性円筒状の版
胴47を、印刷機本体側に設けられた保持手段36およ
び図示しないインキ供給管軸受に対して、着脱自在に、
かつ、回転自在に支持される周知の構成を具備してい
る。すなわち、ドラムユニット55は、版胴47と、長
板状の把持フレーム50の両端部にそれぞれ懸架・垂設
され版胴47を回転可能に支持する前フレーム51およ
び後フレーム52と、版胴47の内部に配設されたイン
キ供給装置を構成するインキ供給ローラ(図示せず)と
ドクターローラ(図示せず)との間のインキ溜り(図示
せず)のインキを、回転しながら版胴47の内周面に供
給する上記したインキ供給ローラと、前フレーム51に
固設されインキ供給管48へインキを送出するインキポ
ンプ87と、ドラムユニット55側に配設されインキポ
ンプ吸入口88に対して着脱可能な口金部を備えたイン
キ容器1(便宜的に仮想線で示す)を支持するインキ容
器の収納装置80(以下、「インキ容器収納装置80」
というときがある)と、ドラムユニット55を着脱操作
するための前取っ手86とを備えている。保持手段36
は、印刷機本体に装着される版胴47の軸線方向に延在
して設けられ、把持フレーム50を着脱自在に保持し下
向きに開口を持つ断面コの字形状をなす。把持フレーム
50は、ドラムユニット55を着脱操作するための上取
っ手50を兼ねている。
【0004】インキ供給管48は、その両端部を前フレ
ーム51および後フレーム52に形成された挿通孔に挿
入されていて、リング状の固定具(図示せず)を用いて
ネジにより、前フレーム51及び後フレーム52に固定
されている。インキ供給管48の後端部(図8中では左
側端部を指す)は、上記したインキ供給管軸受に対して
着脱自在になされている。インキ容器収納装置80は、
前フレーム51の下方の前端部(図8中では右側を指
す)に配設されていて、実公平7−26133号公報の
第1図ないし第7図に示されている構成を具備している
が、図8においては図の簡明化を図るためインキ容器1
と受台81とだけを模式的かつ簡略的に示すにとどめ、
他の構成部品の図示を全て省略している。
【0005】把持フレーム50には、一対のコロ79が
軸をもってその一端部に回動自在に取付けられている。
把持フレーム50は、保持手段36の入口部に回動自在
に取付けられた導入コロ対36Bにより、各コロ79を
先頭にして導入され、あるいは各コロ79を後端として
引き出される把持フレーム50の下面が支持されると共
に、保持手段36の内側部に対向しその長さ方向に延在
する一対のレール部36A上をコロ79が転動すること
によって、把持フレーム50は保持手段36の長さ方向
に押し込み収納され、あるいは引き出される。
【0006】このようなドラムユニット55におけるイ
ンキ容器収納装置80は、ドラムユニット55の版胴4
7の中心Oより後述する理由から下側に取付けられてい
る。そして、インキ容器1の交換作業は、インキ容器1
の支持位置を位置決めしている受台81を図8において
手前側の矢印C方向および奥行側の矢印D方向にそれぞ
れ傾斜回動させることによって行なわれる。受台81
は、その傾斜回動動作に伴い、実公平7−26133号
公報の第3図、第4図、第6図および第7図にも示され
ているように、インキポンプ吸入口88に対して左右移
動(同公報では矢印A,B方向で示されている)し、こ
の左右移動によって、インキポンプ吸入口88にインキ
容器1の口金部が接続する接続位置と両者が離間する離
間位置を占めるようになっている。
【0007】インキ容器収納装置80およびインキポン
プ87をドラムユニット55に取付けようとこれらの取
付け位置を考えた場合、従来のインキポンプ87の駆動
力は版胴47の回転からとっていたので、図8に示すよ
うな位置あるいはこれと逆に版胴47の中心Oより上側
に取付ける位置が、上記した点から効率のよい配置であ
ると考えられる。そこで、インキ容器収納装置80をド
ラムユニット55の版胴47の中心Oより上側に取付け
た場合、前取っ手86はインキ容器収納装置80が取付
いている下側に取付けられることとなり、これでは上取
っ手50と前取っ手86とを持ってドラムユニット55
を持ち運ぶ際、ドラムユニット55が傾いてしまい、版
胴47のインキが偏ってしまうことになる。このような
理由により、インキ容器収納装置80をドラムユニット
55の版胴47の中心Oより下側に取付けることが最適
とされていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た実公平7−26133号公報記載のインキ容器の収納
装置を、近年その需要度が高まっている印刷用紙の両面
に同時に印刷画像を形成する同時両面孔版印刷機に適用
した場合、以下に述べるような問題点が生じる。上記同
時両面孔版印刷機には、例えば特開平6−71996号
公報に開示されているものや、あるいは本願出願人によ
り提案した特願平9−154937号に示されているも
の等がある。それらの同時両面孔版印刷機では、図9に
模式的かつ簡略的に示すように、外周面にマスタを巻装
する第1の版胴47と、この第1の版胴47に外周面を
近接させて配置され、その外周面にマスタを巻装する第
2の版胴57とを有し、第1および第2の版胴47,5
7は、印刷機本体に対して着脱自在に、かつ、回転自在
に支持された第1および第2のドラムユニット56,5
8をそれぞれ構成しており、第1の版胴47と第2の版
胴57との間に印刷用紙Pが通紙された印刷時に、第1
および第2の版胴47,57を印刷用紙Pを介して互い
に圧接させることにより、印刷用紙Pの両面に同時に印
刷画像を形成するようになっている。仮想線で示す印刷
用紙Pは、その両面に印刷画像が形成された印刷済みの
印刷用紙Pを表している。そして、図10(a),
(b)に示すように、上記同時両面孔版印刷機の各ドラ
ムユニット56,58には、第1および第2の版胴4
7,57の内周面にインキをそれぞれ供給するために、
各ドラムユニット56,58側のインキポンプ吸入口
