JPH1176896A - 2液反応硬化型材料の吐出ノズル及び塗布装置 - Google Patents

2液反応硬化型材料の吐出ノズル及び塗布装置

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JPH1176896A
JPH1176896A JP9238772A JP23877297A JPH1176896A JP H1176896 A JPH1176896 A JP H1176896A JP 9238772 A JP9238772 A JP 9238772A JP 23877297 A JP23877297 A JP 23877297A JP H1176896 A JPH1176896 A JP H1176896A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2液型接着剤に代表される2液反応硬化型材
料の塗布に用いる吐出ノズルAおいて、作業を中断した
場合でも、掃除や交換を要することなく直ちに作業を再
開できる安価で簡便な吐出ノズルAとする。 【解決手段】 2液反応硬化型材料が夫々別々に供給さ
る2本の可撓性チューブ3に、この可撓性チューブ3を
屈曲させてその先端の吐出口4の間隔を調整するための
間隔調整手段7を設けた吐出ノズルAとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2液型接着剤に代
表される2液反応硬化型材料の塗布に用いる吐出ノズル
及び、チューブ容器入りの2液反応硬化型材料をこの吐
出ノズルから同時に押し出して塗布するための塗布装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2液反応硬化型材料の代表例であ
る2液型接着剤の塗布に用いる塗布装置としては、スタ
ティックミキサを内蔵し、両接着剤を合流混合して吐出
する吐出ノズルを用いたものが知られている(実開平2
−138183号公報)。更に説明すると、平行に相対
向する3枚の押え板間に2液型接着剤の2本のチューブ
容器を挟み込み、中央部を境に逆ねじとなったねじ棒を
この3枚の押え板に貫通させると共にこれを外側の2枚
の押え板のねじ穴と螺合させ、このねじ棒を回して外側
の2枚の押え板間の間隔を狭めることで、両チューブか
ら同時に接着剤を押し出すことができる押出装置を用
い、各チューブ容器に上記吐出ノズルを接続し、両接着
剤を吐出ノズルへと押し出すことができるようにしたも
のが知られている。
【0003】また、別々に2液型接着剤を収納した2本
のシリンダー状のカートリッジと、グリップ部、レバー
部及び夫々先端がピストン状の押し出し部となった2本
の押し出しロッドを有する押出装置を用い、カートリッ
ジの先端に接続された吐出ノズルを設け、2本の押し出
しロッドを後方に引き出した状態で2本のカートリッジ
を押出装置に装着し、グリップ部を持ってレバー部を引
き絞ることにより、段階的に押し出しロッドを前進させ
て、押し出し部によって、各カートリッジ内の接着剤を
吐出ノズルへと押し出し合流させて吐出するものも知ら
れている(実開平5−80563号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ス
タティックミキサを内蔵した吐出ノズルの場合、高価で
あると共に、内部で両接着剤を合流混合するため、使用
を中断した場合に吐出ノズル内で接着剤が硬化してしま
い、使用を中断する都度吐出ノズルを掃除したり交換し
なければならない問題がある。
【0005】一方、上記チューブ容器から接着剤を押し
出す塗布装置の場合、外側の2枚の押え板を平行移動さ
せてチューブ容器を押圧するものであるため、ショルダ
ー部から尻部へと厚みが漸減している一般のチューブ容
器では、厚みのあるショルダー部付近に集中的に押圧力
がかかり、接着剤が尻部へと逃げて、スムーズな押し出
しが行いにくい問題がある。また、装置自体を片手で持
つと共に、他方の手でねじ棒を回して接着剤を吐出させ
ることになり、作業時に両手を使わなければならないば
