JPH1174206A - 多結晶半導体の製造方法および製造装置 - Google Patents

多結晶半導体の製造方法および製造装置

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JPH1174206A
JPH1174206A JP9246200A JP24620097A JPH1174206A JP H1174206 A JPH1174206 A JP H1174206A JP 9246200 A JP9246200 A JP 9246200A JP 24620097 A JP24620097 A JP 24620097A JP H1174206 A JPH1174206 A JP H1174206A
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JP
Japan
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thin film
lamp
film
amorphous
polycrystalline
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JP9246200A
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English (en)
Inventor
Masashi Yoneda
昌司 米田
Riyuuji Saikudou
龍司 細工藤
Tatsuya Muraki
達哉 村木
Shinichi Ishizaka
進一 石坂
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Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/546Polycrystalline silicon PV cells

Abstract

(57)【要約】 【目的】 太陽電池用の多結晶シリコン薄膜を効率的
に製造し、また大面積化を容易にする。 【構成】 基板1上に成膜されたアモルファス薄膜4
に、ランプ光源15から発せられて集光反射鏡16およ
び集光レンズ18によって集光された熱線15aを照射
するとともに、走査系機構12によって熱線15aと基
板1とを相対的に移動させる。 【効果】 基板の高温加熱を必要とすることなく効率
的にアモルファス薄膜を加熱して多結晶化することがで
き、大面積化も熱線の走査により容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池に用いら
れるシリコン等の多結晶半導体を効率よく製造するため
の多結晶半導体の製造方法および製造装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】太陽電池は、クリーンな太陽エネルギを
利用した発電システムの一つとして着目されており、そ
の実用化が徐々に図られている。但し、その効率や経済
性は十分とはいえないため、さらにこれらを改善するた
めの研究が進められている。これを材料の面から見る
と、太陽電池用の材料に結晶化合物を使用する例もある
が、大部分においては安価で入手が容易なシリコンが用
いられている。このシリコンには、単結晶、多結晶また
はアモルファスの形態のものがそれぞれ開発されている
が、最近では、効率がよくて生産性に優れた多結晶薄膜
シリコンが着目されている。
【0003】上記多結晶薄膜シリコンの製造方法として
はいくつかの方法が提案されており、その一つとして、
電磁キャスト法や連続キャスト法等により得られた多結
晶シリコンインゴットをスライス切断して薄膜を得る方
法がある。また、この他に、CVD法等によって基板上
に結晶薄膜を形成する方法がある。なお、CVD法によ
り得られる結晶は結晶粒が小さく、太陽電池としては効
率が悪いため、得られた結晶をさらに基板とともに80
0〜1300℃程度の高温に加熱するとともに反射鏡で
集光した多数のランプ熱線やヒータ等で表面部を一様に
加熱して結晶シリコンを溶融再結晶化させ、これによっ
て粒径の大きな多結晶薄膜シリコンを得る方法が提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の多結晶
