JPH1172252A - 蓄電式空気調和装置 - Google Patents

蓄電式空気調和装置

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JPH1172252A
JPH1172252A JP9233843A JP23384397A JPH1172252A JP H1172252 A JPH1172252 A JP H1172252A JP 9233843 A JP9233843 A JP 9233843A JP 23384397 A JP23384397 A JP 23384397A JP H1172252 A JPH1172252 A JP H1172252A
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JP
Japan
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charging
time zone
time
power storage
air conditioner
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Withdrawn
Application number
JP9233843A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Nakajima
洋登 中嶋
Nobuo Domyo
伸夫 道明
Hiroshi Domae
浩 堂前
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄電式の空気調和装置に対して蓄電池の充放
電時間帯を任意に変更可能とし、個々のユーザに適した
充放電動作を行い得る。 【解決手段】 夜間の電力需要のオフピーク時に充電
し、日中の電力需要のピーク時に放電して圧縮機モータ
(M1)を駆動する蓄電池(11)を備えた空気調和装置に対
し、蓄電池(11)の充放電の時間帯を任意に設定可能な時
間帯変更スイッチをリモコン(14)に備えさせる。充電開
始時間を設定した際、蓄電池(11)の蓄電量に応じて充電
終了時刻を算出し、この設定された充電開始時間から算
出した充電終了時刻の間で充電動作を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄電池を備えた蓄
電式空気調和装置に関し、特に、蓄電池に対する充電動
作の時間帯の自由度を向上する対策に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和装置には、特開平6
−137651号公報に開示されているように、蓄電池
を備えたものがある。この種の蓄電式空気調和装置は、
商用電源に接続された電源ラインに室外ユニットと室内
ユニットとが接続されて構成され、該室外ユニットに
は、圧縮機モータや室外ファンモータなどが設けられて
いる。該圧縮機モータは、コンバータ部とインバータ部
とを有する電力変換回路を介して主電源線に接続される
一方、上記蓄電池は、コンバータ部とインバータ部との
間の中間回路である直流部に充放電回路を介して接続さ
れている。
【0003】そして、上記蓄電式空気調和装置は、電力
需要の低い夜間の電力を利用して蓄電池に充電する一
方、昼間の電力需要のピーク時に蓄電池の電力をインバ
ータ部に供給して圧縮機モータを駆動している。このよ
うに、従来では、時刻に応じて蓄電池の充電動作及び放
電動作を行ういわゆるスケジュール運転を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなスケジュール運転を行う蓄電式空気調和装置では、
充放電に対する様々なユーザのニーズに応えることがで
きていなかった。つまり、深夜電力を利用して例えば午
前1時から午前5時まで充電を行うようなスケジュール
運転に設定されている場合、深夜営業の店舗等では、店
内の空気調和と蓄電池への充電動作が同時に行われ、使
用電力が契約電力を越えてしまう可能性がある。このた
め、使用電力が契約電力を越えないように空調負荷を低
減させねばならないなどといった不具合を生じてしま
う。このため、この種の店舗では店内の空調負荷が小さ
い時間帯に充電動作を行いたいといった要求がある。ま
た、日々の営業時間が異なる店舗や定休日(空調機を使
用しない日)が不規則な店舗では、上述のような毎日固
定された時間帯で蓄電池の充電が行われる設定の場合、
必要以上に充電が行われたり、上述と同様に使用電力が
契約電力を越えてしまうといった課題が生ずる。
【0005】このように、固定した時間帯で蓄電池を充
電するスケジュール運転を行うものでは、蓄電池を使用
した利点が十分に生かされていないのが現状である。
【0006】また、このような課題は蓄電池の放電時に
おいても同様に生じる。つまり、スケジュール運転で
は、蓄電池の放電時間帯が固定されてしまうため、ユー
ザが望む時間帯に放電を行うことができなかった。
【0007】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、蓄電式の空気調和装置に対して蓄電池の充放電
時間帯を任意に変更可能とし、個々のユーザに適した充
放電動作を行い得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
−発明の概要− 本発明は、空気調和装置の例えばリモコン等に充放電の
時間帯を変更するための手動入力部を備えさせ、これに
よる手動入力によって任意の時間帯で充放電を可能にし
た。
【0009】−解決手段− 具体的に、図1に示すように、請求項1に係る発明が講
じた手段は、負荷(M1)を駆動するための電力を供給す
る電源(21)と、該電源(21)から供給される電力の充電が
可能である一方、上記負荷(M1)に電力を供給するための
放電が可能な蓄電手段(BM)と、該蓄電手段(BM)に対する
充電動作を行わせる充電制御手段(71)と、蓄電手段
(BM)への充電動作の時間帯を予め初期設定し、この
時間帯だけ充電制御手段(71)による蓄電手段(BM)の充
電を行わせるスケジュール運転手段(52)とを備え、上
記初期設定された充電動作の時間帯に充電制御手段(71)
による蓄電手段(BM)への充電を行う一方、上記電源(2
1)または蓄電手段(BM)からの電力によって負荷(M1)を駆
動して空調室内の空気調和を行う蓄電式空気調和装置を
前提とする。そして、上記蓄電手段(BM)の充電動作の
時間帯を変更するための手動操作が可能な手動入力部(6
0)と、該手動入力部(60)からの時間帯変更信号が受信可
能であって、該時間帯変更信号を受けたとき、上記スケ
ジュール運転手段(52)により初期設定されている充電
動作の時間帯をキャンセルすると共に、この時間帯変更
信号に対応した時間帯で充電制御手段(71)による蓄電手
段(BM)への充電を行わせるように充電動作の時間帯を
