JPH1177742A - 成形同時絵付成形品の製造方法 - Google Patents
成形同時絵付成形品の製造方法Info
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- JPH1177742A JPH1177742A JP26091197A JP26091197A JPH1177742A JP H1177742 A JPH1177742 A JP H1177742A JP 26091197 A JP26091197 A JP 26091197A JP 26091197 A JP26091197 A JP 26091197A JP H1177742 A JPH1177742 A JP H1177742A
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- mold
- sheet
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】キャビティ内に樹脂が十分に充填され、絵付シ
ートの損傷もない優れた外観の成形同時絵付成形品を容
易に製造する方法を提供する。 【解決手段】キャビティを有する金型6内に絵付シート
4を挿入し、射出成形法により溶融した樹脂2を注入し
絵付シート4と樹脂2とが一体化した成形品を得る射出
成形同時絵付け方法において、成形樹脂2の金型6への
ゲート7を成形品の凸部3に設ける。
ートの損傷もない優れた外観の成形同時絵付成形品を容
易に製造する方法を提供する。 【解決手段】キャビティを有する金型6内に絵付シート
4を挿入し、射出成形法により溶融した樹脂2を注入し
絵付シート4と樹脂2とが一体化した成形品を得る射出
成形同時絵付け方法において、成形樹脂2の金型6への
ゲート7を成形品の凸部3に設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、成形同時絵付成
形品の製造方法に関する。
形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂成形品の表面を装飾する方法
として、絵付シートを利用した成形同時転写法やインサ
ート法がある。絵付シートは、基体シート上に少なくと
も図柄層が形成されたものであり、絵付シートとして
は、転写材やインサート材などがある。成形同時転写法
とは、基体シート上に、剥離層、図柄層、接着層などか
らなる転写層を形成した転写材を成形金型内に挟み込
み、金型内に樹脂を射出充満し、冷却して樹脂成形品を
得るのと同時に成形品表面に転写材を接着した後、基体
シートを剥離して、被転写物面に転写層を転移して装飾
を行う方法である。インサート法は、基体シート上に図
柄層などが形成されたインサート材を金型の中に挿入
し、射出成形と同時に成形品の表面に一体化するもので
ある。成形同時転写法やインサート法は、印刷によって
直接図柄を形成することが困難な形状の成形品であって
も図柄を形成することができるという特長を有する。
として、絵付シートを利用した成形同時転写法やインサ
ート法がある。絵付シートは、基体シート上に少なくと
も図柄層が形成されたものであり、絵付シートとして
は、転写材やインサート材などがある。成形同時転写法
とは、基体シート上に、剥離層、図柄層、接着層などか
らなる転写層を形成した転写材を成形金型内に挟み込
み、金型内に樹脂を射出充満し、冷却して樹脂成形品を
得るのと同時に成形品表面に転写材を接着した後、基体
シートを剥離して、被転写物面に転写層を転移して装飾
を行う方法である。インサート法は、基体シート上に図
柄層などが形成されたインサート材を金型の中に挿入
し、射出成形と同時に成形品の表面に一体化するもので
ある。成形同時転写法やインサート法は、印刷によって
直接図柄を形成することが困難な形状の成形品であって
も図柄を形成することができるという特長を有する。
【0003】ところで、これらの成形方法に用いられて
いる成形用金型のひとつとしてピンポイントゲートを有
する成形用金型がある。ピンポイントゲートを有する成
形用金型は成形品のゲート跡が小さくて目立たず、ま
た、ランナーを成形品から容易にちぎり取れるなどの特
長を有するものである。
いる成形用金型のひとつとしてピンポイントゲートを有
する成形用金型がある。ピンポイントゲートを有する成
形用金型は成形品のゲート跡が小さくて目立たず、ま
た、ランナーを成形品から容易にちぎり取れるなどの特
長を有するものである。
【0004】しかし、従来から用いられている成形用金
型をそのまま成形同時転写法やインサート法に適用する
と、成形用樹脂を射出する際に、絵付シートが局部的に
飛散し損傷するという間題点を有していた。絵付シート
が損傷する原因は、成形用金型内に射出されるシリンダ
内でおよそ180〜260℃の溶融した高温の成形用樹脂が、
通常、0.8〜l.0mmであるような穴径の小さいゲート部に
おいて成形用樹脂の流動により摩擦熱が発生してさらに
高温となり、この高温の成形用樹脂が、射出の際成形用
金型内に装着した絵付シートに局部的に高圧で急激に衝
突することにより、絵付シートを構成する接着層、図柄
層および絵付シートを構成する接着シート、基体シート
などが溶融、飛散するためと考えられる。ピンポイント
ゲートは、成形品の裏面であって絵付シートに近い0.8
〜2.0mm程度の肉厚である部分に通常設けられており、
絵付シートとの距離が短いため高温高圧の樹脂による衝
撃を受けやすい。このように、絵付シートの接着層、図
柄層、基体シートが、射出時の成形用樹脂の熱と圧力で
損傷を受け、接着不良、図柄の流れ、フィルムのシワ、
溶融などを起こし、デザイン面および機能面に不具合が
生じる。
型をそのまま成形同時転写法やインサート法に適用する
と、成形用樹脂を射出する際に、絵付シートが局部的に
飛散し損傷するという間題点を有していた。絵付シート
が損傷する原因は、成形用金型内に射出されるシリンダ
内でおよそ180〜260℃の溶融した高温の成形用樹脂が、
通常、0.8〜l.0mmであるような穴径の小さいゲート部に
おいて成形用樹脂の流動により摩擦熱が発生してさらに
高温となり、この高温の成形用樹脂が、射出の際成形用
金型内に装着した絵付シートに局部的に高圧で急激に衝
突することにより、絵付シートを構成する接着層、図柄
層および絵付シートを構成する接着シート、基体シート
などが溶融、飛散するためと考えられる。ピンポイント
ゲートは、成形品の裏面であって絵付シートに近い0.8
〜2.0mm程度の肉厚である部分に通常設けられており、
絵付シートとの距離が短いため高温高圧の樹脂による衝
撃を受けやすい。このように、絵付シートの接着層、図
柄層、基体シートが、射出時の成形用樹脂の熱と圧力で
