JPH1173484A - Icカードおよびその製造方法 - Google Patents

Icカードおよびその製造方法

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JPH1173484A
JPH1173484A JP23266997A JP23266997A JPH1173484A JP H1173484 A JPH1173484 A JP H1173484A JP 23266997 A JP23266997 A JP 23266997A JP 23266997 A JP23266997 A JP 23266997A JP H1173484 A JPH1173484 A JP H1173484A
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JP
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card
nail
card substrate
substrate
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JP23266997A
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English (en)
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Tokuo Takahashi
徳男 高橋
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
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    • HELECTRICITY
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    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
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    • H01L2224/48151Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ICモジュールをカード基板に機械的に固定す
ることにより、ICモジュールなどに汚れや不純物が付
着していても、ICモジュールの剥がれの問題が生じに
くいICカードおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】ICチップ22を有するICモジュール2
と、ICモジュール用の凹部を有するカード基板3と、
ICモジュール2をカード基板3に固定した釘1aとを
有する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子(IC
チップ)を搭載したICカードおよびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報処理の効率化やセキュリティ
ーの観点から、データの記録、処理を行う半導体素子
(ICチップ)を搭載したICカードが普及しつつあ
る。このようなICカードには、カードの外部端子と外
部処理装置の端子とを接続してデータの送受信を行う接
触方式のものと、電磁波でデータの送受信を行うアンテ
ナコイルとデータ処理のための半導体素子を内蔵し、外
部処理装置との間の読み書きをいわゆる無線方式で実現
でき、IC回路の駆動電力が電磁誘導で供給され、バッ
テリを内蔵しない非接触方式のものとが開発されてい
る。
【0003】上記のうち、接触方式のICカードのの製
造方法の例として、図5を参照して説明する。図5
(a)はCOB(Chip On Board ;ICチップ付き基
板)型のICモジュールの断面図である。例えばガラス
エポキシ系の基板21にICチップ22が装着されてお
り、その端子はボンディングワイヤ23によりICチッ
プ22が装着された面と対向する側の基板21面に形成
された端子層24に接続されている。ICチップ22と
ボンディングワイヤ23は、エポキシ樹脂などの封止樹
脂25により封止されている。以上のようにして、接触
方式のICカード用のCOB型ICモジュール2が構成
されている。
【0004】図5(b)は、ICカード用カード基板の
要部断面図である。カード基板3は例えば3層のラミネ
ート構造であり、コアシート32の両面には同じ厚さの
オーバーシート31、33が積層されており、例えばコ
アシート32は例えば約440μmの膜厚であり、オー
バーシート31、33は例えばそれぞれ約160μmの
膜厚であり、3層を積層させることで通常のISO規格
7810のカード厚760μmに適合するカード基板3とな
る。これらのコアシート32、オーバーシート31、3
3は、それぞれ、例えば、ガラスエポキシ、ポリイミ
ド、PVC(ポリ塩化ビニル)あるいはPET(ポリエ
