JPH1175776A - サイリウム部分分解物 - Google Patents

サイリウム部分分解物

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JPH1175776A
JPH1175776A JP9237141A JP23714197A JPH1175776A JP H1175776 A JPH1175776 A JP H1175776A JP 9237141 A JP9237141 A JP 9237141A JP 23714197 A JP23714197 A JP 23714197A JP H1175776 A JPH1175776 A JP H1175776A
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拓男 中世古
Daizaburo Akiyama
大三郎 秋山
Kazunaga Tanaka
和永 田中
Takayoshi Mori
貴芳 森
Kazuhiko Ueda
和彦 上田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 便通改善効果が高く、かつ水溶液とした場合
にサイリウムのような粘凋なゲルを形成せず、液体飲料
として使用可能な便通改善剤、または食品素材を得る。 【解決手段】 サイリウムを、サイリウム分解活性を有
するペクチナーゼ、ヘミセルラーおよびこれらの組合せ
よりなる群から選択される酵素を用いて部分分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイリウムを、サ
イリウム分解活性を有するペクチナーゼ、ヘミセルラー
ゼおよびこれらの組合せよりなる群から選択される酵素
と作用させることによって得られる、便通改善効果を有
するサイリウム部分分解物とその製造方法、ならびに当
該部分分解物を含む便通改善剤、または当該部分分解物
を添加した飲料および食品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年まで、食物繊維は体内で利用され
ず、栄養学的に無視されていた存在であったが、種々の
疾病の予防に食物繊維が効果を発揮するということが証
明され、その摂取の重要性が認識されるようになった。
その摂取の効果としては、便通改善の効果(便秘、下痢
の改善)、コレステロールの吸収抑制効果、血糖値の上
昇抑制効果等であり、肥満、糖尿病、大腸癌等にも予防
効果があると言われている。
【0003】食物繊維の摂取方法としては野菜、根菜類
等の積極的摂取が望まれるが、現代人の食生活において
は不足気味になることが多く、摂取のための補助食品と
して、種々の形態のものが製造販売されている。その中
で最も普及しているのは、難消化性デキストリンなどの
水溶性食物繊維を配合した液体飲料を飲用するものであ
る。しかし、便通改善効果を期待する場合、難消化性デ
キストリンの効果は充分であるとは言えない。
【0004】現在便通改善の効果が最も期待できる食物
繊維としてはサイリウムが知られている。例えば、ACS
Symposium Series(American Chemical Society),No.21
4,P61-70,1983には、サイリウムがセルロースや各種ブ
ラン等に比して、糞便量(ウェット重量)を最も増や
し、便通時間を短縮できることが示されている。しか
し、サイリウムを液体飲料に適用しようとする場合、サ
イリウムは水に溶かすと(水に入れてよく攪拌して均一
な分散液とした場合)50〜100倍の水を含み、粘凋性の
高いゲルを形成して、水飴状となってしまうので液体飲
料には適さない。そこで、市販のサイリウム剤は、粉
末、顆粒状のものを、摂取直前に水に懸濁してゲル化し
ないうちに即座に飲用するか、又は、粉薬に準じた飲用
方法を取るのが一般的で、この場合、飲用の煩雑さ、摂
取時又は摂取後の口腔内のべたつき等の違和感があり、
また医薬品的摂取方法が忌避されるなど問題点があっ
た。
【0005】そこで、サイリウムを最も摂取しやすい一
般的な液体飲料の形態とするためには、サイリウム分散
液の粘度を下げることが考えられ、その粘度を下げる方
法としては、加水分解して低分子化する方法が挙げられ
る。実際、酸でわずかに分解したサイリウムが市販され
ているが、液体飲料として適用可能なほど低粘度化され
たものは市販されていない。これは、液体飲料として適
用可能な程度まで酸分解を進行させると、サイリウムが
本来持っていた便通改善効果が極端に低下してしまうた
めと考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、高い便通改善
効果を有し、かつ、水に溶かした(水和させ、均一に分
散させることも含む、以降も同様とする)ときに液体飲
料として望ましいように、低粘度で飲用可能な物質を得
ることを課題として、サイリウムの分解方法に注目し
て、鋭意研究を行った。
【0007】
【課題を解決する手段】サイリウムはキシランを主鎖と
し、高度に分岐したヘミセルロース構造を有しており、
側鎖はアラビノース、キシロース、ガラクチュロン酸、
