JPH1174657A - ケース体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 座金やネジロック剤を使用しなくても、ネジ
のゆるみを防止できるケース体を提供する。 【解決手段】 第１の部材のネジ孔１０１ｄと第２の部
材１０２の丸孔１０２ｄとが対応するようにして、第２
の部材１０２が第１の部材１０１を覆うように装着させ
る。この時、第１の部材１０１と第２に部材１０２の間
には突起部１０２ｅ分のすき間が生じる。次にネジ１０
３を丸孔１０２ｄからネジ孔１０１ｄに螺入する。する
と、突起部１０２ｅが第１の部材１０１の側面パネル１
０１ｂに当接し、さらに螺入していくと、第１の部材１
０１と第２の部材１０２間に生じたすき間により、第２
の部材１０２の側面パネル１０２ｂが第１の部材１０１
側へ変形をし、第２の部材１０２の弾性力により第１の
部材１０１と第２の部材１０２とが確実に固定されて、
組立を完了する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明はケース体に関し、
特に、ネジのゆるみを防止できるケース体に関する。

【０００２】

【従来の技術】複数の衛星からの電波を利用して現在地
を割り出し、ＣＤ−ＲＯＭなどの地図情報記憶媒体から
地図データを読み出してディスプレイ装置上に地図を表
示させ、目的地までの経路誘導に活用できる車載用ナビ
ゲーション装置が急速に普及しつつある。

【０００３】このようなナビゲーション装置は、例えば
所定のプログラムを内蔵し、プログラム制御により動作
する中央演算装置（ＣＰＵ）と、複数のＧＰＳ衛星から
の電波を受信し、現在地の測位データを出力するＧＰＳ
受信機と、方位を測定する方位センサと、出発地からの
移動量を測定する移動量センサと、出発地，目的地など
のデータをキーボード操作などによって入力する入力装
置と、地図データが格納されたＣＤ−ＲＯＭなどの地図
情報記憶媒体から地図データを読み出すための読み取り
器と、読み取り器によって地図情報記憶媒体から読み出
された地図データを画像表示するＣＲＴ，液晶ディスプ
レイなどのディスプレイ装置と、地図情報記憶媒体から
読み出された地図データに基づいてＣＰＵが算出した誘
導経路などの各種情報を記憶するフラッシュメモリなど
の大容量の不揮発メモリと、少なくともプログラムを格
納するメモリとから構成されている。

【０００４】このナビゲーション装置の制御ユニット部
分は、例えば図５，図６に示すように、第１の部材（ケ
ース）１と、第２の部材（カバー）２とから組み立てら
れたハウジング構体（以下ケース体と記す）に収納さ
れ、シート部分やダッシュボード部分などに設置されて
いる。

【０００５】このケース体において、第１の部材（ケー
ス）１は、例えば底面パネル１ａ，側面パネル１ｂ，側
面パネル１ｃによりほぼ箱状に構成されており、側面パ
ネル１ｂと１ｂ、並びに側面パネル１ｃと１ｃとはそれ
ぞれ対向する位置に形成されている。そして、側面パネ
ル１ｂには、複数のネジ孔１ｄ，１ｄが形成されてい
る。

【０００６】また、第２の部材（カバー）２は、例えば
上面パネル２ａ，側面パネル２ｂ，側面パネル２ｃによ
り断面がほぼコ字状に構成されており、側面パネル２ｂ
と２ｂ、並びに側面パネル２ｃと２ｃとはそれぞれ対向
する位置に形成されている。そして、側面パネル２ｂに
は第１の部材１における側面パネル１ｂに形成された複
数のネジ孔１ｄ，１ｄにほぼ対応するように丸孔２ｄ，
２ｄが形成されている。

