JPH1172913A - ネガ型レジストおよびレジストパターン形成方法 - Google Patents

ネガ型レジストおよびレジストパターン形成方法

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JPH1172913A
JPH1172913A JP9233040A JP23304097A JPH1172913A JP H1172913 A JPH1172913 A JP H1172913A JP 9233040 A JP9233040 A JP 9233040A JP 23304097 A JP23304097 A JP 23304097A JP H1172913 A JPH1172913 A JP H1172913A
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JP
Japan
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resist
dye
negative resist
pattern
negative
Prior art date
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Application number
JP9233040A
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English (en)
Inventor
Yoshio Yamashita
吉雄 山下
Shinichi Hoshi
真一 星
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1172913A publication Critical patent/JPH1172913A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 裾引きを低減させることができ、かつオーバ
ーハング形状のレジストパターンを形成することができ
ること。 【解決手段】 ノボラック樹脂のナフトキノンジアジド
スルホン酸エステル(LMR−UV:Low molecular-we
ight Resist for UV Lithography)をネガ型レジスト材
料とし、このネガ型レジスト材料中に色素を添加してな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ネガ型レジス
ト、特にリフトオフ法に用いるネガ型レジストとそのパ
ターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の縮小化に伴って、配線等の
微細なパターン形成が望まれている。このような微細な
パターンの形成方法の1つとしてリフトオフ法が挙げら
れる。この方法を実施するプロセスを図3を参照して簡
単に説明する。例えば基板上に微細な金属配線パターン
を形成する場合、まず、基板101上にレジストパター
ン103を形成した後(図3(A))、このレジストパ
ターン103の上から基板101に向かって全面にメタ
ル(金属)105を蒸着する(図3(B))。この後、
レジストパターン103を除去することによってレジス
ト上に蒸着されたメタルも取り除かれてレジストパター
ン103から露出している基板101上のみにメタル1
05が残存してメタルパターン105aが形成される
(図3(C))。
【0003】このリフトオフ法に用いるレジストパター
ン103は、レジスト上の蒸着物と露出している基板上
の蒸着物とを接触させないようにするためにオーバーハ
ング形状にする必要がある。
【0004】ここで、この発明に係る発明者らが文献1
(文献1:沖電気研究開発 第148号 Vol.57
No.4 p.101−104 微細加工用ネガ型フ
ォトレジストLMR−UV 1990年10月)で提案
しているノボラック樹脂のナフトキノンジアジドスルホ
ン酸エステル(LMR−UV:Low Molecular-weightRe
sist for UV Lithography)をネガ型レジストとし、ホ
トリソグラフィ技術を用いれば、容易にオーバーハング
形状のレジストパターンを形成することができる。
【0005】一方、レジストパターンの形成において、
ポジ型レジストに色素(ダイ)を添加してレジストの光
吸収を大きくすることによって、基板からの反射光を抑
制してパターンの寸法精度を改善することができるとい