ラムノースなどの多くの構成糖を含んでいる。一般の多
糖の糖鎖構造を酸性条件下で分解すると、各種の構成糖
が切断され低分子化するので、サイリウムを分解した場
合にも低分子化して粘度が下がるものと考えられる。そ
こで本発明者らは、まず、サイリウムを液体飲料として
用いる事が可能なようにクエン酸、塩酸等の各種の酸を
添加し、加熱して部分分解した物質を作成した。しか
し、この酸による部分分解物の便通改善効果(ラットに
よる糞便増加量)を測定したところ、その効果の低下が
著しく、飲用に適した粘度まで分解すると水溶性食物繊
維(難消化性デキストリン)と同程度以下の効果しか得
られなかった。これは、酸による分解が糖鎖構造の切断
にランダムに働き、その切断部位の制御が容易でないた
め、適度の鎖長を有する分解産物を得ることが困難であ
ることに起因するのではないかと考えられた。
【0008】そこで、本発明者らは、いくつかの酵素を
用いて部分分解する方法について検討したが、サイリウ
ムは酵素に対する耐性が強く、液体飲料として適切な粘
度の酵素分解物を得ることは容易でなかった。しかし、
ペクチナーゼ、ヘミセルラーゼおよびこれらの組合せよ
りなる群から選択される酵素を作用させて飲用可能な粘
度にまで部分分解したサイリウム部分分解物は、酸によ
って分解して得たサイリウム部分分解物よりも高い便通
改善効果を残していることを知見し、本発明を完成し
た。特に前記酵素としてペクチナーゼを用いる場合が好
ましく、ヘミセルラーゼとペクチナーゼを混合して用い
る場合には、ペクチナーゼを酵素力価で50%以上の混
合割合とするとより効果的である。また、分解反応時や
分解反応後において、アスコルビン酸を添加しておくこ
とで、より効果的に粘度を下げ、さらに溶液の変色を防
ぐことができることも知見した。
【0009】すなわち、本発明は、サイリウムを、サイ
リウム分解活性を有するペクチナーゼ、ヘミセルラーゼ
およびこれらの組合せよりなる群から選択される酵素を
作用させることによって得られた、便通改善効果を有す
るサイリウム部分分解物であり、好ましくは、サイリウ
ム分解活性を有するペクチナーゼを作用させて得られた
サイリウム部分分解物である。また、好ましくは、前記
サイリウム部分分解物4重量%を含む水溶液(「水溶
液」なる語は、本明細書中では、水に正確に溶解してい
る状態ではなくとも、水和し、均一に分散した、クリア
ーな状態にある液体を称する)の粘度が、B型粘度計に
て、4℃、60rpm、pH約4の測定条件で、30〜2
00cPである部分分解物である。さらに本発明は、当該
部分分解物の製造方法ならびに、当該部分分解物を含む
便通改善剤、またはこれを添加した液体飲料、食品であ
る。また、さらに好ましくは、これらサイリウムの部分
分解物の製造工程中にアスコルビン酸を添加する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるサイリウム
は、オオバコ科の植物 Plantago ovata の種子の外皮か
ら得られる多糖類で、サイリウム、サイリウムシードガ
ムとして一般に市販されているものを利用できる。好ま
しくは、粒度のあまり大きくないもの、種子の殻等の混
入の少ないものがよい。なお、本発明では、例えば酸や
加熱によってサイリウムをわずかに処理し、サイリウム
本来の粘度を若干下げたものも原料として使用すること
ができる。本発明の場合、酸や加熱による分解が進みす
ぎたものを用いた場合には、得られる部分分解物の便通
改善効果が低下し、所望の効果を得られなくなる可能性
があるが、未分解のサイリウムから若干粘度を下げた程
度のものでは、効果の低下は顕著でない。従って、本発
明では、この程度の処理が施されたサイリウムについて
も原料として使用でき、むしろかような原料を用いるこ
とによって最終製品の粘度を多少下げることができて、
有効な場合もありうる。
【0011】本発明のサイリウム部分分解物を調製する
ために、先ずこのサイリウムを水に添加し、攪拌しなが
ら酵素を作用させる。添加方法は、水に酵素等を添加し
て調整した後にサイリウムを添加する方が、酵素等を均
等に作用させる為には好ましいが、サイリウムを先に添
加しておいてもかまわない。サイリウムの添加量は、多
すぎると粘度が極めて高くなって攪拌が困難になるの
で、通常は水に対して重量比で10%以下とするのが好
ましい。
【0012】本発明で用いる酵素は、サイリウム分解活
性を有するペクチナーゼ、ヘミセルラーゼおよびこれら
の組合せよりなる群から選択される酵素であり、好まし
くは、ペクチナーゼである。ペクチナーゼが有利である
理由は、後述する実験結果に示されているように、ほぼ
同等の便通改善効果を有するサイリウム部分分解物につ
いてその粘度を比較したとき、ペクチナーゼを用いて分
解したときの方が、より低粘度のものを得ることができ
るためである。
【0013】酵素の添加量は、サイリウムの重量1g当
たり、サイリウムに対する酵素力価の合計量で通常0.5
〜6 U、好ましくは1〜3 U位がよいが、濃度が低いと
分解が進まないし、逆に濃いと酵素が無駄であるので適
宜調整する。