薄膜シリコンの製造方法のうち、インゴットをスライス
する方法では、インゴット作成時の熱損失が大きくてエ
ネルギ効率が悪く、また薄膜面積がインゴット断面積に
より制限されるため大面積化が困難であるという問題が
ある。さらに、スライス加工の際に再生不可能な切り屑
が多量に発生するため歩留まりが悪いという問題もあ
る。また、従来の溶融再結晶化方法では、基板を高温に
加熱する必要があるため、基板として耐熱性に優れた高
価なものを使用する必要があり、またエネルギコストが
非常に大きいという問題点がある。また薄膜の大面積化
に際しては、基板加熱装置を一層大型化する必要があ
り、装置費が嵩む他に、加熱装置によって薄膜面積が制
約されるという問題もある。
【0005】本発明は上記事情を背景としてなされたも
のであり、製造時のエネルギ効率を高めるとともに、製
造する薄膜の大面積化を容易にする多結晶半導体の製造
方法および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の多結晶半導体の製造方法のうち、第1の発明
は、ランプ熱源から発せられた熱線を集光反射鏡で反射
させた後、さらに集光レンズで集光してアモルファス薄
膜の表面に照射するとともに、集光熱線とアモルファス
薄膜とを相対的に移動させてアモルファス薄膜を多結晶
化することを特徴とする。
【0007】第2の発明の多結晶半導体の製造方法は、
第1の発明において、ランプ熱源から発生した熱線が、
200〜800nmの波長域に強度ピークがあり、該ピ
ークの相対強度を10として、200〜400nmの波
長域と400〜600nmの波長域にそれぞれ相対強度
3以上の波長分布を有することを特徴とする。
【0008】第3の発明の多結晶半導体の製造方法は、
第1または第2の発明において、金属基板上に金属基板
との濡れ性がよい中間層が形成され、該中間層上に上層
への不純物の混入を防止するバッファ層が形成され、該
バッファ層上に多結晶化するアモルファス薄膜が形成さ
れていることを特徴とする。第4の発明の多結晶半導体
の製造方法は、第3の発明において、中間層とバッファ
層との間に、応力緩和用中間層が形成されていることを
特徴とする。第5の発明の多結晶半導体の製造方法は、
第3または第4の発明において、中間層がSiO2膜、
バッファ層がSi34膜からなり、多結晶化するアモル
ファスがアモルファスシリコンであることを特徴とす
る。
【0009】第6の発明の多結晶半導体の製造方法は、
第3〜第5の発明において、アモルファス薄膜を多結晶
化した後、金属基板側から所定のパターンに従って、金
属基板と、多結晶された上記薄膜を除いた層とを一度に
または複数の処理によって除去し、該除去部分に、多結
晶薄膜と金属基板とを導通させる導電材を付着させるこ
とを特徴とする。
【0010】さらに、第7の発明の多結晶半導体の製造
装置は、アモルファス薄膜が形成された基板を収容する
チャンバと、該チャンバ外に配置されたランプ光源と、
ランプ光源から発せられた熱線を集光して反射する集光
反射鏡と、集光反射鏡で集光、反射された熱線をさらに
集光してチャンバ内の上記アモルファス薄膜に照射する
集光レンズと、熱線の照射中に熱線と基板とを相対的に
移動させる走査系機構とを有することを特徴とする。
【0011】第8の発明の多結晶半導体の製造装置は、
第7の発明において、ランプ光源の駆動回路が、コンデ
ンサを含むパルス出力回路であることを特徴とする。第
9の発明の多結晶半導体の製造装置は、第7または第8
の発明において、熱源用ランプが、放電管ランプである
ことを特徴とする。第10の発明の多結晶半導体の製造
装置は、第9の発明において、放電管ランプが、キセノ
ンランプまたは水銀ランプからなることを特徴とする。
【0012】本発明は、従来の技術および発明が解決し
ようとする課題の欄で説明したように、太陽電池に用い
る多結晶薄膜シリコンの製造に好適なものであるが、こ
の用途に限定されるものではなく、他の用途を目的とし
て多結晶半導体を形成するものであってもよい。また、
使用目途等によっては、材料にシリコン以外のものを使
用するものであってもよく、要は、十分に大きな結晶粒
径を有する各種材料の多結晶半導体を必要とする場合に
適用可能である。
【0013】本発明で処理対象となるアモルファス薄膜