変更する変更手段(70)とを備えさせた構成である。
【0010】また、請求項10に係る発明が講じた手段
は、放電動作の時間帯を任意に可変としたものである。
つまり、蓄電手段(BM)の放電動作の時間帯を変更する
ための手動操作が可能な手動入力部(60)と、該手動入力
部(60)からの時間帯変更信号が受信可能であって、該時
間帯変更信号を受けたとき、上記スケジュール運転手段
(52)により初期設定されている放電動作の時間帯をキ
ャンセルすると共に、この時間帯変更信号に対応した時
間帯で放電制御手段による蓄電手段(BM)の放電を行わ
せるように放電動作の時間帯を変更する変更手段(70)を
備えさせた構成である。
【0011】これら特定事項によれば、手動入力部(60)
からの入力がない場合には、スケジュール運転手段(5
2)により予め初期設定された時間帯で蓄電手段(BM)
の充電または放電が行われる。一方、手動入力部(60)の
入力操作によって時間帯変更信号が変更手段(70)に送信
されると、スケジュール運転手段(52)により初期設定
されている動作の時間帯をキャンセルし、この時間帯変
更信号に対応した時間帯で蓄電手段(BM)への充放電が
行われる。つまり、この手動入力部(60)の入力操作によ
って充電動作や放電動作の時間帯を任意に設定すること
が可能である。
【0012】請求項2に係る発明が講じた手段は、上記
請求項1記載の蓄電式空気調和装置において、手動入力
部(60)からの時間帯変更信号を、蓄電手段(BM)の充電
動作の開始時刻を設定するものとしている。
【0013】請求項4に係る発明が講じた手段は、上記
請求項1記載の蓄電式空気調和装置において、手動入力
部(60)からの時間帯変更信号を、蓄電手段(BM)の充電
動作の終了時刻を設定するものとしている。
【0014】これらの特定事項によれば、ユーザのニー
ズに応じて充電動作の開始時刻や終了時刻を自由に設定
することが可能である。
【0015】請求項3に係る発明が講じた手段は、上記
請求項2記載の蓄電式空気調和装置において、変更手段
(70)が、充電動作の開始時刻を設定する時間帯変更信号
と、充電開始時における蓄電手段(BM)への必要充電量
とに基づいて充電動作の終了時刻を算出し、設定された
開始時刻から算出された終了時刻の間、充電制御手段(7
1)により蓄電手段(BM)への充電を行う構成である。
【0016】請求項5に係る発明が講じた手段は、上記
請求項4記載の蓄電式空気調和装置において、変更手段
(70)が、充電動作の終了時刻を設定する時間帯変更信号
と、蓄電手段(BM)への必要充電量とに基づいて充電動
作の開始時刻を決定し、この決定された開始時刻から設
定された終了時刻の間、充電制御手段(71)により蓄電手
段(BM)への充電を行う構成である。
【0017】これら特定事項によれば、充電動作の開始
時刻や終了時刻を設定するのみで充電の開始から終了ま
での時間帯が自動的に設定されることになる。つまり、
ユーザが開始時刻と終了時刻との両方を設定するといっ
た入力操作は必要ない。
【0018】請求項6に係る発明が講じた手段は、上記
請求項1記載の蓄電式空気調和装置において、手動入力
部(60)により入力される充電動作の時間帯パターンを複
数登録可能な登録手段を備えさせる。変更手段(70)が、
登録手段に登録された複数の充電動作の時間帯パターン
の1つを選択して充電動作の時間帯を変更する構成であ
る。
【0019】また、請求項11に係る発明が講じた手段
は、上記請求項10記載の蓄電式空気調和装置におい
て、手動入力部(60)により入力される放電動作の時間帯
パターンを複数登録可能な登録手段を備えさせる。変更
手段(70)が、登録手段に登録された複数の放電動作の時
間帯パターンの1つを選択して放電動作の時間帯を変更
する構成である。
【0020】これら特定事項により、複数登録された充
放電動作の時間帯パターンのうちの1つを選択するのみ
で充放電動作の時間帯を変更することが可能になる。従
って、時間帯を変更のための操作が簡素化できる。
【0021】請求項7に係る発明が講じた手段は、上記
請求項1記載の蓄電式空気調和装置において、手動入力
部(60)に充電禁止スイッチ(67)を備えさせ、該充電禁止
スイッチ(67)のオン状態では、変更手段(70)が充電制御
手段(71)による蓄電手段(BM)への充電を禁止する構成
である。
【0022】請求項12に係る発明が講じた手段は、上
記請求項10記載の蓄電式空気調和装置において、手動
入力部(60)に放電禁止スイッチを備えさせ、該放電禁止
スイッチのオン状態では、変更手段(70)が放電制御手段
による蓄電手段(BM)の放電を禁止する構成である。
【0023】この特定事項により、必要以上に蓄電手段
(BM)の充放電動作が行われてしまうことが容易に阻止
でき、効率の向上を図ることができる。
【0024】請求項8に係る発明が講じた手段は、上記
請求項1記載の蓄電式空気調和装置において、手動入力
部(60)に充電動作の時間帯を変更する期間を設定可能な
期間設定スイッチ(74)を備えさせ、変更手段(70)が、こ
の期間設定スイッチ(74)によって設定された期間だけ蓄
電手段(BM)の充電動作の時間帯を変更する構成であ
る。
【0025】請求項13に係る発明が講じた手段は、上
記請求項10記載の蓄電式空気調和装置において、手動
入力部(60)に放電動作の時間帯を変更する期間を設定可
能な期間設定スイッチを備えさせ、変更手段(70)が、こ
の期間設定スイッチによって設定された期間だけ蓄電手
段(BM)の放電動作の時間帯を変更する構成である。
【0026】この特定事項によれば、期間設定スイッチ
により入力された期間では蓄電手段(BM)の充放電動作
の時間帯が変更され、それ以外の期間では、スケジュー
ル運転手段(52)により初期設定されている時間帯やそ
の他の手動入力設定された時間帯で充放電動作が行われ
る。
【0027】請求項9に係る発明が講じた手段は、上記
請求項1記載の蓄電式空気調和装置において、変更手段
(70)が、変更した時間帯の終了時における蓄電手段(B
M)の蓄電量が満充電状態になるように、蓄電手段(B
M)に対する単位時間当たりの充電量を可変とする構成
である。
【0028】この特定事項により、充電可能な時間帯が
短い場合には単位時間当たりの充電量を多くするいわゆ
る急速充電を行う。これにより、充電終了時の満充電状
態が確実に得られる。一方、充電可能な時間帯が長い場
合には単位時間当たりの充電量を少なくした充電が行わ
れる。これにより、蓄電手段(BM)の長寿命化を図りな
がらの充電が可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態1を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0030】図2に示すように、本実施形態における蓄
電式空気調和装置(10)は、1台の室外ユニット(1A)
に1台の室内ユニット(1B)が接続されて成るヒートポ