チレンテレフタレート)などの樹脂を用いて構成され、
接着剤による接着、熱プレスなどによる融着等により一
体化されたラミネート構造とされる。また、上側のオー
バーシート31およびコアシート32には打ち抜きなど
によりICモジュール用凹部が設けられている。
【0005】図5(c)は、図5(a)のICモジュー
ル2を図5(b)のカード基板3のICモジュール用凹
部に収納して形成したICカードの要部断面図である。
ICモジュール2はカード基板3のICモジュール用凹
部に接着層4により固着されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のICカードは、ICモジュールをカード基板のI
Cモジュール用凹部に収納固着する場合、接着剤による
接着で行っているため、ICモジュールなどにシリコン
系潤滑剤や機械油などによる汚れや、不純物が付着して
いた場合、接着性が低下し、ICモジュールが剥がれる
ことがあるという問題が生じていた。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、従って本発明の目的は、ICモジュールをカード
基板に機械的に固定ことにより、ICモジュールなどに
汚れや不純物が付着していても、ICモジュールの剥が
れの問題が生じにくいICカードおよびその製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のICカードは、ICチップを有するICモ
ジュールと、前記ICモジュール用の凹部を有するカー
ド基板と、前記ICモジュールを前記カード基板に固定
した釘とを有する。
【0009】上記の本発明のICカードは、ICモジュ
ールとカード基板とを釘により機械的に固定している。
これにより、製造時にICモジュールなどに汚れや不純
物が付着していても、ICモジュールの剥がれの問題が
生じにくいカードとすることができる。
【0010】上記の本発明のICカードは、好適には、
前記釘の先端部分がアンカー構造を有している。これに
より、釘を抜けにくくすることができ、ICモジュール
をカード基板に十分な強度で固定できる。また、さらに
好適には、前記釘が前記カード基板面に対して垂直に打
ち込まれている。先端部分がアンカー構造を有している
ことから、十分な強度で固定できており、さらに釘を打
ち込んでも釘の頭部を埋め込むことに起因する凹みを形
成しないのでカードの平面性を保持することができる。
【0011】上記の本発明のICカードは、さらに好適
には、前記釘が前記ICモジュールの中心から外方又は
内方へ向かって前記カード基板面に対して斜めに打ち込
まれている。これにより、釘を抜けにくくすることがで
き、ICモジュールをカード基板に十分な強度で固定で
きる。
【0012】さらに、上記の目的を達成するため、本発
明のICカードの製造方法は、ICチップを有するIC
モジュール用凹部を有するカード基板を形成する工程
と、前記凹部に前記ICモジュールを挿入する工程と、
前記ICモジュールを前記カード基板に釘を打ち込んで
固定する工程とを有する。
【0013】上記の本発明のICカードの製造方法は、
ICモジュールとカード基板とを釘により機械的に固定
する。従って、製造工程においてICモジュールなどに
汚れや不純物が付着していても、ICモジュールの剥が
れの問題が生じにくいカードを製造することができる。
【0014】上記の本発明のICカードの製造方法は、
好適には、前記釘を打ち込む工程が、先端部分にアンカ
ー構造を有する釘あるいは前記釘を打ち込む際に前記釘
の先端部分が変形してアンカー構造を有せられる釘を打
ち込む工程である。これにより、釘を抜けにくくするこ
とができ、ICモジュールをカード基板に十分な強度で
固定できる。
【0015】上記の本発明のICカードの製造方法は、
好適には、前記カード基板を形成する工程の後、前記釘
を打ち込む工程の前に、前記カード基板および前記IC
モジュールに前記釘の打ち込み用開口部を形成する工程
をさらに有する。これにより、先端部分にアンカー構造
を有する釘あるいは釘を打ち込む際に釘の先端部分が変
形してアンカー構造を有せられる釘を打ち込むことを容
易に行うことができる。また、さらに好適には、前記釘
を打ち込む工程が、前記釘を前記カード基板面に対して
垂直に打ち込む工程である。これにより、釘の先端部分
がアンカー構造を有している、あるいは打ち込み時にア
ンカー構造を有せしめられることから、ICモジュール
をカード基板に十分な強度で固定でき、さらに釘を打ち
込んでも釘の頭部を埋め込むことに起因する凹みを形成
しないのでカードの平面性を保持して釘を打ち込むこと
ができる。
【0016】上記の本発明のICカードの製造方法は、
好適には、前記釘を打ち込む工程が、前記釘を前記カー
ド基板の中心から外方又は内方へ向かって前記カード基
板面に対して斜めに打ち込む工程である。これにより、
釘を抜けにくくすることができ、ICモジュールをカー