は、CVD等において低温成膜することにより得ること
ができるため、低いエネルギコストにより作成すること
ができる。なお、その成膜方法や膜厚等は本発明として
特に限定されるものではない。また、多結晶化するアモ
ルファス薄膜の形成に際しては、第3の発明に示すよう
に金属基板上に順次、金属基板との濡れ性がよい中間層
(SiO2膜等)、金属基板からの不純物の混入を阻止
するバッファ層(Si34膜等)を形成し、そのバッフ
ァ層上にアモルファス薄膜を形成するのが望ましい。
【0014】上記アモルファス薄膜多結晶化する製造過
程においてシリコンの融点より高い安価なマルテンサイ
ト系ステンレス鋼等を用いることができる。しかも、こ
の金属基板にステンレス鋼のように導電性のよい材料を
使用すれば、第6の発明に示すように金属基板を裏面電
極材として使用することができる。そして上記中間層
は、金属基板との付着性がよく、この層の介在により安
定した薄膜を上層に形成することができる。ところが、
この中間層上に直接アモルファス膜を成膜すると、成膜
や多結晶化の際の加熱によって酸素等の不純物がアモル
ファス薄膜中に拡散浸透して該薄膜を汚染するという問
題がある。そこで、加熱時にも安定なバッファ層(例え
ばSi34膜)を介してアモルファス薄膜を形成するの
が望ましく、これにより加熱時に下層からの拡散によっ
て該薄膜が汚染されるのを防止することができる。な
お、バッファ層においてパッシベーション効果を高める
ために、例えばSi34に水素を添加したものを用いる
ことも可能である。
【0015】上記アモルファス薄膜に照射して多結晶化
する光の発生源としてはランプ光源を用いる。ランプ熱
源は、高いエネルギ効率を有しており、アモルファス薄
膜を効率よく多結晶化するのに適しており、さらにエネ
ルギ効率の点からランプとして放電管を用いるのが望ま
しい。なお、アモルファス膜は、200〜400nmの
波長域で高い熱吸収率を有しており、ランプ熱源として
は、この波長域で高い相対強度を有する熱線を発するも
のが望ましい。また、本発明では、基板の加熱を不要に
するか、従来の溶融再結晶化法に比べ相当程度低いプロ
セス温度にすることを目的としており、アモルファス薄
膜全体の高温加熱が期待されないため、熱線だけでアモ
ルファス膜の深さ方向にも十分な加熱作用を加える必要
がある。このため、深部への加熱作用が大きい400〜
600nmの波長域でも高い相対強度を有する熱線が望
ましい。上記波長分布を数値で示すと、200〜800
nmの波長域に強度ピークがあり、該ピークの相対強度
を10として、200〜400nmの波長域と400〜
600nmの波長域にそれぞれ相対強度3以上の波長分
布を有するものとして示すことができる。
【0016】これらの要求を満たす熱線を発する熱源と
しては、キセノンランプまたは水銀ランプを挙げること
ができる。キセノンランプは、放電発光であるため大出
力が可能であり、また図8に示すように450nm付近
に鋭いピークを持つとともに、広い波長領域において比
較的高い放射強度を有しており、このキセノンランプ光
を十分に集光させることによりアモルファス膜を十分な
深さ(例えば10μm以上)にまで溶融させて、これを
多結晶化させることができる。また、水銀ランプは水銀
蒸気圧力を変化させることにより放射強度のピークとプ
ロファイルが大きく変化することが知られている。した
がって、これらを適切に設定することにより、アモルフ
ァス膜を効率的に加熱することができる。なお、上記光
源の駆動では、コンデンサを含むパルス出力回路を駆動
回路とするのが望ましい。このパルス光をアモルファス
膜に照射すれば、連続光に比べて相当に高い効率でアモ
ルファス膜を加熱することができる。
【0017】上記ランプ熱源から発せされた熱線は、先
ず集光反射鏡により集光される。集光反射鏡には、通常
は凹面鏡が使用される。凹面鏡は、球面鏡、非球面鏡を
問わないものであり、非球面鏡としては放物面鏡、楕円
面鏡を挙げることができる。これら反射鏡は、熱線をス
ポット状に集光する場合には回転体形状のものを使用
し、線状に集光する場合には、上記断面形状(円形、放
物面、楕円面等)を有する長尺体形状のものを使用でき
る。なお、集光反射鏡による集光の程度は、後に使用さ
れる集光レンズとの組み合わせにより決定される。集光
レンズは、反射鏡に合わせて回転体形状や長尺形状のも
