JPH11709A - 鋼板の冷却方法およびその装置 - Google Patents

鋼板の冷却方法およびその装置

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JPH11709A
JPH11709A JP15189797A JP15189797A JPH11709A JP H11709 A JPH11709 A JP H11709A JP 15189797 A JP15189797 A JP 15189797A JP 15189797 A JP15189797 A JP 15189797A JP H11709 A JPH11709 A JP H11709A
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JP
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cooling
steel sheet
cooling water
compressed air
rate
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JP15189797A
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Teruo Fujibayashi
晃夫 藤林
Hiroshi Kibe
洋 木部
Satoshi Kamioka
悟史 上岡
Shosei Kamata
正誠 鎌田
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板上面を冷却速度を遅くして冷却しても均
一冷却が可能なラミナ−フロ−による冷却装置を得る。 【解決手段】 鋼板搬送ラインの上方に配置した冷却水
ヘッダ−2の下部に設けたスリットノズル4から、帯状
のラミナ−フロ−となるように冷却水を鋼板22上面に
注水して、鋼板22上面の幅方向全域を冷却する鋼板の
冷却方法において、前記ラミナ−フロ−による冷却では
均一な冷却が得られない程度に鋼板22上面の冷却速度
を遅くするときには、冷却速度に応じて冷却水の注水量
を減少させるとともに、前記スリットノズル4内の冷却
水出口近傍に圧縮空気を吹き込み、スリットノズル4か
ら冷却水と圧縮空気との混合流体を鋼板22上面に噴射
して、鋼板22上面を冷却する鋼板の冷却方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱間圧延された
高温の鋼板を冷却するための冷却方法および装置、特に
鋼板の上面の冷却に適した冷却方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延された高温の鋼板は、圧延直後
に冷却水により冷却されるが、冷却中に鋼板の全ての位
置を均等に冷却することは困難であり、そのためにいわ
ゆる冷却ムラが生じやすい。
【0003】そして、この冷却ムラにより、鋼板が歪ん
で変形したり、鋼板に残留応力が発生したり、材質が鋼
板の位置によってばらついたりするとともに、鋼板の変
形にともなう操業上のトラブルが発生するという問題が
ある。
【0004】さらには、変形した鋼板はプレス等の矯正
機により矯正する必要があるので、製造コストが上昇す
るという問題もある。
【0005】そこで、従来から鋼板の冷却における冷却
ムラをなくすために、いわゆる均一な冷却方法が種々提
案されてきた。
【0006】圧延後の高温の鋼板を搬送ラインを通過さ
せながら冷却するときには、鋼板の板面を水平な状態に
保ちつつ、鋼板の上下面から冷却水を注水して冷却する
のが一般的である。
【0007】そして、圧延直後の鋼板の冷却、特に厚鋼
板の上面の冷却には、鋼板幅方向全域にわたって大量の
冷却水をラミナ−フロ−の状態で、均等に注水すること
のできるスリット状のラミナ−ノズルを使用し、鋼板上
面に注水した冷却水を、鋼板の搬送される方向に流しな
がら冷却する方法が一般に採用されている。
【0008】このように、ラミナ−フロ−による冷却方
法が採用されるようになったのは、圧延速度の上昇や厚
物材が増加してきたことにより、急速冷却が必要とな
り、熱伝達係数がそれまで採用されていた冷却水をノズ
ルから噴射させるスプレ−方式よりも2倍あるラミナ−
フロ−が採用されたのである。このラミナ−フロ−方式
の採用により、鋼板の冷却に要する搬送テ−ブルの長さ
が短くてすむという利点もある。