ンプ式空気調和装置であって、2次電力を供給するため
の蓄電池(11)を備えている。
【0031】上記室外ユニット(1A)は、パッケージ型
に構成され、図示しないが、圧縮機と四路切換弁と膨張
弁と室外熱交換器とが接続されて成る室外側の冷媒回路
が設けられる一方、室内ユニット(1B)は、図示しない
が、室内熱交換器を備えた室内側の冷媒回路が設けられ
ている。そして、上記冷媒回路は、冷房運転と暖房運転
とを行うように冷媒循環方向の可逆な回路に構成されて
いる。
【0032】上記室外ユニット(1A)は、商用電力が供
給されるように電源ライン(20)に接続され、該電源ラ
イン(20)は、商用電源(21)からブレーカ(22)と電
力検出器(23)が順に接続されている。該商用電源(2
1)は、1次電力である三相交流の商用電力を供給する
一方、上記電力検出器(23)は、商用電源(21)からの
入力電力量を検出している。
【0033】上記室外ユニット(1A)は、電源ライン
(20)に接続された主電源線(30)を備え、該主電源線
(30)には、主接点である電磁継電器(31)と電力変換
回路(32)と圧縮機モータ(M1)とが順に接続されてい
る。上記電力変換回路(32)は、コンバータ部(33)
と、該コンバータ部(33)の後段に設けられたインバー
タ部(34)とより構成されている。上記コンバータ部
(33)は、交流の商用電力を直流電力に変換して出力す
る変換回路であって、整流回路(35)と平滑回路(36)
とを備えている。該整流回路(35)は、ダイオードを備
えたダイオードモジュールで構成される一方、上記平滑
回路(36)は、直流電圧を平滑にするためのコンデンサ
を備えている。
【0034】上記インバータ部(34)は、コンバータ部
(33)が出力する直流電力を所定の交流制御電力に変換
して圧縮機モータ(M1)に供給する変換回路であって、
例えば、パルス幅変調方式が採用され、IGBT(Insu
late Gate Bipolar Transistor)などのスイッチング素
子を備えたトランジスタモジュールで構成されている。
【0035】上記圧縮機モータ(M1)は、インバータ部
(34)から出力される制御電力を受けて圧縮機を駆動す
る負荷であって、回転数が制御されて圧縮機の容量を調
整するように構成されている。
【0036】上記蓄電池(11)は、本発明の特徴とする
ものであって、2次電力を圧縮機モータ(M1)に供給す
る2次電源を構成している。該蓄電池(11)は、充放電
回路(40)を介して主電源線(30)に接続され、蓄電池
(11)と充放電回路(40)が蓄電手段(BM)を構成する一
方、上記充放電回路(40)は、昇降圧チョッパ(41)と
直流スイッチ(42)とが順に接続されている。
【0037】上記昇降圧チョッパ(41)は、一端が整流
回路(35)と平滑回路(36)との間に接続され、蓄電池
(11)の充電時に電力変換回路(32)の直流電力を蓄電
池(11)の充電に適した直流電力に降圧する一方、蓄電
池(11)の放電時に圧縮機モータ(M1)の駆動に適した
直流電力に昇圧するように構成されている。
【0038】上記直流スイッチ(42)は、例えば、サイ
リスタによって構成され、蓄電池(11)の充電時と放電
時とにオンするように構成されている。
【0039】一方、上記主電源線(30)における整流回
路(35)と平滑回路(36)との間には、直流変換器(1
2)を介して室外制御回路(50)が接続されると共に、
室内ユニット(1B)に設けられた空調制御回路(13)が
接続されている。上記室外制御回路(50)は、図3に示
すように、室外コントローラ(51)が設けられる一方、
室外ファンモータ(M2)が接続されて該室外ファンモー
タ(M2)を駆動するための駆動電力を供給している。更
に、上記室外制御回路(50)は、冷媒循環量を制御する
ための膨張弁のバルブモータ(M3)が接続されて該膨張
弁の弁開度を制御している。
【0040】上記室内ユニット(1B)の空調制御回路
(13)は、図示しないが、空調コントローラが設けられ
る一方、室内ファンモータ(M4)及びフラップモータ
(M5)が接続されて該室内ファンモータ(M4)及びフラ
ップモータ(M5)を駆動するための駆動電力を供給して
いる。更に、上記空調制御回路(13)は、リモコン(1
4)より運転信号や設定温度信号などが入力されると共
に、電力検出器(23)より検出電力信号が入力され、室
内ファンモータ(M4)の回転数等を制御する一方、室外
制御回路(50)に制御信号を出力するように構成されて
いる。尚、上記空調制御回路(13)には、図示しない
が、温度センサが出力する室内温度信号が入力される一
方、上記室外制御回路(50)及び空調制御回路(13)に
は、図示しないが、制御電源が別個に接続されている。
【0041】上記室外コントローラ(51)は、現在時刻
に応じて蓄電池(11)に対する充電動作及び放電動作を
行うためのスケジュール運転手段(52)及びこのスケジ
ュール運転手段(52)からの充電指令信号を受けて蓄電
池(11)に対する充電動作を行う充電制御手段(71)を備
えている。スケジュール運転手段(52)は、電力需要の
低い夜間では、充電制御手段(71)に対して充電指令信号
を発信して、該充電制御手段(71)に夜間電力を利用して
蓄電池(11)に対する充電動作を行わせる一方、電力需
要の高い昼間は、この蓄電池(11)に蓄えた電力を利用
した圧縮機モータ(M1)の駆動を可能としている。ま
た、この蓄電利用時には、圧縮機モータ(M1)の電力消
費状況に対応して圧縮機モータ(M1)の電力を調整する
構成となっている。該スケジュール運転手段(52)は、
第1判定値L1と第2判定値L2とが予め設定されると
共に、通常運転手段(5a)とピークカット運転手段(5
b)とピークシフト運転手段(5c)とを備えている。
【0042】上記第1判定値L1及び第2判定値L2
は、図4に示すように、契約電力LDよりも低い電力値
であって、第1判定値L1が第2判定値L2より小さく
設定され、つまり、最も高い契約電力LDに対して順に
低い値の第2判定値L2と第1判定値L1とが設定され
ている。
【0043】上記通常運転手段(5a)は、電力検出器
(23)が検出する商用電力の入力電力量が第1判定値L
1より小さいと、電磁継電器(31)のみをオンして商用
電力のみを圧縮機モータ(M1)に供給して通常運転を実
行する。
【0044】上記ピークカット運転手段(5b)は、入力
電力量が第2判定値L2より大きくなるか、又は入力電
力量が第1判定値L1より大きく且つ第2判定値L2よ
り小さい状態で、空調負荷の上昇状態にあると、直流ス
イッチ(42)のみをオンし、商用電力の入力を遮断して
蓄電池(11)から2次電力を圧縮機モータ(M1)に供給
するピークカット運転を実行する。
【0045】上記ピークシフト運転手段(5c)は、入力
電力量が第1判定値L1より大きく且つ第2判定値L2
より小さい状態で、空調負荷の下降状態にあるか、又
は、空調負荷のほぼ定状態にあると、電磁継電器(31)