【0014】なお、ペクチナーゼは、由来によってはサ
イリウムに作用しないものもあるので、そのサイリウム
分解能に基づき選択することが好ましく、サイリウム分
解活性の高いものがよい。出願人が検討した結果、Aspe
rgillus属由来の酵素が望ましいことが明らかになって
おり、具体的な酵素の商品名としては(ペクチナーゼG
「アマノ」;天野製薬、セルロシンPE60;阪急共栄
物産)等のものが使用できる。また、ヘミセルラーゼに
ついては、その酵素の組成等によって酵素活性にかなり
の差異があり、サイリウム分解活性の高いものを選択す
ることが好ましい。具体的には(セルロシンHC100
(商品名);阪急共栄物産)等がよい。いずれの酵素に
おいても、要は、サイリウムを分解する酵素活性を有し
ており、その添加量としては、サイリウム1gに対して
酵素力価で通常0.5〜6U程度を使用すればよい(力価
の測定法は、本明細書の実施例を参照)。
【0015】本発明のサイリウム部分分解物は、サイリ
ウムを上記酵素によって部分分解したものであるが、こ
れを4重量%水溶液としたときの粘度は、B型粘度計に
て、4℃、60rpm、pH約4の測定条件で測定した場
合に、約200cP以下、好ましくはトマトジュース程度
の180cP以下とする。しかし、分解を進めすぎると、
便通改善の効果は得られなくなるので、サイリウムを本
発明の方法に従って、酵素を用いて部分分解しただけも
のについて言えば、4重量%水溶液の粘度は、上記条件
下にて、約50cP以下にならないのが望ましい。ただ
し、本発明の場合、酵素反応液にアスコルビン酸を添加
したり、部分分解物を一旦凍結乾燥する等の方法を採る
ことによって、さらに粘度を下げることが可能なので、
これらの技術を付加すれば、最終的には約30cP程度の
粘度までのものが使用可能である。ちなみに市販されて
いるネクターの粘度が約70cP、トマトジュースの粘度
が約180cPである。
【0016】ここで、4重量%水溶液の粘度をもって本
発明の好ましいサイリウム部分分解物を規定する理由
は、当該部分分解物を用いて本発明にかかる液体飲料を
調製した場合の通常の飲用濃度を考慮したためである。
本発明では、部分分解することによって、酸分解物ほど
ではないものの、未分解サイリウムよりも便通改善効果
が低下する。その効果の低下率は、本発明者らの実験結
果からサイリウム本来の効果のおよそ50%であった。
一方、成人が通常時に1回で摂取する飲料の量は一般的
に200ml程度が適切である。また、効果が期待できる
1日の未分解サイリウムの摂取量としては、特定保健用
食品の申請書類として厚生省に提出した、日清食品株式
会社研究報告書(平成8年11月、サイリウム摂取試
験)のデータより、4g程度であることが知られてい
る。従って、所定の効果を得るための未分解サイリウム
の1日の必要量4gは、200mlの水に添加する場合に
は、溶液中に約2重量%の添加となる。本発明品のサイ
リウム部分分解物の場合、後述するようにその効果が未
分解サイリウムの約50%程度であるので、溶液中に4
重量%を添加することが必要となる。つまり、本発明品
の200mlの液体飲料の飲用時の濃度としては約4重量
%が必要で、これが4重量%水溶液における粘度を特に
規定する理由である。そして、先述したように、その4
重量%水溶液の粘度が飲用可能な粘度、すなわち約20
0cP以下である必要がある。200cPは飲用にはやや難
があるが、凍結乾燥、スプレードライ等の技術、アスコ
ルビン酸を添加する等の技術によって、若干粘度を下げ
ることができるので、使用可能な範囲である。ちなみ
に、未分解サイリウム2重量%の水溶液の粘度は10万
cP以上であり、飲用には適さない。
【0017】酵素とサイリウムとの反応条件として、p
Hは3〜8程度が可能であるが、添加する酵素の反応至
適pHであるpH4程度とするのが良い。pHの調整に
は、食品に使用可能なクエン酸、乳酸等の有機酸を添加
することが好ましいが、塩酸等も使用可能である。反応
温度としては室温〜70℃で可能であるが、酵素の反応
効率を考えればある程度高い方がよい。しかし、あまり
温度が高いと酵素の失活だけでなく、溶液が着色する問
題が生じるので、好ましくは40〜50℃で行うのがよ
い。反応時間としては5〜48時間が挙げられ、反応を
長時間行いすぎても、それ以上酵素反応が進まないだけ
でなく、細菌等による汚染の問題が生じうる。反応時に
はサイリウムと酵素の接触を許容するように、できるだ
け剪断力の強い攪拌を行う方がよく、また、攪拌方式も
プロペラ式のものより、対流の大きなホモミキサー等を
用いるほうがよい。ただし、空気を含むような攪拌を行
ったっ場合、溶液が着色する問題が発生しうる。
【0018】溶液の着色は、サイリウムを酵素分解させ
ていく過程で、反応液が灰色ないし褐色に着色し、濁り
が生じるものであり、このために得られる部分分解物の
商品価値が低下する。着色や濁りの発生を防ぐために
は、反応液をできるだけ空気に触れさせないことのほ
か、アスコルビン酸等の酸化防止剤を溶液に添加するの
がよい。アスコルビン酸を溶液に添加する場合、アスコ
ルビン酸の量は、添加するサイリウムの重量に対して0.