損傷を受け、接着不良、図柄の流れ、フィルムのシワ、
溶融などを起こし、デザイン面および機能面に不具合が
生じる。
【0005】このような問題を解決するために、次のよ
うな方法がある。すなわち、金型に形成されたゲートか
ら溶融樹脂を金型内に射出して、前記ゲートと対向する
金型内面に配置された表皮と一体にプラスチック成形品
を製造するに際し、前記溶融樹脂の射出方向に沿って偏
平な拡散流路を、前記金型のゲート先端に形成して、前
記溶融樹脂をゲートから偏平な拡散流路に導き、該拡散
流路で拡散させて前記金型内に射出することを特徴とす
るプラスチック成形品の製造方法(特開平8一25411号公
報参照)である。また、射出成形機の成形用金型の内部
に転写シートを装着し、プラスチックス成形品の射出成
形と同時に該成形品表面に転写絵付を行う方法に用いら
れるピンポイントゲートを有するスリープレート構造の
成形用金型において、ピンポイントゲートの出口部分に
略半球形状を呈する凹部から成る樹脂溜まりを設けたこ
とを特徴とする成形用金型(実開昭58一50819号公報参
照)である。
うな方法がある。すなわち、金型に形成されたゲートか
ら溶融樹脂を金型内に射出して、前記ゲートと対向する
金型内面に配置された表皮と一体にプラスチック成形品
を製造するに際し、前記溶融樹脂の射出方向に沿って偏
平な拡散流路を、前記金型のゲート先端に形成して、前
記溶融樹脂をゲートから偏平な拡散流路に導き、該拡散
流路で拡散させて前記金型内に射出することを特徴とす
るプラスチック成形品の製造方法(特開平8一25411号公
報参照)である。また、射出成形機の成形用金型の内部
に転写シートを装着し、プラスチックス成形品の射出成
形と同時に該成形品表面に転写絵付を行う方法に用いら
れるピンポイントゲートを有するスリープレート構造の
成形用金型において、ピンポイントゲートの出口部分に
略半球形状を呈する凹部から成る樹脂溜まりを設けたこ
とを特徴とする成形用金型(実開昭58一50819号公報参
照)である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記いずれの
方法においても、絵付シートが衝撃を受けない条件で射
出すると樹脂の流れが悪く、キャビティ内に樹脂が充填
されなかったり、充填圧力が足りなかったりして、成形
品の外観に不良を起こすという問題があり、外観に異常
のない成形品を得るのが困難である。
方法においても、絵付シートが衝撃を受けない条件で射
出すると樹脂の流れが悪く、キャビティ内に樹脂が充填
されなかったり、充填圧力が足りなかったりして、成形
品の外観に不良を起こすという問題があり、外観に異常
のない成形品を得るのが困難である。
【0007】したがって、この発明は、上記のような欠
点を解消し、キャビティ内に樹脂が十分に充填され、絵
付シートの損傷もない優れた外観の成形同時絵付成形品
を容易に製造する方法を提供することを目的とする。
点を解消し、キャビティ内に樹脂が十分に充填され、絵
付シートの損傷もない優れた外観の成形同時絵付成形品
を容易に製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の成形同時絵付
成形品の製造方法は、以上の目的を達成するために、つ
ぎのように構成した。
成形品の製造方法は、以上の目的を達成するために、つ
ぎのように構成した。
【0009】つまり、この発明の成形同時絵付成形品の
製造方法は、キャビティを有する金型内に絵付シートを
挿入し、射出成形法により溶融した樹脂を注入し絵付シ
ートと樹脂とが一体化した成形品を得る射出成形同時絵
付け方法において、成形樹脂の金型へのゲートを成形品
の凸部に設けるように構成した。
製造方法は、キャビティを有する金型内に絵付シートを
挿入し、射出成形法により溶融した樹脂を注入し絵付シ
ートと樹脂とが一体化した成形品を得る射出成形同時絵
付け方法において、成形樹脂の金型へのゲートを成形品
の凸部に設けるように構成した。
【0010】また、上記の発明において、絵付シートと
ゲートとの距離が2.5mm以上であるように構成してもよ
い。
ゲートとの距離が2.5mm以上であるように構成してもよ
い。
【0011】また、上記の発明において、成形品の凸部
がボスまたはリブであるように構成してもよい。
がボスまたはリブであるように構成してもよい。
【0012】また、上記の発明において、成形品の凸部
が他の部材との嵌合用ボスであるように構成してもよ
い。
が他の部材との嵌合用ボスであるように構成してもよ
い。
【0013】また、上記の発明において、絵付シートが
転写材またはインサート材であるように構成してもよ
い。
転写材またはインサート材であるように構成してもよ
い。
【0014】
【発明の実施の形態】図面を参照しながらこの発明の実
施の形態について詳しく説明する。
施の形態について詳しく説明する。
【0015】図1は、この発明の成形同時絵付成形品の
製造方法の一実施例を示す断面図である。図2〜4は、
この発明の成形同時絵付成形品の製造方法によって得ら
れた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す断面図であ
る。図5は、この発明の成形同時絵付成形品の製造方法
によって得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示
す側面図である。図6は、図5に示した成形同時絵付成
形品の底面図である。図7は、図5〜6に示した成形同
時絵付成形品のAA断面図である。図8〜9は、この発
明の成形同時絵付成形品の製造方法によって得られた成
形同時絵付成形品の他の実施例を示す断面図である。図
10〜11は、この発明の成形同時絵付成形品の製造方
法の他の実施例を示す断面図である。図中、1は成形同
時絵付成形品、2は樹脂、3は凸部、4は絵付シート、
5は他の部材、6は金型、7はゲート、8はネジであ
る。
製造方法の一実施例を示す断面図である。図2〜4は、
この発明の成形同時絵付成形品の製造方法によって得ら
れた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す断面図であ
る。図5は、この発明の成形同時絵付成形品の製造方法
によって得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示
す側面図である。図6は、図5に示した成形同時絵付成
形品の底面図である。図7は、図5〜6に示した成形同
時絵付成形品のAA断面図である。図8〜9は、この発
明の成形同時絵付成形品の製造方法によって得られた成
形同時絵付成形品の他の実施例を示す断面図である。図
10〜11は、この発明の成形同時絵付成形品の製造方
法の他の実施例を示す断面図である。図中、1は成形同