かりか、ねじ棒を回す時に吐出位置がぶれやすく、作業
性が悪い問題もある。
【0006】更に、上記カートリッジから接着剤を押し
出す塗布装置の場合、2液型接着剤を専用のカートリッ
ジに収納したものを別途製造するか、一般にチューブ容
器入りとして市販されている2液型接着剤を専用のカー
トリッジに詰め替えて使用する必要がある。2液型接着
剤を専用のカートリッジに収納したものを別途製造して
用いる場合、シリンダーとして機能するカートリッジ部
分が使い捨てとならざるを得ず、チューブ容器に比して
コスト高になる問題があり、詰め替えを行うのは手間が
かかる問題がある。
【0007】本発明の第1の目的は、2液型接着剤に代
表される2液反応硬化型材料の塗布に用いる吐出ノズル
おいて、作業を中断した場合でも、掃除や交換を要する
ことなく直ちに作業を再開できる安価で簡便な吐出ノズ
ルを提供することにある。
【0008】本発明の第2の目的は、一般的なチューブ
容器入りの両材料をスムーズに上記吐出ノズルへ押し出
すことができる塗布装置を提供することにある。
【0009】本発明の第3の目的は、チューブ容器入り
の両材料を片手で容易に上記吐出ノズルへ押し出して塗
布することができる作業性のよい塗布装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明では、
上記第1の目的のために、後端から2液反応硬化型材料
が夫々別々に供給され、先端に吐出口を有する2本の可
撓性チューブと、この可撓性チューブを屈曲させてその
先端の間隔を調整するための間隔調整手段とを有する2
液反応硬化型材料の吐出ノズルとしているものである。
【0011】また、請求項4の発明では、上記第2の目
的のために、2液反応硬化型材料の2本のチューブ容器
を、各々口部を前方に向けて上面上に受ける基板と、後
端が上記基板の後端に枢着されて、基板上で上下に傾動
可能に取り付けられ、基板上の両チューブ容器を基板と
の間に挟む押え板と、押え板を下方へ傾動させる押え板
傾動手段と、後端が上記チューブ容器の口部に夫々別々
に接続され、先端に吐出口を有する2本の可撓性チュー
ブと、この可撓性チューブを屈曲させてその先端の間隔
を調整するための間隔調整手段とを有する2液反応硬化
型材料の塗布装置としているものである。
【0012】更に請求項5の発明では、上記第3の目的
のために、上記塗布装置において、基板の下面側にグリ
ップ部とグリップ部前方のレバー部とを設け、押え板傾
動手段を、レバー部を引き絞った時に、押え板の先端部
を下方へ引き寄せるものとしているものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の吐出ノズルAを用
いた本発明の塗布装置の一例を示す側面図、図2はその
平面図である。
【0014】図示されるように、本塗布装置は、吐出ノ
ズルAと、押出装置Bとから構成されている。
【0015】先ず、吐出ノズルAについて説明する。
【0016】吐出ノズルAは、押出装置Bの基板1上に
位置する2本のチューブ容器2に着脱可能に接続されて
いて、各チューブ容器2から押し出された2液反応硬化
型材料の各材料を別々に吐出するものである。
【0017】吐出ノズルAの主要部は、2本の可撓性チ
ューブ3で構成されている。この両可撓性チューブ3
は、夫々後端が各チューブ容器2に別々に接続されてい
る。また、両可撓性チューブ3の先端には、夫々先端に
吐出口4を有するノズルキャップ5が着脱可能に接続さ
れている。この可撓性チューブ3とノズルキャップ5
は、チューブ容器2から供給される各材料が付着しにく
い材質であることが好ましく、2液反応硬化型材料の種
類によっても相違するが、例えばポリエチレン等で構成
することができる。
【0018】両可撓性チューブ3の中間部には、夫々リ
ンクプレート6の一端が取り付けられている。この2枚
のリンクプレート6は、他端が両可撓性チューブ3間で
屈曲可能にねじ止めされており、可撓性チューブ3を屈
曲させてその先端の間隔を調整するための間隔調整手段
7を構成している。即ち、リンクプレート6間のねじ止