5〜5重量%程度がよく、これによって色調を淡黄色に
抑えることができる。また、アスコルビン酸の添加によ
って、部分分解物の粘度を下げることができる。本発明
の実験結果から明らかなように、アスコルビン酸の添加
により粘度が下がっても便通改善の効果は下がらないこ
とから、同じ粘度であればアスコルビン酸添加のものの
効果がより高いことが理解され、この点においてもアス
コルビン酸の添加は本発明にとって有利である。アスコ
ルビン酸の添加時期としては、酵素反応開始前から水に
添加しておいても、酵素反応中の添加時に反応系に添加
しても、あるいは酵素を失活させるために加熱等を行う
前に添加してもかまわない。要は、酵素を失活させるま
でにアスコルビン酸を添加しておけば、いずれの時期で
あっても部分分解物の粘度をかなり低値に抑えることが
可能である。しかしながら、特に上述の着色の防止に鑑
みれば、できるだけ早い時期に添加しておくことが好ま
しく、酵素反応開始前から添加しておくのが最も効果的
である。
【0019】また、酵素反応後の溶液の着色に対して
は、通常食品等に使用可能な漂白剤を用いて脱色するこ
ともできる。例えば、サラシ粉、亜硝酸塩等を添加すれ
ばよい。
【0020】上記酵素反応条件によってサイリウムを分
解するが、多少の条件の違い等によって、分解が進みす
ぎて効果が得られなくなってしまったり、分解が足らず
に粘度が高すぎる場合があるので、酵素の有するサイリ
ウム分解活性や反応温度等に応じて条件を適宜調整する
事が望ましい。従って、好ましくは、継時的に反応液の
粘度をモニターしながら反応条件の調整を行う。
【0021】所望の程度にまで反応が進行した後、分解
が更に進まないように加熱して酵素を失活させて反応を
終了する。その加熱条件は、例えば85℃にて15分以
上である。なお、加熱前にクエン酸等の酸を添加し、p
Hを4程度に下げることが望ましい。これによって、酵
素の確実な失活、着色の防止、溶液中の菌の殺菌効果が
得られる。
【0022】このようにして得られたサイリウム部分分
解物を含む水溶液をそのまま飲用して、便通改善剤また
は清涼飲料として服用することもできるが、その場合、
求められる効果の程度を考慮して溶液濃度、飲用量等を
調整するべきである。調整の方法としては、水等による
希釈、また減圧濃縮等の各方法による濃縮が挙げられ
る。本発明の部分分解物は、便通改善の効果が未分解サ
イリウムに比しておよそ40〜60%程度であると考え
られることから、前述したとおり、1日1回200mlの
容量の液体飲料の摂取では、本発明のサイリウムの部分
分解物の濃度を約4〜6重量%程度にすることが好まし
い。かかる部分分解物を飲料に調製する場合、甘味料、
果汁等を加えて味を調整しても良い。その他、適宜、着
色剤、賦香剤、保存剤等の通常飲料に配合可能な添加剤
を所望に応じて添加することもできる。
【0023】なお、本発明のサイリウム部分分解物は、
凍結乾燥、スプレードライ等の方法で粉末、固形に加工
することも可能であり、一旦粉末とすることで再度水に
分散、水和させた場合の水溶液の粘度を若干下げること
も可能である。
【0024】また、飲料以外の食品、例えば、スナック
菓子、ゼリー状の菓子、麺類等に本発明のサイリウム部
分分解物を配合する事も可能である。本発明品の場合、
サイリウムをそのまま用いるより水溶液における粘度が
はるかに低いために、加工作業が容易で、食感に与える
影響も少なくてすむという利点がある。
【0025】
【実施例】以下に、本願発明を具体的に説明するが、本
願発明はこれらの実施例に基づき限定的に解釈されるも
のではない。
【0026】以下、実施例において、試料の粘度の測定
を4℃で行っているのは、本発明品を飲料とする場合、
通常の清涼飲料と同様に冷却したものが飲用されること
を考慮したものである。また、便通改善効果を糞便増加
量で測定しているのは、便通が糞便量によって最も影響
され、糞便量を増加させることによって便秘の改善に直
接的につながると考えられるためである。
【0027】まず、本発明によるサイリウム部分分解物