うことが、例えば文献2(文献2:Effects of dye add
itions on the exposure and development characteris
tics of positive photoresists,J.F.Bohland et al,SP
IE proc.vol 539,267(1985). )に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記で簡単に説明した
リフトオフ法で用いられる蒸着装置は、一般的に生産性
を向上させるために、複数の被蒸着物(例えば基板)を
装填させる構造を有するものが多い。この蒸着装置は被
蒸着物上に均一な膜厚の蒸着物を形成させるために自公
転治具を具えている。被蒸着物は自転し、また蒸着源の
周囲を公転して複数の被蒸着物上に均一な蒸着物による
膜を形成することができる。
【0007】しかしながら、この被蒸着物101の自転
および公転によって、被蒸着物101へ向かう蒸着物の
角度θx は垂直よりも左右に最大で15°拡がるおそれ
がある(図4(A)参照)。このためレジストパターン
103から露出している基板101の領域内に蒸着され
る蒸着物とレジスト上に蒸着する蒸着物とを分離するた
め、すなわちレジストパターンの側面103xに蒸着物
を付着させないようにするためには、基板101とレジ
ストの側面103xとの角度θを基板101への蒸着角
度θy (ここではθy =75°)よりも小さくする必要
がある(図4(A)参照)。
【0008】レンズの開口数(NA)を0.42とした
i線ステッパで、レジストとしてLMR−UVを用いて
開口部の直径が0.35μmで、解像度の高いオーバー
ハング形状のレジストパターン103を形成することが
できる。また、この形状であればレジストパターンの側
面103xへの蒸着物105の付着を防ぐことができ
る。
【0009】ところが、このLMR−UVは、露光によ
って漂白される程度が大きく、基板101付近では、基
板101からの反射光の影響を受けて多重干渉が起こ
る。この結果基板101上にはレジストによる裾引き部
分107が形成されてしまう。この裾引き部分107は
レジストパターン103から露出している基板101の
領域のほうに延在して形成される。このため、リフトオ
フプロセスにおいてレジストパターン103上から蒸着
を行うと、裾引き部分107に蒸着物105が付着して
しまう(図4(B)参照)。この後レジストパターン1
03を除去すると、蒸着物105が剥れたりレジストが
基板101上に残存したりする。これによりデバイス特
性の劣化につながるという問題があった。
【0010】このため、裾引きを低減させることがで
き、かつオーバーハング形状のレジストパターンを形成
することのできるレジストおよびレジストパターンの形
成方法の出現が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、この発明のネ
ガ型レジストによれば、ノボラック樹脂のナフトキノン
ジアジドスルホン酸エステル(LMR−UV:Low mole
cular-weight Resistfor UV Lithography)をネガ型レ
ジスト材料とし、このネガ型レジスト材料中に色素を添
加してなることを特徴とする。
【0012】このネガ型レジスト材料中に色素を添加す
ると、色素が露光光を吸収するために基板付近での露光
量を減らすことができる。その結果、基板からの反射光
の影響を低減することができて多重干渉効果を抑えられ
る。よって裾引き部分の形成を抑制することができる。
また、LMR−UVをネガ型レジスト材料として用いる
ことによって、好ましいオーバーハング形状のレジスト
パターンを形成することができる。
【0013】また、この発明において、好ましくは、色
素はネガ型レジスト材料中に均一に分布されているのが
よい。このため、レジストの現像液に対する溶解特性を
変えるおそれのある色素の濃度が、レジスト材料中で部
分的に高くなることはない。よって、色素によって現像
後のレジストパターンの形状を変化させてしまうことは
ない。
【0014】また、好ましくは、色素の、露光光に対す
るモル吸光係数の値が最小でも1.0×104 であるの
がよい。レジストの現像液に対する溶解特性を変化させ
ることなく、現像後に裾引き部分が形成されるのを抑制
するためには1.0×104以上のモル吸光係数の値を
有している色素を添加させるのがよい。
【0015】また、色素は、前記ネガ型レジスト材料に
対して1wt%〜5wt%の範囲内の含有率で含まれて
