JPH1170732A - 光学記録媒体 - Google Patents

光学記録媒体

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JPH1170732A
JPH1170732A JP9232501A JP23250197A JPH1170732A JP H1170732 A JPH1170732 A JP H1170732A JP 9232501 A JP9232501 A JP 9232501A JP 23250197 A JP23250197 A JP 23250197A JP H1170732 A JPH1170732 A JP H1170732A
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JP
Japan
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recording medium
recording
optical recording
peak
exothermic
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JP9232501A
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English (en)
Inventor
Shuichi Maeda
修一 前田
Takumi Nagao
卓美 長尾
Rieko Hata
理恵子 畑
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】基板上にレーザーによる情報の書き込みおよび
/または読み取りが可能な記録層が設けられた光学記録
媒体において、該記録層の組成物を空気雰囲気下で熱分
析した際に、第2減量過程での発熱ピーク高さが第1減
量過程での発熱ピーク高さの1倍以下であることを特徴
とする光学記録媒体。 【効果】本発明の熱特性を示す有機色素または有機色素
と添加剤の組成物を用いた光学記録媒体は、高速記録時
の感度、ジッター、ブロックエラーレートが良好で工業
的に極めて有用なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機色素または有機色
素とその熱挙動を変化させる添加剤を記録層として有す
る光学記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザーを用いる光学記録は、高密度の
情報記録保存及びその再生を可能とするため、近年、特
に開発が取り進められている。光学記録媒体の一例とし
ては光ディスクを挙げることができる。一般に、光ディ
スクは、円形の基体に設けられた薄い記録層に、1μm
程度に収束したレーザー光を照射し、高密度の情報記録
を行うものである。その光ディスクの中でも最近注目を
集めているものに書き込み型コンパクトディスク(CDラ
イトワンス ディスク)がある。CD ライトワンス デ
ィスクは通常、案内溝を有するプラスチック基板上に色
素を主成分とする記録層、金属反射膜、保護膜を順次積
層することにより構成される。情報の記録は、照射され
たレーザー光エネルギーの吸収によって、その箇所の記
録層、反射層または基板に、分解、蒸発、溶解等の熱的
変形が生成することにより行われる、また、記録された
情報の再生は、レーザー光により変形が起きている部分
と起きていない部分の反射率の差を読み取ることにより
行われる。したがって、光学記録媒体としてはレーザー
光のエネルギーを効率よく吸収する必要があり、レーザ
ー吸収色素が用いられる。
【0003】このようなCD ライトワンス ディスクの
記録層に使用する色素としては、WO9118057,特開平5-27
9580号、同6-65514 号、特公平7-51673 号各公報にはア
ゾ系色素と金属との金属キレート化合物を用いたものが
提案されている。またこの他にはシアニン系色素、フタ
ロシアニン系色素を用いたものが提案されている。しか
しこれらの色素は4倍速記録などの高速記録において高
パワーで記録を行うと記録感度が不足し、ジッター、ブ
ロックエラーレート(BLER)が悪化するという問題点を
有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決する光学記録媒体として、ある特定の熱挙動を
有する組成物を記録層として用いた光学記録媒体を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの問題を
解決するべく鋭意検討した結果、高速記録時の高いレー
ザーパワーによって高温領域において発熱を生じる反応
が生じ、このためにピットが広がりすぎてジッター、ブ
ロックエラーレート(BLER)が悪化することを見い出し
た。そこで本発明者らは該記録層の組成物を空気雰囲気
下で熱分析した際に、第2減量過程での発熱ピーク高さ
が第1減量過程での発熱ピーク高さの1倍以下である有
機色素を使用する、またはその様な熱挙動を示さない有
機色素と該有機色素の空気中の熱分解において第2減量
過程での発熱ピーク高さが第1減量過程での発熱ピーク
高さの1倍以下に減少させる特定の物質を添加すること
により高速記録において高パワーで記録することがで
き、かかる課題が解決できる。
【0006】すなわち本発明は基板上にレーザーによる
