JPH1171713A - ケーブル吊橋架設時の制振構造 - Google Patents

ケーブル吊橋架設時の制振構造

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JPH1171713A
JPH1171713A JP24955397A JP24955397A JPH1171713A JP H1171713 A JPH1171713 A JP H1171713A JP 24955397 A JP24955397 A JP 24955397A JP 24955397 A JP24955397 A JP 24955397A JP H1171713 A JPH1171713 A JP H1171713A
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Akihiro Honda
明弘 本田
Shigetaka Hirai
滋登 平井
Shinji Nakatani
真二 中谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吊橋架設時における橋桁の耐風制振作用の向
上をはかる。 【解決手段】 左右一対のメインケーブル2a,2b
と、橋桁1の横幅方向中央部および両側端部との間を、
それぞれ左右一対の斜材4a,4bおよび左右一対の垂
直材3a,3bで接続することで、メインケーブル2
a,2bと橋桁1とを一体化し捩れ剛性の向上およびメ
インケーブル2a,2bの付加質量効果とでフラッター
発振風速を上昇させ、特に吹き下げ風の際の制振効果を
向上させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブル吊橋の架
設時における耐風安定性の向上をはかるための制振構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ケーブル吊橋では、橋桁架設時に
橋桁ブロック相互を逐次剛結していたため、ある程度の
剛性が確保されていた。しかし近年主流となりつつある
箱桁吊橋の架設においては、架設時応力の低減あるいは
工期の短縮といった目的から、橋桁ブロックが相互にヒ
ンジで連結されて架設される、いわゆるオールヒンジ架
設方式がとられている。この方式では、前者の場合に比
べて系が全体的に柔らかくなり、耐風安定性の確保が重
要な問題となる。
【0003】そのため、図7,8に示すように、支柱07
−07間に掛け渡された左右一対のメインケーブル01に橋
桁を中央径間中央側から架設する架設時に、左右一対の
メインケーブルから橋桁05に交叉状に一対の耐風索04を
たすき掛けに張設し、捩れ剛性を増加させてフラッター
発振風速を上昇させるようにした方式が提案されてい
る。なお、図7,8の符号03はケーブル連結金具、符号
06はハンガー索をそれぞれ示している。ここで、フラッ
ターとは、ある風速を超えると振動が発散する現象をい
い、振動が発散し始める風速をフラッター発振風速と呼
んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、耐風索をた
すき掛けしただけでは、メインケーブルの付加質量効果
を期待することができず、長い支間、狭い幅員を有する
といった耐風性上非常に不利な吊橋では、架設時の耐風
安定性を確保することが困難となるという問題点があ
る。
【0005】本発明は、ケーブル吊橋の架設時におい
て、橋桁とメインケーブルとの間の相対変位を拘束する
ことで橋桁とメインケーブルとの一体化をはかり、橋梁
全体の捩れ剛性を向上させるとともに橋桁単独状態の場
合よりもメインケーブル質量の付加分だけ系全体の質量
を大きくするものである。すなわち、同一の空気力が作
用する場合に、より揺れにくい系にして、上記問題点の
解決をはかろうとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、吊橋の橋桁の
橋軸方向に掛け渡された左右一対のメインケーブルに上
記橋桁を取り付けるケーブル吊橋の架設時において、上
記左右一対のケーブルと、上記橋桁の横幅方向中央部と
の間および両側端部との間を、それぞれ左右一対の剛性
材製の斜部材および左右一対の剛性材製の垂直部材で連
結して課題解決の手段としている。
【0007】本発明では、垂直部材により橋桁とメイン
ケーブルとの間の鉛直方向の相対変位が抑制され、さら
に斜部材により桁とメインケーブルとの間の橋軸直角方
向の相対変位が抑制される。
【0008】橋桁とメインケーブルとの間の相対変位が