のを使用することができる。また、集光レンズは、1枚
の他、複数枚で構成されていてもよく、またレンズ同士
を接合したものを用いることもできる。なお、集光レン
ズは、高温の熱線が透過するため耐熱性に優れているこ
とが必要であり、フッ化カルシウム等の適宜の材料を使
用する。なお、ランプ熱源からアモルファス薄膜に至る
間には、上記集光反射鏡や集光レンズの他に、平面鏡等
の適宜の光学系部材を配置して熱線を透過、反射、偏向
させることもできる。
【0018】集光反射鏡および集光レンズでは、アモル
ファス薄膜の表面部を目途に熱線を集光する。集光され
た熱線は、多段階的に集光されているため焦点深度が深
く、アモルファス薄膜の内部まで有効に加熱される。さ
らに、集光レンズでは、波長による屈折率の相違により
内部加熱効果が大きな波長の長い領域が僅かながらも深
部側に集光するため内部加熱効果が一層大きくなる。こ
の効果は、集光反射鏡だけでは得ることができず、集光
レンズとの組み合わせによって初めて得られる。これら
の作用により基板の加熱が不要になったり、加熱温度を
大幅に下げることが可能になる。
【0019】そして、集光ビームとアモルファス薄膜と
は、相対的に移動するため、薄膜の広い面積に熱線を照
射することが可能になる。集光ビームとアモルファス薄
膜との相対的な移動は、走査系機構により行われるが、
この機構は、熱線を移動するための光学走査系機構や基
板を移動させるための基板走査系機構のいずれであって
もよく、また、これらを組み合わせたものであってもよ
い。上記移動により集光ビームが走査されつつアモルフ
ァス膜に照射されるため、光を十分に集光できるととも
に、面積の制約を受けることなく、また基板を高温に加
熱することなく広い面積のアモルファス膜を均等に多結
晶化することができ、大面積で粒径が十分に大きな多結
晶薄膜が効率的に得られる。
【0020】上記光源での加熱によってアモルファス膜
を多結晶化させた後、裏面電極を設ける場合には、必要
なパターンに従って、金属基板の一部と、多結晶化した
薄膜を除く層の一部とを除去することができる。この除
去は、常法により行うことができ、適当なマスキングを
行った後の化学的エッチングやプラズマエッチング、レ
ーザエッチング等により行うことができ、金属基板や各
層に適した除去方法を適宜採用することができる。ま
た、除去する層によって除去方法を変えることも可能で
ある。さらに上記により除去された溝部分には、Al、
Ag、Au等の導電性材料を付着させて多結晶膜と金属
基板とを導通させる。上記導電性材料の付着方法は特に
限定されるものではなく、通常の半導体製造において用
いられる電極印刷等により行うことができる。なお、金
属基板と多結晶膜との間の層は、絶縁層として機能させ
ることができる。上記多結晶膜は予め全体をn化または
p化させておき、その後、部分的にp化またはn化した
り、p層またはn層を新たに設けることにより、pn接
合部を有する半導体が得られる。これに上記した裏面電
極と表面電極とを設けることにより半導体素子が得られ
る。なお、多結晶膜の表面部には、経時劣化を避けるた
めにパッシベーション膜を形成するのが望ましく、通常
は、表面電極形成後にこの膜を形成する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を添付
図面に基づき説明する。 [1]低温成膜過程 基板にアモルファスシリコン膜を形成する装置には、従
来使用されている装置を使用することができる。先ず、
基板として比較的安価で耐熱性に優れたSUS431ス
テンレス板1(マルテンサイト系:融点〜1500℃)
を用い、これに中間層として2000オングストローム
厚のSiO2(シリコンオキサイド)膜2、さらにバッ
ファ層として、水素を添加した3000オングストロー
ム厚のH:Si34(シリコンナイトライド)膜3をス
パッタリング等によって成膜する。上記SiO2は濡れ
性が良好であり、しかもステンレス板1上への成膜にお
いて安価な製造法が確立されている。一方、H:Si3
4膜3は、高融点安定層でSiO2からのO2によるア
モルファス膜の汚染を防ぐ役割を果たす。したがって、
基板等は表層からH:Si34膜3、SiO2膜2、ス
テンレス板1の3層からなる。さらに、真空装置13a
によりチャンバー10aを十分な真空状態にした後、上