め部の蝶ねじ8を緩め、ねじ止め部を押出装置B側に引
き寄せるようにしてリンクプレート6を屈曲させてから
蝶ねじ8を締めれば、両可撓性チューブ3の先端(ノズ
ルキャップ5の先端)を近付けた状態で固定することが
できる。逆にねじ止め部を反押出装置B側に押してリン
クプレート6の屈曲を緩めてから蝶ねじ8を締めれば、
両可撓性チューブ3の先端を遠ざけた状態で固定するこ
とができる。
【0019】例えば、塗布作業の中断時に両可撓性チュ
ーブ3の先端を遠ざけておくと、両材料が吐出口4から
漏れ出たとしても、両可撓性チューブ3先端の吐出口4
が離れているので、それが接触硬化して吐出口4を塞い
でしまうことを防止することができる。また、両可撓性
チューブ3の先端を図示されるように近付けておくと、
両材料を接触した状態で吐出させることができる。2液
反応硬化型材料の塗布においては、通常、塗布面に両材
料を押し出した後、コテ等による塗り広げ作業が行われ
ることから、両材料をほぼ接した状態で押し出すことが
できれば、この塗り広げ作業時に両材料を容易に混合す
ることができる。更に、両可撓性チューブ3の先端を、
図示されるように左右に近接させるのではなく、上下に
位置させるようにすれば、両材料を重なった状態で押し
出すことができる。
【0020】図示される例においては、両可撓性チュー
ブ3の先端にノズルキャップ5が接続されているが、こ
のノズルキャップ5を省略し、可撓性チューブ3の先端
開口を吐出口4とすることもできる。しかし、ノズルキ
ャップ5を設けておくと、吐出口4の形状や大きさの違
う複数のノズルキャップ5を用意しておき、作業に応じ
てノズルキャップ5を交換して使用することができるの
で好ましい。吐出口4としては、一般的な円孔の外、矩
形孔やスリット状等、種々の形状及び大きさのものとす
ることができる。特に両可撓性チューブ3の先端を上下
に位置させ、しかも横長のスリット状の吐出口4を有す
るノズルキャップ5を用いると、両材料を上下に重なっ
た帯状に吐出させることができる。また、吐出口4の周
囲が塗布面との擦れで痛んだ場合でも、ノズルキャップ
5を使用していれば、ノズルキャップ5のみの交換で済
み、経済的である。
【0021】両可撓性チューブ3と各チューブ容器2と
の接合は、図3に明示されるように、一端に鍔部9を有
する接続管10を介して行うことができる。更に説明す
ると、鍔部9側である接続管10の一端面をチューブ容
器2の口部11の先端面に当て、鍔部9と係合する袋ナ
ット状のチューブ容器接続キャップ12を口部11に螺
合して締め付け、接続管10の一端面とチューブ容器2
の口部11の先端面が密着されている。また、可撓性チ
ューブ3の後端側には、袋ナット状の可撓性チューブ接
続キャップ13とOリング14が順次嵌め込まれてお
り、可撓性チューブ3の後端部を上記接続管10の他端
側から密に差し込むと共に、可撓性チューブ接続キャッ
プ13を接続管10に螺合して締め付け、Oリング14
を接続管10との間に挟み付けている。接続管10とチ
ューブ容器2の口部11間は、接続管10の一端面と口
部11の先端面間の密着でシールされ、接続管10と可
撓性チューブ3間は、接続管10の内面と可撓性チュー
ブ3の外面間の密着とOリング14でシールされる。こ
のようにして可撓性チューブ3とチューブ容器2の接続
を行えば、チューブ容器接続キャップ12を回すことで
容易にチューブ容器2の交換を行うことができ、また可
撓性チューブ接続キャップ13を回すことで容易に可撓
性チューブ3の交換を行うことができる。
【0022】次に、押出装置Bについて説明する。
【0023】図1及び図2において1は基板で、基板1
の下面側には、グリップ部15と、その前方に位置する
レバー部16とが設けられている。レバー部16は、後
述する押え板傾動手段17と連動するものとなってい
る。また、基板1上には、2液反応硬化型材料の2本の
チューブ容器2が、各々口部11(図3参照)を前方に
向けて保持されている。チューブ容器2は、ショルダー
部18から尻部19へと厚みが漸減している一般的なも
のである。
【0024】基板1上には、後端が蝶板20によって基