(図示せず)に対して着脱可能な口金部を備えたインキ
容器1を支持するインキ容器収納装置80,90がそれ
ぞれ配設される。インキ容器収納装置90は、インキ容
器収納装置80と同様の構成を有しているが、第2のド
ラムユニット58に配設されていることを区別するため
に、第1のドラムユニット56に配設されているインキ
容器収納装置80の符号に数字10を加えた符号とし、
インキ容器収納装置90の説明を省略する。これと同様
に、第2の版胴57は、第1の版胴47と同様の構成を
有しているが、第1のドラムユニット56に配設されて
いる第1の版胴47と区別するため第1の版胴47の符
号に数字10を加えた符号とし、その説明を省略する。
【0009】各ドラムユニット56,58におけるイン
キ容器収納装置80,90のインキ容器1の交換作業
は、インキ容器1の各受台81,91の傾斜回動と、こ
の傾斜回動動作に伴うインキポンプ吸入口(図示せず)
に対しての各受台81,91の進退移動によって行なわ
れる。ところが、各インキ容器収納装置80,90は、
上記したと同様の理由によって、図10(a),(b)
に示すように、各ドラムユニット56,58の版胴4
7,57の中心Oから下側にそれぞれ取付けられてお
り、各インキ容器1の傾斜回動は受台81,91の水平
軸HJ(実公平7−26133号公報記載のインキ容器
の収納装置では軸体8,9周りに相当する)周りの揺動
運動も伴うため、このようなインキ容器収納装置80,
90の機構を同時両面孔版印刷機に適用すると、下側の
第2のドラムユニット58の印刷機本体側に対する装着
が完全でない場合には、上側の第1のドラムユニット5
6のインキ容器1の収納動作は制約を受けることにな
る。また、図10(a),(b)に示されているよう
に、上側の第1のドラムユニット56におけるインキ容
器収納装置80のインキ容器1の収納動作が完全でない
場合には、下側の第2のドラムユニット58を図中矢印
で示す手前方向に引き出した際、第2のドラムユニット
58を構成している第2の版胴57等の上端部が上側の
第1のドラムユニット56におけるインキ容器収納装置
80の受台81等に図中×印で示すように干渉してしま
い、例えば印刷の色替え等で下側の下側の第2のドラム
ユニット58を引き出す場合等不都合が生じてしまう。
【0010】また、実公平7−26133号公報記載の
インキ容器の収納装置では、圧縮コイルバネ19や立体
カム(摺動案内体21および摺動片23)等の構成部品
を必要としていて比較的多くの部品から構成されていた
という問題点もある。
【0011】したがって、本発明は、かかる問題点を解
決するためになされたものであり、従来のインキ容器の
収納装置を現状の同時両面孔版印刷機等の印刷機に適用
した場合の上記問題点を解消して、インキ容器の交換時
における着脱を容易かつ確実に行なうことができる印刷
機およびそのインキ容器の収納装置を提供することを第
1の目的とする。
【0012】また、本発明の第2の目的は、従来のイン
キ容器の収納装置における圧縮コイルバネや立体カム等
の構成部品を減らして、さらに単純な機構によってイン
キ容器の収納装置を実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、外周面にマスタを巻装
する第1の版胴と、この第1の版胴に外周面を近接させ
て配置され、その外周面にマスタを巻装する第2の版胴
とを有し、第1および第2の版胴は、印刷機本体に対し
て着脱自在に、かつ、回転自在に支持された第1および
第2のドラムユニットをそれぞれ構成しており、第1の
版胴と第2の版胴との間に印刷用紙が通紙された印刷時
に、第1および第2の版胴を印刷用紙を介して互いに圧
接させることにより、印刷用紙の両面に同時に印刷画像
を形成する印刷機において、各上記ドラムユニットの上
記印刷機本体からの離脱を許す各上記ドラムユニットの
インキ容器支持部分に、各上記ドラムユニット側のイン
キポンプ吸入口に対して着脱可能な口金部を備えたイン
キ容器を支持するインキ容器の収納装置がそれぞれ配設
されており、上記インキ容器の収納装置は、上記インキ
容器を支持し、上記インキポンプ吸入口に上記口金部が
接続する接続位置と上記両者が離間する離間位置との間
で移動可能な受台と、上記受台を支持し、上記口金部を
上記接続位置と上記離間位置との間に進退自在に案内す
る第1の受台案内手段を備えた収納台と、回転中心軸を
介して上記収納台を揺動可能に支持し、上記収納台の揺
動動作に連動して、上記口金部を上記接続位置と上記離
間位置との間に案内する第2の受台案内手段を備えた、
上記インキ容器支持部分に設けられた固定台とを具備す
ることを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明は、外周面にマスタを
巻装する第1の版胴と、この第1の版胴に外周面を近接
させて配置され、その外周面にマスタを巻装する第2の
版胴とを有し、第1の版胴と第2の版胴との間に印刷用
紙が通紙された印刷時に、第1および第2の版胴を印刷
用紙を介して互いに圧接させることにより、印刷用紙の
両面に同時に印刷画像を形成する印刷機において、各上
記版胴側のインキポンプ吸入口に対して着脱可能な口金
部を備えたインキ容器を支持するインキ容器の収納装置
をそれぞれ有し、上記インキ容器の収納装置は、上記イ
ンキ容器を支持し、上記インキポンプ吸入口に上記口金
部が接続する接続位置と上記両者が離間する離間位置と
の間で移動可能な受台と、上記受台を支持し、上記口金
部を上記接続位置と上記離間位置との間に進退自在に案
内する第1の受台案内手段を備えた収納台と、回転中心
軸を介して上記収納台を揺動可能に支持し、上記収納台
の揺動動作に連動して、上記口金部を上記接続位置と上
記離間位置との間に案内する第2の受台案内手段を備え
た固定台とを具備することを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明は、外周面にマスタを