と、酸によるサイリウムの部分分解物、難消化性食物繊
維等のそれぞれの粘度、便通改善の効果を比較した。
【0028】[実施例1]水1Lにクエン酸0.2g、
アスコルビン酸1gを加えpHを3.6に調整し、Aspe
rgillus属由来のペクチナーゼ(商品名:ペクチナーゼ
G「アマノ」;天野製薬、サイリウムに対する酵素力
価:24.6 U/g、本活性については後述)を4g添加
した。これにサイリウム粉末(商品名:サイリウムシー
ドガムフードメイドP-100;シキボウ)50gを添加混
合し、45℃で16時間攪拌機(D.C.STIRRER DCL-R;
東京理化器械製)によって攪拌しながら酵素を作用させ
た。反応後、さらにクエン酸2.8gを加えてpHを再
度3.6に調整し、90℃15分間加熱処理して酵素を
失活させた。これを水で希釈して本発明品の分解物濃度
を4%(g/g)に調整しサンプルとした。本サンプルの粘
度は、B型粘度計(東京計器製、以下本粘度計使用)に
て4℃、60rpmの条件で、132.3cPであった。
【0029】[比較例1]水1Lにクエン酸5g、サイ
リウム粉末(商品名:サイリウムシードガムフードメイ
ドP-100;シキボウ)50gを添加混合したところ、p
H3.0の粘凋な液体となった。これを、食品レトルト用
パウチ袋に密封し、110℃または120℃で20分間
(蒸気庫温度)蒸気滅菌庫で加圧加熱処理した。加熱処
理後冷却し、これを水で希釈して分解物の濃度を4%(g
/g)に調整しサンプルとした。本サンプルの粘度は、B
型粘度計にて4℃、60rpmの条件で、110℃のサン
プルは測定不能であり、120℃のサンプルは24.0
cPであった。110℃で処理したサンプルは、B型粘度
計にて4℃、1.5 rpmの条件で測定した結果、約1万cP
であった。
【0030】[比較例2]水1Lに水溶性食物繊維であ
る馬鈴薯澱粉由来の難消化性デキストリン(商品名:パ
インファイバー;松谷化学)40gを溶かしてサンプル
とした。本サンプルの粘度は、B型粘度計にて4℃、6
0rpmの条件で、7.2cPであった。
【0031】[比較例3]水1Lにクエン酸0.2g、
アスコルビン酸1gを加えpHを3.6に調整し、Tric
hoderma属由来のセルラーゼ(商品名:セルラーゼT
「アマノ」4;天野製薬)を5g添加した。これにサイ
リウム粉末(商品名:サイリウムシードガムフードメイ
ドP-100;シキボウ)20gを添加混合し、45℃で2
4時間攪拌機(D.C. STIRRER DCL-R;東京理化器械製)
によって攪拌しながら酵素を作用させた。反応後、90
℃15分間加熱処理して酵素を失活させた。本溶液は濃
度2重量%であるにもかかわらず、粘度は10万cP以上
であり、サイリウムはほとんど分解されていないものと
考えられた。
【0032】[試験例1]上記、実施例1、比較例1ま
たは比較例2のサンプルを用いて、便通改善効果を下記
の方法でラット糞便増加量に基づいて比較した。
【0033】5週齢のSPF/VAFラット(クローズ
ドコロニーSDラット;日本チャールズ・リバー)を、
温度23.5±2.0℃、湿度55±10%のSPF室
に収容し、水および飼料(商品名:粉末オリエンタル配
合飼料;オリエンタル酵母社製)を自由摂取させ、1週
間馴化飼育し、体重差がないように1群8匹に分けた。
【0034】実施例1、比較例1もしくは比較例2のサ
ンプルの各溶液を凍結乾燥後遠心粉砕器で粉砕したも
の、または未分解のサイリウム(商品名:サイリウムシ
ードガムフードメイドP-100;シキボウ)を、セルロー
スを抜いた飼料(粉末オリエンタル配合変形飼料;オリ
エンタル酵母)にそれぞれ4%(g/g)になるように配合
したものと、ブランクとして上記セルロースを抜いた飼
料にこれらを配合しないものを作成し、被検飼料とし
た。
【0035】被検飼料と水を自由摂取として、摂取開始
後3日から5日までの糞を回収し、湿重量を測定し、そ
の性状も確認した。飼料によって飼料の摂餌量に多少の
差が生じたので、各飼料ごとに糞便量を飼料摂餌量で割
り、各被検飼料の単位あたりの糞便量を計算した。食物