情報の書き込みおよび/または読み取りが可能な記録層
が設けられた光学記録媒体において、該記録層の組成物
を空気雰囲気下で熱分析した際に、第2減量過程での発
熱ピーク高さが第1減量過程での発熱ピーク高さの1倍
以下である有機色素、または有機色素と該有機色素の空
気中の熱分解において、第2減量過程での発熱ピーク高
さが第1減量過程での発熱ピーク高さの1倍以下に減少
させる添加剤を含むことを特徴とする光学記録媒体をそ
の要旨とする。
【0007】またこの際の定義として、窒素中の測定で
観測される減量に伴って起こる減量を第一減量とし、そ
れに伴って起こる発熱を第一ピーク、空気中の測定で初
めて見られる金属酸化物のみを残した終点までの減量を
第二減量としそれに伴って起こる発熱を第2ピークとす
る。以下本発明につき詳細に説明する。
【0008】本発明の記録層の組成物を空気雰囲気下で
熱分析した際に、第2減量過程での発熱ピーク高さが第
1減量過程での発熱ピーク高さの1倍以下であることを
特徴とする光学記録媒体は高速記録特性に優れる。本発
明の有機色素、または有機色素と添加剤の熱挙動は空気
中の熱重量示差熱分析(TG-DTA)によって測定される。
今回あえて空気中での測定を行なった理由としては、こ
れまでディスク中での記録層の分解は密閉系でおこると
考えられてきたが、記録層が接しているプラスチック基
板には多数のすき間があり、空気の供給が起こる可能性
があり、空気中の測定の方がより実系に近いと考えられ
るためである。したがって、窒素中での測定では本発明
の熱挙動は確認できない。
【0009】本発明の熱挙動の確認には空気流量200ml/
min 下、適量のサンプルをアルミニウムパン中10℃/
分で温度上昇させる方法を用いた。本発明の特定の熱挙
動を有する有機色素を使用すると、高温部での発熱ピー
クが小さいために記録時の、特に高パワーで記録する高
速記録時にピットの横の広がり等を抑え、BLER の減少
につながるものと推測している。 本発明の添加剤の作
用は定かではないが、色素の高温部での酸化反応による
爆発的な反応が、金属錯体中の金属原子の酸化還元作用
により抑えられ、高温部での発熱ピークを減少させる。
その結果このような作用を有する添加剤を色素層に含有
させることにより、上記と同様の効果が得られると推測
している。
【0010】本発明の有機色素、または有機色素と添加
剤の発熱第2ピークは第一ピークの1倍以下であれば特
に制限されないが、特に2分の1以下であることが好ま
しい。本発明における有機色素としては、空気中の熱分
解における発熱第2ピークが第一ピークの1倍以下であ
れば特に制限されないが、例えば、トリアリールメタン
系色素、シアニン系色素、アゾ系色素、アゾ系色素と金
属との金属キレート化合物(含金属アゾ系色素)、メロ
シアニン系色素、スクワリリウム系色素、含金属インド
アニリン系色素、ポルフィリン系色素、ピリリウム系色
素、アズレニウム系色素、ナフトキノン系色素、アント
ラキノン系色素、インドフェノール系色素、キサンテン
系色素、オキサジン系色素等が挙げられる。中でも、含
金属アゾ系色素は一般に第一ピークが大きく色素の分解
が急激に起こるため、好ましい。また、色素のうち第一
減量での発熱がほとんど見られないものについては分解
時に基板の変形を伴わないため、好ましくない。
【0011】また本色素単独でもよいが、添加剤により
第2発熱ピークを小さくすることもできる。添加剤とし
ては添加により第2発熱ピークを小さくする作用のある
ものであるならば特に制限されないが、例えば一連の金
属系化合物において良好な効果が発現する。ここで金属
系化合物とは、遷移金属等の金属が原子、イオン、クラ
スター等の形で化合物に含まれるものを言い、例えばエ
チレンジアミン系錯体、アゾメチン系錯体、フェニルヒ
ドロキシアミン系錯体、フェナントロリン系錯体、ジヒ
ドロキシアゾベンゼン系錯体、ジオキシム系錯体、ニト
ロソアミノフェノール系錯体、ピリジルトリアジン系錯
体、アセチルアセトナート系錯体、メタロセン系錯体、
ポルフィリン系錯体のような有機金属化合物が好まし
い。金属原子としては特に限定されないが、遷移金属で
あることが好ましく、特に鉄原子であることが好まし
い。
【0012】本発明に用いられる有機色素と添加剤は重
量比で50:50 〜99.9:0.1、好ましくは70:30 〜99:1の割
合で配合してなるものである。これは添加剤の混合比が
50:50 以上になると記録特性、耐久性の面で好ましくな
く、また99.9:0.1以下になるとその効果が十分ではない
ためである。有機色素は単独でもよいし、複数の色素、
別系統の色素数種類を混合して用いても良い。また、有
機色素と添加剤はそれぞれ1種類ずつ用いてもよいし、
数種類ずつ混合してもよいし、別系統の色素数種類と添
加剤を混合して使用しても構わない。また、記録層の安
定や耐光性向上のために、一重項酸素クエンチャーとし
て遷移金属キレート化合物(たとえば、アセチルアセト
ナートキレート、ビスフェニルジチオール、サリチルア
ルデヒドオキシム、ビスジチオ−α−ジケトン等)等を
含有していてもよい。
【0013】本発明の光学記録媒体は、基本的には基板
と、有機色素と添加剤とを含む記録層とから構成される
ものであるが、さらに必要に応じて基板上に下引き層を
設けることができる。また、好ましい層構成の一例とし
ては、記録層上に金、銀、アルミニウムの様な金属反射
層および保護層を設けて高反射率の媒体とし、追記型の