巻装する版胴を有する印刷機において、インキポンプ吸
入口に対して着脱可能な口金部を備えたインキ容器を支
持するインキ容器の収納装置を有し、上記インキ容器の
収納装置は、上記インキ容器を支持し、上記インキポン
プ吸入口に上記口金部が接続する接続位置と上記両者が
離間する離間位置との間で移動可能な受台と、上記受台
を支持し、上記口金部を上記接続位置と上記離間位置と
の間に進退自在に案内する第1の受台案内手段を備えた
収納台と、回転中心軸を介して上記収納台を揺動可能に
支持し、上記収納台の揺動動作に連動して、上記口金部
を上記接続位置と上記離間位置との間に案内する第2の
受台案内手段を備えた固定台とを具備することを特徴と
する。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1,2また
は3記載のインキ容器の収納装置において、第1の受台
案内手段は、インキポンプ吸入口に向けて延びた略I字
状の長孔からなり、第2の受台案内手段は、上記受台が
上記接続位置から上記離間位置へと移動するのにつれて
上記回転中心軸からの距離が徐々に大きくなるように形
成された略S字状の長孔からなることを特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1,2,3
または4記載のインキ容器の収納装置において、上記受
台および/または上記収納台に、上記インキ容器の支持
位置を位置決めする位置決め手段を設けたことを特徴と
する。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
の何れか一つに記載のインキ容器の収納装置において、
上記回転中心軸は、上記インキポンプ吸入口を備えてお
り、上記回転中心軸が上記インキポンプ吸入口を上記口
金部に対向させた状態で上記収納台に固定されているこ
とを特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一つに記載のインキ容器の収納装置において、
上記インキ容器は、該インキ容器における上記口金部の
取付け位置精度を実質的に保持できる中空の外箱を有す
ることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)
を説明する。従来の技術で参照した図8ないし図10に
示した構成および各実施形態等に亘り同一の機能および
形状等を有する構成部品等については、同一符号を付す
ことによりその説明をできるだけ省略する。図において
一対で構成されていて特別に区別して説明する必要がな
い構成部品は、説明の簡明化を図る上から、その片方を
適宜記載することでその説明に代えるものとする。
【0021】図1ないし図6に本発明の第1の実施形態
を示す。この第1の実施形態は、従来技術で述べたと同
様の上下二つのドラムユニットを有する同時両面孔版印
刷機において、上述した従来の問題点を解消した新規な
インキ容器の収納装置を配設したことを特徴とするもの
である。
【0022】図2(a),(b)に模式的かつ簡略的に
示すように、第1の実施形態における同時両面孔版印刷
機は、外周面にマスタ(図示せず)を巻装する第1の版
胴47と、この第1の版胴47に外周面を近接させて配
置され、その外周面にマスタ(図示せず)を巻装する第
2の版胴57とを有し、第1および第2の版胴47,5
7は、印刷機本体に対して着脱自在に、かつ、回転自在
に支持された第1および第2のドラムユニット26,2
7をそれぞれ構成しており、第1の版胴47と第2の版
胴57との間に印刷用紙(図示せず)が通紙された印刷
時に、第1および第2の版胴47,57を上記印刷用紙
を介して互いに圧接させることにより、上記印刷用紙の
両面に同時に印刷画像を形成するようになっている。第
1の実施形態における同時両面孔版印刷機は、例えば特
開平6−71996号公報に開示されている構成と同様
の構成を具備することによって、上記印刷用紙の両面に
同時に印刷画像を形成するものである。
【0023】そして、図1および図2(a),(b)に
示すように、上記同時両面孔版印刷機の各ドラムユニッ
ト26,27には、第1および第2の版胴47,57の
内周面にインキをそれぞれ供給するために、インキ容器
1Aの交換時等における、各ドラムユニット26,27
の印刷機本体からの離脱を許す各ドラムユニット26,
27のインキ容器支持部分に、各ドラムユニット26,
27側のインキポンプ吸入口10に対して着脱可能な口
金部14を備えたインキ容器1Aを支持するインキ容器
の収納装置20,30(以下、「インキ容器収納装置2
0,30」というときがある)がそれぞれ配設されてい
る。インキ容器収納装置30は、インキ容器収納装置2
0と同様の構成を有しているが、第2のドラムユニット
27に配設されていることを区別するために、第1のド
ラムユニット26に配設されているインキ容器収納装置
20の符号に数字10を加えた符号として識別するにと
どめ、重複説明を避ける上からインキ容器収納装置30
の説明を省略する。
【0024】なお、インキ容器1Aの交換時は、各ドラ
ムユニット26,27を印刷機本体から必ずしも引き出
す必要はなく、各ドラムユニット26,27を印刷機本
体に装着したままでインキ容器1Aの交換を行なうこと
も勿論可能である。
【0025】上側の第1のドラムユニット26は、図1
0(a),(b)に示した第1のドラムユニット56の
構成に対して、インキ容器収納装置80に代えてインキ
容器収納装置20を有すること、インキ容器収納装置2
0の取付け位置を印刷機本体からの離脱を許す第1のド
ラムユニット26のインキ容器支持部分として、第1の
ドラムユニット26の版胴47の中心Oから上側の前フ
レーム51に取付けたこと、および図10(a),
(b)、図1、図2(a),(b)等にはその図示を省
略してある前取っ手86の取付け位置をインキ容器収納
装置20の下方に移動して前フレーム51に取付けたこ
とが主に相違する。