いるのがよい。このような含有率の範囲で色素が含まれ
ていれば、レジストの現像液に対する溶解特性を変化さ
せてしまうことはない。
【0016】また、色素をスチリル系色素またはクマリ
ン系色素とするのがよい。
【0017】これらの色素を用いれば、ネガ型レジスト
材料の溶媒に色素を溶解させることができるので、ネガ
型レジスト材料に均一に分布することができる。また、
これらの色素のモル吸光係数の値も1.0×104 より
も大きく、かつレジスト材料に対して1wt%〜5wt
%の含有率の範囲内で含有させることができる。このた
め、ネガ型レジストの現像液に対する溶解特性を変化さ
せることはない。また、裾引きの低減された好ましいオ
ーバーハング形状のレジストパターンを形成することが
できる。
【0018】さらに、この発明のネガ型レジストは、露
光光の波長に対して最小でも2μm-1の値の吸光係数を
有し、かつ露光後に前記吸光係数が1μm-1以下の値に
減少するネガ型レジスト材料に色素を添加することによ
って、前記吸光係数を少なくとも0.4μm-1増大させ
てあってもよい。
【0019】例えば、露光前のネガ型レジストの露光光
の波長に対する吸光係数の値が2μm-1であり、かつ露
光後の吸光係数の値が1μmー1となるようなネガ型レジ
ストに対して非漂白性の色素を添加させると、例えば吸
光係数の値を2.4μmー1に増大させることができ、そ
のようにすると露光後の吸光係数の値も1.4μm-1
上となる。これにより、ネガ型レジストの露光量を低減
することができるため基板付近での多重干渉効果を抑制
することができる。したがって裾引きの形成を抑えるこ
とができる。
【0020】また、上述した非漂白性の色素としてスチ
リル系色素やクマリン系色素を用いるのがよい。
【0021】また、上記で説明したネガ型レジストの層
を形成し、この層をフォトリソグラフィ技術を用いて、
パターニングしてレジストパターンを形成する。
【0022】ネガ型レジストに添加した色素によって基
板付近での露光量を抑えることができるために、形成さ
れたレジストパターンの側面と基板との角度をより小さ
くすることができる。また、基板上に形成される裾引き
も抑えることができる。よって、リフトオフ法に用いて
好適なオーバーハング形状のレジストパターンを形成す
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
ネガ型レジストおよびその形成方法の実施の形態につき
説明する。なお、図1および図2において、各構成成分
の大きさ、形状および配置関係をこの発明が理解できる
程度に概略して示してある。
【0024】<第1の実施の形態>第1の実施の形態と
して、ネガ型レジスト材料にLMR−UVを用い、この
レジスト材料に添加する色素をスチリル系色素とした例
につき説明する。
【0025】LMR−UVとして、ここでは分子量10
00のノボラック樹脂のナフトキノンジアジドスルホン
酸エステルを用いる。このネガ型レジスト材料を溶媒で
あるメチルセロソルブアセテート(2−メトキシエチル
アセタート)に溶解したFSMR(FSMR33:商品
名)を用意する。この溶液はネガ型レジスト材料を25
wt%含んでいる。このFSMR100gにスチリル系
色素である5−(2−(2−ベンゾチオアゾリル)エチ
ニル−)2−メトキシフェノール(以下、DYE1と称
する。)を0.5g溶解する。ここでは、ネガ型レジス
ト材料に対して色素が2wt%の含有率で含まれてい
る。このレジスト溶液をDR1と称する。
【0026】色素DYE1のi線(365nm)におけ
るモル吸光係数は3.6×104 である。モル吸光係数
は、DYE1をメチルセロソルブアセテートに25pp
mの濃度になるように溶解した溶液をつくり、紫外線分
光装置を用いてこの溶液の吸光度を測定することにより
算出した。
【0027】レジスト溶液DR1と色素を添加しないF
SMRをそれぞれ石英基板上にスピンコートした後、オ
ーブンを用いて100℃の温度で20分ベークを行う。
ベーク後のDR1のレジスト(DR1レジスト)とFS
MRのレジスト(FSMRレジスト)に対して、紫外線
分光装置を用いてi線(365nm)における吸光度を
測定する。この吸光度からDR1レジストとFSMRレ
ジストのi線における吸光係数を算出する。
【0028】この実施の形態では、DR1レジストの吸
光係数の値は4.6μm-1で、FSMRレジストの吸光
係数の値は3.8μm-1であった。このため、色素を添
加しないレジスト(FSMRレジスト)に対して、3.