板1の後端に枢着されて、基板1上で上下に傾動可能な
押え板21が設けられており、基板1との間に両チュー
ブ容器2を挟んでいる。基板1と押え板21の先端縁
は、両チューブ容器2のショルダー部18よりやや胴部
22寄りに位置しており、通常硬質のショルダー部18
を避けて、柔軟な胴部22を確実に押圧できるようにな
っている。
【0025】前記レバー部16の前方には、グリップ部
15及びレバー部16と一体に、押え板傾動手段17が
設けられている。この押え板傾動手段17は、上端部が
押え板21の先端部に接続されたスライド軸23を備え
ており、レバー部16を引き絞った時にスライド軸23
を引き下げることで、押え板21を下方へ傾動させるも
のである。即ち、レバー部16の引き絞りとその解除を
繰り返して、スライド軸23を徐々に引き下げて行く
と、それにつれて押え板21は下方へと傾動し、ついに
はチューブ容器2の胴部22を完全に押し潰すことにな
る。
【0026】図1に示される状態からチューブ容器2の
胴部22を徐々に押し潰す過程において、押え板21は
後端の蝶板20を支点に傾動するため、ショルダー部1
8から尻部19へと厚みが漸減している一般的なチュー
ブ容器2の胴部22のほぼ全体を均一に押圧することが
でき、スムーズに両材料を押し出すことができる。
【0027】押え板21の傾動を許容すべく、押え板傾
動手段17と押え板21間の接続は前後に遊びを持って
行われている。本例においては、図2に示されるよう
に、スライド軸23の上端部が押え板21の先端部に設
けられた長穴24を貫通していることで、この前後の遊
びが持たされている。
【0028】ここで、図4〜図6に基づいて、押え板傾
動手段17について説明する。
【0029】押え板傾動手段17は、前記基板1(図1
〜図3参照)の下方に突出したスライド軸23が摺動可
能に貫通した押し下げ板25及びストッパー板26を有
している。
【0030】特に図5に明示されているように、押し下
げ板25は、その一端寄りにスライド軸23が貫通し、
他端側の上面には、レバー部16を引き絞った時に下方
に傾動する押圧ピン27が当接しており、当該押し下げ
板25の他端側は、レバー部16を引き絞った時に下方
に押圧されるものとなっている。また、押し下げ板25
は、第1スプリング28で上方へ押圧されている。押し
下げ板25は、この第1スプリング28の押圧力によっ
て、レバー部16が引き絞られていない状態において
は、スライド軸23の摺動を許容する摺動姿勢にある。
つまり、スライド軸23を貫通させるために押し下げ板
25に形成されている孔が、スライド軸23の軸方向へ
のスライドを許容する方向に向いた姿勢となっている。
【0031】一方、特に図5に明示されているように、
ストッパー板26は、その中間部をスライド軸23が貫
通していると共に、その一端は、グリップ部15と一体
のケース29に開口した支持孔30に支持されており、
その他端はケース29外へ延出している。また、ストッ
パー板26は、第2スプリング31で上方に押圧されて
おり、支持孔30による支持部分を支点として上方に傾
斜されていることで、レバー部16が引き絞られていな
い状態においては、スライド軸23と噛み合って、スラ
イド軸23の摺動を阻止する噛み合い姿勢にある。つま
り、スライド軸23を貫通させるためにストッパー板2
6に形成されている孔が、ストッパー板26が上方に傾
斜されていることで、当該孔の周縁がスライド軸23と
噛み合い、スライド軸23の軸方向へのスライドを阻止
する方向に向いた姿勢となっている。
【0032】図4に示される状態から図6に示されるよ
うにレバー部16を引き絞ると、押し下げ板25の端部
が押圧ピン27で下方に押されることで、先ず、押し下
げ板25がスライド軸23の貫通部分を支点として下方
にわずかに傾動される。このわずかな下方への傾動によ
り、押し下げ板25は上記ストッパー板26と同様の噛
み合い姿勢となる。従って、それ以後の押し下げ板25
は、レバー部16の引き絞りによって、第1スプリング
28に抗してスライド軸23を伴って押し下げられるこ