ド基板に十分な強度で固定できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0018】第1実施形態 図1(a)は、本実施形態においてICモジュールをカ
ード基板に固定するための釘1aを示す。長さは例えば
300〜1000μmであり、先端部分には特にアンカ
ー構造を有さない通常の釘の構造である。釘1aを構成
する材料としては、鉄、ステンレス、アルミニウム、
銅、ニッケル合金、真鍮などの銅合金など、様々な材料
を使用可能である。
【0019】図1(b)は、本実施形態のCOB型のI
Cモジュールの断面図である。これは、外部処理装置の
端子とを接続してデータの送受信を行う外部端子を有す
る接触方式のICモジュールである。例えばガラスエポ
キシ系の基板21にICチップ22が装着されており、
その端子はボンディングワイヤ23によりICチップ2
2が装着された面と対向する側の基板21面に形成され
たパターニングされた導電性材料からなる端子層24に
接続されている。ICチップ22とボンディングワイヤ
23は、例えばエポキシ樹脂などの封止樹脂25により
封止されている。以上のようにして、接触型ICカード
用のCOB型ICモジュール2が構成されている。
【0020】図1(c)は、本実施形態のカード基板の
要部断面図である。カード基板3は例えば3層のラミネ
ート構造であり、コアシート32の両面には同じ厚さの
オーバーシート31、33が積層されており、例えばコ
アシート32は例えば約440μmの膜厚であり、オー
バーシート31、33は例えばそれぞれ約160μmの
膜厚であり、3層を積層させることで通常のISO規格
7810のカード厚760μmに適合するカード基板3とな
る。これらのコアシート32、オーバーシート31、3
3は、それぞれ、例えば、ガラスエポキシ、ポリイミ
ド、PVC(ポリ塩化ビニル)あるいはPET(ポリエ
チレンテレフタレート)などの樹脂を用いて構成され、
接着剤による接着、熱プレスなどによる融着等により一
体化されたラミネート構造とされる。また、上側のオー
バーシート31およびコアシート32には打ち抜きなど
によりICモジュール用凹部が設けられている。
【0021】図1(d)は、図1(b)のICモジュー
ル2を図1(c)のカード基板3のICモジュール用凹
部に収納して形成したICカードの要部断面図である。
ICモジュール2はカード基板3のICモジュール用凹
部に図1(a)に示す釘1aにより固定されている。特
にアンカー構造を有していない釘であるので、抜けにく
くするために、ICモジュールの中心から外方へ向かっ
てカード基板面に対して斜めに打ち込まれている。この
場合、釘を斜めに打ち込んでいるので、釘の頭部を埋め
込むことに起因する凹みが形成されている。この場合、
釘1aは内方に向かって基板面に対して斜めに打ち込ま
れても良い。
【0022】上記の本実施形態のICカードは、ICモ
ジュールとカード基板とを釘により機械的に固定してい
る。従って、製造時にICモジュールなどに汚れや不純
物が付着していても、ICモジュールの剥がれの問題が
生じにくいICカードである。また、釘がICモジュー
ルの中心から外方へ向かってカード基板面に対して斜め
に打ち込まれており、抜けにくくなっている。
【0023】次に、上記の本実施形態のICカードの製
造方法について説明する。ICモジュール2は、従来の
製造方法により製造することができる。例えばガラスエ
ポキシフィルム、ポリエステルフィルム、ポリイミドフ
ィルム、あるいはビスマレイド−トリアジン樹脂フィル
ムなどのフィルムをICモジュール基板21とし、その
所望の位置にボンディング用貫通孔を形成して、接着剤
層を介して端子層24をヒートプレスなどにより接着し
て一体化する。端子層24表面にメッキ層などを形成し
た後に端子層24上にレジスト膜を塗布して、端子パタ
ーンにフォトエッチングしてパターニングを行う。IC
モジュール基板21の端子層24を形成した面と対向す
る面の所定の位置に、封止樹脂をせき止めるための図示
しないダムを例えばソルダーレジストにより形成した
後、接着剤などでICチップ22を固着し、ボンディン
グワイヤ23によりICチップ22と端子層24の裏面
側とをボンディング用貫通孔を通じて配線し、接続す
る。次に、ICチップ22およびボンディングワイヤ2
3を被覆して、常温で液状であるエポキシ樹脂を含有す
る封止樹脂を用いてスクリーン印刷法あるいはポッティ
ング法などにより樹脂封止する。熱処理により封止樹脂
の硬化処理をした後、必要に応じて封止樹脂の研磨によ
り厚みを整え、シート状に繋がっている状態から個々の
ICモジュールサイズに打ち抜いて、ICモジュール2
とする。
【0024】カード基板3については、従来のカード基
板の製造方法により製造することができる。例えばガラ
スエポキシ、ポリイミド、PVC(ポリ塩化ビニル)あ
るいはPET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹
脂を用いて形成されたコアシート32、オーバーシート
31、33に、打ち抜き孔を設け、この3枚のシートを