【0009】上述したラミナ−フロ−による鋼板上面の
冷却方法の一例としては、特開昭62−289315号
公報に開示された方法がある。この冷却方法は、複数対
の拘束ロ−ルで鋼板を上下面から挟み込んで通板させな
がら、拘束ロ−ル近傍から鋼板の進行方向に冷却水を供
給するというものである。
【0010】また、他の冷却方法としては、特公平3−
10407号公報に開示された方法がある。この冷却方
法は、複数対の拘束ロ−ルで鋼板を上下面から挟み込ん
で通板させながら、拘束ロ−ル間の中央部から上流側お
よび下流側に向けて冷却水を注水し、拘束ロ−ル間の中
央部に鋼板の幅方向が長手方向となるように設けられた
仕切り板と上流側拘束ロ−ルおよび仕切り板と下流側拘
束ロ−ル との間に冷却水を流しながら、鋼板の冷却を
行うものである。
【0011】さらに、その他の冷却方法としては、特公
平7−8373号公報に開示された方法がある。この冷
却方法は、複数対の拘束ロ−ルで鋼板を上下面から挟み
込んで通板させながら、拘束ロ−ル近傍から冷却水を注
水し、下流側のロ−ル近傍に設けた給水ボックスで冷却
水を吸引するというものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た鋼板の上面をラミナ−フロ−により冷却する従来の冷
却方法には、次のような問題点がある。
【0013】厚鋼板の製造においては、広い板厚範囲の
鋼板を対象に焼き入れ処理を行うとともに、各鋼板の目
標性能に応じて鋼板の冷却速度を広範囲にコントロ−ル
する必要がある。上述した従来のラミナ−フロ−による
冷却方法のいずれについても、冷却水をある流速以上
(5m/sec.程度)で供給する場合には、鋼板の搬
送速度(0〜2m/sec.程度)との間の相対速度が
大きいので、鋼板上の冷却水は鋼板の長手方向に流れ、
鋼板のエッジから容易に落下することはないので、鋼板
上の冷却水の液膜が切れることはなく、鋼板の上面を幅
方向に冷却ムラのないように冷却することが可能であ
る。
【0014】これに反して、鋼板の冷却速度を遅くしよ
うとして、単位時間当たりの冷却水の供給量を少なくす
ると、ラミナ−フロ−の場合冷却水の流速(噴射速度)
が遅くなり、冷却水の流速と鋼板の搬送速度との間の相
対速度が小さくなる。
【0015】このため、鋼板上の冷却水が鋼板のエッジ
から容易に落下しやすくなり、ラミナ−フロ−の冷却水
の鋼板上面への注水面積が小さいことと相まって、鋼板
幅方向中央部で冷却水の液膜が切れたり、局所的に冷却
水温度が上昇したりして、冷却ムラが生じやすくなる。
【0016】したがって、ラミナ−フロ−による冷却方
法のみでは、不均一冷却を発生させることなく、鋼板の
冷却速度を広範囲に制御すること、特に冷却速度が遅く
なる(緩冷却となる)ように制御することは困難であ
る。
【0017】また、鋼板の冷却速度を広範囲に制御する
ために、ラミナ−フロ−による冷却装置に加えて、緩冷
却が可能なミスト冷却装置を併設することも考えられる
が、多額の設備費が必要となる。
【0018】この発明は、従来技術の上述のような問題
点を解消するためになされたものであり、緩冷却時にも
ラミナ−フロ−を発生させる冷却装置を使用して、均一
冷却を実現させることのできる鋼板の冷却方法およびそ
のための装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る鋼板の冷
却方法は、鋼板搬送ラインの上方に配置した冷却水ヘッ
ダ−の下部に設けたスリットノズルから、帯状のラミナ
−フロ−となるように冷却水を鋼板上面に注水して、鋼
板上面の幅方向全域を冷却する鋼板の冷却方法におい
て、前記ラミナ−フロ−による冷却では均一な冷却が得
られない程度に鋼板上面の冷却速度を遅くするときに
は、冷却速度に応じて冷却水の注水量を減少させるとと
もに、前記スリットノズル内の冷却水出口近傍に圧縮空
気を吹き込み、スリットノズルから冷却水と圧縮空気と
の混合流体を鋼板上面に噴射して、鋼板上面を冷却する
ものである。
【0020】また、前記吹き込む圧縮空気の吹き込み量
を、求められる鋼板の冷却速度に応じて制御しながら冷
却するものである。
【0021】圧縮空気を冷却水中に吹き込むと、圧縮空
気がスリットノズルの出口近傍で急激に膨張し、周辺の
冷却水がアトマイズされる。そして、アトマイズされた
冷却水の液滴は、冷却水がラミナ−フロ−の状態で注水
されときの注水範囲よりも広い範囲に飛散し、鋼板上面
に均等に分散されて吹き付けられる。