時絵付成形品、2は樹脂、3は凸部、4は絵付シート、
5は他の部材、6は金型、7はゲート、8はネジであ
る。
【0016】この発明は、キャビティを有する金型6内
に絵付シート4を挿入し、射出成形法により溶融した樹
脂2を注入し絵付シート4と樹脂2とが一体化した成形
品を得る射出成形同時絵付け方法において、成形樹脂2
の金型6へのゲート7を成形品の凸部3に設けるもので
ある。
に絵付シート4を挿入し、射出成形法により溶融した樹
脂2を注入し絵付シート4と樹脂2とが一体化した成形
品を得る射出成形同時絵付け方法において、成形樹脂2
の金型6へのゲート7を成形品の凸部3に設けるもので
ある。
【0017】この発明において、凸部3とは、成形品の
肉厚よりも大きく突出した部分のことである。具体的に
は、ボスやリブを凸部3として設けるとよい。ボスおよ
びリプは、その周囲の成形品肉厚よりも高さが大きくな
るようにする(図1〜4参照)。通常、成形同時絵付成
形品1の裏面には、他の部材5と接合するために、ネジ
8穴を有するボスや、成形同時絵付成形品1自身の反
り、曲げなどに対する強度を高めるため、成形同時絵付
成形品1の周囲にリブを設けることが多い。したがっ
て、このようなボス、リブなどを凸部3として利用する
ことができる。
肉厚よりも大きく突出した部分のことである。具体的に
は、ボスやリブを凸部3として設けるとよい。ボスおよ
びリプは、その周囲の成形品肉厚よりも高さが大きくな
るようにする(図1〜4参照)。通常、成形同時絵付成
形品1の裏面には、他の部材5と接合するために、ネジ
8穴を有するボスや、成形同時絵付成形品1自身の反
り、曲げなどに対する強度を高めるため、成形同時絵付
成形品1の周囲にリブを設けることが多い。したがっ
て、このようなボス、リブなどを凸部3として利用する
ことができる。
【0018】また、成形品の裏面に、ネジ止め用(図2
参照)、位置決め用(図3参照)、フック用(図4参
照)などの用途で設けられるものをボスとすることもで
きる。成形品の裏面にネジ8止め用にタップが切れる深
さの穴を有する凸部3(図9参照)や、他の部材5の凹
部にはまりこんで位置決めをすることのできる凸部3
や、他の部材5の孔部にはまりこんで接合することので
きるフックのような形状の凸部3を嵌合用ボスとし、成
形用金型6のボスに相当する部分にゲート7を配置する
とよい。
参照)、位置決め用(図3参照)、フック用(図4参
照)などの用途で設けられるものをボスとすることもで
きる。成形品の裏面にネジ8止め用にタップが切れる深
さの穴を有する凸部3(図9参照)や、他の部材5の凹
部にはまりこんで位置決めをすることのできる凸部3
や、他の部材5の孔部にはまりこんで接合することので
きるフックのような形状の凸部3を嵌合用ボスとし、成
形用金型6のボスに相当する部分にゲート7を配置する
とよい。
【0019】また、成形品の補強などのために形成され
たリブについても、成形用金型6のリブに相当する部分
にゲート7を配置するとよい(図5〜7参照)。
たリブについても、成形用金型6のリブに相当する部分
にゲート7を配置するとよい(図5〜7参照)。
【0020】絵付シート4としては、転写材やインサー
ト材を用いることができる。
ト材を用いることができる。
【0021】転写材は、基体シート上に、剥離層、図柄
層、接着層などからなる転写層が設けられたものであ
る。
層、接着層などからなる転写層が設けられたものであ
る。
【0022】基体シートの材質としては、ポリプロピレ
ン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂などの樹脂シート、アルミニウム箔、銅箔などの金
属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどのセルロー
ス系シート、あるいは以上の各シートの複合体など、通
常の転写材の基体シートとして用いるものを使用するこ
とができる。また、基体シートの表面が微細な凹凸を有
する場合は、転写層に凹凸が写し取られ、艶消しやヘア
ラインなどの表面形状を表現することができる。
ン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂などの樹脂シート、アルミニウム箔、銅箔などの金
属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどのセルロー
ス系シート、あるいは以上の各シートの複合体など、通
常の転写材の基体シートとして用いるものを使用するこ
とができる。また、基体シートの表面が微細な凹凸を有
する場合は、転写層に凹凸が写し取られ、艶消しやヘア
ラインなどの表面形状を表現することができる。
【0023】基体シートからの転写層の剥離性がよい場
合には、基体シート上に転写層を直接設ければよい。基
体シートからの転写層の剥離性を改善するためには、基
体シート上に転写層を設ける前に、離型層を全面的に形
成してもよい。離型層は、基体シートを剥離した際に、
基体シートとともに転写層から離型する。離型層の材質
としては、メラミン樹脂系離型剤、シリコーン樹脂系離
型剤、フッ素樹脂系離型剤、セルロース誘導体系離型
剤、尿素樹脂系離型剤、ポリオレフィン樹脂系離型剤、
パラフィン系離型剤およびこれらの複合型離型剤などを
用いることができる。離型層の形成方法としては、ロー
ルコート法、スプレーコート法などのコート法、グラビ
ア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
合には、基体シート上に転写層を直接設ければよい。基
体シートからの転写層の剥離性を改善するためには、基
体シート上に転写層を設ける前に、離型層を全面的に形
成してもよい。離型層は、基体シートを剥離した際に、
基体シートとともに転写層から離型する。離型層の材質
としては、メラミン樹脂系離型剤、シリコーン樹脂系離
型剤、フッ素樹脂系離型剤、セルロース誘導体系離型
剤、尿素樹脂系離型剤、ポリオレフィン樹脂系離型剤、
パラフィン系離型剤およびこれらの複合型離型剤などを
用いることができる。離型層の形成方法としては、ロー
ルコート法、スプレーコート法などのコート法、グラビ
ア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0024】剥離層は、基体シートまたは離型層上に全
面的に形成する。剥離層は、成形同時転写後に基体シー
トを剥離した際に、基体シートまたは離型層から剥離し
て被転写物の最外面となる層である。剥離層の材質とし
ては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化
ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などのほか、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体系樹脂などのコポリマーを用いるとよい。
剥離層に硬度が必要な場合には、紫外線硬化性樹脂など
の光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性
樹脂、熱硬化性樹脂などを選定して用いるとよい。剥離
層は、着色したものでも、未着色のものでもよい。剥離
層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコー
ト法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷
法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
面的に形成する。剥離層は、成形同時転写後に基体シー
トを剥離した際に、基体シートまたは離型層から剥離し
て被転写物の最外面となる層である。剥離層の材質とし
ては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化
ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などのほか、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体系樹脂などのコポリマーを用いるとよい。
剥離層に硬度が必要な場合には、紫外線硬化性樹脂など
の光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性
樹脂、熱硬化性樹脂などを選定して用いるとよい。剥離
層は、着色したものでも、未着色のものでもよい。剥離
層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコー
ト法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷
法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0025】図柄層は、剥離層の上に、通常は印刷層と
して形成する。印刷層の材質としては、ポリビニル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系
樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステ
ル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、
適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色
インキを用いるとよい。印刷層の形成方法としては、オ
フセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法な
どの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷り
や階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印
刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコ
ート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート
法を採用することもできる。印刷層は、表現したい図柄
に応じて、全面的に設ける場合や部分的に設ける場合も
ある。
して形成する。印刷層の材質としては、ポリビニル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系
樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステ
ル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、
適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色
インキを用いるとよい。印刷層の形成方法としては、オ
フセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法な
どの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷り
や階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印
刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコ
ート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート
法を採用することもできる。印刷層は、表現したい図柄
に応じて、全面的に設ける場合や部分的に設ける場合も
ある。
【0026】また、図柄層は、金属薄膜層からなるも
の、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせからな
るものでもよい。金属薄膜層は、図柄層として金属光沢
を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッター
リング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成
する。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、
ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウ
ム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合
金または化合物を使用する。部分的な金属薄膜層を形成
する場合の一例としては、金属薄膜層を必要としない部
分に溶剤可溶性樹脂層を形成した後、その上に全面的に
金属薄膜を形成し、溶剤洗浄を行って溶剤可溶性樹脂層
と共に不要な金属薄膜を除去する方法がある。この場合
によく用いる溶剤は、水または水溶液である。また、別
の一例としては、全面的に金属薄膜を形成し、次に金属
薄膜を残しておきたい部分にレジスト層を形成し、酸ま
たはアルカリでエッチングを行い、レジスト層を除去す
る方法がある。なお、金属薄膜層を設ける際に、他の転
写層と金属薄膜層との密着性を向上させるために、前ア
ンカー層や後アンカー層を設けてもよい。前アンカー層
および後アンカー層の材質としては、2液性硬化ウレタ