【0026】下側の第2のドラムユニット27は、図1
0(a),(b)に示した第2のドラムユニット58の
構成に対して、インキ容器収納装置90に代えてインキ
容器収納装置30を有すること、インキ容器収納装置3
0の取付け位置を印刷機本体からの離脱を許す第2のド
ラムユニット27のインキ容器支持部分として、第2の
ドラムユニット27の版胴57の中心Oから上側の前フ
レーム61に取付けたこと、および図10(a),
(b)、図1、図2(a),(b)等にはその図示を省
略してある前取っ手86の取付け位置をインキ容器収納
装置30の下方に移動して第2のドラムユニット27の
前フレーム61に取付けたことが主に相違する。
【0027】インキ容器収納装置20は、図1に示すよ
うに、インキ容器1Aを支持し、インキポンプ吸入口1
0に口金部14が接続する接続位置と上記両者が離間す
る離間位置との間で移動可能な受台2と、この受台2を
支持し、口金部14を接続位置と離間位置との間に進退
自在に案内する第1の受台案内手段としての略I字状の
2個の長孔5a,5bを備えた収納台3と、回転中心軸
11を介して収納台3を略水平方向に揺動可能に支持
し、収納台3の揺動動作に連動して、口金部14を接続
位置と離間位置との間に案内する第2の受台案内手段と
しての略S字状の長孔6を備えた、各ドラムユニット2
6,27の各上記インキ容器支持部分としての前フレー
ム51,61の上部に設けられた固定台4とから主に構
成されている。各前フレーム51,61は、強磁性体で
ある鉄板でできている。
【0028】インキ容器1Aは、図3および図4に示す
ように、従来から使用されているインキ容器1に対し
て、口金部14の周面に形成された全輪状の鍔17を除
去した点のみ異なる。インキ容器1Aは、厚紙部材を中
空箱状に形成してなる外箱15内に、内部にインキが詰
められたインキ袋16を収納したものである。インキ容
器1Aの外箱15は、インキ容器1Aにおける口金部1
4の取付け位置精度を実質的に保持できる程度の厚さの
厚紙部材でできていて、直方体状の箱体を維持する形状
保持性を有している。インキ袋16は、袋状のプラスチ
ックシートから形成されていると共に、その出口部分に
はインキ袋16の内部に連通するプラスチック製の口金
部14が、外箱15の一側壁である左側壁からその外方
に向かって突出して設けられている。口金部14は、外
箱15の左側壁との図示を省略した嵌合構造により、イ
ンキポンプ吸入口10との接続・離脱を繰り返してもそ
の取付け位置精度を維持することができるようになされ
ている。図3および図4には、口金部14の周面に一体
的に形成された全輪状の鍔17を有する従来のインキ容
器1を、鍔17と共に括弧を付して示してある。
【0029】なお、インキ容器1Aは、これに限らず、
インキ容器1を用いることも勿論できる。また、インキ
容器1A,1の口金部14と外箱15との取付け構造
は、上記嵌合構造に限らず、口金部14が外箱15との
嵌合部にて外箱15に対してその位置が変わらないよう
に外箱15の内側で接着によって外箱15に固着されて
いるものもある。
【0030】受台2は、例えば板金でできていて、図1
に示すように、インキ容器1Aを受け入れられるように
形成されている。受台2は、軽量化および板金材の節約
を図るため適宜の抜きが施されインキ容器1Aの外箱1
5の底壁に接触してインキ容器1Aを支持する底壁部2
cと、この底壁部2cの左側で折り曲げられて立設され
インキ容器1Aの外箱15の左側壁を支持し位置決めす
る左支持片2aと、底壁部2cの右側で折り曲げられて
立設され外箱15の右側壁を支持し位置決めする右支持
片2bと、底壁部2cの左寄りの部分に2個の挿入口を
介して圧入されて取付けられた2個のピン8a,8bと
からなる。
【0031】収納台3は、例えば板金でできていて、図
1に示すように、受台2およびインキ容器1Aを受け入
れられるように形成されている。収納台3は、軽量化お
よび板金材の節約を図るため適宜の抜きが施され受台2
の底壁部2cの下面に接触して受台2を支持する底壁支
持部3cと、この底壁支持部3cの手前側で折り曲げら
れて立設され外箱15の前側壁を支持し位置決めする前
支持片3aと、底壁支持部3cの奥側で折り曲げられて
立設されインキ容器1Aの外箱15の後側壁を支持し位
置決めする後支持片3bと、底壁支持部3cにおける前
支持片3aの右寄りの下部に固設され収納台3を水平揺
動操作するための取っ手部7と、底壁支持部3cの左端
部上に固設されインキポンプ吸入口10を備えた回転中
心軸11と、底壁支持部3cの2箇所に形成されインキ
ポンプ吸入口10に向けて延びた長孔5a,5bと、後
支持片3bの右端部後壁に固設され受台2を接続位置に
保持するためのマグネット18とからなる。
【0032】受台2の底壁部2cの下面から突出したピ
ン8aは長孔5aに、ピン8bは長孔5bにそれぞれ緩
く嵌入・挿通されることにより、受台2は長孔5a,5
bに沿って接続位置と離間位置との間で移動することが
できる。長孔5aから挿通されたピン8aの下端部は、
Eリングタイプの止め輪9が装着されることで抜け止め
が施される。回転中心軸11は、段付き軸をなし、イン
キポンプ吸入口10を受台2および収納台3にセットさ
れたインキ容器1Aの口金部14に対向させた状態で収
納台3の底壁支持部3c上に固定されていて、その下端
は底壁支持部3cの下面の下側に延びて突出している。
【0033】インキポンプ吸入口10の先端部分はテー
パ状に形成され、かつ、その同径の外周部が口金部14
の嵌合部内径より僅かに小さく形成されており、また同
径の外周部には図示しないゴム製のOリングが装着され
ている。このようなインキポンプ吸入口10の嵌合部の
形状および構造によって、インキポンプ吸入口10にイ
ンキ容器1Aの口金部14が差し込まれると、口金部1
4とインキポンプ吸入口10との間隙を上記Oリングが
ふさぎ、口金部14とインキポンプ吸入口10とが気密
的に嵌合・接続される。回転中心軸11には、インキポ