【0022】このように注水範囲が広がったことによ
り、冷却水の注水量を減少させても、鋼板上に形成され
る冷却水の液膜が途切れることがない。
【0023】したがって、緩冷却の場合にも均一冷却を
実現することができる。また、緩冷却時の液滴を鋼板上
に分散させる範囲は、鋼板上の液膜が途切れないような
範囲であればよいので、冷却水の注水量が少ない場合に
は、圧縮空気を少なく吹き込み、また冷却水の注水量が
多い場合には、圧縮空気を多く吹き込んで、必要な範囲
に分散させるようにすれば、どのような場合でも均一冷
却を行うことができる。すなわち、冷却速度の緩慢に応
じて、圧縮空気の吹き込み量を調整することにより、冷
却速度の遅い緩冷却において、均一な冷却を行うことが
できる。
【0024】この鋼板の冷却方法においては、冷却速度
を速くするときにはラミナ−フロ−による冷却を行い、
冷却速度を遅くするときには上述した液滴による冷却
を、圧縮空気の吹き込み量を制御しながら行うようにし
ているので、冷却速度を広範囲に制御することができ
る。
【0025】また、この発明に係る鋼板の冷却装置は、
鋼板搬送ラインの上方に配置した冷却水ヘッダ−の下部
に設けたスリットノズルから、帯状のラミナ−フロ−と
なるように冷却水を鋼板上面に注水して、鋼板上面の幅
方向全域を冷却するように構成した鋼板の冷却装置にお
いて、前記スリットノズルの冷却水出口近傍に、冷却水
中に圧縮空気を噴射する圧縮空気吹き込み口を設け、こ
の圧縮空気吹き込み口に圧縮空気供給配管を連結し、こ
の圧縮空気供給配管の途中に、圧縮空気の流量を調整す
るオンオフ弁を設けたものである。
【0026】この鋼板の冷却装置は、前記オンオフ弁を
オフにして冷却を行うと、ラミナ−フロ−による冷却が
できるので、冷却速度の速い冷却ができる。
【0027】また、前記オンオフ弁をオンにして冷却を
行うと、圧縮空気により冷却水を液滴の状態にして広範
囲かつ均等に分散させて冷却できるので、冷却速度の遅
い冷却ができる。
【0028】さらには、前記弁を通過する圧縮空気の量
を制御することにより、冷却速度の遅い冷却において、
冷却速度を微調整することができる。
【0029】したがって、この鋼板の冷却装置を使用す
ることにより、鋼板上面の冷却速度を広範囲にわたって
制御することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。
【0031】図1(a)はこの発明の実施の形態の鋼板
の冷却装置の斜視図、図1(b)はこの鋼板の冷却装置
に設けたスリットノズルの断面図である。この冷却装置
1は、鋼板22の上面を冷却する冷却装置であり、鋼板
22の搬送ラインの上方に設けられた冷却水ヘッダ−管
2と、冷却水ヘッダ−管2に冷却水を供給する冷却水供
給管3と、冷却水ヘッダ−管2の下方に接続されている
スリットノズル4と、圧縮空気ヘッダ−管5と、圧縮空
気を圧縮空気ヘッダ−管5に供給する圧縮空気供給管6
と、圧縮空気ヘッダ−管5から圧縮空気をスリットノズ
ル4の冷却水出口4a近傍に吹き込む圧縮空気吹き込み
ノズル7と、圧縮空気供給管6の途中に設けた流量調整
可能なオンオフ弁8とから構成されている。そして、こ
の鋼板上面の冷却装置1は、鋼板22の搬送方向に沿っ
て複数基設けられている。
【0032】なお、鋼板下面の冷却装置21は、従来か
ら適用されている円管23を鋼板22の幅方向および長
さ方向に等間隔に複数本配置し、円管23から冷却水を
鋼板21の下面に噴射して、その水流で冷却するように
構成されており、鋼板22を挟んで鋼板上面の冷却装置
1と対応する位置に配置してある。
【0033】次に、鋼板上面の冷却装置1により鋼板2
2の上面を冷却する本発明の鋼板の方法を説明する。冷
却される鋼板22は、鋼板上面の冷却装置1それぞれの
上流側に設けられた1対の上ロ−ル24と下ロ−ル25
との間で拘束されつつ、下ロ−ル25上を搬送されてい
く。そして、搬送途中でスリットノズル4から注水され
る冷却水により、幅方向全域(幅方向エッジ部は過度に
冷却される恐れがあるので、冷却しない場合が多い)に
わたって冷却される。
【0034】スリットノズル4から鋼板22の上面に注
水された冷却水は、鋼板の進行にともなって下流側の上
ロ−ル24の方へと流れていくが、上ロ−ル24が冷却
水の流れをせき止める水切りロ−ルの役目を兼ねてお
り、冷却水が非冷却部分や上ロ−ル24よりも下流側に
流れて、鋼板22が必要以上に冷却されないようになっ
ている。