記H:Si34膜3上に、公知のプラズマ装置を用いて
低温プラズマCVD法(300℃以下)により、10μ
m厚のアモルファスシリコン薄膜4を成膜して多層素材
を得る。なお、CVDの条件は、常法により定めること
ができる。
【0022】[2]ゾーンメルト過程 次に、アモルファスシリコン薄膜を多結晶化する装置を
説明する。この装置は、チャンバ10内に、基板載置台
11が配置されており、該基板載置台11は、載置台1
1を縦横に移動させるための基板移動装置12(走査系
機構に相当)に取り付けられている。また、チャンバ1
0には、雰囲気調整用の不活性ガス供給装置又は真空装
置13が連結されており、天井部には、下方の基板に臨
ませた石英ガラス製の熱線導入窓14が設けられてい
る。一方、チャンバ10の外部には、キセノンランプか
らなる長尺なランプ熱源15が配置されており、該ラン
プ熱源15の後方(熱線照射方向に対する)に、断面が
放物面で内面に金メッキが施された長尺な集光反射鏡1
6が配置されており、上記ランプ熱源15は、この集光
反射鏡16の放物面の焦点付近に位置している。また、
上記ランプ熱源には、図5に示す出力パルスを得るべ
く、コンデンサ20aを含むパルス回路20が駆動回路
として接続されている。さらに、ランプ熱源15の前方
には、熱線を90度ずつ偏向させる平面鏡17a、17
bが配置されており、このうち平面鏡17bは、後述す
る集光レンズ18とともに水平方向に移動することがで
き、熱線15aの照射位置を調整できるようにされてい
る。さらに、該平面鏡17bの前方に、断面が凸レンズ
形状で全体が長尺なフッ化カルシウム製の集光レンズ1
8が配置されており、該集光レンズ18は、平面鏡17
bとともに移動するように構成されている。なお集光レ
ンズ18の前方には、前記した熱線導入窓14が位置し
ている。
【0023】上記多結晶化装置について説明すると、先
ず、上記によりアモルファス薄膜4等が形成された多層
素材をアモルファス薄膜4を上向きにして基板載置台1
1上に置き、基板移動装置12により所定位置に待機さ
せるとともに、不活性ガス供給装置又は真空装置13に
よってチャンバ10内を所定の不活性雰囲気又は十分な
真空状態に調整する。さらに、平面鏡17bおよび集光
レンズ18の位置を適宜位置に調整しておく。次いで、
ランプ熱源15を作動させるとともに、上記基板移動装
置12を作動させて基板載置台11を所定の運動パター
ンで移動させる。ランプ熱源15の作動によりランプ熱
源15から照射された熱線15aは、大部分が集光反射
鏡16で反射され、ほぼ平行束状態で、平面鏡17a、
17bにより順次偏向される。次いで、集光レンズ18
に入射し、該集光レンズ18で集光され、熱線導入窓1
4を通過して、所定の運動パターンで移動する基板上の
アモルファスシリコン薄膜4上に照射される。このと
き、熱線15aは、アモルファスシリコン薄膜4の表面
部に集束して線状の高密度エネルギビームとしてパルス
状に照射される。
【0024】なお、キセノンランプから発せられた熱線
は、図8に示すように500nm付近に強度ピークがあ
り、これを相対強度10として、350〜400nmの
波長域で相対強度が5以上となる波長分布を有し、40
0〜600nmの波長領域は、全て3以上の相対強度を
有している。このため熱線15aはアモルファスシリコ
ン薄膜4を効率よく、しかも深部(10μm以上)まで
加熱して(〜1500℃)、これを帯域溶融させる。こ
の溶融部4aはその後冷却されて粒径が十分に大きな多
結晶シリコン薄膜5に成長する。なお、結晶サイズは光
源出力、冷却時間等により最適化を図ることができる。
しかも、上記照射に伴い、基板は移動装置12により移
動しているため、熱線15aは、アモルファスシリコン
薄膜4上を走査しつつ照射することになり、広い面積に
亘りアモルファスシリコン薄膜4が多結晶化され、大面
積化が極めて容易である。また、平面鏡17b、集光レ
ンズ18の水平移動により、単独でまたは上記基板移動
装置12と組み合わせて熱線15aの照射位置を調整す
ることもできる。
【0025】上記システムにおいては良好な多結晶薄膜
が得られるとともに、全体としてプロセス温度を大幅に
低下させることができ(300℃以下)、エネルギ効率
を上昇させると同時にモジュール面積を大幅に拡大させ