6×104 というモル吸光係数を有するスチリル系色素
DYE1を添加したレジスト(DR1レジスト)は、i
線に対する吸光係数が20%程度増大している。
【0029】次にDR1レジストおよびFSMRレジス
トに対して露光を行う。ここでは、i線をドーズ量1k
J/cm2 で照射する。この後、i線での吸光度を測定
して吸光係数をそれぞれ算出すると、DR1レジストは
1.2μm-1、FSMRレジストは0.4μm-1であっ
た。これにより、露光後の吸光係数の値は、DYE1を
添加したDR1レジストは色素を添加しないFSMRレ
ジストの3倍になっている。このため、DR1レジスト
を用いれば、基板付近での露光量を低減することができ
るため、好ましいオーバーハング形状のレジストパター
ンを形成することができると考えられる。
【0030】上述したレジスト溶液DR1をシリコンウ
ェハ上に0.9μmの厚さに塗布して、ホットプレート
上で100℃の温度で2分間ベークした。この後、開口
数(NA)が0.42で、縮小率10という条件でi線
露光装置を用いて、0.4μmのゲートパターン(孤立
のスペースパターン)を形成するための露光を行った。
ここでは、i線を200mJ/cm2 のドーズ量で照射
した。露光が終了した構造体を110℃の温度で2分間
ベークした後、FSMR現像液(冨士薬品工業社製)を
用いて室温で90秒間現像処理を行った。この後FSM
Rリンス液(冨士薬品工業社製)で20秒間リンス処理
を行った。
【0031】これによりネガ型のレジストパターンが形
成され、このパターンを電子顕微鏡(SEM)で観察し
た。ここでパターン形状を比較するために色素を添加し
ないレジスト溶液を用いて同様の処理を行って、レジス
トパターンを形成した。図1は、SEM写真をトレース
した模写図で、色素含有レジスト、すなわち、DR1レ
ジストで形成したレジストパターン(図1(A))およ
び色素非含有のFSMRレジストで形成したレジストパ
ターン(図1(B))を示している。
【0032】この結果、図1を参照すると、DR1レジ
ストで形成されたパターン10およびFSMRレジスト
で形成されたパターン20は、どちらもオーバーハング
形状(逆メサ型の形状)にすることができた。さらにD
R1レジストで形成されたパターン(図1(A))は、
基板11とレジストパターン側面13との角度θをより
小さくすることができる。また、DR1レジストで形成
されたパターン10においても裾引きが形成されている
が、この裾引き部分15はレジストパターンの側面13
に沿って伸ばした直線の基板11への到達位置よりも内
側に形成されている。このため、裾引き部分15を含め
たレジストパターン10の形状も、好ましいオーバーハ
ング形状であると言える。一方、FSMRレジストで形
成されたパターン20においては、レジストパターンの
側面23に沿って伸ばした直線の基板11への到達位置
よりも、裾引き部分25が外側にはみ出している。
【0033】ここで、LMR−UVへの色素の添加量
と、形成されるレジストパターンの側面の形状との関係
をシミュレーションによって求めて確認した。
【0034】シミュレーションに用いるパラメータとし
て、以下に示す値を実測により求めた。ここでは開口数
(NA)が0.42のi線ステッパを用いて露光するこ
とを想定した。まず、FSMRレジストの吸光係数をA
値、露光後の吸光係数をB値および光の吸収が露光によ
り消失する消失定数をC値(露光光のドーズ量に対する
吸光係数の変化、すなわち光の吸収の消失する速さを示
す値である。)とする。ここでは、A値が3.8μ
-1、B値が0.4μm-1およびC値が0.04cm2
/(μm)(mJ)であった。また現像のパラメータと
してナフトキノンジアジドの量と現像液への溶解速度と
の関係を測定した。これはLMR−UVの紫外線照射に
よる光化学反応が以下の(1)式に示すような反応であ
るためである。
【0035】
【化1】
【0036】LMR−UVのナフトキノンジアジドが露
光によりインデンカルボン酸となる。
【0037】LMR−UVに添加する色素は第1の実施
の形態で用いたスチリル系の色素DYE1とした。
【0038】なお、シミュレーション方法によりパター
ン断面形状を評価した。その方法にはDillモデルの
改良法(Digest of 1st Microprocess Conference,神保
他,1988,p.50参照)を用いた。
【0039】図2はシミュレーションによるレジストパ
ターンの断面図である。ここでは、パターン形状を第1
の実施の形態と同じ、幅dが0.4μmの孤立のスペー