繊維を添加しなかった飼料を与えた群をブランクとし、
未分解サイリウムを添加した飼料を与えた群をコントロ
ールとし、この糞便量の差(未分解サイリウムによって
増加した摂取飼料単位当たり糞便増加量)を100%と
して、各種被検物質(実施例1、比較例1または比較例
2)を添加した飼料における糞便量の増加を、サイリウ
ムを与えた群の増加量に対し、相対値で示した。
【0036】その結果各飼料による糞便増加量は表1の
通りであった。
【0037】
【表1】
【0038】上記結果から明らかなように、本発明品
(実施例1)は未分解サイリウムに比して約50%の糞
便増加量(=便通改善効果)を有しているのに対し、酸
分解したサイリウムは、110℃処理の粘度1万cPのも
のでも、35%の効果を残すのみであり、本発明品の酵
素による部分分解物が優れた便通改善効果を有している
ことがわかる。また、本発明品による効果は難消化性食
物繊維より高いことも理解される。
【0039】また、酸による部分分解物(比較例1、
2)は、糞に異臭があり、やや黒化しており、性状とし
ても好ましいものではなかった。
【0040】次に、ペクチナーゼとヘミセルラーゼの単
独処理または双方の酵素の混合比を変えてサイリウムの
処理を行い、分解物の粘度、便通改善の効果を比較し
た。
【0041】なお、各実施例で用いられるペクチナーゼ
(商品名:ペクチナーゼG「アマノ」;天野製薬)、ヘ
ミセルラーゼ(商品名:セルロシンHC100;阪急共栄
物産)の酵素活性は、サイリウム(商品名:サイリウム
シードガムフードメイトP-100;シキボウ)を基質とし
て、還元糖の遊離速度をソモギ・ネルソン法(Somogyi,
M.:J.Biol.Chem.,195,19(1952))にて以下のように算出
した。この方法での1単位(U)はサイリウムから1分間
当たり1μmolのキシロースに相当する還元糖を遊離す
る酵素量である。酵素活性の測定は、以下のとおりであ
る。
【0042】緩衝液:20mM 酢酸緩衝液(pH4.
8) 基質溶液:0.5重量%サイリウム溶液(緩衝液に分
散) 酵素溶液:1mg/ml(各酵素を緩衝液に溶解) 上記基質溶液400μlを試験管に入れ、45℃で1
0分間加温する。同時に加温しておいた酵素溶液10
0μlを加え45℃で10分間反応させる。反応前後の
還元糖量をソモギ・ネルソン法にて測定(ただし、57
0nmにおける吸光度より作成したキシロース(標準品)
の検量線により定量)し、酵素活性を算出した結果、ペ
クチナーゼ(商品名:ペクチナーゼG「アマノ」;天野
製薬)は24.6 U/g、ヘミセルラーゼ(商品名:セル
ロシンHC100;阪急共栄物産)は23.2 U/gで活性
がほぼ同じであった。従って、使用した酵素力価として
は、前記実施例1では約100U、下記実施例2〜7は
それぞれ約120Uである。すなわち、サイリウム1g
当たりに使用した酵素力価として計算すれば、実施例1
は約2 U、実施例2〜7は約1.5 Uである。
【0043】[実施例2]水1Lにクエン酸0.2gを
加えてpHを3.6に調整し、前記のAspergillus属由
来のペクチナーゼ(商品名:ペクチナーゼG「アマ
ノ」;天野製薬)を5g添加した。これにサイリウム粉
末(商品名:サイリウムシードガムフードメイドP-10
0;シキボウ)80gを添加混合し、45℃で24時間
攪拌機(D.C. STIRRER DCL-R;東京理化器械製)によっ
て攪拌しながら酵素を作用させた。反応後、さらにクエ
ン酸2.8gを加えてpHを再度3.6に調整し、90
℃15分間加熱処理して酵素を失活させた。これを水で
希釈して本発明品の分解物濃度を4%(g/g)に調製しサ
ンプルとした。本サンプルの粘度は、B型粘度計4℃、
60rpmの条件で、126.5cPであった。
【0044】[実施例3]実施例2のペクチナーゼ5g
に代えて、ペクチナーゼ(商品名:ペクチナーゼG「ア
マノ」;天野製薬)を4gとヘミセルラーゼ(商品名:
セルロシンHC100;阪急共栄物産)1gを用い、同様
に調製した結果、粘度は143.3cPであった。