抑制されることで橋梁全体の捩れ剛性が高まり、さらに
メインケーブルの付加質量効果が加わり、不安定現象で
あるフラッター発振風速が上昇する。特に吹き下げ風に
対して制振効果が大きい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の一実施
形態としてのケーブル吊橋架設時の制振構造について説
明すると、図1はその正面図、図2(a)はその垂直材の
正面図、図2(b)は同側面図、図3(a)はその第1アイ
プレートの正面図、図3(b)は図3(a)のA−A矢視側
面図、図4(a)はその第2アイプレートの正面図、図4
(b)は図4(a)のB−B矢視断面図、図4(c)は図4
(a)のC−C矢視断面図、図5(a)はそのケーブルバン
ドの正面図、図5(b)は図5(a)のD−D矢視図、図6
は同風洞実験結果を示すグラフである。
【0010】この実施形態の制振構造も、図6に示した
ような、吊橋の橋桁の橋軸方向に掛け渡された左右一対
のメインケーブルに、橋桁を中央径間中央側から架設す
る架設時における橋桁の振動(主として風による)を抑
制しようとするためのもので、図1に示すように、橋桁
1の左右両端部が左右一対のメインケーブル2a,2b
に剛管製の垂直材3a,3bでそれぞれ連結されるとも
に、橋桁1の橋幅方向中央部が左右一対のメインケーブ
ル2a,2bに剛管製の斜材4a,4bでそれぞれ連結
されていて、左右一対の垂直材3a,3bおよび左右一
対の斜材4a,4bで構成された正面視M形のストラッ
ト構造体で、橋桁1がメインケーブル2a,2bに剛接
続される構造となっている。
【0011】上記垂直材3a,3bおよび斜材4a,b
の各端部の接続は、アイプレート接続となっている。そ
のために、垂直材3a,3bの両端部には、図2(a),
(b)に示すように、後述のアイプレートに接続ピンを介
して接続されるアイプレート部21を有するとともに、垂
直材3a,3bの各両端部に嵌合する筒体状のキャップ
22が取り付けられている。アイプレート部21は接続ピン
の挿通穴23をそなえるとともに、挿通穴23の周辺部は厚
肉に形成されている。
【0012】垂直材3a(3b)の両端部とキャップ22
との嵌合部(重合部)を、上下端部でリード角を互いに
逆向きに形成されたネジ結合構造にしておくと、垂直材
3a(3b)を回転することにより当該垂直材3a(3
b)の上下端部の挿通穴23間の寸法、すなわち垂直材3
a(3b)の実質長さを簡単に調節することができる。
斜材4a,4bの両端部も同じ構造となっている。
【0013】一方、橋桁1の左側端部には、図3(a),
(b)に示すような第1アイプレート30Aが溶接されてい
る。第1アイプレート30Aは全体として下方に向かって
拡がる台形の板状の主体部31と、この主体部31に設けら
れた厚肉部32と、補強三角板33とをそなえ、厚肉部32に
接続ピンの挿通穴33が形成されている。
【0014】橋桁1の右側端部にも、同様の第1アイプ
レート30Bが溶接されていて、左右の第1アイプレート
30A,30Bに垂直材3a,3bの各下端部(のアイプレ
ート)が接続ピン34a,34bにより回動可能に接続され
ている。
【0015】また、橋桁1の橋幅方向中央部と斜材4
a,4bの各内端部との接続部Yには、図4(a),(b),
(c)に示すように、水平方向に2個の挿通穴41a,41b
をもつアイプレート41が、同アイプレート41の左右に溶
接された補強三角板42a, 42bにより橋桁1に溶接され
ている。
【0016】第2アイプレート41の2個の挿通穴41a,
41bには、左右一対の接続ピン43a,43bがそれぞれ挿
通されて斜材4a,4bの各内端部が回動可能に連結さ
れる。なお挿通穴41a, 41bの各周辺部は厚肉部に形成
されている。
【0017】次に垂直材3a(3b)とメインケーブル
2a(2b)との接続金具としてのケーブルバンド50A
(50B)について説明する。なおケーブルバンド50A,
50Bは互いに対称構造であるため、以下、右側のケーブ
ルバンド50Bについて説明する。
【0018】図5に示すように、ケーブルバンド50B
は、内側を半円形部51aに形成された上部体51と、内側
を上部体51に形成された半円形部と同じ半径の半円形部
に形成された下部体52との2つ割り構造となっていて、
上部体51および下部体52の各両端部に突設されたフラン
ジ部51b, 52bをボルト結合して一体化することによ
り、メインケーブル2aを上記両半円形部で把持できる
ようになっている。
【0019】下部体52に、垂直材3aの上端側のアイプ