CDメディアとすることが挙げられる。
【0014】前記基板としては、使用するレーザー光に
対して透明なものが好ましく、ガラスや種々のプラスチ
ックが用いられる。プラスチックとしては、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ニトロセルロース、ポリエス
テル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂等が挙
げられるが、高生産性、コスト、耐吸湿性の点から射出
成型ポリカーボネート樹脂基板が特に好ましい。
【0015】本発明の光学記録媒体における有機色素と
添加剤を含有する記録層の膜厚は100 Å〜5 μm 、好ま
しくは700 Å〜3 μm である。記録膜の成膜方法として
は、真空蒸着法、スパッタリング法、ドクターブレード
法、キャスト法、スピナー法、浸漬法等一般に行われて
いる薄膜形成法で成膜することができるが、量産性、コ
スト面からスピナー法が好ましい。
【0016】また、必要に応じてバインダーを使用する
こともできる。バインダーとしてはポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ケトン樹脂、ニトロセルロ
ース、酢酸セルロース、ポリビニルブチラール、ポリカ
ーボネート等既知のものが用いられる。この場合本発明
のモノアゾ化合物と金属との金属キレート化合物と、メ
タロセン系化合物との組成物は、樹脂中に10重量%以上
含有されていることが好ましい。
【0017】スピナー法による成膜の場合、回転数は50
0 〜5000rpm が好ましく、スピンコートの後、場合によ
っては、加熱あるいは溶媒蒸気にあてる等の処理を行っ
てもよい。ドクターブレード法、キャスト法、スピナー
法、浸漬法、特にスピナー法等の塗布方法により記録層
を形成する場合の塗布溶媒としては、基板を侵さない溶
媒なら特に限定されない。例えば、ジアセトンアルコー
ル、3-ヒドロキシ-3- メチル-2- ブタノン等のケトンア
ルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ
等のセロソルブ系溶媒、n-ヘキサン、n-オクタン等の炭
化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、
n-ブチルシクロヘキサン、t-ブチルシクロヘキサン、シ
クロオクタン等の炭化水素系溶媒、ジイソプロピルエー
テル、ジブチルエーテル等のエーテル系溶媒、テトラフ
ルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノール、ヘ
キサフルオロブタノール等のパーフルオロアルキルアル
コール系溶媒、乳酸メチル、乳酸エチル、イソ酪酸メチ
ル等のヒドロキシエステル系溶媒等が挙げられる。
【0018】本発明の光学記録媒体の記録層は基板の両
面に設けてもよいし、片面に設けてもよい。また片面に
記録層を設けたものを張合せてもよい。上記のようにし
て得られた光学記録媒体への記録は、基板の両面または
片面に設けた記録層に1 μm程度に集束したレーザー
光、好ましくは、半導体レーザーの光をあてることによ
り行う。レーザー光の照射された部分には、レーザー光
エネルギーの吸収による、分解、発熱、溶融等の記録層
の熱的変形が起こる。
【0019】記録された情報の再生は、レーザー光によ
り、熱的変形が起きている部分と起きていない部分の反
射率の差を読み取ることにより行う。本発明の光学記録
媒体について使用されるレーザー光はN2、He-Cd 、Ar、
He-Ne 、ルビー、半導体、色素レーザー等が挙げられる
が、特に、軽量性、取扱の容易さ、コンパクト性等の点
から半導体レーザーが好適である。
【0020】(実施例)以下実施例によりこの発明を具
体的に説明するが、かかる実施例はその要旨を越えない
限り、本発明を限定するものではない。以下の実験の熱
分析にはセイコー電子社製TG/DTA22を用い、サンプル量
3mg 前後、空気流量200ml/min 、昇温速度10℃/minで測
定を行なった。
【0021】(実施例1) (a) 記録媒体例 下記構造式[I] で示されるアゾ系化合物とニッケルとの
金属キレート化合物および下記構造式[II]で示されるネ
オクプロインと鉄との金属キレート化合物(重量比4:1
、TG-DTAチャート:図1 )の1H,1H,5H- オクタフルオ
ロペンタノール2.4wt%溶液を調整し、ろ過して、溶解液
を得た。この溶液を直径120mm 、厚さ1.2mm の射出成型
ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法によ
り塗布した。塗布後、80℃で5 分間乾燥した。次に、こ
の塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの
銀膜を成膜し、反射層を形成した。さらにこの反射層の
上に紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに紫外線
を照射して硬化させ、厚み5μm の保護層を形成した。
【0022】
【化1】
【0023】
【化2】
【0024】(b) 光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波長780n
m の半導体レーザー光で、最適記録パワー10.8mWで照射