と直流スイッチ(42)とをオンし、商用電力の入力電力
量を所定値以下に抑制して該商用電力を圧縮機モータ
(M1)に供給すると同時に、蓄電池(11)から2次電力
を圧縮機モータ(M1)に供給するピークシフト運転を実
行する。
【0046】尚、上記空調負荷の昇降は、リモコン(1
4)より入力される設定温度の変更で判定される。例え
ば、冷房運転においては、設定温度が短時間の間に順次
低温側に変更されると空調負荷の上昇と判定し、設定温
度が短時間の間に順次高温側に変更されると空調負荷の
下降と判定し、設定温度が所定時間の間変更されない場
合に定状態と判定する。この空調負荷については、室内
温度と設定温度などに基づいて判定するようにしてもよ
い。
【0047】また、上記ピークシフト運転手段(5c)に
おける商用電力は、整流回路(35)によって入力電力量
が調整される。
【0048】本形態の特徴は、上記スケジュール運転手
段(52)によって予め設定されている蓄電池(11)の充電
開始時刻を任意に変更可能としていることにある。具体
的には、上記室外コントローラには(51)には変更手段(7
0)が設けられている一方、上記リモコン(14)には図5に
示す手動入力部としての時間帯変更スイッチ(60)が設け
られている。この時間帯変更スイッチ(60)は、充電開始
時刻入力の自動モードと手動モードとを切り換える切換
スイッチ(61)、手動モードにおいて充電開始時刻の設定
を行う時刻スイッチ(62)、設定された充電開始時刻を進
める送りスイッチ(63)、充電開始時刻を遅らせる戻りス
イッチ(64)を備えている。そして、上記切換スイッチ(6
1)が自動モードに切り換えられている場合には、上記ス
ケジュール運転手段(52)によって予め設定されている
蓄電池(11)の充電時間帯に基づき所定の充電開始時刻
(例えば午前1時)から充電が開始されるようになって
いる。一方、切換スイッチ(61)が手動モードに切り換え
られている場合には、上記時刻スイッチ(62)、送りスイ
ッチ(63)、戻りスイッチ(64)を操作することにより、充
電開始時刻を任意に設定することが可能な構成となって
いる。
【0049】このようにして時間帯変更スイッチ(60)に
よって充電開始時刻が設定された場合、その設定信号が
上記変更手段(70)に送信され、該変更手段(70)は上記ス
ケジュール運転手段(52)によって予め設定されている
蓄電池(11)の充電開始時刻をキャンセルして、変更され
た充電開始時刻から充電制御手段(71)による蓄電池(11)
の充電が開始される構成となっている。
【0050】−空調制御動作− 次に、上述した蓄電式空気調和装置(10)の空調制御動
作について説明するが、先ず、商用電源(21)が電源ラ
イン(20)に三相交流の商用電力を供給している状態に
おいて、通常の運転制御から説明する。
【0051】リモコン(14)から運転信号が入力される
と、この運転信号が空調制御回路(13)を介して室外制
御回路(50)に転送され、室外コントローラ(51)の通
常運転手段(5a)が電磁継電器(31)をオンする。この
電磁継電器(31)のオンによって、商用電力がコンバー
タ部(33)の整流回路(35)に入力し、直流電力に変換
されると共に、平滑回路(36)によって平滑され、直流
電力がインバータ部(34)に入力する。該インバータ部
(34)は、直流電力を所定の交流制御電力に変換して圧
縮機モータ(M1)に供給すると共に、該圧縮機モータ
(M1)の回転数が空調負荷に対応した回転指令値になる
ようにインバータ部(34)のスイッチング素子をオンオ
フ制御し、圧縮機モータ(M1)の回転数を制御する。
【0052】上記コンバータ部(33)の直流電力は、直
流変換器(12)を介して室外制御回路(50)及び空調制
御回路(13)に供給され、該室外制御回路(50)及び空
調制御回路(13)が、室外ファンモータ(M2)、バルブ
モータ(M3)、室内ファンモータ(M4)及びフラップモ
ータ(M5)に駆動電力を供給し、空調運転が行われる。
【0053】また、夜間においては、一般にリモコン
(14)より運転停止信号が入力され、空調運転を停止し
た状態で蓄電池(11)の充電動作が行われる。つまり、
上記室外コントローラ(51)が電磁継電器(31)をオン
すると共に、直流スイッチ(42)をオンし、商用電力が
コンバータ部(33)の整流回路(35)で直流電力に変換
されて昇降圧チョッパ(41)に供給される。該直流電力
は、昇降圧チョッパ(41)によって蓄電池(11)の充電
に適した電圧に降圧され、蓄電池(11)が充電される。
【0054】本形態は、この充電動作の時間帯の設定に
特徴がある。上述した時間帯変更スイッチ(60)の切換ス
イッチ(61)が自動モードに設定されている場合には、ス
ケジュール運転手段(52)によって予め設定されている
蓄電池(11)の充電時間帯(例えば午前1時から午前5
時)で充電動作が行われる。
【0055】一方、時間帯変更スイッチ(60)の切換スイ
ッチ(61)が手動モードに設定されている場合には、スケ
ジュール運転手段(52)によって予め設定されている蓄
電池(11)の充電時間帯をキャンセルし、手動設定された
開始時刻から充電動作が行われる。この際の運転動作を
図6のフローチャートに沿って説明する。
【0056】先ず、ステップST1で現在の時刻が手動設
定された充電開始時刻になったか否かを判定する。ここ
で、現在の時刻が手動設定された充電開始時刻になった
場合にはステップST2に移って現在の蓄電池(11)の蓄電
量を検出する。この蓄電量の検出は例えば蓄電池(11)の
電圧値を検出することにより行われる。
【0057】その後、ステップST3に移り、現在の蓄電
量Qnと100%蓄電した場合の蓄電量Qfとの差Qを算出
する。つまり、今回の充電動作ではこの差Qだけ充電す
れば100%蓄電されることになる。つまり、この差Q
が必要充電量として算出される。そして、ステップST4
ではこの必要充電量Qを得るための必要充電時間tの算
出が行われる。この必要充電時間tの算出では、必要充
電量Qの関数fが使用される。この関数fは、充電初期
時と充電末期時では単位時間当たりの充電量が異なって
いる(一般には充電開始初期時の方が単位時間当たりの
充電量が小さい)ので、これらを考慮して設定されたも
のである。ステップST5では、上記ステップST4で算出
された必要充電時間tを現在の時刻に加算することで充
電終了予定時刻が算出される。
【0058】このようにして充電終了予定時間が算出さ
れた状態で蓄電池(11)の充電が開始される。そして、ス
テップST6で現在時刻が上記算出された充電終了予定時
刻に達すると充電動作を終了する。
【0059】これにより、上記手動設定した充電開始時
刻から充電を開始し、算出された充電終了予定時刻まで
充電動作が継続して行われ、この間に100%充電が行
わることになる。
【0060】一方、上記空調運転時において、商用電力
の入力電力量は室外コントローラ(51)によって制御さ