スパターン(ゲートパターン)とした。また、レジスト
の厚さhは0.9μmを想定した。
【0040】図2(A)は、色素を添加しない場合のレ
ジストパターンを表している。このときのA値は3.8
μm-1、B値は0.4μm-1とした。図2(B)は、D
YE1をLMR−UVに対して1wt%添加した場合の
パターンを示している。ここではA値およびB値に対応
する値をそれぞれAD 値、BD 値とする。このときAD
値は4.2μm、BD 値は0.8μm-1としていて、D
YE1を添加することにより露光前のレジストの吸光係
数AD 値は0.4μm-1(およそA値の10%)増大す
る。色素は露光しても光の吸収は失われないため、露光
後の吸光係数であるBD 値は色素を添加しない場合のB
値よりも0.4μmー1増大している。図2(C)は、D
YE1をLMR−UVに対して3wt%添加した場合の
パターンを示している。このときAD 値は5.0μ
-1、BD 値は1.6μm-1とした。色素を添加する前
よりも、色素を3%添加したレジストでは露光する前の
吸光係数AD 値が1.2μm-1(およそA値の30%)
増大する。このため、露光後の吸光係数BD 値も1.2
μm-1増大している。この結果、LMR−UVに対して
1wt%の含有率でDYE1を添加させた場合におい
て、現像後のレジストパターンの側面と基板との角度θ
は、色素を添加しないときよりも小さくなる。また、よ
り好ましいオーバーハング形状が得られている。LMR
−UVに対して3wt%の含有率でDYE1を添加する
と、よりレジストパターンの側面と基板との角度θは小
さくなり、オーバーハング形状もリフトオフプロセスに
用いて好適なものが得られることが確認できた。
【0041】次に、この実施の形態で形成したレジスト
パターンを用いてリフトオフプロセスを行った(図示せ
ず)。
【0042】上述したDR1レジスト(FSMRにDY
E1をLMR−UVに対して2wt%の含有率で添加し
て作製したレジスト)で形成されたレジストパターンお
よびFSMRレジストで形成されたレジストパターンに
対して、それぞれ、パターンの上から抵抗加熱型蒸着装
置を用いてAlを0.5μmの厚さに蒸着した。この
後、ジメチルホルムアミド中でレジストを除去した。こ
れによりレジスト上に蒸着されたAlも除去されるため
に基板上にはレジストパターンから露出した基板上に蒸
着されたAlのみが残存してAlパターンが形成される
(図示せず)。
【0043】DR1レジストを用いた場合は、Alはレ
ジストパターンの裾引き部分上に蒸着することはなく、
好ましいAlパターンを形成することができた。一方、
FSMRレジストを用いた場合は、Alがレジストパタ
ーンの裾引き部分に蒸着してしまうためリフトオフ工程
を行うと、基板からAlパターンが剥れたりする問題が
生じた。
【0044】<第2の実施の形態>第2の実施の形態と
してLMR−UVにクマリン系色素を添加する例につき
説明する。
【0045】以下、第1の実施の形態と相違する点につ
き説明し、第1の実施の形態と同様の点についてはその
詳細な説明を省略する。
【0046】LMR−UVとして、ここでは第1の実施
の形態と同じ材料を用いる。このネガ型レジスト材料を
溶媒であるメチルセロソルブアセテート(2−メトキシ
エチルアセタート)に溶解したFSMR(FSMR3
3:商品名)を用意する。この溶液はネガ型レジスト材
料を25wt%含んでいる。このFSMR100gにク
マリン系色素であるクマリン138(商品名・アルドリ
ッチ社製)(以下、DYE2と称する。)を0.5g溶
解する。ここでは、ネガ型レジスト材料に対して色素が
2wt%の含有率で含まれている。このレジスト溶液を
DR2と称する。
【0047】色素DYE2のi線(365nm)におけ
るモル吸光係数は2.5×104 である。なお、モル吸
光係数は第1の実施の形態と同様の方法で求めている。
【0048】上述したレジスト溶液DR2をシリコンウ
ェハ上に0.9μmの厚さに塗布して、ホットプレート
上で100℃の温度で2分間ベークした。この後、開口
数(NA)が0.42で、縮小率10という条件でi線
露光装置を用いて、0.4μmのゲートパターン(孤立
のスペースパターン)を形成するための露光を行った。
ここでは、i線を200mJ/cm2 のドーズ量で照射
した。露光が終了した構造体を110℃の温度で2分間
ベークした後、現像液としてモノクロロベンゼンを用い
て現像処理を行った。この後リンス液としてキシレンを
用いてリンス処理を行った。