【0035】スリットノズル4の鋼板22の幅方向に沿
った長さは、鋼板22の全幅が冷却可能な長さ、例えば
5m程度あり、スリットノズル4の冷却水出口4aのス
リット幅は10mm程度である。
【0036】冷却水供給管3により冷却水ヘッダ−管2
に供給された冷却水は、一定圧力以下となるように供給
圧力が調整されているので、スリットノズル4の冷却水
出口4aから鋼板22の上面に注水されるときに、帯状
のラミナ−フロ−の状態になっており、鋼板22の幅方
向全域を強冷却(冷却速度の速い冷却)することができ
る。
【0037】このような強冷却は、例えば板厚40mm
の厚鋼板の板厚中心部の冷却速度を15〜20℃/秒で
冷却するような場合に適用される。
【0038】しかしながら、上述したようなラミナ−フ
ロ−による冷却では、冷却速度が速すぎて目的とする材
質が得られない場合がある。このように冷却速度を遅く
して冷却する緩冷却の場合には、前記冷却水供給管3の
途中に設けられている流量調整弁(図示していないが、
ラミナ−フロ−の場合の流量調整のために設けられてい
る。)により、冷却水の供給量を絞るとともに、前記圧
縮空気供給管6の途中に設けたオンオフ弁8を開き、圧
縮空気を圧縮空気ヘッダ−管5に送り、圧縮空気吹き込
みノズル7から圧縮空気をスリットノズル4の冷却水出
口4a近傍に吹き込む。
【0039】このようにすると、圧縮空気がスリットノ
ズル4の出口近傍で急激に膨張し、周辺の冷却水がアト
マイズされる。そして、アトマイズされた液滴は、冷却
水がラミナ−フロ−の状態で流下するときの注水範囲よ
りも広い範囲に飛散し、鋼板22の上面に均等に分散さ
れて吹き付けられる。
【0040】このため、冷却水の供給量を減少しても、
鋼板22上面に形成される冷却水の液膜が途切れること
はなく、冷却ムラのない均一冷却が可能となる。
【0041】このような緩冷却は、例えば板厚40mm
の厚鋼板の板厚中心部の冷却速度を5〜10℃/秒で冷
却するような場合に適用される。
【0042】また、緩冷却時の液滴を鋼板2上面に分散
させる範囲は、鋼板上の液膜が途切れないような範囲で
あればよいので、冷却水の注水量が少ない場合には、圧
縮空気を少なく吹き込み、また冷却水の注水量が多い場
合には、圧縮空気を多く吹き込んで、必要な範囲に分散
させるようにすれば、どのような場合でも均一冷却を行
うことができる。すなわち、冷却速度の緩急に応じて、
オンオフ弁8により圧縮空気の吹き込み量を調整するこ
とにより、冷却速度の遅い緩冷却において、均一な冷却
を行うことができる。
【0043】この鋼板の冷却方法においては、冷却速度
を速くするときにはラミナ−フロ−による冷却を行い、
冷却速度を遅くするときには上述した液滴による冷却
を、圧縮空気の吹き込み量を制御しながら行うことがで
きるので、冷却速度を広範囲に制御することができる。
【0044】
【実施例】圧延直後の板厚40mm、板幅4000m
m、長さ12mの厚鋼板を、30m/分の搬送速度で搬
送しながら、初期温度920℃の状態で冷却を施し、本
発明の効果を確認した。スリットノズルのスリット幅が
10mmの場合、ラミナ−フロ−による冷却は、冷却水
の供給量が0.005〜0.050m3 /ms(マイク
ロ秒)の範囲、すなわちスリットノズル4の出口での冷
却水の流速が0.5〜5m/秒の範囲で行われる。この
ような範囲としたのは、冷却水の流速が鋼板の搬送速度
よりも遅くなることがないので、鋼板上の冷却水の液膜
が途切れることがないからである。しかしながら、その
結果として、冷却速度は13〜20℃/秒の範囲にしか
制御することができない。
【0045】冷却速度を13℃/秒よりも遅い速度にす
る場合には、冷却水の供給量を0.005m3 /ms
(マイクロ秒)、すなわちスリットノズル出口での冷却
水の流速を0.5m/秒以下とする必要があるが、冷却
水の流速が鋼板の搬送速度よりも遅くなり、鋼板上の冷
却水の液膜が途切れて均一冷却ができず、冷却ムラが発
生するので、ラミナ−フロ−による冷却は適用できな
い。
【0046】この発明法を適用した冷却においては、冷
却水の供給量を0.004m3 /ms(マイクロ秒)
と、ラミナ−フロ−による均一冷却が可能な冷却水の供
給量の下限よりも少なくし、圧縮空気をスリットノズル
出口に0.2m3 /ms(マイクロ秒)の割合で吹き込
み、冷却水をアトマイズして液滴状態にして、鋼板を冷
却した。この結果、鋼板を冷却速度8℃/秒の緩冷却で
均一冷却することができ、所期の材質を得ることができ