れ、該室外コントローラ(51)は、主に、夏期の冷房運
転時における電力ピークを低減するために商用電力の入
力電力量を制御する。この入力電力量の制御としては、
入力電力量が第2判定値L2より大きくなるか、又は入
力電力量が第1判定値L1より大きく且つ第2判定値L
2より小さい状態で、空調負荷の上昇状態にあると、ピ
ークカット運転手段(5b)が電圧変換器(44)のみをオ
ンし、商用電力の入力を遮断して蓄電池(11)から2次
電力を圧縮機モータ(M1)に供給するピークカット運転
を実行する。
【0061】また、入力電力量が第1判定値L1より大
きく且つ第2判定値L2より小さい状態で、空調負荷の
下降状態にあるか、又は、空調負荷のほぼ定状態にある
と、ピークシフト運転手段(5c)が、電磁継電器(31)
と電圧変換器(44)とをオンし、商用電力の入力電力量
が所定値以下に抑制して該商用電力を圧縮機モータ(M
1)に供給すると同時に、蓄電池(11)から2次電力を
圧縮機モータ(M1)に供給するピークシフト運転を実行
する。
【0062】以上のような空調運転動作が行われること
により、夜間の電力を有効に利用して日中の電力需要の
軽減を図ることができる。
【0063】以上説明してきたように、本形態では、リ
モコン(14)に設けられた時間帯変更スイッチ(60)の操作
により、充電開始時刻が任意に設定でき、それに伴って
100%充電を行うための充電終了時刻が自動的に算出
される。このため、例えば店舗において営業時間が終了
した直後に充電動作を開始させるなどといったように、
ユーザが個別に充電開始時刻の設定を行うことができ、
ユーザのニーズに応えることができる。
【0064】
【発明の実施の形態2】上述した実施形態1では、充電
開始時刻を任意に設定可能としたものであったが、本実
施形態は、充電終了時刻を任意に設定可能とするもので
ある。
【0065】図7は、リモコン(14)に設けられた時間帯
変更スイッチ(60)を示している。本形態の時間帯変更ス
イッチ(60)は、充電終了時刻入力の自動モードと手動モ
ードとを切り換える切換スイッチ(61)、手動モードにお
いて充電終了時刻の設定を行う時刻スイッチ(62)、設定
された充電終了時刻を進める送りスイッチ(63)、充電終
了時刻を遅らせる戻りスイッチ(64)を備えている。各ス
イッチの機能は、上述した第1実施形態の場合と同様で
あるのでここでは説明を省略する。つまり、これらスイ
ッチの操作によって充電終了時刻を任意に設定すること
が可能な構成となっている。
【0066】以下、本形態における充電動作について図
8のフローチャートに沿って説明する。
【0067】先ず、ステップST11で充電終了時刻の手
動設定の有無が判定される。この手動設定がされている
場合にはステップST12に移って現在の蓄電池(11)の蓄
電量を検出する。
【0068】その後、ステップST13及び14に移り、
上述した第1実施形態のステップST3及び4と同様にし
て必要充電量Qの算出と必要充電時間tの算出が行われ
る。ステップST15では、設定された充電終了時刻から
上記ステップST14で算出された必要充電時間tを差し
引くことで充電開始予定時刻が算出される。
【0069】このようにして充電開始予定時間が算出さ
れた状態でステップST16に移り、現在時刻が上記算出
された充電開始予定時刻に達するとステップST17にお
いて充電動作を開始する。その後、ステップST18で現
在時刻が上記設定された充電終了時刻に達すると充電動
作を終了する。これによっても充電開始から終了までの
間に100%充電が行わることになる。
【0070】このため、本形態の構成によれば、ユーザ
が個別に充電終了時刻の設定を行うことができ、例えば
店舗においては営業開示時刻までに100%充電を行う
ことが可能になり、これによってもユーザのニーズに応
えることができる。
【0071】
【発明の実施の形態3】本形態は、上述した実施形態1
及び2の各機能を有し、且つその設定された充電開始時
刻及び充電終了時刻の設定パターンを複数種類登録可能
な構成としている。
【0072】図9は、本形態におけるリモコン(14)の時
間帯変更スイッチ(60)を示している。この時間帯変更ス
イッチ(60)は実施形態1で示した各スイッチに加えて充
電開始時刻を優先した設定モードと充電終了時刻を優先
した設定モードとの切り換えを行う開始終了切換スイッ
チ(65)と、登録された複数の設定パターンのうちの1つ
を呼び出すためのパターン切換スイッチ(66)とを備えて
いる。また、本例では、これら複数の設定パターンを記
憶するための登録手段としてのEEPROMが備えられてい
る。
【0073】このため、充電開始時刻及び充電終了時刻
の設定パターンを予め複数種類登録しておき、例えば充
電開始時刻の設定のうちパターン「2」を呼び出す際に
は、切換スイッチ(61)を手動モードに、開始終了切換ス
イッチ(65)を開始モードに、パターン切換スイッチ(66)
をパターン「2」にそれぞれ切換操作する。また、他の
パターンに切り換える際にはパターン切換スイッチ(66)
を操作し、充電終了時刻の手動設定パターンを呼び出す
際には開始終了切換スイッチ(65)を終了モードに切り換
えることにより行える。
【0074】本形態によれば、簡単な操作で充電時間帯
の切換操作が可能であり、操作性の向上を図ることがで
きる。
【0075】
【発明の実施の形態4】本形態は、例えば中間期などの
ように長期間に亘って空気調和装置を使用しない場合に
前日の充電動作を禁止するようにしたものである、図1
0は、本形態におけるリモコン(14)の時間帯変更スイッ
チ(60)を示している。この時間帯変更スイッチ(60)は、
空気調和装置の使用と不使用とを切り換える充電禁止ス
イッチとしての使用切換スイッチ(67)、次回の使用日の
設定を行う使用日設定スイッチ(68)、設定された使用日
を進める送りスイッチ(63)、使用日を遅らせる戻りスイ
ッチ(64)を備えている。
【0076】これにより、翌日に空気調和装置を使用す
る場合に、つまり前日の蓄電が必要な場合には使用切換
スイッチ(67)を使用側に切り換えておく。これによりス
ケジュール運転手段(52)により設定された時間帯で蓄電
池(11)への充電動作が行われる。一方、長期間に亘って
空気調和装置を使用しない場合には、使用切換スイッチ
(67)を不使用側に切り換えておくと共に、使用日設定ス
イッチ(68)等の操作によって次回の使用日の設定を行
う。これにより、次回の使用日の前日から蓄電池(11)へ
の蓄電動作が行われることになる。
【0077】本形態によれば、長期間に亘って空気調和
装置を使用しない場合の蓄電動作が禁止されて、不必要
な蓄電動作を回避でき、効率の向上を図ることができ
る。
【0078】また、本形態絵は、上述した第1〜3実施
形態で示した時間帯変更スイッチ(60)と組み合わせて、
使用切換スイッチ(67)を使用側に切り換えた状態で任意
に充電時間帯を設定できるようにしてもよい。