ン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロ
ースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビ
ニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル
系共重合体樹脂などを使用するとよい。前アンカー層お
よび後アンカー層の形成方法としては、グラビアコート
法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、
グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法があ
る。
の、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせからな
るものでもよい。金属薄膜層は、図柄層として金属光沢
を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッター
リング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成
する。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、
ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウ
ム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合
金または化合物を使用する。部分的な金属薄膜層を形成
する場合の一例としては、金属薄膜層を必要としない部
分に溶剤可溶性樹脂層を形成した後、その上に全面的に
金属薄膜を形成し、溶剤洗浄を行って溶剤可溶性樹脂層
と共に不要な金属薄膜を除去する方法がある。この場合
によく用いる溶剤は、水または水溶液である。また、別
の一例としては、全面的に金属薄膜を形成し、次に金属
薄膜を残しておきたい部分にレジスト層を形成し、酸ま
たはアルカリでエッチングを行い、レジスト層を除去す
る方法がある。なお、金属薄膜層を設ける際に、他の転
写層と金属薄膜層との密着性を向上させるために、前ア
ンカー層や後アンカー層を設けてもよい。前アンカー層
および後アンカー層の材質としては、2液性硬化ウレタ
ン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロ
ースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビ
ニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル
系共重合体樹脂などを使用するとよい。前アンカー層お
よび後アンカー層の形成方法としては、グラビアコート
法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、
グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法があ
る。
【0027】接着層は、被転写物上に上記の各層を接着
するものである。接着層は、接着させたい部分に形成す
る。すなわち、接着させたい部分が全面的なら、図柄層
上に接着層を全面的に形成する。また、接着層させたい
部分が部分的なら、図柄層上に接着層を部分的に形成す
る。接着層としては、被転写物の素材に適した感熱性あ
るいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、被転写
物の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用
いるとよい。また、被転写物の材質がポリフェニレンオ
キシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド
樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系
樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使
用すればよい。さらに、被転写物の材質がポリプロピレ
ン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エ
チレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロン
インデン樹脂が使用可能である。接着層の形成方法とし
ては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコー
ト法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷
法などの印刷法がある。
するものである。接着層は、接着させたい部分に形成す
る。すなわち、接着させたい部分が全面的なら、図柄層
上に接着層を全面的に形成する。また、接着層させたい
部分が部分的なら、図柄層上に接着層を部分的に形成す
る。接着層としては、被転写物の素材に適した感熱性あ
るいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、被転写
物の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用
いるとよい。また、被転写物の材質がポリフェニレンオ
キシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド
樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系
樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使
用すればよい。さらに、被転写物の材質がポリプロピレ
ン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エ
チレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロン
インデン樹脂が使用可能である。接着層の形成方法とし
ては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコー
ト法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷
法などの印刷法がある。
【0028】転写層の構成は、上記した態様に限定され
るものではなく、たとえば、図柄層の材質として被転写
物との接着性に優れたものを使用する場合には、接着層
を省略することができる。また、図柄層に隠蔽が必要な