ンプ吸入口10から吸入されたインキをインキポンプ
(図示せず)へ給送するための可撓性のインキホース1
9(図1にのみ示す)を接続する接続口11aが設けら
れている。
【0034】上記したとおり、受台2に設けられた左支
持片2a、右支持片2bおよび収納台3に設けられた前
支持片3a、後支持片3bが、インキ容器1Aの外箱1
5の支持位置を位置決めする位置決め手段としての構成
・機能を有する。このように位置決め手段としての構成
・機能を受台2と収納台3とに適度に分配したので、受
台2および収納台3にそれぞれ適度の強度を付与し、か
つ、簡素な形状で位置決めすることが可能となった。こ
れを実公平7−26133号公報記載のインキ容器の収
納装置における受台2周りの構造と比較した場合、同公
報の第1図等に示されている固定板11,12に軸体
8,9を対向し合うように所定量付き出して受台2を傾
斜回動可能に設け、かつ、それらの同心上に配置固定す
るといった組立の精度を要求するような構成は全くな
い。
【0035】なお、インキ容器1Aの外箱15の着脱を
さらに容易にするために上方に向かうにつれて末広がり
となる傾斜や湾曲形状を形成付加しても勿論よい。ま
た、第1の実施形態では、インキポンプ(図示せず)を
各インキ容器収納装置20,30とは別個に設ける構成
としているが、勿論回転中心軸11にインキポンプの機
能(インキ容器1A内のインキを各第1および第2のド
ラムユニット26,27内のインキ供給装置に給送する
機能)を持たせてもよい。極論するならば、受台2およ
び収納台3の何れか一方に、すなわち受台2または収納
台3に、インキ容器1Aの支持位置を位置決めする位置
決め手段を設けてもよいと言える。また、受台2を接続
位置に保持するためのマグネット18の配設位置は、収
納台3に限らず、これと反対側の各前フレーム51,6
1側に取付けて前フレーム51,61の材質を非強磁性
体とすることも可能とし、収納台3それ自体あるいは各
前フレーム51,61に取付けられたマグネット18と
接触する収納台3の部位の材質を強磁性体としての鉄板
等にしてもよい、固定台4は、収納台3の底壁支持部3
cの下面に接触して収納台3を支持する収納台支持部4
aと、収納台支持部4aの後側で折り曲げられて垂下さ
れ、各前フレーム51,61の上部にネジ等の締結手段
で取付けられる取付部4bと、収納台3が水平揺動する
のにつれて回転中心軸11からの距離が徐々に大きくな
るように収納台支持部4aに形成された長孔6と、回転
中心軸11の下端突出部を緩く嵌入させて収納台3を所
定の範囲で回動自在にするための軸孔12とからなる。
【0036】固定台4は、取付部4bを介して各前フレ
ーム51,61の上部に固定される。収納台3の回転中
心軸11の下端突出部は、軸孔12に緩く嵌入・挿通さ
れその下端部にEリングタイプの止め輪13が装着され
ることで抜け止めが施される。受台2の底壁部2cの下
面から突出したピン8bは、長孔5bおよび長孔6に緩
く嵌入・挿通されその下端部にEリングタイプの止め輪
9が装着されることで抜け止めが施される。固定台4
は、上記した組立て構造によって、回転中心軸11を中
心として長孔6の開口範囲A,B内で収納台3を略水平
方向に揺動することができる。
【0037】各ドラムユニット26,27におけるイン
キ容器収納装置20,30のインキ容器1Aの交換作業
は同じなので、第1のドラムユニット26側についての
み説明する。先ず、図5において、収納台3の取っ手部
7を持って図5に示すようにマグネット18の磁力に抗
して手前側(矢印G方向)に引っ張り、回転中心軸11
を中心として収納台3を水平揺動させる。この動作に伴
い、図1において受台2のピン8aが長孔5aに沿っ
て、同時にピン8bが長孔5bおよび収納台3の長孔6
に沿って退行方向に移動するため、受台2は、図6に示
すように収納台3のインキポンプ吸入口10から遠ざか
る。これにより、インキ容器1Aの口金部14は収納台
3のインキポンプ吸入口10から離脱され、受台2が離
間位置を占めた状態に保持される。この状態で、空のイ
ンキ容器1Aを図6に示す図中矢印E方向に抜き取り、
インキが充填された新たなインキ容器1Aを図中矢印F
方向に挿入して受台2および収納台3に装着・セットす
る。
【0038】次いで、収納台3の取っ手部7を持って図
5に示すように奥行側(矢印H方向)に押し込み、回転
中心軸11を中心として収納台3を水平揺動させる。こ
の動作に伴い、図1において受台2のピン8aが長孔5
aに沿って、同時にピン8bが長孔5bおよび収納台3
の長孔6に沿って進行方向に移動するため、受台2はイ
ンキポンプ吸入口10に近づく。これにより、インキ容
器1Aの口金部14は収納台3のインキポンプ吸入口1
0に気密的に嵌合・接続されると共に、受台2がマグネ
ット18の磁力により前フレーム51の上部に吸着され
て接続位置を占めた状態に保持される。この状態でイン
キポンプ(図示せず)を駆動させれば、口金部14とイ
ンキポンプ吸入口10との嵌合・接続部で、インキ容器
1A内のインキが上記インキポンプによって吸引され、
第1のドラムユニット26の版胴47内に給送されるこ
ととなる。
【0039】したがって、第1の実施形態によれば、各
インキ容器収納装置20,30の取付け位置を印刷機本
体からの離脱を許す第1および第2のドラムユニット2
6,27のインキ容器支持部分として、第1および第2
のドラムユニット26,27の版胴47,57の中心O
から上側の前フレーム51,61に取付けると共に、各
インキ容器収納装置20,30の収納台3を略水平方向
に揺動させることにより、受台2をインキポンプ吸入口
10に対して進退自在に移動させ、インキ容器1Aの口
金部14がインキポンプ吸入口10に対して自動的に着
脱されるようになされている。各インキ容器収納装置2
0,30の機構は、上述したように従来のような受台の
水平軸周りの揺動運動を伴わないため、上下二つの第1
および第2のドラムユニット26,27を使用する同時