【0079】
【発明の実施の形態5】本形態は、蓄電開始時刻を優先
する蓄電動作と、蓄電終了時刻を優先する蓄電動作とを
年間に亘って登録できるようにしたものである。
【0080】図11は、本形態におけるリモコン(14)の
時間帯変更スイッチ(60)を示している。この時間帯変更
スイッチ(60)は、上述した実施形態4の使用日設定スイ
ッチ(68)に代えて、開始時間優先スイッチ(72)、終了時
間優先スイッチ(73)、期間設定スイッチ(74)を備えてい
る。開始時間優先スイッチ(72)は開始時間を設定する際
にオンされる。終了時間優先スイッチ(73)は終了時間を
設定する際にオンされる。期間設定スイッチ(74)は、開
始時間優先設定が行われる期間と終了時間優先設定が行
われる期間とを設定する際にオンされる。
【0081】例えば、7月は蓄電開始時間を優先する一
方、8月は蓄電終了時間を優先する場合、先ず、使用日
設定スイッチ(68)及び期間設定スイッチ(74)を操作して
7月の1ヶ月間を設定した後、開始時間優先スイッチ(7
2)をオンして、この設定した7月中は蓄電開始時間を優
先することを登録する。その後、使用日設定スイッチ(6
8)及び期間設定スイッチ(74)を操作して8月の1ヶ月間
を設定した後、終了時間優先スイッチ(73)をオンして、
この設定した8月中は蓄電終了時間を優先することを登
録する。
【0082】このような操作を行うことによって本形態
では、年間に複数の期間で、充電開始時刻を優先する期
間と充電終了時刻を優先する期間とを登録でき、この期
間に応じて、予め設定された充電開始時刻または充電終
了時刻で蓄電池(11)の充電動作を行うことが可能であ
る。この充電開始時刻または充電終了時刻の設定は、例
えば上述した第1及び第2実施形態で示した時間帯変更
スイッチ(60)が個別に備えられ、これに対する手動入力
により行われる。
【0083】
【発明の実施の形態6】本形態は、上述した実施形態1
や2において、必要充電量を得るために算出された必要
充電時間が確保できない場合の充電動作等の改良に係
る。具体的に説明すると、例えば、実施形態2において
必要充電量を得るために算出された必要充電時間が4時
間である場合、入力設定された充電終了時刻まで2時間
しか充電可能時間がない場合には、変更手段(70)が単位
時間当たりの充電量を大きくし、この充電可能時間であ
る2時間の内に100%充電が行えるようにする。つま
り、この必要充電量と充電可能時間とを変更手段(70)が
認識し、該変更手段(70)が充電制御手段(71)による単位
時間当たりの充電量が大きくなるように制御信号を送信
することにより行われる。
【0084】これにより、充電動作の終了時には100
%充電状態が良好に得られ、蓄電利用空調運転時の電力
需要の軽減を確実に行うことができる。
【0085】また、充電可能時間に余裕がある場合に
は、この充電可能時間を最大限に利用して単位時間当た
りの充電量を小さくし、長時間に亘る充電動作を行う。
例えば、上述したように必要充電時間が4時間である場
合、入力設定された充電終了時刻まで6時間の充電可能
時間がある場合には、変更手段(70)が単位時間当たりの
充電量を小さくし、この充電可能時間である6時間を最
大限に使用して100%充電が行えるようにする。この
ように、単位時間当たりの充電量を小さくした場合に
は、蓄電池(11)の長寿命化を図りながら充電を行うこと
が可能になる。
【0086】
【発明の実施の形態7】図12は、本発明の実施形態
を示し、本実施形態は、実施形態1の蓄電池(11)が電
力変換回路(32)を介して充電するようにしたのに代え
て、蓄電池(11)が商用電源(21)から直接に充電する
ようにしたものである。
【0087】具体的に、充放電回路(40)は、充電ライ
ン(4a)と放電ライン(4b)とより構成され、該充電ラ
イン(4a)は、一端が主電源線(30)におけるコンバー
タ部(33)の前段に接続され、他端が蓄電池(11)に接
続されると共に、電磁継電器(43)とコンバータ回路
(44)とが設けられている。該電磁継電器(43)は、室
外コントローラ(51)によって開閉制御され、蓄電池(1
1)の充電時にオンするように構成されている。上記コ
ンバータ回路(44)は、ダイオードを備えたダイオード
モジュールで構成され、交流の商用電力を蓄電池(11)
の充電に適した直流電力に変換して出力する変換回路に
構成されている。
【0088】一方、上記放電ライン(4b)は、一端が主
電源線におけるコンバータ部(33)とインバータ部(3
4)との間に接続され、他端が蓄電池(11)に接続され
ると共に、昇圧チョッパ(45)と直流スイッチ(42)と
が設けられている。該昇圧チョッパ(45)は、蓄電池
(11)の放電時に圧縮機モータ(M1)の駆動に適した直
流電力に昇圧するように構成されている。上記直流スイ
ッチ(42)は、例えば、サイリスタによって構成され、
室外コントローラ(51)によって開閉制御され、蓄電池
(11)の放電時にオンするように構成されている。
【0089】尚、上記電力変換回路(32)などは実施形
態1と同様であるが、図12においては、商用電源(2
1)と電力変換回路(32)と圧縮機モータ(M1)の接続
構成の概略のみを示している。
【0090】本実施形態では、夜間などにおいて、電磁
継電器(43)をオンすると、商用電源(21)から商用電
力が充電ライン(4a)に供給される。この商用電力は、
コンバータ回路(44)によって蓄電池(11)の充電に適
した直流電力に変換され、該蓄電池(11)が充電され
る。
【0091】一方、ピークカット運転又はピークシフト
運転を行う場合、直流スイッチ(42)をオンすると、蓄
電池(11)から2次電力が昇圧チョッパ(45)に供給さ
れる。この2次電力は、昇圧チョッパ(45)によって圧
縮機モータ(M1)の駆動に適した直流電力に昇圧され、
この直流電力がインバータ部(34)によって交流電力に
変換されて圧縮機モータ(M1)に供給される。
【0092】したがって、本実施形態によれば、実施形
態1と同様に、2次電力によって圧縮機モータ(M1)等
を駆動するようにしたために、商用電力の電力ピークを
確実に低減することができるので、電力使用の合理化を
図ることができる。
【0093】また、充電ライン(4a)と放電ライン(4
b)とを別個に構成したために、圧縮機モータ(M1)の
駆動中であっても蓄電池(11)を充電することができ、
充電時期の制限を解消することができる。
【0094】
【発明の他の実施の形態】上述した各実施形態は、蓄電
池(11)の充電に関するものであったが、放電に関しても
同様に、ユーザが任意に設定可能な構成とすることもで
きる。つまり、リモコン(14)に設けられた時間帯変更ス
イッチ(60)を放電時間帯を変更可能とするスイッチとし
て構成し、このスイッチにより放電時間帯(放電開始時
刻や放電終了時刻)が変更された際には、スケジュール
運転手段(52)により初期設定された放電時間帯をキャン