レート21を接続されるアイプレート状の第1接続部53が
突設され、さらにこの第1接続部53に角度θだけ回動し
た位置に、斜材4aの上端側のアイプレート21を接続さ
れるアイプレート状の第2接続部54が突設されている。
【0020】第1接続部53および第2接続部54に、接続
ピン55および56の挿通穴53a, 54aが形成されるととも
に、挿通穴53aの挿通方向に対して挿通穴54aの挿通方
向が90°偏向して形成されている。なお挿通穴53a,
54aの周辺は厚肉部に形成されている。
【0021】上述の構成により、橋桁1と左右のメイン
ケーブル2a,2bとは剛結合されて両者の間の相対変
位が拘束され、橋桁1とメインケーブル2a,2bとは
一体構造となる。さらに、メインケーブル2a,2bの
質量が橋桁1に付加されるため、橋桁1を含む振動系の
質量が大きくなり、より揺れにくい系(構造)となる。
【0022】図6は、この実施形態のものの風洞実験に
おける迎角−フラッター発振風速曲線(曲線Mがこの実
施形態のもの)を、垂直材および斜材を設けない場合の
同様の実験結果(曲線F)と共に示すグラフであり、こ
のグラフからこの実施形態のものは、迎角3度以下の領
域においてフラッター発振風速が向上していることが判
る。なお図6中の横軸は橋桁に当たる風の迎角(吹き上
げを正とする)を、縦軸はフラッター発振風速をあらわ
している。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のケーブル
吊橋架設時の制振構造によれば、垂直部材により橋桁と
メインケーブルとの間の鉛直方向の相対変位が抑制さ
れ、さらに斜部材により桁とメインケーブルとの間の橋
軸直角方向の相対変位が抑制されることで橋梁全体の捩
れ剛性が高まり、さらに橋桁にメインケーブルの付加質
量効果が加わるため、不安定現象であるフラッター発振
風速が上昇する。特に吹き下げ風に際して制振効果が大
きい、という利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのケーブル吊橋架設
時の制振構造を示す正面図。
【図2】(a)同垂直材の正面図。 (b)同側面図。
【図3】(a)同第1アイプレートの正面図。 (b)(a)図のA−A矢視側面図。
【図4】(a)同第2アイプレートの正面図。 (b)(a)図のB−B矢視断面図。 (c)(a)図のC−C矢視断面図。
【図5】(a)同ケーブルバンドの正面図。 (b)(a)図のD−D矢視図。
【図6】同風洞実験結果を示すグラフ。
【図7】従来のケーブル吊橋の架設時の制振構造を示す
正面図。
【図8】図7のE−E矢視断面図。
【符号の説明】
1 橋桁 2a,2b メインケーブル 3a,3b 垂直部材としての鋼管製の垂直材 4a,4b 斜部材としての鋼管製の斜材 21 アイプレート部 22 筒体 23 (接続ピン)の挿通穴 30A,30B 第1アイプレート 31 主体部 33 (接続ピン34a, 34b)の挿通穴 41 第2アイプレート 41a, 41b (接続ピン43a, 43b)の挿通穴 50A,50B ケーブルバンド 51 上部体 52 下部体 53 第1接続部 53a 接続ピンの挿通穴 54 第2接続部 54a 接続ピンの挿通穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 真二 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吊橋の橋桁の橋軸方向に掛け渡された左
    右一対のメインケーブルに上記橋桁を取り付けるケーブ
    ル吊橋の架設時において、上記左右一対のケーブルと、
    上記橋桁の横幅方向中央部との間および両側端部との間
    が、それぞれ左右一対の剛性材製の斜部材および左右一
    対の剛性材製の垂直部材で連結されていることを特徴と
    する、ケーブル吊橋架設時の制振構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102409611A (zh) * 2011-08-22 2012-04-11 四川省交通运输厅公路规划勘察设计研究院 用于中间索面悬索桥斜吊索悬挂的索夹
JP2013014987A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Ihi Corp 吊橋の制振構造及び吊橋の架設方法

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