両面孔版印刷機において、下側の第2のドラムユニット
27の印刷機本体側に対する装着が完全でない場合、上
側の第1のドラムユニット26のインキ容器1Aの収納
動作は制約を受けない。また、上側の第1のドラムユニ
ット26のインキ容器1Aの収納動作が完全でない場合
でも、下側の第2のドラムユニット27のインキ容器1
Aの交換作業を何らの支障を生じることなく行なうこと
ができるので、インキ容器1Aの交換時における着脱を
容易かつ確実に行なうことができる同時両面孔版印刷機
およびそのインキ容器の収納装置を提供することができ
る。
【0040】各インキ容器収納装置20,30の各構成
部品(以下、単に「前者」という)と、実公平7−26
133号公報記載のインキ容器の収納装置の各構成部品
(以下、単に「後者」という)とをその機能上から対比
をすると、前者の受台2と後者の受台2とが、前者の収
納台3と後者の固定板11とが、前者の固定台4と後者
の固定板12とが、前者の各ピン8a,8bと後者の各
軸体8,9とが、前者の各止め輪9,13と後者のすべ
り軸受14,15とが、前者のインキポンプ吸入口10
と後者のインキポンプ吸入口18とが、前者の取っ手部
7と後者のフック部24とがそれぞれ機能的に対応する
こととなる。したがって、第1の実施形態における各イ
ンキ容器収納装置20,30では、略I字状の長孔5
a,5bおよび略S字状の長孔6と2個のピン8a,8
bとで言わば構成される単純な機構を実現することがで
き、従来の上記機構において必要とされていた圧縮コイ
ルバネ19および立体カム(摺動案内体21、摺動片2
3)等の構成部品が不必要となり、部品点数を減らすこ
とができる。
【0041】なお、第1の実施形態では、色替えによる
各ドラムユニット26,27の交換あるいは印刷用紙の
紙ジャム等によって、第1および第2のドラムユニット
26,27を印刷機本体から離脱状態とする機会は少な
くないが、このように離脱状態とした場合でも容易にイ
ンキ容器1Aの交換作業が行なえるという点から各イン
キ容器収納装置20,30の取付け位置を印刷機本体か
らの離脱を許す第1および第2のドラムユニット26,
27のインキ容器支持部分として、第1および第2のド
ラムユニット26,27の版胴47,57の中心Oから
上側の前フレーム51,61に取付けたが、上記利点を
望まないのであればこれに限らず、各インキ容器収納装
置20,30の取付け位置を印刷機本体からの離脱を許
す第1および第2のドラムユニット26,27のインキ
容器支持部分であれば、例えば第1および第2のドラム
ユニット26,27の版胴47,57の中心Oから下側
の前フレーム51,61に取付けてもよい。
【0042】図7に第1の実施形態の変形例を示す。こ
の変形例は、第1の実施形態で用いたインキ容器1Aに
代えて従来と同様のインキ容器1を用いること、および
第1の実施形態におけるインキ容器収納装置20の受台
2に代えて、受台2’を具備するインキ容器収納装置2
0’を有することのみ相違する。
【0043】インキ容器1の口金部14の周面には、全
輪状の鍔17が一体的に形成されている。受台2’の左
支持片2a’には、インキ容器1の口金部14と係脱
し、この口金部14の周面に形成された鍔17と係合し
位置決めする従来と同様のU字状の切欠き部2dが形成
されている。
【0044】したがって、この変形例によれば、インキ
容器1の外箱15が有する直方体状の箱体形状を維持す
る形状保持性を若干緩和することができるため、例えば
厚紙部材の厚さ等を薄くしたインキ容器1にすることも
可能となる。
【0045】第1の実施形態の各インキ容器収納装置2
0,30および上記変形例のインキ容器収納装置20’
は、上記したような上下二つの第1および第2のドラム
ユニット26,27を具備する同時両面孔版印刷機に限
らず、例えば特開平6−71996号公報に開示されて
いる同時両面孔版印刷機あるいは本願出願人により提案
した特願平9−154937号に示されている同時両面
孔版印刷機にも、あるいは単一のもしくは複数の版胴ま
たは単一のもしくは複数のドラムユニットを具備する孔
版印刷機等の印刷機にも適用することができることは言
うまでもない(課題を解決する手段の請求項2および3
記載の各発明の構成参照)。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、各ドラムユニットの印刷機本体からの離脱を
許す各ドラムユニットのインキ容器支持部分に、各ドラ
ムユニット側のインキポンプ吸入口に対して着脱可能な
口金部を備えたインキ容器を支持するインキ容器の収納
装置がそれぞれ配設されており、インキ容器の収納装置
は、インキ容器を支持し、インキポンプ吸入口にインキ
容器の口金部が接続する接続位置と上記両者が離間する
離間位置との間で移動可能な受台と、受台を支持し、イ
ンキ容器の口金部を接続位置と離間位置との間に進退自
在に案内する第1の受台案内手段を備えた収納台と、回
転中心軸を介して収納台を揺動可能に支持し、収納台の
揺動動作に連動して、インキ容器の口金部を接続位置と
離間位置との間に案内する第2の受台案内手段を備え
た、インキ容器支持部分に設けられた固定台とを具備す
ることにより、それらのインキ容器の収納装置の収納台
を略水平方向に揺動させることによって、受台をインキ
ポンプ吸入口に対して進退自在に移動させ、インキ容器
の口金部がインキポンプ吸入口に対して自動的に着脱さ
れるようになされている。それ故に、各インキ容器の収
納装置の機構は、上述したように従来のような受台の水
平軸周りの揺動運動を伴わないため、上下二つの第1お
よび第2のドラムユニットを使用する同時両面孔版印刷
機において、下側のドラムユニットの印刷機本体側に対
する装着が完全でない場合、上側のドラムユニットのイ
ンキ容器の収納動作は制約を受けない。また、上側のド
ラムユニットのインキ容器の収納動作が完全でない場合
でも、下側のドラムユニットの引出し作業を何らの支障