た。
【0047】なお、鋼板上面側の緩冷却に対応して、鋼
板下面側の緩冷却も必要になってくるが、これは前述し
た円管23の冷却水を噴射する本数を、緩冷却の度合い
に応じて減少させればよい。
【0048】図2は鋼板板厚と適用可能な冷却速度範囲
との関係を示すグラフである。従来の冷却法では各板厚
の場合とも、適用可能な冷却速度範囲が狭いのに対し
て、本発明の冷却法では、適用可能な冷却速度範囲が従
来よりも3倍程度以上に広がっており、本発明の効果が
大きいものであるとが分かる。
【0049】
【発明の効果】この発明により、鋼板の冷却速度を冷却
ムラを発生させることなく広範囲に制御できるので、材
質のばらつきや鋼板の変形が少なくなり、鋼板の製品歩
留が向上する。
【0050】また、鋼板の変形を矯正するための作業が
低減するので、製造コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の説明図であり、(a)は鋼板の冷却装
置の斜視図、(b)は鋼板の冷却装置のスリットノズル
部分の断面図である。
【図2】鋼板板厚と適用可能な冷却速度範囲との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 鋼板上面の冷却装置 2 冷却水ヘッダ−管 3 冷却水供給管 4 スリットノズル 5 圧縮空気ヘッダ−管 6 圧縮空気供給管 7 圧縮空気吹き込みノズル 8 オンオフ弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 正誠 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板搬送ラインの上方に配置した冷却水
    ヘッダ−の下部に設けたスリットノズルから、帯状のラ
    ミナ−フロ−となるように冷却水を鋼板上面に注水し
    て、鋼板上面の幅方向全域を冷却する鋼板の冷却方法に
    おいて、前記ラミナ−フロ−による冷却では均一な冷却
    が得られない程度に鋼板上面の冷却速度を遅くするとき
    には、冷却速度に応じて冷却水の注水量を減少させると
    ともに、前記スリットノズル内の冷却水出口近傍に圧縮
    空気を吹き込み、スリットノズルから冷却水と圧縮空気
    との混合流体を鋼板上面に噴射して、鋼板上面を冷却す
    ることを特徴とする鋼板の冷却方法。
  2. 【請求項2】 前記吹き込む圧縮空気の吹き込み量を、
    求められる鋼板の冷却速度に応じて制御しながら冷却す
    ることを特徴とする請求項1に記載の鋼板の冷却方法。
  3. 【請求項3】 鋼板搬送ラインの上方に配置した冷却水
    ヘッダ−の下部に設けたスリットノズルから、帯状のラ
    ミナ−フロ−となるように冷却水を鋼板上面に注水し
    て、鋼板上面の幅方向全域を冷却するように構成した鋼
    板の冷却装置において、前記スリットノズルの冷却水出
    口近傍に、冷却水中に圧縮空気を吹き込む圧縮空気吹き
    込み口を設け、この圧縮空気吹き込み口に圧縮空気供給
    配管を連結し、この圧縮空気供給配管の途中に、圧縮空
    気の流量を調整するオンオフ弁を設けたことを特徴とす
    る鋼板の冷却装置。
JP15189797A 1997-06-10 1997-06-10 鋼板の冷却方法およびその装置 Pending JPH11709A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4873248A (en) * 1986-12-03 1989-10-10 Sumitomo Chemical Co., Ltd. Pyridinylpyrimidines having fungicidal activity
CN1322942C (zh) * 2004-01-12 2007-06-27 鞍钢股份有限公司 一种带钢层流冷却装置及其控制冷却方法

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US4873248A (en) * 1986-12-03 1989-10-10 Sumitomo Chemical Co., Ltd. Pyridinylpyrimidines having fungicidal activity
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