場合は、隠蔽層を設けてもよい。隠蔽層は、図柄層と同
様にして形成するとよい。
るものではなく、たとえば、図柄層の材質として被転写
物との接着性に優れたものを使用する場合には、接着層
を省略することができる。また、図柄層に隠蔽が必要な
場合は、隠蔽層を設けてもよい。隠蔽層は、図柄層と同
様にして形成するとよい。
【0029】金型6とゲート7は、本願においては次の
ように構成する。つまり、ゲート7は、ピンゲート、サ
イドゲート、フィルムゲートなど通常の金型のゲート方
式が採用できる。金型6は、絵付シート4が可動型に取
り付けられた絵付シート送り装置で供給される場合、ま
た、キャビティ面積より絵付シート4が大きい場合、ス
リープレート方式の成形金型構造が適し、キャビティ面
積より絵付シート4が小さい場合または同サイズの場合
は、ツープレート方式でも可能である。ゲート7は、成
形品の凸部3の高さのいちばん高い位置となるべき箇所
に設けるとよい(図1参照)。また、ゲート7を配置し
やすい箇所であれば、成形品の凸部3の他の箇所であっ
てもよい。たとえば、金型6が分割されるパーティング
ライン上にゲート7を配置したり(図10参照)、トン
ネルゲートとしてリブの途中にゲート7を配置してもよ
い(図11参照)。
ように構成する。つまり、ゲート7は、ピンゲート、サ
イドゲート、フィルムゲートなど通常の金型のゲート方
式が採用できる。金型6は、絵付シート4が可動型に取
り付けられた絵付シート送り装置で供給される場合、ま
た、キャビティ面積より絵付シート4が大きい場合、ス
リープレート方式の成形金型構造が適し、キャビティ面
積より絵付シート4が小さい場合または同サイズの場合
は、ツープレート方式でも可能である。ゲート7は、成
形品の凸部3の高さのいちばん高い位置となるべき箇所
に設けるとよい(図1参照)。また、ゲート7を配置し
やすい箇所であれば、成形品の凸部3の他の箇所であっ
てもよい。たとえば、金型6が分割されるパーティング
ライン上にゲート7を配置したり(図10参照)、トン
ネルゲートとしてリブの途中にゲート7を配置してもよ
い(図11参照)。
【0030】また、絵付シート4とゲート7との距離が
2.5mm以上であるように構成するとよい。絵付シート4
とゲート7との距離が2.5mm以上であると、ゲート7を
通過した溶融状態の樹脂2の圧力が緩和されやすく、ま
た、ゲート7と絵付シート4との距離が少なくとも2.5m
m以上離れるため、高温高圧の溶融樹脂2が絵付シート
4に直接接触しない。
2.5mm以上であるように構成するとよい。絵付シート4
とゲート7との距離が2.5mm以上であると、ゲート7を
通過した溶融状態の樹脂2の圧力が緩和されやすく、ま
た、ゲート7と絵付シート4との距離が少なくとも2.5m
m以上離れるため、高温高圧の溶融樹脂2が絵付シート
4に直接接触しない。
【0031】次に、前記した転写材を用い、射出成形に
よる成形同時転写法を利用して被転写物である樹脂成形
品の面に装飾を行う方法について説明する。
よる成形同時転写法を利用して被転写物である樹脂成形
品の面に装飾を行う方法について説明する。
【0032】まず、可動型と固定型とからなる成形用金
型6内に転写材を送り込む。その際、枚葉の転写材を1
枚づつ送り込んでもよいし、長尺の転写材の必要部分を
間欠的に送り込んでもよい。長尺の転写材を使用する場
合、位置決め機構を有する送り装置を使用して、転写材
の図柄層と成形用金型6との見当が一致するようにする
とよい。また、転写材を間欠的に送り込む際に、転写材
の位置をセンサーで検出した後に転写材を可動型と固定
型とで固定するようにすれば、常に同じ位置で転写材を
固定することができ、図柄層の位置ずれが生じないので
便利である。
型6内に転写材を送り込む。その際、枚葉の転写材を1
枚づつ送り込んでもよいし、長尺の転写材の必要部分を
間欠的に送り込んでもよい。長尺の転写材を使用する場
合、位置決め機構を有する送り装置を使用して、転写材
の図柄層と成形用金型6との見当が一致するようにする
とよい。また、転写材を間欠的に送り込む際に、転写材
の位置をセンサーで検出した後に転写材を可動型と固定
型とで固定するようにすれば、常に同じ位置で転写材を
固定することができ、図柄層の位置ずれが生じないので
便利である。
【0033】成形用金型6を閉じた後、固定型に設けた
ゲート7より溶融樹脂2を金型6内に射出充満させ、被
転写物を形成するのと同時にその面に転写材を接着させ
る。
ゲート7より溶融樹脂2を金型6内に射出充満させ、被
転写物を形成するのと同時にその面に転写材を接着させ
る。
【0034】射出樹脂2としては、ポリスチレン系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、A
N樹脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポ
リフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの
汎用エンジニアリング樹脂や、ポリスルホン樹脂、ポリ
フェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシ
ド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹
脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリ
ル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使
用することもできる。さらに、ガラス繊維や無機フィラ
ーなどの補強材を添加した複合樹脂も使用できる。
脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、A
N樹脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポ
リフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの
汎用エンジニアリング樹脂や、ポリスルホン樹脂、ポリ
フェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシ
ド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹
脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリ
ル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使
用することもできる。さらに、ガラス繊維や無機フィラ
ーなどの補強材を添加した複合樹脂も使用できる。