【0045】[実施例4]実施例2のペクチナーゼ5g
に代えて、ペクチナーゼ(商品名:ペクチナーゼG「ア
マノ」;天野製薬)を2.5gとヘミセルラーゼ(商品
名:セルロシンHC100;阪急共栄物産)2.5gを用
い、同様に調製した結果、粘度は157.5cPであっ
た。
【0046】[実施例5]実施例2のペクチナーゼ5g
に代えて、ペクチナーゼ(商品名:ペクチナーゼG「ア
マノ」;天野製薬)を1gとヘミセルラーゼ(商品名:
セルロシンHC100;阪急共栄物産)4gを用い、同様
に調製した結果、粘度は190.7cPであった。
【0047】[実施例6]実施例2のペクチナーゼ5g
に代えて、ヘミセルラーゼ(商品名:セルロシンHC10
0;阪急共栄物産)5gを用い、同様に調整した結果、
粘度は192.7cPであった。
【0048】[試験例2]試験例1と同様のラットを用
い、同様の方法で実施例2から実施例6で得られたサイ
リウム部分分解物の便通改善効果を測定した。その結
果、それぞれの便通改善の効果(糞便量増加率)は下記
表2に記載の通りであった。
【0049】
【表2】
【0050】上記結果から、本実施例の糞便増加量(便
通改善効果)は、未分解サイリウムの効果の約50%程
度であることが解る。また、糞便増加量に大きな差異が
認められないにもかかわらず、ペクチナーゼを用いた方
がヘミセルラーゼを用いるよりも粘度を低下させること
が可能であることが解る。ヘミセルラーゼを単独で用い
た分解に比して、ペクチナーゼ単独で約35%、ヘミセ
ルラーゼとペクチナーゼ等量の混合物で約18%の粘度
低下が可能であった。従って、商品化を考える場合、酵
素にペクチナーゼを用いるのが有利と考えられる。
【0051】[実施例7]前記実施例2〜6において
は、反応後の液が灰色に着色しており、見た目上あまり
良い印象ではない。そこで実施例3の方法において、ク
エン酸、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、サイリウムの
他に、酵素反応溶液中に1g(0.1%(g/g))のアス
コルビン酸を添加し、実施例3と全く同様にサンプルを
調製した。その結果、得られた溶液は、淡黄色で、実施
例2〜6のものより透明感があり、そのまま液体飲料と
するのに好ましいものであった。
【0052】本実施例7で得られた部分分解物の粘度を
各実施例と同様の方法で測定したところ、粘度は83.
5cPであり、実施例3の粘度よりかなり改善が見られ、
アスコルビン酸の添加によって、上記着色防止および濁
度低減の効果に加えて、さらに粘度を下げることも可能
であることが示された。
【0053】本実施例7についても、試験例1と同様に
ラットを用いた便通改善効果(糞便増加量)の試験を行
った結果、糞便増加量は53.1±6.4%であり、ア
スコルビン酸を加えないものと、同等以上の活性を有し
ていることを確認した。
【0054】[実施例8]実施例7で得た本発明のサイ
リウム部分分解物を凍結乾燥法によって、乾燥、固形、
粉末化した。この粉末を水によく攪拌し4重量%溶液と
した時の粘度を各実施例同様の方法で測定した結果、粘
度は46.5cPであり、さらに粘度を下げることができ
た。
【0055】[製造例1]液体飲料 実施例8の粉末化した本発明のサイリウム部分分解物を
4%、クエン酸0.15%、アスコルビン酸0.05%、フラク
トース2.78%、ステビア0.006%、ピーチ果汁末0.17
%、ピーチフレーバーパウダー0.20%となるように水を
添加して(全て重量%)、均質になるまで攪拌して、本
発明の分解物入り液体飲料とした。粘度は各実施例と同
様の条件で測定して、46.0cPであった。当該飲料2
00mlを飲用したが、粘度も問題なく、清涼飲料水とし
ておいしく飲めるものであった。
【0056】[製造例2]ゼリー菓子 実施例4で得た本発明のサイリウム部分分解物を凍結乾
燥法によって、乾燥、固形、粉末化した。これを5.75
g、砂糖12.0g、5倍濃縮グレープ果汁8g、ゲル化剤
0.7g、クエン酸0.1g、アスコルビン酸0.05g、香料0.