ることを可能になり、製造コストの大幅な低減が可能に
なる。なお、上記装置では、基板を移動させる走査系機
構を有していたが、上記平面鏡16bのように適当な光
学系によって熱線自体を移動させるようにした走査系機
構を有するものであってもよい。
【0026】[3]電極作製過程 次いで、アモルファスシリコン薄膜4を多結晶化した多
層素材を上記多結晶化装置のチャンバ10から取り出
し、図示しない熱拡散室に配置する。なお、多結晶化さ
れたシリコン薄膜5は、CVD等による成膜時等に適宜
のアクセプタを導入してp型半導体としておく。上記多
層素材は、熱拡散室内でP蒸気下において800℃に加
熱する。この加熱により多結晶シリコン薄膜5の表層に
Pが熱拡散してn型層5aが形成され、他部のp型領域
とによってpn接合している多結晶シリコン層50が得
られる。この多層材には、さらに裏面側のステンレス板
1に所定のパターンでマスキングを行い、フッ酸溶液に
て、ステンレス板1とSiO2膜2とを上記パターンに
従って溝状に化学エッチングする。さらに溝内にあるS
34膜3を、溝に従ってプラズマエッチング(RIE
法等)し、多結晶シリコン層50を除いてステンレス板
1、SiO2膜2、Si34膜3が除去された除去部3
0を形成する(図6(a))。
【0027】次いで、上記除去部30に、Al、Ag等
の裏面電極用導電材31を蒸着等によって付着させ(図
6(b))、ステンレス板1側を研磨して裏面電極(ス
テンレス板1および導電材31)を形成した半導体を得
る((図6(c))。一方、上記半導体の表面側、すな
わち多結晶シリコン層50の表面には、所定のパターン
に従ってAlによって表面電極33を印刷し(図7
(d)、さらに、多結晶シリコン層50の残部表層に、
H:Si34膜からなるパッシベーション膜34を20
00オングストローム厚で形成し(図7(e))、さら
にその上層に2000オングストローム厚で、SiO2
/TiO2からなるARコート35を形成して太陽電池
セルを得る(図7(f))。得られた太陽電池セルは、
多数のセル同士を結合することによりモジュール化す
る。上記過程により、所望の太陽電池が安価に、かつ効
率的に得られる。しかも、得られた太陽電池は、各セル
が大粒径の多結晶シリコンで構成されており、優れた電
力交換効率を有している。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多結晶薄
膜の製造方法および装置によれば、ランプ熱源から発せ
られた熱線が集光反射鏡で反射された後、集光レンズで
集光されてアモルファス薄膜の表面に照射されるととも
に、集光熱線とアモルファス薄膜とが相対的に移動して
アモルファス薄膜が加熱されるので、基板の高温加熱を
必要とすることなくアモルファス薄膜を効率的に多結晶
化することができ、薄膜の大面積化も容易である。
【0029】また、熱源用ランプとして、キセノンラン
プまたは水銀ランプ等の放電管ランプを用いれば、効率
的にアモルファス薄膜を加熱することができる。さら
に、熱源用ランプとして、キセノンランプまたは水銀ラ
ンプ等のように、ランプ熱源から発生した熱線が、20
0〜800nmの波長域に強度ピークがあり、該ピーク
の相対強度を10として、200〜400nmの波長域
と400〜600nmの波長域にそれぞれ相対強度3以
上の波長分布を有するものを使用すれば、アモルファス
薄膜を表面から深部に亘るまで効率的に加熱することが
でき、アモルファス膜を良好に、かつ効率的に多結晶化
することができる。また、ランプの駆動において、コン
デンサを含むパルス回路を駆動回路として用いれば、ア
モルファス薄膜にパルス状に熱線が照射され、加熱効果
が飛躍的に向上する。
【0030】さらに、金属基板上にSiO2膜等の濡れ
性のよい中間層を形成し、この中間膜の上層にSi34
膜等のバッファ層を形成し、該バッファ層の上層にアモ
ルファス薄膜を形成すれば、高温において安定で汚染の
ない状態でアモルファス薄膜を多結晶化することがで
き、良質の多結晶薄膜が得られる。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に使用される装置の概略
図である。
【図2】 同じく、熱線の経路を含む一部拡大斜視図で
ある。
【図3】 同じく、熱線が照射されたアモルファス薄膜
の溶融状態を示す拡大断面図である。