を生じることなく行なうことができるので、インキ容器
の交換時におけるインキ容器の着脱を容易かつ確実に行
なうことができる同時両面孔版印刷機を含む印刷機を提
供することができる。
【0047】また、同印刷機における各インキ容器の収
納装置の機構は、第1および第2の受台案内手段等から
構成される単純なものであり、従来の機構において必要
とされていた圧縮コイルバネおよび立体カム(摺動案内
体、摺動片)等の構成部品が不必要となり、部品点数を
減らすこともできる。
【0048】請求項2記載の発明によれば、外周面にマ
スタを巻装する第1の版胴と、この第1の版胴に外周面
を近接させて配置され、その外周面にマスタを巻装する
第2の版胴とを有し、第1の版胴と第2の版胴との間に
印刷用紙が通紙された印刷時に、第1および第2の版胴
を印刷用紙を介して互いに圧接させることにより、印刷
用紙の両面に同時に印刷画像を形成する印刷機において
も、請求項1記載のインキ容器の収納装置と同様の構成
を有するインキ容器の収納装置を具備するので、インキ
容器の交換時におけるインキ容器の着脱を容易かつ確実
に行なうことができる同時両面孔版印刷機等を含む印刷
機を提供することができる。また、同印刷機における各
インキ容器の収納装置の機構は、第1および第2の受台
案内手段等から構成される単純なものであり、従来の機
構において必要とされていた圧縮コイルバネおよび立体
カム(摺動案内体、摺動片)等の構成部品が不必要とな
り、部品点数を減らすことができる。
【0049】請求項3記載の発明によれば、外周面にマ
スタを巻装する版胴を有する印刷機においても、請求項
1記載のインキ容器の収納装置と同様の構成を有するイ
ンキ容器の収納装置を具備するので、インキ容器の交換
時におけるインキ容器の着脱を容易かつ確実に行なうこ
とができる孔版印刷機等を含む印刷機を提供することが
できる。また、同印刷機における各インキ容器の収納装
置の機構は、第1および第2の受台案内手段等から構成
される単純なものであり、従来の機構において必要とさ
れていた圧縮コイルバネおよび立体カム(摺動案内体、
摺動片)等の構成部品が不必要となり、部品点数を減ら
すことができる。
【0050】請求項4記載の発明によれば、第1の受台
案内手段はインキポンプ吸入口に向けて延びた略I字状
の長孔からなり、第2の受台案内手段は受台が接続位置
から離間位置へと移動するのにつれて回転中心軸からの
距離が徐々に大きくなるように形成された略S字状の長
孔からなることにより、さらに単純な機構を実現してい
て、従来の機構において必要とされていた圧縮コイルバ
ネおよび立体カム(摺動案内体、摺動片)等の構成部品
を不要とし部品点数を減らすことに寄与している。
【0051】請求項5記載の発明によれば、受台および
/または収納台に、インキ容器の支持位置を位置決めす
る位置決め手段を設けたことにより、印刷中等における
印刷機本体の振動によって、インキ容器が所定の位置よ
りズレるのを防止できる。また、インキ容器の取付位置
不適正によるインキ容器からドラムユニットへのインキ
の不供給あるいは嵌合部からのインキ漏れを防止でき
る。さらに、受台および収納台の設計の自由度を向上す
ることができる。
【0052】請求項6記載の発明によれば、回転中心軸
はインキポンプ吸入口を備えており、回転中心軸がイン
キポンプ吸入口を口金部に対向させた状態で収納台に固
定されていることにより、受台を介して収納台にセット
支持されたインキ容器の口金部とインキポンプ吸入口と
の嵌合・接続を確実かつ正確に行なうことができる。
【0053】請求項7記載の発明によれば、インキ容器
は該インキ容器における口金部の取付け位置精度を実質
的に保持できる中空の外箱を有することにより、受台お
よび/または収納台で外箱を支持するだけで、インキポ
ンプ吸入口との嵌合・接続を耐久的に信頼性高く行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるインキ容器収
納装置の分解斜視図である。
【図2】図2(a)は、図1のインキ容器収納装置を搭
載し上下二つのドラムユニットを具備する同時両面孔版
印刷機の簡略的な斜視図であり、図2(b)は、図2
(a)の平面図である。
【図3】図1のインキ容器収納装置で用いられるインキ
容器の縦断面図である。
【図4】インキ容器の口金部およびインキポンプ吸入口
を拡大して表わした側面図である。
【図5】図1のインキ容器収納装置の受台が接続位置を
占めている動作状態を示す斜視図である。
【図6】図1のインキ容器収納装置の受台および収納台
の動作およびインキ容器の着脱動作を示す斜視図であ
る。
【図7】第1の実施形態におけるインキ容器収納装置の
変形例を示す要部の正面図である。
【図8】従来の孔版印刷機のドラムユニットおよびそれ
に搭載されているインキ容器収納装置の取付け位置を簡
略的に示す要部の斜視図である。
【図9】従来の同時両面孔版印刷機における上下二つの
ドラムユニットにより両面印刷を行なう動作を示す簡略
的な斜視図である。
【図10】図10(a)は、従来の同時両面孔版印刷機
の各ドラムユニットに従来のインキ容器収納装置を適用
したときの問題点を説明する簡略的な斜視図であり、図
10(b)は、図10(a)の側面図である。
【符号の説明】
1A,1 インキ容器 2 受台 2a 位置決め手段を構成する左支持片 2b 位置決め手段を構成する右支持片 3 収納台 3a 位置決め手段を構成する前支持片 3b 位置決め手段を構成する後支持片 4 固定台 5a,5b 第1の受台案内手段としての長孔 6 第2の受台案内手段としての長孔 7 取っ手部 8a,8b ピン 10 インキポンプ吸入口 11 回転中心軸 14 口金部 15 外箱 20,30 インキ容器収納装置 26 第1のドラムユニット 27 第2のドラムユニット 47 第1の版胴 51,61 インキ容器支持部分としての前フレーム 57 第2の版胴