1gに水73.3gを添加し、よく攪拌した後、ゼリー用カ
ップに入れ、加熱後冷却してゼリー状とした。当該ゼリ
ー菓子は、通常のゼリー菓子と食感に大きな違いはな
く、美味しく食することができた。
【0057】
【発明の効果】本発明のサイリウム部分分解物は、未分
解サイリウムの半分程度の便通改善効果を有するもので
あるが、酸によるサイリウム分解物よりも、また現在市
場で使用されている他の食物繊維よりも明らかに優れた
便通改善効果を発揮するものである。また、水に溶かし
たときの粘度が、未分解サイリウムよりはるかに低いた
めに、液体飲料として摂取することが可能になる。従っ
て、本発明品によれば、高い便通改善効果を有するサイ
リウム由来の食物繊維製品を含有する飲料の形態で手軽
に服用でき、かかる飲料は、食物繊維の不足がちな人や
便秘気味の人などに、極めて有用である。
【0058】また、本発明品を他の食品に添加する場
合、未分解サイリウムにおいて問題となっていた高い粘
度を克服できるために、加工作業が容易で、食感に与え
る影響も少なくてすみ、かつ高い便通改善効果が得られ
る食品とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23L 1/06 A61K 31/715 ACR A61K 31/715 ACR A23L 2/00 F (72)発明者 森 貴芳 大阪府大阪市淀川区西中島4丁目1番1号 日清食品株式会社内 (72)発明者 上田 和彦 大阪府大阪市淀川区西中島4丁目1番1号 日清食品株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイリウムを、サイリウム分解活性を有
    するペクチナーゼ、ヘミセルラーゼおよびこれらの組合
    せよりなる群から選択される酵素と作用させることによ
    って得られる、便通改善効果を有するサイリウム部分分
    解物。
  2. 【請求項2】 サイリウムを、サイリウム分解活性を有
    するペクチナーゼと作用させることによって得られる、
    便通改善効果を有するサイリウム部分分解物。
  3. 【請求項3】 前記サイリウム部分分解物4重量%を含
    む水溶液の粘度が、B型粘度計にて、4℃、60rpm、
    pH約4の測定条件で測定した場合に30〜200cPで
    ある、請求項1または2に記載の便通改善効果を有する
    サイリウム部分分解物。
  4. 【請求項4】 前記ペクチナーゼが、Aspergillus属の
    菌株由来である請求項1から3のいずれかに記載のサイ
    リウム部分分解物。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載のサイ
    リウム部分分解物を有効成分として含む便通改善剤。
  6. 【請求項6】 請求項1から4のいずれかに記載のサイ
    リウム部分分解物を有効成分として含み、さらにアスコ
    ルビン酸を含む便通改善剤。
  7. 【請求項7】 請求項1から4のいずれかに記載のサイ
    リウム部分分解物を含む可食性組成物。
  8. 【請求項8】 さらにアスコルビン酸を含む請求項7に
    記載の可食性組成物。
  9. 【請求項9】 前記可食性組成物が液体飲料である請求
    項7または8に記載のサイリウム部分分解物を含む可食
    性組成物。
  10. 【請求項10】 サイリウム部分分解物の製造方法であ
    って、サイリウムを水に分散し、サイリウム分解活性を
    有するペクチナーゼ、ヘミセルラーゼおよびこれらの組
    合せよりなる群から選択される酵素を添加して、サイリ
    ウムと当該酵素とを反応させ、次いで当該酵素を失活さ
    せた後、反応液を4重量%水溶液に調製したときの粘度
    が、B型粘度計にて、4℃、60rpm、pH約4の測定
    条件で30〜200cPになるように、サイリウムを部分
    分解する工程を含む、サイリウム部分分解物の製造方
    法。
  11. 【請求項11】サイリウム部分分解物の製造方法であっ
    て、サイリウムを水に分散し、サイリウム分解活性を有
    するペクチナーゼを添加して、サイリウムと当該酵素と
    を反応させ、次いで当該酵素を失活させた後、反応液を
    4重量%水溶液に調製したときの粘度が、B型粘度計に
    て、4℃、60rpm、pH約4の測定条件で30〜20
    0cPになるように、サイリウムを部分分解する工程を含
    む、サイリウム部分分解物の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記ペクチナーゼが、Aspergillus
    の菌株由来である請求項10または11に記載のサイリ
    ウム部分分解物の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記製造方法において、酵素を失活さ
    せるまでに、反応系にアスコルビン酸が添加される請求
    項10から12のいずれかに記載のサイリウム部分分解
    物の製造方法。
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