とになる。
【0033】一方、上記のようにしてスライド軸23の
下方へのスライドが開始されると、ストッパー板26
は、それまで噛み合い姿勢にあることから、当初スライ
ド軸23のスライドと共に第2スプリング31に抗して
わずかに下方に傾動し、これによって、レバー部16の
引き絞り前の押し下げ板25と同様の摺動姿勢となっ
て、スライド軸23の更なる下方へのスライドを許容す
る。従って、スライド軸23は、レバー部16の引き絞
りに伴って、引き絞り量に相応する量だけ下方へスライ
ドされ、押え板21(図1〜図3参照)の先端部を下方
へ引き寄せることになる。
【0034】必要量だけレバー部16を引き絞った後、
レバー部16の引き絞り力を解除すると、スライド軸2
3を下方に押し下げる力が失われるため、ストッパー板
26は第2スプリング31の押圧力によって押し上げら
れて、直ちに元の噛み合い状態へと復帰する。この状態
において、スライド軸23を上方へスライドさせようと
する力は、支持孔30による支持部分を支点として更に
ストッパー板26を上方へ傾斜させて、ストッパー板2
6とスライド軸23の噛み合いを強めることになるの
で、スライド軸23の上方へのスライドが確実に防止さ
れることになる。つまり、押え板21(図1及び図2参
照)で押圧されたチューブ容器2(図1及び図2参照)
の反発力によるスライド軸23の戻りが防止される。
【0035】一方、押し下げ板25は、押圧ピン27に
よる押圧力が解除される結果、第1スプリング28によ
って押し上げられ、前記摺動姿勢へと復帰し、更に上記
ストッパー板26によって上方へのスライドが阻止され
ているスライド軸23に対して摺動しつつ元の位置まで
復帰する。この時、同時に押圧ピン27をも押し上げ、
レバー部16を引き絞り前の状態に復帰させることにな
る。
【0036】尚、上記レバー部16を引き絞っていない
状態において、ストッパー板26のケース29外への延
出部分を下方に押圧すると、ストッパー板26を摺動姿
勢とすることができ、スライド軸23を上方にスライド
させて、押え板21(図1及び図2参照)の前端部を上
方に持ち上げることができる。
【0037】本例におけるストッパー板26の一端は、
ケース29に開口した支持孔30に支持され、上下方向
への傾動の支点となっている。この支点は、支持孔30
が上下方向にやや余裕を持った大きさとなっていること
から、上下に遊びが持たされている。また、この遊びと
共に、ストッパー板26の支点付近を下方に押圧する補
助スプリング32が設けられている。このようにしてお
くと、ストッパー板26は、レバー部16を引き絞った
時に支持孔30の下端側に移動していたストッパー板2
6の支点側端部が、レバー部16の引き絞り力を解除し
た時に、支持孔30の上端側に移動してから噛み合い姿
勢へ戻ることになる。従って、レバー部16の引き絞り
力を解除した時に、両チューブ容器2(図1及び図2参
照)の弾性力によって、この遊びの分だけ押え板21
(図1及び図2参照)が押し上げられることになる。そ
して、これによって、レバー部16の引き絞り力を解除
した直後の両チューブ容器2内の圧力を緩和することが
でき、その後まで吐出ノズルAから両材料が流れ出てし
まうことを防止することができる。また、補助スプリン
グ32は、レバー部16を引き絞った時に、ストッパー
板26の支点側端部を確実に支持孔30の下端側へ移動
させるためのものである。
【0038】上記のように、本例におけるストッパー板
26の支点は、ストッパー板26の端部を支持孔30に
支持させることで構成されているが、この支持は、スト
ッパー板26の上下方向への傾動の支点となるものであ
れば支持孔30によるものに限られず、軸ピンを用いた
支持によるものであってもよい。軸ピンを用いた支持に
よる場合、軸ピンを緩く取り付けることで上記遊びを持
たすことができる。
【0039】本吐出ノズルA及び塗布装置に適用する2
液反応硬化型材料としては、代表的な2液型接着剤の
他、2液型のコーキング材、シール材、塗料等を挙げる
ことができる。2液型接着剤としては、例えばアクリル