重ね合わせた状態で積層加工を行い、ICモジュール用
凹部を有するカード基板3とする。この積層加工は熱プ
レスによる融着や接着剤を用いることができる。この
時、ダミーモジュールでICモジュール用凹部を填塞し
た状態で積層加工することで、積層加工工程におけるI
Cモジュール用凹部の変形を防ぐことができる。このダ
ミーモジュールはICモジュール2と同形同寸法であ
り、かつ熱プレスなどの積層加工条件下で変形しない材
質、例えばステンレスなどの金属でできている。ダミー
モジュールは積層加工の後除去する。この除去作業を容
易にするために、ダミーモジュールの装填前にその周辺
に離型剤を塗布しておいてもよい。また、打ち抜き孔を
設けたシートを積層してICモジュール用凹部を形成す
る代わりに、座繰り(NC)加工によりICモジュール
用凹部を形成することもできる。
【0025】上記のように製造したカード基板3のIC
モジュール用凹部に、ICモジュール2を挿入した後、
図1(a)の釘1aをICモジュール2の中心から外方
又は内方(図示せず)へ向かってカード基板3面に対し
て斜めに打ち込み、ICモジュール2をカード基板3に
固定する。次に、ICカードサイズに打ち抜いて、所定
の大きさのICカードとする。このICカードサイズの
打ち抜きは、釘を打ち込んでICモジュールをカード基
板に固定する前に行ってもよい。
【0026】上記の本実施形態のICカードの製造方法
によれば、ICモジュールをカード基板に釘により機械
的に固定するので、製造工程においてICモジュールな
どに汚れや不純物が付着していても、ICモジュールの
剥がれの問題が生じにくいカードを製造することができ
る。また、釘をICモジュールの中心から外方又は内方
(図示せず)へ向かってカード基板面に対して斜めに打
ち込むので、抜けにくい構造とすることができる。内方
の場合には、封止樹脂にかからないように打ち込むこと
ができる。また、接着剤を用いてICモジュールをカー
ド基板に固定する場合には、接着剤の養生期間が必要で
あったが、釘による固定ではこの養生期間が不要とな
り、釘による固定を行った後にすぐに剥がれ検査を行う
などの次工程に移ることができ、製造時間を短縮し、生
産性を向上することができる。
【0027】第2実施形態 図2(a)は、本実施形態においてICモジュールをカ
ード基板に固定するための釘1bを示す。長さは例えば
300〜1000μmであり、先端部分に割れ目がある
ので、カード基板に打ち込む際にこの割れ目が広がり、
アンカー構造となることができる構造を有している。釘
1bを構成する材料としては、鉄、ステンレス、アルミ
ニウム、銅、ニッケル合金、銅合金など、様々な材料を
使用可能である。
【0028】図2(b)は、本実施形態のCOB型のI
Cモジュールの断面図であり、実質的に第1実施形態の
ICモジュールと同様である。ただし、釘1bを打ち込
む所定の位置に予め釘の打ち込み用開口部2aが形成さ
れている。
【0029】図2(c)は、本実施形態のカード基板の
要部断面図であり、実質的に第1実施形態のカード基板
と同様である。ただし、釘1bを打ち込む所定の位置に
予め釘の打ち込み用開口部3aが形成されている。
【0030】図2(d)は、図2(b)のICモジュー
ル2を図2(c)のカード基板3のICモジュール用凹
部に収納して形成したICカードの要部断面図である。
ICモジュール2はカード基板3のICモジュール用凹
部に図2(a)に示す釘1bにより固定されている。こ
の釘1bは先端部分に割れ目を有していたことから、カ
ード基板に打ち込む際にこの割れ目が広がり、アンカー
構造となり、打ち込んだ後に抜けにくい構造となってい
る。また、釘1bはカード基板3面に対して垂直に打ち
込まれており、釘の頭部を埋め込むことに起因する凹み
は形成されておらず、カードの平面性を保持している。
【0031】上記の本実施形態のICカードは、ICモ
ジュールとカード基板とをアンカー構造を有する釘によ
り機械的に固定している。従って、製造時にICモジュ
ールなどに汚れや不純物が付着していても、ICモジュ
ールの剥がれの問題が生じにくいICカードである。釘
がアンカー構造を有しているので、抜けにくく、また、
釘がカード基板面に対して垂直に打ち込まれており、釘
の頭部を埋め込むことに起因する凹みは形成されておら
ず、カードの平面性を保持している。
【0032】次に、上記の本実施形態のICカードの製
造方法について説明する。ICモジュール2およびカー
ド基板3は、第1実施形態と同様にして製造することが
できる。ただし、ICモジュール2およびカード基板3
のそれぞれに座繰り加工などにより釘1bを打ち込む所
定の位置に予め釘の打ち込み用開口部2a、3aを形成
する。カード基板3のICモジュール用凹部に、ICモ
ジュール2を挿入した後、図2(a)の釘1bをICモ
ジュール2の釘の打ち込み用開口部2aからカード基板
3面に対して垂直に打ち込む。このとき、釘1bの先端
部分に形成されていた割れ目が広がり、アンカー構造と