【0049】これによりネガ型のレジストパターンが形
成され、このパターンを電子顕微鏡(SEM)で観察す
ると、レジストパターンの側面と基板との角度は色素
(DYE2)を添加しないときよりも小さくなってい
る。また、基板付近での裾引きも低減させることができ
た。したがって、リフトオフプロセスに用いて好適なオ
ーバーハング形状のレジストパターンを形成することが
できる。
【0050】また、このDYE2はFSMRの溶媒に5
wt%以上の溶解性を有し、現像液にはレジストの溶解
特性を変化させない程度に溶解し、また、リンス液には
不溶である。このような色素の溶解特性が現像によるパ
ターンの劣化や現像後の残渣の発生を抑えていると考え
られる。
【0051】また、例えばi線(365nm)における
吸収ピークを持つ(高いモル吸光係数を有する)色素と
して、第1および第2の実施の形態に挙げた色素の他に
もシアニン系、メロシアニン系、カルコン系およびアミ
ノビニル系の色素が挙げられる。
【0052】例えば、シアニン系色素であるNK863
(商品名・日本感光色素社製)は、365nmにおける
モル吸光係数は7.2×104 であり、高い値を示して
いる。しかしながらFSMR溶液に対する溶解度はレジ
スト材料であるFSMRに対して1wt%以下と小さ
い。このためFSMRレジストに添加する色素としては
利用できない。また、メロシアニン系色素であるNK2
724(商品名・日本感光色素社製)もFSMRに対す
る溶解性に乏しく利用することはできない。また、アミ
ノビニル系色素であるNK861(商品名・日本感光色
素社製)およびカルコン系色素であるNKX1285
(商品名・日本感光色素社製)は、FSMR材料に対し
て2wt%以上の溶解性を有する。しかしながら実施の
形態で行ったプロセスをこれらの色素に対して行ったと
ころ、良好なパターンを形成することはできなかった。
【0053】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明のネガ型レジストは、ノボラック樹脂のナフトキ
ノンジアジドスルホン酸エステル(LMR−UV)をネ
ガ型レジスト材料とし、このネガ型レジスト材料中に色
素を添加してなる。ネガ型レジスト材料中に色素を添加
すると、色素が露光光を吸収するために基板付近での露
光量を減らすことができる。その結果、基板からの反射
光の影響を低減することができて多重干渉効果を抑えら
れる。よって裾引き部分の形成を抑制することができ
る。また、LMR−UVをネガ型レジスト材料として用
いることによって、リフトオフ工程に用いるのに好適な
オーバーハング形状のレジストパターンを形成すること
ができる。
【0054】添加する色素は、露光光におけるモル吸光
係数が最小でも1.0×104 であり、ネガ型レジスト
材料に対して1wt%〜5wt%の範囲内の含有率で添
加するのがよい。これは、現像液に対するネガ型レジス
トの溶解特性を変化させないようにするためである。
【0055】また、レジスト溶媒、現像液およびリンス
液に対する溶解特性が現像によるレジストパターンの劣
化や現像後の残渣の発生に関係していると考えられてい
る。このため、この発明にかかる発明者らの種々の研究
および実験の結果、FSMRレジストに添加する色素と
しては、スチリル系色素およびクマリン系色素を用いる
ことができるということが分かった。
【0056】また、実施の形態では露光光としてi線を
用いた場合を例に挙げたが、この発明では、これに限ら
ず、g線(436nm)やKrF(248nm)、Ar
F(193nm)を用いたレジストパターン形成に適用
することができる。
【0057】また、実施の形態ではリフトオフ法により
Alパターンの形成について説明したが、これに限らず
Au、Pt、FeおよびNiなどの金属や、SiNおよ
びSiO2 等の絶縁体、さらに磁性体などの、リフトオ
フ法によるパターン形成に用いるレジストにこの発明の
ネガ型レジストを適用することができる。
【0058】また、上述した実施の形態例では、LMR
−UVを分子量1000のものを用いたが、分子量が6
00〜2000の範囲内であれば、この発明に適用して
好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、DR1レジストで形成したレジスト
パターンのSEM写真をトレースした模写図であり、
(B)は、FSMRレジストで形成したレジストパター
ンのSEM写真をトレースした模写図である。
【図2】(A)は、色素を添加しないレジストを用いた