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面にマスタを巻装する第1の版胴と、
    この第1の版胴に外周面を近接させて配置され、その外
    周面にマスタを巻装する第2の版胴とを有し、 第1および第2の版胴は、印刷機本体に対して着脱自在
    に、かつ、回転自在に支持された第1および第2のドラ
    ムユニットをそれぞれ構成しており、 第1の版胴と第2の版胴との間に印刷用紙が通紙された
    印刷時に、第1および第2の版胴を印刷用紙を介して互
    いに圧接させることにより、印刷用紙の両面に同時に印
    刷画像を形成する印刷機において、 各上記ドラムユニットの上記印刷機本体からの離脱を許
    す各上記ドラムユニットのインキ容器支持部分に、各上
    記ドラムユニット側のインキポンプ吸入口に対して着脱
    可能な口金部を備えたインキ容器を支持するインキ容器
    の収納装置がそれぞれ配設されており、 上記インキ容器の収納装置は、 上記インキ容器を支持し、上記インキポンプ吸入口に上
    記口金部が接続する接続位置と上記両者が離間する離間
    位置との間で移動可能な受台と、 上記受台を支持し、上記口金部を上記接続位置と上記離
    間位置との間に進退自在に案内する第1の受台案内手段
    を備えた収納台と、 回転中心軸を介して上記収納台を揺動可能に支持し、上
    記収納台の揺動動作に連動して、上記口金部を上記接続
    位置と上記離間位置との間に案内する第2の受台案内手
    段を備えた、上記インキ容器支持部分に設けられた固定
    台とを具備することを特徴とする印刷機。
  2. 【請求項2】外周面にマスタを巻装する第1の版胴と、
    この第1の版胴に外周面を近接させて配置され、その外
    周面にマスタを巻装する第2の版胴とを有し、第1の版
    胴と第2の版胴との間に印刷用紙が通紙された印刷時
    に、第1および第2の版胴を印刷用紙を介して互いに圧
    接させることにより、印刷用紙の両面に同時に印刷画像
    を形成する印刷機において、 各上記版胴側のインキポンプ吸入口に対して着脱可能な
    口金部を備えたインキ容器を支持するインキ容器の収納
    装置をそれぞれ有し、 上記インキ容器の収納装置は、 上記インキ容器を支持し、上記インキポンプ吸入口に上
    記口金部が接続する接続位置と上記両者が離間する離間
    位置との間で移動可能な受台と、 上記受台を支持し、上記口金部を上記接続位置と上記離
    間位置との間に進退自在に案内する第1の受台案内手段
    を備えた収納台と、 回転中心軸を介して上記収納台を揺動可能に支持し、上
    記収納台の揺動動作に連動して、上記口金部を上記接続
    位置と上記離間位置との間に案内する第2の受台案内手
    段を備えた固定台とを具備することを特徴とする印刷
    機。
  3. 【請求項3】外周面にマスタを巻装する版胴を有する印
    刷機において、 インキポンプ吸入口に対して着脱可能な口金部を備えた
    インキ容器を支持するインキ容器の収納装置を有し、 上記インキ容器の収納装置は、 上記インキ容器を支持し、上記インキポンプ吸入口に上
    記口金部が接続する接続位置と上記両者が離間する離間
    位置との間で移動可能な受台と、 上記受台を支持し、上記口金部を上記接続位置と上記離
    間位置との間に進退自在に案内する第1の受台案内手段
    を備えた収納台と、 回転中心軸を介して上記収納台を揺動可能に支持し、上
    記収納台の揺動動作に連動して、上記口金部を上記接続
    位置と上記離間位置との間に案内する第2の受台案内手
    段を備えた固定台とを具備することを特徴とする印刷
    機。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3記載のインキ容器の
    収納装置において、 第1の受台案内手段は、インキポンプ吸入口に向けて延
    びた略I字状の長孔からなり、第2の受台案内手段は、
    上記受台が上記接続位置から上記離間位置へと移動する
    のにつれて上記回転中心軸からの距離が徐々に大きくな
    るように形成された略S字状の長孔からなることを特徴
    とするインキ容器の収納装置。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4記載のインキ容
    器の収納装置において、 上記受台および/または上記収納台に、上記インキ容器
    の支持位置を位置決めする位置決め手段を設けたことを
    特徴とするインキ容器の収納装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5の何れか一つに記載のイ
    ンキ容器の収納装置において、 上記回転中心軸は、上記インキポンプ吸入口を備えてお
    り、上記回転中心軸が上記インキポンプ吸入口を上記口
    金部に対向させた状態で上記収納台に固定されているこ
    とを特徴とするインキ容器の収納装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6の何れか一つに記載のイ
    ンキ容器の収納装置において、 上記インキ容器は、該インキ容器における上記口金部の
    取付け位置精度を実質的に保持できる中空の外箱を有す
    ることを特徴とするインキ容器の収納装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103963444A (zh) * 2014-05-04 2014-08-06 高峰 一种移动式储墨架
CN103963445A (zh) * 2014-05-08 2014-08-06 李赵和 一种压纹机的自动墨盒架

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