系接着剤、不飽和ポリエステル系接着剤、ビニルエステ
ル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等の
重合反応硬化型接着剤を挙げることができる。これらの
中では、2材料の合流が十分でなくても高い接着強度が
得やすい点で、アクリル系接着剤が好ましい。
【0040】尚、本発明における押え板傾動手段17
は、レバー部16を引き絞ることで押え板21を揺動さ
せるものに限られるものではなく、モータ等の動力を用
いて押え板21を揺動させるものとすることもできる。
また、本発明の塗布装置は、グリップ部15を有するハ
ンディタイプのものとせず、据置式として応用すること
もできる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りのものであ
り、次の効果を奏するものである。
【0042】(1)本発明の吐出ノズルAは、内部で両
材料を合流させずに吐出させるものであるので、作業の
中断時に内部で両材料が接触硬化することがなく、しか
も間隔調整手段7で可撓性チューブ3の先端間隔を調整
することで、両材料をほぼ接触した状態で吐出させるこ
とができるので、その後の作業性もよい。
【0043】(2)本発明の吐出ノズルAは、可撓性チ
ューブ3を用いた簡略な構成であるので、安価である。
【0044】(3)本発明の塗布装置は、押え板21を
傾動させてチューブ容器2を押圧するものであることか
ら、ショルダー部18から尻部19へと厚みが漸減して
いる一般的なチューブ容器2の胴部22のほぼ全体を均
一に押圧することができ、スムーズに両材料を押し出す
ことができる。
【0045】(4)本発明の塗布装置は、片手でグリッ
プ部15を握ってレバー部16を引き絞ることで押え板
21を傾動させることができるようにすると、作業が片
手ですむ。
【0046】(5)上記片手での作業を可能にすると、
吐出ノズルAの先端を狙い通りの位置に沿って動かしな
がら両材料を吐出させやすく、作業性に富み、しかも正
確な塗布が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吐出ノズルを用いた本発明の塗布装置
の一例を示す側面図である。
【図2】図1に示される塗布装置の平面図である。
【図3】チューブ容器の口部と可撓性チューブの接続状
態を示す拡大断面図である。
【図4】押え板傾動手段の側面拡大断面図である。
【図5】押え板傾動手段の正面拡大断面図である。
【図6】レバー部を引き絞った状態の押え板傾動手段の
側面拡大断面図である。
【符号の説明】
A 吐出ノズル B 押出装置 1 基板 2 チューブ容器 3 可撓性チューブ 4 吐出口 5 ノズルキャップ 6 リンクプレート 7 間隔調整手段 8 蝶ねじ 9 鍔部 10 接続管 11 口部 12 チューブ容器接続キャップ 13 可撓性チューブ接続キャップ 14 Oリング 15 グリップ部 16 レバー部 17 押え板傾動手段 18 ショルダー部 19 尻部 20 蝶板 21 押え板 22 胴部 23 スライド軸 24 長孔 25 押し下げ板 26 ストッパー板 27 押圧ピン 28 第1スプリング 29 ケース 30 支持孔 31 第2スプリング 32 補助スプリング

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端から2液反応硬化型材料が夫々別々
    に供給され、先端に吐出口を有する2本の可撓性チュー
    ブと、この可撓性チューブを屈曲させてその先端の間隔
    を調整するための間隔調整手段とを有することを特徴と
    する2液反応硬化型材料の吐出ノズル。
  2. 【請求項2】 間隔調整手段が、夫々一端が各可撓性チ
    ューブに固定され、他端が可撓性チューブ間で屈曲可能
    にねじ止めされた2枚のリンクプレートであることを特
    徴とする請求項1の2液反応硬化型材料の吐出ノズル。
  3. 【請求項3】 可撓性チューブの先端に、先端に吐出口