セルし、変更された時間帯で蓄電池(11)の放電を行うよ
うにするものである。
【0095】また、この放電の時間帯の設定に関して
も、上述した実施形態3と同様に充電開始時刻及び充電
終了時刻の設定パターンを複数種類登録可能な構成とし
たり、実施形態4と同様に長期間に亘って空気調和装置
を使用しない場合に前日の充電動作を禁止するようにし
たり、更には、実施形態5と同様に蓄電開始時刻を優先
する蓄電動作と蓄電終了時刻を優先する蓄電動作とを年
間に亘って登録できるようにするといった構成を採用す
ることも可能である。
【0096】また、蓄電池(11)の放電パターンとして、
以下の2パターンを手動入力により切り換え可能な構成
としてもよい。つまり、放電時間帯では、その全時間帯
に亘って均等に電力を放電させるようにする第1の放電
パターンと、電源(21)からの供給電力が一定値以下に抑
えられるように、電源(21)からの供給電力に応じて放電
量を可変にする第2の放電パターンとを切り換え可能と
するものである。
【0097】更に、本実施形態においては、ヒートポン
プ式の空気調和装置(10)について説明したが、本発
明、冷房専用機や暖房専用機であってもよく、また、マ
ルチ型の空気調和装置であってもよいことは勿論論であ
る。
【0098】また、本発明に係る負荷は圧縮機モータ
(M1)に限られるものではない。
【0099】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1及び
10記載の発明では、蓄電式空気調和装置に対し、例え
ばリモコン等に充電または放電の時間帯を変更するため
の手動入力部(60)を備えさせ、これによる手動入力によ
って任意の時間帯で充放電を可能にしている。このた
め、蓄電手段(BM)の充放電時間帯を任意に変更可能と
し、個々のユーザに適した充放電動作を行い得る空気調
和装置を得ることができる。
【0100】請求項2及び4記載の発明では、手動入力
部(60)からの時間帯変更信号を、蓄電手段(BM)の充電
動作の開始時刻や終了時刻を設定するものとしている。
このため、ユーザのニーズに応じて充電動作の開始時刻
や終了時刻を自由に設定することが可能であり、日々の
異なる要求に応じて充電動作の時間帯を変更することが
可能であり、蓄電式空気調和装置の実用性の向上を図る
ことができる。
【0101】請求項3及び5記載の発明では、充電動作
の開始時刻や終了時刻を設定するのみで充電の開始から
終了までの時間帯が自動的に設定される構成とした。こ
のため、ユーザが開始時刻と終了時刻との両方を設定す
るといった作業は必要なくなり、開始時刻または終了時
刻の一方を優先させながら、充電の開始から終了までの
時間帯を自動的に設定することができ、時間帯設定作業
の簡素化を図ることができる。
【0102】請求項6及び11記載の発明では、手動入
力部(60)により入力される充電動作や放電動作の時間帯
パターンを複数登録可能な登録手段を備えさせ、変更手
段(70)が、登録手段に登録された複数の充電動作の時間
帯パターンの1つを選択して充電動作や放電動作の時間
帯を変更する構成としている。これによっても、時間帯
を変更のための操作が簡素化でき操作性の向上が図れ
る。
【0103】請求項7及び12記載の発明では、手動入
力部(60)に充電禁止スイッチ(67)や放電禁止スイッ
チを備えさせ、該禁止スイッチのオン状態では、変更手
段(70)が充電や放電を禁止する構成としている。こ
のため、必要以上に蓄電手段(BM)の充放電動作が行わ
れてしまうことが容易に阻止でき、効率の向上を図るこ
とができる。
【0104】請求項8及び13記載の発明では、手動入
力部(60)に充放電動作の時間帯を変更する期間を設定可
能な期間設定スイッチを備えさせ、変更手段(70)が、こ
の期間設定スイッチによって設定された期間だけ蓄電手
段(BM)の充放電動作の時間帯を変更する構成としてい
る。このため、所定期間だけ一定の変更動作で充放電の
行わせることができ、季節に応じた充放電の時間帯の変
更設定を行うことができる。
【0105】請求項9記載の発明では、変更した時間帯
の終了時における蓄電手段(BM)の蓄電量が満充電状態
になるように、蓄電手段(BM)に対する単位時間当たり
の充電量を可変とする構成としている。このため、充電
可能な時間帯が短い場合であっても単位時間当たりの充
電量を多くすることで急速充電が行われて、充電終了時
の満充電状態が良好に得られる。一方、充電可能な時間
帯が長い場合には単位時間当たりの充電量を少なくした
充電が行われ、蓄電手段(BM)の長寿命化を図りながら
の充電が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1における蓄電式空気調和装置の電気
系統を示す回路ブロック図である。
【図3】室外制御回路を示すブロック図である。
【図4】入力電力の変化を示す特性図である。
【図5】実施形態1の時間帯変更スイッチを示す図であ
る。
【図6】実施形態1の充電動作を示すフローチャート図
である。
【図7】実施形態2の時間帯変更スイッチを示す図であ
る。
【図8】実施形態2の充電動作を示すフローチャート図
である。
【図9】実施形態3の時間帯変更スイッチを示す図であ
る。
【図10】実施形態4の時間帯変更スイッチを示す図で
ある。
【図11】実施形態5の時間帯変更スイッチを示す図で
ある。
【図12】実施形態7における蓄電式空気調和装置の電
気系統の概略を示す回路ブロック図である。
【符号の説明】
10 蓄電式空気調和装置 11 蓄電池 21 商用電源 BM 蓄電手段 M1 圧縮機モータ(負荷) 52 スケジュール運転手段 60 時間帯変更スイッチ(手動入力部) 67 使用切換スイッチ(充電禁止スイッチ) 70 変更手段 71 充電制御手段 74 期間設定スイッチ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷(M1)を駆動するための電力を供給
    する電源(21)と、 該電源(21)から供給される電力の充電が可能である一
    方、上記負荷(M1)に電力を供給するための放電が可能な
    蓄電手段(BM)と、 該蓄電手段(BM)に対する充電動作を行わせる充電制御手
    段(71)と、 蓄電手段(BM)への充電動作の時間帯を予め初期設定
    し、この時間帯だけ充電制御手段(71)による蓄電手段
    (BM)の充電を行わせるスケジュール運転手段(52)と
    を備え、 上記初期設定された充電動作の時間帯に充電制御手段(7
    1)による蓄電手段(BM)への充電を行う一方、上記電源
    (21)または蓄電手段(BM)からの電力によって負荷(M1)を
    駆動して空調室内の空気調和を行う蓄電式空気調和装置
    において、 上記蓄電手段(BM)の充電動作の時間帯を変更するため
    の手動操作が可能な手動入力部(60)と、 該手動入力部(60)からの時間帯変更信号が受信可能であ