場合のシミュレーションによるレジストパターンの断面
図であり、(B)は、色素をレジスト材料に対して1w
t%の含有率で添加したレジストを用いた場合のシミュ
レーションによるレジストパターンの断面図であり、ま
た、(C)は、色素をレジスト材料に対して3%の含有
率で添加したレジストを用いた場合のシミュレーション
によるレジストパターンの断面図である。
【図3】(A)〜(C)はリフトオフ法を用いたパター
ン形成方法の説明に供する工程図である。
【図4】(A)および(B)は、発明が解決しようとす
る課題の説明に供する図である。
【符号の説明】
10:DR1で形成されたパターン 11:基板 13,23:レジストパターンの側面 15,25:裾引き部分 20:FSMRレジストで形成されたパターン 101:基板、被蒸着物 103:レジストパターン 103x:側面 105:メタル(金属)、蒸着物 105a:メタルパターン 107:裾引き部分

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノボラック樹脂のナフトキノンジアジド
    スルホン酸エステル(LMR−UV:Low Molecular-we
    ight Resist for UV Lithography)をネガ型レジスト材
    料とし、該ネガ型レジスト材料中に色素を添加してなる
    ことを特徴とするネガ型レジスト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のネガ型レジストにおい
    て、 前記色素は、前記ネガ型レジスト材料中に均一に分布さ
    れていることを特徴とするネガ型レジスト。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のネガ型レジストにおい
    て、 前記色素の、露光光に対するモル吸光係数の値が最小で
    も1.0×104 であることを特徴とするネガ型レジス
    ト。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のネガ型レジストにおい
    て、 前記色素は、前記ネガ型レジスト材料に対して1wt%
    〜5wt%の範囲内の含有率で含まれていることを特徴
    とするネガ型レジスト。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のネガ型レジストにおい
    て、 前記色素をスチリル系色素とすることを特徴とするネガ
    型レジスト。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のネガ型レジストにおい
    て、 前記色素をクマリン系色素とすることを特徴とするネガ
    型レジスト。
  7. 【請求項7】 露光光の波長に対して最小でも2μm-1
    の値の吸光係数を有し、かつ露光後に前記吸光係数が1
    μm-1以下の値に減少するネガ型レジスト材料に色素を
    添加することによって、前記吸光係数を少なくとも0.
    4μm-1増大させてあることを特徴とするネガ型レジス
    ト。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のネガ型レジストにおい
    て、 前記色素をスチリル系色素とすることを特徴とするネガ
    型レジスト。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載のネガ型レジストにおい
    て、 前記色素をクマリン系色素とすることを特徴とするネガ
    型レジスト。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のネガ型レジストの層
    を形成し、該層をフォトリソグラフィ技術を用いて、パ
    ターニングしてレジストパターンを形成することを特徴
    とするレジストパターン形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項7に記載のネガ型レジストの層
    を形成し、該層をフォトリソグラフィ技術を用いて、パ
    ターニングしてレジストパターンを形成することを特徴
    とするレジストパターン形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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