し、EFM 信号を記録した。次にこの記録部を中心波長78
0nm の半導体レーザーを有するCDプレーヤーで再生した
ところ、良好な再生信号を得た。
【0025】(実施例2) (a) 記録媒体例 前記構造式[I] で示されるアゾ系化合物とニッケルとの
金属キレート化合物および下記構造式[III] で示される
ベンゾイルフェロセン(重量比4:1 、TG-DTAチャート:
図2 )の1H,1H,5H- オクタフルオロペンタノール2.4wt%
溶液を調整し、ろ過して、溶解液を得た。この溶液を直
径120mm 、厚さ1.2mm の射出成型ポリカーボネート樹脂
基板上に滴下し、スピナー法により塗布した。塗布後、
80℃で5分間乾燥した。次に、この塗布膜の上にスパッ
タリング法により、膜厚1000Åの銀膜を成膜し、反射層
を形成した。さらにこの反射層の上に紫外線硬化性樹脂
をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させ、
厚み5 μm の保護層を形成した。
【0026】
【化3】
【0027】(b) 光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波長780n
m の半導体レーザー光で、最適記録パワー10.3mWで照射
し、EFM 信号を記録した。次にこの記録部を中心波長78
0nm の半導体レーザーを有するCDプレーヤーで再生した
ところ、良好な再生信号を得た。
【0028】(実施例3) (a) 記録媒体例 前記構造式[I] で示されるアゾ系化合物とニッケルとの
金属キレート化合物および下記構造式[IV]で示されるボ
ロン酸フェロセン(重量比4:1 、TG-DTAチャート:図
3)の1H,1H,5H- オクタフルオロペンタノール2.4wt%溶
液を調整し、ろ過して、溶解液を得た。この溶液を直径
120mm 、厚さ1.2mm の射出成型ポリカーボネート樹脂基
板上に滴下し、スピナー法により塗布した。塗布後、80
℃で5 分間乾燥した。次に、この塗布膜の上にスパッタ
リング法により、膜厚1000Åの銀膜を成膜し、反射層を
形成した。さらにこの反射層の上に紫外線硬化性樹脂を
スピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させ、厚
み5 μm の保護層を形成した。
【0029】
【化4】
【0030】(b) 光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波長780n
m の半導体レーザー光で、最適記録パワー10.3mWで照射
し、EFM 信号を記録した。次にこの記録部を中心波長78
0nm の半導体レーザーを有するCDプレーヤーで再生した
ところ、良好な再生信号を得た。
【0031】(実施例4) (a) 記録媒体例 下記構造式[I] で示されるアゾ系化合物とニッケルとの
金属キレート化合物および下記構造式[V] で示される2,
4,6-トリ- (2-ピリジル)-s- トリアジンと鉄との金属
キレート化合物(重量比4:1 、TG-DTAチャート:図4 )
のエチルセロソルブ2.4wt%溶液を調整し、ろ過して、溶
解液を得た。この溶液を直径120mm 、厚さ1.2mm の射出
成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法
により塗布した。塗布後、80℃で5 分間乾燥した。次
に、この塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚10
00Åの銀膜を成膜し、反射層を形成した。さらにこの反
射層の上に紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに
紫外線を照射して硬化させ、厚み5 μm の保護層を形成
した。
【0032】
【化5】
【0033】(b) 光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波長780n
m の半導体レーザー光で、最適記録パワー11.0mWで照射
し、EFM 信号を記録した。次にこの記録部を中心波長78
0nm の半導体レーザーを有するCDプレーヤーで再生した
ところ、良好な再生信号を得た。
【0034】(実施例5) (a) 記録媒体例 前記構造式[I] で示されるアゾ系化合物とニッケルとの
金属キレート化合物および下記構造式[VI]で示される1,
10- フェナントロリンと鉄との金属キレート化合物(重
量比4:1 、TG-DTAチャート:図5 )のエチルセロソルブ
2.4wt%溶液を調整し、ろ過して、溶解液を得た。この溶
液を直径120mm 、厚さ1.2mm の射出成型ポリカーボネー
ト樹脂基板上に滴下し、スピナー法により塗布した。塗
布後、80℃で5 分間乾燥した。次に、この塗布膜の上に
スパッタリング法により、膜厚1000Åの銀膜を成膜し、
反射層を形成した。さらにこの反射層の上に紫外線硬化
性樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化
させ、厚み5 μm の保護層を形成した。
【0035】
【化6】
【0036】(b) 光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波長780n
m の半導体レーザー光で、最適記録パワー10.8mWで照射