【図4】 同じく駆動回路図である。
【図5】 同じく駆動回路により得られる出力パルスを
示す図である。
【図6】 同じく、裏面電極作製工程を示す工程図であ
る。
【図7】 同じく、表面電極作製工程を示す工程図であ
る。
【図8】 キセノンランプの放射強度の波長特性を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 ステンレス板 2 SiO2膜 3 Si34膜 4 アモルファスシリコン薄膜 4a 溶融部 5 多結晶シリコン薄膜 5a n型層 10 チャンバ 11 基板載置台 12 基板移動装置 13 不活性ガス供給装置又は真空装置 14 熱線導入窓 15 ランプ熱源 15a 熱線 16 集光反射鏡 17a 平面鏡 17b 平面鏡 18 集光レンズ 20 駆動回路 30 除去部 31 裏面電極用導電材 33 表面電極 50 多結晶シリコン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石坂 進一 神奈川県横浜市金沢区福浦2丁目2−1 株式会社日本製鋼所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランプ熱源から発せられた熱線を集光反
    射鏡で反射させた後、さらに集光レンズで集光してアモ
    ルファス薄膜の表面に照射するとともに、集光熱線とア
    モルファス薄膜とを相対的に移動させてアモルファス薄
    膜を多結晶化することを特徴とする多結晶半導体の製造
    方法
  2. 【請求項2】 ランプ熱源から発生した熱線は、200
    〜800nmの波長域に強度ピークがあり、該ピークの
    相対強度を10として、200〜400nmの波長域と
    400〜600nmの波長域にそれぞれ相対強度3以上
    の波長分布を有することを特徴とする請求項1に記載の
    多結晶半導体の製造方法
  3. 【請求項3】 金属基板上に金属基板との濡れ性がよい
    中間層が形成され、該中間層上に上層への不純物の混入
    を防止するバッファ層が形成され、該バッファ層上に多
    結晶化するアモルファス薄膜が形成されていることを特
    徴とする請求項1または2に記載の多結晶半導体の製造
    方法
  4. 【請求項4】 中間層とバッファ層との間に、応力緩和
    用中間層が形成されていることを特徴とする請求項3に
    記載の多結晶半導体の製造方法
  5. 【請求項5】 中間層がSiO2膜、バッファ層がSi3
    4膜からなり、多結晶化するアモルファスがアモルフ
    ァスシリコンであることを特徴とする請求項3または4
    に記載の多結晶半導体の製造方法
  6. 【請求項6】 アモルファス薄膜を多結晶化した後、金
    属基板側から所定のパターンに従って、金属基板と、多
    結晶された上記薄膜を除いた層とを一度にまたは複数の
    処理によって除去し、該除去部分に、多結晶薄膜と金属
    基板とを導通させる導電材を付着させることを特徴とす
    る請求項3〜5のいずれかに記載の多結晶半導体の製造
    方法
  7. 【請求項7】 アモルファス薄膜が形成された基板を収
    容するチャンバと、該チャンバ外に配置されたランプ光
    源と、ランプ光源から発せられた光を集光して反射する
    集光反射鏡と、集光反射鏡で集光、反射された熱線をさ
    らに集光してチャンバ内の上記アモルファス薄膜に照射
    する集光レンズと、熱線の照射中に熱線と基板とを相対
    的に移動させる走査系機構とを有することを特徴とする
    多結晶半導体の製造装置
  8. 【請求項8】 ランプ光源の駆動回路が、コンデンサを
    含むパルス出力回路であることを特徴とする請求項7記
    載の多結晶半導体の製造装置
  9. 【請求項9】 熱源用ランプは、放電管ランプであるこ
    とを特徴とする請求項7または8に記載の多結晶半導体
    の製造装置
  10. 【請求項10】 放電管ランプは、キセノンランプまた
    は水銀ランプからなることを特徴とする請求項9記載の
    多結晶半導体の製造装置
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