なる。このようにして、ICモジュール2をカード基板
3に固定する。
【0033】上記の本実施形態のICカードの製造方法
によれば、ICモジュールとカード基板とをアンカー構
造を有する釘により機械的に固定するので、製造工程に
おいてICモジュールなどに汚れや不純物が付着してい
ても、ICモジュールの剥がれの問題が生じにくいカー
ドを製造することができる。また、釘がアンカー構造を
有しているので抜けにくくすることができ、釘をカード
基板面に対して垂直に打ち込むので、釘の頭部を埋め込
むことに起因する凹みは形成されておらず、カードの平
面性を保持して釘を打ち込むことができる。また、接着
剤を用いてICモジュールをカード基板に固定する場合
には、接着剤の養生期間が必要であったが、釘による固
定ではこの養生期間が不要となり、釘による固定を行っ
た後にすぐに剥がれ検査を行うなどの次工程に移ること
ができ、製造時間を短縮し、生産性を向上することがで
きる。
【0034】第3実施形態 図3(a)は、本実施形態においてICモジュールをカ
ード基板に固定するための釘1cを示す。長さは例えば
300〜1000μmであり、先端部分に割れ目がある
ので、カード基板に打ち込む際にこの割れ目が広がり、
アンカー構造となることができる構造を有している。釘
1cを構成する材料としては、鉄、ステンレス、アルミ
ニウム、銅、ニッケル合金、銅合金など、様々な材料を
使用可能である。
【0035】図3(b)および図3(c)はそれぞれ本
実施形態のCOB型のICモジュールの断面図および本
実施形態のカード基板の要部断面図であり、実質的に第
2実施形態と同様である。
【0036】図3(d)は、図3(b)のICモジュー
ル2を図3(c)のカード基板3のICモジュール用凹
部に収納して形成したICカードの要部断面図である。
ICモジュール2はカード基板3のICモジュール用凹
部に図3(a)に示す釘1cにより固定されている。こ
の釘1cは先端部分に割れ目を有していたことから、カ
ード基板に打ち込む際にこの割れ目が広がり、アンカー
構造となり、打ち込んだ後に抜けにくい構造となってい
る。また、釘1cはカード基板3面に対して垂直に打ち
込まれており、釘の頭部を埋め込むことに起因する凹み
は形成されておらず、カードの平面性を保持している。
【0037】上記の本実施形態のICカードは、ICモ
ジュールとカード基板とをアンカー構造を有する釘によ
り機械的に固定している。従って、製造時にICモジュ
ールなどに汚れや不純物が付着していても、ICモジュ
ールの剥がれの問題が生じにくいICカードである。釘
がアンカー構造を有しているので、抜けにくく、また、
釘がカード基板面に対して垂直に打ち込まれており、釘
の頭部を埋め込むことに起因する凹みは形成されておら
ず、カードの平面性を保持している。
【0038】上記の本実施形態のICカードは、第2実
施形態と同様にして製造することができる。ICモジュ
ールとカード基板とをアンカー構造を有する釘により機
械的に固定するので、製造工程においてICモジュール
などに汚れや不純物が付着していても、ICモジュール
の剥がれの問題が生じにくいカードを製造することがで
きる。また、釘がアンカー構造を有しているので抜けに
くくすることができ、また、釘をカード基板面に対して
垂直に打ち込むので、釘の頭部を埋め込むことに起因す
る凹みは形成されておらず、カードの平面性を保持して
釘を打ち込むことができる。また、接着剤を用いてIC
モジュールをカード基板に固定する場合には、接着剤の
養生期間が必要であったが、釘による固定ではこの養生
期間が不要となり、釘による固定を行った後にすぐに剥
がれ検査を行うなどの次工程に移ることができ、製造時
間を短縮し、生産性を向上することができる。
【0039】また、本実施形態においては、図4(a)
に示すような先端部分が最初からアンカー構造となって
いて、打ち込むことでカード基板に食い込み、ICモジ
ュールをカード基板に固定することができる釘1d、あ
るいは図4(b)に示すような先端部分がスクリュー状
のアンカー構造となって打ち込むことでカード基板に食
い込み、ICモジュールをカード基板に固定することが
できる釘1eなど、さまざまな形状のアンカー構造を有
する釘を用いることもできる。釘1d、1eを構成する
材料としては、鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、ニ
ッケル合金、銅合金など、様々な材料を使用可能であ
る。
【0040】本発明は上記の実施形態に限定されない。
例えば、実施形態においては接触方式のICカードにつ
いて説明しているが、本発明のICカードとしては、接
触方式、非接触方式のどちらでもよい。従ってICモジ
ュールとしても接触方式、非接触方式のどちらを用いる
こともできる。また、アンカー構造を有する釘もしくは
打ち込む際の変形によりアンカー構造となる釘を用い
て、カード基板に対して斜めに打ち込み、ICモジュー
ルを固定することもできる。また、リベットを用いてカ
ード基板の表裏から締め込み、ICモジュールをカード