【０００７】このケース体は、例えば次のように組み立
てられる。すなわち、第１の部材１の側面パネル１ｂに
設けられたネジ孔１ｄ，１ｄと第２の部材２の側面パネ
ル２ｂに設けられた丸孔２ｄ，２ｄとが対応するような
向きで、かつ第２の部材２が第１の部材１を覆うように
装着した上で、ネジのゆるみ防止のために座金３ａと３
ｂを組み込んだ座金組み込みネジ３，３や、図示しない
ネジロック剤を添付したネジを丸孔２ｄ，２ｄからネジ
孔１ｄ，１ｄに螺入することによって組立を完了する。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このケース
体は、その構造が単純であることから、安価に製造でき
る上、組立も比較的に容易に行うことができるなどの特
徴を有するものである。従って、例えばナビゲーション
装置の制御ユニット部分などの収容に好適するものであ
る。

【０００９】しかしながら、このケース体においては、
座金組み込みネジ３やネジロック剤を添付したネジを使
用しなければならず、座金組み込みネジ３の場合、ケー
ス体からネジ３のネジ山部分が高くなってしまうという
課題が、また、ネジロック剤を添付したネジの場合、再
使用することができなくなるという課題があった。

【００１０】それ故に、本発明の目的は、座金やネジロ
ック剤を使用しなくても、ネジのゆるみを防止できるケ
ース体を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上述
の目的を達成するために、対向する側面パネル部分に複
数のネジ孔が形成されたほぼ箱状の第１の部材と、第１
の部材のネジ孔にほぼ対応する側面パネル部分に孔を有
し、かつ第１の部材を覆うように装着する断面がほぼコ
字状の第２の部材と、第２の部材を第１の部材に、孔，
ネジ孔を利用して固定するネジとを具備し、第２の部材
を第１の部材に、第１の部材が覆われるように装着し、
かつネジを孔よりネジ孔に螺入することにより固定した
ケース体であって、第１の部材の側面パネルまたは第２
の部材の側面パネルの少なくとも一方に、突起部を１個
または複数個形成したことを特徴とする。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に、本発明にかかるケース体の
一実施の形態について図面を参照して説明する。

【００１３】図１は、本発明にかかるケース体の一実施
の形態の組立前の状態を示す斜視図、図２は、図１に示
す第１の部材と第２の部材の要部断面図である。

【００１４】このケース体は、図に示すように、第１の
部材（ケース）１０１と、第２の部材（カバー）１０２
と、ネジ１０３とから構成されている。

【００１５】第１の部材（ケース）１０１は、例えば底
面パネル１０１ａ，側面パネル１０１ｂ，側面パネル１
０１ｃによりほぼ箱状に構成されており、側面パネル１
０１ｂと１０１ｂ、並びに側面パネル１０１ｃと１０１
ｃとはそれぞれ対向する位置に形成されている。そし
て、側面パネル１０１ｂには、複数のネジ孔１０１ｄ，
１０１ｄが形成されている。

【００１６】また、第２の部材（カバー）１０２は、例
えば上面パネル１０２ａ，側面パネル１０２ｂ，側面パ
ネル１０２ｃにより断面がほぼコ字状に構成されてお
り、側面パネル１０２ｂと１０２ｂ、並びに側面パネル
１０２ｃと１０２ｃとはそれぞれ対向する位置に形成さ
れている。そして、側面パネル１０２ｂには第１の部材
１０１における側面パネル１０１ｂに形成された複数の
ネジ孔１０１ｄ，１０１ｄにほぼ対応するように丸孔１
０２ｄ，１０２ｄが形成されている。

【００１７】さらに、この丸孔１０２ｄ，１０２ｄの近
傍には、例えば円柱形状の突起部１０２ｅが、ねじ１０
３を螺入した際にネジ１０３のネジ頭１０３ａに重なら
ない位置に１個以上、例えば本実施の形態では、側面パ
ネル１０２ｂ上で丸孔１０２ｄ，１０２ｄ間に１個配置
されている。この突起部１０２ｅは、第２の部材１０２
の内側、つまり第２の部材１０２が第１の部材１０１を
覆うように装着させた際に第１の部材１０１の側面パネ
ル１０１ｂ側に突出するように形成されている。尚、突
起部１０２ｅの配置される個数は１個以上であれば良
く、例えば側面パネル１０２ｂ上で丸孔１０２ｄ，１０
２ｄの上面パネル１０２ｄとは反対側に２個配置しても
良い。