    を有するノズルキャップが着脱可能に接続されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2の2液反応硬化型材料の
    吐出ノズル。
  4. 【請求項4】 2液反応硬化型材料の2本のチューブ容
    器を、各々口部を前方に向けて上面上に受ける基板と、 後端が上記基板の後端に枢着されて、基板上で上下に傾
    動可能に取り付けられ、基板上の両チューブ容器を基板
    との間に挟む押え板と、 押え板を下方へ傾動させる押え板傾動手段と、 後端が上記チューブ容器の口部に夫々別々に接続され、
    先端に吐出口を有する2本の可撓性チューブと、 この可撓性チューブを屈曲させてその先端の間隔を調整
    するための間隔調整手段とを有することを特徴とする2
    液反応硬化型材料の塗布装置
  5. 【請求項5】 基板の下面側に、グリップ部と、グリッ
    プ部前方のレバー部とを有し、押え板傾動手段が、レバ
    ー部を引き絞った時に、押え板の先端部を下方へ引き寄
    せるものであることを特徴とする請求項4の2液反応硬
    化型材料の塗布装置。
  6. 【請求項6】 押え板傾動手段が、基板を貫通し、上端
    部が押え板の先端部に前後に遊びを持って接続されたス
    ライド軸と、基板の下方でスライド軸が摺動可能に貫通
    する押し下げ板及びストッパー板とを有し、 上記押し下げ板は、第1スプリングで上方に押圧されて
    いることで、レバー部の引き絞り前にはスライド軸の摺
    動を許容する摺動姿勢にあり、レバー部を引き絞った時
    に、押し下げ板の一端部がレバー部によって押し下げら
    れて下方に傾斜することで、スライド軸と噛み合ってス
    ライド軸の摺動を阻止する噛み合い姿勢となって、第1
    スプリングに抗してスライド軸を伴って押し下げられ、
    レバー部の引き絞り力が解除されると、第1スプリング
    の押圧力で摺動姿勢へと復帰するもので、 上記ストッパー板は、一端部を支点として第2スプリン
    グで上方に押圧されて傾斜されていることで、レバー部
    の引き絞り前にはスライド軸と噛み合ってスライド軸の
    摺動を阻止する噛み合い姿勢にあり、レバー部を引き絞
    った時に、スライド軸の下方へのスライドと共に第2ス
    プリングに抗して下方に傾動することで、スライド軸の
    摺動を許容する摺動姿勢となり、レバー部の引き絞り力
    が解除されると、第2スプリングの押圧力で噛み合い姿
    勢へと復帰するものであることを特徴とする請求項5の
    2液反応硬化型材料の塗布装置。
  7. 【請求項7】 ストッパー板の支点に上下に遊びが持た
    されており、しかもストッパー板の支点付近を下方に押
    圧する補助スプリングを有することを特徴とする請求項
    6の2液反応硬化型材料の塗布装置。
  8. 【請求項8】 間隔調整手段が、夫々一端が各可撓性チ
    ューブに固定され、他端が可撓性チューブ間でネジ止め
    された2枚のリンクプレートであることを特徴とする請
    求項4〜7いずれかの2液反応硬化型材料の塗布装置。
  9. 【請求項9】 可撓性チューブの先端に吐出口を有する
    ノズルキャップが着脱可能に接続されていることを特徴
    とする請求項4〜8いずれかの2液反応硬化型材料の塗
    布装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007215684A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 En Otsuka Pharmaceutical Co Ltd 栄養組成物の投与装置及び投与容器
JP2011045870A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Samsung Mobile Display Co Ltd 樹脂流体ディスペンス装置
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