基板に固定するようにすることもできる。また、釘によ
ってICモジュールをカード基板に固定するのに加え
て、接着剤を用いてさらに強固にICモジュールをカー
ド基板に固定してもよい。その他、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で種々の変更を行うことができる。
【0041】
【発明の効果】本発明のICカードによれば、ICモジ
ュールをカード基板に機械的に固定することにより、製
造工程においてICモジュールなどに汚れや不純物が付
着していても、ICモジュールの剥がれの問題が生じに
くいICカードを提供することができる。
【0042】また、本発明のICカードの製造方法によ
れば、上記の本発明のICカードを容易に製造すること
ができ、ICモジュールをカード基板に機械的に固定す
ることにより、製造工程においてICモジュールなどに
汚れや不純物が付着していても、ICモジュールの剥が
れの問題が生じにくいICカードの製造方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はそれぞれ本発明の第1実施形態にかかる
(a)釘、(b)ICモジュール、(c)カード基板、
(d)ICカードの断面図である。
【図2】図2はそれぞれ本発明の第2実施形態にかかる
(a)釘、(b)ICモジュール、(c)カード基板、
(d)ICカードの断面図である。
【図3】図3はそれぞれ本発明の第3実施形態にかかる
(a)釘、(b)ICモジュール、(c)カード基板、
(d)ICカードの断面図である。
【図4】図4(a)、図4(b)はそれぞれ本発明の第
3実施形態において使用可能な釘である。
【図5】図5はそれぞれ従来例にかかる(a)ICモジ
ュール、(b)カード基板、(c)ICカードの断面図
である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1e…釘、2…ICモジュー
ル、21…ICモジュール基板、22…ICチップ、2
3…ボンディングワイヤ、24…端子層、25…封止樹
脂、2a…釘の打ち込み用開口部、3…カード基板、3
1、33…オーバーシート。32…コアシート、3a…
釘の打ち込み用開口部、4…接着剤層。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ICチップを有するICモジュールと、 前記ICモジュール用の凹部を有するカード基板と、 前記ICモジュールを前記カード基板に固定した釘とを
    有するICカード。
  2. 【請求項2】前記釘の先端部分がアンカー構造を有して
    いる請求項1記載のICカード。
  3. 【請求項3】前記釘が前記カード基板面に対して垂直に
    打ち込まれている請求項2記載のICカード。
  4. 【請求項4】前記釘が前記ICモジュールの中心から外
    方又は内方へ向かって前記カード基板面に対して斜めに
    打ち込まれている請求項1または2のいずれかに記載の
    ICカード。
  5. 【請求項5】ICチップを有するICモジュール用凹部
    を有するカード基板を形成する工程と、 前記凹部に前記ICモジュールを挿入する工程と、 前記ICモジュールを前記カード基板に釘を打ち込んで
    固定する工程とを有するICカードの製造方法。
  6. 【請求項6】前記釘を打ち込む工程が、先端部分にアン
    カー構造を有する釘あるいは前記釘を打ち込む際に前記
    釘の先端部分が変形してアンカー構造を有せられる釘を
    打ち込む工程である請求項5記載のICカードの製造方
    法。
  7. 【請求項7】前記カード基板を形成する工程の後、前記
    釘を打ち込む工程の前に、前記カード基板および前記I
    Cモジュールに前記釘の打ち込み用開口部を形成する工
    程をさらに有する請求項6記載のICカードの製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記釘を打ち込む工程が、前記釘を前記カ
    ード基板面に対して垂直に打ち込む工程である請求項6
    または7のいずれかに記載のICカードの製造方法。
  9. 【請求項9】前記釘を打ち込む工程が、前記釘を前記カ
    ード基板の中心から外方又は内方へ向かって前記カード
    基板面に対して斜めに打ち込む工程である請求項5〜7
    のいずれかに記載のICカードの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001084347A (ja) * 1999-09-16 2001-03-30 Toshiba Corp カード型記憶装置及びその製造方法
US20110002107A1 (en) * 2008-02-22 2011-01-06 Junsuke Tanaka Transponder and Booklet

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