    って、該時間帯変更信号を受けたとき、上記スケジュー
    ル運転手段(52)により初期設定されている充電動作の
    時間帯をキャンセルすると共に、この時間帯変更信号に
    対応した時間帯で充電制御手段(71)による蓄電手段(B
    M)への充電を行わせるように充電動作の時間帯を変更
    する変更手段(70)とを備えていることを特徴とする蓄電
    式空気調和装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蓄電式空気調和装置にお
    いて、 手動入力部(60)からの時間帯変更信号は、蓄電手段(B
    M)の充電動作の開始時刻を設定するものであることを
    特徴とする蓄電式空気調和装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の蓄電式空気調和装置にお
    いて、 変更手段(70)は、充電動作の開始時刻を設定する時間帯
    変更信号と、充電開始時における蓄電手段(BM)への必
    要充電量とに基づいて充電動作の終了時刻を算出し、設
    定された開始時刻から算出された終了時刻の間、充電制
    御手段(71)により蓄電手段(BM)への充電を行うことを
    特徴とする蓄電式空気調和装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の蓄電式空気調和装置にお
    いて、 手動入力部(60)からの時間帯変更信号は、蓄電手段(B
    M)の充電動作の終了時刻を設定するものであることを
    特徴とする蓄電式空気調和装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の蓄電式空気調和装置にお
    いて、 変更手段(70)は、充電動作の終了時刻を設定する時間帯
    変更信号と、蓄電手段(BM)への必要充電量とに基づい
    て充電動作の開始時刻を決定し、この決定された開始時
    刻から設定された終了時刻の間、充電制御手段(71)によ
    り蓄電手段(BM)への充電を行うことを特徴とする蓄電
    式空気調和装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の蓄電式空気調和装置にお
    いて、 手動入力部(60)により入力される充電動作の時間帯パタ
    ーンを複数登録可能な登録手段を備えており、 変更手段(70)は、登録手段に登録された複数の充電動作
    の時間帯パターンの1つを選択して充電動作の時間帯を
    変更することを特徴とする蓄電式空気調和装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の蓄電式空気調和装置にお
    いて、 手動入力部(60)は充電禁止スイッチ(67)を備えており、
    該充電禁止スイッチ(67)のオン状態では、変更手段(70)
    が充電制御手段(71)による蓄電手段(BM)への充電を禁
    止することを特徴とする蓄電式空気調和装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の蓄電式空気調和装置にお
    いて、 手動入力部(60)は充電動作の時間帯を変更する期間を設
    定可能な期間設定スイッチ(74)を備えており、変更手段
    (70)は、この期間設定スイッチ(74)によって設定された
    期間だけ蓄電手段(BM)の充電動作の時間帯を変更する
    ことを特徴とする蓄電式空気調和装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の蓄電式空気調和装置にお
    いて、 変更手段(70)は、変更した時間帯の終了時における蓄電
    手段(BM)の蓄電量が満充電状態になるように、蓄電手
    段(BM)に対する単位時間当たりの充電量を可変として
    いることを特徴とする蓄電式空気調和装置。
  10. 【請求項10】 負荷(M1)を駆動するための電力を供
    給する電源(21)と、 該電源(21)から供給される電力の充電が可能である一
    方、上記負荷(M1)に電力を供給するための放電が可能な
    蓄電手段(BM)と、 該蓄電手段(BM)に対する放電動作を行わせる放電制御手
    段と、 蓄電手段(BM)の放電動作の時間帯を予め初期設定し、
    この時間帯だけ放電制御手段による蓄電手段(BM)の放
    電を行わせるスケジュール運転手段(52)とを備え、 上記初期設定された放電動作の時間帯に放電制御手段に
    よる蓄電手段(BM)の放電を行って負荷(M1)を駆動して
    空調室内の空気調和を行う蓄電式空気調和装置におい
    て、 上記蓄電手段(BM)の放電動作の時間帯を変更するため
    の手動操作が可能な手動入力部(60)と、 該手動入力部(60)からの時間帯変更信号が受信可能であ
    って、該時間帯変更信号を受けたとき、上記スケジュー
    ル運転手段(52)により初期設定されている放電動作の
    時間帯をキャンセルすると共に、この時間帯変更信号に
    対応した時間帯で放電制御手段による蓄電手段(BM)の
    放電を行わせるように放電動作の時間帯を変更する変更
    手段(70)を備えていることを特徴とする蓄電式空気調和
    装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の蓄電式空気調和装置
    において、 手動入力部(60)により入力される放電動作の時間帯パタ
    ーンを複数登録可能な登録手段を備えており、 変更手段(70)は、登録手段に登録された複数の放電動作
    の時間帯パターンの1つを選択して放電動作の時間帯を
    変更することを特徴とする蓄電式空気調和装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の蓄電式空気調和装置
    において、 手動入力部(60)は放電禁止スイッチを備えており、該放
    電禁止スイッチのオン状態では、変更手段(70)が放電制
    御手段による蓄電手段(BM)の放電を禁止することを特
    徴とする蓄電式空気調和装置。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の蓄電式空気調和装置
    において、 手動入力部(60)は放電動作の時間帯を変更する期間を設
    定可能な期間設定スイッチを備えており、変更手段(70)
    は、この期間設定スイッチによって設定された期間だけ
    蓄電手段(BM)の放電動作の時間帯を変更することを特
    徴とする蓄電式空気調和装置。
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