【0035】被転写物である樹脂成形品を冷却した後、
成形用金型6を開いて樹脂成形品を取り出す。最後に、
転写材の基体シートを剥離する。このようにして、転写
層のみを成形品に転移することで、成形同時絵付成形品
1を得ることができる。
成形用金型6を開いて樹脂成形品を取り出す。最後に、
転写材の基体シートを剥離する。このようにして、転写
層のみを成形品に転移することで、成形同時絵付成形品
1を得ることができる。
【0036】また、インサート材を得るには、次のよう
な方法で行うとよい。
な方法で行うとよい。
【0037】インサート材は、基体シート上に少なくと
も図柄層を有するものである。基体シートとしては、転
写材の場合と同様のものを用いるとよい。また、図柄層
は、転写材の場合と同様のものを用いるとよい。また、
接着層は、転写材の場合と同様のものを用いるとよい。
したがって、インサート材は、転写材と比較すると、剥
離層を有しない点で相違するものである。
も図柄層を有するものである。基体シートとしては、転
写材の場合と同様のものを用いるとよい。また、図柄層
は、転写材の場合と同様のものを用いるとよい。また、
接着層は、転写材の場合と同様のものを用いるとよい。
したがって、インサート材は、転写材と比較すると、剥
離層を有しない点で相違するものである。
【0038】以上のようにしてインサート材を得ること
ができる。次に、インサート材の使用方法について説明
する。
ができる。次に、インサート材の使用方法について説明
する。
【0039】インサート材を、インサート材送り装置な
どを使用して、ゲート7を有するコア型と、凹部を有す
るキャビティ型との間に配置し、クランプなどの手段で
キャビティ型内または周囲に固定する。成形形状が深絞
りである場合、熱源によりインサート材を加熱軟化させ
るとともにキャビティ型側から真空吸引してキャビティ
型の表面に密着させてもよい。キャビティ型とコア型を
型締めし、インサート材とコア型との間に密閉空間を形
成する。この空間に溶融した成形樹脂2を射出する。成
形樹脂2としては、転写材の成形の場合と同様のものを
用いるとよい。キャビティ型とコア型を型開きすれば、
インサート材と成形樹脂2とが一体化した成形品を得る
ことができる。
どを使用して、ゲート7を有するコア型と、凹部を有す
るキャビティ型との間に配置し、クランプなどの手段で
キャビティ型内または周囲に固定する。成形形状が深絞
りである場合、熱源によりインサート材を加熱軟化させ
るとともにキャビティ型側から真空吸引してキャビティ
型の表面に密着させてもよい。キャビティ型とコア型を
型締めし、インサート材とコア型との間に密閉空間を形
成する。この空間に溶融した成形樹脂2を射出する。成
形樹脂2としては、転写材の成形の場合と同様のものを
用いるとよい。キャビティ型とコア型を型開きすれば、
インサート材と成形樹脂2とが一体化した成形品を得る
ことができる。
【0040】また、次のようにしてインサート成形をす
ることができる。まず、インサート材を、深絞りのため
の凹部を有する予備成形型にクランプなどの手段で固定
し、次に、熱源によりインサート材を加熱軟化させると
ともに予備成形型側から真空吸引して予備成形型の表面
に密着させる。次いで真空吸引を解除し、予備成形型か
らインサート材を取り出す。このようにして、深絞り加
工したインサート材を得ることができる。次いで、予備
成形したインサート材を、ゲート7を有するコア型と、
深絞りのための凹部を有するキャビティ型との間に配置
し、クランプなどの手段でキャビティ型内または周囲に
固定する。次に、キャビティ型とコア型を型締めし、イ
ンサート材とコア型との間に密閉空間を形成する。この
空間に溶融した成形樹脂2を射出し、キャビティ型とコ
ア型を型開きすれば、インサート材と成形樹脂2とを一
体化することができる。
ることができる。まず、インサート材を、深絞りのため
の凹部を有する予備成形型にクランプなどの手段で固定
し、次に、熱源によりインサート材を加熱軟化させると
ともに予備成形型側から真空吸引して予備成形型の表面
に密着させる。次いで真空吸引を解除し、予備成形型か
らインサート材を取り出す。このようにして、深絞り加
工したインサート材を得ることができる。次いで、予備
成形したインサート材を、ゲート7を有するコア型と、
深絞りのための凹部を有するキャビティ型との間に配置
し、クランプなどの手段でキャビティ型内または周囲に
固定する。次に、キャビティ型とコア型を型締めし、イ
ンサート材とコア型との間に密閉空間を形成する。この
空間に溶融した成形樹脂2を射出し、キャビティ型とコ
ア型を型開きすれば、インサート材と成形樹脂2とを一
体化することができる。
【0041】
【実施例】厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート
フィルムに、接着強固なインキを用いて、中央に透明な
窓部を有し、その周囲に隠蔽色のパターン、文字からな
る図柄を有するように8色で図柄層を印刷形成してイン
サートフィルムを得て絵付シートとした。
フィルムに、接着強固なインキを用いて、中央に透明な
窓部を有し、その周囲に隠蔽色のパターン、文字からな
る図柄を有するように8色で図柄層を印刷形成してイン
サートフィルムを得て絵付シートとした。
【0042】絵付シートを銘版パネルを作成する金型内
に挟み込み、インサート成形を行った。金型は、パネル
の肉厚2mm、ネジ止め用ボスの高さ5mm、位置決め用ボ
スの高さ1mm、外周リブの高さおよび肉厚5mmとし、ゲ
ートは外周リブの先端および位置決め用ボスの先端に設
けた(図8参照)。
に挟み込み、インサート成形を行った。金型は、パネル
の肉厚2mm、ネジ止め用ボスの高さ5mm、位置決め用ボ
スの高さ1mm、外周リブの高さおよび肉厚5mmとし、ゲ
ートは外周リブの先端および位置決め用ボスの先端に設
けた(図8参照)。
【0043】射出成形工程で、シリンダ内で240℃に溶
融したアクリル樹脂をゲートを通じて金型内に樹脂を射
出した。
融したアクリル樹脂をゲートを通じて金型内に樹脂を射
出した。
【0044】このようにして得た成形同時絵付成形品
は、樹脂が十分に充填され、その形状に異常はなかっ
た。また、絵付シートの接着層、図柄層に損傷はなく、
図柄の崩れも生じなかった。
は、樹脂が十分に充填され、その形状に異常はなかっ
た。また、絵付シートの接着層、図柄層に損傷はなく、
図柄の崩れも生じなかった。
【0045】
【発明の効果】この発明は、前記した構成からなるの
で、次のような効果を有する。
で、次のような効果を有する。
【0046】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法
は、キャビティを有する金型内に絵付シートを挿入し、