し、EFM 信号を記録した。次にこの記録部を中心波長78
0nm の半導体レーザーを有するCDプレーヤーで再生した
ところ、良好な再生信号を得た。
【0037】(比較例1) (a) 記録媒体例 前記実施例1 、2 、3 と添加物を添加しない以外は同様
にして記録媒体を作成した。 (TG-DTAチャート:図6 )
【0038】(b) 光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波長780n
m の半導体レーザー光で記録したところ、EFM 信号を記
録するために最適記録パワー11.8mWが必要であり、実施
例1に示した本発明の光記録媒体と比べ記録感度が劣る
ものであった。
【0039】(比較例2) (a) 記録媒体例 前記構造式[I] で示されるアゾ系化合物とニッケルとの
金属キレート化合物および前記構造式[II]で示されるネ
オクプロインとコバルトとの金属キレート化合物(重量
比4:1 、TG-DTAチャート:図7 )の1H,1H,5H- オクタフ
ルオロペンタノール2.4wt%溶液を調整し、ろ過して、溶
解液を得た。この溶液を直径120mm 、厚さ1.2mm の射出
成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法
により塗布した。塗布後、80℃で5 分間乾燥した。次
に、この塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚10
00Åの銀膜を成膜し、反射層を形成した。さらにこの反
射層の上に紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに
紫外線を照射して硬化させ、厚み5 μm の保護層を形成
した。
【0040】(b) 光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波長780n
m の半導体レーザー光で記録したところ、EFM 信号を記
録するために最適記録パワー12.0mWが必要であり、実施
例1に示した本発明の光記録媒体と比べ記録感度が劣る
ものであった。
【0041】
【発明の効果】本発明の熱特性を示す有機色素または有
機色素と添加剤の組成物を用いた光学記録媒体は、高速
記録時の感度、ジッター、ブロックエラーレートが良好
で工業的に極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例1で用いたキレート化
合物のTG−GTAの測定結果を示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施例2で用いたキレート化
合物のTG−GTAの測定結果を示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施例3で用いたキレート化
合物のTG−GTAの測定結果を示す図である。
【図4】図4は、本発明の実施例4で用いたキレート化
合物のTG−GTAの測定結果を示す図である。
【図5】図5は、本発明の実施例5で用いたキレート化
合物のTG−GTAの測定結果を示す図である。
【図6】図6は、本発明の比較例1で用いたキレート化
合物のTG−GTAの測定結果を示す図である。
【図7】図7は、本発明の比較例2で用いたキレート化
合物のTG−GTAの測定結果を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にレーザーによる情報の書き込みお
    よび/または読み取りが可能な記録層が設けられた光学
    記録媒体において、該記録層の組成物を空気雰囲気下で
    熱分析した際に、第2減量過程での発熱ピーク高さが第
    1減量過程での発熱ピーク高さの1倍以下であることを
    特徴とする光学記録媒体。
  2. 【請求項2】記録層の組成物にアゾ色素を含むことを特
    徴とする請求項1記載の光学記録媒体。
  3. 【請求項3】記録層上に金属の反射層及び保護層を設け
    ることを特徴とする請求項1記載の光学記録媒体
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7332261B2 (en) 2002-02-15 2008-02-19 Ciba Specialty Chemicals Corporation Phthalocyanine compound, process for preparing the same, and optical recording medium containing the same
JP2008091001A (ja) * 2006-09-06 2008-04-17 Ricoh Co Ltd 光記録媒体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7332261B2 (en) 2002-02-15 2008-02-19 Ciba Specialty Chemicals Corporation Phthalocyanine compound, process for preparing the same, and optical recording medium containing the same
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