【００１８】このケース体は、例えば次のように組立ら
れる。まず、第１の部材のネジ孔１０１ｄと第２の部材
１０２の丸孔１０２ｄとが対応するように位置させる。
この状態で、第２の部材１０２を第１の部材１０１側に
向けて平行移動させて、第２の部材１０２が第１の部材
１０１を覆うように装着させる。この時、第１の部材１
０１と第２に部材１０２の間には突起部１０２ｅ分のす
き間が生じる。

【００１９】次にネジ１０３を丸孔１０２ｄからネジ孔
１０１ｄに螺入する。すると、突起部１０２ｅが第１の
部材１０１の側面パネル１０１ｂに当接し、さらに螺入
していくと、第１の部材１０１と第２の部材１０２間に
生じたすき間により、第２の部材１０２の側面パネル１
０２ｂが第１の部材１０１側へ変形をし、第２の部材１
０２の弾性力により第１の部材１０１と第２の部材１０
２とが確実に固定されて、組立を完了する。

【００２０】このように、１０２の側面パネル１２ｂに
突起部１０２ｅを形成したので、座金やネジロック剤を
使用しなくても、ネジの螺入による側面パネルの弾性力
だけでケース体を確実に固定することができ、また、座
金やネジロック剤を使用しないため組立性をも改善でき
る。

【００２１】尚、本発明は何ら上記実施の形態にのみ制
約されることはない。すなわち、突起部１０２ｅの形状
は、円柱形状だけでなく、第１の部材１０１と第２の部
材１０２間に突起部１０２ｅによるすき間が確保できる
形状、例えば半球形状、図３に示す台形形状や、図４に
示す三角形形状でもよい。さらに、突起部１０２ｅは、
第２の部材１０２に形成したが、第１の部材１０１に形
成したとしても同様の効果が得られる。又、それぞれの
部材の形態は図示例の形態のみに制約されないし、ネジ
及びネジの挿入・螺入される孔の数は状況に応じて適宜
に増減できる。

【００２２】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、側面パ
ネルに突起部を形成したので、座金やネジロック剤を使
用しなくても、ネジの螺入による側面パネルの弾性力だ
けでケース体を確実に固定することができる。従って、
仮にいずれかの部材に寸法上のバラツキがあっても、そ
れを吸収でき、２つの部材を安定な状態に固定すること
ができるのみならず、組立性をも改善できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかるケース体の一実施の形態の組立
前の状態を示す斜視図である。

【図２】図１に示す第１の部材と第２の部材の要部断面
図である。

【図３】本発明にかかる突起部の第２の実施の形態を示
す側面図である。

【図４】本発明にかかる突起部の第３の実施の形態を示
す側面図である。

【図５】従来のケース体を示す斜視図である。

【図６】図５に示す第１の部材と第２の部材の要部断面
図である。

【符号の説明】

１０１ 第１の部材 １０１ｂ，１０１ｃ 側面パネル １０１ｄ ネジ孔 １０１ｅ 突起部 １０２ 第２の部材 １０２ｂ，１０２ｃ 側面パネル １０２ｄ 丸孔 １０３ ネジ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 対向する側面パネル部分に複数のネジ孔
   が形成されたほぼ箱状の第１の部材と、この第１の部材
   のネジ孔にほぼ対応する側面パネル部分に孔を有し、か
   つ第１の部材を覆うように装着する断面がほぼコ字状の
   第２の部材と、前記第２の部材を前記第１の部材に、
   孔，ネジ孔を利用して固定するネジとを具備し、第２の
   部材を第１の部材に、第１の部材が覆われるように装着
   し、かつネジを孔よりネジ孔に螺入することにより固定
   したケース体であって、 前記第１の部材の側面パネルまたは前記第２の部材の側
   面パネルの少なくとも一方に、突起部を１個または複数
   個形成したことを特徴とするケース体。