射出成形法により溶融した樹脂を注入することにより、
絵付シートと樹脂とが一体化した成形品を得る射出成形
同時絵付け方法において、成形樹脂の金型へのゲートを
成形品の凸部に設けるので、射出樹脂の圧力が成形品凸
部により分散されるため、ゲートを通過した圧力の高い
ままの状態で樹脂が絵付シートに接触することがない。
したがって、キャビティ内に樹脂が十分に充填されると
ともに絵付シートの損傷もない優れた外観の成形同時絵
付成形品を容易に得ることができる。
は、キャビティを有する金型内に絵付シートを挿入し、
射出成形法により溶融した樹脂を注入することにより、
絵付シートと樹脂とが一体化した成形品を得る射出成形
同時絵付け方法において、成形樹脂の金型へのゲートを
成形品の凸部に設けるので、射出樹脂の圧力が成形品凸
部により分散されるため、ゲートを通過した圧力の高い
ままの状態で樹脂が絵付シートに接触することがない。
したがって、キャビティ内に樹脂が十分に充填されると
ともに絵付シートの損傷もない優れた外観の成形同時絵
付成形品を容易に得ることができる。
【図1】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の一
実施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
【図2】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法によ
って得られた成形同時絵付成形品の一実施例を示す断面
図である。
って得られた成形同時絵付成形品の一実施例を示す断面
図である。
【図3】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法によ
って得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す断
面図である。
って得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す断
面図である。
【図4】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法によ
って得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す断
面図である。
って得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す断
面図である。
【図5】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法によ
って得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す側
面図である。
って得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す側
面図である。
【図6】図5に示した成形同時絵付成形品の底面図であ
る。
る。
【図7】図5〜6に示した成形同時絵付成形品のAA断
面図である。
面図である。
【図8】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法によ
って得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す断
面図である。
って得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す断
面図である。
【図9】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法によ
って得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す断
面図である。
って得られた成形同時絵付成形品の他の実施例を示す断
面図である。
【図10】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の
他の実施例を示す断面図である。
他の実施例を示す断面図である。
【図11】この発明の成形同時絵付成形品の製造方法の
他の実施例を示す断面図である。
他の実施例を示す断面図である。
1 成形同時絵付成形品 2 樹脂 3 凸部 4 絵付シート 5 他の部材 6 金型 7 ゲート 8 ネジ
Claims (5)
- 【請求項1】 キャビティを有する金型内に絵付シート
を挿入し、射出成形法により溶融した樹脂を注入し絵付
シートと樹脂とが一体化した成形品を得る射出成形同時
絵付け方法において、成形樹脂の金型へのゲートを成形
品の凸部に設けることを特徴とした成形同時絵付成形品
の製造方法。 - 【請求項2】 絵付シートとゲートとの距離が2.5mm以
上である請求項1記載の成形同時絵付成形品の製造方
法。 - 【請求項3】 成形品の凸部が、ボスまたはリブである
請求項1〜2のいずれかに記載の成形同時絵付成形品の
製造方法。 - 【請求項4】 成形品の凸部が、他の部材との嵌合用ボ
スである請求項1〜2のいずれかに記載の成形同時絵付
成形品の製造方法。 - 【請求項5】 絵付シートが、転写材またはインサート
材である請求項1〜4のいずれかに記載の成形同時絵付
成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26091197A JPH1177742A (ja) | 1997-09-08 | 1997-09-08 | 成形同時絵付成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26091197A JPH1177742A (ja) | 1997-09-08 | 1997-09-08 | 成形同時絵付成形品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1177742A true JPH1177742A (ja) | 1999-03-23 |
Family
ID=17354474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26091197A Pending JPH1177742A (ja) | 1997-09-08 | 1997-09-08 | 成形同時絵付成形品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1177742A (ja) |
-
1997
- 1997-09-08 JP JP26091197A patent/JPH1177742A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010725 |